以下、本発明の実施の形態について説明する。
<実施形態1>
図1は、本発明の第1の実施の形態の遊技機(カード球貸ユニットを併設したCR機)全体の構成を示す正面図である。
遊技機(パチンコ遊技機)1の前面枠3は本体枠(外枠)4にヒンジ5を介して開閉回動可能に組み付けられ、遊技盤6は前面枠3の裏面に取り付けられた収納フレーム50(図2参照)に収装される。
遊技盤6の表面には、変動表示装置8、大入賞口を備えた変動入賞装置10、一般入賞口11〜15、始動口16、普通図柄始動ゲート27A、27B、普通図柄表示器7、普通変動入賞装置9等が配設された遊技領域が形成される。前面枠3には、遊技盤6の前面を覆うカバーガラス18が取り付けられている。
変動表示装置8は、表示領域に、左、中、右の三つの表示図柄(識別情報)が表示される。これらの表示図柄には、例えば「0」〜「9」までの各数字と、「A」〜「E」のアルファベット文字が割り当てられている。
変動表示装置8は、始動口16へ遊技球の入賞があると、前述した数字、文字で構成される表示図柄が順に表示される。始動口16への入賞が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、入賞検出時の特別図柄乱数カウンタ値が当たり値であるとき)には、大当たり状態となり、三つの表示図柄が揃った状態(大当たり図柄)で停止する。このとき、変動入賞装置10の大入賞口が所定の時間(例えば30秒)だけ大きく開き、多くの遊技球を獲得することができる。
この始動口16への遊技球の入賞は、特別図柄始動センサ52で検知される。この遊技球の通過タイミング(具体的には、入賞検出時点での遊技制御装置100(図2参照)内に備えられた特別図柄乱数カウンタの値)は、特別図柄入賞記憶として、遊技制御装置100内の所定の記憶領域(特別図柄乱数記憶領域)に、最大で連続した4回分を限度に記憶される。この特別図柄入賞記憶の記憶数は、変動表示装置8の上側に設けられた4つのLEDからなる特別図柄記憶状態表示器17に表示される。遊技制御装置100は、特別図柄入賞記憶に基づいて、変動表示装置8にて可変表示ゲーム(補助遊技)を行う。
普通図柄表示器7は、普通図柄始動ゲート27A、27Bへ遊技球の入賞があると、普通図柄(例えば一つの数字からなる図柄)の変動表示を始める。普通図柄始動ゲート27A、27Bへの入賞が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、入賞検出時の普通図柄乱数カウンタ値が当たり値であるとき)には、普通図柄に関する当たり状態となり、普通図柄が当たり図柄(当たり番号)で停止する。このとき、始動口16の手前に設けられた普通変動入賞装置9が所定の時間(例えば0.5秒)だけ大きく開き、遊技球の始動口16への入賞可能性が高められる。
この普通図柄始動ゲートへの遊技球の通過は、普通図柄始動センサ53A、53Bで検知される。この遊技球の通過タイミング(具体的には、遊技制御装置100内に備えられた普通図柄乱数カウンタの通過検出時点での値)は、普通図柄入賞記憶として、遊技制御装置100内の所定の記憶領域(普通図柄乱数記憶領域)に、所定回数(例えば、最大で連続した4回分)を限度に記憶される。この普通図柄入賞記憶の記憶数は、普通図柄表示器7の左右に設けられた4つのLEDからなる普通図柄記憶状態表示器19に表示される。遊技制御装置100は、普通図柄入賞記憶に基づいて、普通図柄に関する当たりの抽選を行う。
前面枠3の下部の開閉パネル20には球を打球発射装置に供給する上皿21が、固定パネル22には下皿23及び打球発射装置の操作部24等が配設される。
カバーガラス18の上部の前面枠3には、点灯により球の排出の異常等の状態を報知する第1報知ランプ31、第2報知ランプ32が設けられている。
カード球貸ユニット用の操作パネル26には、カードの残高を表示するカード残高表示部(図示省略)と、球貸しを指令する球貸しスイッチ28と、カードの返却を指令するカード返却スイッチ30等が設けられている。
カード球貸ユニット2には、前面のカード挿入部25に挿入されたカード(プリペイドカード等)のデータの読込、書込等を行うカードリーダライタと球貸制御装置が内蔵され、カード球貸ユニット用の操作パネル26は遊技機1の上皿21の外面に形成される。
図2は、本発明の第1の実施の形態の遊技機1の背面図である。
遊技機1の前面枠3の裏面には、遊技盤6を収納する収納フレーム50が取り付けられ、収納フレーム50の裏面に、各装置を配設する裏機構盤61が取り付けられる。
裏機構盤61の上部には、外部から電源を取り入れるターミナル基板44、枠用外部端子42A、遊技球を貯留する球貯留タンク46、球貯留タンク46の球を樋ユニット部47に導くシュート48が取り付けられる。裏機構盤61の右側は、樋ユニット部47の球を遊技機1前面側の上皿21、下皿(受皿)23に払い出す排出装置600が取り付けられ、また、裏機構盤61の左側には、電源装置(電源基板)250が配設される。
裏機構盤61の下部には、遊技を統括的に制御する遊技制御装置100、排出装置600を制御する排出制御装置400等が配設され、遊技制御装置100の奥方に一部を隠した位置には、発射装置500を制御する発射制御装置550が配設される。
前面枠3の下部には、中央にオーバーフロー流路(上皿21と下皿23とを結ぶ流路)等の連絡樋ボックス62が、左側に発射装置500が、右側にスピーカ95が取り付けられ、スピーカの収納カバーにカード球貸ユニット2と接続するための中継基板32が取り付けられる。
