JP5063585B2 - ヒドロキシル化イソフラボンの製造方法 - Google Patents

ヒドロキシル化イソフラボンの製造方法 Download PDF

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Description

発明の詳細な説明
本発明は、低級アルカン酸低級アルキルエステルが溶媒として使用される、フェノールとヒドロキシル化フェニルアセトニトリルとからヘッシュ反応によって得られる1,2−ジフェニルエタノンを介するヒドロキシル化イソフラボンの製造方法に関する。
本発明の方法によって得られるヒドロキシル化イソフラボンは、薬理的に有益な活性を示す天然化合物であり、またダイゼイン(4’,7−ジヒドロキシ−イソフラボン)、プルネチン(4’,5−ジヒドロキシ−7−メトキシ−イソフラボン)、ビオカニンA(5,7−ジヒドロキシ−4’−メトキシ−イソフラボン)またはジェニステイン(4’,5,7−トリヒドロキシ−イソフラボン)などのフィトエストロゲンとして公知であり、後者は、例えば骨健康分野および、より具体的には、骨粗鬆症および関連疾患の治療におけるその使用において、その価値ある薬理的な活性から見て、特に重要である。
本発明のヒドロキシル化イソフラボンの調製方法は、周知であり、従来技術、例えば国際公開第02/085881号パンフレットおよび国際公開第2004/009576号パンフレットにおいて記載されている。これらの特許出願において、混合ギ酸無水物との反応によって1,2−ジフェニル−エタノンからヒドロキシル化イソフラボンを製造する方法が記載されている。
一方、アリールアセトニトリルを用いたアリール化合物のアシル化による1,2−ジアリールエタノンの調製は、かなり以前からヘッシュ反応の名のもので周知である(Chem.Ber.48,1122[1915])。この反応は、一般に、酸触媒、特に塩酸および/またはZnCl、FeClもしくはAlClなどのルイス酸の存在下、エチルエーテル中で行われるが、中程度の収率(約50〜60%)をもたらすだけである。1927年、Ber.60,p.1763において、J.HoubenおよびW.Fischerは、ジエチルエーテルのみがこの反応において使用される良い溶媒であると述べている。彼らは、エーテルを除いてせいぜい酢酸メチルエステル(メチルアセテート)がこの反応において溶媒としてある程度有用であるが、しかし非常に不純な生成物が得られるだけであると述べている。今やあきらかになり、出願人らが見出したように、これは8年近くの間明らかに広まった偏見であった。
中国特許第CN1048716C明細書には、溶媒としてエチルエーテルを使わずに、無水塩化亜鉛の存在下、1,2−ジクロロエタンおよびグリコールジメチルエーテル中でレゾルシンとフェニルアセトニトリルから2,4−ジヒドロキシフェニル−ベンジル−ケトンを調製することについて記載されている。
国際公開第03/053900号パンフレットには、アリールアセトニトリルと芳香族化合物とを反応させ、溶媒としてモノもしくはポリアルキレングリコールのジアルキルエーテル、または少なくとも2個の酸素原子を有する環状エーテルを使用して、単離されたケチミン中間体を加水分解することによって1,2−ジアリール−エタノンを生成するための方法が記載されている。上限84%の収率が得られる。
本願発明者らの目的は、エーテルまたはグリコールの使用などの従来技術の方法の欠点を回避しつつ、経済的で、生態学的に有利な方法で、1,2−ジフェニルエタノンおよび対応するヒドロキシル化イソフラボンの商業的生産のために有用な、これら化合物の製造の方法を見出し、開発することであった。
この目的は、ヘッシュ反応において溶媒として、低級アルカン酸低級アルキルエステル、すわなち、C1−5−アルカン酸C1−5−アルキルエステル、好ましくはメチルアセテートおよびエチルアセテートを使用することによって達成された。上記した既存の偏見の観点では、この達成は驚くべきものであり、明白でない。
1つの実施形態における本発明は、一般式

(式中、Rは水素またはヒドロキシであり、
はヒドロキシまたはC1−6−アルコキシである)
のヒドロキシル化イソフラボンの製造方法であって、溶媒としてC1−5−アルカン酸C1−5アルキルエステルを使用するヘッシュ反応において、式

