JP3993192B2 - 画像処理システム、画像処理プログラム及び画像処理方法 - Google Patents
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Description
ここでフェイスアップ作業とは、陳列棚の商品を密集させてボリューム感を演出し、見栄えを良くすることを意味する。すなわち、商品が陳列棚に疎らに配置されていると如何にも売れ残りのような印象を顧客に与えるため、商品が売れて穴の空いた部分に対して同種商品を補充したり、後方の商品を前に引き出して陳列棚の外観を回復する作業が必要となる。また、同種商品の補充が間に合わない場合には、残った商品を陳列棚の中心部分に固め、商品の虫食い状態を改善することもフェイスアップ作業に含まれる。
コンビニ等のスタッフが常に商品陳列棚のフェイスアップに気を配り、こまめに手を加えることによって売り場における美観が向上し、顧客の購買意欲を刺激することが一般に知られている(非特許文献1の「フェイスアップ」の項参照)。
例えば、店舗内に設置したデジタルカメラからネットワーク経由で定期的に送信される売り場の画像をリアルタイムに監視し、フェイスアップ作業が滞っている場合には現場スタッフに警告を発することが行われている。
あるいは、リアルタイムに監視する代わりに、ある程度蓄積された画像を後でまとめてチェックし、問題点を発見した場合には事後的に改善を勧告することも行われている。
上記画像を観察することにより、フェイスアップ作業の適否判定の他に、売れ筋商品の分析にも利用できる。
このため、リアルタイムであれ事後的であれ、多数の加盟店舗に配置されたデジタルカメラからの画像をチェックするのに膨大なマンパワーが必要となり、全加盟店舗のフェイスアップ具合を常時監視することは事実上不可能であった。
また、このように不特定多数の人影が写り込んだ生の画像を監視すること自体、個人情報保護の観点から問題視される可能性もある。
このため、処理対象の元画像に例え人影等の遮蔽物が写り込んでいたとしても、他の元画像との濃度平均化処理によって遮蔽物が希釈化され、その背後に存在している監視対象物を透視することが可能となる。
したがって、この画像処理技術を店舗内の商品陳列棚の監視に応用することにより、監視者は遮蔽物に邪魔されることなくフェイスアップの状態を素早く確認することが可能となる。また、人影の希釈化によりその表情を把握することができなくなるため、個人情報の保護の観点からも好ましい結果が得られる。
また、元画像間の差分領域の面積が小さい場合には処理対象の元画像に人影等の遮蔽物が写り込んでいないものとみなし、必要枚数を処理対象の元画像を含めて「1」、すなわち実質的に他の元画像間で濃度平均化処理が実行されることを回避し、当該元画像をそのまま第2の記憶手段に格納することもできる。
濃度平均化処理の基礎とする元画像の枚数は、差分領域の面積に比例させることもできるが、一定の閾値を超えた時点で所定枚数を適用し、閾値内では1とすることもできる。
したがって、この画像処理技術を店舗内の商品陳列棚の監視に応用することにより、監視者は遮蔽物に邪魔されることなくフェイスアップの状態を素早く確認することが可能となる。また、人影の希釈化によりその表情を把握することができなくなるため、個人情報の保護の観点からも好ましい結果が得られる。
反対に、1つ前の元画像に写っていた人影が処理対象の元画像から消えていた場合でも、比較対象である濃度平均化画像では当該人影が希釈化されているため両者間で大きな変化が生じることがない。このような場合には、平均化の基礎とする元画像の必要枚数を1、すなわち処理対象の元画像のみとなるように設定しておくことで、人影が写り込んだ1つ前の元画像との間で徒に平均化処理が実行されることを防止可能となる。