遊技盤6の裏面側のほぼ中央には保護カバー40が配設され、この保護カバー40は、変動表示装置8を制御する表示制御装置150、装飾用のランプ等を制御する装飾制御装置200、音制御装置300、電源装置250、遊技盤用外部端子43等を覆うように配設される。なお、図中保護カバー40は、電源装置250の上部を切り欠いた状態を示す。
そして、電源装置250と遊技制御装置100は、電源ラインやリセット信号などの信号線等から構成されるケーブル(ハーネス)101、コネクタ102、252を介して接続されている。なお、保護カバー40にはケーブル101を挿通する開口部(図示せず)を備える。
ここで、電源装置250と遊技制御装置100を接続するケーブル101は、複数の信号線を平行して束ねたフラットケーブルなどで構成され、このケーブル101の両端に設けられるコネクタ102及び252は、図4に示すようにロック機構を備え、かつ電源装置250または遊技制御装置100を覆うカバー260に設けた開口部261を挿通する。
図3は、本発明の第1の実施の形態の遊技機1の各制御装置の接続を示すブロック図である。
遊技機1には、遊技制御装置(主基板)100、表示制御装置(表示制御基板)150、装飾制御装置(ランプ制御基板)200、音制御装置(音声制御基板)300、排出制御装置(払出制御基板)400、発射制御装置(発射制御基板)等の各種制御装置が設けられている。
そして、遊技制御装置100、表示制御装置150、装飾制御装置200、音制御装置300、排出制御装置400は、それぞれ、CPU、RAM、ROM、入出力インターフェース(I/F)で構成されている。
遊技制御装置100には各種検出装置からの検出信号が入力され、入出力インターフェースを介してCPUに入力される。これらの各種検出装置には、一般入賞口11〜15への入賞を検出する一般入賞口センサ51.1〜51.N、始動口16への入賞球の検出によって変動表示装置8による可変表示ゲームを開始するための特別図柄始動センサ52、球の検出によって普通変動入賞装置9の作動を決定するための普通図柄表示器7の変動を開始させる普通図柄始動センサ53A、53B、大入賞口への入賞を検出するカウントセンサ54及び大入賞口継続センサ55、遊技盤前面のガラス枠の開放を検出する金属枠開放センサ56、排出ユニット600によって排出された遊技球が貯留過多となったことを検出するオーバーフローセンサ57、排出ユニット600への遊技球の供給が不十分であることを検出する半端球検出センサなどが含まれる。
遊技制御装置100のCPUは、これらの検出信号に基づいて、ROMに記録されたプログラム(遊技プログラム)を実行し、遊技の統括的な制御(遊技制御)を行う。
具体的には、遊技制御装置100は、表示制御装置150に表示パラレル通信によって表示制御指令信号を出力し、装飾制御装置200にランプパラレル通信によって装飾制御指令信号を出力し、音制御装置300に音声パラレル通信によって音制御指令信号を出力し、排出制御装置400に賞球パラレル通信によって賞球制御指令信号を出力して、これらの副制御装置を制御する。なお、遊技制御装置100から各副制御装置(表示制御装置150、装飾制御装置200、音制御装置300、排出制御装置400)へのデータは単方向で通信され、副制御装置から遊技制御装置100へはデータが送信されないようになっている。
遊技制御装置100は、大入賞口ソレノイド10A、普通変動入賞口ソレノイド9Aに制御信号を送信し、これらのソレノイドへの通電を制御することにより、特別変動入賞装置10、普通変動入賞装置9の開閉を制御する。さらに、普通図柄表示器7に制御信号を送信し、この表示を制御する。
また、遊技制御装置100は、賞球排出が正確に行われているかを監視する。具体的には、排出制御装置400へ賞球制御指令信号として送信した排出を指令した賞球数と、賞球検出センサ713A、713Bにより計数された実際の排出数が一致するかの監視及び賞球排出指令が送信されていないにも関わらず賞球排出がなされていないかの監視を行う。
賞球排出指令信号が送信されていないにも拘わらず、賞球排出がされている等の異常が認められたときは、異常対応処理を行う。例えば、枠用外部情報出力部42Aから異常検出信号を管理装置(ホールコンピュータ)に出力し、装飾制御装置200に装飾制御指令信号を送信して、第1報知ランプ(賞球異常報知LED)31を点滅させて異常を報知する。あるいは、遊技制御の停止、打球発射の停止等により、遊技を強制的に中止させる。
遊技制御装置100のCPU(マイクロプロセッサ)110は、遊技制御を行うプログラムを格納したROMと、このプログラムを実行するためのRAM111を備える。
このRAM111は、CPU110による遊技制御時にワークエリアとして利用されるものである。このRAM111には、停電時にもバックアップ電源(図示せず)から電源供給され、必要なデータがバックアップされるようになっている。RAM111には、バックアップエリアと制御エリアとから構成される。バックアップエリアは、停電からの復帰時にも原則としてデータ内容が初期化されないエリアで、チェックデータの他、後述する特別図柄乱数記憶、普通図柄乱数カウンタ、普通図柄乱数記憶、演出用乱数カウンタ等が、対応する格納領域に記憶されている。一方、制御エリアは、バックアップエリア以外の領域で、タイマ値等が記憶されている。
