JP5051765B2 - メタリック塗膜の色ムラ評価方法 - Google Patents

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Description

本発明は、メタリック塗膜の色ムラ評価方法に関する。
自動車の塗装などに汎用されるメタリック塗装やパールカラー塗装(本発明ではこれらをまとめてメタリック塗装と表現し、その塗装により得られる塗膜をメタリック塗膜という)は、その塗膜(すなわちメタリック塗膜)内に光輝性顔料と呼ばれるアルミフレーク顔料やパールマイカフレーク顔料(以下ではこれらを単にフレーク状顔料という)を単一もしくは複数種含み、メタリック感やパール感を呈する。これらのメタリック塗膜ではフレーク状顔料の表面からの光の反射により金属光沢感を伴った独特の外観を示すが、その反射光を生じる直接の因子であるフレーク状顔料の塗膜内における配向性や分散性が塗膜外観に大きく影響する。そして、フレーク状顔料の分散性や配向性を支配する要因としては、塗料の設計(すなわち塗料の組成や粘度等)に起因する場合や塗料の保管状態、また塗装システムの形態などを種々挙げることができる。
一般に良好なメタリック塗膜は、フレーク状顔料の配向状態が被塗面に対して平行に配列して、フレーク状顔料の表面からの光反射が鏡面反射により近くなりかつ金属光沢感をより強調したものとなることから、フリップフロップ感と呼ばれる塗膜の観測条件による明度変化が大きくなる。さらに、良好な品質のメタリック塗膜は、塗膜外観として設計された通りの外観を呈し、その塗膜外観に部分的な偏りがなくムラのないことが求められる。
しかしながら、これらのフレーク状顔料は完全に平行配列することが実際の塗膜では少なく、また分散状態の均一性も不完全であることがほとんどであるのが実状である。そして、フレーク状顔料の不均一性の程度に部分的な偏りがある場合、その偏りの出現の周期性や分布状態、あるいは偏りの程度の大きさの変化の度合が人の目に知覚される感度以上の差を持つ場合、人はそれを色ムラと認識する。
このような色ムラの程度を評価する方法としては従来より種々の方法が試みられているが、簡単に観測し得る大きな色ムラの程度を見出すことはもとより、より高級な仕上げの塗装においてはほんのわずかな色ムラの発生をも客観的に判定する評価技術を確立させることが求められている。しかしその一方において、より精度の高い判断については人間の目視による定性的判断によってなされているのが現状である。この目視による定性的判断を一定の客観性をもって評価するためには徹底した熟練を要し、広く産業界で同一の判断基準の下にこれらの官能評価による定性的判断を普遍的に実施することは極めて困難である。
したがって、このような目視による定性的判断と充分に相関のある定量的数値化が種々試みられており、計測値をフーリエ変換して色ムラの目視評価と対応する空間周波数に着目する手法が多く提案されている(たとえば特許文献(1)〜(3))。これらの提案のうち特許文献(1)および(2)では、メタリック塗膜の輝度を測定する装置を用い、この装置で塗膜を走査して輝度を連続的に測定し、物理的な輝度分布をフーリエ変換処理して空間周波数解析を行ない、特定周波数の振幅レベルの大きさから色ムラの程度を数値化している。また、特許文献(3)では2方向からの反射光の比を一次情報として走査し、フーリエ変換処理を行なっている。しかし、これらの特許文献(1)〜(3)のようなフーリエ変換処理による方法だと数値化の基準は着目した周波数での平均化された累積頻度であり、大きな色ムラの大小の検出には有効であるが、色ムラの程度差が接近した試料同士における色ムラの大小の検出については目視との相関が得られ難い。
特開平05−288690号公報 実開平05−087505号公報 特開2006−201045号公報
本発明は、上記のような現状に鑑みなされたものでありその目的とするところは、汎用性のない特殊な装置を用いることなくメタリック塗膜の色ムラを目視評価と極めて相関の高い定量値として得ることができるメタリック塗膜の色ムラ評価方法を提供することにある。
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、メタリック塗膜の測色または反射強度測定において、複数の測定点それぞれにおいて複数の方向から測色または反射強度測定を実施すれば、メタリック塗膜の色ムラの程度を目視評価と相関の高い評価をすることができるという知見を得、この知見に基づきさらに検討を重ねることによりついに本発明を完成させるに至ったものである。
すなわち、本発明のメタリック塗膜の色ムラ評価方法は、メタリック塗膜上において、複数の測定点を選択する第1ステップと、その測定点の各々において、光を入射しその受光を測定することにより測色または反射強度測定を実施する第2ステップと、該第2ステップで得られた測色または反射強度測定のデータを処理する第3ステップとを含み、該第2ステップは、各測定点に対して入射光軸と受光光軸とを含む測定面が2以上存在するように、2以上の光軸の光を異なったタイミングで入射することを特徴とするものである。
