JP5056927B2 - 画像処理装置、画像処理方法および撮像装置 - Google Patents

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本発明は、画像処理装置、画像処理方法および撮像装置に関し、所定の色コーディング(色配列パターン)の色フィルタを有する固体撮像装置の出力信号を処理する画像処理装置および画像処理方法、並びにこれら画像処理装置または画像処理方法を用いた撮像装置に関する。
近年、一つの固体撮像素子を用いてカラーディジタル画像を記録する装置、例えば単板式ディジタルスチルカメラ、単板式ディジタルビデオカメラ等の撮像装置において、そのシステムが有する固体撮像素子の多画素化が進んでいる。こうしたシステムにおいて、固体撮像素子の各画素上に配置するOCCF(On Chip Color Filter)の色配列パターンには様々なものが考えられるが、その色配列パターンに依存して各色における空間サンプリング周波数が異なる。
そして、各色における空間サンプリング周波数が異なると、出力画像の輝度解像度、色解像度、偽色等に影響が及ぶことが知られている。例えば、ベイヤー配列と呼ばれる色配列パターンでは、図25に示すように、奇数行目に赤色(R)画素と緑色(G)画素とを交互に配置し、偶数行目に緑色(G)画素と青色(B)画素とを交互に配置した色コーディングとなっている。
このベイヤー配列は、一般的に人間の目が敏感とされる輝度(Y)信号の主成分であるG画素を、一般的に人間の目が鈍感とされるクロマ(C)信号の主成分であるR画素、B画素に対して多く配列することにより、出力画像の視感度特性をある程度向上した例と言える。
しかし、ベイヤー配列の色コーティングは、人間の視感度特性にとって最適であるとは言えない。何故ならば、人間の目の特性として、輝度に関しては高い周波数まで認識することができるが、色に関しては高い周波数を認識することが困難であるいう性質があるからである。
また、撮像装置の信号処理において、空間的に位相が異なるRGB信号から輝度信号や色差信号を生成することは色偽信号を作る原因となるために、同じ空間位相のRGB信号を作った上で輝度信号処理および色差信号処理を行わなければならない。したがって、補間処理によって、空間的に位相が異なるRGB信号から同空間位相のRGB信号をいかに最適に作ることができるかが重要になってくる。
この補間処理を行うために、従来は、補間画素に関して左右および上下の4方向の4つの画素情報に基づいてその4方向に対する相関値を算出し、この算出した4方向に対する相関値を基に補間係数を決定し、この決定した補間係数を用いて上記4つの画素情報を基に補間処理を行うようにしていた(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−177994号公報
しかしながら、上記従来技術では、高い輝度解像度が得られる一方で、C信号の主成分となる色の空間サンプリング周波数が低下するために、十分な色解像度が得られないばかりか、偽色の発生原因となる問題があった。
本発明は、これらの問題を解決するために為されたものであり、その第一の目的とするところは、OCCFの色配列パターンと適切な補間処理とにより高い輝度解像度を得ることができることに加えて、偽色をより低減可能な画像処理装置、画像処理方法および撮像装置を提供することにある。
本発明はさらに、OCCFの色配列パターンと適切な補間処理とにより高い輝度解像度を得ることができることに加えて、色解像度を損なうことない画像処理装置、画像処理方法および撮像装置を提供することを第二の目的としている。
上述の目的を達成するために、本発明では、所定の色配列パターンのフィルタを有する固体撮像素子から出力される画像信号中の第一の色信号と第二の色信号との色差信号を生成し、色差信号生成手段で生成された色差信号に対して、固体撮像素子の注目画素の第一の色信号のレベルと注目画素の周囲に存在する第一の色信号のレベルとの差分絶対値の関数を補間係数として補間処理を行い、色差信号生成手段からの色差信号に対して、固体撮像素子の補間位置と補間に用いる画素位置との距離を参照して第2の補間処理を行い第一の色信号の周波数帯域を基に第一の補間手段を経た色差信号と第二の補間手段を経た色差信号とを混合して出力する、という構成をとっている。
この補間処理での補間原理は、上記色配列パターンにおいて、第一の色の色フィルタは第一の色の光成分のみならず、第二の色の光成分をも少なからず透過しているということを前提としている。この前提の下に、注目画素の第一の色信号のレベルと注目画素の周囲に存在する第一の色信号のレベルとの差分絶対値の関数を補間係数として色差信号の補間を行う、即ち第一の色信号レベルを色差信号の補間に用いることで、色差信号の苦手とする周波数帯域の信号遷移を、高周波を捕らえられる第一の色信号レベルに追従させることが可能となるために、色解像度を上げることができる。
本発明によれば、クロマ信号の主成分となる色の空間サンプリング周波数が低くなるような色フィルタの色配列パターンを採用しても、最終的な色差信号の絶対値を小さくするような第一の色信号を新たに補間して生成し、この生成した第一の色信号を用いて色差信号を生成することで、色差信号を求める際にサンプリング周波数の低さが原因で発生する偽色を低減でき、また第一の色信号レベルを色差信号の補間に用いることで、色解像度を上げることができる。
