JP6523581B2 - 情報提供装置、情報提供システム、情報提供方法および情報提供プログラム - Google Patents
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Description
個人情報の利用許諾を効率的に取得する仕組みとして、以下に示す特許文献が開示されている。
また、特許文献2では、提供する個人情報を匿名に加工し、非個人情報とすることで許諾を必要としない方法が開示されている。
また、特許文献3、特許文献4および特許文献5では、個人情報の提供が適切に実施されているかどうかを確認するため、個人情報の利用履歴を保存し、個人情報の提供者が提供履歴を確認する仕組みが開示されている。
また、特許文献2に開示された方法では、個人情報を匿名にすることにより、その個人情報を使ったサービスにおいて個人情報の提供者である個人へのフィードバックが困難となり、個人情報の有効活用という観点では好ましい方法とは言えない。
また、特許文献3、特許文献4および特許文献5に開示された方法では、個人情報そのものを提供する場合、提供後に個人情報に対してどのような統計処理あるいは利用がなされるかを把握できない。よって、利用許諾の範囲内で確実に個人情報が取り扱われているかを保証できない。
機器から送信される機器情報に対して許諾された加工方法を許諾加工方法として含む加工ルールを記憶するルール記憶部と、
前記機器情報を加工して提供することを要求する提供要求であって、前記機器情報の加工方法を要求加工方法として含む提供要求を取得し、前記要求加工方法が前記加工ルールに含まれる前記許諾加工方法に合致する場合に、前記要求加工方法で前記機器情報を加工し、前記機器情報を加工情報として前記提供要求の要求元に送信する提供部と
を備えた。
***構成の説明***
図1を用いて、本実施の形態に係る情報提供システム500の構成について説明する。
情報提供システム500は、機器20と、情報提供装置30と、情報利用装置40とを備える。機器20と、情報提供装置30と、情報利用装置40とは、ネットワーク50を介して通信する。
図2から図4に示すように、機器20と情報提供装置30と情報利用装置40のそれぞれは、コンピュータである。
情報提供システム500の各装置は、プロセッサ910、記憶装置920、入力インタフェース930、出力インタフェース940、および通信装置950といったハードウェアを備える。記憶装置920は、メモリ921と補助記憶装置922とを含む。なお、プロセッサ910、記憶装置920、入力インタフェース930、出力インタフェース940、および通信装置950といったハードウェアは、情報提供システム500の各装置に個別に備えられているが、説明の簡単のため、同一の符号を付して説明する。
データ送信部21の機能は、ソフトウェアで実現される。
記憶部22は、メモリ921により実現される。また、記憶部22は、補助記憶装置922のみ、あるいは、メモリ921および補助記憶装置922で実現されてもよい。記憶部22の実現方法は任意である。
機器情報受信部31と、許諾情報取得部32と、ルール生成部33と、データ提供部34と、データ加工部35と、参照部36の機能は、ソフトウェアで実現される。
記憶部37は、メモリ921により実現される。また、記憶部37は、補助記憶装置922のみ、あるいは、メモリ921および補助記憶装置922で実現されてもよい。記憶部37の実現方法は任意である。
データ要求部41の機能は、ソフトウェアで実現される。
記憶部42は、メモリ921により実現される。また、記憶部42は、補助記憶装置922のみ、あるいは、メモリ921および補助記憶装置922で実現されてもよい。記憶部42の実現方法は任意である。
なお、機器20のデータ送信部21と、情報提供装置30の機器情報受信部31、許諾情報取得部32、ルール生成部33、データ加工部35、データ提供部34および参照部36と、情報利用装置40のデータ要求部41とを、各装置の各部と称する場合がある。
なお、機器20は家電、センサ、あるいは自動車といった場合があり、キーボードあるいはマウスを持たない場合もある。その代り、ディスプレイにタッチパネルを搭載することもある。
