JP5067895B2 - 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム - Google Patents

情報処理装置、情報処理方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムであって、特に電子メールの監査または送信制御の作業を効率化する技術に関するものである。
近年、個人情報や機密情報漏洩が企業の信頼に及ぼす影響が大きくなってきている。個人情報保護法など各種法律の施行に伴い、企業として情報漏洩に対する対策を講じることは急務となっている。情報漏洩の原因には外部からの不正アクセスなど様々なものがあるが、その多くは不注意等、企業内部の人間に起因するものである。
そのような情報漏洩対策の一つとしてメールフィルタリングシステムがある。メールフィルタリングシステムは、情報漏洩につながる可能性が高いキーワードの有無など、電子メールの特徴をフィルタリングの条件として設定し、監査または送信制御の対象となる電子メールを選別する。管理者は選別された電子メールを目視により判定することで、効率的に情報漏洩を防止することができる。
このような先行技術として、特許文献1には、予め設定した条件に基づき、監査の対象となる電子メールを選別し、電子メールの送信者に応じた管理者に対し、選別した電子メールの一覧を表示し監査を促す仕組みが開示されている。この特許文献1の技術では、キーワードが電子メール本文中に記載されていたり、宛先が特定の宛先だったりと、固定的な条件に従って監査すべき電子メールを抽出している。そして、抽出した電子メールの要約を作成して、監査者(管理者)に通知し、要約をもとに監査可能な仕組みを提供している。
特開2006−085642号公報
しかしながら、情報漏洩防止に対する要求の一層高まりと多様化に伴い、監査または送信制御の対象となる電子メールが増え、またその内容が多様になり、管理者が目視により確認しなければならない電子メールの数と判断の複雑さは増大している。
目視確認が必要な電子メールの数がある程度までならば、題名の一覧など要約された情報を見ることで、情報漏洩の可能性が高い電子メールを見つけ出し、優先的に精査することもできるが、確認しなければならない電子メールの数が増えると、一覧の中から精査の必要なメールを見つけ出すことさえも困難となり、管理者の負荷が増大する。
また、緊急のメールが、多くの確認待ちの電子メールの中に埋没してしまい、送信が遅延するなどの問題も発生する。
本発明の目的は、電子メールの内容によって、監査すべき電子メールを優先して監査させ、増大する電子メールの監査または送信制御の作業を効率化する仕組みを提供することである。
本発明は、 電子メールの監査を行う情報処理装置であって、電子メールの送信を保留する条件を示す送信制御条件に従い保留された電子メールを、監査対象として記憶する監査メール記憶手段と、予め定められた分野ごとに監査の優先度を記憶する優先度記憶手段と、前記監査メール記憶手段に記憶された電子メールの内容を解析することにより、当該電子メールが属すると判定される前記予め定められた分野と当該電子メールが当該分野に属する度合いとを示す分野組成を決定する分野判定手段と、前記保留された電子メールを、前記分野組成が類似する電子メールごとにグループ分けするグループ分け手段と、前記分野判定手段で決定された当該電子メールの分野組成と、前記優先度記憶手段に記憶された各分野に対する監査の優先度とを用いて、当該電子メールにおける監査の優先度を示す評価値を算出する評価値算出手段と、前記評価値算出手段で算出された評価値を示す情報を表示し、前記電子メールに対する監査結果を前記グループ分け手段により分けられたグループ単位で受け付けることが可能な監査画面にかかる情報を生成する監査情報生成手段と、前記監査情報生成手段で生成された電子メールの監査画面にかかる情報を出力する出力手段と、を備えることを特徴とする
また、本発明は、記グループ毎の分野組成を、当該グループにグループ分けされた電子メールの分野組成を用いて算出する平均分野組成算出手段を備え、前記評価値算出手段は、前記平均分野組成算出手段により算出された前記グループの分野組成と、前記優先度記憶手段に記憶された各分野に対する監査の優先度とを用いて、当該グループにおける監査の優先度を示す評価値を算出することを特徴とする。
また、本発明は、前記平均分野組成算出手段で算出されたグループの分野組成と、当該グループにグループ分けされた各電子メールの分野組成とを比較し、当該グループにおける各電子メールの分野組成のばらつき度を算出するばらつき算出手段を更に備え、前記監査情報生成手段は、前記ばらつき算出手段により算出されたばらつき度が予め定められた値よりも小さい場合に、前記グループ毎に監査結果を受け付けることが可能な監査画面にかかる情報を生成することを特徴とする。
また、本発明は、予め定められた分野ごとに電子メールの送信を保留する保留時間を記憶する保留時間記憶手段と、前記保留時間記憶手段に記憶された保留時間と、前記分野判定手段で決定された分野組成とを用いて、電子メールの保留時間を算出する保留時間算出手段と、前記保留時間算出手段により算出された保留時間にかかる間、当該電子メールの送信を保留する送信保留手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明は、前記保留された電子メールに対する監査結果を受け付ける監査結果受付手段と、前記監査結果受付手段により受け付けた監査結果に従い、当該監査結果を受けた電子メールを送信するか否かを決定する決定手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明は、前記監査結果受付手段で受け付けた監査結果を、前記グループ毎に集計する監査結果集計手段を備え、前記決定手段は、前記監査結果集計手段による集計結果に従い、当該グループに属する電子メールを送信するか否かを決定する決定手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明は、電子メールの送信を保留する条件を示す送信制御条件に従い保留された電子メールを監査対象として記憶する監査メール記憶手段と、予め定められた分野ごとに監査の優先度を記憶する優先度記憶手段とを備え、電子メールの監査を行う情報処理装置であって、前記情報処理装置の分野判定手段が、前記監査メール記憶手段に記憶された電子メールの内容を解析することにより、当該電子メールが属すると判定される前記予め定められた分野と当該電子メールが当該分野に属する度合いとを示す分野組成を決定する分野判定ステップと、前記情報処理装置のグループ分け手段が、前記保留された電子メールを、前記分野組成が類似する電子メールごとにグループ分けするグループ分けステップ手段と、前記情報処理装置の評価算出手段が、前記分野判定ステップで決定された当該電子メールの分野組成と、前記優先度記憶手段に記憶された各分野に対する監査の優先度とを用いて、当該電子メールにおける監査の優先度を示す評価値を算出する評価値算出ステップと、前記情報処理装置の監査情報生成手段が、前記評価値算出ステップで算出された評価値を示す情報を表示し、前記電子メールに対する監査結果を前記グループ分け手段により分けられたグループ単位で受け付けることが可能な監査画面にかかる情報を生成する監査情報生成ステップと、前記情報処理装置の出力手段が、前記監査情報生成ステップで生成された電子メールの監査画面にかかる情報を出力する出力ステップと、を備えることを特徴とする。
また、本発明は、電子メールの送信を保留する条件を示す送信制御条件に従い保留された電子メールを監査対象として記憶する監査メール記憶手段と、予め定められた分野ごとに監査の優先度を記憶する優先度記憶手段とを備え、電子メールの監査を行う情報処理装置で実行可能なプログラムあって、前記情報処理装置を、前記監査メール記憶手段に記憶された電子メールの内容を解析することにより、当該電子メールが属すると判定される前記予め定められた分野と当該電子メールが当該分野に属する度合いとを示す分野組成を決定する分野判定手段と、前記保留された電子メールを、前記分野組成が類似する電子メールごとにグループ分けするグループ分け手段と、前記分野判定手段で決定された当該電子メールの分野組成と、前記優先度記憶手段に記憶された各分野に対する監査の優先度とを用いて、当該電子メールにおける監査の優先度を示す評価値を算出する評価値算出手段と、前記評価値算出手段で算出された評価値を示す情報を表示し、前記電子メールに対する監査結果を前記グループ分け手段により分けられたグループ単位で受け付けることが可能な監査画面にかかる情報を生成する監査情報生成手段と、前記監査情報生成手段で生成された電子メールの監査画面にかかる情報を出力する出力手段として機能させることを特徴とする。

本発明によれば、電子メールの内容によって、監査すべき電子メールを優先して監査することが可能となり、増大する電子メールの監査または送信制御の作業を効率化することができる。
本発明の実施形態の電子メール監査装置の構成を示す図である。 本発明の実施形態の各種端末のハードウエア構成を示す図である。 本発明の実施形態の電子メール監査装置の基本的な処理フローを示す図である。 本発明の実施形態の受信処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の制御条件テーブルの一例を示す図である。 本発明の実施形態の分野組成から評価値を算出する式である。 本発明の実施形態の監査対象メールの一例を示す図である。 本発明の実施形態の監査メール保存テーブルの一例を示す図である。 本発明の実施形態のクラスタリング結果を含む監査メール保存テーブルの一例を示す図である。 本発明の実施形態の監査処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態のユーザ情報テーブルの一例を示す図である。 本発明の実施形態の優先重み設定テーブルの一例を示す図である。 本発明の実施形態の電子メールに対する分野組成の一例を示す図である。 本発明の実施形態の電子メールに対する分野組成の一例を示す第2の図である。 本発明の実施形態の評価値算出処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の個別の電子メールに対する監査画面の一例を示す図である。 本発明の実施形態のクラスタリングした電子メールに対する監査処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の電子メールのクラスタに対する評価値算出処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態のクラスタリングされた電子メールに対する監査画面の一例を示す図である。 