排出制御装置400には、排出された球を検出する賞球検出センサ713A、713Bからの検出信号が入力される。具体的には、排出ユニット600から賞球として排出された球を検出する賞球検出センサ713A、713Bの各検出信号と、排出ユニット600から貸球として排出された球を検出する貸球検出センサ714A、714Bの各検出信号とが入力される。そして、排出制御装置400は、賞球制御指令信号に基づいて、排出ユニット600からの遊技球の排出及び流路切換ユニットにおける流路切換を制御する。
また、排出制御装置400には、遊技制御装置100からの賞球制御指令信号とは別に、カードユニット2から貸球要求信号が入力される。排出制御装置400は、賞球制御指令信号及び貸球要求信号に基づいて排出ユニット600を制御し、排出球検出手段としての排出センサ(貸球検出センサ714A、714B)の検出信号を用いて、貸球の排出を行う。
なお、賞球検出センサ713A、713Bの各検出信号は、中継基板を介して遊技制御装置100へも入力されている。
遊技制御装置100、排出制御装置400は、通常動作中は、所定時間(2ミリ秒)間隔で発生するクロックパルスに基づいて(又は所定時間(2ミリ秒)のウェイトを設けることにより)呼び出される割込処理により、所定時間間隔で賞球検出センサ713A、713Bの出力を読み込み、カウンタ(確認カウンタ、貯留カウンタ)を減算する。また、遊技制御装置100、排出制御装置400の通常動作中に停電が発生すると、停電検出回路253により発生する停電検出信号に基づくNMI割込により停電検出処理が実行される。
装飾制御装置200には、遊技制御装置100からのランプを点灯(点滅)させる指令信号である装飾制御指令信号が入力され、各種ランプを点灯駆動する。具体的には、遊技制御装置100が遊技機1の異常を検出すると、異常報知ランプ(第1報知ランプ)31を点灯させる。また、遊技制御装置100から排出制御装置400に賞球制御指令信号が送られ、賞球の排出が始まると、賞球排出ランプ32を点灯させる。さらに、遊技機1が大当たり状態となると、遊技に抑揚をつけるように、装飾ランプ45.1〜45.Nを点灯(点滅)させる。
電源装置250は、電源回路251、電圧検出回路253、バックアップ電源回路256を有している。電源回路251は、遊技店の島設備から遊技機1が外部ターミナル42Aを介して受電した24ボルトの交流電源を、各制御装置(遊技制御装置100、排出制御装置400等)の動作に必要な電圧(12V、18V等)の直流電源に変換して、各制御装置100、400等に供給する。電圧検出回路253は、遊技機に供給される電圧の変動を監視し、電圧の低下を検出すると、停電検出信号を出力して、各制御回路(遊技制御回路100、排出制御装置400)に停電処理を実行させる。バックアップ電源回路256は電源回路251からの5Vの出力が常時印加されている大容量素子(二次電池、スーパーキャパシタ等)によって構成され、遊技機への電源の供給が停止した状態(停電時)で、電源回路からの出力が消滅しても、停電時にも動作をする必要がある回路に電源を供給するものである。例えば、停電時にも記憶内容を保持する必要があるバックアップメモリに電源を供給する。
図4は、本発明の第1の実施の形態の乱数発生に関する制御系のブロック図である。
電源基板250の電源回路251は、図3で説明した構成の他、5Vを出力するロジック用電源回路と251A(電源供給手段)と、リセット信号発生回路251Bを備える。
ロジック用電源回路251Aは、電源投入後に、各制御装置(遊技制御装置100、表示制御装置150、装飾制御装置200、音制御装置300、排出制御装置400)に対して5Vの電源を供給する。また、リセット信号発生回路251Bは、ロジック用電源回路251Aが電源供給を開始して所定時間(遊技機によって個体差があり、100〜200ミリ秒の間に設定されている)経過後に、各制御装置に対してリセット信号を送信する。このリセット信号を受信した各制御装置は、各種制御パラメータやプログラム実行番地を初期状態にすることによって、遊技機を初期状態にする。
カウンタ120は、4個の4ビットカウンタ(例えば、74HC161)121〜124によって、16ビットのカウンタを構成している。カウンタ120には、電源(Vcc)の他、発信回路130からのクロック信号(CK)及びリセット信号が入力されている。
カウンタ120は、リセット信号の立ち下がりを検出すると、下位8ビットのカウンタ値をリセットする。
カウンタ120は、クロック信号の立ち上がりを検出すると、カウンタ値を1増加する。各4ビットカウンタ121〜124はカスケード接続されており、カウンタ124がオーバーフローしたら次段のカウンタ123に、キャリー信号を出力する。
次段のカウンタ123は、キャリー信号が出力されている間にクロック信号を受信すると、カウントアップする。前段のカウンタ124は、キャリー信号が出力されている間にクロック信号を受信すると、キャリー信号の出力を停止する。
このように、4段の4ビットカウンタよって、16ビットのカウンタが構成されている。
乱数レジスタ140は、16個のフリップフロップ(例えば、2個の74HC574)によって、16ビットのラッチを構成している。乱数レジスタ140には、カウンタからの16ビットの出力の他、特別図柄始動センサ52の出力がラッチ信号として入力される。すなわち、始動口16への遊技球の入賞の検出によって発生した遊技信号に基づいて、16ビットカウンタ120のカウント値が乱数レジスタ140に記憶される。
