JP5063142B2 - データ・ストレージ・ドライブ - Google Patents

Description

関連出願の相互参照
本出願と同じ日付に出願され且つ本発明の譲受人に譲渡された複数のカートリッジ・メモリを有するデータ・ストレージ・カートリッジに関する米国特許出願第１１／３６７０５８号（ＴＵＣ９２００５０１７７ＵＳ１）を参照されたい。

本発明は、データ・ストレージ・メディアを含むデータ・ストレージ・カートリッジに関し、より特定的には、カートリッジ・メモリを有するデータ・ストレージ・カートリッジの管理に関する。

データ・ストレージ・カートリッジは、当業者に知られるように、例えば少なくとも１つのリール上に巻かれた磁気テープ、例えばＣＤ、ＤＶＤ、ＨＤ−ＤＶＤ、その他の光ディスク・メディアといった光ディスク、ハードディスクドライブ、フロッピー（登録商標）ディスク、フラッシュメモリのようなデータ・ストレージ・メディアを含む。多くの場合、データ・ストレージ・カートリッジは、カートリッジ・メモリをさらに含む。カートリッジ・メモリは、再書き込み可能メモリ、又は追記型メモリ、又は一部が追記型であるように保護された再書き込み可能メモリを含むことができる。メモリはプロセッサによって動作させることができる。さらに、カートリッジ・メモリは、データ・ストレージ・カートリッジの外部と通信するための通信インターフェースを有することができる。この通信インターフェースは、外部通信を実現するためのアンテナを有することができる。カートリッジ・メモリは、例えばデータ・ストレージ・ドライブの外部インターフェースによるアクセスを可能にするためにアンテナを方位付けるように、データ・ストレージ・カートリッジ内で位置決めすることができる。このデータ・ストレージ・ドライブは、データ・ストレージ・メディアに関してデータを読み取る及び／又は書き込むようににされている。さらに、カートリッジ・メモリは、例えば自動データ・ストレージ・ライブラリのピッカーの他の外部インターフェースによっても読み取られるように、位置決めすることができる。この自動データ・ストレージ・ライブラリは、データ・ストレージ・カートリッジをストレージ・シェルフと１つ又は複数のデータ・ストレージ・ドライブとの間で移送するようにされている。カートリッジ・メモリは、当業者に知られるように、バッテリのような内部電源を含んでもよいし、又は、通信インターフェース又は電力インターフェースを通して電力を受け取ってもよい。データ・ストレージ・メディアの典型的な容量は、メディアをパーティション化することが可能なものである。

データ・ストレージ・ドライブは、データ・ストレージ・メディアに対してデータの読み取り及び書き込みを行い、データ・ストレージ・カートリッジのカートリッジ・メモリに対して情報の読み取り及び／又は書き込みを行うためのインターフェースを提供することができる。

Standard ECMA-319, Jun. 2001, "Data Interchange on 12, 7 mm 384-Track Magnetic Tape Cartridges--Ultrium-1 Format", Annex D--LTO Cartridge Memory, pp. 95-115

本発明は、データ・ストレージ・カートリッジの改良に関する。

本発明は、複数のカートリッジ・メモリを含むデータ・ストレージ・カートリッジのデータ・ストレージ・メディアの容量の一部分を割り当てるサービスを提供するように構成されたデータ・ストレージ・ドライブに向けられている。

一実施形態においては、データ・ストレージ・ドライブは、データ・ストレージ・カートリッジのデータ・ストレージ・メディアに対して情報の読み取り及び書き込みを行うように構成され、データ・ストレージ・カートリッジのカートリッジ・メモリに対して情報の読み取り及び書き込みを行うように構成される。このデータ・ストレージ・ドライブは、データ・ストレージ・メディアに対して情報の読み取り及び書き込みを行うように構成された読み取り／書き込みシステムと、カートリッジ・メモリに対して情報の読み取り及び書き込みを行うように構成されたメモリ・インターフェースと、読み取り／書き込みシステムと通信し、メモリ・インターフェースと通信し、データ・ストレージ・ドライブを動作させるように構成された制御システムとを備える。