本発明の実施形態の保留時間を含む制御条件テーブルの一例を示す図である。 本発明の実施形態の保留時間を含む優先重み設定テーブルの一例を示す図である。 本発明の実施形態の制御条件に保留時間を含む場合の受信処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の自動実行時刻算出処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の自動実行時刻を含む監査メール保存テーブルの一例を示す図である。 本発明の実施形態の自動実行処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態のばらつき度合を考慮した監査情報生成処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の監査結果保存テーブルの一例を示す図である。 本発明の実施形態の過去の監査結果を考慮した監査情報生成処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態のクラスタに対する分野組成集計結果の一例を示す図である。 本発明の実施形態のクラスタに対する評価値算出における途中経過を示す図である。 本発明の実施形態の分野組成から保留時間を算出する式である。 本発明の実施形態の電子メールに対する分野組成の一例を示す第3の図である。 本発明の実施形態の電子メールの分野組成とクラスタの平均分野組成との距離を算出する式である。 本発明の実施形態のクラスタに対する距離を算出した結果の一例を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る電子メール監査装置(本発明の情報処理装置に相当)の構成を示す図である。尚、図1のネットワーク上に接続される各種端末の構成は一例であり、用途や目的に応じて様々な構成例があることは言うまでもない。
100は電子メールの監査機能を提供する電子メール監査装置である。電子メール監査装置100は、ネットワークを介して、送信者用端末120、管理者用端末130、メールサーバ140とデータの送受信が可能である。メールサーバ140は外部ネットワーク150にとデータの送受信が可能である。電子メール監査装置100は、送信者用端末120から受け取った電子メールに対して、予め定義された所定の送信制御条件に従い、条件に合致する電子メールの送信の可否を決定する。また、管理者用端末130から、条件に応じて、送信を保留した電子メールに対する管理者の送信可否の判断を受け取り、判断に応じた制御を電子メールに対して実施する。送信が許可された電子メールはメールサーバ140に送信され、メールサーバ140から外部ネットワーク150に送信される。
101は送信者用端末から送信された電子メールを受信する受信部である。102は受信部101で受け取った電子メールに対して合致する送信制御条件を、送信制御条件保存領域110から取得し、合致した送信制御条件に従って、電子メールを制御する送信制御部である。103は送信制御部102において管理者による監査が必要であると判定された電子メールを受け取り、電子メールの内容を解析することで、電子メールが属する分野と、分野に属する度合い(分野の重み)を示す値とを判定し、監査メール保存領域111(監査メール記憶部に相当)に電子メールと関連付けて保存する分野判定部である。
104は、監査を行う管理者に対して、ユーザ情報保存領域113の情報から管理者ごとに管理するグループに属するメンバーを特定し、監査メール保存領域111から前記メンバーが送信者である電子メールを取得し、評価値算出部105で電子メールの評価値を算出し、管理者が監査に必要な情報を生成する監査情報生成部である。
また、本実施形態の電子メール監査装置においては、監査情報生成部104は、管理者が管理するメンバーにより送信者用端末120から送信されようとした電子メール、または監査メール保存領域111に保存される全ての電子メールを監査する。まず監査情報生成部104は、これらの電子メールを、クラスタ生成部106により複数のクラスタにグループ分けし、評価値算出部105でクラスタの評価値を算出し、管理者が監査に必要な情報を生成する監査情報生成部である。
105は、電子メールおよびクラスタ生成部106で生成されたクラスタに対して、設定保存領域112(優先度記憶部に相当)に保存された分野に対する優先重みに基づいて、電子メールまたはクラスタの監査における優先度を評価し数値化(評価値)する評価値算出部である。
106は、管理者が管理するメンバーにより送信されようとした電子メール、または監査メール保存領域111に保存される全ての電子メールを、分野判定部103で判定した分野に基づき複数のクラスタにグループ分けを行うクラスタ生成部である。107は、予め定められた分野に対して、管理者が設定した評価の優先度を、設定保存領域112に保存する優先重み設定部である。
108は、監査情報生成部107で生成された監査情報に対して、管理者が監査手段132から指定した監査結果に基づき、送信保留された電子メールを、削除処理または送信処理を含む対処処理を行う監査処理部である。109は、監査メール保存領域111に保存されている送信保留中の電子メールのうち、規定の条件を満たす電子メールを自動的に処理する自動実行処理部である。
120は、電子メールの送信を行う送信者が使用する送信者用端末(電子メール作成装置に相当)である。送信者用端末120は、ネットワークを介して、電子メール監査装置100に電子メールを送受信可能である。121は、電子メール送受信プログラムであり、一般的な電子メール送受信プログラムの機能を有する。
110は、送信制御条件を保存する送信制御条件保存領域である。送信制御条件には、電子メールと照合するための条件式、条件に合致した場合の判定、合致した場合のデフォルト操作が用意されている。デフォルト操作は判定が送信保留の場合に設定される。この具体例については、図5で後述する。
111は、送信保留された監査対象となる電子メールを保存する監査メール保存領域である。112は、分野に対する優先度など、設定情報を保存する設定保存領域である。分野の詳細は後述するが、電子メールの本文の内容を複数の分野の組み合わせで示すためのものである。113は、監査を行う管理者と、管理者が監査する送信者の関係を保存するユーザ情報保存領域である。114は、管理者が行った監査の結果を保存する監査結果保存領域である。
130は、電子メールの監査を行う管理者が使用する管理者用端末(監査結果指定装置に相当)である。131は、ネットワークを介して、電子メール監査装置100の動作設定を行う設定手段である。132は、ネットワークを介して、電子メール監査装置100が送信保留した電子―メールを監査する監査手段である。
140は、送信制御部102、監査処理部108および自動実行処理部109から受け取った電子メールを、外部ネットワーク150に送信するメールサーバである。150は、外部ネットワークである。
次に、図1の電子メール監査装置100(情報処理装置)、メール送信者端末120、管理者端末130、メールサーバ140のハードウエア構成について、図2を用いて説明する。図2は、ホストコンピュータ200のハードウエア構成を示す図である。
CPU201は、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM202あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input/Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。RAM203は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をRAM203にロードして、プログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
また、入力コントローラ(入力C)205は、キーボード209や不図示のマウス等のポインティングデバイスからの入力を制御する。ビデオコントローラ(VC)206は、CRTディスプレイ(CRT)210等の表示器への表示を制御する。表示器はCRTだけでなく、液晶ディスプレイでも構わない。これらは必要に応じて管理者が使用するものである。本発明には直接関係があるものではない。メモリコントローラ(MC)207は、ブートプログラム、ブラウザソフトウエア、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、各種データ等を記憶するハードディスク(HD)やフロッピーディスク(登録商標 FD)或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュメモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。通信I/Fコントローラ(通信I/FC)208は、ネットワークを介して、外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いたインターネット通信等が可能である。なお、CPU201は、例えばRAM203内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、CRT210上での表示を可能としている。また、CPU201は、CRT210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
本発明を実現するための電子メール監査プログラム212は外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM202にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。さらに、本発明に係わるプログラム212が用いる定義ファイル213及び各種情報テーブル214は外部メモリ211に格納されており、これらについての詳細な説明は後述する。
(基本フロー)
次に、電子メール監査装置の基本的な処理フローについて、図3を用いて説明する。図3は本発明の実施形態の電子メール監査装置の基本的な処理フローを示す図である。
ステップS301において、電子メール監査装置100は、送信者用端末120から送信された電子メールを受信し、受信した電子メールのうち、管理者による監査が必要か否かを判定する。この受信処理の詳細は、図4を用いて後述する。そして、ステップS302において、電子メール監査装置100は、管理者により監査が必要であると判定された監査対象の電子メール302を、監査メール保存領域111に保存する。