各フリップフロップの後段には、3ステートバッファ(図示省略)が設けられている。3ステートバッファは、CPU110からの乱数値読み出し指令信号によって、乱数レジスタ140に記憶された値をバスに出力する。すなわち、乱数レジスタ140に記憶された値は、乱数値読み出し指令信号によって、CPU110に取り込まれる。
図5は、本発明の第1の実施の形態の遊技制御のメイン処理のフローチャートであり、遊技制御装置100で実行される。
遊技機への電源が投入されると、遊技用マイクロコンピュータ101は、各種制御パラメータに初期値を設定する初期化処理を実行する(S201)。
具体的には、電源投入後に、電源装置250のリセット信号発生回路251Bから送信されたリセット信号を、遊技制御装置100にて受信することを契機に、各種制御パラメータやプログラム実行番地を初期状態にすることによって、遊技機を初期状態にする。
特に、遊技制御装置100では、電源装置250からのリセット信号によって、大当たり判定用乱数を生成するカウンタ120のうち、最下位桁を構成する4ビットカウンタ124のみを初期化する。なお、カウンタ120のうち、最上位桁を構成する4ビットカウンタ121や、他の4ビットカウンタ122、123は、ロジック用電源回路251Aから5V電源が供給された時点で作動を開始しており、リセット信号を受信しても初期化されない。
続いて攪拌用乱数更新処理(S202)を行う。以後、この攪拌用乱数更新処理を繰り返し行う。
この攪拌用乱数更新処理(S202)は、後述する図7のS305における乱数更新処理の初期値を更新する処理である。この処理について説明すると、遊技制御装置100で実行される処理の中には、普通図柄始動ゲート14、15へ遊技球が入賞したときに、対応する遊技の結果態様を導き出すための抽選を行ったり、この抽選結果に基づいて変動表示ゲームを進行させる際の演出あるいは装飾にランダム性を付与したりするために行われる、いくつかの乱数処理が含まれる。これらの乱数処理の一例としては、0から316の間でカウンタの値を所定の時間周期、たとえば1ミリ秒周期で1ずつ増加させ、値が316を越したときに再び0に戻す処理がある。この乱数値の更新処理は、S305の乱数更新処理に相当する。
このカウンタ値は、前述した遊技球の入賞等の事象を遊技制御装置100が認識した時点で抽出され、そのときの乱数値となる。しかし、乱数とはいっても、前述した処理を繰り返すと、317ミリ秒周期で抽出される乱数値は周期性をもってしまい、乱数性が低下する。そこで、攪拌用乱数更新処理でカウンタ値を攪乱することによって更に乱数性を付与している。
前述した例におけるカウンタ値の変動を毎回0から開始するのではなく、攪拌用乱数更新処理で求められた値をカウンタ値の初期値として変動させる。いわば一回転の変動を終えた時点で、攪拌用乱数更新処理により得られた新たな値を次のカウンタの初期値として設定する。
そしてまた、一回転のカウンタ値の変動をする処理が行われ、カウンタ値変動時の初期値が次々と更新されてゆく。攪拌用乱数更新処理における乱数更新の周期は、S305の乱数更新処理における乱数更新の周期に比してかなり短いので、前述したカウンタのランダム性を増すことができる。
図6は、本発明の第1の実施の形態の遊技制御のタイマ割込処理のフローチャートであり、遊技制御装置100で実行される。
遊技機への電源が投入された後、遊技制御メイン処理(図6参照)が実行される、そして、所定時間周期(例えば、1ミリ秒毎に)タイマ割り込みが発生すると、タイマ割込処理が繰り返し実行される。ただし、これらのS301〜S311の処理は、割り込み発生毎に必ずしもすべて行なわれるとは限られない。例えば、入力処理S302は毎回入力信号を監視するが、出力処理S303は割り込みの発生1回おきに実行されてもよい。つまり、1回の割込処理で一通りの処理すべてを完了するのではなく、この割込処理が複数回繰り返し実行されて一連の遊技制御処理が完了する場合がある。
まず、割り込み禁止の設定と、レジスタ退避の処理を行う(S301)。
その後、入力インターフェース102を介して入力される各種センサやスイッチ等からの信号にチャタリング除去等の処理をし、入力情報を確定する入力処理を行う(S302)。
その後、出力インターフェース103を介して、遊技制御に関するデータを所定の出力先(普電ソレノイド9A、大入賞口ソレノイド10A、盤用外部情報41等)に出力する出力処理を行う(S303)。
その後、表示制御指令信号を表示制御装置150に出力したり、排出制御装置200に賞球指令信号を出力するコマンド送信処理を行う(S304)。表示制御装置150対するコマンド送信処理については、図8で詳述する。
その後、普図変動表示ゲームが当たりか否かを判定するための各乱数カウンタ、及び特図変動表示ゲームを進行させる際の演出あるいは装飾(変動表示パターンや停止図柄等)にランダム性を付与するための各乱数カウンタの値を一ずつ増す乱数更新処理を行う(S305)。
その後、遊技機の球詰まりや各種スイッチ、センサ等の異常などを監視するエラー監視処理を行う(S306)。
