JP5049016B2 - Tb耐性アッセイ - Google Patents

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Description

本発明は、多剤耐性マイコバクテリウム種(Mycobacterium sp.)、特に、ヒト型結核菌(Mycobacterium tuberculosis)についての診断アッセイ、ならびにそのための試薬およびキットに関する。
ヒト型結核菌および近縁種は、結核菌群(Mycobacterium tuberculosis complex:MTC)として知られるマイコバクテリウムの小群を構成する。この群は、5つの種−ヒト型結核菌、ネズミ型結核菌(M. microti)、ウシ型結核菌(M. bovis)、カネッティ型結核菌(M. caneti)、およびアフリカ型結核菌(M. africanum)−を含み、これらは、全世界的な結核菌感染(TB)症例の大部分の原因菌である。
ヒト型結核菌は、全世界で1年に300万より多くの死因である。WHOは、世界の人口の3分の1までがヒト型結核菌に感染しており、全世界では15秒毎にTBの死者が出ていると見積もっている。他のマイコバクテリウムもまた、ヒトおよび動物において病原性であり、例えば、トリ型結核菌の副結核亜種(M. avium subsp. paratuberculosis)は、反芻動物でヨーネ病を引き起こし、ウシ型結核菌は、畜牛で結核を引き起こし、トリ型結核菌(M. avium)およびイントラセルラール結核菌(M. intracellulare)は、免疫不全患者(例えば、AIDS患者および骨髄移植患者)で結核を引き起こし、そしてらい菌(M. leprae)は、ヒトでらい病を引き起こす。別の重要なマイコバクテリウム種は、マイコバクテリウム・バッカエ(M. vaccae)である。
疫学データは、旧ソ連の全ての国々でのマイコバクテリウム種感染(ヒト型結核菌感染のようなMTC感染を含む)の高発症率を示している。ロシアでは、2000年に90.7/100,000のTB発症率を記録した。同様に、高い割合の薬物耐性(特に、多剤耐性ヒト型結核菌(MDRTB)により引き起こされる多剤耐性)が報告されており、このことが、低い治癒率の原因となり、TBプログラムの有効性を損なう。エストニアでは、新規に診断された症例のうち14%もの高い割合でMDRTBが報告されている。2000年には、北ロシアでの少なくとも1つの薬物に対する一次耐性および二次耐性の割合はそれぞれ、アルハンゲリスク州(Archangelsk oblast)で33%および85%であると報告された。サマラ(Samara)およびサンクト・ぺテルブルク(St Petersburg)では高い薬物耐性率が報告された。逆に、米国、英国、および他の欧州の国々では、薬物耐性およびMDRTBの多くの施設内発生が報告されているが、全体としてのMDRTBの発症率および有病率は低い。
微生物耐性の問題には多くの要因が寄与している。1つは、経時的に変異が蓄積されること、ならびに続いて変異遺伝子が他の生物に水平および垂直に転移されることである。したがって、所与の病原に対して、全クラスの抗生物質が不活性になった。さらなる要因は、近年、新規なクラスの抗生物質がないことである。マイコバクテリウム種のような多剤耐性の病原細菌(特に、MTCの種(例えば、ヒト型結核菌))の出現は、公衆衛生に対して重篤な脅威を示し、新規な形態の治療が緊急に必要とされる。
マイコバクテリウム種(例えば、ヒト型結核菌)における多剤耐性は、2つの薬物−リファンピンおよびイソニアジド−に関して評価される。INHおよびRIFに対して耐性であると定義された多剤耐性(MDR)株が出現しており、いくつかの発生へのそれらの関与が報告されている。薬物耐性の検出のために現在利用可能な方法としては、喀痰顕微鏡検査、および薬物の存在下の固形または液体培地(通常、ローウェンスタインジャンセン培地)で細菌の増殖を測定する増殖ベースの方法−「薬物感受性試験」(DST)−が挙げられる。増殖ベースの技術の欠点は、それらがマイコバクテリウム種(例えば、ヒト型結核菌)の増殖速度によって制限されることであり、この速度は、16時間の倍加時間を有する(大腸菌の倍加時間20分と比較のこと)。したがって、この方法によって薬物耐性マイコバクテリウム種を同定するには、代表的には少なくとも10〜14日間(代表的には一次培養物を単離した後21〜30日)かかる。また、標準化されていない方法の使用は、DSTの精度を損なう。
また、マイコバクテリウム種(例えば、ヒト型結核菌)の薬物への曝露後の生存度(したがって薬物耐性)は、マイコバクテリオファージが生物に首尾よく感染する能力を調べることによってモニタリングされ得る。2つの方法が記載されている。1つの方法では、マイコバクテリウム種(例えば、ヒト型結核菌)を薬物で処理し、次いで、ファージを用いてこの薬物処理したヒト型結核菌に感染させる。細胞外ファージを破壊した後、ヒト型結核菌を溶解し、そして迅速に増殖するマイコバクテリウムのローン上でファージを計数する。プラークの数は、生存ヒト型結核菌の数に比例する。第二の方法では、発光ファージを用いて、薬物曝露したマイコバクテリウム種(例えば、ヒト型結核菌)に感染させる。この発光は、生存ヒト型結核菌の数に比例する。これらの各方法の欠点は、それらが共に、薬物耐性マイコバクテリウム種の同定のために約2日かかることである。
少なくとも11の遺伝子が、主要な抗TB剤に対する耐性の発達に関与することが報告されている。リファンピン耐性(RIF耐性)またはイソニアジド耐性(INH耐性)の検出は、臨床上および公衆衛生上のTB制御に重要である。
リファンピンおよびイソニアジドに対する耐性は、3つの遺伝子における変異によって付与される。RIF耐性は、一般に、単一のヌクレオチド置換と関連している。rpoB遺伝子(RNAポリメラーゼのβサブユニットをコードする)の81bpコア領域における変異が、RIF耐性の90%以上もの原因となることが知られている。約60〜70%の変異が2つのコドン531および526内で見出されている。
2つの異なる遺伝子における変異が、イソニアジドに対する耐性の原因であることが知られている。75%より多くの症例において、INH耐性は、katG遺伝子(カタラーゼ−ペルオキシダーゼをコードする)における置換、特にコドン315での置換(AGC−ACC)に起因して生じる。よりまれではあるが、INH耐性は、inhA遺伝子およびahpC遺伝子における変異に起因している。
katG遺伝子のコドン315での変異の有病率は、ベイルートでの35%からラトビアおよびロシアでの90%以上までの割合で調べた地方によって変動があり、他方、inhA変異の有病率は、3.3%から32%以上まで地理的に変動している。
INHまたはRIFの耐性と関連した特定の単変異は、マイコバクテリウム種核酸(例えば、ヒト型結核菌核酸)のPCR増幅後のDNA配列分析によって、1日かからずに検出され得る。
マイコバクテリウム種の特定の単変異の配列分析のための種々の方法が、当該分野で用いられており、例えば、アガロースゲル電気泳動が挙げられる。この方法は、変異特異的増幅を必要とし、ゲル中の得られたPCR産物の大きさにより、任意の所与の変異の存在が示される。配列分析のための別の方法は、SSCP(一本鎖高次構造多型分析)であり、この方法では、所与の変異を含むDNAの領域をPCRによって増幅し、次いでこのPCR産物を変性し、そして得られた一本鎖DNAをアクリルアミドゲルに流すと、代表的な移動パターンが各変異で見られる。配列分析のためのさらなる技術は、融解曲線分析である。融解曲線は、リアルタイムPCR装置(例えば、LightCycler(Roche))を用いて作成され得、そして各変異は、代表的な曲線を有する。PCR産物における変異はまた、蛍光プローブを用いて同定され得る。核酸配列はまた、市販の配列決定装置を用いて決定され得る。
上記の全ての配列決定技術の欠点は、全てのDNA分析が1つの試験で行うことができる程度にまで多重化できないことである。理論的には、LightCycler PCRアッセイを用いて多数の変異型部位を同定することが可能であるが、実際には、多数の異なる染料を用いる場合、クロストークにより生じる問題がある。したがって、これらの既知の方法は、変異型標的部位の全てを同時に同定することができない。
配列分析のための代替の方法は、逆ハイブリダイゼーションである。目的の変異を含む標識したPCR産物を作製し、そしてこれを用いて、固体支持体上に固定化した一連のプローブを調べる。RIF耐性と関連したrpoBにおける変異を検出するためのシステムが市販されている(INNO-LiPA Rif.TB, Innogenetics, Gent, Belgium)。しかし、スクリーニング目的でのこのキットの応用は、高いTB発症率や高いMDRTB率を有する地方では、費用が相対的に高いことおよびINH耐性の分析ができないことによって制限される。
INH耐性またはRIF耐性を付与することが知られる遺伝子断片の増幅後に変異型および野生型のオリゴヌクレオチドプローブとのハイブリダイゼーションを行うことに基づく、非業務用のドットブロットストラテジーは、より費用効果のある方法論であることが分かっている。これは、90%の症例でRIF耐性、または75%の症例でINH耐性を推定している。
そこで、多剤耐性マイコバクテリウム種、特に、MTCのメンバー(例えば、多剤耐性ヒト型結核菌(MDRTB))を検出するための代替となり、および/または改善されたシステムを提供する必要性がある。この必要性は本発明によって満たされ、これにより、上記の技術的課題の1つ以上が解決される。
