JP5065753B2 - 遮蔽制御装置、被写体遮蔽制御システム、及び遮蔽制御プログラム - Google Patents

遮蔽制御装置、被写体遮蔽制御システム、及び遮蔽制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、遮蔽制御装置、被写体遮蔽制御システム、及び遮蔽制御プログラムに係り、特に高精度かつ安定した被写体の遮蔽物による遮蔽状態の判定を実現するための遮蔽制御装置、被写体遮蔽制御システム、及び遮蔽制御プログラムに関する。
近年の計算機は、その環境の急速な発展と共に低廉化が進んでいる。このため、動画像CG(Computer Graphics)を活用した演出は、放送番組の制作において一般的な手法になりつつある。例えば、早朝のニュース番組等では、天気予報のマークやテロップ等の副素材映像を主素材映像に多重(スーパーインポーズ)する演出が行われている。
しかしながら、このような演出の結果、番組等が本来伝えようとする主素材映像の重要な被写体(被遮蔽物)(例えば、アナウンサーの顔等)が副素材映像(遮蔽物)(例えば、天気予報のマーク等)によって遮蔽されてしまうことがある。したがって、この遮蔽状態を回避するため、一般に、放送番組の制作においては、オペレータが映像を常に目視して手動で対応している場合が多い。
具体的には、まず、副素材映像が上書きされる領域を予め設定しておき、その領域の位置及び大きさを示す矩形を目印として、主素材映像と副素材映像とを重畳した監視用映像を別途作成及び表示する。次に、表示された監視用映像等からオペレータの目視により遮蔽状態を検知し回避する。
つまり、オペレータは、上書き領域の目印を参照して監視用映像により遮蔽状態にあるか否かを判断し、遮蔽状態にあることを判断すると、直ちに手動操作によって上書き処理を中断する技術が存在している(例えば、非特許文献1参照)。
稲見雅一、他4名、「Java(登録商標)言語での天気マークシステム開発」、第8回中部放送技術フォーラム講演予稿、中央放送技術フォーラム協議会、p.26−27、平成11年5月.
しかしながら、上述したようなオペレータの目視による手動作業では、遮蔽状態の検知がオペレータの主観的判断に左右されてしまうという問題があった。したがって、このような問題に対処するには、回避すべき遮蔽状態を定義した定量的な基準を設定し、全てのオペレータにその規定を習得させることが必要になる。
また、上述したような対処をした場合であっても、主観的判断の枠を超えることができず、限界がある。また、全てのオペレータに対する教育等が必要となることから手間や時間がかかるという問題があった。更に、手動作業は、オペレータの肉体的・精神的疲労に起因する判断の個人差等の不確定な要素を抱えており、その判断の誤りや大幅な遅延が生じる危険性もあることから、安定化及び省力化の観点で妥当でないという問題があった。
本発明は、上述した問題点に鑑みなされたものであり、高精度かつ安定した被写体の遮蔽物による遮蔽状態の判定を実現するための遮蔽制御装置、被写体遮蔽制御システム、及び遮蔽制御プログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本件発明は、以下の特徴を有する課題を解決するための手段を採用している。
請求項1に記載された発明は、主素材映像に副素材映像が上書きされる際に、前記主素材映像内の被写体に対する副素材映像内の遮蔽物による遮蔽を制御する遮蔽制御装置であって、前記主素材映像内の被写体を顔画像認識により検出する検出部と、前記副素材映像が主素材映像に上書きされる際の遮蔽物の位置及び大きさ、並びに前記検出部により検出された被写体の位置及び大きさに基づいて、前記被写体が遮蔽物により遮蔽される遮蔽度合いを判定する判定部と、前記判定部により判定された遮蔽度合いに応じて、前記上書きの可否を決定させ、更に、前記検出部は、前記被写体の顔の向きを検出し、前記判定部は、前記検出部により得られる顔の向きも前記遮蔽度合いの判定に用いることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、高精度かつ安定した被写体の遮蔽物による遮蔽状態の判定を実現することができる。また、副素材映像が上書きされる主素材映像内の位置及び大きさ、並びに検出した被写体の位置及び大きさに基づいて遮蔽度合いを一意に判定することができ、従来技術におけるオペレータの目視による手動操作の過程を自動化することができる。また、被写体の顔の向きを反映し、主素材映像上の被写体の重要度の分布、すなわち、同一面積の遮蔽物による被写体の遮蔽がもたらす情報の欠落の空間的分布を遮蔽スコアに新たに追加することにより、高精度かつ安定した遮蔽状態の判定を実現することができる。
請求項2に記載された発明は、前記副素材映像が主素材映像に上書きされる際の遮蔽物の位置及び大きさを含む被遮蔽領域を設定する設定部を備えたことを特徴とする。
請求項2記載の発明によれば、遮蔽度合いの判定対象である主素材映像内の位置及び大きさを含む被遮蔽領域を上書きされる副素材映像の構図(レイアウト)に応じて調整することができる。すなわち、動画像(映像)コンテンツの種類、番組の演出、又は同一番組内のシーンに応じて、その位置及び大きさを変更することができる。
請求項3に記載された発明は、記判定部により判定された遮蔽度合いに基づいて、前記上書きの可否を決定するための制御信号を出力する出力部を備え、前記出力部により出力された制御信号に応じて、前記上書きの可否を決定させることを特徴とする。
請求項3記載の発明によれば、オペレータによる手動操作を必要としない自律動作を実現することができる。
請求項4に記載された発明は、前記被写体を、人物の顔とすることを特徴とする。
