JP5062129B2 - エンジンの排気制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンの排気制御装置に関するものである。
エンジンにおいては、排気効率を向上させて体積効率つまりトルクを向上させるために、吸気弁と排気弁とが共に開弁された開弁オーバラップ期間を設定するのが一般的となっている。一方、排気弁により開閉される排気ポートには、排気脈動が作用するが、排気脈動の負圧波が上記オーバラップ期間に到達するタイミングでは排気効率が向上されることになる。特許文献1には、上記オーバラップ期間に排気脈動の負圧波が排気ポートに到達するようなタイミングではこのオーバラップ期間を大きくし、逆に、オーバラップ期間に正圧波が排気ポートに到達するタイミングではオーバラップ期間を小さくすることが開示されている。また、特許文献2には、上記オーバラップ期間の位相を変更可能として、このオーバラップ期間に負圧波が排気ポートに到達するタイミングとすることが開示されている。特許文献3には、吸気弁のリフト量と開弁角を変更する可変バルブ手段が開示されている。
特開平11−022499号公報 特許第3678861号公報 特開2006−348774号公報
ところで、最近のエンジン特に自動車用エンジンでは、燃費向上を図りつつトルクを確保することが強く要請されており、このような観点から、膨張比を大きくすることが望まれることになる。そして、膨張比を大きくするには、排気弁の開弁時期を遅くする(遅角させる)ことが望まれることになる。この一方、エンジンの高回転域では、多量の排気ガスを十分に排出するために、排気弁の開弁時期を早くすることが望まれるものとなる。
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、排気脈動を利用した排気ガスの効率的な排出と排気弁の開弁時期の適切な設定とによって、エンジンの広い回転域においてトルクを向上させることのできるようにしたエンジンの排気制御装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明にあっては次のような解決手法を採択してある。すなわち、特許請求の範囲における請求項1に記載のように、
同一気筒における吸気弁と排気弁との開弁オーバラップ期間において、排気脈動による負圧波が、排気弁が開閉する排気ポートに到達するように制御するエンジンの排気制御装置であって、
排気弁の開弁時期を変更する開弁時期変更手段と、
エンジン回転数を検出する回転数検出手段と、
前記回転数検出手段で検出されるエンジン回転に応じて、前記負圧波が前記オーバラップ期間に前記排気ポートに到達するように前記開弁時期変更手段を制御すると共に、エンジンの高回転域では低回転域に比して排気弁の開弁時期が進角されるように前記開弁時期変更手段を制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段はさらに、排気弁の開弁時期の進角によっては前記負圧波が前記オーバラップ期間に前記排気ポートに到達することができないような高回転となったときに、排気弁の開弁時期を遅角させることによって、より低次元の負圧波が該オーバラップ期間に該排気ポートに到達するように制御する、
ようにしてある。
上記解決手法によれば、排気弁の開弁時期が変更されることにより、排気脈動の位相そのものが変更されて、つまり排気ポートに負圧波が到達するタイミング(位相)を変更することが可能になる。そして、膨張比を大きくすることが望まれるエンジンの低回転域では、排気弁の開弁時期をエンジン高回転域の場合に比して相対的に遅角されつつ、吸気弁と排気弁との開弁オーバラップ期間において排気ポートに負圧波が到達されることにより、エンジン低回転域でのトルク向上が得られる。また、多量の排気ガスを十分に排出することが要求されるエンジンの高回転域では、排気弁の開弁時期をエンジンの低回転域に比して相対的に進角させつつ前記オーバラップ期間に排気ポートに負圧波が到達されることにより、エンジンの高回転域でもトルク向上が得れることになる。このようにして、エンジンの広い回転域に渡って、トルク向上を得ることができる。以上に加えて、排気弁の開弁時期の進角によっては前記負圧波が前記オーバラップ期間に前記排気ポートに到達することができないような高回転となったときには、排気弁の開弁時期を遅角させることによって、より低次元の負圧波がオーバラップ期間において排気ポートに到達するようにされるので、高回転域でも負圧波を利用したトルク向上を図ることができる。
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、特許請求の範囲における請求項2以下に記載のとおりである。すなわち、
