JP5062685B2 - 実習キット - Google Patents

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Description

本発明は、抗がん剤等の調製実習に用いられる実習キットに関する。
近年、がん化学療法に関わる薬剤師のニーズが高まっていることを背景に、がん専門薬剤師が育成されつつある。医療事故防止の観点から、特に抗がん剤は薬剤師が準備あるいは調製し、処方ミスを防ぐ対策を講ずることが重要と通知されている。このことからも、がん専門薬剤師のみならず全ての病院薬剤師にとって、注射薬の無菌調製を含め抗がん剤を適正に取扱うスキルは必須と言える(非特許文献1および2参照)。
しかし、将来の病院薬剤師を臨床現場で教育する指導ガイドラインであるモデルコアカリキュラムにおいては、がん化学療法に関する実務実習部分は非常に少ない。これには、参加型実習の実施条件、つまり薬剤師免許を持たない学生が業務にあたる違法性の阻却条件に、細胞毒性を有する抗がん剤の調製という内容が抵触する可能性があるためと思われる。この条件とは、以下の4条件である。
1.患者への危険性が高くない行為であること。
2.一定要件を満たす指導者の指導・監督下で行うこと。
3.適切な専門的知識と技能・態度とを有すること。
4.患者へのインフォームドコンセントを得ること。
以上の4条件に従い、実習内容に応じて以下の3段階の水準に指導方針が分かれる。
水準1.指導薬剤師の指導・監視下で実施が許される行為。
水準2.同意を得た患者・医療スタッフを対象に、状況によって指導薬剤師の指導・監督下で施行が許される行為。
水準3.原則として指導薬剤師の実施の介助または見学に留め、実施させない。
従って、抗がん剤の調製は患者への危険性や同意、学生の専門的技能・態度という点で問題があり、水準3の方針で指導すべき可能性が高い。
上述のように、現在、モデルコアカリキュラムの解釈として、抗がん剤を含む注射薬の無菌混注操作については、違法性の阻却条件である4条件に基づく実習水準として、指導監督下での実習が可能と見学に留めるべき(水準3)との見解があるが、依然水準についてはさらに検討の余地が残されている(非特許文献3および4参照)。モデルコアカリキュラムにある「細胞毒性を有する医薬品の調剤」として抗がん剤の取揃えは、水準から判断して概ね学生が実習可能な内容である。しかし、がん化学療法に関わる薬剤業務については、薬剤取揃え〜レジメン監査、無菌調製、副作用モニターとその対策立案、患者指導など多岐にわたる総合的なスキルが要求される。
欧米では、既に抗がん剤の調製手技練習と被曝防止教育用とにフルオレッセイン液の入ったアンプルとバイアル、ブラックライトから構成される製品(日科ミクロン株式会社製ケモチェック)が存在し、本邦でも入手可能である。しかし、当該製品は1名分の価格が約4万円と高価であり、実用性に乏しいものである。
厚生労働省、医療安全対策検討会議、「医療安全推進総合対策〜医療事故を未然に防止するために〜」平成14年4月17日. 「医療機関における医療事故防止対策の強化について」薬食発第1127001号、平成15年11月27日. 文部科学省、実務実習モデル・コアカリキュラムの作成について、第16回薬学教育の改善・充実に関する調査研究協力者会議配布資料2、平成15年12月3日. 日本薬学会、薬学教育者ワークショップタスクフォース経験者によるアドバンストワークショップ報告書、平成16年3月、 <http//www.pharm.or.jp/rijikai/kyoiku16/kyoiku16.pdf>.