本発明に係るディジタルビデオカメラの記録系システム構成の一例を示すブロック図である。 OCCFの色配列パターン(色コーティング)の一例を示す図である。 本色配列パターンのG限界解像度とRB限界解像度を示す図である。 補間処理回路の具体的な構成の一例を示すブロック図である。 Y信号用G補間回路での補間処理の説明図である。 本色配列パターンでGのみを抜き出した画素配列を示す図である。 Y信号用G補間回路での具体的な補間処理の一例の手順を示すフローチャートである。 HV方向のバンドパスフィルタの周波数特性を示す図である。 NH、NV方向のバンドパルスフィルタの周波数特性を示す図である。 解像度チャートを示す図である。 周波数チャートにおける各ポイントとその相関値の関係を示す相関線図である。 相関値と補間値の関係を示す図である。 色差信号生成回路での処理を説明する概念図である。 C信号補間用G補間回路での処理の説明図である。 周波数帯域検出回路(1)での処理の説明図である。 色差信号混合回路(1)での処理の説明図である。 色差信号混合回路(1)での処理の具体例を示す図である。 中心画素補間回路での処理の説明図である。 メディアン補間の処理の説明図である。 Gレベル補間回路でのGレベル補間の説明図である。 距離補間回路での処理の説明図である。 周波数帯域検出回路(2)での処理の説明図である。 色差信号混合回路(2)での処理の説明図である。 色差信号混合回路(2)での処理の具体例を示す図である。 ベイヤー配列の色配列パターンを示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係る画像処理装置または画像処理方法を用いた撮像装置、例えばディジタルビデオカメラの記録系システム構成の一例を示すブロック図である。
ここに、撮像装置とは、撮像デバイスとしての固体撮像素子、当該固体撮像素子の撮像面(受光面)上に被写体の像光を結像させる光学系および当該固体撮像素子の信号処理回路を含むカメラモジュール、当該カメラモジュールを搭載したディジタルスチルカメラやディジタルビデオカメラ等のカメラ装置、携帯電話等の電子機器に搭載されるカメラ装置を言うものとする。
図1において、被写体(図示せず)からの像光L1は、光学系、例えば撮像レンズ11によって撮像デバイスである固体撮像素子12の撮像面上に集光される。固体撮像素子12は、光電変換素子を含む画素が行列状に多数2次元配置され、輝度(Y)信号を作る上で主成分となる色成分(特許請求の範囲における第一の色信号に相当)と、クロマ(C)信号を作る上で主成分となる色成分(特許請求の範囲における第二の色信号に相当)とを含むOCCF(色フィルタ)が画素の表面上に配置された構成となっている。
固体撮像素子12としては、CCD(Charge Coupled Device)型固体撮像素子に代表される電荷転送型固体撮像素子、MOS(Metal Oxide Semiconductor)型固体撮像素子に代表されるX−Yアドレス型固体撮像素子のいずれであっても良い。撮像レンズ11によって集光された光成分L2のうち、各OCCFの透過色成分のみがフィルタを通過して固体撮像素子12の各画素に入射する。画素の各々に入射した光は、フォトダイオード等の光電変換素子によって光電変換される。
以下の説明では、OCCFにおいて、輝度信号を作る上で主成分となる色成分として例えば緑色(G)を、クロマ信号を作る上で主成分となる色成分として例えば赤色(R)、青色(B)をそれぞれ例に挙げて説明するものとする。ただし、本発明はこれらの色成分の組み合わせに限られるものではなく、Y成分を作る上で主成分となる色成分として、例えばホワイト、シアン、イエローなどを用い、C成分を作る上で主成分となる色成分として、例えばマゼンタ、シアン、イエローなどを用いることも可能である。
(OCCFの色配列パターン)
図2は、OCCFの色配列パターン(色コーティング)の一例を示す図である。図2に示すように、本色配列パターンは、画素が水平方向(画素行に沿った方向;行方向)および垂直方向(画素列に沿った方向;列方向)で等間隔(画素ピッチ)dとなるように正方格子状に配列されている画素配列に対して、1行目は水平方向の4画素を単位としてRGBGの繰り返しで配列され、2行目はGのみが配列され、3行目は水平方向の4画素を単位としてBGRGの繰り返しで配列され、4行目はGのみが配列され、以降、この4行を単位として繰り返して配列された構成となっている。
すなわち、本OCCFの色配列パターンにおいては、図2から明らかなように、Y信号を作る上で主成分となる色成分(本例では、G)と、C信号を作る上で主成分となる色成分(本例では、R,B)が、GでR,Bの各々の周囲を囲むように配置され、またR,Bが水平・垂直に対して4dの間隔で配置された構成となっている。
かかる構成の色配列パターン(色コーディング)において、サンプリングレートを水平・垂直方向で考えた場合に、画素間のサンプリングレートを画素ピッチに対応したdとすると、Gのサンプリングレートはdであり、R,Bのサンプリングレートは2dである。すなわち、R,Bは、水平・垂直方向のサンプリングレートがGに対して1/2のレートとなるように1列おき(本例では奇数列)および1行おき(本例では奇数行)に配置されている。したがって、GとR,Bの間に水平・垂直方向に2倍の解像度の差がある。また、サンプリングレートを斜め45°方向で考えると、Gのサンプリングレートはd/2√2であり、R,Bのサンプリングレートは2d/√2である。
ここで、空間周波数特性について考える。水平・垂直方向については、Gのサンプリングレートがdであるために、サンプリング定理から(1/2)fsの周波数の信号まで捉えることができる。斜め45°方向については、Gのサンプリングレートがd/2√2であるために、サンプリング定理から(1/√2)fsの信号まで捉えることができる。
同様にR,Bについて考える。RとBは画素配列の間隔が同じであるため、同様に考えることができる。したがって、ここではRだけについて述べる。
Rの空間周波数特性に関して、水平・垂直方向については、Rのサンプリングレートが2dであるために、サンプリング定理から1/4fsの周波数の信号まで捉えることが可能であり、斜め45°方向については、Rのサンプリングレートがd/2√2であるために、サンプリング定理から(1/4√2)fsの信号まで捉えることができる。