のフェノールと、式

のフェニルアセトニトリルとを反応させ、式

の1,2−ジフェニル−エタノンを生成し、さらに該1,2−ジフェニル−エタノンを式Iの化合物に変換することによる、方法に関する。
他の実施形態において、本発明は、溶媒としてC1−5−アルカン酸C1−5−アルキルエステルを使用するヘッシュ反応において、上記で定義されたような式IIのフェノールと式IIIのフェニルアセトニトリルとを反応させることによる式IVの1,2−ジフェニル−エタノンの調製方法に関する。
1−5−アルカン酸の例としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸およびイソプロピオン酸が挙げられる。C1−5−アルキルエステルの例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチルおよびtert−ブチルエステルが挙げられる。本発明の好ましい溶媒は、メチルアセテートおよびエチルアセテートである。
式IIIのフェニルアセトニトリル中に存在するC1−6アルコキシ基の例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチロキシおよびヘキシロキシが挙げられる。
本発明に関連して使用される「ヒドロキシル化イソフラボン」の用語は、植物の成分として、恐らくはグリコシドの形態で天然に存在する化合物、または合成によって調製される化合物を含む。本発明の好ましいヒドロキシル化イソフラボンは、価値ある薬理的活性を示し、食物もしくは動物の飼料の一部であるとともに、薬剤または、食物および動物飼料の添加物として使用される、または使用することができるものである。
ヘッシュ反応、すなわち、式IIのフェノールと式IIIのフェニルアセトニトリルとの反応において使用される出発化合物は、周知であるか、および/または当該技術分野において周知の方法によって容易に得られる。
本発明のヘッシュ反応の第1の反応段階は、水に敏感である。収率は、反応混合物中の水の濃度が増すとともに減少する。したがって、この段階のための原料の水含有量は、できるだけ低くするべきである。しかし、原料の水含有量の限界としての絶対的な数字は存在しない。有利には、原料、例えば、フロログルシノールが無水形態において使用される。アルカン酸エステル溶媒、例えば、エチルアセテートおよびメチルアセテートの水含有量は、好ましくは0.1%未満である。
フェノールとフェニルアセトニトリルとの反応は、等モル量で行うことができる。しかし、過剰のニトリルを使用することが有利である。p−ヒドロキシフェニルアセトニトリルおよびフロログルシノールの場合には、10%の過剰が最適であることが判明した。
溶媒中の反応剤の混合物に、従来ガス状塩化水素またはルイス酸である酸触媒が添加される。ガス状塩化水素の場合、反応混合物は、有利には、0℃から10℃、好ましくは5℃以下の温度に冷却され、その後該塩化水素が導入される。
反応において使用される溶媒の量は、臨界的ではないが、できるだけ少なく使用することが有利である。最良の結果は、反応混合物をちょうど攪拌できる状態に保つ溶媒の量で得られる。フロログルシノールの場合には、約2.2モルのフロログルシノールに対して約1lである。最少の溶媒を取り扱う結果としては、溶媒に対するより低コストは別にして、より速い反応、ケチミンのより高い収率、ガス状塩化水素のより少ない量、およびその結果としての、必要とされる中和剤のより少ない量がある。
従来技術は、ガス状塩酸の高過剰の使用および中間体ケチミンの単離を教示するが、2から4当量だけの使用が十分であり、加水分解前に(プロセスを通して)中間体を単離しないことが最良の結果をもたらす。
ケチミン塩、すなわち、塩酸塩の加水分解は、水および塩基の添加によって引き起こされ、塩酸をpH4に中和する。比較的高いpHでは、副反応の生成が、得られる反応生成物中の不純物の増加とともに増加する。水性アルカリ水溶液の濃度は、臨界的ではない。好ましくは、20から35%(w/w)のナトリウムもしくはカリウム水酸化物、またはアンモニアが使用される。溶媒を蒸留除去させ、次いで溶媒補助としてエタノールを添加し、反応混合物を還流まで加熱することがさらに有利である。これらの条件下で、アルカン酸エステルに少ししか溶解しないケチミニウム塩は、次第に溶解し、加水分解されて1,2−ジフェニル−エタノンを生じる。エタノールは蒸留され、この結果該エタノンの溶解度を低減させ、該エタノンは高純度で冷却溶液から結晶化することが可能にされ、必要に応じて、再結晶などの従来の方法によって、98%超までさらに精製される。
本発明の実施形態によれば、式IVの1,2−ジフェニル−エタノンは、式Iのヒドロキシル化イソフラボンに変換される。これは、当該技術分野において周知の方法、例えば国際公開第02/085881号パンフレットに記載されるような式

