JP5060232B2 - 無線通信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、通信相手から周波数領域毎の無線品質の情報を受信する無線通信装置に関し、特に、受信した周波数領域毎の無線品質の情報に基づいて他の周波数領域の無線品質の情報を推定する無線通信装置に関する。
例えば、直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式を使用して、無線基地局装置(BTS)と端末装置との間で無線通信を行う無線通信システムが実施されている。
無線基地局装置から端末装置への下りリンクにおいて、OFDMA(OFDM Access)を用いた場合、無線基地局装置は、周波数軸上において無線品質が良好な周波数領域に送信データをスケジューリングすることにより、スループットを向上することができる。
このように無線基地局装置が周波数軸上において無線品質が良好な周波数領域に送信データをスケジューリングする場合には、これを可能とするために、端末装置は、端末装置から無線基地局装置への上りリンクにおいて、下りリンクの周波数軸上の周波数領域毎について無線品質を無線基地局装置へ報告する。
この場合に、例えば、下りリンクの周波数軸上の全ての周波数領域について無線品質を端末装置から無線基地局装置へ報告すると上りリンクの帯域を圧迫してしまうため、端末装置から無線基地局装置へ、下りリンクの周波数軸上における無線品質が良好な周波数領域の無線品質を上位から数個報告し、無線品質が良好ではない無線品質については間引いて報告しないという手法がある。
なお、無線品質の情報としては、例えば、CQI(Channel Quality Indicator)の情報が用いられる。
図3には、端末装置から無線基地局装置へ上位n(nは、1以上の整数)個のCQIを報告する方法の一例を示してある。
本例では、ある1つの端末装置において5個の周波数領域A、B、C、D、EのCQIを検出し、その中でCQIが大きい方から上位の3個のCQIとして、領域B、C、DのCQIを無線基地局装置へ報告している。また、他の領域A、EのCQIについては、間引かれて、無線基地局装置へは報告されない。
特開2006−20156号公報 3GPP TS 36.211 V1.1.0 (2007−05)
しかしながら、上述のように端末装置から無線基地局装置へ無線品質(CQI)を報告するシステムでは、例えば、無線品質が良好ではない周波数領域について、1度も無線品質が報告されなかった場合には、その周波数領域の無線品質が不定値となってしまうことや、或いは、無線品質が良好であったが、急激な無線品質の劣化で無線品質が報告されなかった場合には、実際には無線品質が良好ではないにもかかわらず、良好な無線品質のままとして把握されてしまうこと、などが生じていた。このため、無線基地局装置では、精度の良い周波数軸上のスケジューリングができなくなり、スループットの低下が起きていた。
本発明は、このような従来の事情に鑑み為されたもので、通信相手から受信した通信リソース領域(例えば、周波数領域)毎の通信品質に関する情報に基づいて他の通信リソース領域の通信品質に関する情報を推定することにより、例えば、良好なスケジューリングを行うことができる無線通信装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、周波数方向の範囲を用いて区分される又は周波数方向の範囲と時間方向の範囲を用いて区分される通信リソース領域を割り当ての単位として、通信相手の装置に対して複数の通信リソース領域を割り当て、前記通信相手の装置と無線により通信する無線通信装置において、次のような構成とした。
すなわち、受信手段が、前記通信相手の装置に対して割り当てた複数の通信リソース領域のうちの一部の通信リソース領域について、各通信リソース領域の通信品質に関する情報を前記通信相手の装置から受信する。推定手段が、前記受信手段により前記一部の通信リソース領域について受信された各通信リソース領域の通信品質に関する情報に基づいて、前記通信相手の装置に対して割り当てた複数の通信リソース領域のうちの他の通信リソース領域の通信品質に関する情報を推定する。スケジューリング手段が、前記受信手段により受信された通信リソース領域の通信品質に関する情報及び前記推定手段により推定された通信リソース領域の通信品質に関する情報に基づいて、通信リソース領域の割り当てを行う。
従って、通信相手から受信した通信リソース領域毎の通信品質に関する情報に基づいて他の通信リソース領域の通信品質に関する情報を推定することにより、例えば、通信相手から受信した通信リソース領域の通信品質に関する情報と推定した他の通信リソース領域の通信品質に関する情報に基づいて、良好なスケジューリングを行うことができる。