ステップS303において、電子メール監査装置100は、管理者の要求に応じて、監査対象メール302を提示し、管理者の指示に応じて監査対象メール302を送信または送信停止などの処理を実施する。この監査処理の詳細については、図10以降を用いて後述する。
(受信処理)
次に、ステップS301の処理の詳細なフローについて、図4を用いて説明する。図4は、本発明の実施形態の電子メール監査装置の電子メール受信時の処理フローを示す図である。
ステップS401において、受信部101は、送信者用端末120で稼働する電子メール送受信プログラム121から送信された電子メールを受信する。
ステップS402において、送信制御部102は、送信制御条件保存領域110に保存される送信制御条件に対し、ステップS405までの繰り返し処理を開始する。
図5は、送信制御条件保存領域110に保存される送信制御条件を示す制御条件テーブルの例である。制御条件は、電子メールと照合するための条件式、条件に合致した場合の判定、合致した場合のデフォルト操作から構成される。デフォルト操作は判定が送信保留の場合に設定される。
ステップS403において、送信制御部102は、送信制御条件がステップS401で受信した電子メールに対して合致するか判定する。条件に合致する場合はステップS404に処理を移す。合致しない場合はステップS405に処理を移す。
図5の送信制御条件を1つずつ判定して合致すると判定された場合には、ステップS404において、送信制御部102は、合致した送信制御条件(図5)における判定項目を参照する。判定項目が「送信許可」である場合、処理をステップS406に移す。判定項目が「送信不可」である場合、ステップS407に処理を移す。判定項目が「送信保留」である場合、ステップS408に処理を移す。このように送信制御条件を1つずつ判定して、送信制御条件に合致し、かつ判定項目が「送信保留」となる電子メールを選別して抽出する。
図5の送信制御条件を1つ判定して合致しないと判定された場合には、ステップS405において、送信制御部102は、送信制御条件保存領域110に次の送信制御条件があるか判断する。次の送信制御条件があると判断された場合、次の送信制御条件に対し、ステップS402からの処理を実施する。次の送信制御条件がない場合、ステップS406に処理を移す。ステップS406において、送信制御部102は、電子メールをメールサーバ140に送信して処理を終了する。なお、本実施の形態では、送信制御条件に合致するものがなかった場合には、メールを送信するものとしたが、これに限るものではなく、合致するものがなかった場合には、「送信保留」としてステップS408に処理を移したり、「送信不可」としてステップS407に処理を移すように構成してもよい。
ステップS407において、送信制御部102は、電子メールを送信せずに削除し処理を終了する。このとき送信制御部102は、電子メールの送信者に対して、電子メールが送信されずに削除されたことを、電子メールやメッセンジャー機能の既知の技術を用いて通知してもよい。
ステップS408において、分野判定部103は、電子メールの内容を解析して、電子メールが属する分野を特定する。
本発明の分野分類では、電子メールが属する分野を1つに決めるのではなく、図13のように、特定した分野と分野に属する度合いとを、複数の組として表現する。以降、文書(電子メール)に対する複数の分野と度合いの組を、分野組成と呼ぶ。
電子メールの分野分類は、単純ベイズ分類器などの既存の方法を用いて実現することが可能である。単純ベイズ分類器では、文書を構成する単語がある分野に属する文書群において出現する頻度から、その文書が文書群に属する確率を求めることができる。この確率に基づき、分野に属する度合いを数値化し、分野組成として取得する。分野組成の取得は、単純ベイズ分類器以外の方法で行ってもよい。この分野組成の取得方法は、既知の技術を用いることができるため、具体的な説明は省略する。
ステップS409において、送信制御部102は、電子メールを監査メール保存領域111に保存し、同時にステップS408で、分野判定部103が判定した分野と分野の度数を電子メールと関連付けて保存して、処理を終了する。
(受信処理具体例)
次に図7の電子メールに対する処理を具体的に説明する。
ステップS401において、受信部101は図7の電子メールを受信する。ステップS402において、送信制御部102は、送信制御条件保存領域110に保存される図5に示す送信制御条件に対し、ステップS405までの繰り返し処理を開始する。
ステップS403において、送信制御部102は、ステップS401で受信した電子メールに対して、制御条件501が合致するか判定する。制御条件501は電子メールに「社外秘」という文字列が含まれるかどうかを判定することを示している。図7の電子メールは、制御条件501に合致しないのでステップS405に処理を移す。
ステップS405において、送信制御部102は、次の送信条件がある場合、次の送信制御条件502があるので、処理をステップS402に移す。
制御条件502(「極秘」の文字列を含む)および制御条件503(「部外秘」の文字列を含む)は図7の電子メールに合致せず、ステップS401からステップS405の処理を繰り返す。
ステップS402において、送信制御部102は、制御条件504に対して処理を開始し、ステップS403に処理を移す。
ステップS403において、送信制御部102は、ステップS401で受信した電子メールに対して、制御条件504が合致するか判定する。制御条件504は電子メールの送信者のアドレスが「bbb.co.jp」という文字列と後方一致するか否かを判定することを示している。図7の電子メールは、制御条件504に合致するので、ステップS404に処理を移す。
ステップS404において、送信制御部102は、合致した送信制御条件504の判定項目が「送信保留」であるので、処理ステップS408に移す。
ステップS408において、分野判定部103は、図7の電子メールの内容を解析して、電子メールが属する分野として、図13の分野組成を得るものとする。
ステップS409において、送信制御部102は、図7の電子メールと図13の分野組成を、監査メール保存領域111に配置されている、図8に示す監査メール保存テーブルにおけるレコード801のように保存して処理を終了する。
(監査処理)
次に、ステップS303の処理の詳細なフローについて、図10を用いて説明する。
図10は、本発明の実施形態の電子メール監査装置の監査時の処理フローを示す図である。
ステップS1001〜ステップS1003の処理は、管理者端末から監査手段132により監査実施の要求があった場合に、監査を実施する管理者に対して実施してもよいし、全ての管理者に対して定期的に実行してもよい。本発明では監査実施の要求時に処理を実施する場合について説明する。
ステップS1001において、監査情報生成部104は、ユーザ情報保存領域113に保存される図11に示すようなユーザ情報テーブルを参照して、監査メール保存領域111に保存されている電子メールから、管理者が管理の対象とするユーザが送信者である電子メール(以後、監査対象メール)を取得する。
ステップS1002において、評価値算出部105は、設定保存領域112に保存されている、図12のような優先重み設定テーブルを参照して、監査対象メールに対して、電子メールごとに評価値を算出する。評価値算出方法については後述する。
ステップS1003において、監査情報生成部104は、監査対象メールと評価値から監査手段の表示に必要な情報を監査情報として生成する。本実施形態においては特に情報を付加せず、評価値による並べ替えを行う。
ステップS1004において、監査情報生成部104は、図16に示すような監査手段132において表示する画面を、監査情報から生成する。監査手段132は、監査対象メールに対する管理者の指示を監査情報に付加する。
このように、監査情報生成部104は、図16に示す電子メールの監査画面を生成し、管理者用端末130の監査手段からのアクセスにより監査処理部108から監査画面が監査手段132に送信されて、管理者用端末に表示される。しかしながら、本発明はこれに限るものではなく、例えば、監査情報生成部104が、各電子メールの評価値に従って、複数の監査対象の電子メールから優先して監査すべき電子メールを確定し、電子メールの監査画面にかかる情報を生成する。この電子メールの監査画面にかかる情報を監査処理部108が監査手段132に出力することにより、監査手段132側の表示制御プログラムに従って、図16の監査画面を表示してもよい。すなわち、電子メールの監査画面にかかる情報とは、電子メールの監査画面そのものであってもよいし、電子メールの監査画面を表示するための元になる情報コードであってもよい。
図16は監査手段132で表示される監査画面の例である。監査画面は、ステップS1002で算出された評価値を評価値欄1603に表示し、評価値の順に監査対象となる電子メールの一覧を表示する。
監査画面は、それぞれの電子メールに対して、送信欄1601(送信許可)および削除欄1602(送信不可)により、管理者から送信許可または送信不可の指示を排他的に受け取る。
監査画面は、一括操作ボタン1605が押下されると、送信許可または送信不可の指示を、監査情報に付加し、ステップS1005に処理を移す。
監査画面は、キャンセルボタン1606が押下されると、何もせずにステップS1005に処理を移す。
監査画面は、個別監査欄1604が押下されると、電子メールの詳細を表示する個別監査画面を表示する。個別監査画面で監査指示が行われると、監査画面は、監査指示に応じて、送信欄1601または削除欄1602の値を更新する。
監査画面は、管理者の監査を補助するため、電子メールの内容を要約し、スニペット表示してもよいし、特定の領域に対するポップアップとして表示してもよい。
ステップS1005において、監査処理部108は、監査対象メールに対する管理者の指示を付加された監査情報に基づき、保留されている電子メールに対する監査指示を実施して、処理を終了する。送信許可を指示された電子メールは、メールサーバ140に送信されて、外部のネットワーク150に送信される。送信不可を指示された電子メールは送信されずに削除される。
このとき監査処理部108は、送信または削除されたことを、電子メールの送信者に対して通知してもよい。
(監査処理具体例)
次に、管理者「okada@aaa.co.jp」から監査処理の要求があった場合について具体的に説明する。
ステップS1001において、監査情報生成部104は、ユーザ情報保存領域113に保存されている、図11に示すユーザ情報テーブルを参照して、管理者「okada@aaa.co.jp」が管理の対象とするユーザ「nakamura@aaa.co.jp」、「okubo@aaa.co.jp」、「nakazawa@aaa.co.jp」、「nagatomo@aaa.co.jp」を取得し、監査メール保存領域111に保存されている、図8に示す監査メール保存テーブルから、取得したユーザが送信した電子メール801〜電子メール804を取得する。