(式中、nは1から4の整数であり、
Xは金属カチオンもしくはアンモニウムカチオン、アミン塩、ヘテロ環式塩基の塩、4級アンモニウム塩もしくはホスホニウム塩、およびそれらのポリマー形態もしくはポリマー結合形態である)
のギ酸/硫酸無水塩との反応によって行うことができ、その参照内容はこれによって本明細書に援用される。
他に、式IVの1,2−ジフェニル−エタノンは、式

(式中、RはC2−20−アルキル、C1−6−ハロアルキル、C1−6−アルコキシメチル、カルボキシ−C2−6−アルキル、アリール−C1−6−アルキル、基−CH−(OCHCH−O−C1−6−アルキル、基−CH(R)=CR、−CH=CH−COOH、C3−8−シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ジ(C1−6−アルキル)アミノメチル、ジアリールアミノメチル、基−(CH−COOR、基−(CH−COOCHO、−CH=CH−COOCHO、C1−6アルコキシ、アリールオキシまたはホルミルオキシであり;
〜Rは、互いに独立して、水素、C1−6アルキルまたはアリールであり;
mは1〜4の整数であり、
nは1〜8の整数である)
の混合ギ酸無水物、好ましくは、国際公開第2004/009576号パンフレットに記載されるような、ギ酸/プロピオン酸無水物、およびギ酸/イソ酪酸無水物との反応によって式Iのヒドロキシル化イソフラボンに変換することができる。
本発明は、以下の実施例によってさらにより詳細に説明される。
実施例1
マグネチックスターラー、浸漬管、蒸留カラム、アルゴンガス化手段、温度計およびサーモスタットを備えた500mlの二重壁反応容器において、39gのフロログルシノール(99%、0.3モル)および45gのp−ヒドロキシフェニル−アセトニトリル(99.4%、0.33モル)を、室温で130gのエチルアセテートに溶解した。溶液を5℃に冷却した。5〜10℃で60分以内で、42gのガス状塩化水素(1.14モル、3.8当量)を導入した。18時間攪拌後、混合物を300gの氷/水に注ぎ、95gの28%水酸化ナトリウム水溶液を添加することによってpH4.0にした。
この溶液を約75℃に加熱し、約130gのエチルアセテートを120分以内に蒸留除去させた。温度が101℃に上昇してから、混合物を80℃に冷却し、得られる懸濁液に100gの工業エタノール(technical ethanol)を添加した。混合物を還流下で5時間攪拌した。4時間後に暗黄色溶液が得られた。エタノールを1時間以内に蒸留除去させた。20℃に冷却し、一夜放置後、フロロアセトフェノンが結晶化した。ろ過し、80mlの水で洗浄し、80℃/1mbar(0.1kPa)で4時間乾燥し、64%の収率で51.7gの黄色生成物を生成した(HPLCにより97%純度)。
実施例2
102kgのメチルアセテート、32.6kgのフロログルシノール(無水)および37.8kgのp−ヒドロキシフェニルアセトニトリルを、攪拌ガラス内張り反応器に入れた。37.5kgの塩化水素ガスを浸漬管を通して10℃で5.5時間以内に導入した。結晶が塩化水素の添加中に析出し始め、黄色からオレンジ色の懸濁液が生じた。中和のために、反応混合物を5℃まで冷却した。32kgのメチルアセテート、330kgの水および103kgの水酸化ナトリウム水溶液(28%、w/w)を加えた。次いで、メチルアセテートを蒸留除去させた。その後反応混合物を冷却した。70℃で、165kgのエタノールを加え、反応混合物を還流まで加熱した。これらの条件下で、イミニウムクロライドが徐々に溶解され、加水分解された。5時間後にエタノールを蒸留除去させ、フロロアセトフェノンの溶解度を低下させる。反応混合物を20℃に冷却し、結晶をろ別した。ろ過ケーキを、30kgの脱イオン水:エタノール(9:1、w/w)で2回洗浄した。結晶を90℃で8時間乾燥した。
フロロアセトフェノンの収率は、フロログルシノールを基準にして78.6%であった(純度98.7%)。
実施例3
マグネチックスターラー、滴下漏斗、蒸留カラム、アルゴンガス化手段、温度計およびサーモセットを備えた250mlの反応器において、アルゴン雰囲気下で12〜15℃の温度で、26.3gのアセトン中6.1g(88.4モル)のギ酸ナトリウムおよび4.6g(17.5ミリモル)のフロロアセトフェノンの攪拌懸濁液に、6.9g(87.5ミリモル)の塩化アセチルを滴下した。混合物を23〜25℃で2時間攪拌した。この懸濁液に、2.66g(26.25ミリモル)のトリエチルアミンを18〜20℃で加えた。反応混合物を21〜22℃で2時間攪拌し、次いで30〜32℃で1時間加熱した。加水分解を促進するために、室温で懸濁液に11.6gの38%硫酸を滴下した。溶液を室温で約16時間攪拌した。次いで、混合物を約60℃に加熱し、約30gの留出物を除去し、その後14gのエタノールを加えて失われた溶媒を補充した。混合物を約70℃でさらに3時間加熱した。蓄積した留出物は、主にアセトン、および少比率のエタノールから構成された。
