JP5067734B2 - Elevator rope tension adjustment method - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、エレベータの乗りかごをカウンタウェイトと共に支える複数本のロープ(メインロープ)の張力を調整するためのロープ張力調整方法に関する。 The present invention relates to a rope tension adjusting method for adjusting the tension of a plurality of ropes (main ropes) that support an elevator car together with a counterweight.
エレベータの乗りかごは、複数本からなるロープによって支持されており、巻上機の駆動により、これらのロープを介して昇降路内をカウンタウェイトと共に昇降動作する。ここで、乗りかごを安定して昇降動作させるためには、各ロープの張力を均一に調整しておく必要がある。 The elevator car is supported by a plurality of ropes, and as the hoisting machine is driven, the elevator car moves up and down with the counterweight through these ropes. Here, in order to stably move the car up and down, it is necessary to uniformly adjust the tension of each rope.
ここで、従来、ロープ張力の調整作業を行う場合、例えば特許文献1に開示されているような張力測定装置を用いて、各ロープ間の張力差を確認した後、作業員の感覚的でその張力差をなくすようにヒッチ機構を調整することが一般的であった。
Here, conventionally, when performing the rope tension adjustment work, for example, after confirming the tension difference between the ropes using a tension measuring device as disclosed in
なお、上記張力測定装置は、各ロープの任意の1本を移動させることによって、その移動の際に要する力を測定する張力測定部と、この1本のロープ以外の他のロープの位置を基準として、この1本のロープを移動させた際の張力測定部の移動量を測定する移動量測定部とを備え、隣接する2本のロープを対にして、一方のロープを基準に他方のロープの張力を相対的に測定するように構成されている。
しかしながら、上述したような作業員の感覚による調整方法では、精度良く調整することは難しく、何度も調整作業を繰り返さなければならない。このため、ロープ本数が多いと、調整作業に多大な時間と労力を要してしまい、作業員に負担がかかるなどの問題があった。 However, with the adjustment method based on the operator's sense as described above, it is difficult to adjust with high accuracy, and the adjustment work must be repeated many times. For this reason, if the number of ropes is large, the adjustment work requires a lot of time and labor, and there is a problem that a burden is imposed on the worker.
本発明は上記のような点に鑑みなされたもので、何度も調整作業を繰り返すことなく、ロープ張力を簡単かつ高精度に調整することのできるエレベータのロープ張力調整方法を提供することを目的とする。 The present invention has been made in view of the above points, and an object thereof is to provide an elevator rope tension adjustment method capable of easily and accurately adjusting the rope tension without repeating the adjustment work many times. And
本発明に係るエレベータのロープ張力調整方法は、乗りかごをカウンタウェイトと共に支える複数本のロープの張力を調整するためのエレベータのロープ張力調整方法であって、上記乗りかごと上記カウンタウェイトを同じ高さに合わせた状態で、測定対象とするロープに取付け可能なロープ張力測定装置を用いて、上記各ロープにおける複数の測定箇所での張力をそれぞれ測定し、その測定結果から張力調整が必要であると判断される場合に、上記乗りかごを最上部まで移動させて、上記各ロープの張力を所定の値に揃えるように上記各ロープを支えるヒッチ機構を調整することを特徴とする。
ここで、上記ロープ張力測定装置は、先端部に測定対象となるロープを引っかけるためのフック部材を有し、そのフック部材を介して上記ロープの張力を測定するセンサを内蔵した装置本体と、この装置本体上に設けられ、上記センサにて測定された張力値を表示する表示部と、上記装置本体を載置支持すると共に、先端部から上記フック部材を間に挟んで所定の角度をなして開口された一対のアーム部材を有するY字形状の本体支持部材と、この本体支持部材の後端部に上記一対のアーム部材に対向して設けられ、上記フック部材を支点に上記一対のアーム部材を回動操作するためのハンドル部材とを備える。
An elevator rope tension adjusting method according to the present invention is an elevator rope tension adjusting method for adjusting the tension of a plurality of ropes supporting a passenger car together with a counterweight, wherein the elevator car and the counterweight are set at the same height. Using the rope tension measuring device that can be attached to the rope to be measured in the state matched to the height, the tension at each of the plurality of measurement points on each rope is measured, and the tension adjustment is necessary from the measurement result. If it is determined, the hitch mechanism that supports the ropes is adjusted so that the car is moved to the top and the tension of the ropes is adjusted to a predetermined value.