しかも、1つ前の濃度平均化画像に対する変更領域を即「遮蔽物」と認定するのではなく、所定以上の面積を備えた変更領域のみを遮蔽物と認定する方式であるため、この面積設定を適切に行うことにより、商品が売れたことによる変更部分についてまで変更前の画素に置き換えられてしまうことがなく、したがって肝心な商品の動き自体は正確に再現可能となる。
この結果、監視者は時系列に沿って配置された各遮蔽物除去画像を概観することにより、特定店舗におけるフェイスアップの状況を短時間に把握することが可能となる。
これらの中、元画像登録部20及び画像処理部22は、画像処理装置16のCPUがOS及び専用のアプリケーションプログラム等に従い、必要な処理を実行することによって実現される。
また、上記のアプリケーションプログラムにより、画像処理装置16のメモリやハードディスク上に元画像記憶部21及び処理結果記憶部23が設定される。
まず、ネットワークカメラ12は所定のタイミング、例えば1分毎に1枚の割合で監視対象物である商品陳列棚18を撮影し、この画像ファイルを画像処理装置16に送信する(S10)。
これを受信した元画像登録部20は、各画像ファイルを日時情報に関連付けて元画像記憶部21に順次格納する(S11)。
まず画像処理部22は、図3に示すように、処理対象である元画像nと、これと時間的に連続した過去2枚の元画像n−1及びn−2を元画像記憶部21より抽出する(S12)。
つぎに画像処理部22は、計3枚の元画像に含まれる対応画素間で濃度の平均値を算出し、平均化された濃度値を備えた画素群からなる濃度平均化画像nを生成する(S13)。
この際、各元画像がグレースケールの場合には、画素の濃度は一次元の数値となるため、以下の式で対応画素間の濃度の平均値が求められる。
これに対し、人影以外の棚自体及び陳列商品については各元画像間で移動がほとんどないため、濃度平均化画像においても希釈化されることなく、明瞭に描写されている。
上記の濃度平均化処理を元画像記憶部21に格納された各元画像に対して順次実行することにより、処理結果記憶部23には人影等の遮蔽物が希釈化された濃度平均化画像が次々と格納されていく。
また、濃度平均化画像に表示された人影は、その表情を認識することができない程度まで十分に希釈化されているため、個人情報保護の観点から問題が生じる危険性がない。
さらに、元画像に対する濃度平均化処理が進展し、他の元画像に対する濃度平均化処理のために保存しておく必要のなくなった元画像については、画像処理部22によって元画像記憶部21から順次削除されるため(S15)、個人情報の保護に関し万全を期すことが可能となる。
人影等の希釈率を高めるためには、より多くの元画像間で画素の濃度平均化処理を実行することが望ましいが、その分演算処理の負荷が増大するため、予め適当な枚数をプログラム上で設定しておく。
図5はその場合の処理手順を示すフローチャートであり、図6はそのイメージを示す概念図である。
まず上記と同様、ネットワークカメラ12は所定のタイミングで監視対象物である商品陳列棚18を撮影し、この元画像のファイルを画像処理装置16に送信する(S20)。
これを受信した元画像登録部20は、各画像ファイルを日時情報に関連付けて元画像記憶部21に順次格納する(S21)。
つぎに画像処理部22は、元画像nを構成する各画素の濃度値から元画像n−1を構成する対応画素の濃度値を引き算し、その差の値を備えた差分画像を生成する(S23)。
この結果、図7に示すように、元画像nの構成画素の中で一つ前の元画像n−1に対して差の大きい部分ほど明るく表現され、共通の部分は黒く表現された差分画像が得られる。
そして、この画素数が多いほど両画像間の変化が大きく、遮蔽物の介入があったことになるため、画像処理部22はこの画素数の多寡(面積の広狭)に応じて濃度平均化処理の基準とする元画像の枚数を算出する(S25)。
元画像の具体的な枚数Dは、例えば以下の計算式に値を代入することで算出される。
D=差分領域の総画素数÷画像の総画素数×10+1