通信装置950は、レシーバとトランスミッタとを有する。通信装置950は、有線または無線で、LAN、インターネット、あるいは電話回線といった通信網に接続している。通信装置950は、具体的には、通信チップまたはNIC(Network Interface Card)である。通信装置950は、データを通信する通信部である。レシーバは、データを受信する受信部である。トランスミッタは、データを送信する送信部である。
補助記憶装置922には、各装置の各部の機能を実現するプログラムが記憶されている。各装置の各部の機能を実現するプログラムを情報提供プログラム620ともいう。このプログラムは、メモリ921にロードされ、プロセッサ910に読み込まれ、プロセッサ910によって実行される。また、補助記憶装置922に記憶されているOSの少なくとも一部がメモリ921にロードされる。プロセッサ910はOSを実行しながら、情報提供プログラム620を実行する。
なお、情報提供プログラムプロダクトとは、情報提供プログラム620が記録された記憶媒体および記憶装置である。情報提供プログラムプロダクトは、外観に関わらず、コンピュータ読み取り可能なプログラムをロードしているものを指す。
次に、図2に示した機器20の機能について説明する。
機器情報201は、機器20で発生したデータである。具体的には、機器20が持つ各種センサから得られた情報、あるいは機器20の所有者による操作履歴といった情報である。
データ送信部21は、通信装置950を介して、機器情報201を情報提供装置30に送信する。
利用許諾情報301は、機器20の所有者であるユーザ60による機器情報201の利用に関する許諾を示した情報である。具体的には、利用許諾情報301は、データの利用用途、データの提供先、データの種類、データの範囲、加工方法、および参照回数といった情報である。
加工ルール302は、機器20から送信される機器情報201に対して許諾された加工方法を許諾加工方法として含む。加工ルール302は、機器情報201を情報利用装置40に提供する際のデータ加工方法を許諾加工方法として含む情報である。具体的には、平均、分散あるいは標準偏差といった統計分析方法、データの利用用途、データの提供先、提供可能なデータの種類、およびデータ有効期限といった情報である。
提供要求303は、機器情報201を加工して提供することを要求する。また、提供要求303は、機器情報201の加工方法を要求加工方法として含む。つまり、提供要求303は、情報提供装置30に蓄積された機器情報201に対し、特定の目的に応じた処理がなされた機器情報201を要求する情報である。特定の目的に応じた処理とは要求加工方法のことであり、具体的には、平均、分散、あるいは標準偏差といった処理である。提供要求303には、機器情報201の所有者であるユーザ60の識別子、要求元である情報利用装置40の識別子あるいはサービスタイプ、データの利用用途、取得したいデータの種類、データの範囲、および取得したい統計値といった情報が含まれる。データの範囲は、時系列データであれば期間といった情報である。以下において、提供要求303の要求元とは、加工情報304の提供を要求する要求元のことである。具体的には、要求元とは、提供要求303の送信元である。
加工情報304は、機器情報201に対し、加工ルール302に従って加工されたデータである。加工情報304は、提供要求303に含まれる要求加工方法で加工した機器情報201である。具体的には、加工情報304は、機器情報201に対し、平均、分散、あるいは標準偏差といった統計処理、あるいは一部のデータを意図的に欠損させる処理を施したデータである。
利用履歴305は、提供要求303に応じて加工情報304を提供した際の、提供日時、提供先、利用用途、データ加工方法、および参照回数といった、機器情報201を利用した履歴を示す情報である。機器情報201を利用したとは、機器情報201を加工して提供したことである。
機器情報記憶部371は、機器情報受信部31により受信された機器情報201を記憶する。
許諾情報取得部32は、機器情報201に対して許諾された許諾条件であって、機器情報201に対して許諾された加工方法を含む許諾条件を表す利用許諾情報301を取得する。許諾情報取得部32は、利用許諾情報301を取得し、ルール生成部33に出力する。