Here, the rope tension measuring device has a hook member for hooking a rope to be measured at the tip, a device main body including a sensor for measuring the rope tension via the hook member, A display unit that is provided on the apparatus main body and displays the tension value measured by the sensor, and places and supports the apparatus main body, and at a predetermined angle with the hook member interposed between the tip part and the display unit. A Y-shaped main body support member having a pair of opened arm members, and provided at the rear end of the main body support member so as to face the pair of arm members, and the pair of arm members using the hook member as a fulcrum And a handle member for rotating.
本発明によれば、何度も調整作業を繰り返すことなく、ロープ張力を簡単かつ高精度に調整することができる。 According to the present invention, it is possible to easily and accurately adjust the rope tension without repeating the adjustment work many times.
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
図1は本発明の一実施形態に係るエレベータのロープ張力測定装置を上から見た平面図である。図2は同測定装置を側面から見た側面図、図3は同測定装置を正面から見た正面図である。なお、本発明のロープ張力測定装置は、主としてエレベータの乗りかごを支持する複数本のロープ(メインロープ)の張力を測定するために用いられる。 FIG. 1 is a plan view of an elevator rope tension measuring device according to an embodiment of the present invention as seen from above. FIG. 2 is a side view of the measuring apparatus as viewed from the side, and FIG. 3 is a front view of the measuring apparatus as viewed from the front. The rope tension measuring device of the present invention is mainly used for measuring the tension of a plurality of ropes (main ropes) that support an elevator car.
図1乃至図3に示すように、本実施形態におけるロープ張力測定装置は、直方形状の薄型の装置本体11を備える。この装置本体11の先端部には、測定対象となるロープを引っかけるためのフック部材12が取り付けられており、そのフック部材12を介してロープの張力を測定するセンサ13が装置本体11に内蔵されている。
As shown in FIGS. 1 to 3, the rope tension measuring device according to the present embodiment includes a rectangular parallelepiped
このセンサ13は、例えば圧電素子からなり、フック部材12にロープを引っかけたときに発生する復元力を当該ロープの張力として測定し、そのときの力を電気信号に変換して数値化する。
The
装置本体11の正面には、センサ13にて測定された張力値をデジタル表示するための表示部14と、電源をON/OFFするための電源ボタンなどの各種操作ボタンからなる操作部15が設けられている。
On the front of the apparatus
また、装置本体11は、例えば金属製の薄板からなるY字形状の本体支持部材17によって支持されている。この本体支持部材17は、装置本体11の裏面にネジ16a〜16dを介して固定されている。
The apparatus
ここで、本体支持部材17の先端部には、所定の角度をなして開口された一対のアーム18a,18bが形成されており、そのアーム18a,18bの間(Y字の谷部分)にフック部材12が配置されている。
Here, a pair of
アーム18a,18bの端部には、所定の径を有するローラ19a,19bが回転自在に取り付けられている。図2および図3に示すように、このローラ19a,19bの円周部には、測定対象とするロープの径と略同じ幅を有する溝20a,20bが形成されている。
ここで、一方のローラ19bを例にして、その取付け部分の構成を説明する。
図4(a)はローラ19bの取付け部分の構成を示す側面図、同図(b)はその断面図である。ローラ19bは、固定用のボルト31と複数個のベアリング32とを備え、ボルト31を軸としてベアリング32を介して回転する。