ここで、該第1ステップは、各間隔をD1とするm本の縦軸と同じく各間隔をD2とするn本の横軸とが交差するj個(j=m×n)の交点を測定点として選択し、該第2ステップは、該測定面が各測定点における法線を含み、かつその法線を交線として互いに角度α°を有して交差することによりk個(ただしk=360/α)存在するようにして測色または反射強度測定を実施することが好ましい。
また、該第3ステップは、以下の式(I)および式(II)により測色または反射強度測定のデータを統計的に処理することが好ましい。
Figure 0005051765
(上記式(I)中、jは上記測定点の個数を示し、kは上記測定面の個数を示し、Lはj個の測定点におけるk個の測定面すべてにおける測定値の総平均値を示し、またk個の測定面中における任意の1個の測定面を基準面とし、その基準面はj個の測定点間で互いに平行であり、その基準面と交差する角度が互いに等しくなる測定面の集合をj個の測定点間でk個形成し、その各集合における測定値の平均値をLxとし、一方、式(I)と式(II)におけるSAは各測定点においてk個の測定面により測定値を得たことを要因とする変動値を示し、また式(II)中、VAは各測定点においてk個の測定面により測定値を得たことを要因とする要因分散値を示す。)
また、上記間隔のD1およびD2は、それぞれ10mm以上100mm以下の範囲から選択されることが好ましく、上記入射光軸は、上記測定点における法線に対して40°以上50°以下の入射角を有することが好ましい。そして、特に上記入射光軸は、上記測定点における法線に対して45°の入射角を有し、上記受光光軸は、上記測定点における法線に対して0°より大きく45°以下の受光角を有することが好ましい。
また、上記第2ステップは、L***表色系またはL***表色系におけるL*値(CIE1976明度)、あるいはハンターの色差式における明度指数であるL値を測色することが好ましく、またこのL*値またはL値の代わりに、XYZ表色系における三刺激値であるY値またはX101010表色系における三刺激値であるY10値を測色することも好ましい。またこのL*値またはL値の代わりに入射、受光する光がレーザー光によるもので受光の反射強度を測定することも好ましい。
本発明のメタリック塗膜の色ムラ評価方法は、上記の構成を採用することにより、汎用性のない特殊な装置を用いることなくメタリック塗膜の色ムラを目視評価と極めて相関の高い定量値として得ることができる。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。なお、以下の実施の形態の説明では、図面を用いて説明しているが、本願の図面において同一の参照符号を付したものは、同一部分または相当部分を示している。
<メタリック塗膜の色ムラ評価方法>
本発明のメタリック塗膜の色ムラ評価方法は、メタリック塗膜上において、複数の測定点を選択する第1ステップと、該測定点の各々において、光を入射しその受光を測定することにより測色または反射強度測定を実施する第2ステップと、この第2ステップで得られた測色または反射強度測定のデータを処理する第3ステップとを含み、該第2ステップは、各測定点に対して入射光軸と受光光軸とを含む測定面が2以上存在するように、2以上の光軸の光を異なったタイミングで入射することを特徴としている。なお、ここで2以上の光軸の光を異なったタイミングで入射するとは、2以上の光軸の光が同時に測定点に入射することのないように各光を異なった時期に個別に測定点に入射させることを意味する。2以上の光軸の光が同時に測定点に入射すると入射受光条件が崩れてしまい有効な測色または反射強度測定を実施することができなくなるからである。
このように、各測定点毎に2以上の光軸で光を入射すること、換言すれば各測定点毎に複数の方向から測色または反射強度測定を実施することにより、そのようにして得られたデータを統計的に処理すると目視評価により得られる結果と極めて相関の高い結果が得られる。これは、恐らく次のように考えられる。
すなわち、本発明の評価方法の対象となる色ムラは、そもそもメタリック塗膜中に存在するフレーク状顔料の配向性の不均一性に起因して生じるものと考えられる。配向性が良好(フレーク状顔料が塗膜表面または被塗面に平行に並んだ状態)であれば金属光沢が強く、逆に配向性が不良であれば金属光沢は弱くなるとともにその程度にも差を生じ、結果的にこれらが色ムラを構成する。また、上記配向性が良好であれば観測する方向に係らず測色または反射強度測定の測定値(データ)は一定となるが、配向性が不良であれば観測する方向に依存して測色または反射強度測定の測定値は変動する。したがって、この測色または反射強度測定の測定値において観測する方向を要因とする変動(バラツキ)と色ムラとは相関することが考えられる。