ルール生成部33は、利用許諾情報301に基づいて加工ルール302を生成し、ルール記憶部372に記憶する。具体的には、ルール生成部33は、許諾情報取得部32から利用許諾情報301を取得し、利用許諾に応じた加工ルール302を生成する。具体的には、ルール生成部33は、利用許諾と対応したデータ加工方法を予め定義しておき、その定義に従って加工ルール302を生成する。具体的な例は動作の説明にて記載する。
ルール記憶部372は、機器20から送信される機器情報201に対して許諾された加工方法を許諾加工方法として含む加工ルール302を記憶する。ルール記憶部372は、ルール生成部33が作成した加工ルール302を記憶する。
また、提供部330は、加工情報304を提供要求303の要求元に送信した履歴を利用履歴305として生成する。
データ提供部34は、提供要求303を受信し、データ加工部35から加工情報304を取得するとともに、加工情報304に関する履歴を利用履歴305として、履歴記憶部373に記憶する。データ提供部34は、機器情報201の加工と連動して、機器情報201の利用履歴305の保存を実行する。
図5を用いて、本実施の形態に係る利用履歴305の構成について説明する。
利用履歴305は、提供日時、提供先、利用用途、データ加工方法、および参照回数の項目を有する。提供日時には、加工情報304を提供した日時を記録する。提供先には、加工情報304を提供した情報利用装置40の識別子を記録する。利用用途には、提供要求303の利用目的を記録する。データ加工方法には、機器情報201に対して実施した処理を記録する。参照回数には、加工を実施した機器情報201に対する参照回数を記録する。
情報利用装置40は、加工された機器情報201、すなわち加工情報304を利用したサービスを提供する。なお、本実施の形態では、どのようなサービスでもよいため、サービスを実現する機能ブロックは説明せず、加工情報304の取得に必要な機能のみを説明する。
データ要求部41は、情報提供装置30に対して、機器情報201の提供を要求する提供要求303を送信する。そして、データ要求部41は、提供要求303に従った加工情報304を受信する。
次に、本実施の形態に係る情報提供システム500の情報提供方法610および情報提供プログラム620の処理について説明する。情報提供プログラム620は、以下に示す各処理を情報提供システム500の各装置に実行させる。
ステップS101において、機器20のデータ送信部21は、通信装置950を介して、機器情報201を情報提供装置30に送信する。データ送信部21は、定期的に機器情報201を情報提供装置30に送信してもよい。あるいは、データ送信部21は、機器情報201を機器20の記憶部22に蓄積しておき、所定のデータ量の機器情報201を情報提供装置30に送信してもよい。
ステップS102において、情報提供装置30の機器情報受信部31は、機器20から送信された機器情報201を、通信装置950を介して受信する。機器情報受信部31は、機器情報201を、機器20の所有者、すなわち機器情報201の所有者であるユーザ60の情報と対応付けて、機器情報記憶部371に記憶する。なお、情報提供装置30の機器情報受信部31が、特定の機器20に対して機器情報201を要求し、その要求に対する応答として機器情報201を受信してもよい。
ステップS202において、ルール生成部33は、許諾情報取得部32により取得された利用許諾情報301を取得する。ルール生成部33は、利用許諾情報301に基づいて、加工ルール302を生成する。利用許諾情報301から加工ルール302への変換方法は予め変換定義306として定義しておく、ルール生成部33は、その変換定義306に従って変換する。
変換定義306は、利用許諾情報301から加工ルール302の変換を以下のように定義する。変換定義306は、予め生成され、記憶部37に記憶される。なお、上述したように、利用許諾情報301には、データの利用用途、データの提供先、データの種類、データの範囲、加工方法、および参照回数が含まれる。