ここで、無線通信装置としては、種々なものに適用されてもよく、例えば、無線基地局装置や端末装置のように各種の無線通信システムの通信装置に適用することが可能であり、放送用の通信装置などに適用することも可能である。
また、無線通信装置としては、好ましい態様例として、OFDM方式を用いてデータを送信する装置に適用することが可能である。
また、周波数方向の範囲としては、例えば、OFDM方式などにおける複数のサブキャリアの中の一部又は全部を特定する範囲を用いることができる。
また、時間方向の範囲としては、例えば、OFDM方式などにおける複数のシンボルの中の一部又は全部を特定する範囲を用いることができる。なお、複数のシンボルの数としては、例えば、1スロットに含まれるシンボルの数を用いることができる。
また、通信リソース領域としては、例えば、OFDM方式において、リソースブロックの領域や、或いは、1個以上の所定数のリソースエレメントの領域などを用いることができる。
通信リソース領域は、例えば、時間方向の範囲が区切られない場合には、周波数方向の範囲のみを用いて区分されてもよく、或いは、周波数方向の範囲を用いて区分されるとともに、時間方向の範囲を用いて区分されてもよい。
また、通信相手の装置に対して割り当てる複数の通信リソース領域の数としては、種々な数が用いられてもよく、例えば、通信状況などに応じて、可変に制御されてもよい。この場合、通信状況などに応じて、通信相手の装置に対して割り当てる通信リソース領域の数が0或いは1であるときが発生してもよい。
また、通信相手の装置が割り当てられた複数の通信リソース領域のうちで通信品質に関する情報を送信する一部の通信リソース領域の数としては、種々な数が用いられてもよく、例えば、通信品質に関する情報を送信する通信リソース領域の数、或いは、通信品質に関する情報を送信しない通信リソース領域の数などが予め設定される。また、この一部の通信リソース領域としては、いずれの通信リソース領域が用いられてもよく、例えば、通信品質が良好な方から所定の数の通信リソース領域が用いられる。
また、通信品質に関する情報としては、種々な情報が用いられてもよく、例えば、パイロット信号に基づく受信電力の情報として、パイロット信号のCQIの情報を用いることができる。一般に、パイロット信号の振幅や位相は、基準値が用いられ、送信側と受信側とで把握されている。
また、通信相手の装置から通知された通信リソース領域の通信品質に関する情報に基づいて他の通信リソース領域の通信品質に関する情報を推定する手法としては、種々なものが用いられてもよい。
また、通信品質に関する情報を推定する対象となる通信リソース領域が2個以上ある場合には、これら2個以上の通信リソース領域についてまとめて同一の通信品質に関する情報を推定して用いてもよく、或いは、これら2個以上の通信リソース領域のそれぞれについて別個に通信品質に関する情報を推定して用いてもよい。
また、通信リソース領域の割り当て(スケジューリング)を行う手法としては、種々なものが用いられてもよい。
また、通信リソース領域の割り当て(スケジューリング)は、例えば、複数の通信相手の装置から受信された通信品質に関する情報及びそれに基づいて推定された通信品質に関する情報に基づいて、複数の通信相手の装置について考慮して行われ、一例として、それぞれの通信リソース領域を通信品質が良好となる通信相手の装置に割り当てて、全体として、通信品質を良好とするようなスケジューリングを行うことができる。
本発明に係る無線通信装置では、一構成例として、次のような構成とした。
すなわち、前記通信品質に関する情報として、通信品質を表す値(例えば、CQIの値)が用いられる。
また、前記推定手段は、前記受信手段により受信されたうちの1個の通信リソース領域の通信品質に関する情報から所定のオフセットの値を減じた結果の値を他の通信リソース領域の通信品質に関する情報の推定値とし、この場合に、推定対象となる通信リソース領域と推定に用いられる通信リソース領域との距離が小さいほど前記オフセットの値を小さくする(逆に言えば、推定対象となる通信リソース領域と推定に用いられる通信リソース領域との距離が大きいほど前記オフセットの値を大きくする)。
従って、オフセットの値を用いて、1個の通信リソース領域の通信品質に関する情報から他の通信リソース領域の通信品質に関する情報の推定値を検出することにより、簡易に通信品質に関する情報の推定値を検出することができ、また、通信リソース領域同士の距離に応じてオフセットの値の大きさを調整することにより、精度の良い推定を行うことができる。