以上のことを踏まえ、本OCCFの色配列パターンの空間周波数特性を図3に示す。Gは水平・垂直方向に関して(1/2)fsまでの信号を、斜め45°方向に関して(1/√2)fsまでの信号を捉えることができる。また、R,Bは水平・垂直方向に関して(1/4)fsまでの信号を、斜め45°方向に関して(1/4√2)fsまでの信号を捉えることができる。
図3において、点線はベイヤー配列のG限界解像度とRB限界解像度を示している。このベイヤー配列のG限界解像度との対比から明らかなように、本OCCFの色配列パターンの場合には、ベイヤー配列に対して約2倍の輝度解像度を得ることが可能になる。
なお、固体撮像素子12のOCCF色配列パターンとしては、図2に示す色配列パターンに限られるものではなく、ベイヤー配列など周知の色配列パターンであっても良い。ただし、高い輝度解像度を得る上では、図2に示す色配列パターンなど、Y信号を作る上で主成分となる色成分(本例では、G)と、C信号を作る上で主成分となる色成分(本例では、R,B)が、GでR,Bの各々の周囲を囲むように配置された色配列パターンが好ましい。
Y信号を作る上で主成分となるGとC信号を作る上で主成分となるR,Bが、GでR,Bの各々の周囲を囲むように配置された色配列パターンとしては図2に示す色配列パターンの他に、例えば、正方格子状の画素配列に対して、1行目は水平方向の4画素を単位としてRGGGの繰り返しで配列し、2行目はGのみを配列し、3行目は水平方向の4画素を単位としてGGBGの繰り返しで配列し、4行目はGのみを配列し、以降、この4行を単位として繰り返して配列した色配列パターンが挙げられる。
さらに、図2に示す正方格子状の画素配列の画素ピッチdに対して、水平・垂直方向の各画素ピッチを√2dとし、各画素が1行毎および1列毎に画素ピッチ√2dの1/2ずつずれた(奇数行と偶数行で水平方向に画素ピッチの1/2だけ、奇数列と偶数列で垂直方向に画素ピッチの1/2だけ画素がずれた)、いわゆる斜め画素配列に対して、1行目はGとRが交互に配列されたGRライン、2行目はGのみが配列されたGライン、3行目はBとGが交互に配列されたGBライン、4行目はGのみが配列されたGライン、以降、この4行を単位として繰り返して配列された色配列パターンなどが挙げられる。
図1に説明を戻す。固体撮像素子12の各画素で光電変換されて得られるアナログ信号E1は、A/D変換器13によってデジタル信号S1に変換された後、本発明に係る画像処理装置であるカメラ信号処理部14に入力される。
カメラ信号処理部14は、光学系補正回路21、ホワイトバランス処理回路22、補間処理回路23、ガンマ補正処理回路24、Y(輝度)信号処理回路25およびC(クロマ)信号処理回路26等を有する構成となっている。
光学系補正回路21は、カメラ信号処理回路14に入力されるデジタル信号S1に対して黒レベルを合わせるデジタルクランプ、撮像デバイス12の欠陥を補正する欠陥補正、撮像レンズ11の周辺光量落ちを補正するシェーディング補正など、固体撮像素子12や光学系に関する補正を行う。
ホワイトバランス処理回路22は、白い被写体に対してRGBが同じになるようにホワイトバランスを調整する処理を光学系補正回路21を経た信号S2に対して行う。補間処理回路23は、ホワイトバランス処理回路22を経た信号S3が各色で空間サンプリング周波数が異なるため、固体撮像素子12のOCCF配置パターンに依存した補間処理を行うことによって各画素に対する同時化を行うことで、空間位相の揃ったRGB信号R1,G1,B1を作り出す。この補間処理回路23における具体的な補間処理が本発明の特徴とするところであり、その詳細については後述する。
ガンマ補正処理回路24は、空間位相の揃ったRGB信号R1,G1,B1に対してガンマ補正(1/γ)の処理を行ってRGB信号R2,G2,B2に変換した後Y信号処理回路25およびC信号処理回路26に供給する。Y信号処理回路25およびC信号処理回路26は、RGB信号R2,G2,B2から所望のビデオ信号、即ち輝度信号Y1および色差信号Cr1、Cb1を生成する。
次に、本発明の特徴部分である補間処理回路23の具体的な構成について説明する。図4は、補間処理回路23の具体的な構成の一例を示すブロック図である。
図4に示すように、本例に係る補間処理回路23は、Y信号用G補間回路31、色差信号生成回路32、C信号補間用G補間回路33、色差生成回路34、周波数帯域検出回路(1)35、色差信号混合回路(1)36、中心画素補間回路37、Gレベル補間回路38、中心画素補間回路39、距離補間回路40、周波数帯域検出回路(2)41、色差混合回路(2)42および色差信号戻し回路43を有する構成となっている。
Y信号用G補間回路31は、図5に示すように、入力信号(ホワイトバランス処理回路22の出力信号)S3のG信号から、高いY解像度を得るための信号G1を補間処理によって生成する。ここで、Y信号用G補間回路31での具体的な補間処理の一例について説明する。
図2のOCCFの色配列パターンにおいてGだけを抜き出した画素配列(色配列)を図6に示す。先ず、図6の画素配列において、補間画素Xに対してGが水平・垂直・斜め方向の周辺8画素、即ち画素G4,G5,G6,G8,G9,G11,G12,G13に存在している。ベイヤー配列の色コーディングでは、水平・垂直4方向にしかGの画素が存在しなかった補間画素Xを観察すると、Gの画素が碁盤の目のように配置されていることがわかる。このことが高解像度を実現する上でも非常に重要である。
本例に係る補間処理では、水平・垂直方向の相関だけでなく斜め方向の相関も算出し、水平・垂直方向の相関と斜め方向の相関の関係から、実際にどの画素を用いて補間を行ったらよいかを判断しつつ補間処理を行うことを特徴としている。
本例に係る補間処理の手順について、図7のフローチャートに沿って説明する。ここでは、水平方向をH方向、垂直方向をV方向、H方向に対して45°右回転した軸方向をNH方向、H方向に対して45°左回転した軸方向をNV方向と記述することとする。
〈ステップS11,S12〉