請求項4記載の発明によれば、多くの動画像コンテンツにおいて最も重要な被写体である人物の顔に限定することにより、顔画像検出に特化した画像認識技術を用いることができ、人物の顔の検出を高い精度で実現することができる。さらに、人物の顔は、多くの動画像コンテンツ制作において重要な被写体であることから、多くの動画像コンテンツである主素材映像に対し、この遮蔽制御装置を適用することができる。
請求項に記載された発明は、前記出力部は、前記遮蔽度合いと予め設定された閾値とを比較し、前記遮蔽度合いが前記閾値を超える場合に上書き不許可を示す信号を生成し、前記遮蔽度合いが前記閾値以下の場合に上書き許可を示す信号を生成して出力することを特徴とする。
請求項記載の発明によれば、予め設定された閾値に基づいて上書きの許可及び不許可の安定した判断を容易に行うことができる。
請求項に記載された発明は、主素材映像に副素材映像が上書きされる際に、前記主素材映像内の被写体に対する副素材映像内の遮蔽状況に基づいて、上書きの可否を判断し前記主素材映像、若しくは前記主素材映像に副素材映像が上書きされた重畳映像の何れかを出力する被写体遮蔽制御システムにおいて、前記請求項1乃至の何れか1項に記載された遮蔽制御装置と、前記遮蔽制御装置により得られる前記上書きの許可又は不許可を示す映像重畳制御信号に基づいて、前記上書きができる場合には前記主素材映像に副素材映像が上書きされた重畳映像を出力し、前記上書きができない場合には前記前記主素材映像を出力する映像信号重畳装置と、前記映像信号重畳装置により得られる放送映像を送出する放送映像送出装置とを有することを特徴とする。
請求項記載の発明によれば、高精度かつ安定した被写体の遮蔽物による遮蔽状態の判定を実現し、主素材映像又は重畳映像の何れかを選択して最適な放送映像を提供することができる。また、副素材映像が上書きされる主素材映像内の位置及び大きさ、並びに検出した被写体の位置及び大きさに基づいて遮蔽度合いを一意に判定することができ、従来技術におけるオペレータの目視による手動操作の過程を自動化することができる。
請求項に記載された発明は、主素材映像に副素材映像が上書きされる際に、前記主素材映像内の被写体に対する副素材映像内の遮蔽物による遮蔽を制御する遮蔽制御プログラムであって、コンピュータに、前記主素材映像内の被写体を顔画像認識により検出する処理と、前記副素材映像が主素材映像に上書きされる際の遮蔽物の位置及び大きさ、並びに前記検出した被写体の位置及び大きさに基づいて、前記被写体が遮蔽物により遮蔽される遮蔽度合いを判定する処理と、前記判定した遮蔽度合いに応じて、前記上書きの可否を決定させる処理とを実行させ、更に、前記検出する処理は、前記被写体の顔の向きを検出し、前記判定する処理は、前記検出する処理により得られる顔の向きも前記遮蔽度合いの判定に用いることを特徴とする
請求項記載の発明によれば、高精度かつ安定した被写体の遮蔽物による遮蔽状態の判定を実現することができる。また、副素材映像が上書きされる主素材映像内の位置及び大きさ、並びに検出した被写体の位置及び大きさに基づいて遮蔽度合いを一意に判定することができ、従来技術におけるオペレータの目視による手動操作の過程を自動化することができる。また、被写体の顔の向きを反映し、主素材映像上の被写体の重要度の分布、すなわち、同一面積の遮蔽物による被写体の遮蔽がもたらす情報の欠落の空間的分布を遮蔽スコアに新たに追加することにより、高精度かつ安定した遮蔽状態の判定を実現することができる。また、実行プログラムをコンピュータにインストールすることにより、容易にコンテンツの生成を実現することができる。

本発明によれば、高精度かつ安定した被写体の遮蔽物による遮蔽状態の判定を実現することができる。
<本発明の概要>
本発明は、ニュース番組等の動画像コンテンツ制作において、演出上の目的で天気予報等の補助的な映像(副素材映像)を主たる映像(主素材映像)の一部に上書きする際に、主素材映像の重要な部分である被写体が副素材映像によって遮蔽される状態を検知し、その検知結果に基づいて、上書きの可否を判定する。
更に本発明は、主素材映像上の被写体の重要度の分布、すなわち、同一面積の遮蔽物による被写体の遮蔽がもたらす情報の欠落の空間的分布を後述する遮蔽スコアの評価項に新たに追加することにより、被写体(例えば、人物の顔等)の向きを反映した、高精度かつ安定した遮蔽状態の判定を実現することができる。
なお、本発明の実施の形態においては、多くの放送コンテンツに共通した被写体として人物の顔に注目する。本発明の実施の形態による人物遮蔽警告装置は、顔画像検出技術により人物の顔を検出し、上書きの下地となる主素材映像内の所定の領域に、被遮蔽物である人物の顔が存在するか否かの判断を自動的に行う。すなわち、人物の顔が副素材映像内の遮蔽物によって遮蔽される状態を自動検知し、遮蔽状態を回避する。
また、画像認識技術に基づく顔画像の検出と、顔の向きを考慮に入れた遮蔽状態の判定機構の組み合わせにより、遮蔽制御の自動化を実現するシステムを提案する。
人物の顔を含む主素材映像と副素材映像との重畳映像において、遮蔽状態にあることを判定するための条件は次のとおりである。
(1)主素材映像における画面上の顔画像の大きさが一定以上であること。
(2)被遮蔽領域内(遮蔽物による遮蔽される領域)の顔全体に占める割合が一定以上であること。
(3)遮蔽状態(遮蔽されている状態)が時間方向に連続して発生すること。