ステップS1002において、評価値算出部105は、後述する評価値算出方法により、電子メール801に対して評価値4.4を、電子メール802に対して評価値1.5、電子メール803に対して評価値4.1、電子メール804に対して評価値3.2を得る。
ステップS1003において、監査情報生成部104は、監査対象メールを評価値の大きい順に、電子メール801、電子メール803、電子メール804、電子メール802の順となるように並べ替えた監査情報を生成する
ステップS1004において、監査情報生成部104は、監査情報から図16のように画面を生成し、監査手段132に表示する。管理者は表示順に処理を行うことで、評価値の高い(優先的に監査すべきと判断された)電子メールから順に処理することができる。評価値欄1603には、評価値をそのまま表示してもよいが、本実施の形態では、評価値を「0〜5」の6段階のパラメータで表現している。例えば、電子メール801の評価値4.4であれば小数点を四捨五入して評価値4として評価値欄1603に表示し、電子メール802の評価値1.5であれば小数点を四捨五入して評価値2として評価値欄1603に表示する。
ここで管理者により、図16に示す監査画面において、電子メール801、電子メール803、電子メール804に対して送信許可が指示され、電子メール802に対しては送信不可が指示されたとする。
ステップS1005において、監査処理部108は、電子メール801、電子メール803、電子メール804をメールサーバ140に送信し、電子メール802を送信せずに削除する。
(評価値算出処理)
次に、ステップS1002の処理の詳細なフローについて、図15を用いて説明する。図15は、本発明の実施形態の電子メール監査装置の評価値算出時の処理フローを示す図である。
ステップS1501において、評価値算出部105は、ステップS1001で取得した監査対象メール全てに対して、ステップS1508までの繰り返し処理を開始する。
ステップS1502において、評価値算出部105は、処理中の監査対象メールに関連付けられた分野組成に対して、ステップS1505までの繰り返し処理を開始する。
ステップS1503において、評価値算出部105は、設定保存領域112に保存される、図12に示すような優先重み設定テーブルから、処理中の分野に対応する優先重みを取得する。
ステップS1504において、評価値算出部105は、ステップS1503で取得した優先重みを処理中の分野と分野の度数に関連付けて、一時領域に記憶する。
ステップS1505において、評価値算出部105は、処理中の監査対象メールに関連付けられた、次の分野がある場合、ステップS1502に処理を戻して、次の分野に対する処理を開始する。次の分野がない場合、ステップS1506に処理を移す。
ステップS1506において、評価値算出部105は、一時領域に保存されている分野と度数および優先重みから評価値を算出する。評価値は監査をすべき度合を数値化したものである。本実施形態では、図6に示す式より評価値を求め、評価値は大きいほど監査を優先的にすべてきであることを示している。
ステップS1507において、評価値算出部105は、ステップS1506で算出した評価値を、処理中の監査対象メールと関連付けて記憶する。
ステップS1508において、評価値算出部105は、次の監査対象メールがあれば、ステップS1001に処理を戻し、次の監査対象メールに対する処理を開始する。次の監査対象メールがない場合は処理を終了する。
(評価値算出具体例)
次に、図13および図14の分野組成を持つ電子メールに対する処理を具体的に説明する。
ステップS1501において、評価値算出部105は、図13の分野組成を持つ電子メールに対する処理を開始する。
ステップS1502において、評価値算出部105は、図13の分野組成に対して処理を開始する。
ステップS1503において、評価値算出部105は、分野組成1301に対する優先重みを取得する。分野組成1301の分野は「経済/契約」であり、図12の優先重み設定テーブルにおける「経済/契約」の設定1201から優先重み5を取得する。
ステップS1504において、評価値算出部105は、(分野,度数,優先重み)=(「経済/契約」, 40, 5)を一時領域に記憶する。
ステップS1505において、評価値算出部105は、次の分野組成(「経済/流通」)があるので処理をステップS1502に戻す。
同様に分野組成1302〜1305について、ステップS1502からステップS1505までを繰り返すと以下の値の組である、(「経済/契約」, 40, 5)、(「経済/流通」, 20, 5)、(「機械/カメラ」, 20, 4)、(「化学/ガラス」, 10, 3)、(「光学/レンズ」, 10, 3)が、一時記憶領域に記憶される。
ステップS1506において、評価値算出部105は、一時領域に保存されている分野と度数および優先重みに対して図6の式より評価値4.4を算出する。
(評価値)=(40×5+20×5+20×4+10×3+10×3)/100
=4.4
ステップS1507において、評価値算出部105は、ステップS1506で算出した評価値を、処理中の監査対象メールと関連付けて記憶する。
ステップS1508において、評価値算出部105は、図14に示す分野組成を持つ電子メールがあるので、ステップS1001に戻す。
図14に示す分野組成1401〜1403に対してステップS1502からステップS1505までの処理を同様に繰り返すと以下の値の組である、(「経済/契約」, 20, 5)、(「経済/株式」, 50, 1)、(「ギャンブル/相場」, 30, 0)が一時記憶領域に記憶される。
ステップS1506において、評価値算出部105は、一時領域に保存されている分野と度数および優先重みに対して図6の式より評価値1.5を算出する。
(評価値)=(20×5+50×1+30×0)/100
=1.5
このように、管理者が、分野に対して設定した優先重みを基に評価値を算出することで、管理者が優先したい分野の度合いが大きい電子メールの評価値が大きくなり、結果として優先的に処理することができるようになる。
(第二の実施形態)
(クラスタリングによる監査)
次に、第二の実施形態として、監査対象メールをクラスタリング(グループ化)して監査する場合について、図17を用いて説明する。グループ化される電子メールの数は任意であり、分類が類似するものがグループ化されることになる。図17は、監査処理の処理フローを示す図である。
クラスタリングは監査メール保存領域111に保存される全ての電子メールに対して実施してもよいし、特定の管理者に対する監査対象メールのみについて実施してもよい。本実施形態では、監査メール保存領域111に保存される全ての電子メールに対してクラスタリングを行う場合を説明する。
ステップS1701またはステップS1702〜ステップS1704の処理は、管理者端末から監査手段132により監査実施の要求があった場合に、監査を実施する管理者に対して実施してもよいし、全ての管理者に対して定期的に実行してもよい。本実施形態ではステップS1701およびステップS1702〜ステップS1704の処理を、監査実施の要求時に実施する場合について説明する。
ステップS1701において、クラスタリング部106は、監査メール保存領域111に保存されている電子メールに対して、電子メールに関連付けられている分野組成に基づいてクラスタリングの処理を実施しクラスタを取得する。クラスタリングは、自己組織化マップ、K平均法などの手法を用いることで実現できる。
クラスタリングの結果は、図9に示す監査メール保存テーブルのように、クラスタに付与された番号を電子メールの情報に付加して保存する。
ステップS1702において、監査情報生成部104は、ユーザ情報保存領域113に保存される、図11のようなユーザ情報テーブルを参照して、監査メール保存領域111に保存されている電子メールから、管理者が管理の対象とする電子メールユーザが送信者である電子メール(監査対象メール)を取得する。
ステップS1703において、評価値算出部105は、ステップS1701において、設定保存領域112に保存される、図12のような優先重み設定テーブルを参照して、取得したクラスタのうち、監査対象メールを1つ以上含むクラスタに対して評価値を算出する。評価値算出方法については後述する。
ステップS1704において、監査情報生成部104は、クラスタと評価値から監査手段の表示に必要な情報を監査情報として生成する。本実施形態においては特に情報を付加しない。
ステップS1705において、監査情報生成部104は、監査情報から図19に示す監査画面を生成し、監査手段132に表示する。監査手段132は、クラスタまたは監査対象メールに対する管理者の指示を、監査情報に付加する。
図19は、ステップS1705で生成され、監査手段132に表示されるクラスタに対する監査画面の例である。監査画面は、ステップS1703で算出された評価値を評価値欄1905に表示し、評価値の順に監査対象となるクラスタの一覧を表示する。
監査画面は、それぞれのクラスタに対して、送信欄1901(送信許可)および削除欄1902(送信不可)により、管理者から送信許可または送信不可の指示を排他的に受け取る。監査画面は、クラスタを構成する電子メールの分野組成のうち、クラスタにおいて主たる分野組成を分野欄1903に表示する。監査画面は、一括操作ボタン1907が押下されると、送信許可または送信不可の指示を、監査情報に付加し、ステップS1706に処理を移す。監査画面は、キャンセルボタン1908が押下されると、何もせずにステップS1706に処理を移す。監査画面は、個別監査欄1906を押下されると、クラスタに対する監査画面を表示する個別クラスタ監査画面を表示する。個別クラスタ監査画面は、図16に示す監査画面と同等の機能を有する。個別監査画面で監査指示が行われると、個別の監査指示は監査情報に付加される。監査画面は、送信欄1901または削除欄1902の値を無効とし、監査の進捗を1904の値を更新することにより示す。
ステップS1706において、監査処理部108は、クラスタまたは監査対象メールに対する管理者の指示を付加された監査情報に基づき、保留されている電子メールの処理を実施して、処理を終了する。送信許可を指示されたクラスタに属する電子メールは、メールサーバ140に送信されて、外部のネットワーク150に送信される。送信不可指示をされたクラスタに属する電子メールは送信されずに削除される。個別に指示されたクラスタのメールは個別の指示に従う。このとき監査処理部108は、送信または削除されたことを、電子メールの送信者に対して通知してもよい。
このように、優先的に監査すべき電子メールから構成されるクラスタから監査を実施することができる。またクラスタには分野組成の近い監査対象メールがまとめられるので、精査が不要な分野に属する監査対象メールについては、タイトルや概要などを概括し、一括して監査指示を行うことが可能となる。