あるいは、以下のような対応表をプログラム内に用意しておき、これに差分領域の総画素数を当てはめることによって具体的な枚数を決定することもできる。
差分領域の総画素数: 0〜10,000→基準元画像数:1枚
差分領域の総画素数:10,001〜20,000→基準元画像数:2枚
差分領域の総画素数:20,001〜40,000→基準元画像数:3枚
差分領域の総画素数:40,001〜80,000→基準元画像数:4枚
差分領域の総画素数:80,001〜 →基準元画像数:5枚
つぎに画像処理部22は、各元画像に含まれる対応画素間で濃度値の平均を算出し、算出結果の濃度値を有する画素群からなる濃度平均化画像nを生成し(S27)、処理結果記憶部23に保存する(S28)。
なお、基準元画像数D=1の場合には、当該元画像自身との間で平均化処理を施すこととなり、実質的には当該元画像がそのまま濃度平均化画像として処理結果記憶部23に保存されることとなる。
元画像に対する濃度平均化処理が進展し、他の元画像に対する濃度平均化処理のために保存しておく必要のなくなった元画像については、上記と同様、画像処理部22によって元画像記憶部21から順次削除される(S29)。
すなわち、図4の元画像nのように、人影が写り込んでいる元画像に関しては、人影の部分が大きな変更領域として検出され、多くの元画像(例えば5枚)との間で濃度平均化処理が実行される結果、人影の影響を十分希釈化することが可能となる。
これに対し、人影が写り込んでいない画像が連続している場合には、変更領域が小さいため少ない基準元画像数(例えば1枚)が認定され、実質的に他の元画像との間での濃度平均化処理が回避される結果、鮮明な画像が処理結果記憶部23に残されることとなる。
人影等の遮蔽物が写り込んでいない場合には、他の元画像との間で徒に濃度平均化処理を行うよりも、そのまま処理結果記憶部23に採用した方が商品の移動部分がぼけたりしないため好ましいといえる。
図8はその処理手順を示すフローチャートであるが、処理対象の元画像と1つ前の濃度平均化画像との差分画像を生成する点(S32及びS33)以外は図5のフローチャートに示した処理手順と異ならないため、詳細な説明は省略する。
図9は、その画像処理のイメージを示す概念図である。
すなわち、図4の元画像n+1のように、現在の元画像には人影が写っていなくとも、前の元画像nに人影が写っていた場合、元画像同士を比較する方式では両者間に大きな変化があったものと認定されるため、自動的に多くの元画像との間で濃度平均化処理が実行されてしまう。
これに対し、1つ前の濃度平均化画像nでは人影が希釈化されているため、これと元画像n+1との間で差分画像を生成すると、その差分領域は極めて小さいものとなる。
この結果、他の元画像との間で濃度平均化処理が実行されることを回避でき、当該元画像n+1をそのまま処理結果記憶部23に保存することが可能となる。
なお、濃度平均化画像nには希釈化された人影が微かに写り込んでいるが、差分領域の画素数算出に際しての濃度(明度)の閾値設定を最適化することにより、希釈化された人影の影響を排除することができるため、実際上の不都合は生じない。
例えば、ネットワークカメラ12内にCPUとメモリやハードディスクを内蔵させ、必要なプログラムをセットアップすることにより、元画像登録部20、元画像記憶部21、画像処理部22、処理結果記憶部23をネットワークカメラ12内に設けることが該当する。
この場合、処理結果記憶部23内に格納された濃度平均化画像のみを通信網を介して外部の管理サーバ等に送信し、元画像記憶部21内の元画像については順次削除するように制御することで、個人の影像が外部に流出する危険性を完全に排除できる利点が生じる。
ネットワークカメラ12は、CCDやCMOS等の撮像素子と、ネットワーク接続用のインターフェイスを備えており、コンビニ店舗34内のブロードバンド回線に接続することにより、インターネット14経由で商品陳列棚18を斜め上方から撮影した画像を画像処理サーバ32に転送する機能を備えている。
