JP5064005B2 - レゾルバの接続構造及びブラシレスモータ - Google Patents
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Description
ここで、レゾルバステータには、コネクタに接続されるハーネス接続端子が一体成形された端子保持部を有するものがある(例えば、特許文献2参照)。ハーネス接続端子の一方の端部には、コイルの巻線が巻き付けられ、他方の端部にコネクタの端子が接続される。ハーネス接続端子とコネクタの端子との接続には、アーク溶接を用いることが知られている。
また、アーク溶接の際、熱伝達をコントロールして端子同士を確実に溶接するには、溶接条件の設定が難しく、熟練を要した。例えば、端子に与える熱量が大きくなり過ぎると、端子が大量に溶融して脱落してしまい、溶接の形状が安定しなくなる。このため、溶接後には、目視による詳細な確認作業が必要であった。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、レゾルバの端子を確実に溶接できるようにすることを主な目的とする。
このレゾルバの接続構造では、第一、第二の端子のそれぞれの端部を平行に配置した状態で面接触させてから溶接したので、端子同士が位置決めして溶接される。また、面接触端子間の熱伝達をコントロールし易い。
また、アーク溶接時に舌片から伝達する熱が段差の基端側の幅広な部分で拡散し、舌片の溶融量が調整される。
このレゾルバの接続構造では、一対の突出片の間に他方の端子を挿入させることで、端子同士が位置決めされ、他の端子と接触しなくなる。突出片を設ける端子は、第一の端子でも良いし、第二の端子でも良い。
このレゾルバの接続構造では、舌片が段差の基端側の幅広な部分に比べて十分に狭く、細長形状を有するので、熱伝達による溶融量の調整が容易である。
このレゾルバの接続構造では、端子を互いに近接する方向に傾斜させているので、寸法誤差がある場合でも、端子同士を密着されられる。
このブラシレスモータでは、第一の端子と第二の端子のそれぞれが確実に溶接されているので、レゾルバで発生した信号を確実に取り出して回転制御ができる。
また、アーク溶接時に舌片から伝達する熱が段差の基端側の幅広な部分で拡散し、舌片の溶融量を調整することができる。
図1に電動パワーステアリング装置に用いられるブラシレスモータを示す。ブラシレスモータ1は、ステータ2と、ステータ2内に配置されたロータ3とを有し、ステータ2に固定されたブラケット4にロータ3が回転自在に支持されている。ロータ3は、内部に不図示のラック軸が挿入可能である。ラック軸は、ギヤボックス内でラック・アンド・ピニオン機構を形成し、ステアリングホイールの操作に応じてブラシレスモータ1の軸方向に移動自在になっている。ラック軸の両端は、ナックルアームなどを介して車両の車輪に連結されている。
各コイル16の巻線は、ブラケット4が固定される解放端の反対側に配置されたターミナル17に接続されている。ターミナル17は、ステータハウジング11の側方に突設された接続端子18に電気的に接続されており、外部の電源から電流を供給できるようになっている。
なお、回転軸31の端部には、不図示のボールナットが固定される。このボールナットは、ラック軸の一部に形成されているボールネジとの間に複数のボールを介在させることでボールナット機構を構成する。ボールナットは、ステータハウジング11に固定される不図示のブラケットに設けられたベアリングに回転自在に支持される。
レゾルバステータ26Aとコネクタ27を接続するときは、ハーネス接続端子56とコネクタ端子63をアーク溶接する。各コネクタ端子63の突出片64の間に、ハーネス接続端子56の舌片56Aを1つずつ挿入させる。コネクタ端子63の端部63Aと、舌片56Aは共に軸線方向に平行に配置されているので、端部63Aと舌片56Aが面接触する。ハーネス接続端子56をグランドに接続し、トーチを所定位置に配置する。なお、トーチ位置、電極長さ、電極位置等の許容範囲は、予め最適条件が設定されているものとする。
コネクタ端子63にハーネス接続端子56を受け入れ可能な一対の突出片64を設けたので、ハーネス接続端子56の位置決めが容易になると共に、隣りのハーネス接続端子56との接触を確実に防止できる。位置決め作業が容易になり、作業効率が向上すると共に、レゾルバ26の信頼性を向上できる。
舌片56Aの形状を前記した形状にしたので、溶融量をさらに容易にコントロールできる。なお、舌片56Aの幅が前記した範囲を越えると、舌片56Aが容易に溶融して脱離してしまったり、熱を拡散させられなくなったりする。
例えば、実施の形態では、一方の端子としてコネクタ端子63に突出片64を設け、他方の端子としてハーネス接続端子56に舌片56Aを設けたが、コネクタ端子63に段差による舌片を形成し、ハーネス接続端子56にコネクタ端子63の舌片を受け入れ可能な一対の突出片を設けても良い。舌片及び突出片の寸法は、前記した範囲にすることが好ましい。ハーネス接続端子56が径方向に延びる場合には、端子端部をブラシレスモータ1の軸線に略平行に折り曲げても良い。
コネクタ端子63をハーネス接続端子56に向けて傾斜させても良い。舌片及び突出片をいずれの端子56,63に形成した場合でも、寸法誤差を吸収できる。ハーネス接続端子56とコネクタ端子63の両方を互いに向かう方向に傾斜させても良い。
レゾルバ26が備えるモータは、図1に示す形態に限定されない。有底筒状のハウジングにステータを固定し、ロータを回転自在に支持したブラシレスモータでも良い。
3 ロータ
26 レゾルバ
26A レゾルバステータ
26B レゾルバロータ
27 コネクタ
54 コイル
56 ハーネス接続端子(第一の端子又は第二の端子)
56A 舌片
63 コネクタ端子(第一の端子又は第二の端子)
64 突出片
WA,WB 幅
H 高さ
D 厚さ
Claims (5)
- モータの回転位置を検出するレゾルバのステータ側のコイルに接続された複数の第一の端子と、前記レゾルバの電気信号を取り出すコネクタに前記第一の端子の配置に対応して配列された複数の第二の端子とをそれぞれ1つずつ電気的に接続するレゾルバの接続構造において、
前記第一の端子と前記第二の端子の一方の端子は、段差部により幅を減少させた舌片を有し、
前記第一の端子と前記第二の端子の他方の端子の前記舌片に対応する端部を前記モータの軸線に略平行に折り曲げて、前記モータの軸線に略平行に延びる一方の端子の前記舌片に面接触させて溶接し、前記段差部より基端側の幅広な部分で前記溶接時の熱を拡散することを特徴とするレゾルバの接続構造。 - 前記第一の端子と前記第二の端子の他方の端子に、一方の端子を受け入れ可能な一対の突出片を設けたことを特徴とする請求項1に記載のレゾルバの接続構造。
- 前記舌片は、前記一方の端子の幅を半分以下に減じて形成されており、前記舌片の長さは前記一方の端子の幅方向に直交する方向の厚さの3〜5倍であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のレゾルバの接続構造。
- 前記一方の端子と前記他方の端子の少なくとも一方を互いに近接する方向に傾斜させたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のレゾルバの接続構造。
- 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のレゾルバの接続構造を用いて前記レゾルバの前記ステータに前記コネクタを電気的に接続し、ロータを回転させたときに、前記ロータに固定されたレゾルバロータの回転位置に応じて前記レゾルバに発生した信号が前記コネクタを通して出力されるように構成したブラシレスモータ。
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