その後、特図始動センサ52、普図始動センサ53、カウントセンサ54等の入力の有無を検出し、その結果に応じて特別図柄入賞記憶、普通図柄入賞記憶、大入賞口への入賞カウント数等を更新するスイッチの監視処理を行う(S307)。このとき、特図始動センサ52による遊技球の検出があれば、乱数レジスタ140から取得した特図乱数カウンタ値(特図ゲームの結果態様に関する乱数)が特図始動記憶に記憶され、普図始動センサ53による遊技球の検出があれば、普図乱数カウンタ値(普図ゲームの結果態様に関する乱数)が普図始動記憶に記憶される。
その後、変動表示ゲームの進行を制御する特図ゲーム処理(S308)、普図ゲーム処理(S309)を行う。
特図ゲーム処理(S308)は、特別図柄始動センサ52で検出された始動口16への遊技球の入賞に基づいて抽出され、特図始動記憶に記憶された特図乱数カウンタ値(S307で抽出・記憶した特図ゲームの結果態様に関する乱数)が当たりか否か判定し、画像表示装置8に識別情報(特別図柄)の変動表示のための処理を行う。特図乱数カウンタ値が所定の値であれば、特別図柄に関する当たり状態となり、識別情報の変動表示が当たり図柄で停止する。また、当たり状態になると大入賞口ソレノイド10Aを駆動して特別変動入賞装置10を開放し、遊技球を受け入れやすい開状態(遊技者に有利な状態)になる。
普図ゲーム処理(S309)は、普通図柄始動センサ53で検出された普通図柄始動ゲート14への遊技球の通過に基づいて抽出され、普通図柄始動記憶に記憶された普通図柄乱数カウンタ値(S307で抽出・記憶した普通図柄ゲームの結果態様に関する乱数)が当たりか否か判定し、画像表示装置8に設けられた普通図柄記憶状態表示領域の変動表示のための処理を行う。普図乱数カウンタ値が所定の値であれば、普図に関する当たり状態となり、普通図柄の変動表示が当たり図柄で停止する。また、当たり状態になると普通電動役物ソレノイド9Aを駆動して普通変動入賞装置9を開放し、始動口16への入賞が容易な状態になる。なお、普通変動入賞装置9の開放時間は、例えば、特定遊技状態(確率変動、時間短縮変動等)では2.9秒間、通常遊技状態では0.5秒間として、遊技状態に応じて開放態様が変化する。
その後、盤用外部情報端子41を介して接続される管理用コンピュータに遊技機の状態を出力するための盤用外部情報を編集する外部情報編集処理を行う(S310)。盤用外部情報には、図柄が確定したか、大当たりであるか、確率変動中であるか、変動時間短縮(時短)であるか等、変動表示ゲームの進行状態に関連する情報が含まれる。
その後、一時退避していたレジスタの復帰処理および禁止設定されていた割り込みの許可設定をする処理を行い(S311)、タイマ割込処理を終了し、メイン処理(図6参照)に戻る。そして、次のタイマ割り込みが発生するまで攪拌用乱数更新処理(図6参照)を繰り返す。
図7は、本発明の第1の実施の形態のスイッチ監視処理(S307)の詳細を示すフローチャートであり、遊技制御装置100で実行される。
まず、特図始動記憶数が上限値に達していないかを判定する(S401)。本実施の形態では上限値は4に設定されている。
判定の結果、特図始動記憶数が上限値に達していれば、スイッチ監視処理を終了し、タイマ割込処理へ復帰する。一方、特図始動記憶数が上限値に達していなければ、ステップS402に進む。
ステップS402では、特別図柄始動センサ52の出力によって、始動口16へ遊技球が入賞したか否かを判定する(S402)。
判定の結果、特別図柄始動センサ52の出力が検出されなければ、スイッチ監視処理を終了し、タイマ割込処理へ復帰する。
一方、特別図柄始動センサ52の出力が検出されれば、乱数値を取得するためにステップS403に進む。なお、前述したように、特別図柄始動センサ52の出力が検出されれば、16ビットカウンタ120のカウント値が乱数レジスタ140に記憶される。
次に、CPU110は、乱数値読み出し指令信号を出力することによって、乱数レジスタ140にラッチされている乱数値の下位8ビットの値を、下位フリップフロップ142から取得する(S403)。次に、CPU110は、乱数値読み出し指令信号を出力することによって、乱数レジスタ140にラッチされている乱数値の上位8ビットの値を、上位フリップフロップ141から取得する(S404)。
そして、取得した上位ビットの乱数値に所定の乗算をし(本実施の形態では256を乗じる)、取得した下位ビットの乱数値に加算する。そして、算出された値を乱数値としてメモリ(特図始動記憶領域)に格納する(S405)。
その後、特図始動記憶数に1を加算する(S406)。
図8は、本発明の第1の実施の形態の特別図柄ゲーム処理(S308)の詳細を示すフローチャートであり、遊技制御装置100で実行される。
遊技機1で遊技が開始されると、実行中の遊技状態に基づいて、遊技制御装置100のRAM111に、特図変動表示ゲーム処理の内容を決定する処理番号0〜3のいずれかが記憶される。
処理番号0は、「変動待ち」の状態であり、変動表示ゲーム中及び特別遊技中のいずれでもないときに設定される番号である。処理番号1は、「変動中」の状態であり、特図変動表示ゲームが開始し、特別図柄の変動表示が停止するまでに設定される。処理番号2は、「大当たり判定待ち」の状態であり、特別図柄の変動表示の停止後に設定される。処理番号3は、「大当たり動作中」の状態であり、特別遊技の実行中に設定される。なお、処理番号の初期値は「0」である。
特図変動表示ゲーム処理では、まず、遊技制御装置100のRAMに記憶されている処理番号を特定する(S501)。そして、記憶されている処理番号に従って、以下の処理を実行する。