(クラスタリングによる監査の具体例)
次に、図9に示す監査メール保存テーブルに保存されている電子メールに対して、管理者「okada@aaa.co.jp」が、クラスタリングによる監査を行う場合について具体的に説明する。
ステップS1701において、クラスタリング部106は、図9に示す監査メール保存テーブルに保存されている電子メールについてクラスタリングを実施する。
本実施形態では、クラスタリングの手法の一例としてK平均法を用いてクラスタリングを行う。クラスタリングの結果として、電子メール901、電子メール903、電子メール905はクラスタ1に、電子メール902、電子メール906はクラスタ2に、電子メール904はクラスタ3に分類される。クラスタリングの詳細については後述する。
ステップS1702において、監査情報生成部104は、図11に示すユーザ情報テーブルを参照して、図9の監査メールテーブルから、送信者が、管理者「okada@aaa.co.jp」の管理対象である電子メールを取得する。図9における電子メール901〜電子メール906の送信者は全て「okada@aaa.co.jp」の管理対象であるので、電子メール901〜電子メール906を取得する。
ステップS1703において、評価値算出部105は、後述する評価値算出方法によりクラスタ1について評価値4.2を、クラスタ2について評価値1.75をクラスタ3について評価値2.8を得る。
ステップS1704において、監査情報生成部104は、クラスタの評価値の大きい順に、クラスタ1、クラスタ3、クラスタ2の順となるように並べ替えた監査情報を生成する。
ステップS1705において、監査情報生成部104は、監査情報から図19のような画面を生成し、監査手段132に表示する。これにより評価値の高い(優先的に監査すべき)クラスタから順に処理することができる。
ここで管理者により、図19に示す監査画面において、クラスタ1、クラスタ3に対して送信許可が指示され、クラスタ2に対しては送信不可が指示されたとする。
ステップS1706において、監査処理部108は、クラスタ1に属する電子メール901、電子メール903、電子メール905、およびクラスタ3に属する電子メール904をメールサーバ140に送信し、クラスタ2に属する電子メール902、電子メール906を送信せずに削除する。
(クラスタリング詳細)
クラスタリングの一手法であるK平均法について説明する。K平均法により電子メールの分野組成に基づいてクラスタリングするアルゴリズムは以下のとおりである。
(step1)電子メールをN個のクラスタにランダムに配置
(step2)各クラスタの中心(分野組成の平均)を求める(平均分野組成算出処理)
(step3)各電子メールに対して繰り返す
(step4)各クラスタの中心に対して距離を計算
(step5)現在のクラスタより近い中心を持つクラスタがあれば属するクラスタを変更
(step6)クラスタを変更した電子メールがある場合step2に戻る
(step7)終了
(step4)における距離の算出方法については、図33の式による。
ここで3つのクラスタに電子メール901〜906をランダムに割り振り、平均を求めた結果として、図34が得られたとする。このとき、例えば電子メール905の分野組成に対し、各クラスタの中心からの距離を求めると以下のようになる。
(クラスタ1との距離)
=√(35−50)+(15−0)+(20−20)+(15−0)+(15−30)
=√900
=30
(クラスタ2との距離)
=√(10−50)+(0−20)+(75−0)+(5−0)+(0−30)+(10−0)
=√8650
=93.0053・・・
(クラスタ3との距離)
=√(25−50)+(15−0)+(10−20)+(35−30)+(15−0)
=√1200
=34.6410・・・
この結果、分野組成905はクラスタ1の中心に対して最も距離が小さくなるので、分野組成905が属するクラスタは、クラスタ1に変更される。
このような処理を、クラスタが変更される電子メールがなくなるまで繰り返すことでクラスタリングが実現される。
(クラスタの評価値算出)
次に、ステップS1703のクラスタに対する評価値算出処理について、図18を用いて説明する。
ステップS1801において、監査情報生成部104は、一時領域に確保されたクラスタ情報を初期化する。
ステップS1802において、監査情報生成部104は、ステップS1001で取得した監査対象メール全てに対して、ステップS1807までの繰り返し処理を開始する。
ステップS1803において、監査情報生成部104は、一時領域から、処理中の監査対象メールが属するクラスタに対応したクラスタ情報を取得する。
ステップS1804において、監査情報生成部104は、処理中の監査対象メールと関連付けられた分野組成に対して、ステップS1806までの繰り返し処理を開始する。
ステップS1805において、監査情報生成部104は、ステップS1503で取得した処理中の分野組成と分野の度数を、ステップS1803で取得したクラスタ情報に追加する。
ステップS1806において、監査情報生成部104は、処理中の監査対象メールに関連付けられた、次の分野組成がある場合、ステップS1804に処理を戻して、次の分野組成に対する処理を開始する。次の分野組成がない場合、ステップS1807に処理を移す。
ステップS1807において、監査情報生成部104は、次の監査対象メールがあれば、ステップS1802に処理を戻し、次の監査対象メールに対する処理を開始する。次の監査対象メールがない場合はステップS1808に処理を移す。
ステップS1808において、監査情報生成部104は、ステップS1801〜ステップS1807で取得したクラスタ情報全てに対して、ステップS1813までの繰り返し処理を開始する。
ステップS1809において、監査情報生成部104は、処理中のクラスタ情報に含まれる平均分野組成を求める。平均分野組成は、クラスタ情報に含まれる全ての分野と、分野の度数の平均値として構成する。
ステップS1810において、監査情報生成部104は、設定保存領域112に保存される、図12に示すような優先重み設定テーブルを参照して、ステップS1809で取得した平均分野組成について、各分野に対応する優先重みを取得する。
ステップS1811において、監査情報生成部104は、ステップS1506と同様の方法により、平均分野組成の分野、度数および優先重みから評価値を算出する。
ステップS1812において、監査情報生成部104は、クラスタ情報に評価値を記憶する。
ステップS1813において、監査情報生成部104は、次のクラスタ情報があれば、ステップS1808に処理を戻し、次のクラスタ情報に対する処理を開始する。次のクラスタ情報がない場合は処理を終了する。
(クラスタの評価値算出の具体例)
図9に示す監査メール保存されている電子メールにより、評価値算出処理を具体的に説明する。
ステップS1801において、監査情報生成部104は、一時領域に確保されたクラスタ情報を初期化する。
ステップS1802において、監査情報生成部104は、電子メール901に対する処理を開始する。
ステップS1803において、監査情報生成部104は、一時領域から電子メール901が属するクラスタ1に対応したクラスタ情報を取得する。
ステップS1804において、監査情報生成部104は、電子メール901の分野組成に対する処理を開始する。
ステップS1805において、監査情報生成部104は、電子メール901の1つめの分野組成と度数(「経済/契約」, 40)をクラスタ1のクラスタ情報に追加する。
ステップS1806において、監査情報生成部104は、次の分野組成(「経済/流通」)があるので、処理をステップS1804に戻す。
ステップS1804において、監査情報生成部104は、電子メール901の次の分野組成(「経済/流通」)に対する処理を開始する。
ステップS1805において、監査情報生成部104は、電子メール901の2つめの分野組成と度数(「経済/流通」, 30)をクラスタ1のクラスタ情報に追加する。
ステップS1806において、監査情報生成部104は、次の分野組成(「機械/カメラ」)があるので、処理をステップS1804に戻す。
ステップS1804において、監査情報生成部104は、電子メール901の次の分野組成(「機械/カメラ」)に対する処理を開始する。
ステップS1805において、監査情報生成部104は、電子メール901の3つめの分野組成と度数(「機械/カメラ」, 30)をクラスタ1のクラスタ情報に追加する。
ステップS1806において、監査情報生成部104は、次の分野組成がないので、処理をステップS1807に戻す。
ステップS1807において、監査情報生成部104は、次の監査対象メール(電子メール902)があるので、ステップS1802に処理を戻す。
ステップS1802において、監査情報生成部104は電子メール902に対する処理を開始する。
ステップS1803において、監査情報生成部104は、一時領域から電子メール902が属するクラスタ2に対応したクラスタ情報を取得する。
同様に、ステップS1804〜ステップS1806を繰り返し、電子メール902の分野組成を、クラスタ2のクラスタ情報に追加する。
同様に、電子メール903〜電子メール906までの監査対象メールに対して、ステップS1802〜ステップS1807の処理を繰り返すと、一時記憶領域に、図29に示すクラスタ情報が記憶される。
ステップS1808において、監査情報生成部104は、クラスタ1のクラスタ情報2901に対して、処理を開始する。
ステップS1809において、監査情報生成部104は、クラスタ情報2901の平均分野組成を算出する。
ステップS1810において、監査情報生成部104は、ステップS1809で取得した平均分野組成について、図12に示す優先重み設定テーブルを参照して、各分野組成の優先重みを取得する。
図30は、ステップS1809およびステップS1810の処理結果を示した表である。
ステップS1811において、監査情報生成部104は、図6の式を用いて、図30の平均分野組成に対する評価値を4.2算出する。
(評価値)=(40×5 + 10×5 + 10×3 + 20×4 + 20×3)/100
=4.2
ステップS1812において、監査情報生成部104は、クラスタ情報2901と対応付けて評価値4.2を記憶する。
ステップS1813において、監査情報生成部104は、次のクラスタ情報2902があるので、処理をステップS1808に戻す。
以下、同様にクラスタ情報2902に対して評価値1.75を、クラスタ情報2903に対して評価値2.8を取得する。
このように、管理者が、分野に対して設定した優先重みを基に評価値を算出することで、管理者が優先したい分野の内容を含む電子メールから構成されるクラスタの評価値が大きくなり、優先的に処理することができるようになる。また、評価値の小さい(精査の必要性が低い)クラスタについては、概括するだけ一括して監査指示を行うなど、管理者が自らの繁閑に応じて選択することが可能となる。