上述のように、がん化学療法に関わる薬剤業務については、薬剤取揃え〜レジメン監査、無菌調製、副作用モニターとその対策立案、患者指導など多岐にわたる総合的なスキルが要求される。しかし、今後薬剤師となる学生にこれらのスキルを短期間に効率的かつ安全に指導しなくてはならないという問題があった。
上述した欧米における抗がん剤の調製手技練習と被曝防止教育用と用いられる製品は、1名分の価格が約4万円と高価であり、実用性に乏しいものであるという問題があった。
そこで、本発明の目的は、上記問題を解決するためになされたものであり、今後薬剤師となる学生に、がん化学療法に関わる薬剤業務のような多岐にわたる総合的なスキルを短期間に効率的かつ安全に指導することができる抗がん剤等の調製実習に用いられる実習キットを提供することにある。
本発明の第2の目的は、安価で実用性に富む抗がん剤等の調製実習に用いられる実習キットを提供することにある。
この発明の実習キットは、所定の薬剤の調製実習に用いられる実習キットであって、スピルシートと、前記スピルシート上で調製される前記所定の薬剤の代替薬剤であってリボフラビンを含有するものとを備え、調製実習後の前記スピルシート上に照射された紫外線による該スピルシート上のリボフラビンが発する蛍光の有無によって、前記所定の薬剤の調製時における難度を実習させることを特徴とする。
ここで、この発明の実習キットにおいて、前記所定の薬剤の前投与薬の代替薬剤であってリボフラビンを含有するものをさらに備え、該前投与薬の代替薬剤の調製実習後の前記スピルシート上に照射された紫外線による該スピルシート上のリボフラビンが発する蛍光の有無によって、該前投与薬の調製時における難度を実習させることができる。
ここで、この発明の実習キットにおいて、調製実習者が装着する装着物をさらに備え、代替薬剤の調製実習後の該装着物に照射された紫外線による該装着物上のリボフラビンが発する蛍光の有無によって、調製時における難度を実習させることができる。
ここで、この発明の実習キットにおいて、前記所定の薬剤は抗がん剤であり、該抗がん剤は塩酸エピルビシン及び5−フルオロウラシルであり、塩酸エピルビシンの代替薬剤はダイメジン・マルチであり5−フルオロウラシルの代替薬剤はK.C.L.とすることができる。
ここで、この発明の実習キットにおいて、前記前投与薬は制吐剤であり、該制吐剤はデキサメタゾン及びグラニセトロンであり、デキサメタゾンの代替薬剤はビタミンBでありグラニセトロンの代替薬剤はフラッドとすることができる。
ここで、この発明の実習キットにおいて、前記装着物はグローブ、ガウン又はマスクとすることができる。
本発明の調製キットは、抗がん剤に替わる代替薬剤、薬剤調製に必要な備品(ガウン、グローブ、マスク、ニードル、シリンジ、スピルシート、アルコール綿等)、および指示票、ラベル、レジメン、テキスト等から構成される。調製キットは少なくともスピルシートと代替薬剤とを備えている。標準化学療法の一例としては乳がんCEF療法が好適であり、この療法は、抗がん剤として経口でのシクロホスファミド服用と塩酸エピルビシン(標準投与量;40mg/m)および5-フルオロウラシル(標準投与量;400mg/m)を点滴する治療方法である。上記抗がん剤である塩酸エピルビシンの代替薬剤としてダイメジン・マルチ(日医工株式会社製)注を用い、上記抗がん剤である5-フルオロウラシル注の代替薬剤としてK.C.L. (丸石製薬株式会社製)注を用いた。制吐剤など前投与薬としてデキサメタゾン(標準投与量;8mg/body)およびグラニセトロン(標準投与量;3mg/body)も併用する。上記制吐剤であるデキサメタゾンの代替薬剤としてビタミンB(日医工株式会社製)注を用い、上記制吐剤であるグラニセトロンの代替薬剤としてフラッド(大鵬薬品株式会社製)注を使用した。
抗がん剤および制吐剤の代替薬剤は、いずれもリボフラビンを含有する安価な医薬品(K.C.L. 注以外いずれも後発医薬品)を使用した。リボフラビンは、紫外線を吸収し蛍光(吸収波長;445nm、蛍光波長;530nm)を発することから、これを含む微細な飛沫に紫外線を発光するブラックライト(発光波長300−450nm、FL20S-BLB-A,
TOSHIBA)をあてることにより、これらを鋭敏に確認することが可能である。即ち、本発明の調製キットによれば、調製作業下に敷くスピルシートあるいはグローブ上の薬剤飛沫を励起発光させ、通常では目視できない被曝や汚染を色覚的に教育するという目的を達成することができる。この結果、今後薬剤師となる学生に、がん化学療法に関わる薬剤業務のような多岐にわたる総合的なスキルを短期間に効率的かつ安全に指導することができる抗がん剤等の調製実習に用いられる実習キットを提供することができるという効果がある。