このため、測色または反射強度測定の測定値において観測する方向を要因とするバラツキを評価すれば色ムラを評価することが可能となる。ここで、この観測する方向を要因とするバラツキを評価するに際し、測色または反射強度測定の測定値の各データを統計的に処理することにより、測定値全体のバラツキから観測する方向を要因とするバラツキを切り離すことが可能となり、目視評価により得られる結果と極めて相関の高い結果が得られるものと考えられる。
なお、本発明が対象とするメタリック塗膜とは、上述の通りメタリック塗装により得られる塗膜であって、1以上のフレーク状顔料を包含するものをいう。しかし、このようなフレーク状顔料を含む塗膜の上にさらにクリアーコート層やトップコート層等と呼ばれるフレーク状顔料を含まない層が形成される場合があり、このように表面部においてフレーク状顔料を含まない層が形成される場合も本発明においてはメタリック塗膜に含むものとする。このように、本発明のメタリック塗膜とは、金属光沢を持った外観を呈する限りどのような構成の塗膜をも含むものとする。
以下、各ステップ毎にさらに詳しく説明する。
<第1ステップ>
本発明の第1ステップは、メタリック塗膜上において複数の測定点を選択するステップである。複数の測定点を選択する限り、測定点の間隔や個数等は特に限定されない。しかしながら、図1に示したようにメタリック塗膜1上において各間隔をD1とするm本の縦軸6と同じく各間隔をD2とするn本の横軸7とが交差するj個(j=m×n)の交点を測定点2として選択することが特に好ましい。
この場合、色ムラを評価する対象となるメタリック塗膜の面積にもよるが、上記間隔のD1およびD2はそれぞれ10mm以上100mm以下の範囲から選択することが好ましい。D1およびD2をこの範囲内で選択することにより、一般に目視評価で色ムラとして認識される波長がよく知覚されるため最終的に得られる評価の精度を特段に向上することができる。上記間隔の範囲は、より好ましくは、その上限が60mm、さらに好ましくは50mmであり、その下限が30mm、さらに好ましくは40mmである。
なお、上記のような測定点は、上記の間隔D1およびD2に従い色ムラを評価する対象となるメタリック塗膜の全範囲から選択することが好ましい。また、間隔D1およびD2は、互いに等しくても良いし、異なっていても良い。また、上記縦軸と横軸とは、直交していても良いし、直交していなくても良い。
<第2ステップ>
本発明の第2ステップは、上記測定点の各々において、光を入射しその受光を測定することにより測色または反射強度測定を実施するステップである。本ステップに用いる装置としては、立体角反射特性を測定することができる装置であれば、どのような測色機や反射強度を測定する装置であっても使用することができる。汎用性のない特殊な装置を用いることなくこのように汎用性の高い装置を用いて測色または反射強度測定を実施することができるということは、本発明の技術的特徴のひとつである。ここで、このような本発明の測色または反射強度測定に用いられる光の波長範囲は、可視光である380〜780nmである。なお、特に好ましい装置としては、後述の入射角および受光角を変角できる測色機や入射光としてレーザー光を使用してその反射強度を測定することができる装置を挙げることができる。
そして、この第2ステップは、各測定点に対して入射光軸と受光光軸とを含む測定面が2以上存在するように、2以上の光軸の光を異なったタイミングで入射することを最大の特徴とする。換言すれば本発明の第2ステップは、各測定点毎に複数の方向から測色または反射強度測定を実施するものであり、これにより色ムラの評価に関し目視評価により得られる結果と極めて相関の高い結果を得ることに成功したものである。
ここで、図1に示すように測定面5は、入射光軸3と受光光軸4とを同時に含む平面を意味し、入射光軸3とは測定点2に対して測色または反射強度測定のために入射される光軸であり、受光光軸4とは入射した光軸が測定点2において反射する反射光のうち測定対象となる光軸である。したがって、測定面が2以上存在する場合は、入射受光軸(図1において入射光軸3と受光光軸4とを連続する光軸とするもの)が2以上存在することになる。
そして、このような第2ステップは、図1に示すように上記測定面5が各測定点2における法線8を含み、かつその法線8を交線として互いに角度α°を有して交差することによりk個(ただしk=360/α)存在するような条件下で測色または反射強度測定を実施することが好ましい。ここで、角度α°は、特に限定されるものではないが0°<α°≦120°の範囲とすることが好ましく、より好ましくはその上限が90°、さらに好ましくは60°であり、その下限が20°、さらに好ましくは30°である範囲から選択するのが好適である。上記角度α°を120°以下の範囲で選択することにより目視評価と高い相関を得ることができるが、逆に角度α°が120°を超えると、1つの測定点あたりの測色または反射強度測定のデータ数が少なくなるため、目視評価との相関性が低下する場合がある。