(第三の実施形態)
(保留時間設定による自動監査)
次に、第三の実施形態として、設定された保留時間に応じて自動的に監査処理を実施する場合について、図22を用いて説明する。図22は、保留時間設定による監査処理の処理フローを示す図である。
本実施形態においては、送信制御条件保存領域110に保存される送信制御条件テーブルは、保留期間が追加されており、図20のような構成を持つ。図20と図5の送信制御条件テーブルとの違いは、「保留期間」の項目を備えている点である。ステップS401〜ステップS408の処理は、第1の実施形態における図4に示すフローと同様の処理である。
ステップS2201において、送信制御部102は、送信制御条件に保留期間が設定されている場合、ステップS2202に処理を移す。保留期間が設定されていない場合、ステップS409に処理を移す。ステップS2202において、送信制御部102は、制御条件に設定された保留期間から、保留期間内に管理者による監査が実施されない場合に、自動的に処理を実行する時刻と自動操作を決定する。自動実行時刻を決定する処理の詳細については後述する。
ステップS409において、送信制御部102は、第1の実施形態と同様に、ステップS408で、分野判定部103が判定した分野と分野の度数を電子メールと関連付けて監査メール保存領域111に保存するが、同時にステップS2202で取得した自動実行時刻と自動操作も電子メールと関連付けて保存し、処理を終了する。
図24は実行時刻と自動操作を電子メールに関連付けて保存した監査メール保存テーブルの例である。
(保留時間を含む場合の受信処理具体例)
次に、図20の送信制御条件テーブルに対し、図7の電子メールを処理する場合について具体的に説明する。図20の送信制御条件テーブルに対して図7の電子メールを処理すると、第1の実施形態の具体例と同様に、ステップS403で、第1の実施形態における制御条件504と条件式が等しい、制御条件2004に合致する。
ステップS404において、送信制御部102は、合致した送信制御条件2004の判定が送信保留であるので、処理ステップS408に移す。ステップS408において、分野判定部103は、第1の実施形態の具体例と同様に、図7の電子メールの内容を解析して、電子メールが属する分野として、図13の分野組成を得る。
ステップS2201において、分野判定部103は、送信制御条件2004に保留時間が設定されているので、ステップS2202に処理を移す。
ステップS2202において、分野判定部103は、送信制御条件2004の保有期間から自動実行時刻として「2月16日15時12分00秒」(図7の電子メールの受信時刻2月16日12:時12分00秒の3時間後)を算出する。
ステップS409において、送信制御部102は、図7の電子メールと、図13の分野組成と、ステップS2202で算出した実行時刻「2月16日15時12分00秒」と、制御条件2004に設定されている自動操作「送信」とを、監査メール保存領域111に配置されている、図24に示す監査メール保存テーブルにおけるレコード2401のように保存して処理を終了する。
(自動実行時刻決定処理)
次に、自動実行時刻の決定処理について図23を用いて説明する。
図23は自動実行時刻決定処理の処理フローを示す図である。
ステップS2301において、送信制御部102は、図22のステップS403で合致した送信制御条件に対して、保留時間が設定されているか否かを判定する。保留時間が「分野依存」を示す値が設定されていれば、ステップS2302に処理を移す。時間が設定されていれば、ステップS2307に処理を移して保留時間取得処理を行う。
ステップS2302において、送信制御部102は、図22のステップS408で取得した分野組成に対して、ステップS2305までの繰り返し処理を開始する。
ステップS2303において、送信制御部102は、処理中の分野に対して、図21に示すような優先重みテーブルから保留時間を取得する。なお、図21の優先重みテーブルのように、優先重みテーブル中に各分野に対して保留時間を設けてもよいが、各分野と保留時間を別テーブル(保留時間テーブル)で用意してもよい。すなわち本実施形態では、保留時間テーブルとは、保留時間の項目を有する優先重みテーブルを含むものとする。
ステップS2304において、送信制御部102は、処理中の分野に対する度数と、ステップS2303で取得した保留時間を関連付けて記憶する。
ステップS2305において、送信制御部102は、次に処理する分野があれば、ステップS2302に処理を戻し、次の分野に対する処理を開始する。次に処理する分野がなければ、ステップS2306に処理を移す。
ステップS2306において、送信制御部102は、記憶した分野の度数と保留時間から、電子メール全体としての保留時間を図31の式により算出する。
保留時間は、分野の度数以外にも、分野の優先重みや評価値などに基づいて算出してもよいし、複数の条件によって算出してもよい。
ステップS2307において、送信制御部102は、該当した送信制御条件の保留時間を取得(保留時間取得)し、処理中の電子メールの受信時間に、該取得した保留時間を加算して自動実行時刻として算出する。
組織の稼働時間(企業の業務時間や営業時間)などを考慮して、稼働時間内のみを加算の対象としてもよい。また基準となる時刻も、電子メールの受信時間以外に、現在時刻(時刻決定処理の実行時の時刻)などを用いてもよい。
ステップS2308において、送信制御部102は、ステップS2307で取得した自動実行時刻と、送信制御条件における自動操作とを、処理中の電子メールと関連付けて記憶する。
(実行時刻算出処理具体例)
次に、分野組成が図32である電子メールに対して、図20の送信制御条件2006が合致した場合についての実行時刻算出処理を具体的に説明する。
ステップS2301において、送信制御部102は、送信制御条件2006の保留時間が「分野依存」を示す値が設定されているので、ステップS2302に処理を移す。
ステップS2302において、送信制御部102は、分野組成3201に対する処理を開始する。
ステップS2303において、送信制御部102は、図21の保留時間テーブル(優先重みテーブル)から、分野組成3201の分野「経済/契約」に対応する保留時間の値「3時間」を取得する。
ステップS2304において、送信制御部102は、(分野, 度数, 保留時間)=(経済/契約, 30, 3時間)を一時記憶領域に記憶する。
ステップS2305において、送信制御部102は、次に処理する分野組成3202があるので、ステップS2302に処理を戻す。
同様の処理を繰り返し、一時記憶領域に分野組成3202および分野組成3203に対する値として、(経済/契約, 30, 3時間)、(経済/流通, 20, 1時間)、(経済/株式, 50, 12時間)を得る。
ステップS2306において、送信制御部102は、図31の式を用いて以下のように、電子メール全体としての保留時間として7.1時間を算出する。
(保留時間)=(30×3 + 20×1 + 50×12)/100
=7.1 (時間)
ここで、処理中の電子メールの受信時間が「2月16日10時20分」であったとすると、ステップS2307において、送信制御部102は、「2月16日10時20分」に7.1時間(7時間6分)を加算し、自動実行時刻として「2月16日17時26分」を得る。
ステップS2308において、送信制御部102は、ステップS2307で取得した自動実行時刻「2月16日17時26分」と、送信制御条件2006における自動操作「送信」とを、処理中の電子メールと関連付けて記憶する。
(自動実行処理)
次に、保留期間経過後の自動処理について図25を用いて説明する。
図25は自動実行処理の処理フローを示す図である。自動実行処理は別プロセスで起動され、サービス停止条件が設定されるまで常時稼働する。
ステップS2501において、自動実行処理部109は、サービス停止条件が設定されていれば、処理を終了する。サービス停止条件が設定されていない場合は、ステップS2502に処理を移す。
ステップS2502において、自動実行処理部109は、保留メール保存領域111に保存されている図24のような監査メール保存テーブルを参照し、監査対象メールのうち、実行時刻が現在時刻より古い電子メールを取得する。
ステップS2503において、自動実行処理部109は、ステップS2502で電子メールが取得できれば、処理をステップS2504に移す。電子メールが取得できなかった場合、処理をステップS2509に移す。
ステップS2504において、自動実行処理部109は、ステップS2502で取得した電子メール全てに対して、ステップS2508までの繰り返し処理を開始する。
ステップS2505において、自動実行処理部109は、処理中の電子メールと関連付けられた自動操作が削除に設定されている場合、ステップS2506に処理を移す。自動操作が送信に設定されている場合、ステップS2507に処理を移す。
ステップS2506において、自動実行処理部109は、処理中の電子メールを削除して、ステップS2508に処理を移す。
ステップS2507において、自動実行処理部109は、処理中の電子メールを送信して、ステップS2508に処理を移す。
ステップS2508において、自動実行処理部109は、次の電子メールがなければ、ステップS2509に処理を移す。次の電子メールがあれば、ステップS2504に処理を戻し、次の電子メールに対する処理を開始する。
ステップS2509において、自動実行処理部109は、予め設定された時間、待機してから、ステップS2501に処理を移す。
(自動実行処理具体例)
次に、図24に示す監査メール保存テーブルに対する自動実行処理について、具体的に説明する。このときサービス停止条件は設定されていないものとする。
ステップS2501において、自動実行処理部109は、サービス停止条件は設定されていないので、ステップS2502に処理を移す。
ここで、現在時刻が「2009年2月16日16時00分」であったとすると、
ステップS2502において、自動実行処理部109は、図24の監査メール保存テーブルから、現在時刻よりも実行時刻が古い電子メール2401を取得する。
ステップS2503において、自動実行処理部109は、ステップS2502で電子メール2041を取得したので処理をステップS2504に移す。
ステップS2504において、自動実行処理部109は、電子メール2401に対する処理を開始する。
ステップS2505において、自動実行処理部109は、電子メール2401と関連付けられた自動操作が「送信」に設定されているので、ステップS2507に処理を移す。
ステップS2507において、自動実行処理部109は、電子メール2401を送信して、ステップS2508に処理を移す。