代替薬剤は、製品ラベルを剥がし、代替薬剤名・規格を記したシールを作成し、貼付した他、薬剤形状や内容性状を想定の抗がん剤に極力一致させるよう配慮した。抗がん剤等およびその代替薬剤の投与方法と規格等とはほぼ同じであるが、薬価は代替薬剤の方がきわめて安価になった。標準投与量と費用に関しても代替薬剤の方は極めて安価になった。この結果、本発明の調製キットによれば、安価で実用性に富む抗がん剤の調製実習等に用いられる実習キットを提供することができるという効果がある。
以下、実施例について図面を参照して詳細に説明する。
以下、本明細書では、所定の薬剤の一例として抗がん剤を採り上げて説明するが、所定の薬剤は毒薬、麻薬、一般注射薬であってもよいことは勿論である。所定の薬剤が抗がん剤または制吐剤の場合、抗がん剤または制吐剤の調製時における難度とは抗がん剤または制吐剤の調製時における被曝の有無となる。より詳しくは、手腕を中心とした皮膚、衣服(正確にはガウン)、マスク、メガネ等の防御具および調製環境周囲における被曝の有無となる。所定の薬剤が毒薬の場合、毒薬の調製時における難度とは毒薬の調製時における付着等の有無となる。より詳しくは、手腕を中心とした皮膚、衣服(正確にはガウン)、マスク、メガネ等の防御具および調製環境周囲における毒薬付着の有無となる。所定の薬剤が麻薬の場合、麻薬の調製時における難度とは麻薬の調製時における調製ミスの有無となる。より詳しくは、麻薬をこぼす、麻薬の飛沫が飛散する、調製環境周囲に付着した麻薬を回収できないというミスの有無となる。所定の薬剤が一般注射薬の場合、一般注射薬の調製時における難度とは一般注射薬の調製時における無菌的調製の有無となる。図1は、本発明の実施例1における抗がん剤または抗がん剤の前投与薬として用いられる制吐剤の調製実習に用いられる調製キット(実習キット)1を示す。図1に示されるように、調製キット1は、抗がん剤に替わる代替薬剤2、薬剤調製に必要な備品(ガウン3、グローブ4、マスク5、ニードル6、シリンジ7、スピルシート8、アルコール綿(不図示)等)、および指示票9、ラベル10、レジメンおよびテキスト11等から構成される。調製キット1は少なくともスピルシート8と代替薬剤2とを備えている。標準化学療法の一例としては乳がんCEF療法が好適であり、本明細書では当該療法を設定した。この療法は、抗がん剤として経口でのシクロホスファミド服用と塩酸エピルビシン(標準投与量;40mg/m)および5-フルオロウラシル(標準投与量;400mg/m)を点滴する治療方法である。上記抗がん剤である塩酸エピルビシンの代替薬剤としてダイメジン・マルチ(日医工株式会社製)注を用い、上記抗がん剤である5-フルオロウラシル注の代替薬剤としてK.C.L.(丸石製薬株式会社製)注を用いた。例えば体表面積1.5mの場合、塩酸エピルビシンの代替薬剤としたダイメジン・マルチ(日医工株式会社製)注を50mg/Vと仮定して計算すると、1.2V使用することとなり、凍結乾燥されている本剤の溶解および分取量を計算する必要がある。
制吐剤など前投与薬としてデキサメタゾン(標準投与量;8mg/body)およびグラニセトロン(標準投与量;3mg/body)も併用する。上記制吐剤であるデキサメタゾンの代替薬剤としてビタミンB(日医工株式会社製)注を用い、上記制吐剤であるグラニセトロンの代替薬剤としてフラッド(大鵬薬品株式会社製)注を使用した。一連の薬剤の希釈輸液としては、生理食塩液(大塚製薬株式会社製)(20mL、50mL、100mL)を使用した。代替薬剤は、製品ラベルを剥がし、代替薬剤名・規格を記したシールを作成し、貼付した他、薬剤形状や内容性状を想定の抗がん剤に極力一致させるよう配慮した。
図2(A)および(B)は、CEF療法の標準的指示に対応する代替薬剤の一覧を示す。図2(A)において、符号20は薬剤と投与量欄、21は投与方法欄、22は薬価欄、23は規格(性状)欄、24は標準投与量と費用欄である。例えば、図2(A)の第1行目に示されるように、薬剤と投与量欄20が「塩酸エピルビシンで40mg/m」の場合、投与方法欄21は「生食100mLにて点滴」であり、薬価欄22は「28,684円」であり、規格(性状)欄23は「50mg(凍結乾燥バイアル)」であり、標準投与量と費用欄24は「50mg(1.2V/57,368円)+生食100mL(97円)」となる。図2(A)の上側2行が抗がん剤であり、下側2行が制吐剤である。図2(B)において、符号30は代替薬剤(メーカー)欄、31は設定規格(性状)欄であり、図2(A)と同じ符号の欄は同様であるため説明は省略する。例えば、図2(B)の第1行目に示されるように、代替薬剤(メーカー)欄30が「ダイメジン・マルチ注(日医工)」の場合、投与方法欄21は「生食100mLにて点滴」であり、薬価欄22は「140円」であり、設定規格(性状)欄23は「50mg(凍結乾燥バイアル)」であり、標準投与量と費用欄24は「60mg(1.2V/292円)+生食100mL(97円)」となる。