本発明によれば、制御システムは、データ・ストレージ・カートリッジのデータ・ストレージ・メディアの容量の少なくとも一部分をデータ・ストレージ・カートリッジのカートリッジ・メモリに割り当て、容量の割り当てられた一部分を定義する情報をカートリッジ・メモリに提供する、ように構成される。

さらに別の実施形態においては、制御システムは、カートリッジ・メモリへのアクセスを別個のユーザに割り当てる。

別の実施形態においては、制御システムは、データ・ストレージ・メディアの容量の少なくとも１つの割り当てられていない付加的な部分が使用可能であるかどうかを決定し、要求に応答して、データ・ストレージ・メディアの使用可能な容量の少なくとも付加的な部分をカートリッジ・メモリに割り当てる。

さらに別の実施形態においては、データ・ストレージ・カートリッジのデータ・ストレージ・メディアの容量の一部分は、データ・ストレージ・メディアの論理パーティションを含む。

別の実施形態においては、データ・ストレージ・カートリッジのデータ・ストレージ・メディアの容量の一部分は、データ・ストレージ・メディアの物理パーティションを含む。

本発明のより完全な理解のために、添付の図面に関連する以下の詳細な説明を参照されたい。

本発明は、同様な番号が同じ又は類似した要素を表す図に関する以下の説明における好ましい実施形態により説明される。本発明は、本発明の目的を達成するための最良の形態において説明されているが、当業者であれば、本発明の精神又は範囲から逸脱することなく、これらの教示を考慮して変形態様を実現できることを理解するであろう。

図１及び図２を参照すると、データ・ストレージ・カートリッジ１００の実施形態は、１つ又は複数の部品を含むことができるカートリッジ・シェルといったコンテナ１０１と、テープ・リール１０６上に取り付けられた磁気テープといったデータ・ストレージ・メディア１０５にアクセスするための、例えば、データ・ストレージ・ドライブにより開くことができるカートリッジ・ドア１０２とを含む。磁気テープの場合においては、カートリッジ１００がデータ・ストレージ・ドライブに装填されると、テープ・リール１０６が自由に回転することを可能にするカートリッジ・ブレーキ解除ボタン１０３を設けることができる。磁気テープ・カートリッジの１つの例は、ＬＴＯ（リニア・テープ・オープン）技術に基づくカートリッジを含む。別のデータ・ストレージ・カートリッジの例は、ＩＢＭ（商標）３５９２磁気テープ・データ・ストレージ・カートリッジを含む。

本発明によれば、複数のカートリッジ・メモリ１０４Ａ〜１０４Ｅが与えられている。カートリッジ・メモリの各々は、例えば、非接触インターフェースを有するトランスポンダを含み、これは、例えば、組み立てられる時にカートリッジによってパッケージ化することによりカートリッジ１００内に保持される。当業者であれば、パッケージ化プロセスは、単一のカートリッジ・メモリにも適用されることが分かるであろう。

図示されるデータ・ストレージ・メディアは、単一リール型の磁気テープ・カートリッジである。また、磁気テープ・カートリッジは、テープがカートリッジのリール間で給送される、二重リール型のカートリッジを含むこともできる。代替的に、データ・ストレージ・メディアは、携帯型カートリッジによって取り付ける又は支持することができるいずれかのメディア又はデバイスを含むことができる。これらの例は、当業者に知られるように、例えば、ＣＤ、ＤＶＤ、ＨＤ−ＤＶＤ、その他の光ディスク・メディアといった光ディスク、ハードディスクドライブ、フロッピー（登録商標）ディスク、フラッシュメモリなどを含む。

図３を参照すると、データ・ストレージ・カートリッジ１００（概略的に示す）が装填された磁気テープ・ドライブ１１５が示されている。本発明を採用することができる磁気テープ・ドライブの１つの例は、磁気テープ・カートリッジ１００に対して望ましい動作を実行するマイクロコードなどを有する、ＬＴＯ技術に基づくＩＢＭ（ＩＢＭ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎの商標）３５８０ Ｕｌｔｒｉｕｍ磁気テープ・ドライブである。この例においては、磁気テープ１０５は、カートリッジ１００内のリール１０６に巻きつけられ、磁気テープ・ドライブ１１５に搭載された時には、カートリッジ・リールと磁気テープ・ドライブ内の巻き取りリール１１６との間で給送される。