(1)は、被写体の画面上の大きさに関する条件であり、放送コンテンツにおける主要人物が、その他の人物(群衆)よりも大きなサイズで撮影される一般的な傾向を反映したものである。(2)は、遮蔽状態の度合いの強弱に関する条件であり、遮蔽による映像情報の欠落が、被遮蔽領域が被写体(顔)全体に占める面積の比に比例して増大するという自然な仮定に基づくものである。(3)は、カメラワークや被写体自身の動き等に起因する一時的な遮蔽を検知対象から除外するための条件であり、遮蔽状態の時間的連続性により判断する。これらの条件は、映像多重のオン・オフの繰り返しにより視聴者に与える視覚的ストレスを必要最低限に抑えるために、実際の放送現場でとられている運用方針に基づいたものである。
<実施形態>
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下の説明においては、動画像コンテンツをニュース番組のコンテンツ、主素材映像を放送素材映像、副素材映像を気象情報映像(天気予報マーク)とし、説明に用いる用語を以下のとおり定義する。
「放送素材映像」とは、上書き処理における地となる映像(主素材映像)をいい、「気象情報映像」とは、上書き処理の内容となる映像(副素材映像)をいい、「重畳映像」とは、「放送素材映像」に「気象情報映像」を上書きした後の映像をいう。
また、「被遮蔽領域情報」とは、「放送素材映像」において「気象情報映像」が上書きする最大領域を示す矩形の中心位置(X,Y)、幅Wと、高さH、並びに「放送素材映像」内の被写体である被遮蔽物の大きさ(半径)の基準r、及び、被遮蔽物の最大領域を示す矩形の中心位置(X,Y)、幅Wと、高さHの組をいう。
また、「顔検出情報」とは、後述する顔画像検出部により検出された「放送素材映像」中のn個の顔画像それぞれの中心位置、大きさ(半径)、x(左右)方向の向き(θ)及びy(上下)方向の向き(ψ)の組(x,y,r,θ,ψ),i=1,…,nをいう。また、「警告映像」とは、検知した遮蔽状態の内容を提示する映像をいう。また、「警告信号」とは、遮蔽の発生時刻及び遮蔽状態の強弱を示すレベルをいう。また、「映像重畳制御信号」とは、上書き処理について上書きの許可又は不許可を示す制御信号をいう。
<被写体遮蔽制御システム>
図1は、本実施形態における被写体遮蔽制御システムの一構成例を示す図である。図1に示す被写体遮蔽制御システム1は、放送素材映像発生装置10と、気象情報映像発生装置20と、映像信号重畳装置30と、放送映像送出装置40と、本発明における遮蔽制御装置としての人物遮蔽警告装置50とを有するよう構成されている。
<放送素材映像発生装置10>
放送素材映像発生装置10は、映像信号重畳装置30によって上書き処理が施される地の放送素材映像を生成し、生成した放送素材映像を映像信号重畳装置30、及び人物遮蔽警告装置50等の複数の機材へ分配する。具体的には、例えば、放送素材映像を、放送用スタジオで用いられる業務用カメラ、業務用VTR、その他の業務用映像機器等へ分配する。
ここで、図2は、放送素材映像の一例を示す図である。図2に示すように、上述した放送素材映像発生装置10にて撮影された映像60内には、被写体として人物61−1,61−2が表示されている。
<気象情報映像発生装置20>
気象情報映像発生装置20は、映像信号重畳装置30が行う上書き処理の内容の一例として気象情報映像を生成し、生成した気象情報映像を映像信号重畳装置30に出力する。なお、気象情報映像発生装置20は、例えば、(財)日本気象協会が配信するMICOS(Meteorological Information Comprehensive Online Service)を利用して、天気予報のマーク(アイコン)を作画するグラフィックワークステーションを用いることができる。なお、本発明において重畳する映像については、これに限定されず、例えば緊急性のないニュースや各スポーツの結果情報等も含まれる。
ここで、図3は、気象情報映像の一例を示す図である。図3に示すように、気象情報映像発生装置20により作成された映像62は、所定の位置に例えば地域名、天気マーク、温度等からなる気象情報63が表示される。
<映像信号重畳装置30>
映像信号重畳装置30は、放送素材映像発生装置10から放送素材映像を入力し、気象情報映像発生装置20から気象情報映像を入力し、人物遮蔽警告装置50から映像重畳制御信号を入力して、映像重畳制御信号に基づいて放送素材映像及び気象情報映像の上書き処理を施すか否かを判定する。
ここで、映像重畳制御信号が上書き不許可を示す信号である場合は、上書き処理を中断し、放送素材映像と同じ内容の映像を放送映像送出装置40に出力する。これに対して、映像重畳制御信号が上書き許可を示す信号である場合は、放送素材映像に気象情報映像を重畳する上書き処理を施して重畳映像を生成し、生成した重畳映像を放送映像送出装置40に出力する。なお、映像重畳制御信号の詳細については後述する。この映像信号重畳装置30は、例えば放送スタジオ等で用いられるビデオインサーター等を用いることができる。
ここで、図4は、放送素材映像及び気象情報映像の重畳映像の一例を示す図である。図4に示すように、重畳映像64には、上述した放送素材映像発生装置10から得られる放送素材映像に含まれる人物61−1,61−2と、人物61−1が表示されている領域に重畳された気象情報63が表示されている。
<放送映像送出装置40>
放送映像送出装置40は、映像信号重畳装置30から重畳映像又は放送素材映像を入力し、入力した映像を放送映像として送出する。なお、重畳映像の場合は、その重畳映像を番組素材の一つの映像として入力する。この放送映像送出装置40は、例えば放送スタジオ等で用いられるビデオスイッチャー等を用いることができる。
<人物遮蔽警告装置50>