図2(A)の薬剤と投与量欄20の各行(番号丸印1ないし4)と図2(B)の代替薬剤(メーカー)欄30の各行(番号丸印1ないし4)とは対応しており、図2(A)の薬剤と投与量欄20に示されるある行の抗がん剤または制吐剤に対応する代替薬剤が図2(B)の代替薬剤(メーカー)欄30に示される同じ行の薬剤である。例えば、図2(A)の薬剤と投与量欄20の1行目に記載された抗がん剤である塩酸エピルビシンの代替薬剤は、図2(B)の代替薬剤(メーカー)欄30の1行目に記載されたダイメジン・マルチであり、図2(A)の薬剤と投与量欄20の3行目に記載された制吐剤であるデキサメタゾンの代替薬剤は、図2(B)の代替薬剤(メーカー)欄30の1行目に記載されたビタミンBである。図2(A)および(B)に示されるように、投与方法欄21に示される投与方法と、規格(性状)欄23および設定規格(性状)欄31に示される規格等とはほぼ同じであるが、薬価欄22に示される薬価は図2(B)に示される代替薬剤の方がきわめて安価になっている。標準投与量と費用欄24に示されるように、図2(A)の合計は66,634円であるのに対し、図2(B)の代替薬剤の方は1,013円と極めて安価になっている。
抗がん剤および制吐剤の代替薬剤は、いずれもリボフラビンを含有する安価な医薬品(K.C.L. 注以外いずれも後発医薬品)を使用した。リボフラビンは、紫外線を吸収し蛍光(吸収波長;445nm、蛍光波長;530nm)を発することから、これを含む微細な飛沫に紫外線を発光するブラックライト(発光波長300−450nm、FL20S-BLB-A,
TOSHIBA)をあてることにより、これらを鋭敏に確認することが可能である。つまり、調製作業下に敷くスピルシート8あるいはグローブ4上の薬剤飛沫を励起発光させ、通常では目視できない被曝や汚染を色覚的に教育するという目的を達成することができた。
図3は、調製実習の概要を示す。図3で図1と同じ符号を付した箇所は同じ要素を示すため説明は省略する。図3において、符号15は学生等の調製実習者、2aおよび2bはスピルシート8上で調製される抗がん剤または制吐剤の代替薬剤である。図3(A)に示されるように、調製実習者15はガウン3、グローブ4およびマスク5等を装着物として装着している。調製実習者15が代替薬剤2aまたは2bを用いて抗がん剤または制吐剤の調製実習を行うと、図3(A)に示されるように、スピルシート8上に代替薬剤2aの薬剤飛沫16または代替薬剤2bの薬剤飛沫17が付着することが考えられる。そこで、図3(B)に示されるように、スピルシート8上をブラックライトで紫外線18を照射することにより、薬剤飛沫16または17がスピルシート8に付着している場合は、リボフラビンを含有する薬剤飛沫16または17が励起発光することになる。即ち、調製実習後のスピルシート8上に照射された紫外線18によるスピルシート8上のリボフラビンが発する蛍光の有無によって、抗がん剤または制吐剤の調製時における被曝の有無を実習させることができる。この結果、通常では目視できない被曝や汚染を色覚的に教育することができる。
図4は、実習生(調製実習者)15が使用したスピルシート8の例を示す。図4(A)は白色光下のスピルシート8を示し、図4(B)は紫外線18照射下のスピルシート8を示す。図4(A)および(B)に示されるように、紫外線18照射下ではスピルシート8上の薬剤飛沫16または17に含有されるリボフラビンが発光していること(符号P1で示す。)を明瞭に観察することができる。
図5は、実習生(調製実習者)15が使用したグローブ4の例を示す。図5(A)は白色光下のグローブ4を示し、図5(B)は紫外線18照射下のグローブ4を示す。図5(A)および(B)に示されるように、紫外線18照射下ではグローブ4上の薬剤飛沫16または17に含有されるリボフラビンが発光していること(符号P2およびP3で示す。)を明瞭に観察することができる。以上のように、実習生(調製実習者)15はグローブ4等の装着物を装着しているため、抗がん剤または制吐剤の代替薬剤の調製実習後における当該装着物に照射された紫外線18による当該装着物上のリボフラビンが発する蛍光の有無によって、調製時における被曝の有無を実習させることができる。図5では装着物の例としてグローブ4を示したが、ガウン3またはマスク5等の他の装着物であってもよいことは勿論である。