また、画像処理サーバ32と通信端末36との間も、インターネット14を介してネットワーク接続されている。
上記元画像登録部40、設定処理部42、画像処理部44、報告データ生成部46、及び報告データ送信部48は、画像処理サーバ32のCPUがOSや専用のアプリケーションプログラム等に従い、必要な処理を実行することによって実現される。
また、上記元画像記憶部41、設定情報記憶部43、処理結果記憶部45、及び報告データ記憶部47は、画像処理サーバ32のハードディスク内に設けられている。
以下、図12のフローチャートに従い、この基本設定の手順について説明する。
まず、操作端末38のオペレータは、マウスやキーボード等の入力装置49を操作し、設定処理部42に対して基本設定のリクエストを送信する。
これを受けた設定処理部42からはネットワークカメラ選択用の画面が送信され(S40)、操作端末38のディスプレイ50に表示される(図示省略)。
この画面においてオペレータが特定の店舗内に設置されたネットワークカメラ12を選択すると、設定処理部42は当該ネットワークカメラ用の設定フォームを生成し、ディスプレイ50に表示させる(S41)。
ここでオペレータが探索領域設定タブをクリックすると、探索領域設定画面53が表示される(S42)。
この探索領域設定画面53には、設定処理部42が元画像記憶部41から抽出した、当該ネットワークカメラ12が監視対象としている商品陳列棚18の画像が表示されている。
これに対しオペレータが決定ボタン56をクリックすると、枠内に含まれる画素が後述の画像処理の対象領域として認定され、設定処理部42はその画素範囲をネットワークカメラ12のIDに関連付けて設定情報記憶部43に登録する(S44)。
このように、画像の一部分を画像処理の対象となる探索領域として予め設定しておくことにより、後続の画像処理において領域外の画素を除外することが可能となり、その分演算量を低減することが可能となる。
図13においては、清涼飲料水のペットボトルが陳列された棚の他に、カップデザートの陳列された棚も探索領域として設定した例が示されているが、より狭い範囲を探索領域として設定することも可能である。
これに対しオペレータは、より粒度の高い画像帳票が必要な場合には「1時間おき」のラジオボタンにチェックを入れ、比較的ラフな画像帳票で十分な場合には「5時間おき」のラジオボタンにチェックを入れる。
オペレータが特定の粒度(時間間隔)を選択すると、設定処理部42により、生成される画像帳票のイメージが画像帳票のサンプル欄に表示される。ここでは、「2時間おき」に粒度が設定されているため、00:00から2時間おきに12枚/日の画像が抽出される様子が表示されている。
この画像帳票のサンプルを見て納得したオペレータは、決定ボタン58をクリックする。
これを受けた設定処理部42は、当該粒度の設定情報をネットワークカメラ12のIDに関連付けて設定情報記憶部43に登録する(S46)。
これを受け付けた元画像登録部40は、各画像ファイルをネットワークカメラ12のID及び日時情報に関連付けて元画像記憶部41に順次格納する。
そして、一定の期間(例えば24時間)が経過した後、画像処理部44は上記した第1の画像処理システム10と同様の手順に従い、各元画像に対し濃度平均化処理を施し、それぞれの濃度平均化画像を処理結果記憶部45に蓄積する(詳細は省略)。
つぎに画像処理部44は、この濃度平均化画像に基づき、元画像から遮蔽物を除去する処理を実行する。
以下、図15のフローチャートに従い、この処理手順について説明する。
つぎに画像処理部44は、図16の(a)及び(b)に示すように、ネットワークカメラ12から送信された特定の元画像60(例えば、1日の始まりである00:00の画像)の探索領域と、基準画像αの探索領域とを画素単位で比較する(S51)。