ステップS2508において、自動実行処理部109は、他に電子メールがないので、ステップS2509に処理を移す。
ステップS2509において、自動実行処理部109は、予め設定された時間処理を待機した後、ステップS2501に処理を戻し、サービス停止条件が設定されるまで同様の処理を繰り返す。
このように、合致した制御条件と電子メールの分類分野に応じて、保留される時間が自動的に調整されるので、精査の重要性が低く、遅滞が発生しないことが望ましい分野の電子メールについては、遅滞の発生を抑制でき、また精査が必要な分野の電子メールは必ず管理者による監査がなされる効果が得られる。
(第四の実施形態)
(ばらつき度合による一括処理禁止)
次に、第四の実施形態として、監査対象メールをクラスタリングして処理する電子メール監査装置において、含まれる電子メールの内容にばらつきがあるクラスタについては、一括しての監査指示を不許可とする場合について、図26を用いて説明する。図26は、クラスタに対する監査情報生成の処理フローを示す図である。
ステップS2601において、監査情報生成部104は、評価値算出処理S1703で取得したクラスタ情報に対して、ステップS2609までの繰り返し処理を開始する。ステップS2602において、監査情報生成部104は、処理中のクラスタに含まれるメール数が規定条件を満たすか判定する。例えば、電子メール数が「2以上」(「5以上」であってもよい)あることを規程条件とする。規程条件を満たす場合は、ステップS2603に処理を移す。規程条件を満たさない場合は、ステップS2608に処理を移す。
ステップS2603において、監査情報生成部104は、処理中のクラスタに含まれる全ての電子メールに対して、ステップS2605までの繰り返し処理を開始する。ステップS2604において、監査情報生成部104は、クラスタ情報から取得した平均分野組成に対する、処理中の電子メールの分野組成との距離(差異)を求め、処理中の電子メールと関連付けて記憶する。距離は図33に示す式より求める。
ステップS2605において、監査情報生成部104は、次に処理する電子メールがクラスタにあれば、ステップS2603に処理を戻し、次の電子メールに対する処理を開始する。次の電子メールがなければステップS2606に処理を移す。ステップS2606において、監査情報生成部104は、記憶した平均分野組成と電子メールの距離からクラスタのばらつき度合を算出する。本実施形態の場合は、クラスタに属する電子メールのうち、平均分野組成からの距離が規定値以下にある電子メールの割合をばらつき度合とする。ばらつき度合は、距離の平均や標準偏差などを用いてもよい。本実施の形態では、例えば、ばらつき度合いは、平均分野組成からの距離が規定値「20」より大きい電子メールの割合として、判断されるものとする。
ステップS2607において、監査情報生成部104は、ステップS2606で算出したばらつき度合が規定の条件を満たすか判定する。条件を満たす(ばらつきが大きい)場合、ステップS2608に処理を移す。条件を満たさない(ばらつきが小さい)場合、ステップS2609に処理を移す。
ステップS2608において、監査情報生成部104は、処理中のクラスタ情報に、一括処理禁止情報を設定する。ステップS2609において、監査情報生成部104は、次のクラスタ情報がある場合、ステップS2601に処理を戻して、次のクラスタ情報に対する処理を開始する。次のクラスタ情報がない場合、処理を終了する。
クラスタに含まれる電子メールの内容にばらつきがある場合、一括して監査指示を行うと、平均的な分野組成を持つ電子メールと内容が離れた電子メールも多く含まれるため、意図しない結果になる可能性がある。一括処理禁止情報を設定したクラスタについては、図19のクラスタ監査画面における送信欄1901および削除欄1902を無効化し、個別監査による処理しか実施できないようにすることで、意図しない一括操作を抑止することができる。
(クラスタのばらつき度合による一括処理禁止の具体例)
次に、図9に示す監査メール保存されている電子メールに対する第四の実施形態の監査情報生成処理について具体的に説明する。第二の実施形態と同様に、評価値算出処理ステップS1703において、図29に示すクラスタ情報が得られる。
ステップS2601において、監査情報生成部104はクラスタ1に対応するクラスタ情報2901に対する処理を開始する。
ステップS2602において、監査情報生成部104は、クラスタ1に含まれるメール数が規定条件を満たすか判定する。ここで規定条件はクラスタに含まれるメール数が2以上であることとすると、クラスタ1はメール数が「3」であり、条件を満たすので、ステップS2603に処理を移す。ステップS2603において、監査情報生成部104は、電子メール901に対する処理を開始する。
ステップS2604において、監査情報生成部104は、クラスタ1の平均分野組成に対する、電子メール901の分野組成との距離を、図33を用いて以下のように求める。
(距離)=√(40−40)+(10−30)+(10−0)+(20−30)+(20−0)
=√1000
=31.62・・・
ステップS2605において、監査情報生成部104は、クラスタ1に属する電子メール903があるので、ステップS2603に処理を戻す。
以下同様にクラスタ1に属する電子メール903および電子メール905を処理すると、電子メール903との距離として「37.41」を、電子メール905との距離として「20」を得る。
ここで、ばらつき度合を「クラスタの平均分野組成からの距離が「20」より大きい電子メールの割合」とすると、ステップS2606において、監査情報生成部104は、電子メール901および電子メール903の距離が「20」より大きく、電子メール905の距離が「20」以下なので、ばらつき度合の値として「0.66…(=2/3)」を得る。
ここで、ばらつきの既定の条件として、「ばらつき度合が0.2以上(第1の閾値に相当)」とすると、ステップS2607において、監査情報生成部104は、クラスタ1のばらつき度合は「0.66…」で「0.2」以上であるので、既定の条件を満たし、ステップS2608に処理を移す。
ステップS2608において、監査情報生成部104は、クラスタ情報2901に、一括処理禁止情報を設定する。ステップS2609において、監査情報生成部104は、次のクラスタ情報としてクラスタ2に対応するクラスタ情報2902があるので、ステップS2601に処理を戻す。
ステップS2601において、監査情報生成部104はクラスタ2に対応するクラスタ情報2902に対する処理を開始する。ステップS2602において、監査情報生成部104は、クラスタ2に含まれるメール数は「2」であり、条件を満たすので、ステップS2603に処理を移す。ステップS2603において、監査情報生成部104は、電子メール902に対する処理を開始する。
ステップS2604において、監査情報生成部104は、クラスタ2の平均分野組成に対する、電子メール901の分野組成との距離を、図33を用いて以下のように求める。
(距離)=√(10−10)+(75−80)+(5−10)+(10−0)
=√150
=12.24・・・
ステップS2605において、監査情報生成部104は、クラスタ2に属する電子メール904があるので、ステップS2603に処理を戻す。
以下同様にクラスタ2901に属する電子メール904を処理すると、電子メール904との距離として「12.24…」を得る。
ステップS2606において、監査情報生成部104は、電子メール902および電子メール904の距離が「20」より大きいので、クラスタ2のばらつき度合の値は「0(=0/2)」を得る。
ステップS2607において、監査情報生成部104は、クラスタ2のばらつき度合は「0」で「0.2」未満であるので、既定の条件を満たさず、ステップS2609に処理を移す
ステップS2609において、監査情報生成部104は、次のクラスタ情報としてクラスタ3に対応するクラスタ情報2903があるので、ステップS2601に処理を戻す。ステップS2601において、監査情報生成部104はクラスタ3に対応するクラスタ情報2903に対する処理を開始する。ステップS2602において、監査情報生成部104は、クラスタ3に含まれるメール数は1であり、条件を満たさないので、ステップS2608に処理を移す。ステップS2608において、監査情報生成部104は、クラスタ情報2903に、一括処理禁止情報を設定する。ステップS2609において、監査情報生成部104は、次のクラスタ情報がないので、処理を終了する。
これにより、クラスタに含まれる電子メールの分野組成のばらつきが大きく、一瞥して判断が難しい場合に、一括処理による判定誤りを防止することができる。
(第五の実施形態)
(監査結果を利用した監査情報生成処理)
次に、第五の実施形態として、監査対象メールをクラスタリングして監査する監査装置において、過去の監査結果を利用する場合について、図28を用いて説明する。図28は、クラスタに対する監査情報生成の処理フローを示す図である。図27は、監査結果保存領域114に保存される監査結果保存テーブルの例である。
本実施の形態においては、監査処理部108は、図10のステップS1005の監査処理において、監査指示に基づいて送信または削除される電子メールを、監査指示と関連付けて監査結果保存テーブルに保存する。監査指示は、監査結果欄2701に保存される。
また、本実施形態においては、ステップS1701のクラスタリングの処理において、監査結果保存領域114に保存される監査結果保存テーブルに保存される監査済みの電子メールについても、クラスタへの当てはめを実施する。
ステップS2801において、監査情報生成部104は、評価値算出処理S1703で取得したクラスタ情報に対して、ステップS2806までの繰り返し処理を開始する。ステップS2802において、監査情報生成部104は、図27に示す監査結果保存テーブルから、クラスタに属する監査済みの電子メールに対して、監査結果を集計する。ステップS2803において、監査情報生成部104は、ステップS2802で集計した集計値が規定の条件を満たすか判定する。集計値が規定の条件を満たす場合、ステップS2804に処理を移す。条件を満たさない場合、ステップS2805に処理を移す。
ステップS2804において、監査情報生成部104は、送信または削除の集計値のいずれかが規定の条件を満たした場合、条件を満たした監査結果をデフォルト動作としてクラスタ情報に記憶する。ステップS2805において、監査情報生成部104は、次のクラスタ情報がある場合、ステップS2801に処理を戻して、次のクラスタ情報に対する処理を開始する。次のクラスタ情報がない場合、処理を終了する。