以上より、本発明の実施例1によれば、調製キット1は、抗がん剤に替わる代替薬剤2、薬剤調製に必要な備品(ガウン3、グローブ4、マスク5、ニードル6、シリンジ7、スピルシート8、アルコール綿(不図示)等)、および指示票9、ラベル10、レジメンおよびテキスト11等から構成される。調製キット1は少なくともスピルシート8と代替薬剤2とを備えている。標準化学療法の一例としては乳がんCEF療法が好適であり、この療法は、抗がん剤として経口でのシクロホスファミド服用と塩酸エピルビシン(標準投与量;40mg/m)および5-フルオロウラシル(標準投与量;400mg/m)を点滴する治療方法である。上記抗がん剤である塩酸エピルビシンの代替薬剤としてダイメジン・マルチ(日医工株式会社製)注を用い、上記抗がん剤である5-フルオロウラシル注の代替薬剤としてK.C.L.(丸石製薬株式会社製)注を用いた。制吐剤など前投与薬としてデキサメタゾン(標準投与量;8mg/body)およびグラニセトロン(標準投与量;3mg/body)も併用する。上記制吐剤であるデキサメタゾンの代替薬剤としてビタミンB(日医工株式会社製)注を用い、上記制吐剤であるグラニセトロンの代替薬剤としてフラッド(大鵬薬品株式会社製)注を使用した。
抗がん剤および制吐剤の代替薬剤は、いずれもリボフラビンを含有する安価な医薬品(K.C.L. 注以外いずれも後発医薬品)を使用した。リボフラビンは、紫外線を吸収し蛍光(吸収波長;445nm、蛍光波長;530nm)を発することから、これを含む微細な飛沫に紫外線を発光するブラックライト(発光波長300−450nm、FL20S-BLB-A,
TOSHIBA)をあてることにより、これらを鋭敏に確認することが可能である。つまり、調製作業下に敷くスピルシート8あるいはグローブ4上の薬剤飛沫を励起発光させ、通常では目視できない被曝や汚染を色覚的に教育するという目的を達成することができた。この結果、今後薬剤師となる学生に、がん化学療法に関わる薬剤業務のような多岐にわたる総合的なスキルを短期間に効率的かつ安全に指導することができる抗がん剤等の調製実習に用いられる実習キットを提供することができる。
代替薬剤は、製品ラベルを剥がし、代替薬剤名・規格を記したシールを作成し、貼付した他、薬剤形状や内容性状を想定の抗がん剤に極力一致させるよう配慮した。図2(A)および(B)に示されるように、投与方法欄21に示される投与方法と、規格(性状)欄23および設定規格(性状)欄31に示される規格等とはほぼ同じであるが、薬価欄22に示される薬価は図2(B)に示される代替薬剤の方がきわめて安価になっている。標準投与量と費用欄24に示されるように、図2(A)の合計は66,634円であるのに対し、図2(B)の代替薬剤の方は1,013円と極めて安価になっている。この結果、安価で実用性に富む抗がん剤の調製実習等に用いられる実習キットを提供することができる。
実習方法、カリキュラム、アンケート調査結果.
以下、本発明の調製キット1を用いた具体的な実習方法、カリキュラム、アンケート調査結果等について説明する。
実習方法.
平成18年4月〜平成19年7月に弘前大学医学部附属病院薬剤部にて4週間実習を受けた薬学部実習生24名を対象に下記のカリキュラムを実施し、アンケート調査を行った。
カリキュラム.
カリキュラムは、座学および後述の調製キットを用いた手技実習部分に分けられ、カリキュラムの概要やがん化学療法における薬剤師の役割などの説明(30分)の後、キットに含まれる指示票での指示作成とレジメンチェック(60分)、調製準備(30分)、調製(60〜90分)、手技の解説(60分)にて構成され、約半日の実習とした。図6は、各実習内容の概要を示す。図6において、符号40は上記各内容を示す項目欄、41は内容欄、42は所要時間を示す時間欄である。専門的な手技やレジメンの実際、配合変化などの指導テキストは、市販の成書を適時用いると共にこれらを参考に作成した(北田光一、森川明信、加藤裕久ら、日本病院薬剤師会編、抗がん剤調製マニュアル、じほう、2005;3-48。古江尚、実践・癌化学療法別副作用対策、メディカルレビュー社、2000;80-81。神谷晃、山口県病院薬剤師会編、注射薬調剤監査マニュアル、エルゼビアジャパン、2004。)。
レジメンチェックや調製準備、調製といった実技実習での重要な点(例えば、アンプルカット前のアルコール綿清拭など)については、手技の履行・不履行についてチェックシートを用いて指導者が確認した。図7および8は実技実習での重要な点についてのチェック項目を示す。図7および8で、符号50はチェックのための項目欄、51および61は実施内容とチェックポイント(□:作業の留意点)欄である。半日のカリキュラムを終えた翌日に、抗がん剤調製の現場である外来化学療法室にて見学を中心とした実習になるが、時間に余裕がある限り前投薬の調製、同意の得られた患者への指導などを経験させている。
アンケート調査.
平成18年6月から平成19年7月まで弘前大学医学部附属病院薬剤部での4週間実習中に本カリキュラムを受講した薬学部4年生24名(8大学、性別;男性7名、女性17名)を対象に以下の内容から成るアンケートを実施した。回答は、無記名として実習終了後に回収した。
質問内容は以下の通りである。
Q1.これまでに注射薬調製に関する講義や実習をうけた経験があるか?