図6の画素Xを補間画素(補間対象の注目画素)とし(ステップS11)、先ず、HV方向の相関値を算出する(ステップS12)。具体的には、補間画素Xの左斜め上の画素G4を中心としてバンドパスフィルタによるフィルタリングをHV方向にかけることで、HV方向の相関値を算出する。このHV方向のバンドパスフィルタの周波数特性(フィルタ特性)を図8に示す。
ここで、バンドパスフィルタの水平方向の出力をBpf_H_G4、垂直方向の出力をBpf_V_G4とすると、
Bpf_H_G4=−G3+2G4−G5
Bpf_V_G4=−G1+2G4−G8
なるフィルタリング結果が得られる。
次に、画素G4に対するH方向の相関値S_H_G4を、フィルタ特性が同じバンドパスフィルタの水平・垂直方向のフィルタ出力Bpf_H,Bpf_Vの割合、具体的には次式から算出する。
S_H_G4=Bpf_V/(Bpf_H+Bpf_V)
ここで、V方向の相関値S_V_G4については、S_V_G4=1−S_H_G4であり、H方向の相関値S_H_G4さえ算出してしまえば容易に算出できるために、ここでは特に算出しない。
この一連の処理で、画素G4を中心としたHV方向の相関値S_H_G4,S_V_G4を算出したことになる。ここで、例えば、H方向の相関値S_H_G4が1.0でV方向相関値S_V_G4が0.0であるときには、V方向の相関値S_V_G4で画素Xを補間すると良い結果が得られる。
補間画素Xの左斜め上の画素G4を中心としたH方向の相関値S_H_G4の算出と同様にして、右斜め上の画素G6、左斜め下の画素G11、右斜め下の画素G13の各々を中心としたH方向の相関値S_H_G6,S_H_G11,S_H_G13についても算出する。
ここまでの処理、即ちステップS12での処理により、補間画素Xの周囲4画素G4,G6,G11,G13を中心としたHV方向の相関値S_H_G4,S_H_G6,S_H_G11,S_H_G13が算出されたことになる。
〈ステップS13〉
次に、4つの相関値S_H_G4,S_H_G6,S_H_G11,S_H_G13の中から補間画素Xの補正に適用する相関値を選択する、具体的には4つの相関値の中で最も相関の高い、即ち信頼度の高い2つを補間画素Xの相関値として採用する(ステップS13)。これは、隣接画素において相関値はほぼ等しいものであるという考え方に基づくものである。
補間画素Xの相関値を選択するには、4つの相関値を算出する過程で算出したバンドパスフィルタの出力値を用いて行う。具体的には、例えば、画素G4の相関信頼値Bpf_Maxを次式から算出する。
Bpf_Max=|Bpf_H_G4|+|Bpf_V_G4|
この相関信頼値Bpf_Maxの算出を画素G4,G6,G11,G13の4点に対して行う。そして、相関信頼値Bpf_Maxの大きいものの相関値を、補間画素Xの相関値として採用する。
バンドパスフィルタの出力が大きいということはその画素周囲では大きな振幅の信号が存在し、信号がノイズではなく画像によるものであることが言える。逆に、バンドパスフィルタの出力が小さい場合には信号がノイズに埋もれていて相関の信頼性が低く、相関値を信用することが難しい。つまり、相関信頼値Bpf_Maxが大きい相関値が、信頼性が高いものということが言える。
また、信頼度算出では、相関信頼値Bpf_Max、即ちフィルタ出力の合計値ではなく、|Bpf_H−Bpf_V|の結果、即ちフィルタ出力の差分値の大きいものを選択するようにしてもよい。これには、バンドパスフィルタのH方向の出力Bpf_HとV方向の出力Bpf_Vの差が大きい、つまり水平・垂直方向に強い相関をもっていることが言えるので、相関の強い部分の相関値を採用するという目的がある。
〈ステップS14〉
次に、採用した上位2箇所の相関値を平均して1つの相関値にする。このとき、相関信頼値Bpf_Maxの最大のものを選択することで、4つの相関値から1つの水平・垂直の相関値を選択することも可能であるであるが、上位2箇所の相関値の平均値を採用することで、よい結果が得られている。また、4つの相関値から上位3箇所の相関値を採用してそれらの平均値をとるやり方も考えられる。
上述したステップS12〜S14の各処理と並行して、以下に説明するステップS15〜S17の各処理が実行される。
〈ステップS15〉
先ず、NH,NV方向の相関値を算出する(ステップS15)。具体的には、補間画素Xの上の画素G5を中心としてバンドパスフィルタによるフィルタリングを斜め方向にかける。このNH,NV方向のバンドパルスフィルタの周波数特性を図9に示す。
ここで、バンドパスフィルタのNH方向の出力をBpf_NH_G5、NV方向の出力をBpf_NV_G5とすると、
Bpf_NH_G5=−G1+2G5−G9
Bpf_NV_G5=−G2+2G5−G8
なるフィルタリング結果が得られる。
次に、画素G5に対するNH方向の相関値S_NH_G5を次式から算出する。
S_NH_G5=Bpf_NV_G5/(Bpf_NH_G5+Bpf_NV_G5)
ここで、NV方向の相関値S_NV_G5については、S_NV_G5=1−S_NH_G5であり、NH方向の相関値S_NH_G5さえ算出してしまえば容易に算出できるために、ここでは特に算出しない。
補間画素Xの上の画素G5を中心としたNH方向の相関値S_NH_G5の算出の場合と同様にして、左の画素G8、右の画素G9、下の画素G12の各々を中心としたNH方向の相関値S_NH_G8,S_NH_G9,S_NH_G12についても同様にして算出する。
ここまでの処理により、補間画素Xの周囲、即ち上、左、右、下の4画素G5,G8,G9,G12の各々を中心としたNH方向の相関値S_NH_G4,S_NH_G6,S_NH_G11,S_NH_G13が算出されたことになる。
〈ステップS16〉
次いで、4つの相関値S_NH_G4,S_NH_G6,S_NH_G11,S_NH_G13から補間画素Xに適用する相関値を選択する、具体的には4つの相関値の中で最も信頼度の高い2つを補間画素Xの相関値として採用する(ステップS16)。このように、信頼度の高い相関値2つに絞る処理は、先述したステップS13の処理の場合と同様である。