磁気テープ・ドライブは、例えば、非接触的に、磁気テープ・カートリッジ１００のカートリッジ・メモリ１０４Ａ〜１０４Ｅの１つ又はそれ以上から情報を読み取るため及び／又はこれに情報を書き込むためのメモリ・インターフェース１１７を含む。

読み取り／書き込みシステムは、磁気テープ１０５といったデータ・ストレージ・メディアの情報を読み取り及びこれに情報を書き込むために与えられており、例えば、ヘッドを磁気テープ１０５の横方向に移動させるためのサーボ・システムを有する読み取り／書き込みヘッド・システム１１８と、読み取り／書き込みサーボ制御部１１９と、磁気テープ１０５をカートリッジ・リール１０６と巻き取りリール１１６との間、及び読み取り／書き込みヘッド・システム１１８にわたり移動させる駆動モータ・システム１２０とを含むことができる。読み取り／書き込み及びサーボ制御部１１９は、駆動モータ・システム１２０の動作を制御して、磁気テープ１０５が所望の速度で読み取り／書き込みヘッド・システム１１８にわたり移動するようにし、１つの実施例においては、磁気テープ１０５に対する読み取り／書き込みヘッド・システムの位置を求める。１つの例においては、読み取り／書き込みヘッド・システム１１８、及び、読み取り／書き込み及びサーボ制御部１１９は、磁気テープ１０５上のサーボ信号を採用して、読み取り／書き込みヘッド・システムの位置を決定し、別の例においては、読み取り／書き込み及びサーボ制御部１１９は、タコメータなどを用いてリールの少なくとも１つを採用して、磁気テープ１０５に対する読み取り／書き込み及びサーボ・ヘッド・システムの位置を決定する。読み取り／書き込みヘッド・システム１１８、及び、読み取り／書き込み及びサーボ制御部１１９は、ハードウェア要素を含むことができ、ソフトウェア、マイクロコード、又はファームウェアにより動作するプロセッサを含むいずれかの好適なロジックの形態を含むか、ハードウェア・ロジックを含むか、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。

制御システム１２４は、メモリ・インターフェース１１７と通信し、例えば読み取り／書き込み及びサーボ制御部１１９において、読み取り／書き込みシステムと通信する。制御システム１２４は、ソフトウェア、マイクロコード、又はファームウェアにより動作するプロセッサを含むいずれかの好適なロジックの形態を含むか、ハードウェア・ロジックを含むか、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。

データ・ストレージ・メディア及び関連するドライブの図示される代替的な実施形態は、当業者に知られている。

制御システム１２４は、典型的には、１つ又は複数のホスト・システム１２５と通信し、ホストにおいて発生するコマンドに従って、データ・ストレージ・ドライブ１１５を動作させる。代替的に、データ・ストレージ・ドライブ１１５は、ライブラリといったサブシステムの一部を形成することができ、さらに、サブシステムからコマンドを受信し、これに応答することができる。

図示のように、データ・ストレージ・ドライブ１１５は、磁気テープ・カートリッジ１００のカートリッジ・メモリ１０４Ａ〜１０４Ｅに情報を与え、磁気テープ・カートリッジ１００の磁気テープ１０５にデータを与える。

図５を参照すると、磁気テープ１０５又はその他のデータ・ストレージ・メディアは、多くの方法で編成することができる。典型的には、磁気テープは、平行なトラックに配置され、さらに、平行なトラックのグループの幾つかの平行な蛇行するラップに配置することができる。１つの例においては、磁気テープは、第１方向において長手方向に移動され、ヘッド・システムは１つのラップに関するデータを読み取り及び／又は書き込み、反対方向に移動するように逆にされて、ヘッド・システムは別のラップに移る。