したがって、本発明の第1の局面は、試料中の多剤耐性マイコバクテリウム種を検出するためのアッセイに使用される核酸プローブのセットを提供する。このセットは、第1の標的配列ACCAGCGGCAまたはその相補体に結合する10ヌクレオチドの核酸配列を含む、プローブ1;第2の標的配列GCCGGTGGTGまたはその相補体に結合する10ヌクレオチドの核酸配列を含む、プローブ2;第3の標的配列TATCGTCTCGまたはその相補体に結合する10ヌクレオチドの核酸配列を含む、プローブ3;第4の標的配列TATCATCTCGまたはその相補体に結合する10ヌクレオチドの核酸配列を含む、プローブ4;第5の標的配列GAATTGGCTCまたはその相補体に結合する10ヌクレオチドの核酸配列を含む、プローブ5;第6の標的配列CTGGTCCATGまたはその相補体に結合する10ヌクレオチドの核酸配列を含む、プローブ6;第7の標的配列GGTTGTTCTGまたはその相補体に結合する10ヌクレオチドの核酸配列を含む、プローブ7;第8の標的配列CCCGACAGCGまたはその相補体に結合する10ヌクレオチドの核酸配列を含む、プローブ8;第9の標的配列GCTTGTGGGTまたはその相補体に結合する10ヌクレオチドの核酸配列を含む、プローブ9;第10の標的配列CCAGTGCCGAまたはその相補体に結合する10ヌクレオチドの核酸配列を含む、プローブ10を含み、1つのプローブがそれぞれの標的配列に結合されると検出可能シグナルが提供される。
各プローブが15ヌクレオチドの核酸配列を含むことが好ましい。したがって、1つの実施態様では、プローブ1は、第1の標的配列ATCACCAGCGGCATCまたはその相補体に結合する15ヌクレオチドの核酸配列を含み;プローブ2は、第2の標的配列GATGCCGGTGGTGTAまたはその相補体に結合する15ヌクレオチドの核酸配列を含み;プローブ3は、第3の標的配列ACCTATCGTCTCGCCまたはその相補体に結合する15ヌクレオチドの核酸配列を含み;プローブ4は、第4の標的配列ACCTATCATCTCGCCまたはその相補体に結合する15ヌクレオチドの核酸配列を含み;プローブ5は、第5の標的配列ATGAATTGGCTCAGCまたはその相補体に結合する15ヌクレオチドの核酸配列を含み;プローブ6は、第6の標的配列GTTCTGGTCCATGAAまたはその相補体に結合する15ヌクレオチドの核酸配列を含み;プローブ7は、第7の標的配列GCGGGTTGTTCTGGTまたはその相補体に結合する15ヌクレオチドの核酸配列を含み;プローブ8は、第8の標的配列AACCCCGACAGCGGGまたはその相補体に結合する15ヌクレオチドの核酸配列を含み;プローブ9は、第9の標的配列GGCGCTTGTGGGTCAまたはその相補体に結合する15ヌクレオチドの核酸配列を含み;プローブ10は、第10の標的配列GCCCCAGTGCCGACAまたはその相補体に結合する15ヌクレオチドの核酸配列を含む。
したがって、本発明は、3つの標的遺伝子(katG、inhA、およびrpoB)における変異を単一のアッセイで同時に検出することを可能にする、慎重に選択したプローブのセットの使用に関する。これらの遺伝子の各々の野生型バージョンの部分遺伝子配列は、Genbank登録番号MTU06270、MTU66801、およびZ95972としてそれぞれ提供される。
本発明により提供されるプローブのセットのうち、プローブ1およびプローブ2は、INH耐性に関する第1の遺伝子(katG)を標的とし、プローブ3およびプローブ4は、イソニアジド耐性に関する第2の遺伝子(inhA)を標的とし、そしてプローブ5からプローブ10は、RIF耐性と関連したrpoB内の81塩基対領域に関する走査アレイを形成する。本発明のプローブは、個々におよび一群としての両面で最適化されており、各々は、非常に特異性が高く、個々の塩基変異が検出されることを可能にする。
本発明のプローブは、所望のパラメーターの選択に基づいて、標的遺伝子配列に結合するように慎重に設計されている。結合条件は、高レベルの特異性が提供されるようなものであること、すなわち、結合が「ストリンジェントな条件」下で生じることが好ましい。一般に、ストリンジェントな条件は、所定のイオン強度およびpHで特定配列の熱融解温度(T)より約5℃低いように選択される。Tは、完全に一致したプローブに標的配列の50%が結合する温度(所定のイオン強度およびpH下で)である。これに関して、本発明の各プローブのT(pH7にて約0.02M以下の塩濃度で)は、好ましくは60℃以上であり、より好ましくは約70℃である。予め混合した結合溶液が入手可能であり(例えば、CLONTECH Laboratories, Inc.からのEXPRESSHYB Hybridisation Solution)、そして結合は、製造者の指示書に従って実施され得る。あるいは、当業者は、これらの結合条件の改変を設計し得る。
結合後、ストリンジェント(好ましくは、高ストリンジェント)な条件下で、核酸分子を洗浄して未結合の核酸分子を除去し得る。代表的なストリンジェント洗浄条件は、55〜65℃での0.1%SDSを含む0.5〜2×SSCの溶液中の洗浄を包含する。代表的な高ストリンジェント洗浄条件は、55〜65℃での0.1%SDSを含む0.1〜0.2×SSCの溶液中の洗浄を包含する。当業者は、例えば、洗浄溶液中でSSCの代わりにSSPEとすることによって、等価な条件を容易に設計し得る。
自己相補体形成およびダイマー形成(プローブ−プローブ結合)を最小限にするようにプローブをスクリーニングすることが好ましい。本発明の好ましいプローブは、ヒトDNAとの相同性が最小であるように選択される。選択プロセスは、候補プローブ配列とヒトDNAとを比較し、そして相同性が50%より大きい場合そのプローブを排除することを包含し得る。この選択プロセスの目的は、夾雑するヒトDNA配列へのプローブのアニーリングを減少させ、それによってアッセイの特異性を改善することである。
1つの実施態様では、本発明は、以下のプローブのセットを提供する。このセットは、配列TGCCGTGGTまたはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、プローブ1;配列CACCACGGCまたはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、プローブ2;配列CGAGAGATAまたはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、プローブ3;配列CGAGAGATAまたはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、プローブ4;配列GAGCCAATTCまたはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、プローブ5;配列CATGGACCAGまたはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、プローブ6;配列CAGAACAACCまたはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、プローブ7;配列CGCTGTCGGGまたはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、プローブ8;配列ACCCACAAGCまたはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、プローブ9;配列TCGGCACTGGまたはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、プローブ10を含み、該プローブ1、プローブ2、プローブ3、およびプローブ4の配列内の下線部のヌクレオチドは必須であり、いかなる他のヌクレオチドにも置換され得ない。
好ましい実施態様では、本発明は、以下の10プローブのセットを提供する。このセットは、配列GATGCCGTGGTGATまたはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、プローブ1;配列ATCACCACGGCATCまたはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、プローブ2;配列GGCGAGAGATAGGTまたはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、プローブ3;配列GGCGAGAGATAGGTまたはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、プローブ4;配列AGCTGAGCCAATTCATGまたはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、プローブ5;配列AATTCATGGACCAGAACAまたはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、プローブ6;配列ACCAGAACAACCCGCまたはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、プローブ7;配列ACCCGCTGTCGGGGTTまたはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、プローブ8;配列TGACCCACAAGCGCCまたはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、プローブ9;配列CTGTCGGCACTGGGGCCまたはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、プローブ10を含み、該プローブ1、プローブ2、プローブ3、およびプローブ4の配列内の下線部のヌクレオチドは必須であり、いかなる他のヌクレオチドにも置換され得ない。
各プローブは、好ましくは、18〜25ヌクレオチド長である。配列番号1から10のプローブの各々のうちの1つを含む10プローブのセットを用いて、特に良好な結果が得られている(以下の表1を参照のこと)。