ここで「基準画像」とは、図17に示すように、処理対象である元画像nの1フレーム前の元画像n−1に係る濃度平均化画像n−1を意味する。この基準画像αは濃度平均化処理が施されているため、人影等の遮蔽物は希釈化されている。
図16(b)の元画像60の場合、ペットボトル1本が棚段から取り去られた点と、一人の男性客の上半身が写り込んでいる点に相違があり、そこに含まれる画素が変更部としてメモリ上に記録される。
これに対し、両画素間の濃度値の差異が所定の程度内(例えば10%未満)である場合、画像処理部44は「相関が高いため元画像60側の画素について変更なし」と認定する。
このように、両画素間の異同を判定するに際し所定の誤差幅を設定しておくことにより、濃度平均化画像に写っている希釈化された人影等の影響を排除することが可能となる。
つぎに画像処理部44は、上記の二値画像62に対して膨張・収縮処理を複数回実施し、余計なノイズを除去する(S54)。
つぎに画像処理部44は、上記の二値画像62における各変更部の画素数(面積)を計数し、予め設定された画素数以下の変更領域を商品が取り去られたことによる変更領域と認定して(c)の二値画像62から除外する(S55)。
この結果、同図(d)に示すように、遮蔽物(この場合、男性客の上半身)の介在による変更領域のみを白表示する二値画像64が生成される。
この結果、同図(f)に示すように、遮蔽物(男性客の上半身)を除去した遮蔽物除去画像68が生成される。この遮蔽物除去画像68においては、ペットボトル1本が棚段から取り去られたことによる変更部Xはそのまま再現されている。
画像処理部44は、この遮蔽物除去画像68をネットワークカメラ12のID及び日時情報と関連付けて処理結果記憶部45に格納する(S58)。
以後、画像処理部44は最後の画像フレームに到達するまで上記の処理を繰り返し(S59)、送信された元画像にする遮蔽物除去の修正処理を実行する。
しかも、前フレームの濃度平均化画像との変更領域を即「遮蔽物」と認定するのではなく、所定以上の面積を備えた変更領域のみを遮蔽物と認定する方式であるため、商品が売れたことによる変更部分についてまで変更前の画素に置き換えられてしまうことがなく、したがって肝心な商品の動き自体は正確に表現可能となる。
なお、元画像と一つ前の濃度平均化画像とを比較した結果、元画像に遮蔽物が写り込んでいないと判定された場合には、遮蔽物不在画像として当該元画像がそのまま処理結果記憶部45に格納される。
まず報告データ生成部46は、予め設定された粒度に従い、処理結果記憶部45から必要時刻の遮蔽物除去画像または遮蔽物不在画像を抽出する。
つぎに報告データ生成部46は、これらを時刻順に配列させると共に、PDF等の汎用のファイル形式に変換することによって画像帳票を生成し、報告データ記憶部47に登録する。
(1)1日1回、ユーザが通信端末36のWebブラウザから所定のURLにアクセスし、画像帳票の配信を求める。
(2)これを受けた報告データ送信部48が、当該ユーザ宛の画像帳票一覧ページを生成し、通信端末36に送信する。
(3)ユーザが同ページ中で最新日付の画像帳票をクリックしてダウンロードを求めると、報告データ送信部48から該当の画像帳票が送信され、通信端末36のハードディスクに格納される。
この画像帳票70を閲覧することにより、ユーザは以下の点を素早く認識することができる。
(1)午前6時、正午、午後8時の各時点で商品がかなり疎らになっているが、2時間後には残った商品が商品陳列棚の中央部に寄せられ、フェイスアップ作業が実行されている。
(2)午前0時、午前10時、午後4時の各時点では商品の補充がなされ、隙間のない初期状態をほぼ回復している。
これに対し、フェイスアップ作業が滞り勝ちな店舗についてはより細かい分析を行い、問題点を個別に指摘することとなる。
この際、ユーザは画像処理サーバ32に対して当該店舗のネットワークカメラ12に関連付けられた全ての遮蔽物除去画像の配信を要求し、報告データ生成部46及び報告データ送信部48を介して送信された遮蔽物除去画像に関し、逐一検討を加えることもできる。