前記制御手段は、エンジンの極低回転域においては、エンジン回転数の上昇に伴って排気弁の開弁時期を進角させるように前記開弁時期変更手段を制御する、ようにしてある(請求項2対応)。この場合、エンジンの極低回転域では、排気弁の開弁時期を十分に遅角させたものとして膨張比を大きく確保しつつ、エンジン回転数の上昇に応じて排気弁の開弁時期を進角させることによって、負圧波を利用した排気ガスの効率的な排出を行うことができる。
前記オーバラップ期間に前記排気ポートに前記負圧波を到達させるタイミングが得られないエンジン回転数域では、該オーバラップ期間が小さくされる、ようにしてある(請求項3対応)。この場合、排気脈動の正圧波によって排気ガスの排出効率が悪化してしまう事態を防止あるいは抑制することができる。
排気通路が、それぞれ排気順序の隣り合わない気筒の排気通路同士を一旦集合させてなる複数の集合排気通路を有する共に、該複数の集合排気通路の下流端同士を集合させた集合部を有するように構成され、
前記複数の集合排気通路同士を、前記集合部の上流側で連通・遮断する切換弁が設けられ、
前記制御手段は、エンジンの全回転域において前記オーバラップ期間に前記排気ポートに前記負圧波が到達するように、エンジン回転数に応じて前記切換弁を制御する、
ようにしてある(請求項4対応)。この場合、切換弁の切換によって、排気弁が開弁したときに生成した正圧波が反転して負圧波を生成する位置(前記複数の集合排気通路の部位、または前記集合部の部位)を調整し、この排気脈動の負圧波が排気ポートに到達するタイミング(位相)を変更することが可能となって、排気弁の開弁時期の変更と合わせて、エンジンの全回転域において前記オーバラップ期間に負圧波を到達させることが可能となる。また、前記オーバラップ期間に到達される負圧波として極力小さい次数の負圧波として、つまり振幅が極力大きい負圧波が前記オーバラップ期間に到達するようにして、トルクをさらに向上させる上でも好ましいものとなる。
前記開弁時期変更手段は、排気弁の閉弁時期を不変あるいはほぼ不変としつつ、排気弁の開弁時期を変更するように設定されている、ようにしてある(請求項5対応)。この場合、オーバラップ期間を所定の大きさに確保しておく上で好ましいものとなる。
本発明によれば、エンジンの広い回転域に渡ってトルク向上を得ることができる。
図1において、エンジンEは、実施形態では自動車用の直列4気筒の火花点火式エンジンとされている。エンジンEの各気筒1A〜1Dは、それぞれ、2つの吸気ポート2と2つの排気ポート3とを有する。図2に示すように、吸気ポート2は吸気弁4によって開閉され、排気ポート3は排気弁5によって開閉される。そして、各気筒1A〜1Dには、燃料噴射弁6および点火プラグ7が配設されている。なお、燃料噴射弁6は、燃焼室内に直接燃料噴射を行う直噴式とされているが、吸気ポート2に燃料噴射するポート噴射式であってもよい。
図2において、8はシリンダブロック、9はシリンダヘッド、10はピストン、11は吸気弁4を開閉駆動する吸気弁用カムシャフト、12は排気弁5を開閉駆動する排気弁用カムシャフトである。そして、排気弁用カムシャフト12には、排気弁5の開弁時期変更手段としての可変バルブ機構13が設けられている。勿論、上記各カムシャフト11,12は、ピストン10に連結されたクランク軸(図示略)と連動されている。
前記各吸気ポート2は、分岐吸気通路21を介してサージタンク22に接続されている。このサージタンク22には、共通吸気通路23が接続されて、この共通吸気通路23には、その上流側から下流側へ順次、エアクリーナ24,スロットル弁25が配設されている。
前記各排気ポート3は、分岐排気通路31に接続されている。各気筒毎の分岐排気通路31は、集合部32において集合された後、最終的に1本の共通排気通路33へと連なっている。そして、共通排気通路33には、排気ガス浄化触媒としての三元触媒34が配設されている。
ここで、前記集合部32は、各排気ポート3から排出される排気ガスの圧力波(正圧波)が反転される反転部となり、集合部32から各排気ポート3までの排気通路長さが、排気脈動の等価排気管長となる。すなわち、排気脈動の圧力波(負圧波、正圧波)は、音速でもって各排気ポート3と集合部32との間で往復することになる。