一方、上記入射光軸3は、上記測定点2における法線8に対して40°以上50°以下の入射角(後述の受光角と区別するために入射角はマイナスの符号を付した数値で表現する場合がある)を有するようにして入射させることが好ましい(図1参照)。これは、法線に対して互いに対称な入射受光の関係となる正反射の幾何学条件のうち45°が最も目視と相関のある角度であるためである。
さらに、上記入射光軸3は、上記測定点2における法線8に対して45°の入射角を有し、受光光軸4は、上記測定点2における法線8に対して0°より大きく45°以下の受光角を有するようにすることが好適である。これは、目視で評価する際の観察が主に鏡面反射(正反射)近傍のハイライトとよばれる領域での評価で行なわれることに対応するためである。受光角が0°未満となる場合(すなわち受光光軸が法線より入射光軸側に傾く場合)は、反射光が小さくなり過ぎそれから得られる情報も小さくなることから精度が悪くなる。受光角が45°を超えると上記のハイライト領域に準じた情報となるため0°から45°の範囲から測定値を得られればそれで充分であるので、一般的な測色機または反射強度測定ができる装置では受光角が45°を超えて測定する設計はあまり存在しない。上記受光角は、より好ましくは20°以上40°以下の範囲とすることが好適である。目視と良く対応している領域だからであり、目視で観察する場合もその範囲の外観に良く違いが認められるからである。
なお、45°の入射角に対して受光角が45°近傍となる条件下で測色または反射強度測定する場合(あるいは入射角が40°〜50°である場合において受光角がその入射角の角度とほぼ等しくなる場合)は、メタリック塗膜の表面凹凸に影響される光沢が支配的となるため、塗膜の色そのもの自体評価することが困難となる場合があり、その場合はもちろん色ムラを評価することも困難である。このため、このような場合は、図2に示したように測定面5を法線を含む面(すなわちメタリック塗膜に直交する面)から少し角度を傾けて(この角度を「あおり角」という)測色または反射強度測定することが好ましい。このあおり角は、0°〜5°の範囲とすることが好ましく、3°とすることが特に好ましい。
また、本発明の第2ステップにおける測色は、メタリック塗膜をたとえばJIS Z8722に記載されるような刺激値直読方法や分光測色方法により測色するものであるが、L***表色系またはL***表色系におけるL*値(CIE(国際照明委員会)1976明度)、あるいはハンターの色差式における明度指数であるL値を測色することが好ましい。目視判断との相関性が高い数値を得ることが目的であるためであり、たとえば分光測色方法で測定した場合には、このようなL*値やL値を採用することが好適だからである。
また、本発明の第2ステップは、上記L*値またはL値に代えて、XYZ表色系における三刺激値であるY値またはX101010表色系における三刺激値であるY10値を測色することもできる。
また、本発明の第2ステップで使用する反射強度測定装置は、入射光としてレーザー光を使用して、その反射強度を測定する装置であっても良い。なお、レーザー光による反射強度を測定する方法としては、たとえば、「レーザー式メタリック感測定装置について」(竹内徹著、「塗装工学」,1995,Vol.30,No.8,p.339〜344)に記載される方法で測定することができる。
このように、本発明の第2ステップは、色の成分として明度の成分(パラメーター)を測色することが好ましいが、これのみに限られるものではない。このように明るさの成分を測色することは、シルバー色等の無彩色系のメタリック塗膜を評価する場合に特に優れる。しかし、ブルーメタリック等の有彩色系のメタリック塗膜を評価する場合は、色度(たとえばL***表色系のb*等)を測色することが好ましい場合もある。また、明るさに対応する物理量を測定するために入射光としてレーザー光を使用して、その反射強度を測定しても良い。
<第3ステップ>
本発明の第3ステップは、上記第2ステップで得られた測色または反射強度測定のデータを処理するステップである。このような処理方法は、特に限定されるものではないが、上記の式(I)および式(II)により測色または反射強度測定のデータを統計的に処理することが特に好ましい。
これらの式により、後述するようにVAを得ることができ、このVAの値を評価することで目視評価により得られる結果と極めて相関の高い結果が得られる。
ここで、上記式(I)中、jは測定点の個数を示し、kは測定面の個数を示す(すなわち第2ステップにより得られる測色または反射強度測定のデータの総数はj×k個となる)。また、式(I)中、Lはj個の測定点におけるk個の測定面すべてにおける測定値(すなわちj×k個の測定値)の総平均値を示し、またk個の測定面中における任意の1個の測定面を基準面とし、その基準面はj個の測定点間で互いに平行であり、その基準面と交差する角度が互いに等しくなる測定面の集合をj個の測定点間でk個形成し、その各集合における測定値の平均値をLxとし、一方、式(I)と式(II)におけるSAは各測定点においてk個の測定面により測定値を得たことを要因とする変動値を示し、また式(II)中、VAは各測定点においてk個の測定面により測定値を得たことを要因とする要因分散値を示す。