あるいは、ネットワークカメラ12から動画の配信を受け、元画像登録部40においてこの動画の中から適当な間隔で静止画を抽出し、元画像記憶部41に登録するようにシステム30を構成することもできる。
すなわち、ある元画像の濃度平均化画像を生成した直後に、これと次の元画像とを比較し、その遮蔽物除去画像を生成するように画像処理部44を制御することもできる。
すなわち、固定された監視対象物とデジタルカメラとの間に人間や自動車などの移動性遮蔽物が絶えず行き交う環境下において、邪魔な遮蔽物を希釈化あるいは除去した修正画像を所定の時間間隔で連続的に生成し、かつ監視対象物上における特定の変化については可能な限り忠実に再現したいという目的に対し広く応用可能である。
12 ネットワークカメラ
14 インターネット
16 画像処理装置
18 商品陳列棚
20 元画像登録部
21 元画像記憶部
22 画像処理部
23 処理結果記憶部
30 第2の画像処理システム
32 画像処理サーバ
34 コンビニ店舗
36 通信端末
38 操作端末
40 元画像登録部
41 元画像記憶部
42 設定処理部
43 設定情報記憶部
44 画像処理部
45 処理結果記憶部
46 報告データ生成部
47 報告データ記憶部
48 報告データ送信部
49 入力装置
50 ディスプレイ
52 設定フォーム
53 探索領域設定画面
54 開始ボタン
55 探索領域設定枠
56 決定ボタン
57 粒度設定画面
58 決定ボタン
60 元画像
62 二値画像
64 二値画像
65 画素群
66 切除部分
68 遮蔽物除去画像
70 画像帳票
α 基準画像
Claims (7)
- 所定の時間間隔で撮影された特定の監視対象物の元画像を複数格納しておく第1の記憶手段から、1の元画像を処理対象として抽出する処理と、
この処理対象の元画像と時間的に連続する過去の必要枚数の元画像を、第1の記憶手段から抽出する処理と、
各元画像に含まれる対応画素の濃度値を平均化させた画素群を備えた画像を生成する処理と、
この濃度平均化画像を第2の記憶手段に格納する処理を、第1の記憶手段に格納された各元画像に対し順次実行する画像処理システムであって、
上記の濃度平均化画像の生成に際して、第1の記憶手段から処理対象の元画像よりも時間的に1つ前の元画像を抽出する処理と、
この元画像と処理対象の元画像との間の差分画像を生成する処理と、
当該差分画像における差分領域の面積を算出し、この面積に応じて平均化の基となる元画像の必要枚数を決定する処理を実行することを特徴とする画像処理システム。 - 所定の時間間隔で撮影された特定の監視対象物の元画像を複数格納しておく第1の記憶手段から、1の元画像を処理対象として抽出する処理と、
この処理対象の元画像と時間的に連続する過去の必要枚数の元画像を、第1の記憶手段から抽出する処理と、
各元画像に含まれる対応画素の濃度値を平均化させた画素群を備えた画像を生成する処理と、
この濃度平均化画像を第2の記憶手段に格納する処理を、第1の記憶手段に格納された各元画像に対し順次実行する画像処理システムであって、
上記の濃度平均化画像の生成に際して、第2の記憶手段から処理対象の元画像よりも時間的に1つ前の元画像に係る濃度平均化画像を抽出する処理と、
この濃度平均化画像と処理対象の元画像との間の差分画像を生成する処理と、
当該差分画像における差分領域の面積を算出し、この面積に応じて平均化の基となる元画像の必要枚数を決定する処理を実行することを特徴とする画像処理システム。 - 新たな濃度平均化画像を第2の記憶手段に格納した後に、次の濃度平均化処理に不要となった元画像を第1の記憶手段から消去する処理を実行することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理システム。