Here, the structure of the attachment part is demonstrated taking the one
FIG. 4A is a side view showing a configuration of a mounting portion of the
一方、アーム18bの端部には取付け穴34が形成されており、その取付け穴34にボルト31の先端部33が緩み止めのばね座35と溶接ナット36を介して嵌着されている。その際、ボルト31の先端部33が取付け穴34から出ないように内部に納めた状態で固定しておく。ローラ18aについても同様である。これにより、作業時に隣接するロープがローラ19bの取り付け部分に引っかかることを防止することができる。
On the other hand, an
また、図1および図2に示すように、本体支持部材17の後端部に一対のアーム18a,18bに対向させて円筒状のハンドル部材21が設けられている。このハンドル部材21は、作業員が作業を行うときの取っ手となる部分であり、作業員が握りやすい径とフック部材12を支点にアーム18a,18bを回動操作し易い長さを有する。
As shown in FIGS. 1 and 2, a
また、本体支持部材17の装置本体11とハンドル部材21との隙間には、所定の径を有する3個の円形状の器具取付け穴22a,22b,22cがハンドル部材21の長手方向に沿って所定の間隔で形成されている。
Further, in the gap between the apparatus
図5に示すように、これらの器具取付け穴22a,22b,22cのうちの任意の1つに落下防止用の器具であるワイヤ41を取付け、そのワイヤ41の一端を近くの部材などに巻き付けておくことで、本装置の落下を防止することができる。
As shown in FIG. 5, a
なお、器具取付け穴22a,22b,22cの設置場所は、図示のように装置本体11とハンドル部材21との隙間など、ワイヤ41を取付けたときに作業の邪魔にならない場所が好ましい。また、複数個(ここでは3個)の器具取付け穴22a,22b,22cを設けておくことで、その中で作業の邪魔にならない穴を選んでワイヤ41を取り付けることができ、さらに、穴を空けた分だけ装置を軽量化することができる。
In addition, the installation location of the
図6は本体支持部材17とハンドル部材21の寸法を示す図である。
FIG. 6 is a diagram showing the dimensions of the main
本実施形態におけるロープ張力測定装置は、マシンルームレス型のエレベータに用いられるメインロープを測定対象としており、小型・軽量に設計されている。マシンルームレス型のエレベータとは、機械室を必要としないエレベータのことであり、小型のモータを昇降路内に設置するなどして全体的に小型化されている。したがって、メインロープの径も一般的なマシンルーム型のエレベータに比べて細いものが使用される。 The rope tension measuring device according to the present embodiment is designed to be a main rope used in a machine roomless type elevator, and is designed to be small and light. A machine room-less type elevator is an elevator that does not require a machine room, and is downsized as a whole by installing a small motor in a hoistway. Accordingly, a main rope having a diameter smaller than that of a general machine room type elevator is used.
図6に示すように、Y字形状の本体支持部材17の先端部に形成された一対のアーム18a,18bの先端部間の長さをW1、本体支持部材17の末端部の幅をW2、本体支持部材17の長手方向の幅をW3とすると、W1:280[mm]、W2:98[mm]、W3:240[mm]に設計されている。
As shown in FIG. 6, the length between the tip portions of the pair of
一方、ハンドル部材21の長手方向の長さをW4とすると、作業時にアーム18a,18bを回動させるときの操作性などを考慮して、W4はW1と略同じ長さか、あるいは若干短めに設計されている。具体的には、W4は260[mm]程度に設計されている。
On the other hand, if the length of the
また、アーム18a,18bのそれぞれの先端部に取り付けられたローラ19a,19bの径をR1、本体支持部材17の後端部側に形成された器具取付け穴22a,22b,22cの径をR2とすると、R1:30[mm]、R2:10[mm]である。一方、ハンドル部材21の径をR3とすると、握りやすさを考慮して、例えば27[mm]程度に設計されている。なお、上述した各寸法は一例であり、必ずしも、これに限定されるものではなく、種々変更可能である。
The diameters of the
次に、図7乃至図10を参照してロープ張力測定装置の使い方について説明する。 Next, how to use the rope tension measuring device will be described with reference to FIGS.