処理番号が0以下の場合(すなわち0である場合)、変動表示ゲーム中及び特別遊技中のいずれでもないので、遊技制御装置100は、特別図柄入賞記憶数が0以上であるか否かを判定する(S502)。特別図柄入賞記憶数が0の場合、つまり、始動口17への遊技球の入賞に基づいて保留されている変動表示ゲームがない場合は、特別図柄ゲーム処理を終了し、タイマ割込処理へ復帰する。
一方、特別図柄入賞記憶数が0より大きい場合は、始動口17への遊技球の入賞に酔って記憶された変動表示ゲームの実行が保留されているので、特図始動記憶領域に格納されている乱数値を判定する(S503)。この乱数値の判定は、特図始動記憶領域から読み出した乱数値が所定の数値範囲に属するか否かで判定する。
具体的には、本実施の形態では乱数値は16ビットで構成されているので、0から65535までの値をとる。そこで、500から699の値を当たりと設定する。これで、大当たり確率が約1/328となる。
このとき、乱数値が500以上であり、かつ、699以下であるかを判定する。そして乱数値が500以上で、かつ、699以下である場合に、大当たりと判定する。
従来の大当たり判定では、特図始動記憶領域から読み出した乱数値が当たり値と等しいか否かを、全ての当たり値について判定していたので、大当たり判定処理に時間を要していた。しかし、本実施の形態のように数値範囲で大当たりを判定すれば、大当たり値の上限及び下限との大小を判定するだけで、特図始動記憶領域から読み出した乱数値が当たりか否かを判定することができ、大当たり判定処理の負担を軽減することができる。
また、大当り確率を変化させることによって確率変動当たり値の数が変わっても、当たり値の上限値及び/又は下限値が変化するだけなので、大当たり判定処理の負担は一定である。
その後、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームを開始する処理を行う(S504)。
具体的には、まず既に記憶されている特図始動記憶数から1を減ずる。
次に、乱数を用いた抽選によって特別図柄の停止図柄を決定する。なお、この停止図柄は、大当たりの判定結果(S503)と整合するように決定される。
次に、処理タイマに時間T1を設定する。タイマに設定される時間T1は、特図変動表示ゲームが開始してから特別図柄が停止するまでの時間である。
次に、処理番号を1に設定する。これによって、次回の特図変動表示ゲーム処理実行時には「変動中」の処理に分岐される。
次に、表示制御装置150に、特図変動開始コマンドを出力して、画像表示装置8において識別情報の変動表示を開始する。
処理番号が1の場合、変動表示ゲームが開始しているので、遊技制御装置100は、ステップS504で処理タイマに設定された時間T1が経過したか否かを判定する(S505)。
設定された時間T1が経過しておらず、処理タイマがタイムアップしていない場合は、特別図柄の変動表示時間が終了していないので、特別図柄の変動表示を継続しつつ、特別図柄ゲーム処理を終了し、タイマ割込処理へ復帰する。
一方、設定された時間T1が経過しており、処理タイマがタイムアップしている場合は、特別図柄の変動表示時間が終了しているので、処理タイマに時間T2を設定する。タイマに設定される時間T2の間は、特別図柄の変動表示が停止してから、特別遊技又は次の変動表示ゲームに移行するまでの時間であり、確定した特別図柄(大当たり図柄又は外れ図柄)を遊技者に認識させるために必要な時間である。次に、処理番号を2に設定する(S45)。これによって、次回の特図変動表示ゲーム処理実行時には「大当たり判定待ち」の処理に分岐される。
処理番号が2の場合、特別図柄の変動表示は終了しているので、遊技制御装置100は、ステップS506で処理タイマに設定された時間T2がタイムアップしたか否かを判定する(S507)。
設定された時間T2が経過しておらず、処理タイマT2がタイムアップしていない場合は、特別図柄ゲーム処理を終了し、タイマ割込処理へ復帰する。
一方、設定された時間T2が経過しており、処理タイマT2がタイムアップした場合は、ステップS503における乱数値の判定結果に基づいて特図変動表示ゲームの結果が大当たりか否かを判定する(S508)。乱数値が大当たり値ではなかった場合(つまり、外れ値であった場合)は、処理番号を0に設定する(S509)。これによって、次回の特図変動表示ゲーム処理実行時には「変動待ち」の処理に分岐される。
乱数値が大当たり値であった場合は、処理タイマに時間T3を設定する。タイマに設定される時間T3の間は、画像表示装置8にファンファーレ表示がなされる。次に、処理番号を3に設定する(S510)。これによって、次回の特図変動表示ゲーム処理実行時には「大当たり動作中」の処理に分岐される。
処理番号が3の場合、遊技制御装置100は、特別遊技処理を実行する(S511)。具体的には、まず特別遊技処理では、ステップS510で処理タイマに設定された時間T2がタイムアップしたか否かによって、ファンファーレ表示が終了したか否かを判定する。処理タイマT3がタイムアップし、ファンファーレ表示が終了していれば、ステップS504において決定された停止図柄を表示する。
<実施形態2>
図9は、本発明の第2の実施の形態の乱数発生に関する制御系のブロック図である。