ここで、通信品質に関する情報の推定に用いる1個の通信リソース領域の通信品質に関する情報としては、通信相手の装置から通知されたうちの任意のものが用いられてもよく、例えば、通信品質が最も悪いものを用いることや、或いは、推定対象となる通信リソース領域との距離が最も近い(小さい)ものを用いることができる。
また、通信リソース領域同士の距離としては、例えば、周波数方向の距離や、或いは、時間方向の距離や、或いは、周波数方向と時間方向からなる平面上における距離などを用いることができる。
また、オフセットの値について、例えば、上限値や下限値が設けられてもよい。また、通信品質に関する情報からオフセットの値を減じた結果の値について、下限値が設けられてもよい。
以上説明したように、本発明に係る無線通信装置によると、通信相手から受信した通信リソース領域の通信品質に関する情報に基づいて他の通信リソース領域の通信品質に関する情報を推定することにより、例えば、良好なスケジューリングを行うことができる。
本発明に係る実施例を図面を参照して説明する。
まず、リソースブロック(RB)や、スケジューリングや、無線品質(CQI)について、説明する。
図4には、OFDM方式における下りリンクのリソースグリッドの一例を示してある(非特許文献1参照。)。
1つの下りスロットでは、時間方向(図4において横軸)にNDL symb個のOFDMシンボルがあり、周波数方向(図4において縦軸)にNDL BW個のサブキャリアがある。1個のOFDMシンボル及び1個のサブキャリアにより特定される領域がリソースエレメントとなる。
また、OFDMシンボル方向に連続したNDL symb個のリソースエレメントとサブキャリア方向に連続したNRB BW個のリソースエレメントで囲まれる(NDL symb×NRB BW)個のリソースエレメントの集合領域がリソースブロックとなる。
図4に示されるのと同様な構成を有する下りスロットが、例えば、連続的に複数並べられて通信される。
この場合、下りスロットに設定された各リソースブロックや各リソースエレメントは、変更がなければ、下りスロットの周期毎に、同一のものが出現することとなる。
無線基地局装置(BTS)は、例えば、複数の端末装置(ユーザ)との間で、OFDM方式により無線通信を行う。
無線基地局装置により行われるスケジューリングでは、一例として、各端末装置に対する各チャネルについて、そのチャネルの無線通信で使用するリソースブロックを割り当てる。
本例では、共通制御チャネルやデータチャネルなどにリソースブロックを割り当て、パイロット信号の通信状況に基づいて端末装置が無線品質(CQI)を検出し、この検出結果に基づいて無線基地局装置がデータチャネルなどのスケジューリングを行う。
ここで、例えば、共通制御チャネルでは全てのOFDMシンボル及び全てのサブキャリアにパイロット信号が割り当てられ、また、データチャネルでは、基本的にはデータ信号が割り当てられるが、OFDMシンボル及びサブキャリアの一部の位置にパイロット信号が割り当てられる。
また、スケジューリングの具体的な手法としては、種々な手法が用いられてもよく、例えば、無線基地局装置と複数の端末装置との間での無線通信が全体として良好になるような態様で行われる。一例として、ある端末装置に対するあるリソースブロックの無線品質(CQI)が良好である場合には、そのリソースブロックをそのまま継続して使用し、また、ある端末装置に対するあるリソースブロックの無線品質(CQI)が劣化した場合には、そのリソースブロックについては他の端末装置へ割り当てるために確保して、前記ある端末装置には無線品質(CQI)が良好となる他のリソースブロックを割り当てるような手法を用いることができる。
また、ここでは、リソースブロックやスケジューリングについて幾つかの例を示したが、他の様々な態様が用いられてもよい。
例えば、1つの端末装置の1つのチャネルに1つのリソースブロックを割り当てる態様ではなく、1つのリソースブロックを複数の端末装置(複数のチャネル)に割り当てるような態様や、1個又は任意の複数個のリソースエレメントを単位として割り当てを行うような態様などを用いることも可能である。
また、スケジューリングは、例えば、無線基地局装置から端末装置への送信データについて行われるが、端末装置から無線基地局装置への送信データについて同様なスケジューリングを行うことも可能である。
本例では、無線品質を表す情報として、CQIの情報を用いる。CQIは、受信信号の電力(パワー)の値を表し、大きい方が無線品質が良い。