図５においては、説明のために、情報が単一のラップとして配列されて示されている。データ・ストレージ・メディアは、データを記憶するための高レベルの容量を含むことができ、１２７Ａ〜１２７Ｃなどの複数のパーティションに分割することができる。パーティションの各々は、磁気テープ若しくは他のデータ・ストレージ・メディア内のどこかで論理的に編成された論理パーティションであってもよいし、平行トラックのグループといった物理的に別個の領域である物理パーティションであってもよい。ここで、「物理」パーティションは、磁気テープ・データ・トラックの１つのトラック、トラックのグループ、トラックのサーペンタイン・グループ、又は、他のいずれかの構成若しくはデータのグループ、或いは、当業者に知られているような、例えばＣＤ、ＤＶＤ、ＨＤ−ＤＶＤ、その他の光ディスク・メディアなどの光ディスク、ハードディスクドライブ、フロッピー（登録商標）ディスク、フラッシュメモリといった、データの連続的なグループ又は離れたグループの特定の構成を含むことができる。

磁気テープに記録されたデータは、典型的には、「データ・セット」又は同様のデータ配列の形態である。１つのパーティションは、例えば、数百、数千のデータ・セットを含むことができる。磁気テープ１０５の前端部又はその近くの領域を与えることができ、当業者に知られるように「テープ開始点」（ＢＯＴ）と呼ばれる。単一リール磁気テープ・カートリッジにおいては、これは、図３に示す磁気テープ・ドライブ１１５の巻き取りリール１１６に装填される磁気テープの前端部近くの１つ又は複数のラップ領域である。二重リール型の磁気テープ・カートリッジにおいては、一方のリールと他方のリールとの間のほぼ中間である中央近くの磁気テープ領域が、典型的には、ＢＯＴと指定され、１つ又は複数のラップを含むことができる。このような二重リール型の磁気テープ・カートリッジは、さらに、中間点装填テープとも呼ばれる。このＢＯＴ領域は、典型的には、索引といった磁気テープについての情報が保持される場所であり、図５のパーティション１２７Ａ〜１２７Ｃなどの位置及びこれらのパーティションについてのその他の情報の表示を含むことができる。

図４を参照すると、カートリッジ・メモリ１０４Ａ〜１０４Ｅの実施形態１０４は、データ・ストレージ・カートリッジの外部と通信するように構成された通信インターフェース１２６と、情報を記憶し且つ当該情報を通信インターフェースに通信するように構成されたメモリ・システム１３０とを含む。

カートリッジ通信インターフェース１２６は、データ・ストレージ・カートリッジ１００がデータ・ストレージ・ドライブ１１５に取り付けられた時に、データ・ストレージ・ドライブのインターフェース１１７から電力及びデータを受け取り、該インターフェースにデータを送信する無線インターフェース又はトランスポンダを含むことができる。例えば、無線インターフェース１２６は、ＲＦ無線インターフェースである。１例が米国特許第４，９４１，２０１号において説明されている。高周波誘導無線インターフェースをさらに採用することができ、これは、磁気ストレージ・メディア１０５が信号によって悪影響を及ぼされることのないくらい十分に高い周波数のものである。幾つかの例が、米国特許第４，６５０，９８１号、米国特許第４，７５８，８３６号及び米国特許第３，８５９，６２４号において説明されている。或いは、無線インターフェースのための誘導アンテナは、磁気テープ１０５から遮蔽されている。

アンテナ１３５は、データ・ストレージ・ドライブのＲＦインターフェースからＲＦ信号を受信し、カプラー１３６は、受信した信号を、電力変換回路１４０及びデータ復調器１４２に供給する。電力変換回路１４０は、受信した信号を電流に変換して、メモリ・システム１３０、データ復調器１４２、及びデータ変調器１４５を含む、電力を必要とするデータ・ストレージ・カートリッジ内のデバイスのすべてに、線１４４を介して電流を供給する。アンテナ１３５から受信した信号はエンコードすることができ、データ復調器１４２はカプラー１３６から入ってくるコード化信号を受信し、その信号を復調して、メモリ・システム１３０にデータ信号を供給する。メモリ・システム１３０からのデータ信号は、データ変調器１４５に与えられて、該データ変調器は、カプラー１３６及びアンテナ１３５によるデータ・ストレージ・ドライブのＲＦインターフェースへの伝送のために信号をエンコードする。