人物遮蔽警告装置50は、放送素材映像発生装置10から放送素材映像を入力し、放送素材映像から顔画像を検出して、予め設定された被遮蔽領域の情報と検出した顔画像の情報とに基づいて、遮蔽状態の強度を定量的に表す指標を算出する。また、上述した遮蔽状態にあることを判定するための(1)〜(3)の条件を満たすか否かを判定して遮蔽状態を検知する。そして、上書き許可又は不許可を示す映像重畳制御信号を生成し、生成した映像重畳制御信号を映像信号重畳装置30に出力する。ここで、人物遮蔽警告装置50の具体的な構成例について説明する。
<人物遮蔽警告装置の具体的な構成>
図5は、人物遮蔽警告装置の一構成例を示すブロック図である。図5に示す人物遮蔽警告装置50は、被遮蔽領域設定部51と、パラメータ記録部52と、顔画像検出部53と、遮蔽状態判定部54と、警告映像表示部55と、制御信号出力部56とを有するよう構成されている。
被遮蔽領域設定部51は、放送素材映像において気象情報映像が上書きする領域、並びに放送素材映像内の被写体である被遮蔽物の大きさ(半径)の基準r、及び、被遮蔽物の領域等からなる被遮蔽領域情報をオペレータの操作等により設定し、この被遮蔽領域情報をパラメータ記録部52に保存する。
なお、これらの設定は、1つの映像中に1又は複数設定することができ、更に異なる映像(番組)毎に1又は複数設定することができる。ここで、異なる複数の被遮蔽領域を設定する場合には、映像(番組)や被遮蔽領域を識別するためのタグ情報を、被遮蔽領域情報に対応させて付与し、このタグ情報も合わせてパラメータ記録部52に保存する。このタグ情報は、予め設定されたルールにより付与するようにしてもよいし、オペレータの操作等により付与するようにしてもよい。また、これらのデータは、対象となる放送素材映像毎に設定することができる。
ここで、図6は、被遮蔽領域情報の一例を示す図である。図6に示すように、上述した気象情報等の副素材映像を重畳させる領域を設定するための被遮蔽領域情報(X,Y,W,H,r)は、放送素材映像に気象情報映像を上書きさせる矩形の中心位置(X,Y)、幅W及び高さH、並びに、被遮蔽物である人物の顔の大きさ(半径)の基準rから構成されている。この矩形領域と、後述する顔画像検出部53により検出された顔画像領域とが重なる領域の面積、及び、点線で示した円の半径rを基準にして遮蔽状態が検知される。
パラメータ記録部52には、被遮蔽領域設定部51によって設定された被遮蔽領域情報等が保存される。上述のように、異なる複数の被遮蔽領域が設定された場合には、被遮蔽領域情報に加えて、被遮蔽領域に対応付けたタグ情報も保存される。また、被遮蔽領域情報及びタグ情報は、遮蔽状態判定部54がタグ情報により被遮蔽領域情報を検索できるような形態で保存される。なお、パラメータ記録部52は、被遮蔽領域情報等を記憶できる記録媒体であればよく、例えばハードディスク等を用いることができる。
顔画像検出部53は、放送素材映像発生装置10から放送素材映像を入力し、顔画像認識技術により、入力した放送素材映像から1又は複数の顔画像を検出し、検出した顔の位置と大きさの情報(顔検出情報)を遮蔽状態判定部54に出力する。なお、顔検出情報とは、例えば、その映像中における領域の総数n、それぞれの領域の中心位置(x,y)、大きさ(半径)r、水平方向の顔の向きθ、垂直方向の顔の向きψを顔検出情報(x,y,r,θ,ψ)として生成する(i=1,…,n)。
なお、水平方向の顔の向きを示すθは、正面顔を0、右横顔をπ/2、左横顔を−π/2とする。更に、垂直方向の顔の向きを示すψは、正面顔を0、下向き顔をπ/2、上向き顔を−π/2とする。
ここで、図7は、顔検出情報の一例を示す図である。図7において、映像60に向かって左側の人物61−1の顔検出情報は(x,y,r)であり、顔の向きは(θ=−π/6,ψ=0)である。また、右側の人物61−2の顔検出情報は(x,y,r)であり、顔の向きは(θ=−π/6,ψ=0)である。
なお、顔画像検出部53は、与えられた画像の中の顔を検出することができ、更に、検出した顔の中心位置、大きさ、向きを特定することができるものであればよく、例えば、以下に示す文献に記載された手法を実装した、Intel社が提供する公開ライブラリ(OpenCV)等を用いることができる。このOpenCVは、明暗コントラストによるパターン認識手法を用いるものであり、予め設定された複数の顔らしさのパターンと検出対象の顔らしさのパターンとを照合し、合致した場合に顔であると判断する。なお、OpenCVについては自明であるので、ここでは詳細な説明を省略する(OpenCVについては、例えばP.viola and M.Jones,“Rapid Object Detection Using a Boosted Cascade of Simple Features,”,Proc.CVPR2001,Vol.1,pp.511−518.等参照)。
遮蔽状態判定部54は、パラメータ記録部52から被遮蔽領域情報を読み出し、更に顔画像検出部53から顔検出情報を入力して、予め設定されたルールに基づいて遮蔽状態を判定する。また、遮蔽状態判定部54は、判定結果に基づいて警告映像を生成し、生成した警告映像を警告映像表示部55に出力する。更に、遮蔽状態判定部54は、判定結果に基づいて警告信号を生成し、生成した警告信号を制御信号出力部56に出力する。
更に、遮蔽状態判定部54は、人物遮蔽警告装置50が起動した時に、ユーザにより指定された番組に対応したタグ情報を用いてパラメータ記録部52にアクセスし、そのタグ情報により検索を行い、タグ情報に対応付けられた被遮蔽領域情報を読み出す。なお、被遮蔽領域情報が一つのみ保存されている場合には、タグ情報にかかわらず、保存されている被遮蔽領域情報を読み出す。
<遮蔽状態判定:第1の実施例>
ここで、遮蔽状態判定部54における遮蔽状態判定の第1の実施例について図を用いて説明する。なお、遮蔽状態判定の第1の実施例では、被写体の被遮蔽物による遮蔽領域を均等に評価して遮蔽状態の判定を行う例を示す。