上述したように、このロープ張力測定装置は小型・軽量に設計されているため、バッグ等に入れて持ち運ぶことができる。作業現場において、作業員はロープ張力測定装置をバッグ等から取り出して、以下のような手順で測定作業を行う。 As described above, since this rope tension measuring device is designed to be small and light, it can be carried in a bag or the like. At the work site, the worker removes the rope tension measuring device from the bag or the like and performs the measurement work in the following procedure.
なお、上記作業現場とは昇降路の中である。作業員は昇降路内に入り、乗りかごの上に乗って、そこに吊り下げられている複数本のロープの張力を1本ずつ測定していく。その際、作業中にロープ張力測定装置を誤って落下させてしまうことを防止するため、図5で説明したように、器具取付け穴22a,22b,22cのいずれかにワイヤ41の一端を取り付け、他端を乗りかごの部材や昇降路の部材などに巻き掛けておく。
In addition, the said work site is in a hoistway. The worker enters the hoistway, gets on the car, and measures the tension of each of the multiple ropes suspended there. At that time, in order to prevent the rope tension measuring device from being accidentally dropped during the operation, one end of the
(1)作業員は乗りかごの上に乗り、操作部15の操作により本装置の電源をONにして作業を開始する。まず、図7に示すように、ハンドル部材21の両端を握り、装置本体11を縦向きにした状態(ハンドル部材21を垂直にした状態)で、装置本体11の先端部に取り付けられたフック部材12を測定対象となるロープ51に引っかける。
(1) An operator gets on the car and starts operation by turning on the power of the apparatus by operating the
(2)図8に示すように、フック部材12をロープ51に引っかけたまま、下側のローラ19bをロープ51に押し当てる。このとき、ハンドル部材21はロープ51と略平行な状態にある。
(2) As shown in FIG. 8, the
(3)図9に示すように、ハンドル部材21の上側を手前に傾けて、ロープ51をフック部材12で引っ張りこむように上側のローラ19aを手前に引く。
(3) As shown in FIG. 9, the upper side of the
(4)図10に示すように、ハンドル部材21の傾きを戻して、上側のローラ19aをロープ51に押し当てる。これにより、上側のローラ19aと下側のローラ19b、そして、フック部材12の3点で本装置がロープ51に支持されることになり、手を離しても、その状態を維持することができる。
(4) As shown in FIG. 10, the inclination of the
ここで、ロープ51はフック部材12に引かれて「く」の字に屈曲しており、元に戻ろうとする力(復元力)が働く。このときの復元力が当該ロープ51の張力としてセンサ13にて計測され、その計測値が表示部14にデジタル表示される。
Here, the
他のロープについても同様の方法で張力を測定していく。これにより、全てのロープ張力の相対関係を把握することができる。なお、復元力はロープ張力と線形の関係となるため、復元力が必ずしもロープ張力の値と同じである必要はない。 Measure the tension of other ropes in the same way. Thereby, the relative relationship of all the rope tensions can be grasped. Since the restoring force has a linear relationship with the rope tension, the restoring force is not necessarily the same as the value of the rope tension.
また、図7乃至図10に示した作業手順では、下側のローラ19bを先にロープ51に当てて上側のローラ19aを手前に引くようにしたが、上側のローラ19aを先にロープ51に当てて、下側のローラ19bを手前に引くことでも良い。
Further, in the work procedure shown in FIGS. 7 to 10, the
このように、本実施形態のロープ張力測定装置では、測定対象となるロープをフック部材12に引っかけた状態で、アーム18a,18bを回動させて引っ張るだけの作業で、当該ロープの張力を簡単に測定することができる。この場合、1本のロープに対して作業を行う構造であるため、隣接するロープの張りの状態に依存されずに、乗りかごを支える1本1本のロープの張力を正確に測定することができる。
As described above, in the rope tension measuring device of the present embodiment, the tension of the rope can be easily adjusted by simply rotating and pulling the
さらに、構造的に以下のような利点がある。 In addition, there are the following structural advantages.
