JP5058630B2 - グリースニップル - Google Patents

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Description

本発明は、グリースを供給するためのグリースニップルに関する。
一般に、トラック等の機械的構造物では、摺動部等にグリースを供給するため、グリースを供給するグリースニップルが設けられている。
登録実用新案第3052392号公報 実開平10−246号公報
しかしながら、従来のグリースニップルでは、機械的構造物側に螺合される取付部材に、グリースを供給するための給脂部材を所定角度で固定しているため、取付部材を機械的構造物側に螺合した時に給脂部材の方向が一定にならず、グリースガンによる給脂作業が困難になる場合があるという問題があった。
すなわち、例えば、取付部材を機械的構造物側に螺合した時に給脂部材の方向が、機械的構造物の部品が存在する方向に向くと、グリースガンの先端を給脂部材の給脂口に導くことが困難になり給脂作業が困難になる。
本発明は、かかる従来の問題を解決するためになされたもので、給脂部材の方向を自由に変更することができるグリースニップルを提供することを目的とする。
請求項1のグリースニップルは、被取付部材に取り付けられる取付部材のジョイント部に球面状の受け部を形成し、グリースを供給するための給脂部材のジョイント部に、前記受け部に嵌合する球面状の連結部を形成し、前記取付部材に前記給脂部材を、前記ジョイント部を介して3次元方向に回動自在に連結したグリースニップルであって、前記取付部材の前記ジョイント部に、前記連結部を前記受け部に当接させる蓋部材を配置すると共に、前記取付部材内に設けたグリース通路に、前記連結部を前記蓋部材側に付勢する付勢手段を設けたことを特徴とする。
請求項1のグリースニップルによれば、取付部材のジョイント部に球面状の受け部を形成し、給脂部材のジョイント部に、当該受け部に嵌合する球面状の連結部を形成して、取付部材に給脂部材をジョイント部を介して回動自在に連結したので、給脂部材を3次元方向に確実に回動することができる。
そして、取付部材のジョイント部に連結部を受け部に当接させる蓋部材を配置したため、取付部材に給脂部材を確実に支持することができる。
また、取付部材内のグリース通路に、連結部を蓋部材側に付勢する付勢手段を設けたため、給脂部材が自由に傾くことを防止することができる。
以下、本発明の実施形態を図面を用いて詳細に説明する。
図1及び図2は、本発明のグリースニップルの一実施形態を示している。
グリースニップルは、取付部材11、給脂部材13を有している。取付部材11には、給脂部材13が、ジョイント部15を介して3次元方向に回動自在に連結されている。
給脂部材13は、給脂部13a、連結部13bを有している。
給脂部材13の軸長方向には、給脂部13aおよび連結部13bを貫通して、グリース通路を形成する貫通穴13cが形成されている。給脂部13aの貫通穴13cの先端には、球状のボール部材17が配置されている。ボール部材17は、貫通穴13cの先端に形成される抜止部13dにより貫通穴13cからの脱落を防止されている。ボール部材17は、コイルスプリング19により先端側に向けて付勢されている。コイルスプリング19の後端は、貫通穴13cに形成される突出部13eに支持されている。連結部13bは、略球状に形成されている。
取付部材11の軸長方向には、グリース通路を形成する貫通穴11aが形成されている。取付部材11のジョイント部15には、球面状の受け部11bが形成されている。受け部11bには、連結部13bが回動可能に嵌合されている。
取付部材11の先端には、連結部13bをシールするシール部材21が配置されている。シール部材21には、Oリング等が使用される。
取付部材11の先端部には、雄螺子部11cが形成されている。雄螺子部11cには、六角ナット状の蓋部材23が螺合されている。蓋部材23をスパナ等により回動することにより、蓋部材23が雄螺子部11cに螺合される。蓋部材23により、シール部材21および連結部13bの抜けが防止される。