利用用途は、提供要求303の目的を許諾の範囲内に限定する。提供先は、提供要求303の要求元を許諾の範囲内に限定する。データの種類は、提供要求303の取得したいデータの種類を許諾の範囲内に限定する。データの範囲は、提供要求303の取得したいデータの範囲を許諾の範囲内に限定する。加工方法は、提供要求303の加工方法を許諾の範囲内に限定する。参照回数は、加工対象の機器情報201の累積参照回数の上限を設定する。
利用用途には、見守りサービス、デマンドレスポンスを設定。
提供先には、見守りサービスA、デマンドレスポンスサービスBを設定。
データの種類には、電源オンオフ状態、消費電力量を設定。
データの範囲には、2016/1/1〜2018/12/31を設定。
加工方法には、1時間毎の平均、最大、および最小を設定。
参照回数には、1000を設定。
利用用途321は、見守りサービス、デマンドレスポンスに限定。
提供先322は、見守りサービスA、デマンドレスポンスサービスBに限定。
データの種類323は、電源オンオフ状態、消費電力量のみ参照可能。
データの範囲324は、2016/1/1〜2018/12/31。
許諾加工方法325は、1時間毎の平均、最大、最小のみ提供。
参照回数326は、累積参照回数1000回で利用不可とする。
ステップS301において、情報利用装置40のデータ要求部41は、提供要求303を生成する。データ要求部41は、通信装置950を介して、提供要求303を情報提供装置30に送信する。
提供要求303は、データの所有者331、要求元332、利用用途333、データの種類334、データの範囲335、および要求加工方法336といった情報を含む。具体例としては以下の通りである。
データの所有者331には、ユーザID「A1000234」が設定される。
要求元332には、見守りサービスAが設定される。
利用用途333には、見守りサービスが設定される。
データの種類334には、消費電力量が設定される。
データの範囲335には、2016/11/28が設定される。
要求加工方法336、すなわち取得したい統計値には、1時間毎の平均が設定される。
該当する加工ルール302が存在する場合、処理はステップS303に進む。
該当する加工ルール302が存在しない場合、該当する機器情報201が存在しないか、あるいは利用許諾が得られていないことを意味するため、データ提供部34は、情報利用装置40に対し、該当する機器情報201が存在しないか、あるいは利用許諾が得られていない旨を返信し、加工情報304は返信しない。
利用用途321は、見守りサービス、デマンドレスポンスに限定。
提供先322は、見守りサービスA、デマンドレスポンスサービスBに限定。
データの種類323は、電源オンオフ状態、消費電力量のみ参照可能。
データの範囲324は、2016/1/1〜2018/12/31。
許諾加工方法325は、1時間毎の平均、最大、最小のみ提供。
参照回数326は、累積参照回数1000回で利用不可とする。
要求日時は、2016/11/29、すなわちデータ要求を実施した日時。
要求元は、見守りサービスA。
利用用途は、見守りサービス。
不可となった要求加工方法は、1時間毎の標準偏差。
また、データ提供部34は、提供要求303の要求元の情報利用装置40に、加工された機器情報201を提供することはできない旨を返信する。
ステップS304において、データ加工部35は、加工ルール302に対応する機器情報201を機器情報記憶部371から取得する。データ加工部35は、加工ルール302に従って、機器情報記憶部371から取得した機器情報201を加工し、加工情報304を生成する。データ加工部35は、加工情報304をデータ提供部34に出力する。
このとき、加工ルール302は、以下の通りであった。
利用用途321は、見守りサービス、デマンドレスポンスに限定。
提供先322は、見守りサービスA、デマンドレスポンスサービスBに限定。
データの種類323は、電源オンオフ状態、消費電力量のみ参照可能。
データの範囲324は、2016/1/1〜2018/12/31。
許諾加工方法325は、1時間毎の平均、最大、最小のみ提供。
参照回数326は、累積参照回数1000回で利用不可とする。
この加工ルール302は、以下の図11の提供要求303と合致している。
データの所有者331には、ユーザID「A1000234」が設定。