すなわち、薄板の本体支持部材17上に装置本体11を乗せた構造であるため、本装置を軽量化することができる。
That is, since the apparatus
また、本体支持部材17をY字形状とすることで、他のロープに干渉されずに、測定対象となるロープだけをそのY字の谷間に位置するフック部材12に引っかけて簡単に引っ張ることができる。
Moreover, by making the main body supporting member 17 Y-shaped, it is possible to easily pull only the rope to be measured on the
また、アーム18a,18bの端部に回転自在のローラ19a,19bを取り付けておくことで、アーム18a,18bの端部をロープに押し当てたときに、ロープに対する負荷を軽減できる。さらに、ローラ19a,19bが回転するので、測定箇所をスムーズに変えることができる。
Further, by attaching
また、図10のように、3点支持により本装置をロープに取り付けた状態で、そのロープの張力を表示部14で確認しながら調整作業を行うことができる。
Further, as shown in FIG. 10, in a state where the apparatus is attached to the rope with three-point support, adjustment work can be performed while checking the tension of the rope on the
また、図4に示したように、ローラ19a,19bに設けられたボルト31の先端部33をアーム18a,18bの端部から突出させない構造により、隣接するロープを引っかけることなく、測定作業を行うことができる。
Further, as shown in FIG. 4, the structure in which the
また、アーム18a,18bに対向させて本体支持部材17の後端部にハンドル部材21を設けることで、てこの原理を利用して、軽い力でロープを引くことができる。
Further, by providing the
また、本体支持部材17に落下防止用の器具取付け穴22a,22b,22cを設けておくことで、作業中の落下を防ぐことができる。
Further, by providing the main
なお、上記実施形態において、フック部材12を軸方向に回転自在な構成にすることでも良い。このようにすれば、昇降路内の狭い場所でのロープへの引っ掛け作業が容易となる。
In the above embodiment, the
また、フック部材12の先端部にローラを設け、そのローラにロープを引っかけるような構造にしても良い。このようにすれば、ロープへの負担を軽減できる。
Further, a structure may be adopted in which a roller is provided at the tip of the
次に、このロープ張力測定装置を用いて、実際にエレベータのメインロープを構成する複数本のロープの張力を調整する方法について、詳しく説明する。 Next, a method for adjusting the tensions of a plurality of ropes that actually constitute the main rope of the elevator using this rope tension measuring device will be described in detail.
今、図11に示すようなマシンルームレス型のエレベータを想定する。
エレベータの昇降路50の中に小型モータからなる巻上機52が設置され、その巻上機52に複数本(ここでは6本)のロープ51a〜51fが2:1ローピングで架設されている。
Now, a machine roomless type elevator as shown in FIG. 11 is assumed.
A hoisting
ロープ51a〜51fの一端は、第1のヒッチ機構53にばね53aを介して取り付けられ、他端は第2のヒッチ機構54にばね54を介して取り付けられている。2:1ローピングでは、乗りかご55は第1のヒッチ機構53と巻上機52との間にあり、そらせシーブ56,57を介してロープ51a〜51fによって支持されている。また、カウンタウェイト58は第2のヒッチ機構54と巻上機52との間にあり、そらせシーブ59,60を介してロープ51a〜51fによって支持されている。巻上機52が回転駆動されると、乗りかご55とカウンタウェイト58がロープ51a〜51fを介してつるべ式に昇降動作する。
One end of each of the
ここで、(a)ロープ張力を測定する作業と、(b)ロープ張力を調整する作業に分けて説明する、
(a)ロープ張力を測定する作業
(1)作業員が乗りかご55の上に乗り、点検運転にて乗りかご55を動かし、乗りかご55とカウンタウェイト58の高さを合わせて停止させる。
Here, (a) the work of measuring the rope tension and (b) the work of adjusting the rope tension will be described separately.