遮蔽状態を判定する第1の実施例では、遮蔽状態判定部54において、パラメータ記録部52から被遮蔽領域情報を読み出し、更に顔画像検出部53から顔検出情報を入力して、遮蔽状態を判定し、後述する図10等に示すように、放送素材映像上に、被遮蔽領域情報の矩形枠及び顔検出情報の位置と大きさを反映した円を合成し、この合成映像を警告映像として警告映像表示部55に出力すると共に、遮蔽スコアV及び時刻情報tを生成し、これらの情報を警告信号として制御信号出力部56に出力する。
遮蔽状態判定部54は、人物遮蔽警告装置50が起動した時に、ユーザにより指定された番組に対応したタグ情報を用いてパラメータ記録部52にアクセスし、そのタグ情報にて検索して、対応付けられた被遮蔽領域情報を読み出す。被遮蔽領域情報が一つのみ保存されている場合には、タグ情報にかかわらず、保存されている被遮蔽領域情報を読み出す。
<第1の実施例における遮蔽スコアVについて>
ここで、遮蔽スコアVについて具体的に説明する。遮蔽状態判定部54は、上述した遮蔽状態にあることを判定するための条件(1)及び(2)における時刻tでの遮蔽状態の強度を定量的に表す指標(遮蔽スコア)Vを以下の式による算出する。
Figure 0005065753
Figure 0005065753
ここで、Vは、0〜1の値をとり(値域[0,1])、0に近いほど遮蔽状態の度合いが弱く、1に近いほどその度合いが強いことを示す。
また、rは、顔検出情報(x,y,r)におけるi番目の顔画像の大きさを示し、rは、被遮蔽領域情報(X,Y,W,H,r)における顔画像の大きさの基準を示す。また、Siは、i番目の顔画像の面積(=πr )を示し、Oは、i番目の顔画像の領域と被遮蔽領域とが重なる領域の面積を示す。また、λ,λ,ρ,ρは非負の定数を示す。
また、式(1)において、右辺第1項は、上述した遮蔽状態にあることを判定するための条件(1)に対応し、顔画像の大きさの可能性を数値で表している。また、第2項は、上述した遮蔽状態にあることを判定するための条件(2)に対応し、被遮蔽領域と顔画像の領域との重なり度合い、すなわち遮蔽度合いを表している。
ここで、図8は、第1の実施例における遮蔽状態の判定にかかるパラメータの概念図の一例を示す図である。図8では、上述した式(1)に示される各パラメータの概略を示している。なお、Ωは、被遮蔽領域を示し、Ωは、i番目の顔画像情報における領域を示す。また、式(2)において、φ(x;ρ)は、ρでパラメータ付けされたメンバシップ関数である。
式(1)に示すように、顔が十分に大きく、かつ、被遮蔽領域の顔全体に対する面積比が十分に大きい場合には、遮蔽スコアVは飽和するものと仮定する。ただし、Vの値域を[0,1]に正規化するため、各々のメンバシップ関数に対する重み付けのパラメータは、以下の式(3)のとおりである。
Figure 0005065753
遮蔽状態判定部54は、このようにして算出した遮蔽スコアV及び時刻情報tを警告信号として制御信号出力部56に出力する。
<遮蔽状態判定:第2の実施例>
次に、遮蔽状態判定部54における遮蔽状態判定の第2の実施例について図を用いて説明する。遮蔽状態判定の第2の実施例では、被写体の向きを考慮して遮蔽領域に重要度を設けて評価し遮蔽状態の判定を行う例を示す。
遮蔽状態を判定する第2の実施例では、遮蔽状態判定部54において、被遮蔽領域情報を入力し、更に、顔の向き情報(θ,ψ)を含む顔検出情報を入力して、n個の顔領域(x,y,r,θ,ψ)(i=1,…,n)全てについて、被遮蔽領域との画面上での重なりの度合いOを以下に示す式(4)で評価する。
Figure 0005065753
ただし、△(x,y)は、画像平面上の点(x,y)での単位面積(=1)を表し、κは、非負の定数である。
次に、遮蔽状態判定部54は、時刻tにおいて与えられた放送素材映像から検出された全顔領域集合Iに関しての遮蔽状態の強弱を表すレベルVtを以下の式(5)で計算し、時刻tと共に出力する。
Figure 0005065753
ただし、λ,λ,ρ,ρは非負の定数、φ(x;ρ)はρでパラメータ付けされたメンバシップ関数である。なお、当該集合Iが空集合の場合(1つも顔が検出されなかった場合)は、何も出力しない。
ここで、図9は、遮蔽状態の判定を説明するための図である。なお、図9(a)は、上述した式(1)に示される各パラメータの概略を示しており、図9(b)は、上述した式(5)に示される各パラメータの概略を示している。
まず、図9(a)に示すように、顔の向きを考慮しない場合の遮蔽状態の判定では、xy平面上におけるi番目の顔画像情報における領域Ωと被遮蔽領域Ωとが重なる領域の面積Oaの各地点で均一となるように空間的に平滑化された円筒形状となるため、被遮蔽物による遮蔽領域を均等に評価することができる。
また、図9(b)に示すように、顔の向きを考慮する場合の遮蔽状態の判定では、xy平面上におけるi番目の顔画像情報における領域Ωと被遮蔽領域Ωとが重なる領域の面積Obの各地点で被写体の顔の向き等を反映させて遮蔽スコアの算出を行うことにより、例えば目・鼻・口等の特に重要な部位の遮蔽を考慮した高精度な遮蔽状態の判定が可能となる。つまり、図9(b)に示すように、主素材映像上の被写体の重要度の分布、すなわち、同一面積の遮蔽物による被写体の遮蔽がもたらす情報の欠落の空間分布を求め、上述の式(5)に示すように遮蔽スコアの評価項に新たに追加する。
これにより、人物の顔を検知した際に、顔画像のカメラ撮像面に対する向き(正面又は横顔、斜め横顔、斜め上顔、斜め下顔)を推定する機能を有することで、遮蔽状態の強弱の度合いに関連する当該人物の主素材映像における内容的な重要度を定量的に判定することができる。したがって、被写体(顔)の向きを反映した、高精度かつ安定した遮蔽状態の判定を実現することができる。