〈ステップS17〉
次に、採用した上位2箇所の相関値を平均して1つの相関値にする。この1つの相関値を求める処理は、先述したステップS14の処理と同様である。この場合にも、4つの相関値から1つの水平・垂直の相関値を選択したり、あるいは、4つの相関値から上位3箇所の相関値を採用してそれらの平均値をとったりするやり方を採ることも可能である。
ここまでの処理、即ちステップS12〜S14の処理により、H方向の相関値S_Hが求まり、ステップS15〜S17の処理により、NH方向の相関値S_NHが求まったことになる。
〈ステップS18〉
次に、2つの相関値S_H,S_NHを使ってどの方向に相関が強いかを算出する(ステップS18)。ここで、2つの相関値S_H,S_NHを観察すると、ある特徴があることが分かる。図10に示す解像度チャートで考えると、2つの相関値S_H,S_NHから様々な直線について直線の向き(傾き)が分かる。
ここに、「解像度チャート」とは、中心部分が低周波の信号であり、中心からの距離が大きくなるにつれて高周波の信号となるチャートである。また、同じ周波数の信号でも様々な方向を持っている。したがって、この解像度チャートの信号を信号処理回路に入力することで、様々な信号に対してどのような処理が適するかを分析することができる。
例えば、図10の(a)点〜(e)点の信号が入力された場合、上述したステップS12〜S17の処理を行うと、2つの相関値S_H,S_NHは、(a)点では、
S_H=1.0(S_V=0.0),S_NH=0.5(S_NV=0.5)
となる。これから、HV方向ではH方向に強い相関があり、NH,NV方向ではNH方向とNV方向で同じ相関、つまり相関がないことが分かる。
(b)点では、
S_H=0.5(S_V=0.5),S_NH=1.0(S_NV=0.0)
となる。すなわち、HV方向では相関がない。NH,NV方向ではNH方向に強い相関がある。
(c)点では、
S_H=0.0(S_V=1.0),S_NH=0.5(S_NV=0.5)
となる。すなわち、HV方向ではV方向に強い相関がある。NH,NV方向では相関がない。
(d)点では、
S_H=0.5(S_V=0.5),S_NH=0.0(S_NV=1.0)
となる。すなわち、HV方向では相関がない。NH,NV方向ではNV方向に強い相関がある。
(e)点では、
S_H=1.0(S_V=0.0),S_NH=0.5(S_NV=0.5)
となる。すなわち、(a)点と同じく、HV方向ではH方向に強い相関がある。NH,NV方向では相関がない。
また、周波数チャートにおける各ポイントとその相関値の関係を表すと図11のようになる(以下、これを相関線と呼ぶ)。すなわち、相関線は、相関値を異なった方向に対して最低2パターン算出し、当該最低2パターンの相関値を様々な角度の直線に対してプロットして得たものである。図11の相関線図において、一点鎖線(A)がHV方向の相関値S_Hを、二点鎖線(B)がNH,NV方向の相関値S_NHをそれぞれ表している。
そして、周波数チャートの各ポイント(角度)を横軸にとると、ある方向に相関がある場合に、一点鎖線(A)と二点鎖線(B)で示された値が相関の強い方向性を示すことになる。無論、上記(a)点〜(e)点の信号は図11の相関線図上に分布している。このようにして、2つの相関値S_H,S_NHと図11の相関線図を比較することで、相関の強い方向性、即ち一点鎖線(A)と二点鎖線(B)で示された相関値を求める(ステップS18)。
〈ステップS19,S20〉
そして、相関の強い方向性について相関の信頼度があるか否かを判断し(ステップS19)、2つの相関値S_H,S_NHが2つの相関直線(A),(B)にのる場合は、相関の信頼度があるものとして、相関がある方向の画素で補間を行う(ステップS20)。例えば、(a)点の場合はH方向の相関が強いのでX=(G8+G9)/2で補間し、(b)点の場合はNH方向の相関が強いのでX=(G4+G13)/2で補間する。また、(c)点と(b)点の間の相関値が算出される(f)点の場合には、S_H≒0.25,S_NH≒0.75を示すことから、その方向の画素を用いてX=(G1+G16)/2で補間する。
また、(b)点と(f)点の中間などの中間ポイントについては、(b)点の補間値と(f)点の補間値に重みを付けて補間する。この相関値と補間値の関係を図12に示す。すなわち、補間値の中間ポイントでは、相関値と補間値の関係を基に線形補間を行う。一例として、図12のポイントPの場合は、重み付け係数をaとすると、X={(G6+G11)/2}*a+{(G7+G10)/2}*(1−a)で補間する。
このように、相関値を従来のHV2方向から算出するのではなく、HV方向の相関値がちょうど0.5になり、相関が分からなくなる方向、具体的には45°方向に軸をもつNH,NV方向の相関値をとり、HV方向とNH,NV方向の相関を比較することで、全方向(360°)について画像の相関性(相関程度)を判断することができるために、相関値をHV方向だけで算出する技術に比べてより精度の高い補間を行うことができる。その結果、ベイヤー配列に比べて高い解像度の画像信号を得ることができる。
〈ステップS19,S21〉
一方、ステップS19で相関の信頼度が無いと判断した場合、具体的には2つの相関値S_H,S_NHが2つの相関直線(A),(B)にのらない場合は相関が無いとみなして、周辺画素の平均値を用いてS/N重視の補間を行う(ステップS20)。例えば、S_H=1.0,S_NH≒0.5のときは相関があると言えるが、S_H=1.0,S_NH≒1.0のときには相関直線(A),(B)にのらないために、相関の信頼度が低いと言える。この場合はいかなる方向の画素を用いて補間しても正しく補間できる確立は低く、逆に間違った補間をする可能性が高い。
このように、2つの相関直線(A),(B)にのらない相関値S_H,S_NHが算出された場合は、解像度を求めた補間(解像度重視の補間)を行うではなく、S/N重視の補間、例えば周囲近接4画素を用いてX=(G5+G8+G9+G12)/4で補間することで、撮像装置の性能を上げることができる。