Q2.実習通じて抗癌剤の調製手技について修得・理解できたか?
Q3.実習を通じて自分の手技についてどう感じたか?
Q4.実習を通じて調製者の抗癌剤被曝とその防御策について理解できたか?
Q5.実習は今後の役に立つと思うか?
Q6.実習を通じてがん化学療法に関心をもったかがん化学療法に携わってみたいか?
Q7.今後の進路。
Q8.実習の感想等フリーコメント。
アンケート結果.
暗室にて作業後のスピルシート8やグローブ4へ紫外線18を照射することによって、飛散した微細な薬液飛沫16等までが励起発光して鮮明に浮かび上がるため、注意深く作業を行っていても予想外に広範囲かつ大量に飛沫が飛んでいることを効果的に示せた。これによって調製手技の未熟さや抗がん剤被曝を防ぐ安全キャビネットの重要性を体験学習することが可能であった。本来、安全キャビネットを使用した調製練習が実効的あるが、1回に2名〜最大7名が実習を受け、各学生60〜90分調製に時間がかかる状況では、1台の安全キャビネットの使用が難しいのが現実である。1回の実習人数を絞ることが対応であるが、指導者の時間確保が課題である。実習終了後に行ったアンケート結果を以下に示す。アンケートは配布した24名全てから回収された。
Q1.これまでに注射薬調製に関する講義や実習をうけた経験があるか?
A1.所属大学にて経験あり76%、まったく始めて18%、病院実習にて経験あり6%
Q.実習や講義の時間について
A.1〜2時間未満45%、1時間未満10%、3時間以上10%、2〜3時間未満5%、不明・その他(希望者のみなど)30%
Q2.実習通じて抗癌剤の調製手技について修得・理解できたか?
A2.とてもそう思う25%、ややそう思う71%、あまりそう思わない4%
Q4.実習を通じて調製者の抗癌剤被曝とその防御策について理解できたか?
A4.とてもそう思う71%、ややそう思う29%
Q5.実習は今後の役に立つと思うか?
A5.とてもそう思う88%、ややそう思う4%、わからない8%
Q6.実習を通じてがん化学療法に関心をもったか、がん化学療法に携わってみたいか?
A6.とてもそう思う58%、ややそう思う42%
Q7.今後の進路
A7.病院薬剤師38%、保険調剤薬局および保険調剤含むドラッグストア27%、大学院進学19%、医薬品メーカー4%、公務員4%および未定8%
今回我々が作成した調製キット1は、実際に臨床で汎用されているリボフラビンを含む注射医薬品を用い、安全かつ安価に調製手技や抗がん剤被曝の教育が可能である。標準化学療法とした乳がんCEF療法において標準的な体表面積(1.5m)から平成19年7月現在の薬価にて換算すると、必要な医薬品費は実薬品を用いた場合の66,634円に対して代替薬剤では1,013円に過ぎない。シリンジ7やニードル6、グローブ4、ガウン3などを含めても1,200円前後で実施可能な点より教育の費用対効果性に優れていると考えられる。また、実習中に針刺しやアンプルカット時に手指を切るといった学生が散見されたことからも、実際の抗がん剤に触れる前に本調製キットを用いて練習することは安全面でも有用であると思われた。
薬剤師が医師に対して疑義照会するためには、標準的レジメンを把握し、処方設計できることが必要である。従って、カリキュラムには、調製手技に偏らず自分の身長・体重を例に投与量を算出し、投与輸液、投与時間などを添付文書やレジメン集を参考に指示書を作成することを盛り込んだ。こうして処方設計から調製という一連の手順によって、がん化学療法に関わる薬剤師の役割を実習できる内容をカリキュラムの特徴とした。
今回、実際に調製実習をしながら適宜、学生個人に誤った手技や理解を指摘する場面に多く遭遇した。共通的な事象とその原因として次のような点が考察される。1.シリンジ7目盛りの誤差を認識していないことによる不適切な容量のシリンジ7選択、2.コアリングの発生原因が認識されていないことによる不適切なニードル6選択、3.バイアルキャップは開封直後清潔であるとの誤解や開封前のアルコール清拭による細菌汚染防止やガラス片発生の低減を理解していないことによる不履行、4.シリンジ7の秤量範囲を理解していないことによる不適切な秤量、5.陰圧下での操作ができないあるいは抗がん剤スプラッシュの危険性認識の欠如による凍結乾燥バイアルの不適切な溶解分取操作などが観察された。特に調製手技としてバイアル凍結乾燥製剤の溶解・分取に不慣れな学生が散見された。手技以前に適正な溶解量と分取量を設定できない例やバイアルを開封して内容粉末を内用散剤のように秤り取る作業に入る学生もいた。また、患者1名分の調製作業のみに60〜120分かかる学生も多く、概して手技の未熟さが認識された。