(A) Work to measure rope tension (1) An operator gets on the
(2)本装置の電源を入れて、図7乃至図10で説明したように、ロープ51a〜51fのそれぞれに本装置を宛がって張力を測定する。この場合、図11に示すように、シーブ中心からL1(例えば900mm〜1200mm)の位置で、ロープ51a〜51fに対し、それぞれにA〜Dの4箇所で張力を測定する。つまり、6本掛けでは24箇所が測定箇所となる。
(2) Turn on the power of the apparatus, and measure the tension by applying the apparatus to each of the
なお、図11の状態では、乗りかご55とカウンタウェイト58とは近接しているので、作業員が乗りかご55の上から手を伸ばせば、カウンタウェイト58側のC部とD部の張力を測定することができる。
In the state shown in FIG. 11, the
(3)作業員は測定結果を元に張力調整の必要性を判断する。この場合、ロープ51a〜51fのA〜Dの各部の測定値を合計し、その合計の最小値が最大値の90%以上(あるいは合計の最小値と最大値との差が最大値の10%以内)であれば、張力のバランスが取れた状態にあり、張力調整の必要なしと判断する。
(3) The operator determines the necessity of tension adjustment based on the measurement result. In this case, the measured values of the respective parts A to D of the
一方、合計の最小値が最大値の90%未満(あるいは合計の最小値と最大値との差が最大値の10%を超える)場合には、張力のバランスが取れていない状態にあり、張力調整の必要ありと判断する。 On the other hand, if the total minimum value is less than 90% of the maximum value (or the difference between the total minimum value and the maximum value exceeds 10% of the maximum value), the tension is not balanced. Judge that adjustment is necessary.
合格条件 : 総合計最小値÷総合計最大値≧0.9
図12に測定結果の一例を示す。図中のロープNo.はロープ51a〜51fに付けられた識別番号である。A〜Dの各部の測定値を合計すると、その中の最小値はロープNo.6の「390」、最大値はロープNo.5の「431」である。したがって、総合計最小値÷総合計最大値=390÷431=0.9となる。
Pass condition: Grand total minimum value ÷ Grand total maximum value ≧ 0.9
FIG. 12 shows an example of the measurement result. Rope No. in the figure Is an identification number given to the
なお、図12に示した測定結果は、所定の記入用紙に作業員が記入することで良いし、装置本体11にメモリを搭載しておき、そのメモリに各部の測定値を順次記録していくような構成にしても良い。
Note that the measurement results shown in FIG. 12 may be entered by a worker on a predetermined entry form, or a memory is mounted on the apparatus
また、メモリに測定値を記録する構成とした場合には、さらに、そのメモリに記録された各部の測定値を用いて合格判定を行うようなソフト(プログラム)を組み込んでおくことにより、自動的に張力調整の必要性を判断するようにしても良い。 In addition, when the measurement value is recorded in the memory, software (program) that makes a pass judgment using the measurement value of each part recorded in the memory is automatically incorporated. In addition, the necessity of tension adjustment may be determined.