要求元332には、見守りサービスAが設定。
利用用途333には、見守りサービスが設定。
データの種類334には、消費電力量が設定。
データの範囲335には、2016/11/28が設定。
要求加工方法336、すなわち取得したい統計値には、1時間毎の平均が設定。
そこで、データ加工部35は、2016/11/28の機器情報201に対して、1時間ごとの平均値を計算し、その計算結果を加工情報304とする。
図12は、本実施の形態に係る利用履歴305の具体例を示す図である。
図11の提供要求303を受信した具体例の場合、利用履歴305は図12のようになる。
提供日時には、2016/11/29、すなわち提供要求を受信した日時が設定される。
提供先には、見守りサービスAが設定される。
利用用途には、見守りサービスが設定される。
データ加工方法には、1時間毎の平均が設定される。
参照回数には、1が設定される。
ステップS401において、情報提供装置30の参照部36は、機器20の所有者であるユーザ60から、機器情報201の利用履歴305の参照要求307を受信する。この時、参照部36は、ユーザ60に対し、本人認証を実施してもよい。参照部36は、利用履歴305の参照要求307を、入力インタフェース930を介して取得してもよい。あるいは、参照部36は、利用履歴305の参照要求307を、通信装置950を介して取得してもよい。
具体的には、参照部36は、出力インタフェース940を介して、利用履歴305をディスプレイに表示することにより、ユーザ60に対して提示する。あるいは、参照部36は、通信装置950を介して、利用履歴305をユーザ60に対して送信してもよい。ユーザ60は、提示された利用履歴305が想定する利用許諾に反していないかをチェックする。
ステップS402aにおいて、参照部36は、ユーザ60によるチェック結果を受け付ける。
ステップS403において、参照部36は、チェック結果に基づいて、利用履歴305が利用許諾に反しているか否かを判定する。利用履歴305が利用許諾に反していない場合、利用履歴305の確認を終了する。利用履歴305が利用許諾に反している場合、処理はステップS404に進む。
具体的には、参照部36は、利用許諾情報301の見直しを推奨する画面をディスプレイに表示することにより、ユーザ60に対して提示する。この利用許諾情報301の見直しを推奨する情報に基づいてユーザ60が利用許諾情報301の見直しをする場合、許諾情報取得部32は、ユーザ60から、新しい利用許諾情報301を取得し、利用許諾情報301を更新する。
また、参照部36は、利用履歴305を提示する際、提供要求303を受信したが利用許諾に反しているため提供されなかった旨の履歴をユーザ60に開示し、許諾を促してもよい。
さらに、個人情報保護に関する法律に沿うため、個人情報の利用に関する監査が実施される場合に、参照部36を用いてもよい。この個人情報の利用に関する監査において指摘があった場合、情報提供装置30の管理者が、加工ルール302を変更してもよい。
図14の例では、HEMS対応の家電を機器20とする。また、情報利用装置40は、見守りサービスを提供する。
(1)家電所有者であるユーザ60が、利用許諾情報301を情報提供装置30に登録する。
(2)情報提供装置30は、利用許諾情報301から加工ルール302を作成し、保管する。(1)および(2)の処理は、図7の加工ルール記憶処理S20に対応する。
(3)機器情報201が、家電から情報提供装置30に対して送信され、情報提供装置30内に保管される。(3)の処理は、図6の機器情報収集処理S10に対応する。
(4)見守りサービスは情報提供装置30に対して機器情報201の提供要求を行う。
(5)情報提供装置30は、機器情報201を加工し、その利用履歴を記録し、加工情報304を返却する。(4)および(5)の処理は、図10の提供処理S30に対応する。
(6)見守りサービスは、取得した加工情報304を活用して、見守りサービスを実現する。
(7)最後に、家電所有者であるユーザ60は、所有する家電が提供した機器情報201の利用履歴305を情報提供装置30に確認する。ユーザ60は、想定した利用許諾と反する利用があったといった問題があれば、利用許諾の見直しを実施する。(7)の処理は、図13の利用履歴参照処理S40に対応する。