したがって、本発明は、好ましい実施態様では、以下のプローブのセットを提供する。このセットは、配列番号1の配列またはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、プローブ1;配列番号2の配列またはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、プローブ2;配列番号3の配列またはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、プローブ3;配列番号4の配列またはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、プローブ4;配列番号5の配列またはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、プローブ5;配列番号6の配列またはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、プローブ6;配列番号7の配列またはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、プローブ7;配列番号8の配列またはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、プローブ8;配列番号9の配列またはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、プローブ9;配列番号10の配列またはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、プローブ10を含み、該配列番号1、配列番号2、配列番号3、および配列番号4内の下線部の残基は必須であり、いかなる他のヌクレオチドにも置換され得ない。
Figure 0005049016
本明細書において、本発明の配列に「少なくとも90%の配列同一性」を有する配列という場合、本発明は、本発明のプローブ配列に好ましくは少なくとも95%の配列同一性、より好ましくは少なくとも98%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも99%の配列同一性を有するプローブ配列も包含する。
本発明のプローブ配列に少なくとも90%の配列同一性、好ましくは少なくとも95%の配列同一性、より好ましくは少なくとも98%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも99%の配列同一性を有するプローブ配列は、従来のソフトウェア、例えば、BioeditTMパッケージ(オンラインにより無料で入手可能)およびSequencherTMパッケージ(Sequencher Gene Codes Corporation, 640 Avis Drive Suite 310, Ann Arbor MI 48108により提供される)を用いる配列アラインメントによって同定され得る。
本発明のプローブ配列に相同なプローブ配列を決定する代替の方法は、相同配列と本発明の配列との間で異なるヌクレオチドの数を決定することによる。これに関して、本発明は、5ヌクレオチド以下、好ましくは4ヌクレオチド以下、より好ましくは3ヌクレオチド以下、なおより好ましくは2ヌクレオチド以下、および最も好ましくは1ヌクレオチド以下が本発明のプローブ配列とは異なるプローブ配列を包含する。しかし、プローブ1、プローブ2、プローブ3、およびプローブ4の配列内の下線部のヌクレオチドは、いかなる他のヌクレオチドにも置換され得ない。
本発明では、「相補体」または「相補鎖」は、非コード(アンチセンス)核酸鎖を意味し、これは、コード鎖に相補塩基対合を介して結合し得る。したがって、本発明はまた、本明細書中に記載のプローブの相補体の使用も包含する。例を挙げると、上のプローブ1の相補体は、配列GAG CTA CGG CA CCA CTA GCGを有し、そして上のプローブ2の相補体は、配列CGC TAG TGG TG CCG TAG CTCを有する。コード鎖の配列が知られていれば、相補塩基対合規則を用いることにより相補鎖の配列を解読することは当該分野で周知である。
本発明の1つの実施態様では、プローブは、固体支持体またはプラットフォーム上に固定化され得る。支持体は、硬質固体支持体(例えば、ガラスまたはプラスチック製)であり得、またはそれ以外に、支持体は、ナイロンまたはニトロセルロースメンブレン、または他のメンブレンでもあり得る。3Dマトリックスは、本発明での使用に適した支持体である(例えば、ポリアクリルアミドまたはPEGゲル)。1つの実施態様では、固体支持体は、ビーズの形態であり得、これは、大きさまたは蛍光団によって選別され得る。
プローブは、種々の手段によって固体支持体に固定化され得る。例を挙げると、プローブは、UV架橋によってナイロンメンブレン上に固定化され得る。ビオチン標識プローブは、ストレプトアビジンコーティング基材に結合され得、そしてアミノリンカーを用いて調製されたプローブは、シラン処理表面上に固定化され得る。プローブを固定化する別の手段は、ポリTテイル(好ましくは、3’末端で)を介することである。ポリTテイルは、1〜100の連続するチミジン残基からなり、ターミナルトランスフェラーゼを用いて3’末端でプローブに付加される。好ましくは、1〜20のチミジン残基が付加される。ポリTテイルは、次いで固体基材上にベーキングされるか、またはUV架橋される。ポリTテイルの付加は、2つの機能を有するようである。第一に、ポリTテイルは、固体支持体上に固定化されるプローブの量を増大させる。第二に、ポリTテイルは、ハイブリダイゼーションの効率を改善するようにプローブを適合させる。本発明のプローブが標的マイコバクテリウム種(例えば、ヒト型結核菌)核酸に結合されると検出可能シグナルが提供され、これは、公知の手段によって検出され得る。検出可能シグナルは、放射性シグナルであり得るが、好ましくは蛍光シグナル(最も好ましくは、蛍光の変化)またはビオチンもしくはジゴキシゲニンを用いる発色シグナルである。
本発明はまた、試料中で多剤耐性マイコバクテリウム種、特に、MTCのメンバー(例えば、ヒト型結核菌)を検出する方法を提供する。この方法は、本発明によるプローブのセットを、核酸含有試料と接触させる工程であって、1つのプローブが上記試料中の標的マイコバクテリウム種核酸に結合されると検出可能シグナルが提供される、工程;および上記検出可能シグナルを検出する工程を包含する。
試料は、例えば、食物、下水道、または臨床試料であり得る。この方法の格別な適用は、臨床試料中のマイコバクテリウム種の検出用である。臨床試料としては、気管支肺胞洗浄標本(BALS)、誘発喀痰(induced sputa)、口腔咽頭洗浄物、血液または他の体液試料が挙げられ得る。
本発明の方法では、上記試料中の多剤耐性マイコバクテリウム種の存在が、プローブ2およびプローブ4とそれらのそれぞれの結合される標的マイコバクテリウム種核酸配列とにより提供される検出可能シグナルを上記試料中に検出する工程;およびプローブ1、プローブ3、プローブ5、プローブ6、プローブ7、プローブ8、プローブ9、およびプローブ10とそれらのそれぞれの標的マイコバクテリウム種核酸配列とにより提供される検出可能シグナルの不在を検出する工程により確認されることが好ましい。
本発明の方法は、上記試料からの多剤耐性マイコバクテリウム種の不在が、プローブ1、プローブ3、プローブ5、プローブ6、プローブ7、プローブ8、プローブ9、およびプローブ10とそれらのそれぞれの結合される標的マイコバクテリウム種核酸配列とにより提供される検出可能シグナルを上記試料中に検出する工程;およびプローブ2およびプローブ4とそれらのそれぞれの標的マイコバクテリウム種核酸配列とにより提供される検出可能シグナルの不在を検出する工程によって確認されることが好ましい。
これに関して、プローブ2およびプローブ4は、変異型ヒト型結核菌核酸に結合する。プローブ2は、katG遺伝子内の特異的変異標的部位に結合し、そしてプローブ4は、inhA遺伝子内の特異的変異標的部位に結合する。プローブ2およびプローブ4は、それらの特異的変異配列にのみ結合し、野生型の標的配列を結合しない。したがって、試料中のヒト型結核菌核酸へのプローブ2および/またはプローブ4の結合は、この試料がそれぞれkatGおよび/またはinhAに変異を有する核酸を含むことを示している。プローブ2およびプローブ4により検出される変異は、イソニアジドへの耐性に関与している。
プローブ1、プローブ3、およびプローブ5〜プローブ10は、野生型ヒト型結核菌核酸に結合する。プローブ1は、katG遺伝子内の標的部位(プローブ2により結合される配列の野生型バージョン)に結合する。プローブ3は、inhA遺伝子内の標的部位(プローブ4により結合される配列の野生型バージョン)に結合する。したがって、試料中の核酸へのプローブ1および/またはプローブ3の結合は、この試料がそれぞれkatGおよび/またはinhAに関して野生型である核酸を含むことを示している。プローブ1およびプローブ3は、野生型配列にのみ結合し、それらの標的配列が変異されている場合は結合しない。
プローブ5〜プローブ10は、野生型rpoB遺伝子の81塩基対標的領域内で、野生型のヒト型結核菌核酸にのみ結合する。試料が野生型rpoB核酸を含む場合、プローブ5〜プローブ10の全部が結合する。他方、試料中の核酸が、リファンピン耐性と関連した特異的なrpoB変異を有する場合、結合するrpoBプローブは6個未満である。
より詳細には、試料において、多剤耐性マイコバクテリウム種核酸の存在が、変異型核酸へのプローブ2およびプローブ4の少なくとも1つの結合を検出する工程(すなわち、プローブ2および/またはプローブ4とそれらのそれぞれの結合される標的配列とにより提供される検出可能シグナルを検出する工程)、および野生型核酸へのプローブ1、プローブ3の少なくとも1つ、およびプローブ5〜プローブ10の少なくとも1つの結合がないことを検出する工程(すなわち、プローブ1、プローブ3、およびプローブ5〜プローブ10とそれらのそれぞれの標的配列とにより提供される検出可能シグナルの不在を検出する工程)によって確認される。