図3は、吸気弁4の開弁タイミングと、排気弁5の開弁タイミングとを示すものである。吸気弁4の開弁タイミングは一定とされて、吸気上死点よりも前側(進角側)に開弁されて、吸気下死点よりも後側(遅角側)に閉弁される。一方、排気弁5は、可変バルブ機構13によって、その閉弁時期は一定(実施形態では、一般的な設定と同様に吸気上死点よりも若干遅い時期)とされているが、開弁時期は可変とされている。すなわち、図3実線で示す開弁タイミングが基本となるもので、開弁時期が基本の開弁タイミングよりも進角側と遅角側とに連続的に変更可能となっている。このような排気弁5の開閉タイミングの変更は、特許文献3に記載のような可変バルブ機構を利用して行うことができる。
図2に示すように、マイクロコンピュータを利用して構成されたコントローラ(制御ユニット)Uによって、可変バルブ機構13が後述のように制御される。また、コントローラUには、エンジン回転数を検出する回転数センサS1からの信号が入力される。
排気弁5の開閉タイミングを、図3の実線で示す基本態様に設定したままの状態でのエンジントルクの変化の様子が、図4の破線で示される。この図4の破線で示すように、エンジントルクは、2000rpm付近(α6で示す)と、3000rpm付近(α4で示す)とで大きく落ち込み、また5000rpm付近(α2で示す)でも若干トルクが落ち込んでいる。この一方、2200rpm付近(α5で示す)と、3600rpm付近(α3で示す)では、トルクが大きくなっている。α3、α5で示す回転域でトルクが大きくなるのは、吸気弁4と排気弁5とが共に開弁するオーバラップ期間(以下、オーバラップ期間と称す)に排気ポート3に排気脈動の負圧波が到達するタイミングとなることに起因する。一方、α2,α4,α6で示す回転域でトルクが低下するのは、上記オーバラップ期間に排気脈動の正圧波が排気ポート3に到達するタイミングとなって、排気ガスの排出効率が悪化するためである。
ここで、図3に示すように、排気脈動は、排気弁5が開弁された直後から立ち上がって正圧波と負圧波とが繰り返し生じ、負圧波は、時間の進行に伴って、1回目の負圧波(1次負圧波)、2回目の負圧波(2次負圧波)、3回目の負圧波(3次負圧波)というように繰り返し発生されることになる。そして、1回目の負圧波をα1、2回目の負圧波をα2,3回目の負圧波をα3・・・・というように、負圧波の次数を符合αの後に付した数値でもって示してある。なお、負圧波は次数の大きいものほどその振幅が小さくなる。
排気脈動の伝達速度は音速という一定速度である一方、オーバラップ期間の生じるタイミングはエンジン回転数に応じて変化されることになる。したがって、図3において、オーバラップ期間に2次負圧波α2が到達するタイミングが示されるが、エンジン回転数が変更されると、オーバラップ期間が2次負圧波α2とは位相ずれした状態となる。
本発明では、排気弁5の開弁時期をエンジン回転数に応じて変更することによって、オーバラップ期間に負圧波が排気ポート3に到達するようにしてある。すなわち、本発明では、排気弁の開弁時期を変更することによって、排気脈動の発生するタイミングを変更して、オーバラップ期間に負圧波が排気ポート3に到達するようにすると共に、オーバラップ期間に排気ポート3に到達する負圧波の次数の変更をも行うようにしてある。より具体的記には、オーバラップ期間に負圧波が排気ポート3に到達するタイミングとするために、エンジンの低回転域では、排気弁5の開弁時期を基本の開弁時期よりも遅角させることによって行い、エンジンの高回転域では、排気弁5の開弁時期を基本の開弁時期よりも進角させて行うようにしてある。図5には、排気弁5の開弁時期の具体的な変更態様が示される。この図5において、EOは排気弁5の開弁時期であり、ECが排気弁5の閉弁時期(一定時期)であり、IOが吸気弁4の開弁時期(一定時期)である。そして、オーバラップ期間に排気ポート3に到達する負圧波の次数が、α2〜α6で区別されている。
図5から明かなように、エンジンの低回転域のうち極低回転域(実施形態では2000rpm付近)では、6次の負圧波α6がオーバラップ期間に排気ポート3に到達するように排気弁5の開弁時期がもっとも遅角され、この後、エンジン回転数の上昇に伴って排気弁5の開弁時期が徐々に進角されて、基本の開弁時期とされる。この基本の開弁時期となった時点では、5次の負圧波α5がオーバラップ期間に排気ポート3に到達することになる。オーバラップ期間に排気ポート3に到達する負圧波の次数は、図5に示すとおりであるが、図4に示すエンジントルクの落ち込む回転数に応じて、排気弁5の開弁時期が変更されて、オーバラップ期間に排気ポート3に到達する負圧波の次数が変更されている。すなわち、5次の負圧波がオーバラップ期間において排気ポート3に作用しなくなるエンジン回転数(実施形態では2600rpm付近)になると、排気弁5の開弁時期が遅角されて(2000rpm付近の開弁時期まで戻り)、オーバラップ期間において排気ポート3に4次の負圧波α4が到達するように負圧波の次数が低次に変更される。