- 所定の時間間隔で撮影された特定の監視対象物の元画像を複数格納しておく第1の記憶手段から、1の元画像を処理対象として抽出する処理と、
この処理対象の元画像と時間的に連続する過去の必要枚数の元画像を、第1の記憶手段から抽出する処理と、
各元画像に含まれる対応画素の濃度値を平均化させた画素群を備えた画像を生成する処理と、
この濃度平均化画像を第2の記憶手段に格納する処理を、第1の記憶手段に格納された各元画像に対し順次実行し、さらに、
第1の記憶手段から1の元画像を処理対象として抽出する処理と、
第2の記憶手段から当該元画像の1つ前の元画像に係る濃度平均化画像を抽出する処理と、
両画像間の対応画素同士を比較し、両画素の値に予め設定された誤差幅以上の差異が存在しない場合には、当該元画像を遮蔽物不在画像として第3の記憶手段に格納する処理と、
両画素の値に予め設定された誤差幅以上の差異が存在する場合には、元画像側の画素を変更部として認定する処理と、
上記元画像における変更部とそれ以外の非変更部とを二値化した二値画像を生成する処理と、
この二値画像中における変更領域の画素数を計数し、予め設定された面積以下の変更領域を二値画像から除外する処理と、
残された変更領域に係る画素群を元画像から切除し、上記濃度平均化画像における対応の画素群を元画像の切除領域に補充することにより、遮蔽物を取り除いた画像を生成する処理と、
この遮蔽物除去画像を第3の記憶手段に格納する処理を、第1の記憶手段に格納された各元画像に対し順次実行することを特徴とする画像処理システム。 - 第3の記憶手段内の遮蔽物不在画像または遮蔽物除去画像を抽出するための時間間隔を、第4の記憶手段に登録する処理と、
第3の記憶手段から上記時間間隔に該当する画像を抽出する処理と、
抽出した各画像を時系列に沿って配列すると共に、所定のファイル形式に変換することによって画像帳票を生成する処理と、
この画像帳票を第5の記憶手段に格納する処理を実行することを特徴とする請求項4に記載の画像処理システム。 - コンピュータに、
所定の時間間隔で撮影された特定の監視対象物の元画像を複数格納しておく第1の記憶手段から、1の元画像を処理対象として抽出する処理、
この処理対象の元画像と時間的に連続する過去の必要枚数の元画像を、第1の記憶手段から抽出する処理、
各元画像に含まれる対応画素の濃度値を平均化させた画素群を備えた画像を生成し、この濃度平均化画像を第2の記憶手段に格納する処理を、第1の記憶手段に格納された各元画像に対し順次実行させる画像処理プログラムであって、
上記の濃度平均化画像の生成に際して、第1の記憶手段から処理対象の元画像よりも時間的に1つ前の元画像を抽出する処理、
この元画像と処理対象の元画像との間の差分画像を生成する処理、
当該差分画像における差分領域の面積を算出し、この面積に応じて平均化の基となる元画像の必要枚数を決定する処理を上記コンピュータに実行させることを特徴とする画像処理プログラム。 - 所定の時間間隔で撮影された特定の監視対象物の元画像を複数格納しておく第1の記憶手段から、1の元画像を処理対象として抽出するステップと、
この処理対象の元画像と時間的に連続する過去の必要枚数の元画像を、第1の記憶手段から抽出するステップと、
各元画像に含まれる対応画素の濃度値を平均化させた画素群を備えた画像を生成し、この濃度平均化画像を第2の記憶手段に格納するステップを、第1の記憶手段に格納された各元画像に対し順次実行する画像処理方法であって、
上記の濃度平均化画像の生成に際して、第1の記憶手段から処理対象の元画像よりも時間的に1つ前の元画像を抽出するステップと、
この元画像と処理対象の元画像との間の差分画像を生成するステップと、
当該差分画像における差分領域の面積を算出し、この面積に応じて平均化の基となる元画像の必要枚数を決定するステップを実行することを特徴とする画像処理方法。
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