(b)ロープ張力を調整する作業
ロープ張力の調整作業は、作業員の手がカウンタウェイト58側の第2のヒッチ機構54に届くように、図13に示すように、乗りかご55を最上部まで上げた状態で行う。具体的な作業手順は以下の通りである。
(B) Work of adjusting rope tension The work of adjusting the rope tension is carried out by placing the
(1)作業員が乗りかご55の上に乗り、点検運転にて乗りかご55を動かし、図13に示すように、カウンタウェイト58側の第2のヒッチ機構54からL2(例えば500mm)の位置で測定できるように停止させる。
(1) An operator rides on the
(2)上記(a)の測定作業で得られたD部の張力の平均値mを算出し、その平均値mに最も近いロープを調整基準として決定する。これをロープαとする。なお、D部の張力の平均を取るのは、A〜Dの中でD部が第2のヒッチ機構54に最も近いからである。
(2) The average value m of the tension of the D part obtained in the measurement operation (a) is calculated, and the rope closest to the average value m is determined as the adjustment reference. This is the rope α. The reason for taking the average of the tension of D part is that D part is the closest to the
(3)作業員は本装置を用いて、上記第2のヒッチ機構54からL2の位置(E)におけるロープαの張力を測定する。その際、作業員は乗りかご55の上に乗った状態で、手を伸ばしてE部での測定を行う。
(3) Using this apparatus, the operator measures the tension of the rope α at the position (E) of L2 from the
(4)第2のヒッチ機構54のばね54bの力を調整して、ロープα以外の各ロープの張力を上記E部の測定値に合わせて調整する。この場合、D部測定結果の中で最も張力の小さいロープから順に調整するものとする。また、その際に、各ロープ51a〜51f毎に本装置を上記E部に取り付けた状態(つまり、図10のようにフック12をE部に引っかけ、ローラ19a,19bをロープに押し当てた状態)にして、表示部14に表示される値を1本1本確認しながら、上記平均値mに揃えるように第2のヒッチ機構54のばね力を調整する。
(4) The force of the
なお、第2のヒッチ機構54の方を調整するのは、図13の状態では、第2のヒッチ機構54側のロープ長が第1のヒッチ機構53側よりも長いため、調整後の誤差が少ないことによる。
The
図14に上記(a)の測定作業で得られた測定結果を用いた場合の調整例を示す。この例では、D部の張力の平均値mは、
(105+112+102.5+100+118+101)÷6=106.4
となる。
FIG. 14 shows an adjustment example in the case of using the measurement result obtained in the measurement operation (a). In this example, the average value m of the tension in D part is
(105 + 112 + 102.5 + 100 + 118 + 101) ÷ 6 = 106.4
It becomes.
したがって、ロープNo.1のD部の張力が最も平均値mに近いので、これがαとして決定される。このロープNo.1のE部の張力を測定した結果をαeとすると、ロープNo.2〜6のE部の張力をαeに合わせように、第2のヒッチ機構54のばね54bの力を調整する。その際、最も張力の小さいロープから順に調整するので、ロープNo.4→No.6→No.3→No.2→No.5の順となる。
Therefore, rope no. Since the tension of the D portion of 1 is closest to the average value m, this is determined as α. This rope No. Assuming that the result of measuring the tension of
なお、ここでは、新たにE部で測定した張力の値αeに合わせるようにしたが、上記(3)の手順を省き、上記(a)の測定作業で得られたロープαのD部での測定値に合わせることでも良い。 In this example, the tension value αe newly measured at the E part is adjusted, but the procedure of the above (3) is omitted, and the rope α obtained by the measuring operation of the above (a) at the D part. It may be adjusted to the measured value.
また、ヒッチ調整(張力調整)後、乗りかご55を再び図11に示した中間位置まで動かして、上記(a)の測定作業に従ってロープ51a〜51fの張力を測定し、調整後の状態を確認することが好ましい。
After hitch adjustment (tension adjustment), the
このように、測定対象とするロープに取り付け可能なロープ張力測定装置を用いることにより、作業員が乗りかご55の上に乗った状態で、ロープ51a〜51fの張力を正確に測定でき、その測定結果を用いてロープ張力の調整を簡単に行うことができる。これにより、測定作業と調整作業を何度も繰り返す手間を省いて、作業員の負担を大幅に軽減することができる。
In this way, by using the rope tension measuring device that can be attached to the rope to be measured, the tension of the
また、図11のように乗りかご55とカウンタウェイト58を同じ高さにした状態で、複数の測定箇所A〜Dでの張力をそれぞれ測定することにより、各箇所での張力の違いを考慮して、張力調整の必要性を正確に判断できる。
Further, by measuring the tension at each of the plurality of measurement points A to D with the
また、図13のように乗りかご55を最上部に上げた状態で、ヒッチ機構54に近い測定箇所Dで得られた各測定値を平均した値に最も近いロープを調整基準として決定し、その調整基準として決定されたロープの張力に合わせるようにヒッチ機構54を調整することにより、ロープ51a〜51fの張力を適切に調整することができる。
Further, in the state where the
なお、上記実施形態では、6本のロープの張力を調整する場合を想定して説明したが、本発明は特に6本のロープに限定されるものではない。 In the above embodiment, the case where the tension of the six ropes is adjusted has been described. However, the present invention is not particularly limited to the six ropes.