他方、プローブ2およびプローブ4が試料中の核酸に結合しない(このことは、プローブ2およびプローブ4とそれらのそれぞれの標的配列とにより提供される検出可能シグナルの不在によって示される)が、プローブ1、プローブ3の両方およびプローブ5〜プローブ10の全部が試料中の核酸に結合する(このことは、プローブ1、プローブ3およびプローブ5〜プローブ10とそれらのそれぞれの結合される標的配列とにより提供される検出可能シグナルの検出によって示される)場合、このことは、この試料が多剤耐性ヒト型結核菌核酸を含まないことを示している。
検出可能シグナルがプローブの全部とそれらのそれぞれの標的核酸配列とによって提供される場合、これは、試料中に、野生型rpoB遺伝子を有する(すなわち、リファンピンに対して感受性である)細菌由来のヒト型結核菌核酸が存在することを示している。この試料はまた、katG遺伝子およびinhA遺伝子の変異型を有する(すなわち、イソニアジドに対して耐性である)ヒト型結核菌由来の核酸、ならびにkatG遺伝子およびinhA遺伝子の野生型を有する(すなわち、イソニアジドに対して感受性である)ヒト型結核菌由来の核酸も含む。したがって、INHモノ耐性ヒト型結核菌および野生型(RIF/INH感受性)ヒト型結核菌の混合物が検出される。
必要に応じて、10より多くのプローブを用いる、すなわち、本明細書中に詳述した10のプローブに加えてさらなるプローブを含める。これらのさらなるプローブは、他のマイコバクテリウム種遺伝子における変異の検出、またはマイコバクテリウム種核酸以外の核酸の検出(例えば、他の細菌種の分析のためのより広範な診断アレイの一部として)のために有用であり得る。
1つの実施態様では、上で詳述したプローブ5〜プローブ10(配列番号5〜10)の1つ以上が、以下の表1aに提供されるプローブ(プローブ11〜プローブ32、配列番号11〜配列番号32)の1つ以上、好ましくは2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21または22と置き換えられ得るか、または併用され得る。プローブ11〜プローブ32の各々は、野生型rpoB遺伝子内で、野生型ヒト型結核菌核酸に結合する。したがって、試料が野生型rpoB核酸を含む場合、プローブ11〜プローブ32は、試料中の核酸に結合し、そして試料が変異型rpoB核酸を含む場合、プローブ11〜プローブ32の少なくとも1つが試料中の核酸に結合しない。したがって、プローブ11〜プローブ32は、リファンピンに対して耐性であるヒト型結核菌を検出するために有用である。
Figure 0005049016
本発明はまた、本発明のプローブ配列11〜プローブ配列32に少なくとも90%の配列同一性、好ましくは少なくとも95%の配列同一性、より好ましくは少なくとも98%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも99%の配列同一性を有するプローブ配列を包含する。
本アッセイは、使用可能なヒト型結核菌核酸の濃度に依存して、事前に増幅工程を行うかまたは行うことなく使用され得る。増幅は、当該分野で公知の方法によって、好ましくは、PCRによって行われ得る。
好ましくは、核酸含有試料中のマイコバクテリウム種核酸を増幅する工程は、シグナルの検出前に実施される。最も好ましくは、試料中のマイコバクテリウム種核酸を増幅する工程は、プローブのセットを核酸含有試料と接触させる前に行われる。
ヒト型結核菌核酸の増幅は、好ましくは、配列特異的プライマー対を用いて行われる。これらのプライマーは、ヒト型結核菌核酸内の標的部位に結合して伸長され、核酸が合成される。本発明のプライマーは、従来のソフトウェア、例えば、Primer Express(Applied Biosystems)を用いて、所望のパラメーターの選択に基づいて、標的遺伝子配列に結合するように設計される。これに関して、結合条件は、高レベルの特異性が提供されるようなものであることが好ましい。プライマーの融解温度(T)は、好ましくは50℃以上であり、そして最も好ましくは約60℃である。本発明のプライマーは、好ましくは、自己相補体形成およびダイマー形成(プライマー−プライマー結合)を最小限にするようにスクリーニングされる。
プライマー対は、順方向オリゴヌクレオチドプライマーおよび逆方向オリゴヌクレオチドプライマーを含む。順方向プライマーは、標的ヒト型結核菌核酸の相補的な非コード(アンチセンス)鎖に結合するものであり、そして逆方向プライマーは、標的ヒト型結核菌核酸のコード(センス)鎖に結合するものである。
順方向オリゴヌクレオチドプライマーおよび逆方向オリゴヌクレオチドプライマーは、代表的には1〜50ヌクレオチド長であり、好ましくは10〜40ヌクレオチド長であり、より好ましくは15〜25ヌクレオチド長である。短いプライマーの使用が一般に好都合である。なぜなら、これにより、標的核酸へのアニーリングをより迅速にすることができるからである。
以下の表2に示す順方向(F)オリゴヌクレオチドプライマーおよび逆方向(R)オリゴヌクレオチドプライマーを用いて、特に良好な結果が得られている。
Figure 0005049016
しかし、上記プライマー配列とは1以上のヌクレオチドが異なる改変体が用いられ得ることが理解される。これに関して、保存的置換が好ましい。また、プライマーが、上記プライマーと5より多くのヌクレオチド位置で異ならないことが好ましい。
プローブは必要に応じて標識される。しかし、プローブは非標識で、代わりに試料中の標的マイコバクテリウム種核酸が標識されることが好ましい。標的核酸は、PCR増幅の間に、標識したプライマーを用いることによって標識され得る。したがって、1つの実施態様では、試料中の標的核酸が標識され、そしてアッセイは、標識を検出する工程および標識の存在をマイコバクテリウム種核酸の存在と関連付ける工程を包含する。標識は、放射性標識であり得るが、好ましくは非放射性標識、例えば、ビオチン、ジコキシゲニン、または蛍光シグナル(例えば、フルオレセイン−イソチオシアネート(FITC))である。標識は、直接的に(例えば、写真フィルムまたはX線フィルムへの曝露により)または間接的に(例えば、二相システムで)検出され得る。間接的な標識検出の一例は、標識への抗体の結合である。別の例では、標的核酸をビオチンで標識し、そして検出可能シグナルを生じる検出可能な分子または酵素に結合したストレプトアビジンを用いて検出する。発色検出システムもまた用いられ得る(例えば、アルカリホスファターゼ+NBT/BCIP)。
本発明はまた、試料中の多剤耐性マイコバクテリウム種を検出するためのアッセイに使用される単一プローブを提供する。このプローブは、配列TGCCGTGGTもしくはその相補体;またはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列もしくはその相補体を含む、プローブ1;配列CACCACGGCもしくはその相補体;またはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列もしくはその相補体を含む、プローブ2;配列CGAGAGATAもしくはその相補体;またはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列もしくはその相補体を含む、プローブ3;配列CGAGAGATAもしくはその相補体;またはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列もしくはその相補体を含む、プローブ4;配列GAGCCAATTCもしくはその相補体;またはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列もしくはその相補体を含む、プローブ5;配列CATGGACCAGもしくはその相補体;またはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列もしくはその相補体を含む、プローブ6;配列CAGAACAACCもしくはその相補体;またはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列もしくはその相補体を含む、プローブ7;配列CGCTGTCGGGもしくはその相補体;またはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列もしくはその相補体を含む、プローブ8;配列ACCCACAAGCもしくはその相補体;またはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列もしくはその相補体を含む、プローブ9;配列TCGGCACTGGもしくはその相補体;またはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列もしくはその相補体を含む、プローブ10からなる群から選択され、プローブ1、プローブ2、プローブ3、およびプローブ4の配列内の下線部のヌクレオチドは必須であり、いかなる他のヌクレオチドにも置換され得ない。
本明細書において、本発明の配列に「少なくとも90%の配列同一性」を有する配列という場合、本発明は、本発明のプローブ配列に好ましくは少なくとも95%の配列同一性、より好ましくは少なくとも98%の配列同一性、最も好ましくは少なくとも99%の配列同一性を有するプローブ配列も包含する。
本発明はまた、試料中の多剤耐性マイコバクテリウム種核酸、好ましくは多剤耐性MTC核酸(例えば、多剤耐性ヒト型結核菌核酸)の検出用組成物の製造のための、本発明による単一プローブの使用を提供する。
また、本発明によって、多剤耐性マイコバクテリウム種核酸、好ましくは多剤耐性結核菌群(MTC)核酸(例えば、多剤耐性ヒト型結核菌核酸)の検出のためのキットが提供され、これは、本発明による単一プローブ、または本発明によるプローブのセットを含む。