本例に係る補間処理では、相関の方向を全方向(360°)に対して算出し、斜め方向の補間に対応するようにしているため、先述したように、ベイヤー配列に比べてGの解像度については斜め45°方向に2倍の限界解像度を得ることができる。また、相関の信頼度を評価することで、相関が信頼できるときは相関の方向から解像度重視の補間を行い、相関が信頼できないときはS/N重視の補間を行う、というように画像にあった適応処理を行うことができるために、高精度な補間処理を実現できる。
なお、以上説明したY信号用G補間回路31の補間処理は一例に過ぎず、これに限られるものではなく、周知の補間処理を用いることも可能である。ただし、固体撮像素子12のOCCFとして、図2に示した色配列パターンなど、Y信号を作る上で主成分となる色成分(本例では、G)と、C信号を作る上で主成分となる色成分(本例では、R,B)が、GでR,Bの各々の周囲を囲むように配置された色配列パターンのOCCFを用いる場合には上述した補間処理が最適であると言える。
(第一の処理系)
図4に説明を戻す。色差信号生成回路32は、図13に示すように、入力信号S3のR信号(もしくは、B信号)と、Y信号用G補間回路31で補間によって得られた信号G1とを用いて、次式の演算によって色差信号Rg0(もしくは、Bg0)を生成する。すなわち、色差信号生成回路32では、Y信号用G補間回路31での通常の補間によるG信号G1を用いて色差信号Rg0(もしくは、Bg0)の生成が行われる。
Figure 0005056927
一方、C信号補間用G補間回路33は、生成される色差信号の絶対値を最小にするための処理手段であり、図14に示すように、色差信号を求めたい位置のR信号レベル(もしくは、B信号レベル)と周囲8点のG信号レベルとの差分絶対値、即ち|R−Gk|(もしくは、|B−Gk|)を最小にするようなG信号をその画素のG信号とする。例えば、|R−G3|が最小だったとすると、G3の信号レベルを、色差信号を求めたい位置の信号レベルとする。このC信号補間用G補間回路33の出力信号は、C信号補間用G信号G1′として色差信号生成回路34に与えられる。
色差信号生成回路34は、色差信号生成回路32と同様な処理により、入力信号S3のR信号(もしくは、B信号)と、C信号補間用G補間回路33から与えられるC信号補間用G信号G1′とを用いて色差信号Rg1(もしくは、Bg1)を生成する。C信号補間用G補間回路33および色差信号生成回路34での処理を一般式で表すと次式のようになる。
Figure 0005056927
周波数帯域検出回路(1)35は、固体撮像素子12のOCCF色配列パターンによって偽色が発生する周波数帯域を検出する手段であり、例えば、図2に示すようなR信号、B信号のサンプリングに対しては、図15に示すように、固体撮像素子12で獲得されるG信号から注目画素のR信号(もしくは、B信号)の周囲12方向についてバンドパスフィルタによるフィルタリング処理結果の絶対値を算出したものの中から最大値を求め、当該最大値を周波数帯域検出信号det1として出力する。
色差信号混合回路(1)36は、図16に示すように、色差信号生成回路32において通常補間によるG信号を用いて算出した色差信号Rg0(もしくは、Bg0)と、色差信号生成回路34において色差信号の絶対値を最小にするG信号を用いて算出した色差信号Rg1(もしくは、Bg0)とを、周波数帯域検出回路(1)35から与えられる周波数帯域検出信号det1を用いて混合することによって最適色差信号Rg2(もしくは、Bg2)を算出する。
具体的には、図17に示すように、周波数帯域検出信号det1に対して2つの閾値cth1a,cth1bを設定し、周波数帯域検出信号det1が閾値cth1aよりも小さい場合は色差信号Rg0(もしくは、Bg0)を最適色差信号Rg2(もしくは、Bg2)とし、閾値cth1bよりも大きい場合は色差信号Rg1(もしくは、Bg1)を最適色差信号Rg2(もしくは、Bg2)とし、周波数帯域検出信号det1が2つの閾値cth1a,cth1bの間にある場合は、周波数帯域検出信号det1の値に応じた、例えば比例した最適色差信号Rg2(もしくは、Bg2)を求める。これらの関係を次式に示す。
Figure 0005056927
以上説明した色差信号生成回路32、C信号補間用G補間回路33および色差信号生成回路34、周波数帯域検出回路(1)35および色差信号混合回路(1)36は、偽色を出さないようにするための処理を実行する第一の処理系を構成している。
この第一の処理系は、Y信号用G補間回路31で通常の補間によって得られたG信号G1を用いて色差信号生成回路32で色差信号Rg0(もしくは、Bg0)を生成するための系と、C信号補間用G補間回路33で色差信号を求めたい位置のR信号レベル(もしくは、B信号レベル)と周囲8点のG信号レベルとの差分絶対値を最小にするようなC信号補間用G信号G1′を得て当該G信号G1′を用いて色差信号生成回路34で色差信号Rg1(もしくは、Bg1)を生成するための系とを含んでいる。
ここで、色差信号を求めたい位置のR信号レベル(もしくは、B信号レベル)と周囲8点のG信号レベルとの差分絶対値が大きければ大きいほど色が付いていることを意味し、逆に差分絶対値が小さければ小さいほど色が付いていないことを意味する。したがって、差分絶対値を最小にするようなG信号を、色差信号を求めたい位置のG信号とするということは、色差信号Rg1(もしくは、Bg1)として色的に白に近い色差信号が得られるということになる。
そして、周波数帯域検出回路(1)35でG1信号の周波数帯域を基に偽色が発生する周波数帯域を検出し、その周波数帯域検出信号det1を基に、色差信号混合回路(1)36において、当該検出信号det1が閾値cth1bよりも大きい場合は色差信号Rg1(もしくは、Bg1)を最適色差信号Rg2(もしくは、Bg2)とし、2つの閾値cth1a,cth1bの間にある場合は、周波数帯域検出信号det1の値に応じた、例えば比例した最適色差信号Rg2(もしくは、Bg2)を求めることで、偽色を出さないようにすることができる。