メモリ・システム１３０は、例えば、携帯型コンピュータのような低電力環境で動作するようにされたロジック又はインテル・ペンティアム（登録商標）・チップといったマイクロプロセッサ・チップのようなメモリ・プロセッサ１３７と、同様に低電力環境で動作するようにされた関連の不揮発性メモリ１３１とを含むことができる。

プロセッサは、好適なセキュリティ及び暗号化／暗号化解除アルゴリズムと、メモリ１３１にアクセスし、これを動作させるためのロジックとを含むコンピュータ可読プログラム・コードを有することができる。メモリ１３１は、当業者に知られるように、不揮発性ストレージを含むことができる。不揮発性ストレージは、ロジック又はマイクロプロセッサ１３７に取り付けられた別個のチップを含んでもよいし、又は、同じチップの一部を含んでもよい。コンピュータ可読プログラム・コードは、プロセッサ１３７の不揮発性内部メモリ内に記憶されてもよいし、又は、不揮発性メモリ１３１内に記憶され、プロセッサ１３７にロードされてもよい。代替的に、カートリッジ・メモリ１０４は、データ・ストレージ・ドライブの制御システム若しくはプロセッサ又は関連するホスト・システムによってアクセスされる不揮発性メモリ１３１により動作されることができる。

図６を参照すると、図１〜図４の磁気テープ・カートリッジ１００のカートリッジ・メモリ１０４の内容の例が示されている。カートリッジ・メモリ１０４及びその内容の１つの例が、非特許文献１に説明されている。１つの例として、カートリッジ・メモリ１０４は、情報が「ページ」に編成された種々のサイズの領域に配置される。カートリッジ・メモリ１０４は、当業者に知られるように、「スマート・カード」において用いられるメモリ及びトランスポンダと同様なものとすることができる。当業者であれば、カートリッジ・メモリの付加的な種類を認識できるであろう。

メモリ・システム１３０のメモリ１３１は、図６に示すように、ヘッダ１５０と、種々の情報領域１５１、１５２とを含むようにフォーマットすることができる。ヘッダ１５０は、情報領域について、及び情報の用途についての情報を取り込み、かつ特定の識別及びセキュリティ情報を取り込むことができる。

本発明の１つの実施形態によれば、メモリ・システム１３０は、データ・ストレージ・メディアの複数のパーティション１２７Ａ〜１２７Ｃなどの少なくとも１つとの関連付けを可能にするようにフォーマットされる。例えば、カートリッジ・メモリ１０４Ｃのメモリ・システムの情報領域１５１は、図５のパーティション１２７Ｃと関連付けることができる。

このように、図１〜図４の磁気テープ・カートリッジ１００の各々のカートリッジ・メモリ１０４Ａ〜１０４Ｅは、図５のデータ・ストレージ・メディアの異なるパーティション１２７Ａ〜１２７Ｃなどと関連付けることができる。この関連付けは、関連するパーティションのデータに関する情報が当該ストレージ領域内に保持されていることを意味する。さらに、この関連付けは、データのセキュリティ及び取り扱いを含む、データ・ストレージ・ドライブ又はホストによるパーティションの管理を可能にする当該ストレージ領域内に保持される情報を含むことができる。

さらに、各々の論理的なパーティションは、それ自体の物理的オーナー、例えば、データ・ストレージ・ドライブ又はホストのユーザを有することができる。このように、物理的データ・ストレージ・メディア又はカートリッジの複数のオーナーが存在し、各々のオーナーは、別個のカートリッジ・メモリ１０４Ａ〜１０４Ｅの情報の取り込みを管理する。