また、本発明は2:1ローピングのエレベータに限らず、1:1ローピングのエレベータでも適用可能である。 Further, the present invention is not limited to a 2: 1 roping elevator, and can also be applied to a 1: 1 roping elevator.
また、本発明はマシンルームレス型のエレベータに限らず、マシンルーム型のエレベータでも適用可能である。 Further, the present invention is not limited to a machine roomless type elevator, but can be applied to a machine room type elevator.
要するに、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の形態を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を省略してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。 In short, the present invention is not limited to the above-described embodiments as they are, and can be embodied by modifying the components without departing from the scope of the invention in the implementation stage. Moreover, various forms can be formed by appropriately combining a plurality of constituent elements disclosed in the embodiment. For example, some components may be omitted from all the components shown in the embodiment. Furthermore, constituent elements over different embodiments may be appropriately combined.
11…装置本体、12…フック部材、13…センサ、14…表示部、15…操作部、16a〜16d…ネジ、17…本体支持部材、18a,18b…アーム、19a,19b…ローラ、20a,20b…溝、21…ハンドル部材、22a,22b,22c…器具取付け穴、31…軸部、32…ベアリング、33…ボルト、34…取付け穴、35…ナット、36…ばね座、41…ワイヤ、51,51a〜51f…ロープ、52…巻上機、53…第1のヒッチ機構、53a…ばね、54…第2のヒッチ機構、54a…ばね、55…乗りかご、56,57…そらせシーブ、58…カウンタウェイト、59,60…そらせシーブ。
DESCRIPTION OF
Claims (3)
上記乗りかごと上記カウンタウェイトを同じ高さに合わせた状態で、測定対象とするロープに取付け可能なロープ張力測定装置を用いて、上記各ロープにおける複数の測定箇所での張力をそれぞれ測定し、
その測定結果から張力調整が必要であると判断される場合に、上記乗りかごを最上部まで移動させて、上記各ロープの張力を所定の値に揃えるように上記各ロープを支えるヒッチ機構を調整し、
上記ロープ張力測定装置は、
先端部に測定対象となるロープを引っかけるためのフック部材を有し、そのフック部材を介して上記ロープの張力を測定するセンサを内蔵した装置本体と、
この装置本体上に設けられ、上記センサにて測定された張力値を表示する表示部と、
上記装置本体を載置支持すると共に、先端部から上記フック部材を間に挟んで所定の角度をなして開口された一対のアーム部材を有するY字形状の本体支持部材と、
この本体支持部材の後端部に上記一対のアーム部材に対向して設けられ、上記フック部材を支点に上記一対のアーム部材を回動操作するためのハンドル部材と
を備えることを特徴とするエレベータのロープ張力調整方法。 An elevator rope tension adjustment method for adjusting the tension of a plurality of ropes that support a passenger car together with a counterweight,
Using the rope tension measuring device that can be attached to the rope to be measured with the counterweight and the counterweight set to the same height, respectively, measure the tension at each of the plurality of measurement points on each rope,
If it is determined from the measurement results that tension adjustment is necessary, the hitch mechanism that supports the ropes is adjusted so that the tension of the ropes is adjusted to a predetermined value by moving the car to the top. and,
The rope tension measuring device is
An apparatus main body having a hook member for hooking a rope to be measured at the tip, and a sensor for measuring the tension of the rope via the hook member;
A display unit provided on the apparatus main body and displaying a tension value measured by the sensor;
A Y-shaped main body support member that has a pair of arm members that open and form a predetermined angle with the hook member interposed between the device body and the device body,
A handle member provided at a rear end portion of the body support member so as to face the pair of arm members, and for rotating the pair of arm members with the hook member as a fulcrum;
Rope tension adjustment method of an elevator, characterized in that it comprises a.
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