以降、情報提供システム500は、(1)から(7)のサイクルを繰り返す。
以下において、機器20のデータ送信部21と、情報提供装置30の、機器情報受信部31、許諾情報取得部32、ルール生成部33、データ加工部35、データ提供部34および参照部36と、情報利用装置40のデータ要求部41とを、各装置の各部と称する場合がある。
本実施の形態では、各装置の各部の機能がソフトウェアで実現される。しかし、変形例として、各装置の各部の機能がハードウェアで実現されてもよい。
図15から図17に示すように、情報提供システム500の各装置は、処理回路909、入力インタフェース930、出力インタフェース940、および通信装置950といったハードウェアを備える。
本実施の形態に係る情報提供システムによれば、利用許諾に従って加工された加工情報のみを提供し、元データである機器情報を提供しない。よって、本実施の形態に係る情報提供システムによれば、元データである機器情報に対する不許可の利用を防ぐことができる。また、本実施の形態に係る情報提供システムによれば、利用許諾の範囲内で確実に情報が扱われることを保証することができる。
本実施の形態では、主に、実施の形態1と異なる点について説明する。実施の形態1と同様の機能を有する構成には同一の符号を用いて説明する。
実施の形態1で説明した図14の情報提供システム500の動作例では、家電の所有者であるユーザ60が、家電の情報を外部のデータ活用サービスに提供する場合の構成を説明した。図14の情報提供システム500の動作例では、機器情報201の利用許諾取得対象がユーザ60であり、ユーザ60が加工情報304を外部のデータ活用サービスに提供する。
本実施の形態では、情報提供システム500が、業務用機器およびシステムのログの開示制御を行う場合について説明する。本実施の形態では、データ収集対象の機器20が業務用機器であり、業務用機器の利用許諾取得対象がシステム管理者である。本実施の形態では、加工情報304を業務用機器の保守担当者といった社内関係者に提供する動作例について説明する。
業務用機器の機器情報201は、業務用機器の利用者あるいは利用場所に関する機密情報を含むことがある。よって、システム管理者は、業務用機器を管理する会社内であっても保守サービスといった特定の部署以外には開示したくない場合がある。
なお、本実施の形態に係る情報提供システム500の構成は、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
(1)機器20の管理者、すなわちシステム管理者であるユーザ60が、利用許諾情報301を情報提供装置30に登録する。
(2)情報提供装置30は、利用許諾情報301から加工ルール302を作成し、保管する。(1)および(2)の処理は、図7の加工ルール記憶処理S20に対応する。
(3)業務用機器から情報提供装置30に対して機器情報201として業務用機器の稼働データがログ情報として送信され、情報提供装置30内に保管される。(3)の処理は、図6の機器情報収集処理S10に対応する。
(4)保守サービスは情報提供装置30に対してログ情報の提供要求を行う。
(5)情報提供装置30は、ログ情報を加工し、その利用履歴を記録し、ログ情報の加工情報304を返却する。(4)および(5)の処理は、図10の提供処理S30に対応する。
(6)保守サービスは、ログ情報の加工情報304を活用して、業務用機器の異常を検知することで保守作業を実施する。
(7)最後に、システム管理者は、ログ情報の利用履歴305を情報提供装置30に確認する。システム管理者は、想定した利用許諾と反する利用があったといった問題があれば、利用許諾の見直しを実施する。(7)の処理は、図13の利用履歴参照処理S40に対応する。
以降、情報提供システム500は、(1)から(7)のサイクルを繰り返す。
また、情報提供システム500の各装置は、1つの装置でなく、複数の装置から構成されたシステムでもよい。
なお、上述した実施の形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物および用途の範囲を制限することを意図するものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