第2の実施の形態は、前述した第1の実施の形態と比較し、カウンタ120の構成が異なるが、他の構成は同じである。よって、第1の実施の形態と同じ構成には同じ符号を付し、その説明は省略する。
カウンタ120は、4個の4ビットカウンタ(例えば、74HC161)121〜124によって、16ビットのカウンタを構成している。カウンタ120には、電源(Vcc)の他、発信回路130からのクロック信号(CK)及びリセット信号が入力されている。
リセット信号は、16ビットのカウンタのうち、下位8ビットのカウンタに入力されている。また、リセット信号は、遅延回路125を介して上位8ビットのカウンタに入力されている。
よって、カウンタ120は、リセット信号の立ち下がりを検出すると、直ちに下位8ビットをリセットする。また、遅延回路125を経由したリセット信号は、下位8ビットとより遅れたタイミングで、上位8ビットをリセットする。
なお、第2の実施の形態では、遅延回路125をCR回路で構成したが、ゲートを連続させる等、他の方法で遅延回路を構成してもよい。
カウンタ120は、クロック信号の立ち上がりを検出すると、カウンタ値を1増加する。各4ビットカウンタ121〜124はカスケード接続されており、16ビットのカウンタが構成されている。
乱数レジスタ140は、16個のフリップフロップ(例えば、2個の74HC574)によって、16ビットのラッチを構成している。特別図柄始動センサ52の出力がラッチ信号として入力されると、16ビットカウンタ120のカウント値が乱数レジスタ140に記憶される。
以上説明したように、第2の実施の形態では、カウンタの上位ビットと下位ビットとを異なるタイミングで初期化するので、外部からカウンタ値を類推しにくくなる。特に、遅延回路125はCR回路で構成されているために、抵抗値及びコンデンサの容量にバラツキがある。よって遊技機毎に個体差があり、全ての遊技機の遅延時間を特定するは困難なので、より外部からカウンタ値を類推しにくい構成となっている。
<実施形態3>
図10は、本発明の第3の実施の形態の乱数発生に関する制御系のブロック図である。
第3の実施の形態は、前述した第1の実施の形態と比較し、カウンタ120と乱数レジスタ140の接続が異なるが、他の構成は同じである。よって、第1の実施の形態と同じ構成には同じ符号を付し、その説明は省略する。
カウンタ120は、4個の4ビットカウンタ(例えば、74HC161)121〜124によって、16ビットのカウンタを構成している。カウンタ120には、電源(Vcc)の他、発信回路130からのクロック信号(CK)及びリセット信号が入力されている。
カウンタ120は、リセット信号の立ち下がりを検出すると、下位8ビットのカウンタ値をリセットする。
カウンタ120は、クロック信号の立ち上がりを検出すると、カウンタ値を1増加する。各4ビットカウンタ121〜124はカスケード接続されており、16ビットのカウンタが構成されている。
乱数レジスタ140は、16個のフリップフロップ(例えば、2個の74HC574)によって、16ビットのラッチを構成している。カウンタ120の下位4ビット(カウンタ124)の出力は、乱数レジスタ140の最上位4ビットに入力されている。カウンタ120の次の4ビット(下位5〜8ビットのカウンタ123)の出力は、乱数レジスタ140の最下位4ビットに入力されている。カウンタ120の次の4ビット(下位9〜12ビットのカウンタ122)の出力は、乱数レジスタ140の下位5〜8ビットに入力されている。カウンタ120の次の4ビット(下位13〜16ビットのカウンタ121)の出力は、乱数レジスタ140の下位9〜12ビットに入力されている。
特別図柄始動センサ52の出力がラッチ信号として、乱数レジスタ140に入力されると、16ビットカウンタ120のカウント値が乱数レジスタ140に記憶される。
すなわち、第3の実施の形態では、1クロックの信号で、乱数レジスタに記憶される乱数値は4096(2の12乗)ずつ変化し、16回の変化の後、桁上げ時に、1変化することになる。
第3の実施の形態では、カウンタ値のビットと乱数レジスタのビットとの関係の一部を入れ替えて、カウンタ120と乱数レジスタ140とを接続したので、クロック信号による乱数値の変化が離散的になることから、外部からカウンタ値を類推しにくくなる。この場合であっても、大当りの数値範囲となる上限値と下限値を用いて、遊技結果を決定することが可能であり、大当り判定処理の負担は軽減できる。
今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は前述した発明の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図される。
例えば、カウンタ値生成手段からカウンタ値を取得するための遊技信号は、パチンコ機のように遊技球を検出した際に発生する信号に限らず、パチスロ機のようにリールの回動開始操作を検出した信号であってもよい。
特許請求の範囲に記載した以外の本発明の観点の代表的なものとして、次のものがあげられる。