蒸留に続けて、62gの水を反応器中の残存混合物に30分以内で加え、次いで得られたスラリーを30℃に冷却し、さらに1時間攪拌し、次いでろ過した。収集された固体物質を7gの水で35℃で洗浄し、その後8.8gのエタノール/水(1:1)で25℃で洗浄し、5.0gの湿った、ベージュ色の固体を得、100℃/1mbar(0.1kPa)で2時間乾燥し、オフホワイトの固体として4.41gのジェニステインを生じた。ジェニステインの収率は、計算して91.7%、w/w(純度98.4%)であった。
実施例4
攪拌機、滴下漏斗、蒸留カラム、アルゴンガス化手段、温度計およびサーモスタットを備えた500mlの二重壁反応器において、アルゴン雰囲気下、21〜23℃の温度で150gのアセトン中35.7g(0.505モル)のギ酸ナトリウムおよび26.3g(0.1モル)のフロロアセトフェノンの攪拌懸濁液に、46.3g(0.5モル)のプロピオニルクロライドを滴下した。混合物を23〜25℃で1時間攪拌し、次いで30〜32℃に加温し、2時間攪拌し、最後に20℃に冷却した。この懸濁液に15.2g(0.15モル)のトリエチルアミンを20℃で加えた。反応混合物を20〜22℃で1時間攪拌し、次いで、30〜32℃で1.5時間加熱した。加水分解を促進するために、66gの38%硫酸を室温で懸濁液に滴下した。この溶液を室温で約16時間攪拌した。次いで、混合物を約60℃に加熱し、約156gの留出物を除去し、その後80gのエタノールを加えて、失われた溶媒を補充した。混合物を約70℃でさらに3時間加熱した。蓄積した留出物は、主にアセトン、および少比率のエタノールから構成された。
蒸留に続けて、350gの水を反応器中の残存混合物に30分以内で加え、次いで得られたスラリーを30℃に冷却し、1時間さらに攪拌し、次いでろ過した。収集された固体物質は、25℃で40gの水および5℃で50gのエタノール/水(1:1)で2回洗浄し、34.4gの湿った、ベージュ色の固体を得、100℃/1mbar(0.1kPa)で2時間乾燥し、オフホワイトの固体として26.0gのジェニステインを生じた。ジェニステインの収率は計算して94.8%、w/w(純度98.5%)であった。
実施例5
攪拌機、滴下漏斗、蒸留カラム、アルゴンガス化手段、温度計およびサーモスタットを備えた500mlの二重壁反応器において、アルゴン雰囲気下、21〜23℃の温度で150gのアセトン中35.7g(0.505モル)のギ酸ナトリウムおよび26.3g(0.1モル)のフロロアセトフェノンの攪拌懸濁液に、54.4g(0.5モル)のイソブチリルクロライドを加えた。混合物を23〜25℃で1時間攪拌し、次いで30〜32℃に加温し、2時間攪拌し、最後に18〜20℃に冷却した。この懸濁液に、15.2g(0.15モル)のトリエチルアミンを18〜20℃加えた。反応混合物を21〜22℃で1時間攪拌し、次いで30〜32℃で1.5時間加熱した。加水分解を促進するために、50gの50%硫酸を室温で懸濁液に滴下した。次いで、混合物を約60℃に加熱し、約148gの留出物を除去し、その後120gのエタノールを加えて、失われた溶媒を補充した。混合物を約70℃でさらに3時間加熱した。蓄積した留出物は、主にアセトン、および少比率のエタノールから構成された。
蒸留後、350gの水を反応器中の残存混合物に30分以内で加え、次いで得られたスラリーを30℃に冷却し、さらに1時間攪拌し、次いでろ過した。収集された固体物質を35℃で40gの水および5℃で50gのエタノール/水(1:1)で2回洗浄し、31.6gの湿った、ベージュ色の固体を得、100℃/1mbar(0.1kPa)で2時間乾燥し、オフホワイトの固体として24.5gのジェニステインを生じた。ジェニステインの収率は、計算して90.2%、w/w(純度99.7%)であった。
実施例6
0℃で658mlのジメチルホルムアミド中103.5gの無水ギ酸ナトリウム(1.5モル)に、658mlのジメチルホルムアミド中229.7gの三酸化硫黄−ジメチルホルムアミド錯体(1.5モル)を1時間以内で加え、反応混合物をさらに1時間攪拌し、ホルミル硫酸ナトリウムの溶液を生成した。
950mlのジメチルホルムアミド中159.8gの無水炭酸ナトリウム(1.5モル)に、99.6gの無水フロロアセトフェノン(375ミリモル)を加え、得られた黄色の懸濁液をアルゴン下、25℃で3時間攪拌し、次いで0℃に冷却した。この懸濁液に、上記のホルミル硫酸ナトリムの溶液を2分以内で加え、反応混合物を0℃で18時間攪拌し、80℃に加熱し、その温度で30分間維持した。熱い混合物に、732mlの硫酸(36%)を40分以内で加えた。ガス発生が止まった後、2.44lの水−ジメチルホルムアミドを80℃、15mbarで蒸留除去させた。この濃厚懸濁液に、3.99lの熱水(50℃)を70℃で1.5時間以内で加えた。白い懸濁液を攪拌し、一夜で20℃に冷却し、次いでろ過した。ろ過ケーキを272mlの水で3回洗浄し、次いで60℃、12mbarで一夜乾燥し、淡ベージュ色の固体として101.9gのジェニステインを生成した。計算された収率は95%(純度93%、w/w、HPLC)であった。