その後、エンジン回転数の上昇に伴って排気弁5の開弁時期が徐々に進角されて基本の開弁時期とされる。この基本の開弁時期となった時点(実施形態では3300rpm付近)では、3次の負圧波α3が、オーバラップ期間に排気ポート3に到達することになる。さらに、3次の負圧波α3がオーバラップ期間において排気ポート3に作用しなくなるエンジン回転数(実施形態では4000rpm付近)になると、排気弁の開弁時期がまた遅角されて(2000rpm付近の開弁時期まで戻り)、オーバラップ期間において排気ポート3に2次の負圧波α2が到達するように負圧波の次数がさらに低次に変更される。その後、エンジン回転数の上昇に伴って排気弁54の開弁時期が徐々に進角され、さらには、上記基本の開弁時期よりもさらに進角されて、排気弁5の開弁時期が進角側のまま推移するようになる。このように、排気弁5の開弁時期が、エンジンの高回転域では、エンジンの低回転域よりもさらに進角されることになる。
図5から明かなように、排気弁5の開弁時期は、エンジン高回転域では、α2で代表的に示されるように、α6,α4で代表的に示されるエンジン低回転域に比して、相対的に進角された状態とされる。すなわち、エンジン低回転域では、排気弁5の開弁時期が遅角されることによって、膨張比が大きく確保されることに加えて負圧波の利用によって、大幅なトルク向上が図られることになる。この一方、エンジン高回転域では、排気弁5の開弁時期が進角されることによって、多量の排気ガスを十分に排出できるようにしつつ、負圧波をも利用してトルク向上が図られることになる。本発明で得られるトルクは、図4の実線で示すようになり、エンジン回転数の広い範囲に渡ってトルク向上が図られると共に、トルクの変化量が小さいものとなって(フラットトルクとなって)、実用上極めて好ましいものとなる。なお、図5に示すような排気弁5の開弁時期は、エンジン回転数に対応づけてあらかじめコントローラUに記憶されているものである。
図6は、本発明の第2の実施形態を示すものである。本実施形態では、排気ガスの排出順序(つまり点火順序)が、例えば1番気筒1A、3番気筒1C、4番気筒1D、2番気筒1Bとされている。そして、排気ガスの排出順(つまり点火順)が隣り合わない気筒となる1番気筒1Aと4番気筒1Dとを一旦集合させた集合排気通路41を構成し、また2番気筒1Bと3番気筒3Cとを一旦集合させた集合排気通路42を構成してある。そして、各集合排気通路41と42とを集合部43で集合させて、この集合部43下流側を1本の共通排気通路44として構成してある。
上記各集合排気通路41と42とは、集合部43の上流側で、連通口45によって連通され、この連通口45が切換弁46によって開閉される。これにより、切換弁46が閉弁されているとき(連通口45が遮断されているとき)は、排気脈動は、集合部43で反転されて排気ポート3へ戻ることになる。この一方、切換弁46が開弁されているときは、連通口45が排気脈動の反転部となって、排気脈動が往復される等価排気管長が実質的に短いものとされる。このように、切換弁46の開閉に応じて、等価排気管長が変更されて、オーバラップ期間に負圧波が排気ポート3に到達するタイミングを変更することができる。なお、切換弁46を開弁したときと閉弁したときとで、排気ポート3に排気脈動の負圧波が生じるタイミングが一致しないように連通口4の位置が選択されている。
本実施形態では、ある特定のエンジン回転数において、排気弁5の開弁時期を変更しても、オーバラップ期間に負圧波が排気ポート3に到達するタイミングを得られないときでも切換弁46の開閉を利用して、オーバラップ期間に確実に負圧波を到達させることが可能となる。また、全エンジン回転数域において、排気弁5の開弁時期の変更のみでオーバラップ期間に負圧波を排気ポート3に到達させることが可能であっても、切換弁46の開閉を利用して、より振幅の大きい(次数の小さい)負圧波をオーバラップ期間に排気ポート3に到達させることも可能となる。勿論、切換弁46の開閉制御は、コントローラUによって行われるものである。
図7は、本発明の第3の実施形態を示すもので、可変バルブ機構13として、可変位相機構を用いたものとなっている。すなわち、排気弁5の開弁期間を全体的にオフセット(位相変更)するようにしてある。本実施形態では、オーバラップ期間が0となる状態まで排気弁5を進角可能としてある。本実施形態では、ある特定のエンジン回転数において、排気弁5の開弁時期を変更してもオーバラップ期間に負圧波が排気ポート3に到達するタイミングを得られないときには、オーバラップ期間を小さく(0も含む)することによって、排気脈動の正圧波によって排気ガスの排出効率が悪化される事態を防止あるいは抑制することが可能となる。