複数のパーティションを提供する複数のカートリッジ・メモリを用いると、テープ・カートリッジに対するアクセスが仮想化され、カートリッジは、データ・ストレージ・デバイスが接続されるストレージ・エリア・ネットワーク（ＳＡＮ）とインターフェースできるようになる。

さらに別の実施形態においては、カートリッジ・メモリ１０４Ａ〜１０４Ｅの各々は、別個にアドレス指定可能である。

１つの実施形態においては、カートリッジ・メモリの各々の通信インターフェースは、互いに異なる周波数で動作する無線周波インターフェースを有する。例えば、図４の通信インターフェース１２６は、誘導アンテナ・ループ及びコンデンサを含む回路１３５を有し、コンデンサは異なる周波数を与えるように、互いに異なる静電容量を有している。異なる周波数は、すべての周波数における通信により、カートリッジ・メモリの１つより多いメモリ又はそのすべてに対する同時アクセスを可能にし、又は、特定の周波数において、１つのカートリッジ・メモリだけに対するアクセスを可能にする。

代替的に、カートリッジ・メモリの各々の通信インターフェース１２６は、別個にアドレス指定可能なデジタル・インターフェースを有する。例えば、各々のカートリッジ・メモリは、それ自体の固有の識別子を有することができる。（カートリッジ・メモリとの間で書き込み及び読み取りを行うための）入力／出力（Ｉ／Ｏ）コマンドに埋め込まれる識別子を必要とすることにより、個々のカートリッジ・メモリの読み取り及びこれに対する書き込みが実現される。

さらに別の実施形態においては、カートリッジ・メモリの各々は、メモリ・システムに対する読み取り及び／又は書き込みアクセスを取得するための別個のパスワードの備えを含む。パスワードは、図６の不揮発性メモリ１３１のヘッダ１５０内に記憶することができる。「パスワード」という用語は、カートリッジ・メモリ及び／又は関連するパーティションの情報に対するユーザ・アクセスを可能にするためのいずれかの好適な認証アルゴリズムを指すことが意図される。

さらに別の実施形態においては、カートリッジ・メモリの各々のメモリ・システムは、データ・ストレージ・メディアの複数のパーティション１２７Ａ〜１２７Ｃなどのサブセットとの関連付けを可能にするように情報をフォーマットするように構成される。例えば、カートリッジ・メモリ１０４Ｃのメモリ・システムの情報領域１５１は、図５のパーティション１２７Ｂ及び１２７Ｃと関連付けられることができる。

さらに別の実施形態においては、カートリッジ・メモリの少なくとも１つのメモリ・システムは、情報をフォーマットして、別のカートリッジ・メモリの情報の少なくとも一部との間で冗長性を可能にするように構成される。例えば、カートリッジ・メモリ１０４Ｃのメモリ・システムの情報領域１５１は、パーティション１２７Ｂと関連付けられることができ、情報領域１５２は、カートリッジ・メモリ１０４Ｂの情報領域の少なくとも一部又はヘッダの少なくとも一部を複製することができる。さらに、フェールオーバー情報をヘッダ１５０又は情報領域１５１に与えて、カートリッジ・メモリの１つの障害が別のカートリッジ・メモリにおける冗長情報にフェールオーバーを生じさせ、従って、カートリッジの障害は生じさせないようにすることができる。プロセッサ１３７は、フェールオーバーをユーザに意識させるのに必要なアルゴリズムを有することができ、さらには、ユーザ又は管理者にエラー・フラグ又はメッセージを与えることができる。

図１を参照すると、本発明の実施形態によれば、カートリッジ・メモリ１０４Ａ〜１０４Ｅの各々が、通信インターフェースが図３のデータ・ストレージ・ドライブ１１５のインターフェース１１７により、データ・ストレージ・カートリッジ１００の外部から同時にアクセス可能になるようにコンテナ１０１内で位置決めされ且つコンテナ１０１によって支持される。図４を参照すると、１つの実施形態においては、カートリッジ・メモリは、同時アクセスを可能にするためにカートリッジの各々のアンテナ１３５が同様な方向に方位付けられるようにコンテナにより支持される。この例においては、カートリッジ・メモリの各々は、データ・ストレージ・ドライブ又は自動データ・ストレージ・ライブラリのピッカーのいずれかが、カートリッジに対して相対的に異なる角度のカートリッジ・メモリのすべてに対して同時にアクセスできるように、図１のコンテナ１００の底部及び側部に対してほぼ４５度の角度に向けられる。