例えば、リソースブロックを単位として割り当てが行われる場合には、1つのリソースブロックに含まれるパイロット信号の電力の値がCQIとして検出され、また、1つのリソースブロックに複数のパイロット信号が含まれる場合には、これら複数のパイロット信号の電力の平均値がCQIとして検出されてもよい。
CQIは、例えば、離散的なデジタル値であり、一例として、1〜30の値をとる。この場合、1が下限値となり、30が上限値となる。このようなCQIの態様は、例えば、各システムで任意に設定されてもよい。
本例では、データ信号についてはCQIの検出には使用されず、受信側では、受信したデータ信号に誤りがあった場合には、送信側へ再送要求を発することや、或いは、送信側からの送信電力を上げるための要求を行う。
無線基地局装置において行われるスケジューリングでは、複数の端末装置から報告された複数の領域(例えば、リソースブロック)のCQIを考慮して、各端末装置に対する無線通信に使用する領域(例えば、リソースブロック)の割り当てを行う。一般に、ある周波数領域については、ある端末装置の通信特性(例えば、周波数特性)と他の端末装置の通信特性(例えば、周波数特性)とは異なり得るため、良好な特性となる端末装置にその周波数領域を割り当てる方が良い。
次に、本実施例に係る無線基地局装置を説明する。
図1には、本例の無線基地局装置の構成例を示してある。
本例の無線基地局装置は、受信信号処理機能部(Rx_SP)1と、CQI検出部2と、CQI推定部3と、MAC機能部4を備えている。
本例の無線基地局装置において行われる動作の一例を示す。
本例の無線基地局装置は、複数の端末装置との間で、無線により通信する。この場合に、無線基地局装置は、各端末装置に対するデータチャネル毎に下りリンクの周波数軸上の周波数領域(例えば、リソースブロック)を割り当てるスケジューリングを行う。なお、本例では、1つの端末装置のデータチャネルに対して、複数個の周波数領域が割り当てられる場合がある。
各端末装置から無線基地局装置へは、各端末装置に割り当てられた周波数領域毎に、各端末装置で検出された無線品質(CQI)の情報が送信されて通知される。この場合に、各端末装置では、割り当てられた複数であるm(mは、2以上の整数)個の周波数領域のそれぞれについて無線品質(CQI)を検出するが、その中で無線品質が良好な方(CQIが大きい方)から上位のn(n<m)個の周波数領域のみについて無線品質(CQI)を無線基地局装置へ通知する。
なお、通信状況などに応じて、1つの端末装置のデータチャネルに対して、1個の周波数領域のみが割り当てられるような場合があってもよい。
受信信号処理機能部1は、受信信号のベースバンド信号処理を行う機能を有しており、アンテナ(図示せず)により通信相手となる端末装置から無線受信された信号から受信データを復調し、復調したデータをCQI検出部2へ出力する。この復調データには、端末装置からのCQIの情報が含まれている。
CQI検出部2は、受信信号処理機能部1から入力された復調データに基づいて、下りリンクの周波数軸上の周波数領域毎のCQIを検出し、検出したCQIをCQI推定部3へ出力する。
CQI推定部3は、CQI検出部2から入力されたCQIに基づいて、通信相手となる各端末装置について、端末装置側で間引かれて通知されなかった周波数領域のCQIを推定し、そして、端末装置から通知されたCQI(検出されたCQI)及び推定したCQIをMAC機能部4へ出力する。
MAC機能部4は、CQI推定部3から入力されたCQI(検出されたCQI及び推定されたCQI)に基づいて、各端末装置に対する送信データをスケジューリングすることにより、各端末装置に対するデータチャネルの無線通信に使用する周波数領域(例えば、複数の周波数領域)の割り当てを決定する。このようなスケジューリングを常に又は定期的なタイミングなどで行うことにより、リアルタイム性のあるスケジューリングを行うことができる。
次に、本例のCQI推定部3により行われるCQIの推定方法を説明する。
図2には、端末装置から無線基地局装置へ上位n(nは、1以上の整数)個のCQIを報告する方法の一例を示してある。
本例では、ある1つの端末装置において5個の周波数領域A、B、C、D、EのCQIを検出し、その中でCQIが大きい方から上位の3個のCQIとして、領域B、C、DのCQIを無線基地局装置へ報告している。また、他の領域A、EのCQIについては、間引かれて、無線基地局装置へは報告されない。
無線基地局装置のCQI推定部3は、ある1つの端末装置について、無線品質が(比較的)良好であって当該端末装置から報告されて検出されたCQIの中から最低のCQIを検索する。図2の例では、領域DのCQIが最低のCQIとして検出される。