各学生に自分が調製に用いたスピルシート8を紫外線18照射下で見せた結果、予想外に広範囲に薬液が飛散していることへの驚きが感想として聞かれるように、上記アンケート結果においても回答した全員が自らの手技が未熟だと回答していた。また、実習を受けた76%の学生が、既に所属大学で抗がん剤の取扱いや注射薬の調製に関して実習や講義を受けた上で本実習に臨んでいると回答していたが、実習や講義の時間は、過半数が2時間未満(約1コマ)に過ぎず、希望者のみという大学もあった。手技の未熟さからもいずれも各学生が実際の薬品に触る時間も量も不足していると思われた。実習通じて抗癌剤の調製手技について修得・理解できたかの質問にも96%が概してそう思うと回答している。また、抗癌剤被曝とその防御策についても100%がそう思うと回答していた。以上より、調製キットを用いた本カリキュラムは、手技の修得と被曝の理解という目的を網羅していると思われた。今回、潜在的にカリキュラムへの関心が高いと思われる病院薬剤師を希望進路とする学生は38%に過ぎなかったが、実習は今後の役に立つと思うかあるいは実習を通じてがん化学療法に関心をもったかの質問に、そう思うとの回答が92%および100%得られ、病院以外を希望進路とする学生にも有益な実習となっていた。抗がん剤被曝への懸念から、調製業務への関心に男女差があると思われたが、今回忌憚のない回答を得るためアンケートは無記名で実施された。従って回答に性差があるか不明である。しかし、本カリキュラムを実施した学生の70%が女性で、全般に高い関心が回答されていることから、女性の関心が低い傾向は認めなかった。自由記載の回答には、がん専門薬剤師を目指したい、病院薬剤師へ進路変更したいとの回答も散見された。以上からも本キットを用いた一連のカリキュラムの教育効果は非常に高いものと思われた。
今回作成した調製キット1やそれを用いたカリキュラムの目的は、抗がん剤被曝に対する意識の啓蒙が一つにある。既に欧米では、1970年代後半から80年代に抗癌剤を取り扱う看護師の尿中の変異原性物質は、扱わない看護師に比べ高いとの報告や妊娠初期の看護師における職務的な抗癌剤暴露と流産には相関があるとの報告、抗癌剤を取り扱った看護師(累積平均2150時間)の染色体断裂(≠染色体異常)は、扱わない看護師に比べ高いなど被曝の危険性が報告されている(Falck K, Grohn P, Sorsa M, et al. Mutagenicity in urine of nurses handling cytostatic drugs. Lancet 1979 ; 9: 1250-1251. Selevan SG, Lindbohm ML, Hornung RW, et al. A study of occupational exposure to antineoplastic drugs and fetal loss in nurses. N Engl J Med. 1985; 313(19): 1173-8. Waksvik H, Klepp O, Brogger O, et al. Chromosome analyses of nurses handling cytostatic agent. Cancer Treat Rep 1981; 65: 607−610.)。これらを背景に、欧米では教育〜ガイドライン制定に至る一連の対策が早くから行われているのに対し、本邦での実効的な対策は遅れていると言える。2004年における抗がん剤を取り扱う全国350施設における現状調査によれば、調査対象80%の病院で、抗がん剤を取り扱っているにも関わらず、安全キャビネットの設置など作業環境を考慮している施設は40%未満(米国99%)である。特に抗がん剤を取り扱う看護師における手袋の使用81%(米国94%)、マスクの使用59%(米国6%)、特に一切の対策なし18.2%と看護師の被曝は危惧される状況にある(石井範子、工藤由紀子、長谷部真木子ら、抗ガン剤を取り扱う看護師の職業的曝露の対策(その1)日本の医療施設における防護策の実態、日本看護研究学会雑誌2004:27;86。佐々木真紀子、石井範子、長谷部真木子ら、抗ガン剤を取り扱う看護師の職業的曝露の対策(その2)日本の医療施設における組織的な取組と課題、日本看護研究学会雑誌 2004:27;86。)。また、全国58施設における薬剤部での抗がん剤調製状況の調査によれば、70%の施設で抗がん剤の調製室を他業務との兼用使用しており、特に安全キャビネットを使用せずに調製しているあるいはTPN調製用のクリーンベンチで調製する施設がそれぞれ15%および10%存在し、一部の施設ではグローブの2重着用やゴーグル着用の不履行、ガウンの使いまわしなどが日常化している実態が報告されている(鍋島俊隆、加藤勝義、東海林徹ら、抗がん剤の調製ガイドラインの普及と抗がん剤の取り扱いに関する意識調査および汚染状況の実態調査に関するパイロット研究−抗がん剤無菌調製ガイドライン概要と抗がん剤調製状況の実態調査−、日本病院薬剤師会雑誌