本発明の別の局面によれば、試料中の多剤耐性マイコバクテリウム種を検出するためのアッセイに使用される核酸プローブの代替のセットが提供される。このセットは、第1の標的配列ACCAGCGGCAまたはその相補体に結合する10ヌクレオチドの核酸配列を含む、プローブ1;第2の標的配列GCCGGTGGTGまたはその相補体に結合する10ヌクレオチドの核酸配列を含む、プローブ2;第5の標的配列GAATTGGCTCまたはその相補体に結合する10ヌクレオチドの核酸配列を含む、プローブ5;第6の標的配列CTGGTCCATGまたはその相補体に結合する10ヌクレオチドの核酸配列を含む、プローブ6;第7の標的配列GGTTGTTCTGまたはその相補体に結合する10ヌクレオチドの核酸配列を含む、プローブ7;第8の標的配列CCCGACAGCGまたはその相補体に結合する10ヌクレオチドの核酸配列を含む、プローブ8;第9の標的配列GCTTGTGGGTまたはその相補体に結合する10ヌクレオチドの核酸配列を含む、プローブ9;第10の標的配列CCAGTGCCGAまたはその相補体に結合する10ヌクレオチドの核酸配列を含む、プローブ10を含み、1つのプローブがそれぞれの標的配列に結合されると検出可能シグナルが提供される。
このプローブの別のセットは、先に記載したプローブのセットとは、プローブ3およびプローブ4(これらはinhA遺伝子を標的とする)が必須でない点で異なる。しかし、このプローブのセットは、プローブ1およびプローブ2(これらはkatG遺伝子を標的とする)と、プローブ5〜プローブ10(これらはrpoB遺伝子を標的とする)とを含む。したがって、このプローブのセットは、rpoB遺伝子の変異(RIF耐性を付与)およびkatG遺伝子の変異(INH耐性を付与)を検出するために有用である。
好ましくは、このプローブの別のセットは、配列TGCCGTGGTまたはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、プローブ1;配列CACCACGGCまたはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、プローブ2;配列GAGCCAATTCまたはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、プローブ5;配列CATGGACCAGまたはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、プローブ6;配列CAGAACAACCまたはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、プローブ7;配列CGCTGTCGGGまたはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、プローブ8;配列ACCCACAAGCまたはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、プローブ9;配列TCGGCACTGGまたはそれに少なくとも90%の配列同一性を有する配列を含む、プローブ10を含み、プローブ1、プローブ2、プローブ3、およびプローブ4の配列内の下線部のヌクレオチドは必須であり、いかなる他のヌクレオチドにも置換され得ない。
本発明のこの別の局面によれば、試料中の多剤耐性マイコバクテリウム種の存在または不在を検出する方法も提供され、この方法は、(a)上記のようなプローブの代替のセットを、核酸含有試料と接触させる工程であって、1つのプローブが上記試料中のマイコバクテリウム種核酸に結合されると検出可能シグナルが提供される、工程;および(b)上記検出可能シグナルを検出する工程を包含する。したがって、この方法は、katG遺伝子の変異およびrpoB遺伝子の変異が単一のアッセイで同時に検出されることを可能にする。
本発明はまた、多剤耐性マイコバクテリウム種核酸の検出のためのキットを提供し、このキットは、上記のようなプローブの代替のセットを含む。このキットを用いると、rpoB遺伝子の変異およびkatG遺伝子の変異が、単一のアッセイで同時に検出され得る。
本発明の実施態様を、以下に記載の実施例によってより詳細に説明する。実施例で言及した結果は、添付の図面によって図示される。
より詳細には、図1Aは、6つの異なる非変異型(野生型)rpoB遺伝子プローブ(1)、非変異型katGプローブ(2a)、変異型(コドン315)katG遺伝子プローブ(2b)、非変異型inhA遺伝子プローブ(3a)、変異型(コドン280)inhA遺伝子プローブ(3b)および発色コントロールプローブ(4)を含むスクリーニングマクロアレイを図示する。
図1Bは、非変異型(野生型)rpoBプローブ(1〜27)、発色コントロールプローブ(B)および配向用インクスポット(A)を含む走査マクロアレイを図示する。
図2A、Bは、rpoB遺伝子、katG遺伝子、またはinhA遺伝子のいずれにも変異を有しないヒト型結核菌野生型単離株(すなわち、RIF/INH感受性単離株)と接触させた展開したマクロアレイメンブレンの外観を図示する。プローブ1、プローブ3、およびプローブ5〜プローブ10は、試料中に全ての結合された核酸を有し、このことは、RIF/INH感受性遺伝子型の存在を示す。
図2C、Dは、rpoBのコドン531に変異を有するヒト型結核菌単離株(1)、およびkatGのコドン315に変異を有するヒト型結核菌単離株(2)と接触させた展開したマクロアレイメンブレンの外観を図示する。rpoBプローブのうち結合したのは6未満であり、このことは、rpoB変異の検出を示し、そして変異型katGプローブが結合され、このことは、katG変異の検出を示している。したがって、RIF/INH耐性(すなわち、多剤耐性)の遺伝子型の存在を示している。
図3Aは、サマラ単離株におけるINH耐性と関連した変異を図示する。変異の92.9%はkatGのみにあり、変異の2.0%はinhAのみにあり、そして変異の5.1%が両遺伝子にある。
図3Bは、サマラ単離株におけるRIF耐性と関連した変異を図示する。走査アレイのプローブ3は、変異の1.3%を検出し、プローブ6は、変異の2.5%を検出し、プローブ9は、変異の1.1%を検出し、プローブ12は、変異の0.8%を検出し、プローブ17は、変異の4.2%を検出し、そしてプローブ22は、変異の90.0%を検出した。
図4Aは、実施例4(以下)で使用した本発明によるマクロアレイを図示する。スポットの符号は、以下の通りである:
1 インクスポット
2 コントロール
3 ヒト型結核菌rpoBの結核菌群特異的遺伝子座を検出するためのプローブMtbC
4 プローブ1(上記表1の)
5 プローブ2(上記表1の)
6 プローブ3(上記表1の)
7 プローブ4(上記表1の)
8 プローブ5(上記表1の)
9 プローブ6(上記表1の)
10 プローブ7(上記表1の)
11 プローブ8(上記表1の)
12 プローブ9(上記表1の)
13 プローブ10(上記表1の)。
図4Bは、種々のヒト型結核菌株について得られたパターンを図示する:
パターン1 katG315のAGC−ACC変異+rpoB526の変異型対立遺伝子を有する株;
パターン2 katG315のAGC−ACC変異+rpoB遺伝子における挿入(514コドンでTTCを挿入)を有する株;
パターン3 野生型株;
パターン4 rpoB531の変異型対立遺伝子を有する株;
パターン5 katG315のAGC−ACA変異を有する株;
パターン6 mabA-inhAオペロンの調節領域におけるinhAC-15T変異を有する株;
パターン7 rpoB516の変異型対立遺伝子を有する株。
(実施例1−ヒト型結核菌核酸の増幅)
サマラ(中央ロシア)からのヒト型結核菌の合計234の臨床単離株を、表現型試験および遺伝子型試験の両方のために入手した。
全ての喀痰標本をローウェンスタインジャンセン培地で培養し、それらの正体を増殖;巨視的および微視的外観;ならびにDNAハイブリダイゼーションの試験の組み合わせを用いて確認した。薬物感受性試験を、既知の耐性率法(resistance ratio method)を用いて実施した。
細胞懸濁液を等容量のクロロホルムと共に+80℃で30分間加熱し、次いで氷上で冷却し、そして遠心分離することにより、DNAを抽出した。上相(粗細胞溶解物)をPCR増幅のために使用した。
rpoB遺伝子、katG遺伝子、およびinhA遺伝子の領域のマルチプレックスPCR増幅を、3対のプライマーを用いて行い、次いでナイロンメンブレン細片(Osmonics Inc., USA)上に固定化した正常オリゴヌクレオチドプローブおよび変異型オリゴヌクレオチドプローブ(変異が生じているrpoB遺伝子、katG遺伝子、およびinhA遺伝子の一本鎖断片)との増幅産物のドットハイブリダイゼーションを行った。
より詳細には、ビオチン標識PCR産物を、3対のプライマーを用いてマルチプレックスPCRで生成した。第1の対は、RIF耐性と一致した変異の検出のために、rpoB遺伝子の81bp「コア」領域を含む断片の増幅用であった。第2の対は、コドン315を含むkatG遺伝子断片の増幅用であった。第3の対は、調節領域を含むinhA遺伝子断片の増幅用であった。
PCRを20μl容量で行った。これは、2μlの10×PCR緩衝液(Bioline Ltd., London UK);0.5ユニットのTaq-ポリメラーゼ(Bioline);0.5μlの2mM dNTP混合物(Bioline);20μMの6つの各プライマー、および1μlの上記のように調製したDNA抽出物を含む。温度サイクリングは、Perkin Elmer 9700 Thermocyclerで以下の増幅プログラムパラメーターを用いて行った:
95℃にて5分維持
95℃にて15秒
65℃にて30秒を30サイクル
72℃にて60秒
72℃にて5分維持。
PCR産物(長さ260bp;150bp;140bpの3断片)の存在を、た2.0%アガロースゲルでの電気泳動により臭化エチジウムで染色し検出した。次いで、これらのPCR産物をハイブリダイゼーションのために用い、ストレプトアビジン−アルカリホスファターゼ発色システムを使用して結果を可視化した。