また、遮蔽状態判定部54は、図9に示すように、放送素材映像上に被遮蔽領域情報の矩形枠及び顔検出情報の位置と大きさを反映した関数を合成し、この合成映像を警告映像として警告映像表示部55に出力すると共に、以下に示す遮蔽スコアV及び時刻情報tを生成し、これらの情報を警告信号として制御信号出力部56に出力する。
警告映像表示部55は、遮蔽状態判定部54から警告映像(放送素材映像上に、被遮蔽領域情報の矩形枠及び顔検出情報の位置と大きさを反映した円を合成した映像)を入力し、ディスプレイ等の表示手段により表示する。
制御信号出力部56は、遮蔽状態判定部54から警告信号(遮蔽スコアV及び時刻情報t)を入力し、検知対象としない一時的な遮蔽を除外するため、遮蔽スコアVを時間方向に平準化し、定常的に発生した遮蔽の強弱を表す指標Uを算出し、この指標Uに基づいて上書き許可又は不許可を示す映像重畳制御信号を生成し、映像信号重畳装置30に出力する。
制御信号出力部56は、上述した条件(3)、すなわち時間長τにおける遮蔽スコアVの履歴に対してメディアンフィルタを施した結果である指標Uを、以下の式(6)により算出する。
Figure 0005065753
ここで、遮蔽スコアVの値域が[0,1]であることから、指標Uの値域も[0,1]となる。なお、本実施形態においては、遮蔽スコアVの履歴を過去の一定時間にわたって保存した値に対して平滑化の処理を実行するため、装置が起動した直後(t=0)における遮蔽スコアの履歴{V−τ+1,・・・,V−2,V−1}については何らかの値(初期値)を別途定義する必要がある。そのため、この履歴の初期値を全て「0」にするため、t<0の場合、V=0とする。
そして、制御信号出力部56は、指標Uと予め設定された閾値vとを比較し、指標Uが閾値vを超える場合に、連続して遮蔽が発生したものと判定し、上書き不許可を示す映像重畳制御信号を生成し、生成した映像重畳制御信号を出力する。また、指標Uが閾値v以下の場合に、連続して遮蔽が発生していないものと判定し、上書き許可を示す映像重畳制御信号を生成し、生成した映像重畳制御信号を出力する。
なお、指標Uは、遮蔽スコアVに対して常に(τ−1)/2だけ遅れるが、遅延が数フレーム程度である場合にはその遅延による影響はほとんどない。
ここで、図10は、放送素材映像に対する警告映像の一例を示す図である。図10(a)〜(d)に示すように、映像中の画像毎に被遮蔽領域情報の矩形枠71−1〜71−4及び顔検出情報の位置と大きさを反映した円72−1〜72−6を合成し、この合成映像を警告映像として警告映像表示部55に出力する。
更に、警告画像には、所定の位置に遮蔽レベル表示領域73−1〜73−4を設け、指標U及び遮蔽スコアVのレベルを表示する。これにより、オペレータは容易に遮蔽レベルを確認することができる。
なお、上述の処理における指標U、遮蔽スコアV、被遮蔽領域情報の矩形枠、及び円は、映像中の画像毎に生成して画面に表示させなくてもよく、ある所定のフレーム間隔毎に生成及び表示を行ってもよい。
以上のように、本発明の実施の形態による人物遮蔽警告装置50によれば、顔画像検出部53が、顔画像認識技術により放送素材映像内の人物の顔を検出し、遮蔽状態判定部54が、被遮蔽領域設定部51により設定された被遮蔽領域に人物の顔が存在するか否かの判定を行い、制御信号出力部56が、人物の顔が存在する場合の遮蔽度合いに応じた映像重畳制御信号を生成する。これにより、映像信号重畳装置30は、人物遮蔽警告装置50からの映像重畳制御信号に基づいて、上述する放送素材映像及び気象情報映像の上書き処理を施すか否かを判定することができる。
これにより、高精度かつ安定した被写体の遮蔽物による遮蔽状態の判定を実現することができる。また、画像認識技術を用いて上書き処理を施すか否かを自動判定することにより、従来のオペレータ手動作業に伴う安定化及び省力化の問題を解消することができる。すなわち、オペレータの主観的判断や疲労に起因する作業結果のバラツキを画像認識技術及び定量的基準に基づく自動処理により回避することができる。
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲で種々変形可能である。例えば、上述の実施の形態では、被写体として人物の顔に注目し、顔画像認識技術により人物の顔を検出し、人物の顔が気象情報映像内の遮蔽物によって遮蔽される状態を自動検知し、遮蔽状態を回避するようにしたが、本発明において被写体は必ずしも人物の顔に限定されるものではなく、例えば顔以外の部位や、車、看板等の特定の物体であってもよく、画像認識技術により検出可能なものであればよい。
また、制御信号出力部56は、遮蔽状態を示す遮蔽度合いに応じた映像重畳制御信号を生成し、映像信号重畳装置30に出力するようにしたが、オペレータの手動操作により映像重畳制御信号を生成し、映像信号重畳装置30に出力するようにしてもよい。この場合、オペレータは、警告映像表示部55によりディスプレイ等の表示手段により表示された警告映像(放送素材映像上に、被遮蔽領域情報の矩形枠及び顔検出情報の位置と大きさを反映した円を合成した映像)、遮蔽状態判定部54により出力された警告信号(遮蔽スコアV及び時刻情報t)、及び、制御信号出力部56により算出された指標U(検知対象としない一時的な遮蔽を除外するため、遮蔽スコアVを時間方向に平準化し、定常的に発生した遮蔽の強弱を表す指標)を参照し、上書きの許可又は不許可を示す映像重畳制御信号を生成し、映像信号重畳装置30に出力する。
<遮蔽制御プログラム>