以上実施形態について説明したが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載された範囲において適宜の変更が可能であり、例えば次のような場合をも含むものである。エンジンEとしては、3気筒や6気筒等、他の多気筒エンジンであってもよい。また、ガソリンエンジンで代表される火花点火式エンジンに限らず、ディーゼルエンジンで代表される圧縮着火式エンジンであってもよい。吸気弁3の開弁タイミングを可変とする吸気弁用可変バルブ機構を有するエンジンであってもよい。排気弁用や吸気弁用の可変バルブ機構としては適宜のものを選択することができ、例えば排気弁5(吸気弁3についても同じ)をアクチュエータによって直接的あるいは間接的に駆動するようにして、このアクチュエータを駆動制御することによって行うことができる(アクチュエータが可変バルブ機構を構成することになる)。勿論、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
本発明の一実施形態を示すもので、エンジンの全体系統を示す簡略平面図。 図1に示すエンジンの簡略側面断面図。 吸気弁と排気弁との開弁オーバラップ期間と排気脈動との関係例を示す図。 負圧波によってトルク向上を得る一例を示す特性図。 排気弁の開弁時期の変更例を示す特性図。 本発明の第2の実施形態を示す要部簡略平面断面図。 本発明の第3の実施形態を示すもので、図3に対応した図。
U:コントローラ
S1:回転数センサ
E:エンジン
1A〜1D:気筒
2:吸気ポート
3:排気ポート
4:吸気弁
5:排気弁
13:可変バルブ機構
32:集合部
41,42:集合排気通路
43:集合部
45:連通口
46:切換弁


Claims (5)

  1. 同一気筒における吸気弁と排気弁との開弁オーバラップ期間において、排気脈動による負圧波が、排気弁が開閉する排気ポートに到達するように制御するエンジンの排気制御装置であって、
    排気弁の開弁時期を変更する開弁時期変更手段と、
    エンジン回転数を検出する回転数検出手段と、
    前記回転数検出手段で検出されるエンジン回転に応じて、前記負圧波が前記オーバラップ期間に前記排気ポートに到達するように前記開弁時期変更手段を制御すると共に、エンジンの高回転域では低回転域に比して排気弁の開弁時期が進角されるように前記開弁時期変更手段を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段はさらに、排気弁の開弁時期の進角によっては前記負圧波が前記オーバラップ期間に前記排気ポートに到達することができないような高回転となったときに、排気弁の開弁時期を遅角させることによって次元の異なる負圧波が該オーバラップ期間に該排気ポートに到達するように制御する、
    ことを特徴とするエンジンの排気制御装置。
  2. 請求項1において、
    前記制御手段は、エンジンの極低回転域においては、エンジン回転数の上昇に伴って排気弁の開弁時期を進角させるように前記開弁時期変更手段を制御する、ことを特徴とするエンジンの排気制御装置。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記オーバラップ期間において前記負圧波を前記排気ポートに到達させるタイミングが得られないエンジン回転数域では、該オーバラップ期間が小さくされる、ことを特徴とするエンジンの排気制御装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、
    排気通路が、それぞれ排気順序の隣り合わない気筒の排気通路同士を一旦集合させてなる複数の集合排気通路を有する共に、該複数の集合排気通路の下流端同士を集合させた集合部を有するように構成され、
    前記複数の集合排気通路同士を、前記集合部の上流側で連通・遮断する切換弁が設けられ、
    前記制御手段は、エンジンの全回転域において前記オーバラップ期間に前記負圧波が前記排気ポートに到達するように、エンジン回転数に応じて前記切換弁を制御する、
    ことを特徴とするエンジンの排気制御装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、
    前記開弁時期変更手段は、排気弁の閉弁時期を不変あるいはほぼ不変としつつ、排気弁の開弁時期を変更するように設定されている、ことを特徴とするエンジンの排気制御装置。
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