すなわち、上記の式(I)と式(II)により得られたVAは、各測定点においてk個の測定面により測定値を得たという要因によって変化する測定値のバラツキの大きさを示し、このバラツキが小さい程VAは小さい値を示し、バラツキが大きくなる程その値は大きくなることから、色ムラの程度の大小と対応させた値として評価できることを見出したものである。すなわち、VAの値が小さくなる程、色ムラの程度が小さくなることを示すものである。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<測定対象物の作製>
測定対象物は、0.8mm×450mm×300mmの鋼板に、電着塗装および中塗り塗装を順次行ない、アルミニウムフレークを配合した水性メタリック塗料(アクリル系樹脂にフレーク状顔料としてアルミニウムフレーク顔料を樹脂との固形分比で15%配合したもの)を用いてベースコート塗装およびクリアーコート(アクリル系樹脂とメラミン系樹脂とからなる無色透明の油性塗料)を下記条件で静電塗装した。このようにして、測定対象物である塗板(すなわちメタリック塗膜を有する鋼板)を作製した。このような塗板を10枚作製し、各塗板の名称を塗板No.1〜10とした。
<静電塗装の条件>
ベル型静電塗装機である自動塗装機を用いて、ベル回転数25000rpm、印加電圧−90kV、塗装距離30cm、レシプロ速度60m/分、被塗物移動速度3m/分の条件下、2ステージ塗装した。このようにして塗装された水性メタリック塗料層の膜厚は15μmであった。次いで、この水性メタリック塗料層上にウェットオンウェットでクリアーコート層を膜厚40μmとなるように塗り重ね、140℃で30分間焼き付けすることによりメタリック塗膜を形成した。なお、本発明においては、前述の通り、このように水性メタリック塗料層(フレーク状顔料含有層)上にクリアーコート層を形成したような複数の層が積層された構造のものもメタリック塗膜と呼ぶものとする。
<目視評価>
色ムラの官能評価に関して特に熟練した検査員によって、人工太陽灯光源による照明下、上記のようにして作製された10枚の塗板のメタリック塗膜の色ムラの程度のランク付けを目視により行なった。なお、ランク付けは自動車塗装における色ムラのランク付けの基準に準じて行ない、問題とならないレベルからやや問題となるレベルの範囲において、色ムラの程度が小さく目視ではあまり目立たない最良ランクを1とし、色ムラの程度が問題となる最低ランクを10とする10段階のランク付けにより目視評価を行なった。この結果を表1に示す。
なお、以下の実施例および比較例の検証のためにこのランク付けに従った順位付けを並行して行ない、その結果を同じく表1に示す。この順位付けは、同じランクのものが複数ある場合は、それらの順位はその平均値を順位とした。すなわち、表1の塗板No.2と塗板No.3とはランク付けがともに2なので、それぞれの順位は順位2と順位3との平均値である2.5をその順位とした(順位2と順位3とは欠番とした)。
Figure 0005051765
<実施例1>
米国エックスライト社製の測色機X−Rite MA68II型を用いて上記で作製した塗板No.1〜No.10の測色を行なった。
まず、メタリック塗膜上において、各間隔D1を40mmとする9本の縦軸と同じく各間隔D2を40mmとする5本の横軸とが碁盤目状に交差する45個(j=45)の交点を測定点として選択した(第1ステップ)。
次いで、上記測定点における法線を含み、かつその法線を交線として互いに30°(すなわちα°=30°)を有して交差する12個(k=12)の測定面が存在するように、上記各測定点毎に12本の光軸で光を入射させ、その受光を測定することにより測色を実施した(第2ステップ)。
各測定面に含まれる各入射光軸は各測定点における法線に対して45°の入射角を有し、各受光光軸は各測定点における法線に対して30°の受光角を有するようにし、補助イルミナントC、測定視野2度にてL***表色系のL*値(CIE1976明度)を測定した。これにより各塗板毎に540個(45×12個)の測定値を得た。なお、参考までに塗板No.1の測定値を表2〜表4に示す。表2〜表4において、「A1」等のようにアルファベット1文字と数字1文字の符号は測定点を示す。すなわち、A〜Iの符号は上記縦軸を示し、1〜5の符号は上記横軸を示すものであり、したがって「A1」で示される測定点は縦軸Aと横軸1との交点を示す。また、「α°」は、12個の測定面のうち任意の1個の測定面を基準面とし、この基準面を便宜上「α°=0°」とすることにより、各測定面が30°毎の角度を有することにより12個存在することを示している。
Figure 0005051765
Figure 0005051765