(第二の処理系)
中心画素補間回路37は、図18に示すように、補間単位のちょうど中心の画素のみを補間する手段であり、後段の補間単位を小さくすることを目的として挿入される。したがって、最適色差信号Rg2(もしくは、Bg2)の補間単位が小さい色配列パターン、例えばベイヤー配列などに対しては必ずしも必要としない。中心画素補間回路37での具体的な補間技術としては、距離を参照して行う補間、例えば以下に説明するメディアン補間や、後述するGレベル補間回路38でのGレベル補間等を用いる。
ここで、メディアン補間について簡単に説明する。メディアン補間は、図19に示すように、まず補間ポイントの周囲4点(C1,C2,C3,C4)から平均値(M)を算出して補間候補とする。次に、周囲4点(C1,C2,C3,C4)をレベルの大きい順にソートして、中央値(Med1,Med2)を求める。そして、平均値(M)および中央値(Med1,Med2)の大小を比較して、次式により補間値を決定する。
Figure 0005056927
Gレベル補間回路38は、図20に示すように、注目画素位置のGレベルG0と周囲4画素位置のGレベルG1,G2,G3,G4とを比較し、2つの値が近ければ近いほど大きくなるような係数e1,e2,e3,e4を周囲4画素の色差信号に適用し、対象画素0glvlを算出する。例えば、次式のようにレベル差の絶対値の関数、例えば逆数を補間係数(補間フィルタの係数)として補間値を算出する。
Figure 0005056927
このGレベル補間回路38での補間原理は、OCCFの色配列パターンにおいて、Gの各色フィルタはG成分の光のみならず、RやBの他の色成分の光をも少なからず透過しているということを前提としている。この前提の下に、Gレベルを色差信号の補間に用いることで、色差信号の苦手とする周波数帯域の信号遷移を、高周波を捕らえられるGのレベルに追従させることが可能となるために、色解像度を上げることができ、自然画の特にエッジの部分を滑らかに再現できる。
中心画素補間回路39は、入力サンプリング単位のちょうど中心の画素のみを補間する手段であり、基本的に、中心画素補間回路37と同じ構成をとる。この中心画素補間回路39についても、中心画素補間回路37と同様に、最適色差信号Rg2(もしくは、Bg2)の補間単位が小さい色配列パターンに対しては必ずしも必要としない。
続いて、距離補間回路40について簡単に説明する。距離補間回路40への入力信号としては、先にも述べたように、色差信号混合回路(1)36で得られた最適色差信号Rg2(もしくは、Bg2)でもよいし、中心画素補間回路39で得られた色差信号Rg4(もしくは、Bg4)でもよい。すなわち、中心画素補間回路39が挿入されていない場合は、最適色差信号Rg2(もしくは、Bg2)が入力され、中心画素補間回路39が挿入されている場合は、色差信号Rg4(もしくは、Bg4)が入力される。
距離補間回路40は、図21に示すように、補間対象とする注目画素Odistと周囲4画素C1,C2,C3,C4との間の距離d1,d2,d3,d4を計算し、これら距離d1,d2,d3,d4の逆数を係数とした各画素の寄与分を次式から算出して、補間画素のレベルOdistを獲得する。
Figure 0005056927
このように、距離補間回路40による補間処理では、注目画素Odistと周囲4画素C1,C2,C3,C4との間の距離d1,d2,d3,d4の逆数を係数として用いた補正であるために、自然画の特にエッジの部分を滑らかに再現できるGレベル補間回路38に対して、エッジのない滑らかな画像の補間処理に有利なものとなる。
周波数帯域検出回路(2)41は、図22に示すように、Y信号用G補間回路31で補間によって得られた信号G1に対して、注目画素の周囲4方向についてバンドパスフィルタによるフィルタリング処理を施し、その出力の絶対値を算出したものの中から最大値を求めて周波数帯域検出信号det2として出力する。
色差信号混合回路(2)42は、図23に示すように、Gレベル補間回路38でのGレベル補間により算出された色差信号Rg5,Bg5と、距離補間回路40での距離補間により算出された色差信号Rg6,Bg6とを、周波数帯域検出回路(2)41から与えられる周波数帯域検出信号det2を用いて混合することによって最適色差信号Rg7,Bg7を算出する。
具体的には、図24に示すように、周波数帯域検出信号det2に対して2つの閾値cth2a,cth2bを設定し、周波数帯域検出信号det2が閾値cth2aよりも小さい場合は色差信号Rg6(もしくは、Bg6)を最適色差信号Rg7(もしくは、Bg7)とし、閾値cth2bよりも大きい場合は色差信号Rg5(もしくは、Bg5)を最適色差信号Rg7(もしくは、Bg7)とし周波数帯域検出信号det2が2つの閾値cth2a,cth2bの間にある場合には、周波数帯域検出信号det2の値に応じた、例えば比例した最適色差信号Rg7(もしくは、Bg7)を求める。これらの関係を次式に示す。
Figure 0005056927
以上説明した中心画素補正回路37、Gレベル補間回路38、中心画素補正回路39、距離補間回路40、周波数帯域検出回路(2)41および色差信号混合回路(2)42は、第一の処理系から出力される最適色差信号Rg2(もしくは、Bg2)に対して補間処理を実行する第二の処理系を構成している。そして、この第二の処理系において、Gレベル補間回路38での補間処理でGレベルを補間処理に用いることにより、色解像度を上げることができる。
色差信号戻し回路43は、最適色差信号Rg7,Bg7の各対応画素に、Y信号用G補間回路31で補間によって得られた信号G1を加えることによってRB信号R1,B1を求める。そして、Y信号用G補間回路31で補間によって得られた信号G1と、色差信号戻し回路43で求められたRB信号R1,B1とが本補間処理回路23の最終出力となって次段のガンマ補正処理回路24に供給される