2007: 43(1); 22-25。)。以上のように、看護師のみならず薬剤師自身の抗がん剤被曝に対する認識も決して高いとは言えない状況にある。
抗がん剤は、放射線のように被曝を定量的に測定する方法は確立されていない他、危険閾値が十分に明らかになっていない。しかし、その毒性や長期的な未知の影響を考慮すると抗がん剤を取り扱う医療従事者は、適切な設備・器具を使用し、危険性について熟知し、患者への安全対策同様に日常的に抗がん剤から被曝防御に努めることが必須である。多忙な業務においてその対策手技は煩雑と思うことも少なくないが、抗がん剤被曝の危険性に関する医薬品情報をいかに効果的に教育・啓蒙するかがその後のコンプライアンスに重要である。感染対策において手洗いの重要性を細菌汚染に見立てた蛍光ローションを手に塗布後に手洗いし、洗い残しを蛍光として検出するトレーニングキット(GlitterBugTM等)のように、本調製キットを用いて被曝・汚染を視覚に訴える教育・啓蒙は非常に効果的であると思われる。
現在、実施中のがん専門薬剤師研修において抗がん剤調製に不慣れな既卒薬剤師に対して本カリキュラムを導入している。薬学生のみならず新人看護師などへの抗がん剤調製と被曝対策の教育啓蒙にも本キットの使用は有用であると思われた。
本発明の活用例として、薬学生のみならず新人看護師などへの抗がん剤および制吐剤等の調製と被曝対策の教育啓蒙に適用することができる。
本発明の実施例1における調製キット(実習キット)1を示す図である。 CEF療法の標準的指示に対応する代替薬剤の一覧を示す図である。 調製実習の概要を示す図である。 実習生(調製実習者)15が使用したスピルシート8の例を示す図である。 実習生(調製実習者)15が使用したグローブ4の例を示す図である。 各実習内容の概要を示す図である。 実技実習での重要な点についてのチェック項目を示す図である。 実技実習での重要な点についてのチェック項目を示す図である。
符号の説明
1 調製キット(実習キット)、 2、2a、2b 代替薬剤、 3 ガウン、 4 グローブ、 5 マスク、 6 ニードル、 7 シリンジ、 8 スピルシート、 9 指示票、 10 ラベル、 11 レジメンおよびテキスト、 16、17 薬剤飛沫、 18 紫外線、 20 薬剤と投与量欄、 21 投与方法欄、 22 薬価欄、 23 規格(性状)欄、 24 標準投与量と費用欄、 30 代替薬剤(メーカー)欄、 31 設定規格(性状)欄、 40、50、60 項目欄、 41 内容欄、 42 時間欄、 51、61 実施内容とチェックポイント欄。

Claims (6)

  1. 所定の薬剤の調製実習に用いられる実習キットであって、
    スピルシートと、
    前記スピルシート上で調製される前記所定の薬剤の代替薬剤であってリボフラビンを含有するものとを備え、
    調製実習後の前記スピルシート上に照射された紫外線による該スピルシート上のリボフラビンが発する蛍光の有無によって、前記所定の薬剤の調製時における難度を実習させることを特徴とする実習キット。
  2. 請求項1記載の実習キットにおいて、前記所定の薬剤の前投与薬の代替薬剤であってリボフラビンを含有するものをさらに備え、該前投与薬の代替薬剤の調製実習後の前記スピルシート上に照射された紫外線による該スピルシート上のリボフラビンが発する蛍光の有無によって、該前投与薬の調製時における難度を実習させることを特徴とする実習キット。
  3. 請求項2記載の実習キットにおいて、前記前投与薬は制吐剤であり、該制吐剤はデキサメタゾン及びグラニセトロンであり、デキサメタゾンの代替薬剤はビタミンB でありグラニセトロンの代替薬剤はフラッドであることを特徴とする実習キット。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の実習キットにおいて、調製実習者が装着する装着物をさらに備え、代替薬剤の調製実習後の該装着物に照射された紫外線による該装着物上のリボフラビンが発する蛍光の有無によって、調製時における難度を実習させることを特徴とする実習キット。
  5. 請求項4記載の実習キットにおいて、前記装着物はグローブ、ガウン又はマスクであることを特徴とする実習キット。
  6. 請求項1乃至のいずれかに記載の実習キットにおいて、前記所定の薬剤は抗がん剤であり、該抗がん剤は塩酸エピルビシン及び5−フルオロウラシルであり、塩酸エピルビシンの代替薬剤はダイメジン・マルチであり5−フルオロウラシルの代替薬剤はK.C.L.であることを特徴とする実習キット
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