Figure 0005051765
続いて、このようにして得られた測定値(すなわち測色のデータ)を、上記の式(I)および式(II)により統計的に処理することにより各塗板毎にVAを求めた(第3ステップ)。その結果を表5に示す。
なお、各塗板においてこのようにして得られたVAの順位を合わせて表5に示す。また、このようにして得られたVAの順位と上記目視評価の順位との差も同じく表5に示す。
<比較例1>
実施例1において、各測定点毎に1個の測定面(「α°=0°」のもの)のみの測定値を採用した。すなわち、各塗板毎に測定値は45個である。そして、この測定値を以下の式(III)により統計的に処理することにより各塗板毎に不偏分散値Vを求めた。その結果を表5に示す。
Figure 0005051765
式(III)中、Lyは個々のデータを示し、Laはj個の個々のデータの平均値を示している。
なお、各塗板においてこのようにして得られたVの順位を合わせて表5に示す。また、このようにして得られたVの順位と上記目視評価の順位との差も同じく表5に示す。
Figure 0005051765
<実施例2>
実施例1において、縦軸の間隔D1および横軸の間隔D2をそれぞれ80mmとし、縦軸を5本、横軸を3本とすることにより各塗板毎の測定点を15点(j=15)とすること(すなわち各塗板毎の測定値を180個とすること)を除き、他はすべて実施例1と同様にしてVAを求めた。その結果を表6に示す。
なお、各塗板においてこのようにして得られたVAの順位を合わせて表6に示す。また、このようにして得られたVAの順位と上記目視評価の順位との差も同じく表6に示す。
<比較例2>
実施例2において、各測定点毎に1個の測定面(「α°=0°」のもの)のみの測定値を採用した。すなわち、各塗板毎に測定値は15個である。そして、この測定値を上記の式(III)により統計的に処理することにより各塗板毎に不偏分散値Vを求めた。その結果を表6に示す。
なお、各塗板においてこのようにして得られたVの順位を合わせて表6に示す。また、このようにして得られたVの順位と上記目視評価の順位との差も同じく表6に示す。
Figure 0005051765
<実施例3−1>
実施例1において、各測定面間の角度を60°(α°=60°)とすること(すなわちk=6とすること)により各塗板毎の測定値を270個とすることを除き、他はすべて実施例1と同様にしてVAを求めた。その結果を表7に示す。
なお、各塗板においてこのようにして得られたVAの順位を合わせて表7に示す。また、このようにして得られたVAの順位と上記目視評価の順位との差も同じく表7に示す。
<実施例3−2>
実施例1において、縦軸の間隔D1を120mmおよび横軸の間隔D2を40mmとし、縦軸を3本、横軸を6本とすることにより各塗板ごとの測定点を18点(j=18)とすること(すなわち各塗板毎の測定値を216個とすること)を除き、他はすべて実施例1と同様にしてVAを求めた。その結果を表7に示す。
なお、各塗板においてこのようにして得られたVAの順位を合わせて表7に示す。また、このようにして得られたVAの順位と上記目視評価の順位との差も同じく表7に示す。
Figure 0005051765
<実施例4>
実施例1において、入射光軸の入射角を45°、受光光軸の受光角を20°とすることを除き、他はすべて実施例1と同様にしてVAを求めた。その結果を表8に示す。
なお、各塗板においてこのようにして得られたVAの順位を合わせて表8に示す。また、このようにして得られたVAの順位と上記目視評価の順位との差も同じく表8に示す。
<比較例4>
実施例4において、各測定点毎に1個の測定面(「α°=0°」のもの)のみの測定値を採用した。すなわち、各塗板毎に測定値は45個である。そして、この測定値を上記の式(III)により統計的に処理することにより各塗板毎に不偏分散値Vを求めた。その結果を表8に示す。
なお、各塗板においてこのようにして得られたVの順位を合わせて表8に示す。また、このようにして得られたVの順位と上記目視評価の順位との差も同じく表8に示す。
Figure 0005051765
<実施例5>
実施例4において、縦軸の間隔D1および横軸の間隔D2をそれぞれ80mmとし、縦軸を5本、横軸を3本とすることにより各塗板毎の測定点を15点(j=15)とすること(すなわち各塗板毎の測定値を180個とすること)を除き、他はすべて実施例4と同様にしてVAを求めた。その結果を表9に示す。
なお、各塗板においてこのようにして得られたVAの順位を合わせて表9に示す。また、このようにして得られたVAの順位と上記目視評価の順位との差も同じく表9に示す。
<比較例5>
実施例5において、各測定点毎に1個の測定面(「α°=0°」のもの)のみの測定値を採用した。すなわち、各塗板毎に測定値は15個である。そして、この測定値を上記の式(III)により統計的に処理することにより各塗板毎に不偏分散値Vを求めた。その結果を表9に示す。