この結果、図19のクラスタ監査画面においてデフォルト操作が設定されたクラスタについては、デフォルト操作に対応する、送信欄1901または削除欄1902を有効にして表示することができ、クラスタに対して、過去の監査指示結果に基づいて、推奨される監査指示を提示することができる。
(監査結果を利用した監査情報生成処理の具体例)
次に、監査メール保存領域111にされている電子メールに対する第五の実施形態の監査情報生成処理について具体的に説明する。このとき監査結果保存領域114には、図27に示す監査結果保存テーブルがあるとする。ここで、図27は一例である。
第二の実施形態と同様に、評価値算出処理ステップS1703において、図29に示すクラスタ情報が得られる。
ステップS2801において、監査情報生成部104はクラスタ1に対応するクラスタ情報2901に対する処理を開始する。
ステップS2802において、監査情報生成部104は、図27に示す監査結果保存テーブルから、クラスタ1に属する監査済みの電子メールに対して、監査結果の集計値として(送信数, 削除数)=(2, 0)を得る。
ここで規定条件が「監査結果の集計値の80パーセント以上」であるとすると、
ステップS2803において、監査情報生成部104は、クラスタ1に属する監査済みの電子メールにおいて監査結果の送信数が100パーセントであり、規定の条件を満たすので、ステップS2804に処理を移す。
ステップS2804において、監査情報生成部104は、送信数が規定の条件を満たしたので、クラスタ1のデフォルト動作として「送信」をクラスタ情報に記憶する。
ステップS2805において、監査情報生成部104は、クラスタ2に対応するクラスタ情報2902があるので、ステップS2801に処理を戻す。
ステップS2801において、監査情報生成部104はクラスタ2に対応するクラスタ情報2902に対する処理を開始する。
ステップS2802において、査情報生成部104は、図27に示す監査結果保存テーブルから、クラスタ2に属する監査済みの電子メールに対して、監査結果の集計値として(送信数, 削除数)=(1, 1)を得る。
ステップS2803において、監査情報生成部104は、クラスタ2に属する監査済みの電子メールにおいて監査結果の送信数が50パーセントであり、規定の条件を満たさないので、ステップS2805に処理を移す。
ステップS2805において、監査情報生成部104は、クラスタ3に対応するクラスタ情報2903があるので、ステップS2801に処理を戻す。
以下、クラスタ3に対応するクラスタ情報2903に対して、同様の処理を繰り返す。
結果として、クラスタ1に対しては、推奨として送信指示を提示し、クラスタ2に対しては推奨すべき監査指示がないことを提示することができる。
以上、本発明の一実施形態を詳述したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、プログラムコード自体及びそのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(基本システム或いはオペレーティングシステム)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
100 電子メール監査装置
101 受信部
102 送信制御部
103 分野判定部
104 監査情報生成部
105 評価値算出部
106 クラスタ生成部
107 優先重み設定部
108 監査処理部
109 自動実行処理部
110 送信制御条件保存領域
111 監査メール保存領域
112 設定保存領域
113 ユーザ情報保存領域
114 監査結果保存領域
120 送信者用端末
121 電子メール送受信プログラム
130 管理者用端末
131 設定手段
132 監査手段
140 メールサーバ
150 外部ネットワーク

Claims (8)

  1. 電子メールの監査を行う情報処理装置であって、
    電子メールの送信を保留する条件を示す送信制御条件に従い保留された電子メールを、監査対象として記憶する監査メール記憶手段と、
    予め定められた分野ごとに監査の優先度を記憶する優先度記憶手段と、
    前記監査メール記憶手段に記憶された電子メールの内容を解析することにより、当該電子メールが属すると判定される前記予め定められた分野と当該電子メールが当該分野に属する度合いとを示す分野組成を決定する分野判定手段と、
    前記保留された電子メールを、前記分野組成が類似する電子メールごとにグループ分けするグループ分け手段と、
    前記分野判定手段で決定された当該電子メールの分野組成と、前記優先度記憶手段に記憶された各分野に対する監査の優先度とを用いて、当該電子メールにおける監査の優先度を示す評価値を算出する評価値算出手段と、
    前記評価値算出手段で算出された評価値を示す情報を表示し、前記電子メールに対する監査結果を前記グループ分け手段により分けられたグループ単位で受け付けることが可能な監査画面にかかる情報を生成する監査情報生成手段と、
    前記監査情報生成手段で生成された電子メールの監査画面にかかる情報を出力する出力手段と、
    を備えることを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記情報処理装置は、さらに、
    記グループ毎の分野組成を、当該グループにグループ分けされた電子メールの分野組成を用いて算出する平均分野組成算出手段を備え、
    前記評価値算出手段は、前記平均分野組成算出手段により算出された前記グループの分野組成と、前記優先度記憶手段に記憶された各分野に対する監査の優先度とを用いて、当該グループにおける監査の優先度を示す評価値を算出することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記情報処理装置は、さらに、
    前記平均分野組成算出手段で算出されたグループの分野組成と、当該グループにグループ分けされた各電子メールの分野組成とを比較し、当該グループにおける各電子メールの分野組成のばらつき度を算出するばらつき算出手段を備え、
    前記監査情報生成手段は、前記ばらつき算出手段により算出されたばらつき度が予め定められた値よりも小さい場合に、前記グループ毎に監査結果を受け付けることが可能な監査画面にかかる情報を生成することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
  4. 前記情報処理装置は、さらに、
    予め定められた分野ごとに電子メールの送信を保留する保留時間を記憶する保留時間記憶手段と、
    前記保留時間記憶手段に記憶された保留時間と、前記分野判定手段で決定された分野組成とを用いて、電子メールの保留時間を算出する保留時間算出手段と、
    前記保留時間算出手段により算出された保留時間にかかる間、当該電子メールの送信を保留する送信保留手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の情報処理装置。
  5. 前記情報処理装置は、さらに、
    前記保留された電子メールに対する監査結果を受け付ける監査結果受付手段と、
    前記監査結果受付手段により受け付けた監査結果に従い、当該監査結果を受けた電子メールを送信するか否かを決定する決定手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の情報処理装置。
  6. 前記情報処理装置は、さらに、
    前記監査結果受付手段で受け付けた監査結果を、前記グループ毎に集計する監査結果集計手段を備え、
    前記決定手段は、前記監査結果集計手段による集計結果に従い、当該グループに属する電子メールを送信するか否かを決定する決定手段と、
    を備えることを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
  7. 電子メールの送信を保留する条件を示す送信制御条件に従い保留された電子メールを監査対象として記憶する監査メール記憶手段と、予め定められた分野ごとに監査の優先度を記憶する優先度記憶手段とを備え、電子メールの監査を行う情報処理装置であって、
    前記情報処理装置の分野判定手段が、前記監査メール記憶手段に記憶された電子メールの内容を解析することにより、当該電子メールが属すると判定される前記予め定められた分野と当該電子メールが当該分野に属する度合いとを示す分野組成を決定する分野判定ステップと、
    前記情報処理装置のグループ分け手段が、前記保留された電子メールを、前記分野組成が類似する電子メールごとにグループ分けするグループ分けステップ手段と、
    前記情報処理装置の評価算出手段が、前記分野判定ステップで決定された当該電子メールの分野組成と、前記優先度記憶手段に記憶された各分野に対する監査の優先度とを用いて、当該電子メールにおける監査の優先度を示す評価値を算出する評価値算出ステップと、
    前記情報処理装置の監査情報生成手段が、前記評価値算出ステップで算出された評価値を示す情報を表示し、前記電子メールに対する監査結果を前記グループ分け手段により分けられたグループ単位で受け付けることが可能な監査画面にかかる情報を生成する監査情報生成ステップと、
    前記情報処理装置の出力手段が、前記監査情報生成ステップで生成された電子メールの監査画面にかかる情報を出力する出力ステップと、
    を備えることを特徴とする情報処理方法。
  8. 電子メールの送信を保留する条件を示す送信制御条件に従い保留された電子メールを監査対象として記憶する監査メール記憶手段と、予め定められた分野ごとに監査の優先度を記憶する優先度記憶手段とを備え、電子メールの監査を行う情報処理装置で実行可能なプログラムあって、
    前記情報処理装置を、
    前記監査メール記憶手段に記憶された電子メールの内容を解析することにより、当該電子メールが属すると判定される前記予め定められた分野と当該電子メールが当該分野に属する度合いとを示す分野組成を決定する分野判定手段と、
    前記保留された電子メールを、前記分野組成が類似する電子メールごとにグループ分けするグループ分け手段と、
    前記分野判定手段で決定された当該電子メールの分野組成と、前記優先度記憶手段に記憶された各分野に対する監査の優先度とを用いて、当該電子メールにおける監査の優先度を示す評価値を算出する評価値算出手段と、
    前記評価値算出手段で算出された評価値を示す情報を表示し、前記電子メールに対する監査結果を前記グループ分け手段により分けられたグループ単位で受け付けることが可能な監査画面にかかる情報を生成する監査情報生成手段と、
    前記監査情報生成手段で生成された電子メールの監査画面にかかる情報を出力する出力手段として機能させることを特徴とするプログラム。
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