取付部材11の給脂部材13と反対側には、テーパ雄螺子部11dが形成されている。テーパ雄螺子部11dは、被取付部材25のテーパ雌螺子部25aに螺合される。取付部材11の給脂部材13側には、雄螺子部11cに隣接する位置に六角状の締結部11eが形成されている。この締結部11eをスパナ等により回動することにより、取付部材11が被取付部材25に螺合される。
取付部材11の貫通穴11aには、給脂部材13の連結部13bを蓋部材23側に付勢するコイルスプリング27が配置されている。コイルスプリング27の後端は、貫通穴11aに形成される突出部11fに支持されている。
上述したグリースニップルでは、給脂部材13の給脂部13aの先端に、グリースガン(不図示)を押圧し、グリースガンからグリースを供給すると、ボール部材17が連結部13b側に移動し、ボール部材17と貫通穴13cとの間に間隙が形成される。そして、供給されたグリースが、給脂部材13の貫通穴13cを通った後、取付部材11の貫通穴11aを通り、被取付部材25に供給される。
上述したグリースニップルでは、取付部材11に給脂部材13を、ジョイント部15を介して3次元方向に回動自在に連結したので、図3および図4に示すように、給脂部材13の方向を指等により自由に変更することができる。
従って、例えば、取付部材11を被取付部材25に螺合した時に給脂部材13の方向が、グリースガンの先端を挿入できない方向を向いている時には、給脂部材13の方向を変えることで、グリースガンによる供給が可能になる。なお、被取付部材25に取付部材11を固定した状態では、指により取付部材11を回動することは困難である。
また、上述したグリースニップルでは、取付部材11のジョイント部15に球面状の受け部11bを形成し、給脂部材13のジョイント部15に、受け部11bに嵌合する球面状の連結部13bを形成したので、給脂部材13を3次元方向に確実に回動することができる。
そして、取付部材11のジョイント部15に連結部13bを受け部11bに当接させる蓋部材23を配置したので、取付部材11に給脂部材13を確実に支持することができる。
また、取付部材11の貫通穴11aに、連結部13bを蓋部材23側に付勢する付勢手段を設けたので、給脂部材13が自由に傾くことを防止することができる。
さらに、取付部材11のジョイント部15に、連結部13bをシールするシール部材21を配置したので、グリースが漏れ出すことを防止することができる。
また、上述したグリースニップルでは、被取付部材25のテーパ雌螺子部25aに、取付部材11のテーパ雄螺子部11dを螺合しているため、被取付部材25に対する給脂部材13の角度を所定の角度に設定することが特に困難である。しかしながら、給脂部材13が3次元方向に回動するため、給脂部材13の角度を自由に設定することが可能になる。
そして、上述したグリースニップルでは、従来から使用されている取付部材に給脂部材を所定の角度で固定したグリースニップルに比較して、角度選択の自由度を大幅に向上することができる。また、角度選択の自由度が向上するため、固定角度の異なる複数種類のグリースニップルを使用する必要がなくなり誤組み付けを低減することができる。
本発明のグリースニップルの一実施形態を示す縦断面図である。 図1のグリースニップルを示す側面図である。 図1の給脂部材を回動した状態を示す縦断面図である。 図3のグリースニップルを示す側面図である。
符号の説明
11…取付部材
11b…受け部
11d…テーパ雄螺子部
13…給脂部材
13b…連結部
15…ジョイント部
21…シール部材
23…蓋部材
25…被取付部材
25a…テーパ雌螺子部
27…コイルスプリング

Claims (1)

  1. 被取付部材に取り付けられる取付部材のジョイント部に球面状の受け部を形成し、
    グリースを供給するための給脂部材のジョイント部に、前記受け部に嵌合する球面状の連結部を形成し、
    前記取付部材に前記給脂部材を、前記ジョイント部を介して3次元方向に回動自在に連結したグリースニップルであって、
    前記取付部材の前記ジョイント部に、前記連結部を前記受け部に当接させる蓋部材を配置すると共に、
    前記取付部材内に設けたグリース通路に、前記連結部を前記蓋部材側に付勢する付勢手段を設けたことを特徴とするグリースニップル。
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