なお、各塗板においてこのようにして得られたVの順位を合わせて表9に示す。また、このようにして得られたVの順位と上記目視評価の順位との差も同じく表9に示す。
Figure 0005051765
<実施例6−1>
実施例1において、各測定面間の角度を120°(α°=120°)とすること(すなわちk=3とすること)により各塗板毎の測定値を135個とすることを除き、他はすべて実施例1と同様にしてVAを求めた。その結果を表10に示す。
なお、各塗板においてこのようにして得られたVAの順位を合わせて表10に示す。また、このようにして得られたVAの順位と上記目視評価の順位との差も同じく表10に示す。
<実施例6−2>
実施例1において、各測定面間の角度を180°(α°=180°)とすること(すなわちk=2とすること)により各塗板毎の測定値を90個とすることを除き、他はすべて実施例1と同様にしてVAを求めた。その結果を表10に示す。
なお、各塗板においてこのようにして得られたVAの順位を合わせて表10に示す。また、このようにして得られたVAの順位と上記目視評価の順位との差も同じく表10に示す。
Figure 0005051765
<実施例7>
レーザー式メタリック感測定装置「ALCOPE LMR−200」(関西ペイント株式会社製)を用いて上記で作製した塗板No.1〜No.10の反射強度測定を行なった。
メタリック塗膜上において、各間隔D1を40mmとする9本の縦軸と同じく各間隔D2を40mmとする5本の横軸とが碁盤目状に交差する45個(j=45)の交点を測定点として選択した(第1ステップ)。
次いで、上記測定点における法線を含み、かつその法線を交線として互いに60°(すなわちα°=60°)を有して交差する6個(k=6)の測定面が存在するように、上記各測定点毎に6本の光軸で光を入射させ、その受光を測定することにより反射強度測定を実施した(第2ステップ)。
各測定面に含まれる各入射光軸は各測定点における法線に対して45°の入射角を有し、各受光光軸は各測定点における法線に対して35°の受光角を有する位置で、塗板から反射したレーザー光の強度を示すIV値を測定した。これにより各塗板毎に270個(45×6個)の測定値を得た。なお、ここでIV値とは「レーザー式メタリック感測定装置について」(竹内徹著、「塗装工学」,1995,Vol.30,No.8,p.339〜344)に記載されるように、入射角45度で照射されたレーザー反射光のうちクリアーコート層表面で反射する鏡面反射領域の光を除いて最大強度が得られる受光角での信号ivから式IV=K1×iv(K1は係数)で得られるIV値をアルミニウムフレークからの正反射光の強さ(輝度・明るさ)に比例するパラメータとして用いたものである。
続いて、このようにして得られた測定値からVAを求めた。その結果を表11に示す。
なお、各塗板においてこのようにして得られたVAの順位を合わせて表11に示す。また、このようにして得られたVAの順位と上記目視評価の順位との差も同じく表11に示す。
<比較例7>
実施例7において、各測定点毎に1個の測定面(「α°=0°」のもの)のみの測定値を採用した。すなわち、各塗板毎に測定値は45個である。そして、この測定値を上記の式(III)により統計的に処理することにより各塗板毎に不偏分散値Vを求めた。その結果を表11に示す。
Figure 0005051765
<定量値の検証>
上記の各実施例および比較例では、VAまたはVという数値として定量値を得ているが、上記の目視評価(表1)による官能評価値は順位データである。したがって、この順位データとの相関性を検証するために、各実施例および比較例で得た定量値の順位付けを行ない目視評価との相関性を検証した。相関性についてはケンドールの順位相関係数およびスピアマンの順位相関係数を算出した。いずれの順位相関係数も−1.0から1.0の間の数となり、0に近い程無相関であり、1.0に近づく程正の相関が高く、また−1.0に近づく程負の相関が高い。各順位相関係数を表5〜表11に示す。
また、順位相関が高くても、目視評価のランク付けとの結果の違いが大き過ぎる場合があるので各実施例および比較例では目視評価の順位との順位差も表5〜表11に示した。各表において、目視評価の順位との差が2以下となる場合には、数値化による評価の精度が非常に高く(すなわち目視評価との相関性が非常に高く)、実用上有効な測定方法であると言える。なお、表5〜表11には、目視評価の順位と定量値の順位との差の最大値を意味する最大順位差も示してある。
表5〜表11における各実施例の結果として、ケンドールの順位相関係数はいずれも0.73以上の数値を示すとともにスピアマンの順位相関係数はすべて0.9以上であるのに対して、各比較例の結果は、比較例4を除いた比較例はすべてケンドールおよびスピアマンの順位相関係数が実施例より大幅に小さい値であり、比較例4でケンドールの順位相関係数が0.733となってはいるがスピアマンの順位相関係数は0.8以下である。したがって、各実施例の定量値による評価方法がより目視評価(官能評価)との相関に優れることがわかる。