なお、上記実施形態では、第一,第二の処理系の各処理をハードウェア処理にて実行する場合を例に挙げて説明したが、本発明はハードウェア処理に限られるものではなく、例えばマイクロコンピュータによるソフトウェア処理にて実行することも可能である。
上述したように、一つの固体撮像素子12を用いてカラーディジタル画像を記録する装置、例えば単板式ディジタルスチルカメラや単板式ディジタルビデオカメラ等の撮像装置の画像処理装置において、C信号の主成分となる色の空間サンプリング周波数が低くなるようなOCCFの色配列パターンを採用しても、第一の処理系での処理、即ち色差信号の絶対値を最小にするG信号G1′を新たに補間して生成し、当該G信号G1′を用いて色差信号を生成する処理を実行することで、色差信号を求める際にサンプリング周波数の低さが原因で発生する偽色を低減できる。
また、第二の処理系での処理、即ちG信号レベルを用いた色差信号の補間処理を実行することで、色差信号の苦手とする周波数帯域の信号遷移を、高周波を捕らえられるGのレベルに追従させることが可能となるために、色解像度を上げることができる。また、この色差信号の補間処理に先立って、補間単位のちょうど中心の画素のみを補間する処理を行うことで、サンプリング周波数の低さが原因で最終出力画に出現するC信号の補間単位の粗さを低減することが可能となる。
また、第二の処理系での補間処理に先立って、第一の信号処理系での処理を実行することで、サンプリング周波数の低さが原因で発生する偽色が低減された色差信号に対して補間処理を行うことになるために、第一の信号処理系での処理による偽色の低減効果をより引き出せることになる。
11…撮像レンズ、12…固体撮像素子、13…A/D変換器、14…カメラ信号処理部、21…光学系補正回路、22…ホワイトバランス処理回路、23…補間処理回路、24…ガンマ補正処理回路、25…Y(輝度)信号処理回路、26…C(クロマ)信号処理回路、31…Y信号用G補間回路、32,34…色差信号生成回路、33…C信号補間用G補間回路、35…周波数帯域検出回路(1)、36…色差信号混合回路(1)、37 ,39…中心画素補間回路、38…Gレベル補間回路、40…距離補間回路、41… 周波数帯域検出回路(2)、42…色差混合回路(2)、43…色差信号戻し回路

Claims (6)

  1. 所定の色配列パターンのフィルタを有する固体撮像素子から出力される画像信号中の第一の色信号と第二の色信号との色差信号を生成する色差信号生成手段と、
    前記色差信号生成手段で生成された色差信号に対して、前記固体撮像素子の注目画素の前記第一の色信号のレベルと前記注目画素の周囲に存在する前記第一の色信号のレベルとの差分絶対値の関数を補間係数として補間処理を行う第一の補間手段と
    前記色差信号生成手段からの前記色差信号に対して、前記固体撮像素子の補間位置と補間に用いる画素位置との距離を参照して補間処理を行う第二の補間手段と、
    前記第一の色信号の周波数帯域を基に前記第一の補間手段を経た前記色差信号と前記第二の補間手段を経た前記色差信号とを混合して出力する混合手段と
    を具備する画像処理装置。
  2. 前記第一の補間手段は、前記関数として前記差分絶対値の逆数を用いる
    ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記第一の補間手段での補間処理に先立って、補間単位の中心の画素のみを補間する中心画素補間手段をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  4. 前記中心画素補間手段は、前記固体撮像素子の補間位置と補間に用いる画素位置との距離を参照して補間するか、または前記固体撮像素子の注目画素の前記第一の色信号のレベルと前記注目画素の周囲に存在する前記第一の色信号のレベルとの差分絶対値の関数を補間係数として補間する
    ことを特徴とする請求項記載の画像処理装置。
  5. 所定の色配列パターンのフィルタを有する固体撮像素子から出力される画像信号中の第一の色信号と第二の色信号との色差信号を生成する色差信号生成ステップと、
    前記色差信号生成ステップで生成した色差信号に対して、前記固体撮像素子の注目画素の前記第一の色信号のレベルと前記注目画素の周囲に存在する前記第一の色信号のレベルとの差分絶対値の関数を補間係数として補間処理を行う第1の補間ステップと
    前記色差信号生成ステップからの前記色差信号に対して、前記固体撮像素子の補間位置と補間に用いる画素位置との距離を参照して補間処理を行う第二の補間ステップと、
    前記第一の色信号の周波数帯域を基に前記第一の補間ステップを経た前記色差信号と前記第二の補間ステップを経た前記色差信号とを混合して出力する混合ステップと
    を有する画像処理方法。
  6. 所定の色配列パターンのフィルタを有する固体撮像素子と、
    前記固体撮像素子から出力される画像信号を処理する画像処理手段とを具備する撮像装置であって、
    前記画像処理手段は、
    前記画像信号中の第一の色信号と第二の色信号との色差信号を生成する色差信号生成手段と、
    前記色差信号生成手段からの前記色差信号に対して、前記固体撮像素子の注目画素の前記第一の色信号のレベルと、前記注目画素の周囲に存在する前記第一の色信号のレベルとの差分絶対値の関数を補間係数として補間処理を行う第1の補間手段とを備える
    前記色差信号生成手段からの前記色差信号に対して、前記固体撮像素子の補間位置と補間に用いる画素位置との距離を参照して補間処理を行う第二の補間手段と、
    前記第一の色信号の周波数帯域を基に前記第一の補間手段を経た前記色差信号と前記第二の補間手段を経た前記色差信号とを混合して出力する混合手段と
    を具備する撮像装置。
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