図３及び図７を参照すると、本発明によれば、例えばデータ・ストレージ・ドライブ１１５の制御システム１２４は、データ・ストレージ・カートリッジ１００のデータ・ストレージ・メディア１０５の容量の一部分を、データ・ストレージ・カートリッジのカートリッジ・メモリ１０４Ａ〜１０４Ｅの１つに割り当てるサービスを提供し、割り当てられた部分を定義する情報を、容量が割り当てられたカートリッジ・メモリの１つに提供する。「カートリッジ・メモリの１つ」という用語は、カートリッジ・メモリのすべてを含む複数のカートリッジ・メモリの各々に対する別個の容量の割り当てを指す。

一実施形態においては、各々のユーザのカートリッジ・メモリ１０４Ａ〜１０４Ｅに容量限界が設定される。ユーザが付加的な容量を望む場合には、付加的な容量は、例えば、要求するか、又は、割り当てるか若しくは購入することができる。

図７に示す一実施形態においては、読み取り動作は以前から存在する容量に関連するため、容量は、書き込み動作時に割り当てられる。ステップ２０２から開始し、ステップ２０４において、書き込み動作がユーザにより要求されているかどうかが決定される。ユーザは、データ・ストレージ・ドライブ及びデータ・ストレージ・メディアにアクセスできるシステム、個人、若しくはエンティティ、又はこれらのいずれかの組み合わせを含むことができる。ステップ２０４において、アクセスが、書き込み動作以外のもの、例えば読み取り動作であると決定された場合には、当該他のプロセスに対してアクセスが認められる。例えば、アクセスが読み取り動作のためのものである場合には、ステップ２０６において、所望のデータのメディア上の位置を決定するために要求元ユーザのためのカートリッジ・メモリがアクセスされ、ステップ２０８において、当該他の動作が行われる。

ステップ２０４において、ユーザが書き込み動作を要求していると決定された場合には、ステップ２１０は、ユーザに割り当てられたカートリッジ・メモリにアクセスして、カートリッジ・メモリ及びユーザに割り当てられた現在の容量を確認する。いずれのカートリッジ・メモリもユーザに割り当てられていない場合には、その割り当てを設定することができる。

ユーザのカートリッジ・メモリ１０４Ａ〜１０４Ｅに割り当てられた容量は、上で定義されたように、データ・ストレージ・メディアのどこかに割り当てることができる論理パーティション、又は、平行トラックのグループといった物理的に別個の領域とすることができる物理パーティションという２つの方法のうちの１つとして提供することができる。

ステップ２１２において、所望の書き込み動作のために、或いは、所望の全容量割り当てのために、十分な容量がカートリッジ・メモリ及びユーザに割り当てられているかどうかを決定する。十分な容量の割り当てが行われており、割り当てが論理容量である場合には、ステップ２１４においてパーティションの特定の位置を決めることができる。ステップ２１４は、カートリッジ・メモリのすべてにアクセスして、データ・ストレージ・メディアの空き領域位置を見つけ出し、ユーザの書き込み動作又は要求のための特定の位置を識別する。代替的に、割り当ては、容量の１つ又は複数の物理的な部分を含むことができ、カートリッジ・メモリ・メタデータは、物理パーティションを記述し、ステップ２１４において、以前から存在する物理パーティション内の空き領域位置を決定する。ステップ２１６において、書き込み動作がユーザにより行われ、ユーザのカートリッジ・メモリは、記憶されたデータの位置のメタデータを用いて更新される。