(1)所定の補助遊技開始条件の成立によって補助遊技を行い、該補助遊技が特別な結果になる場合には遊技者に特典を付与する遊技制御装置と、前記遊技制御装置とは別個に設けられて、前記遊技制御装置からの指令によって遊技機の電気的駆動源を制御する副制御装置と、を備える遊技機において、前記遊技制御装置は、発振回路からのクロック信号によってカウンタを更新する複数のカウンタ回路をカスケード接続して構成したカウンタ値生成手段と、所定の遊技信号の発生に基づいて前記カウンタ値生成手段からカウンタ値を取得し、取得したカウンタ値に基づいて、前記補助遊技の結果を決定する補助遊技結果決定手段と、を備え、前記遊技制御装置及び前記副制御装置を同一タイミングで初期化するリセット信号を発生するリセット信号発生手段を、前記遊技制御装置及び前記副制御装置の外部に設け、前記遊技制御装置は、前記リセット信号発生手段からのリセット信号に基づいて、前記複数のカウンタ回路のうちの一部のカウンタ回路のみを初期化することを特徴とする遊技機。
(2)前記カウンタ値生成手段は、発振回路からのクロック信号によってカウンタを更新する第1カウンタ回路と、前記第1カウンタ回路から桁上信号が出力されている間にカウンタを更新する第2カウンタ回路と、を含み、前記第1カウンタ回路と、前記複数の第2カウンタ回路とをカスケード接続して構成され、前記遊技制御装置は、前記リセット信号発生手段からのリセット信号に基づいて、前記カウンタ値生成手段を構成する複数のカウンタ回路のうち、最上位桁をカウントする前記の第2カウンタ回路を初期化せず、前記第1カウンタ回路を初期化することを特徴とする(1)に記載の遊技機。
(3)所定の補助遊技開始条件の成立によって補助遊技を行い、該補助遊技が特別な結果になる場合には遊技者に特典を付与する遊技制御装置と、前記遊技制御装置とは別個に設けられて、前記遊技制御装置からの指令によって遊技機の電気的駆動源を制御する副制御装置と、を備える遊技機において、前記遊技制御装置は、発振回路からのクロック信号によってカウンタを更新する複数のカウンタ回路をカスケード接続して構成したカウンタ値生成手段と、所定の遊技信号の発生に基づいて前記カウンタ値生成手段からカウンタ値を取得し、取得したカウンタ値に基づいて、前記補助遊技の結果を決定する補助遊技結果決定手段と、を備え、前記遊技制御装置及び前記副制御装置を同一タイミングで初期化するリセット信号を発生するリセット信号発生手段を、前記遊技制御装置及び前記副制御装置の外部に設け、前記遊技制御装置は、前記リセット信号発生手段からのリセット信号に基づいて、前記複数のカウンタ回路を異なるタイミングで初期化することを特徴とする遊技機。
(4)前記カウンタ値生成手段が出力するカウンタ値のうち、前記補助遊技が特別な結果となる範囲が予め定められており、前記カウンタ値生成手段は、発振回路からのクロック信号により、前記カウンタを離散的な値で更新し、前記補助遊技結果決定手段は、前記カウンタ値生成手段から取得したカウンタ値と、前記補助遊技が特別な結果となる範囲の上限及び/又は下限との比較結果に基づいて、前記補助遊技の結果を決定することを特徴とする(1)から(3)のいずれか一つに記載の遊技機。
上述した観点に対する従来技術及びその問題点は以下の通りである。すなわち、遊技機に設けられた各制御回路に対して電源供給を行う電源基板を設け、当該電源基板から各制御回路へ同時にリセット信号を送出され、送出された初期リセット信号を用いて遊技制御基板が4ビットカウンタを全て初期化する構成を考える。
この構成では、電源基板内部から遊技制御基板へ送出される初期リセット信号を、電源基板内部と遊技制御基板とを結ぶケーブルなどから検出することができる。
この場合、この初期リセット信号を検出することにより、遊技制御基板内部の4ビットカウンタの値が初期化されるタイミングが把握でき、以降、発振回路からのクロック信号が発生する毎に、カウンタ値が1、2‥と更新されるので、大当たりタイミングが外部から把握可能なおそれがある。
よって、遊技機に不正基板を取り付けて「大当たり」のタイミングで始動入賞信号を遊技制御基板へ送信して「大当たり」を不正に発生させる行為の防止が十分ではない。
以上説明した観点では、カウンタが複数個接続されて乱数回路を構成し、遊技制御装置の外部からのリセット信号で一部のカウンタのみを初期化するので、一部のカウンタ回路が初期化されても、他のカウンタ回路が初期化されないので、遊技制御装置外部からカウンタ値の把握が困難になる。よって、乱数値を把握して大当たりを不正に発生させる行為が困難になる。また、発振回路からのクロック信号という一定のタイミングで更新されつつ、カウンタ値は採り得る範囲をすべて巡回するので、カウンタ値の偏りをなくすことができ、乱数としての信頼性が高くなる。
また、上位桁のカウンタ回路は初期化せず、下位のカウンタ回路のみを初期化するので、リセットが発生したときのカウンタの初期値のばらつきが大きくなり、遊技制御装置外部からカウンタの値を推測しにくくなる。
また、リセット信号によって、カウンタを構成する複数の乱数回路を、それぞれ異なるタイミングで初期化する。すなわち、一部のカウンタ回路の初期化タイミングが、他のカウンタ回路の初期化タイミングと異なるので、遊技制御装置外部からカウンタ値の把握が困難になる。よって、乱数値を把握して大当たりを不正に発生させる行為が困難になる。また、発振回路からのクロック信号という一定のタイミングで更新されつつ、カウンタ値は採り得る範囲をすべて巡回するので、カウンタ値の偏りをなくすことができ、乱数としての信頼性が高くなる。
また、補助遊技の結果はカウンタ値の範囲によって判定されるので、少なくとも範囲の上限及び下限をカウンタ値と比較すればよいので、カウンタ値と複数の判定値とを各々判定する方法と比較して、判定回数が少なく、処理を効率化できる。