(実施例2−ハイブリダイゼーション)
メンブレンに、特定の順序で、スポッティング装置(BioGene, UK)を用いてオリゴヌクレオチドプローブをスポットし、アレイを作製した(図1を参照のこと)。UV架橋し、0.5×SSC中で2回洗浄した後、メンブレンを風乾し、別々の細片に切断し、2mlプラスチックチューブの中に入れた。
第1のアレイは、単離株をスクリーニングするために使用し、これは、rpoB遺伝子、katG遺伝子、およびinhA遺伝子における最も頻繁な変異を検出するプローブを含んでいた(図1Aを参照のこと)。rpoB遺伝子のために、アレイは、6つの非変異型プローブを含んでいた(プローブ3は、コドン511、513および514における変異を検出;プローブ6およびプローブ9は、コドン513、514および516用;プローブ12は、コドン516用;プローブ17は、コドン526用;およびプローブ22は、コドン531用)。katG遺伝子の野生型および最も頻繁な変異(コドン315でのAGC→ACC)、およびinhA遺伝子の野生型および調節領域での最も頻繁な変異(コドン280でのG→T)用のプローブもまた含ませた。
第2の走査アレイを、rpoB遺伝子での他のより一般的ではない変異を検出するために開発した。81bpコア領域(すなわち、リファンピン耐性の原因となる変異が見出される配列)の全体をカバーするように、rpoB遺伝子用に全部で27の非変異型オリゴヌクレオチドプローブを設計した(図1Bを参照のこと)。
ハイブリダイゼーションを以下の通りに行った。簡潔には、増幅産物を、等容量の変性溶液(0.4M NaOH、0.02M EDTA)を室温で15分間添加することにより変性した。個々のアレイを含む各チューブ中に、500μlのハイブリダイゼーション溶液(5×SSPE;0.5% SDS)および20μlの変性したPCR産物を添加した。ハイブリダイゼーションオーブン中で72℃にて30分間チューブを旋回させて、ハイブリダイゼーションを行った。次いで、メンブレンを、0.1M Tris-0.1M NaCl溶液(pH7.5)中で2回洗浄し、そして0.1%ブロッキング試薬溶液(Roche, Mannheim, Germany)中で1分間インキュベートした。ストレプトアビジン−アルカリホスファターゼ結合体溶液(1:100)(BioGenex, San Ramon, USA)中で室温にて30分間インキュベートし、洗浄した後、メンブレンを、発色のために遮光性コンテナ中で1:250 NBT-BCIP溶液(ニトロブルーテトラゾリウム, USB, Cleveland, USA, 75mg/ml(DMF中), ブロモ−クロロ−インドリルホスフェート, USB, Cleveland, USA, 50mg/ml(DMF中))中でインキュベートし、洗浄し、そして風乾した。
(配列決定)
選択した単離株のrpoB遺伝子断片およびkatG遺伝子断片の配列決定を行い、マクロアレイ薬物感受性試験の結果を検証した。鋳型DNAを、クロロホルム抽出により上記のように調製した。増幅産物を水で1:25希釈し、そしてBeckman Coulter SEQ8000 Genetic Analysis Systemを用いて配列決定した。SEQ8000ソフトウェアを用いて配列データを解析した。
(結果)
全てのサマラ培養株(M. fortuitumと同定された一株を除く)が、関連検査室における慣用の表現型試験を用いて、ヒト型結核菌(M. tuberculosis)であると正確に同定された。
ロシアのマイコバクテリウム培養株からの234標本のうち233のマルチプレックス増幅が成功であった(M. fortuitumを除く)。展開したメンブレンの外観を図2に示す。マクロアレイ薬物感受性試験の結果を以下の表3に示す。
Figure 0005049016
全体で、単離株の48.7%がリファンピンに対する耐性と一致した変異を有し、単離株の67.9%がイソニアジドに対する耐性と一致した変異を有し、そして単離株の46.5%がrpoB遺伝子およびkatG(またはinhA)遺伝子の両方において変異を有した。リファンピン耐性と一致した変異を有する、慢性結核の患者から単離したヒト型結核菌株のうち1つを除く全てが、イソニアジド耐性と一致した変異も有した。
遺伝子型(マクロアレイ)薬物感受性試験および表現型薬物感受性試験の結果は、イソニアジド耐性について90.4%およびリファンピン耐性について79.3%で合致した。ほとんどの症例(60%を上回る症例)における相違は、スクリーニングマクロアレイによって同定される耐性と関連した変異が存在しない場合に、表現型では耐性と決定されたことに起因していた。このことは、RIFまたはINHのいずれかに対する耐性が、他の変異とも関連し得ることを示唆する。
次いで、本発明者らは、リファンピンおよびイソニアジドに対する耐性と一致した変異のスペクトルを分析した(図3を参照のこと)。90%以上の症例で、INHに対する耐性は、katG遺伝子のコドン315での変異にのみ起因していた。2.0%の症例では、耐性はinhA遺伝子の変異のみに起因し、そして5.1%の症例では、両方の遺伝子が耐性発達に寄与した(図3Aを参照のこと)。RIF耐性と一致した変異を有する全ての単離株のうち、90.0%がrpoB遺伝子のコドン531で、そして4.2%がコドン526で変異を有した(図3Bを参照のこと)。耐性株の6.0%未満では、他の変異(コドン511〜516)が検出された。第2のマクロアレイを設計し、前にスクリーニングアレイで「野生型」として決定した27のヒト型結核菌DNA標本において、リファンピン耐性と一致し得る81bpコア領域内のさらなる変異を検出した(表4を参照のこと)。
Figure 0005049016
既に野生型であると示唆されている27のヒト型結核菌単離株のうち20の標本(74.7%)が、リファンピン耐性と一致したさらなる変異を有した。しかし、表現型で耐性であった7つの試料(25.9%)は、コア領域にいかなる変異も有していなかった。
マクロアレイ薬物耐性試験結果を検証するために、選択した単離株においてrpoB遺伝子断片およびkatG遺伝子断片を配列決定した。rpoB遺伝子配列決定を、上記の表現型がリファンピン耐性である7つの単離株について行った。これらの単離株のうち2つが、rpoB遺伝子において点変異を有することが判明した:1つは、コドン526でCAC→CTC(H→Y)置換を有し、そしてもう一方は、コドン533でCTG→CCG(L→P)置換を有する。別の5つの単離株(リファンピン耐性株の総数のうち4.2%)では、いかなる変異も検出されなかった。このことは、これらの症例では、リファンピン耐性は、他の遺伝子における変異に起因することを示唆した。
katG遺伝子の断片を、マクロアレイ結果に従って選択した6つの耐性単離株および6つの感受性単離株から配列決定した。表現型が感受性である単離株の全てが、野生型であることが判明し、いかなる変異も有していなかった。マクロアレイに従ってkatG遺伝子に変異を有する6つの単離株では、最も一般的な置換AGC→ACC(S315T)が検出された。
(考察)
2つのマクロアレイからの結果を組み合わせることにより、表現型がリファンピン耐性であった培養株の95.3%において、および表現型がイソニアジド耐性であった培養株の90.4%において、耐性と一致した変異の検出が可能であった。これらの一致数は、非業務用分子薬物感受性分析システムについて前に報告されたよりも高く、このことは、アレイにさらなるプローブを入れることにより、システム性能が向上することを確証する。rpoB遺伝子およびkatG遺伝子の配列分析は、マクロアレイ法が特異性が高いことを実証した。
(実施例3)
(調べた培養株)
パネル1.RIF耐性の併発を伴うまたは伴わない465のヒト型結核菌INH耐性株を用いて、遡及的調査において多剤耐性(MRD)スクリーンアレイを評価した。これらの株は全て、1998年1月から2003年12月までにHPA Mycobacterial Reference Unit(MRU)に照会されたINH耐性株であった。
パネル2.2003年9月から12月の間に同定および薬物感受性試験についてHPA MRUに照会された605のマイコバクテリウム連続培養株を、マクロアレイの性能の予測調査に使用した。
マイコバクテリウム培養株をローウェンスタインジャンセン培地または液体培養培地(MGIT, Becton Dickinson, UKまたはMB BacT Alert, Biomerieux, Cambridge, UKのいずれか)で培養した。培養株を、微視的外観および巨視的外観、増殖特性、生化学試験、およびDNAハイブリダイゼーション(Accuprobe; Genprobe, San Diego, USA)の組み合わせを用いて同定した。イソニアジドおよびリファンピシンに対する耐性を、ローウェンスタインジャンセン培地での耐性率法(REF)を用いて決定した。
(DNA抽出)
クロロホルム抽出を用いることによりマイコバクテリウムからDNAを抽出した。細菌培養物のループまたは100μlの液体培養培地をマイクロ遠心チューブに移し、そして100μlの精製水中に懸濁し、そして等容量のクロロホルムを添加した。これらのチューブを80℃にて20分間加熱し、5分間冷凍庫中に置き、ボルテックスにより手短に混合し、そして12000gで3分間遠心分離し、その直後にPCRに供した。
(PCR)
5’末端にビオチン化したプライマーを用いるPCRによって標的DNAを増幅し、PCR産物を標識した。20μlの反応混合物は、5μlの精製水、10μlの2×反応緩衝液、5μlのプライマーミックス、0.2μlのTaq DNAポリメラーゼ(5ユニット/μl、Bioline)、および1μlのDNA鋳型を含有した。2×反応緩衝液は、2.0mlの10×アンモニウム反応緩衝液(NH4 Bioline)、600μlの50mM塩化マグネシウム(MgCl2, Bioline)、40μlの各100mM dNTP(dATP、dCTP、dGTP、およびdTTP, Bioline)および7240μlの精製水を含有した。プライマーミックスは、2.5μlのプライマーkatPGBIOおよびkatP6BIO(各200μM)、10μlのプライマーinhAP、TomiP2BIO、IP1(de Beenhouwerら, 1995)およびBrpoB1420R(各200μM)、および455μlの精製水を含有した。