また、各実施例においては、定量値の順位と目視評価の順位との差が最大でも2以内であり、条件の選択次第ではその順位差が1以内となることからも、目視評価との相関に極めて優れることを示している。
これに対して、各測定点における測定面の数を1とした比較例1、2、4、5、7では、その不偏分散値による評価によって色ムラの程度を検出しようとしても全く目視評価との相関を示さず、順位相関係数も低く、また定量値の順位と目視評価の順位との最大差は3以上の結果となった。
このように各測定点毎に測定面が2以上となるように(換言すれば複数の方向から)測色または反射強度測定することで、その結果を統計的に処理することにより定量値として色ムラの評価を行なうと目視評価との間で極めて相関良く評価することができることが明らかとなった。しかも、各実施例における上記定量値は、いずれも特殊な装置を用いることなく汎用の装置により測色または反射強度測定を実施することにより得られるため、極めて有利な産業上の利用性を有するものである。
以上のように本発明の実施の形態および実施例について説明を行なったが、上述の各実施の形態および実施例の構成を適宜組み合わせることも当初から予定している。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
メタリック塗膜上の測定点および測定面を概念的に示した概念図である。 あおり角を概念的に示した概念図である。
符号の説明
1 メタリック塗膜、2 測定点、3 入射光軸、4 受光光軸、5 測定面、6 縦軸、7 横軸、8 法線。

Claims (7)

  1. メタリック塗膜上において、複数の測定点を選択する第1ステップと、
    前記測定点の各々において、光を入射しその受光を測定することにより測色または反射強度測定を実施する第2ステップと、
    前記第2ステップで得られた測色または反射強度測定のデータを処理する第3ステップと、
    を含むメタリック塗膜の色ムラ評価方法であって、
    前記第1ステップは、各間隔をD 1 とするm本の縦軸と同じく各間隔をD 2 とするn本の横軸とが交差するj個(j=m×n)の交点を測定点として選択し、
    前記第2ステップは、各測定点に対して入射光軸と受光光軸とを含む測定面が2以上存在するように、2以上の光軸の光を異なったタイミングで入射するとともに、前記測定面が前記各測定点における法線を含み、かつその法線を交線として互いに角度α°を有して交差することによりk個(ただしk=360/α)存在するようにして測色または反射強度測定を実施し、
    前記第3ステップは、以下の式(I)および式(II)により測色または反射強度測定のデータを統計的に処理するメタリック塗膜の色ムラ評価方法。
    Figure 0005051765
    (上記式(I)中、jは前記測定点の個数を示し、kは前記測定面の個数を示し、Lはj個の測定点におけるk個の測定面全てにおける測定値の総平均値を示し、またk個の測定面中における任意の1個の測定面を基準面とし、その基準面はj個の測定点間で互いに平行であり、その基準面と交差する角度が互いに等しくなる測定面の集合をj個の測定点間でk個形成し、その各集合における測定値の平均値をL x とし、一方、式(I)と式(I
    I)におけるS A は各測定点においてk個の測定面により測定値を得たことを要因とする
    変動値を示し、また式(II)中、V A は各測定点においてk個の測定面により測定値を
    得たことを要因とする要因分散値を示す。)
  2. 前記間隔のD1およびD2は、それぞれ10mm以上100mm以下の範囲から選択される請求項1に記載のメタリック塗膜の色ムラ評価方法。
  3. 前記入射光軸は、前記測定点における法線に対して40°以上50°以下の入射角を有する請求項1または2に記載のメタリック塗膜の色ムラ評価方法。
  4. 前記入射光軸は、前記測定点における法線に対して45°の入射角を有し、前記受光光軸は、前記測定点における法線に対して0°より大きく45°以下の受光角を有する請求項1〜3のいずれかに記載のメタリック塗膜の色ムラ評価方法。
  5. 前記第2ステップは、L***表色系またはL***表色系におけるL*値(CIE
    1976明度)、あるいはハンターの色差式における明度指数であるL値を測色する請求項1〜4のいずれかに記載のメタリック塗膜の色ムラ評価方法。
  6. 前記第2ステップは、XYZ表色系における三刺激値であるY値またはX101010
    色系における三刺激値であるY10値を測色する請求項1〜4のいずれかに記載のメタリック塗膜の色ムラ評価方法。
  7. 前記第2ステップは、レーザー光を入射してその受光を測定することにより反射強度を測定する請求項1〜4のいずれかに記載のメタリック塗膜の色ムラ評価方法。
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