Claims (11)

  1. 一般式
    (式中、Rは水素またはヒドロキシであり、
    はヒドロキシまたはC1−6−アルコキシである)
    のヒドロキシル化イソフラボンを製造するための方法であって、溶媒としてC1−5−アルカン酸C1−5アルキルエステルを使用するヘッシュ反応において、式
    のフェノールと、式
    のフェニルアセトニトリルとを反応させ、式
    の1,2−ジフェニルエタノンを生成し、さらに該1,2−ジフェニルエタノンを式Iの化合物に変換することによる、方法。
  2. およびRがヒドロキシである、請求項1に記載の式Iの化合物の調製方法。
  3. メチルアセテートが前記ヘッシュ反応における溶媒として使用される、請求項1または2に記載の方法。
  4. エチルアセテートが前記ヘッシュ反応における溶媒として使用される、請求項1または2に記載の方法。
  5. 前記ヘッシュ反応における酸触媒がガス状塩化水素である、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 中間体ケチミニウム塩が単離されることなくin situで加水分解される、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 式IVの1,2−ジフェニル−エタノンの変換がギ酸の混合無水物で引き起こされる、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記ギ酸の混合無水物がギ酸およびプロピオン酸の混合無水物である、請求項7に記載の方法。
  9. 前記ギ酸の混合無水物がギ酸およびイソブチル酸の混合無水物である、請求項7に記載の方法。

  10. (式中、Rは水素またはヒドロキシであり、
    はヒドロキシまたはC1−6アルコキシである)
    の1,2−ジフェニル−エタノンの調製方法であって、請求項1に記載の、式IIのフェノールと式IIIのフェニルアセトニトリルとを溶媒としてC 1−5 −アルカン酸C 1−5 アルキルエステルを使用して反応させることにより特徴付けられる、方法。
  11. およびRがヒドロキシである、請求項10に記載の1,2−ジフェニル−エタノンの調製方法。
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