Claims (8)
- 機器から送信される機器情報に対して許諾された加工方法を許諾加工方法として含む加工ルールを記憶するルール記憶部と、
前記機器情報を加工して提供することを要求する提供要求であって、前記機器情報の加工方法を要求加工方法として含む提供要求を取得し、前記要求加工方法が前記加工ルールに含まれる前記許諾加工方法に合致する場合に、前記要求加工方法で前記機器情報を加工し、前記機器情報を加工情報として前記提供要求の要求元に送信する提供部と
を備えた情報提供装置。 - 前記提供部は、
前記加工情報を前記提供要求の要求元に送信した履歴を利用履歴として生成し、
前記情報提供装置は、
前記提供部により生成された前記利用履歴を記憶する履歴記憶部を備えた請求項1に記載の情報提供装置。 - 前記提供部は、
前記要求加工方法が前記加工ルールに含まれる前記許諾加工方法に合致しない場合に、前記提供要求に対して前記加工情報の生成が不可であった履歴を生成し、
前記履歴記憶部は、
前記提供要求に対して前記加工情報の生成が不可であった履歴を前記利用履歴に含めて記憶する請求項2に記載の情報提供装置。 - 前記情報提供装置は、
前記利用履歴の参照を要求する参照要求を取得し、前記参照要求に基づいて、前記履歴記憶部から前記利用履歴を抽出し、抽出した前記利用履歴を前記参照要求の要求元に送信する参照部を備えた請求項2または3に記載の情報提供装置。 - 前記情報提供装置は、
前記機器情報に対して許諾された許諾条件であって、前記機器情報に対して許諾された加工方法を含む許諾条件を表す利用許諾情報を取得する許諾情報取得部と、
前記利用許諾情報に基づいて前記加工ルールを生成し、前記ルール記憶部に記憶するルール生成部と
を備えた請求項1から3のいずれか1項に記載の情報提供装置。 - 機器情報を送信するデータ送信部を備えた機器と、
前記機器情報を利用する情報利用装置であって前記機器情報の提供を要求する提供要求を送信するデータ要求部を備えた情報利用装置と、
前記機器から前記機器情報を受信するとともに、前記情報利用装置から前記提供要求を受信する情報提供装置と
を備えた情報提供システムであって、
前記情報提供装置は、
前記機器情報に対して許諾された加工方法を許諾加工方法として含む加工ルールを記憶するルール記憶部を備え、
前記情報利用装置の前記データ要求部は、
前記機器情報を加工して提供することを要求する前記提供要求であって、前記機器情報の加工方法を要求加工方法として含む前記提供要求を前記情報提供装置に送信し、
前記情報提供装置は、
前記提供要求を受信し、前記提供要求に含まれる前記要求加工方法が前記加工ルールに含まれる前記許諾加工方法に合致する場合に、前記要求加工方法で前記機器情報を加工し、前記機器情報を加工情報として前記提供要求の要求元に送信する提供部を備えた情報提供システム。 - ルール記憶部と提供部とを備えた情報提供装置の情報提供方法において、
前記ルール記憶部が、機器から送信される機器情報に対して許諾された加工方法を許諾加工方法として含む加工ルールを記憶装置に記憶し、
前記提供部が、前記機器情報を加工して提供することを要求する提供要求であって、前記機器情報の加工方法を要求加工方法として含む提供要求を取得し、前記要求加工方法が前記加工ルールに含まれる前記許諾加工方法に合致する場合に、前記要求加工方法で前記機器情報を加工し、前記機器情報を加工情報として前記提供要求の要求元に送信する情報提供方法。 - 機器から送信される機器情報に対して許諾された加工方法を許諾加工方法として含む加工ルールを記憶するルール記憶処理と、
前記機器情報を加工して提供することを要求する提供要求であって、前記機器情報の加工方法を要求加工方法として含む提供要求を取得し、前記要求加工方法が前記加工ルールに含まれる前記許諾加工方法に合致する場合に、前記要求加工方法で前記機器情報を加工し、前記機器情報を加工情報として前記提供要求の要求元に送信する提供処理と
をコンピュータに実行させる情報提供プログラム。
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