ここで、人物遮蔽警告装置50は、CPU、RAM等の揮発性の記憶媒体、ROM等の不揮発性の記憶媒体、マウスやキーボード、ポインティングデバイス等の入力装置、画像やデータを表示する表示手段、並びに外部と通信するためのインタフェースを備えたコンピュータによって構成される。人物遮蔽警告装置50に備えた被遮蔽領域設定部51、顔画像検出部53、遮蔽状態判定部54、警告映像表示部55及び制御信号出力部56の各機能は、これらの機能を記述したプログラムをCPUに実行させることによりそれぞれ実現される。また、これらのプログラムは、磁気ディスク(フロッピィーディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の記憶媒体に格納して頒布することもできる。
つまり、上述した各構成における処理をコンピュータに実行させるための実行プログラム(遮蔽制御プログラム)を生成し、例えば、汎用のパーソナルコンピュータやサーバ等にそのプログラムをインストールすることにより、遮蔽制御処理を実現することができる。
<ハードウェア構成>
ここで、本発明における実行可能なコンピュータのハードウェア構成例について図を用いて説明する。図11は、本発明における遮蔽制御処理が実現可能なハードウェア構成の一例を示す図である。
図11におけるコンピュータ本体には、入力装置81と、出力装置82と、ドライブ装置83と、補助記憶装置84と、メモリ装置85と、各種制御を行うCPU(Central Processing Unit)86と、ネットワーク接続装置87とを有するよう構成されており、これらはシステムバスBで相互に接続されている。
入力装置81は、使用者等が操作するキーボード及びマウス等のポインティングデバイスやマイク等の音声入力デバイス等を有しており、使用者等からのプログラムの実行等、各種操作信号を入力する。出力装置82は、本発明における処理を行うためのコンピュータ本体を操作するのに必要な各種ウィンドウやデータ等を表示するディスプレイや音声を出力するスピーカ等を有し、CPU86が有する制御プログラムによりプログラムの実行経過や結果等を表示又は音声出力することができる。
ここで、本発明において、コンピュータ本体にインストールされる実行プログラムは、例えばCD−ROM等の記録媒体88等により提供される。プログラムを記録した記録媒体88は、ドライブ装置83にセット可能であり、記録媒体88に含まれる実行プログラムが、記録媒体88からドライブ装置83を介して補助記憶装置84にインストールされる。
補助記憶装置84は、ハードディスク等のストレージ手段であり、本発明における実行プログラムや、コンピュータに設けられた制御プログラム等を蓄積し必要に応じて入出力を行うことができる。
メモリ装置85は、CPU86により補助記憶装置84から読み出された実行プログラム等を格納する。なお、メモリ装置85は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等からなる。
CPU86は、OS(Operating System)等の制御プログラム、メモリ装置85に格納されている実行プログラムに基づいて、各種演算や各ハードウェア構成部とのデータの入出力等、コンピュータ全体の処理を制御して各処理を実現することができる。また、CPU86は、プログラムの実行中に必要な各種情報を補助記憶装置84から取得することができ、またCPU86は、処理結果等を格納することもできる。
ネットワーク接続装置87は、通信ネットワーク等と接続することにより、実行プログラムを通信ネットワークに接続されている他の端末等から取得したり、プログラムを実行することで得られた実行結果又は本発明における実行プログラム自体を他の端末等に提供することができる。
上述したようなハードウェア構成により、特別な装置構成を必要とせず、低コストで効率的に遮蔽制御処理を実現することができる。また、プログラムをインストールすることにより、遮蔽制御処理を容易に実現することができる。
<遮蔽制御処理>
次に、本発明における実行プログラム(遮蔽制御プログラム)による遮蔽制御処理手順についてフローチャートを用いて説明する。図12は、本実施形態における遮蔽制御処理手順の一例を示すフローチャートである。図12において、上述した被遮蔽領域を少なくとも1つ設定する(S01)。次に、主素材映像としての放送素材映像を入力し(S02)、放送素材映像に含まれる顔画像を検出する(S03)。
次に、S01にて設定された被遮蔽領域情報と、S03にて検出された顔検出情報とに基づいて、上述した遮蔽状態を判定し(S04)、遮蔽状態にあるか否かを判断する(S05)。ここで、遮蔽状態にある場合(S05において、YES)、上述した警告映像及び警告信号を生成し(S06)、警告映像をディスプレイ等の表示手段により出力する(S07)。なお、この場合には、遮蔽状態にある被写体(顔)の割合(レベル)及び時間情報等を出力することができる。
また、S06により得られる警告信号(遮蔽スコアV及び時刻情報t)から指標Uを算出し(S08)、指標と予め設定された閾値とに基づいて、上書きの許可又は不許可を示す映像重畳制御信号を生成して出力する(S09)。また、S09の処理後又はS05において遮蔽状態にない場合(S05において、NO)、処理を終了する。
なお、上述したS06〜S09の処理は、時間と共に経過していく映像中に遮蔽状態が存在した時点で処理される。したがって、リアルタイムに遮蔽状態の判定を行うことができる。
上述したように本発明によれば、高精度かつ安定した被写体の遮蔽物による遮蔽状態の判定を実現することができる。これにより、画像における被写体の遮蔽状態を効率的に回避することができる。具体的には、オペレータの主観的判断を除外して自動化を実現すると共に、遮蔽状態を回避して作業効率を改善可能な遮蔽制御装置、被写体遮蔽制御システム、及び遮蔽制御プログラムを実現することが可能となる。