増幅反応をDNAサーモサイクラー(GeneAmp PCR System 9700, Applied Biosystems, UK)で行った。サーモサイクラー反応条件は、95℃にて3分;95℃にて15秒、65℃にて30秒、72℃にて60秒を30サイクル;および72℃にて5分の最終伸長サイクルであった。
(MDRスクリーンマクロアレイ)
マクロアレイは、ナイロンメンブレン細片(MagnaGraph Nylon Transfer Membrane 0.22 Micron, OSMONICS, USA)上にスポットとして固定化した11のプローブからなった。第1のプローブ(MRUMtb)は、結核菌群に特異的であった。次の4つのプローブは、イソニアジドに対する耐性を検出するために設計した:2つのプローブ(katGwtおよびinhAwt)は、各遺伝子の野生型領域と相同であり、そしてもう2つ(katGS315TおよびinhAmut)は、最も頻繁に見られた変異と相同であった(katG遺伝子におけるS315T変異およびinhAのプロモーター中の推定リボソーム結合部位の5’末端のinhAC-15T変異)。次の6つのプローブ(P3、P6、P9、P12、P17、および1371A)を用いて、リファンピシンに対する耐性と関連した変異を検出した。これらの6つのプローブは、rpoB遺伝子の81bp超可変領域(RRDR)全体を構成する。
IP1プライマー(de Beenhouwerら, (1995))を発色コントロールとして使用し、そしてDeskjet 690Cインク(Hewlett-Packard, UK)を配向スポットのために使用した。
(ハイブリダイゼーションおよび色検出)
10μlのPCR産物を10μlの変性溶液(400mM NaOH、20mM EDTA)中で変性した。固定化プローブを含むナイロン細片へのPCR産物のハイブリダイゼーションを、500μlのハイブリダイゼーション緩衝液(5×SSPE、0.5%SDS)中でメンブレンを60℃で15分間インキュベートすることによって行った。これらの細片を、ストリンジェント洗浄緩衝液(0.4%SSPE、0.5%SDS)中で60℃にて10分間洗浄した。この緩衝液を捨て、25mlのリンス緩衝液(0.1M Tris 0.1M NaCl, pH 7.5)を添加し、オービタルシェーカーで1分間攪拌した。次いで、この緩衝液を捨て、そしてこの工程を1回繰り返した。
細片を、25μlのアルカリホスファターゼ結合ストレプトアビジン(400μg/ml)を含む5mlのSAP緩衝液(リンス緩衝液、0.5% B-Mブロッキング試薬)中で室温にて15分間インキュベートし、ハイブリダイズしたビオチン化PCR産物を検出した。細片をリンス緩衝液中で2回洗浄し、そして0.1M Tris、0.1M NaCl(pH 9.5)の緩衝液中で平衡化した。最後に、この緩衝液を捨て、そしてメンブレンを、15μlのBCIP(5-ブロモ-4-クロロ-3-インドリルホスフェート)および10μlのNBT(ニトロブルーテトラゾリウム)を含む5mlの同じ緩衝液中で5分間インキュベートした。これらの色素原は、アルカリホスファターゼの基質として働き、細片上にパターンを生じ、これを判断し得た。
(結果)
(遡及的調査)
全部で465のINH耐性単離株をMDRスクリーンアレイによって分析した。mabA-inhAの調節領域における変異を、250の単離株で同定した(53.8%)。これらの単離株の中で、プローブinhmut(inhAC-15T変異を検出するように特に設計した)は、250の単離株のうち240で陽性であった(96.0%)。katGS315Tプローブ(katG遺伝子におけるS315T変異を検出するように特に設計した)は、465単離株のうち161で陽性ハイブリダイゼーションシグナルを示した(34.6%)。katGwtプローブおよびkatS315Tプローブは両方とも9つの単離株でハイブリダイズできなかった(1.9%)。4つの単離株(0.9%)は、katGS315Tでは陽性、そしてinhAmutおよびinhAwtで陰性のパターンを示した。41の単離株(8.8%)では、薬物感受性のプロフィールを得た。
(予測調査)
MDRスクリーンを609の臨床単離株に供し、そして結果を、慣用の同定ならびにイソニアジドおよびリファンピシンの感受性試験と比較した。
(結核菌群の検出)
試験期間の間に同定および薬物感受性分析のために受容した609の培養株からは、PCR産物が497の培養物から得られた(81.6%)。これらの497の陽性反応のうち、マクロアレイを用いたハイブリダイゼーションによって、356(71.6%)が、結核菌群であると同定され、そして141(28.4%)が、非結核性マイコバクテリウム(NTM)として同定された。遺伝子型が結核菌群であると同定された356の培養株のうち353(99.2%)が、表現型試験によって結核菌群であることが確認された。遺伝子型でNTMであると決定した141のうち137(97.2%)が、表現型で確認された。
(感受性ヒト型結核菌単離株の検出)
結核菌群であると同定された356の単離株のうち、マクロアレイを用いて、289(81.2%)が、INHおよびRIFに対して感受性であるヒト型結核菌単離株であると同定された。277(95.8%)が、同定および慣用の感受性試験と一致した。3つ(1.1%)は、表現型ではINHに対して耐性であると分類され、そして1つ(0.3%)は、表現型ではRIFに対して耐性であると分類された。
(ヒト型結核菌rpoB、katG、およびmabA-inhA変異型の検出)
同定された356のMTB群単離株のうち、38(10.7%)がINHモノ耐性株として、16(4.5%)が多剤耐性(MTB)株として、そして13(3.6%)がRIFモノ耐性株として同定された。マクロアレイ分析によるINHに対して耐性の38のヒト型結核菌単離株のうち、30(78.9%)は、慣用の感受性試験に従って正確に分類され、2つ(5.3%)は、表現型ではMDR−TBであると分類され、そして5つ(13.2%)は、表現型では感受性のヒト型結核菌単離株であると分類された。これらの5つの単離株のうち、2つは、inhAwtプローブおよびinhAmutプローブに対して陰性ハイブリダイゼーションシグナルを示し、1つの単離株は、katGwtプローブおよびkatGS315Tプローブに対して陽性ハイブリダイゼーションシグナルを有し、そして2つの単離株は、inhAmutプローブに対して陽性のシグナルを有した。inhAmutプローブおよびkatGS315Tは、それぞれ18単離株および15単離株について陰性であった。5つの単離株は、両プローブと陰性反応を示した。
RIFにのみ耐性である13のヒト型結核菌単離株の中で、8つ(61.5%)は、表現型ではRIFに対して耐性であると同定され、4つ(30.8%)は、表現型ではMDR−TBであると同定され、そして1つ(7.7%)は、表現型では感受性であると同定された(P3プローブおよびP6プローブについて陰性のハイブリダイゼーションシグナル)。
16のMDR−TBは全て、表現型でMDR−TBとして同定された。これらの16の単離株のうち、12はkatGS315Tに対して、1つはinhAmutに対して、そして3つは両プローブに対して陽性のシグナルを有した。
マクロアレイによってINHまたはRIFのいずれかに耐性であると決定された全ての株を考慮すると、INH耐性については54のうち48(88.9%)が、RIF耐性については29のうち28(96.6%)が一致した。
(考察)
本明細書中に記載のMDRスクリーンマクロアレイは、ヒト型結核菌の検出ならびに臨床単離株におけるINHおよびRIF感受性を決定するための迅速かつ感度の高い方法を提供する。この研究で開発したMDRスクリーンアレイの基本原理は、各ヌクレオチド変化が、標的とその対応する野生型プローブ(P3、P6、P9、P17、1371A、katGwtおよびinhAwtプローブ)とのハイブリダイゼーションをブロックするか、または標的とその対応する変異型プローブ(katGS315TおよびinhAmutプローブ)とのハイブリダイゼーションを許容することである。
PCR反応は、従来技術によって後に患者と診断された者からの363単離株のうち356(感度98.1%)で結核菌群の検出に関して陽性であった。慣用の同定手順によってヒト型結核菌であると分類された8単離株は、マクロアレイによって同定されなかった。結核菌群に対してPCRが陽性であった356のうち1つの単離株のみが、表現型ではNTMとして同定された(特異性99.7%)。
MDRスクリーンマクロアレイの結果は、356のヒト型結核菌症例のうち331に対して(93.0%)、および141のNTM単離株のうち137に対して(97.2%)、従来の同定および感受性試験結果と一致した。結果の異なる単離株のうちのいくつかは、野生型のアレイパターンを示したが、表現型では耐性として分類され(3つはイソニアジドに対して耐性であり、1つはリファンピシンに対して耐性)、あるいはそれらは、表現型でMDR−TBとして分類され、そしてRIFモノ耐性またはINHモノ耐性のマクロアレイパターンを有した。以前の研究は、およそ4%のRIF耐性単離株および30〜40%のINH耐性単離株は、それぞれrpoB遺伝子の81bp領域(RIF耐性と関連した領域)内に、およびmabA-inhAオペロンの制御領域内/katG遺伝子内に、いかなる変異も有さないことを示していた。