そして、CQI推定部3は、検出した最低のCQIから所定のオフセットを減じた(引いた)結果の値を、間引かれた周波数領域のCQIであると推定的に検出する。図2の例では、領域DのCQIから所定のオフセットを減じた結果の値を、他の領域(本例では、領域Aや領域E)のCQIとして推定する。なお、無線基地局装置では、スケジューリング(周波数領域の割り当て)を行っているため、いずれの周波数領域のCQIの報告が間引かれたかを把握することができる。
ここで、オフセットの値としては、任意の値が用いられてもよく、例えば、無線基地局装置のメモリに予め設定されて記憶される。
また、本例では、CQIは、離散的なデジタル値であり、例えば、1〜30の値をとる。
そして、例えば、オフセットの値が2であり、報告された中で最低のCQIが2又は1である場合には、オフセットの値を減じるとCQIの推定値が0又は−1となってしまうため、本例では、このように、最低のCQIからオフセットを減じた結果の値がCQIの下限値(本例では、1)を下回る場合には、CQIの推定値をCQIの下限値(本例では、1)とする。
なお、本例のように、オフセットを用いて報告されていない周波数領域のCQIを推定する場合には、CQIの推定値が実際の値となるとは限らないが、通常、CQIの数が多い方がスケジューリングの精度が良好となることが期待され、報告されなかった周波数領域について全くCQIの情報がないよりは、ある程度正しいと考えられるCQIの推定値があった方が良い。
次に、CQIの推定方法について、他の態様例を示す。
上記では、オフセットの値を一定としたが、他の構成例として、推定対象となる周波数領域と報告された推定に用いられる周波数領域との距離が近い(小さい)ほど、オフセットの値を小さくするような態様を用いることができる。なお、周波数領域同士の距離とオフセットの値との関係は、例えば、予め、メモリ上の対応テーブルなどに記憶され、或いは、予め用意された比例関係などを表す演算式を用いて算出される。
周波数領域同士の距離としては、一例として、リソースブロックなどが用いられる場合には、図4に示されるOFDMシンボル方向(時間方向)での距離又はサブキャリア方向(周波数方向)での距離や、或いは、図4に示されるOFDMリソースグリッドの平面上での距離を用いることができる。
また、上記では、報告された周波数領域のCQIの中で最低のCQIを用いて報告されなかった周波数領域のCQIを推定したが、他の構成例として、報告された周波数領域のCQIの中で、推定対象となる周波数領域に最も距離が近い周波数領域のCQIを用いて、CQIを推定するような態様を用いることもできる。
また、上記では、報告された1個の周波数領域のCQIに基づいて、報告されなかった他の周波数領域のCQIを推定したが、他の構成例として、報告された2個以上の周波数領域のCQIに基づいて、報告されなかった他の周波数領域のCQIを推定する態様が用いられてもよい。具体例としては、推定対象となる周波数領域(例えば、リソースブロックなど)の周囲に存在する報告された2個以上の周波数領域のCQIを(重み付け無しで)平均化した結果の値又は重み付けして平均化した結果の値をCQIの推定値とすることができる。
重み付けとしては、例えば、周波数領域同士の距離が近い(小さい)ほど、重み付けの値を大きくするような態様を用いることができる。なお、周波数領域同士の距離と重み付けの値との関係は、例えば、予め、メモリ上の対応テーブルなどに記憶され、或いは、予め用意された反比例関係などを表す演算式を用いて算出される。
また、この場合、推定対象となる周波数領域のCQIを推定するために用いられる周囲に存在する報告された周波数領域のCQIとしては、例えば、距離が近い方から所定の複数個の報告された周波数領域のCQIを用いる態様や、或いは、所定の距離内に存在する全ての報告された周波数領域(1個である場合もあり得る)のCQIを用いる態様などを用いることができる。
以上のように、本例の無線通信システムでは、端末装置から無線基地局装置への上りリンクにおいて、全ての周波数領域のCQIではなく、一部を間引いて上位の数個のCQIを通知することにより、CQIの通知により生じる上りリンクの帯域の圧迫を回避することができる。
また、本例の無線基地局装置では、端末装置から報告された無線品質が良好な周波数領域のCQIに基づいて間引かれた周波数領域のCQIを推定して、この推定結果をスケジューリングに用いることにより、精度の良い周波数軸上のスケジューリングを行うことができ、これにより、無線品質の向上や、スループットの増大を実現することができる。
本例の技術は、例えば、OFDMAのように、周波数軸上において無線品質が良好な周波数領域に送信データをスケジューリングして、受信側から送信側へ報告するCQIを間引くような種々なシステムに適用することが可能である。