また、例えば多くの放送番組に共通かつ頻繁に出現する被写体である人物の顔に注目し、画像認識技術に基づく顔画像の検出と、顔の向きを考慮に入れた遮蔽状態の判定機構の組み合わせにより、遮蔽制御の自動化を実現することができる。
また、本発明における被写体遮蔽制御システムにより、高精度かつ安定した被写体の遮蔽物による遮蔽状態の判定を実現し、主素材映像又は重畳映像の何れかを選択して最適な放送映像を提供することができる。
以上本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
本実施形態における被写体遮蔽制御システムの一構成例を示す図である。 放送素材映像の一例を示す図である。 気象情報映像の一例を示す図である。 放送素材映像及び気象情報映像の重畳映像の一例を示す図である。 人物遮蔽警告装置の一構成例を示すブロック図である。 被遮蔽領域情報の一例を示す図である。 顔検出情報の一例を示す図である。 第1の実施例における遮蔽状態の判定にかかるパラメータの概念図の一例を示す図である。 遮蔽状態の判定を説明するための図である。 放送素材映像に対する警告映像の一例を示す図である。 本発明における遮蔽制御処理が実現可能なハードウェア構成の一例を示す図である。 本実施形態における遮蔽制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
1 被写体遮蔽制御システム
10 放送素材映像発生装置
20 気象情報映像発生装置
30 映像信号重畳装置
40 放送映像送出装置
50 人物遮蔽警告装置(遮蔽制御装置)
51 被遮蔽領域設定部
52 パラメータ記録部
53 顔画像検出部
54 遮蔽状態判定部
55 警告映像表示部
56 制御信号出力部
60,62 映像
61 人物
63 気象情報
64 重畳映像
71 矩形枠
72 円
73 遮蔽レベル表示領域
81 入力装置
82 出力装置
83 ドライブ装置
84 補助記憶装置
85 メモリ装置
86 CPU
87 ネットワーク接続装置
88 記録媒体

Claims (7)

  1. 主素材映像に副素材映像が上書きされる際に、前記主素材映像内の被写体に対する副素材映像内の遮蔽物による遮蔽を制御する遮蔽制御装置であって、
    前記主素材映像内の被写体を顔画像認識により検出する検出部と、
    前記副素材映像が主素材映像に上書きされる際の遮蔽物の位置及び大きさ、並びに前記検出部により検出された被写体の位置及び大きさに基づいて、前記被写体が遮蔽物により遮蔽される遮蔽度合いを判定する判定部と、
    前記判定部により判定された遮蔽度合いに応じて、前記上書きの可否を決定させ
    更に、前記検出部は、前記被写体の顔の向きを検出し、
    前記判定部は、前記検出部により得られる顔の向きも前記遮蔽度合いの判定に用いることを特徴とする遮蔽制御装置。
  2. 前記副素材映像が主素材映像に上書きされる際の遮蔽物の位置及び大きさを含む被遮蔽領域を設定する設定部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の遮蔽制御装置。
  3. 前記判定部により判定された遮蔽度合いに基づいて、前記上書きの可否を決定するための制御信号を出力する出力部を備え、
    前記出力部により出力された制御信号に応じて、前記上書きの可否を決定させることを特徴とする請求項1又は2に記載の遮蔽制御装置。
  4. 前記被写体を、人物の顔とすることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の遮蔽制御装置。
  5. 前記出力部は、
    前記遮蔽度合いと予め設定された閾値とを比較し、前記遮蔽度合いが前記閾値を超える場合に上書き不許可を示す信号を生成し、前記遮蔽度合いが前記閾値以下の場合に上書き許可を示す信号を生成して出力することを特徴とする請求項3に記載の遮蔽制御装置。
  6. 主素材映像に副素材映像が上書きされる際に、前記主素材映像内の被写体に対する副素材映像内の遮蔽状況に基づいて、上書きの可否を判断し前記主素材映像、若しくは前記主素材映像に副素材映像が上書きされた重畳映像の何れかを出力する被写体遮蔽制御システムにおいて、
    前記請求項1乃至の何れか1項に記載された遮蔽制御装置と、
    前記遮蔽制御装置により得られる前記上書きの許可又は不許可を示す映像重畳制御信号に基づいて、前記上書きができる場合には前記主素材映像に副素材映像が上書きされた重畳映像を出力し、前記上書きができない場合には前記前記主素材映像を出力する映像信号重畳装置と、
    前記映像信号重畳装置により得られる放送映像を送出する放送映像送出装置とを有することを特徴とする被写体遮蔽制御システム。
  7. 主素材映像に副素材映像が上書きされる際に、前記主素材映像内の被写体に対する副素材映像内の遮蔽物による遮蔽を制御する遮蔽制御プログラムであって、
    コンピュータに、
    前記主素材映像内の被写体を顔画像認識により検出する処理と、
    前記副素材映像が主素材映像に上書きされる際の遮蔽物の位置及び大きさ、並びに前記検出した被写体の位置及び大きさに基づいて、前記被写体が遮蔽物により遮蔽される遮蔽度合いを判定する処理と、
    前記判定した遮蔽度合いに応じて、前記上書きの可否を決定させる処理とを実行させ
    更に、前記検出する処理は、前記被写体の顔の向きを検出し、
    前記判定する処理は、前記検出する処理により得られる顔の向きも前記遮蔽度合いの判定に用いることを特徴とする遮蔽制御プログラム。
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