ステップ２１２が、所望の要求、例えば書き込み動作のためにカートリッジ・メモリ及びユーザに割り当てられる十分な容量が存在しないこと、或いは、要求された全容量割り当てのために当てられる十分な容量が存在しないことを示す場合には、ステップ２２０は、データ・ストレージ・メディアに要求を満たすのに使用可能な残りの容量が十分あるかどうかを決定する。データ・ストレージ・メディア１０５内に使用可能な残りの容量が十分に存在しない場合には、プロセスはステップ２２４でアベンドする。

ステップ２２０が、データ・ストレージ・メディア１０５内に要求を満たすのに十分な残りの容量が存在すると決定した場合には、ステップ２２２は、要求を満たすために、データ・ストレージ・カートリッジのデータ・ストレージ・メディアの容量の一部分を、カートリッジ・メモリの１つに割り当てる。容量の割り当てられた部分は、１つ又は複数の論理パーティション或いは１つ又は複数の物理パーティションを含むことができる。ステップ２２２において、ユーザのカートリッジ・メタデータは、容量の割り当てられた部分を定義する情報を用いて更新される。ステップ２１６において、書き込み動作がユーザにより行われ、ユーザのカートリッジ・メモリは、記憶されたデータの位置のメタデータを用いて更新される。

本発明の好ましい実施形態が詳細に説明されたが、当業者であれば、特許請求の範囲において述べられる本発明の範囲から逸脱することなく、これらの実施形態に変更及び調整が想起され得ることが明らかである。

コンテナの上部が除去された、複数のカートリッジ・メモリを有するデータ・ストレージ・カートリッジの等角図である。 磁気テープ・データ・ストレージ・メディアを有する図１のデータ・ストレージ・カートリッジの概略図である。 データ・ストレージ・カートリッジ及びデータ・ストレージ・ドライブの概略図である。 図１のカートリッジ・メモリの実施形態の概略図である。 パーティション化されたデータ・ストレージ・メディアの概略図である。 図４のカートリッジ・メモリのメモリ・システムのフォーマットの実施形態の概略図である。 本発明による実施形態を示すフローチャートである。

１００・・・データ・ストレージ・カートリッジ
１０１・・・コンテナ
１０４・・・カートリッジ・メモリ
１０５・・・データ・ストレージ・メディア

Claims (3)

1. データ・ストレージ・カートリッジのデータ・ストレージ・メディアに対して情報の読み取り及び書き込みを行うように構成され、前記データ・ストレージ・カートリッジの複数のカートリッジ・メモリに対して情報の読み取り及び書き込みを行うように構成されたデータ・ストレージ・ドライブであって、
   前記データ・ストレージ・メディアに対して情報の読み取り及び書き込みを行うように構成された読み取り／書き込みシステムと、
   前記複数のカートリッジ・メモリに対して情報の読み取り及び書き込みを行うように構成されたメモリ・インターフェースと、
   制御システムとを備え、
   前記制御システムが、
   前記読み取り／書き込みシステムと通信し、
   前記メモリ・インターフェースと通信し、
   前記データ・ストレージ・ドライブを動作させ、
   前記データ・ストレージ・メディアの容量の少なくとも一部分を、前記複数のカートリッジ・メモリの１つに割り当て、
   前記容量の前記割り当てられた一部分を定義する情報を、容量が割り当てられる前記複数のカートリッジ・メモリの１つに提供し、
   前記複数のカートリッジ・メモリを別個の複数のユーザに割り当て、
   さらに、前記データ・ストレージ・メディアの前記容量の少なくとも１つの割り当てられていない付加的な部分が使用可能であるかどうかを決定し、要求に応答して、前記データ・ストレージ・メディアの前記使用可能な容量の少なくとも付加的な部分を前記複数のカートリッジ・メモリの１つに割り当てるように構成された、データ・ストレージ・ドライブ。
   ・ドライブ。
2. 前記データ・ストレージ・メディアの容量の前記一部分が、前記データ・ストレージ・メディアの論理パーティションを含む、請求項１記載のデータ・ストレージ・ドライブ。
3. 前記データ・ストレージ・メディアの容量の前記一部分が、前記データ・ストレージ・メディアの物理パーティションを含む、請求項１記載のデータ・ストレージ・ドライブ。

Images