なお、本例の無線基地局装置(無線通信装置の一例)では、アンテナや受信信号処理機能部1が周波数領域(通信リソース領域の一例)毎のCQI(通信品質に関する情報の一例)を端末装置(通信相手の装置の一例)から無線により受信する機能により受信手段が構成されており、CQI検出部2により検出された周波数領域のCQIに基づいてCQI推定部3が他の周波数領域のCQIを推定する機能により推定手段が構成されており、MAC機能部4がCQIの検出値及び推定値に基づいてスケジューリング(周波数領域の割り当て)を行う機能によりスケジューリング手段が構成されている。
ここで、本発明に係るシステムや装置などの構成としては、必ずしも以上に示したものに限られず、種々な構成が用いられてもよい。また、本発明は、例えば、本発明に係る処理を実行する方法或いは方式や、このような方法や方式を実現するためのプログラムや当該プログラムを記録する記録媒体などとして提供することも可能であり、また、種々なシステムや装置として提供することも可能である。
また、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示したものに限られず、本発明は、種々な分野に適用することが可能なものである。
また、本発明に係るシステムや装置などにおいて行われる各種の処理としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源においてプロセッサがROM(Read Only Memory)に格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成が用いられてもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウエア回路として構成されてもよい。
また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピー(登録商標)ディスクやCD(Compact Disc)−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体や当該プログラム(自体)として把握することもでき、当該制御プログラムを当該記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させることができる。
本発明の一実施例に係る無線基地局装置の構成例を示す図である。 間引かれたCQIの推定方法の一例を説明するための図である。 上位n個のCQIを報告する方法の一例を説明するための図である。 OFDM方式における下りリンクのリソースグリッドの一例を示す図である。
符号の説明
1・・受信信号処理機能部、 2・・CQI検出部、 3・・CQI推定部、 4・・MAC機能部、

Claims (2)

  1. 周波数方向の範囲を用いて区分される又は周波数方向の範囲と時間方向の範囲を用いて区分される通信リソース領域を割り当ての単位として、通信相手の装置に対して複数の通信リソース領域を割り当て、前記通信相手の装置と無線により通信する無線通信装置であって、
    前記通信相手の装置に対して割り当てた複数の通信リソース領域のうちの通信品質が良好な方から上位の一部の通信リソース領域について各通信リソース領域の通信品質を表す値を前記通信相手の装置から受信する受信手段と、
    前記受信手段により前記上位の一部の通信リソース領域について受信された各通信リソース領域の通信品質を表す値のうちの最低の値から、所定のオフセットの値を減じた結果の値を、前記通信相手の装置に対して割り当てた複数の通信リソース領域のうちの前記上位以外の他の通信リソース領域の通信品質を表す値の推定値とする推定手段と、
    前記受信手段により受信された通信リソース領域の通信品質を表す値及び前記推定手段により推定された通信品質を表す値に基づいて、通信リソース領域の割り当てを行うスケジューリング手段と、
    を備えたことを特徴とする無線通信装置。
  2. 請求項1に記載の無線通信装置において、
    前記推定手段は、推定対象となる通信リソース領域と推定に用いられる通信リソース領域との距離が小さいほど前記オフセットの値を小さくする、
    ことを特徴とする無線通信装置。
JP2007246397A 2007-09-25 2007-09-25 無線通信装置 Active JP5060232B2 (ja)

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