95%より多くのRIF耐性株は、rpoB遺伝子の81bp領域内の変異と関連する。この研究で使用したアレイは、アレイ上に貼り付けたプローブが、81bpの野生型超可変領域全体を構成するので、点変異、挿入および欠失を含む公知の変異を検出することができる。このマクロアレイは、全体的にrpoB変異の分布に顕著な差がないので、広範に使用される可能性を有する。
この研究で使用したアレイは、実施および判定が容易であり、首尾よく実施するために分子生物学の基本知識のみを必要とする。DNA配列決定は、既にそれを日常的に実施する研究施設にとっては容易であるが、多くの臨床施設にとっては、装置および維持の費用のために対費用効果のある選択肢とならない。本発明者らのアレイの費用は、その広い適用性に重要な要因である。市販のINNOLiPAキットは、費用が720USドルであり、しかもRIFに対する耐性のみを検出するのに対し、本アレイの費用は、好都合なことに、5USドル未満である。
種々の標的を試験できるMDRマクロアレイの可能性が、この研究で示された。本明細書に記載のアレイは、katG遺伝子における他の特異的変異を検出するために拡張され得る。また、疫学マーカーが、株の流行性または散発性の伝播を追跡するために、アレイに追加され得る。
(実施例4)
(細菌単離株)
40株のヒト型結核菌単離株のパネルを、rpoB RRDR、katG315、およびmabA-inh-15遺伝子座での遺伝子型の範囲を得るために組み立てた。これらの単離株をLJで培養し、そして薬物感受性試験を、ローウェンスタインジャンセン培地で耐性率法を用いて行った。
(DNA抽出物の調製)
LJ培地からの細胞ペーストを100μlの精製水に懸濁し、そして等容量のクロロホルムを添加した。チューブを80℃にて20分間加熱し、5分間冷凍庫中に置き、そしてボルテックスミキサーを用いて手短に混合した。PCR鋳型として使用する直前に、チューブを12000×gで3分間遠心分離した。
(PCR)
ビオチン化標的PCR産物を20μlのマルチプレックスPCR中で生成した。これは、1×アンモニウム反応緩衝液(Bioline Ltd., London UK)、各0.2mMのdNTP(Amersham Biosciences, Chalfont St Giles, UK)、1.5mMのMgCl2(Bioline)、0.25mMのKatGP5IOおよびKatGP6BIOプライマー、1mMのINHAP3BIO、TOMIP2BIO、FTP1BIO、およびBrpoB1420Rプライマー(ThermoHybaid, Ulm, Germany)、1ユニットのTaq-ポリメラーゼ(Bioline)、および1μlのDNA鋳型を含んだ。プライマー配列を表2に示す。以下のプログラムを用いてPerkin Elmer 9700 Thermocyclerで温度サイクリングを行った:95℃にて5分、30×(65℃にて30秒、72℃にて60秒)、72℃にて5分にて維持。
(MDRスクリーンマクロアレイの構築)
ヒト型結核菌rpoBの結核菌群特異的遺伝子座を標的する追加プローブと共に、上記の表1に示した10個のプローブを用いて、マクロアレイを作製した。表1のプローブ1〜4は、INH耐性と関連した遺伝子座を分析するために設計されたものである。プローブ1およびプローブ3(K315WTCおよびtomiwt)は、katG315およびmabA-inhA-15で野生型(WT)の遺伝子型を検出するが、プローブ2およびプローブ4(K315GCおよびtomimut1)はそれぞれ、各遺伝子座で最も頻繁に見られる遺伝子型katG315AGC→ACCおよびmabA-inhA -15C→Tを検出する。プローブ6からプローブ10(MRURP3、MRURP6、MRURP9、MRURP12、MRURP17、およびMRU1371A)は、ヒト型結核菌rpoBのRRDRのWT遺伝子型の検出のための走査アレイを形成した。アレイ内のプローブ性能を最適化するために、オリゴヌクレオチドプローブを、3’ポリTテイルを用いて合成した。オリゴヌクレオチドプローブ(Invitrogen, Paisley UK)を、0.001%ブロモフェノールブルーを含む水中で20μMに希釈し、そして手持形アレイ装置(VP Scientific, San Diego USA)を用いてナイロンメンブレン(Magnagraph 0.22μM, Osmonics, Minnetonka USA)に供した。
プローブに加えて、アレイを配向させるために、耐久性インクのスポットをメンブレンに供し、発色コントロールとして2μMのプライマーFTIP1BIOのスポットを供した。プローブをナイロンメンブレンにUV架橋した。メンブレンを0.5%の20×SSC(Sigma, Poole, UK)中で洗浄し、次いで、乾燥し、切断し、そして2mlポリエチレンハイブリダイゼーションチューブ(Alpha Labs, Eastleigh, UK)中に置いた。
(ハイブリダイゼーションおよび色検出)
ビオチン標識したPCR産物を、等容量の変性溶液(0.4M NaOH、0.02M EDTA)を添加し、そして室温にて15分間インキュベートすることにより変性した。変性したPCRの20μlアリコートを、アレイおよび500μlハイブリダイゼーション溶液(5×SSPE;0.5%SDS)を含むチューブに添加し、これを60℃にて15分間、ハイブリダイゼーションオーブン中で攪拌した。次いで、細片を、ハイブリダイゼーションオーブン中で60℃にて10分間、洗浄緩衝液(0.4%SSPE、0.5%SDS)中で洗浄した。アレイを室温(RT)にて1分間、リンス緩衝液(0.1M Tris 0.1M NaCl, pH 7.5)中で攪拌した。このリンス工程を、0.1%ブロッキング試薬(Roche, Lewes UK)を含むリンス緩衝液を用いて、もう一度繰り返した。アレイを室温にて15分間、0.1%ブロッキング試薬および1/25希釈のストレプトアビジン−アルカリホスファターゼ結合体400μg/ml(BioGenex, San Ramon USA)を含むリンス緩衝液中で攪拌した。次いで、メンブレンを、洗浄溶液で2回、そして基質緩衝液(0.1M Tris、0.1M NaCl、pH 9.5)で1回洗浄し、その後、0.34mg/ml NBT(USB, Cleveland, USA)および0.17mg/ml BCIP(USB)を含む基質緩衝液中で室温にて5分間インキュベートした。メンブレンを水で洗浄し、その後、風乾し、そしてハイブリダイゼーションパターンを記録した。
(マクロアレイの判定)
rpoBに対するプローブのいずれかへのハイブリダイゼーションが、その遺伝子座でのWT遺伝子型を示し、逆に、所与のrpoBプローブとのハイブリダイゼーションがないことは、その遺伝子座での変異型遺伝子型を示す。K315WTCとのハイブリダイゼーションは、katG315 WT遺伝子型を示し、一方、それがないことは、この遺伝子座でのまたはこの遺伝子座の周囲での変異型遺伝子型を示す。K315WTCとのハイブリダイゼーションがないこと、およびK315GCとのハイブリダイゼーションは、katG315 AGC>ACC遺伝子型を示す。同様に、TOMIWTとのハイブリダイゼーションは、mabA-inhA-15 WT遺伝子型を示し、一方、これがないことは、この遺伝子座でのまたはこの遺伝子座の周囲での変異型遺伝子型を示す。TOMIWTとのハイブリダイゼーションがないこと、およびTOMIMUT1とのハイブリダイゼーションは、mabA-inhA-15C→T遺伝子型を示す。
(DNA配列決定)
単一のプライマー対(上記の表2を参照のこと)を用いて、上記の方法を用いて、rpoB、katG、またはinhAの単一のPCR産物を生成した。これらを精製水で1/100希釈し、そしてCEQ Quick Start配列決定キットおよびCEQ 8000機器(Beckman Coulter, High Wycombe, UK)を製造者の指示書に従って用いて配列決定した。上記の表2に示した増幅プライマーを用いて、両方向でPCR産物を配列決定した。
(結果)
40株のヒト型結核菌単離株のパネルは、30のMDR単離株、5つのRIFモノ耐性単離株、1つのINHモノ耐性単離株、およびRIFおよびINHに感受性である4つの単離株を含んだ。これらの単離株のrpoBのRRDRの配列決定により、WTに加えて36の異なる遺伝子型が判明した。RIF耐性と最も一般的に関連したコドンの分析により、コドン531で2つの異なる変異、コドン526で6つの異なる変異、およびコドン516で4つの異なる変異が示された。コドン509、511、513、515、522、528、529、および533における変異もまた見られた。7つの単離株は2つの別個の一塩基置換を含み、4つの単離株は挿入を含み、そして3つが欠失を含んだ。28の単離株のkatG315およびmabA-inhA-15遺伝子型が決定された。WTに加えて3つの遺伝子型がkatG315で見られ、そしてmabA-inhA-15でのCからTへの置換がWTに加えて見られた。個々の単離株の遺伝子型を、以下の表5に示す。
Figure 0005049016
Figure 0005049016
パネル中の各単離株からのDNA粗抽出物を、MDRスクリーンマクロアレイを用いて分析した。その設計を図4に示し、これは、開発したアレイの代表例である。全ての単離株が、アレイを用いて判断可能なハイブリダイゼーションパターンを生じ、そして40のうち39が、存在する場合の変異を検出した。アレイを用いて変異型遺伝子型を与えることのできなかった1単離株は、rpoB RRDR中に9塩基の挿入を含んだ。他の単離株は全て、変異型または野生型が正確に同定された。RIF耐性単離株の35全てにおいて変異が検出された。同義変異を本当に有するRIF感受性単離株においても、変異が検出された。アレイは、31のINH耐性単離株のうち27で、katG315またはmabA-inhA-15 での変異を検出し、残りの4つは、これらの遺伝子座で野生型であった。
アミノ酸コドン516、526、および531は、リファンピン耐性に関与する最も普及しているコドンである。これらの3つのコドンは、RIF耐性のヒト型結核菌症例の80%の原因となり得る。これらの位置に変異を有する単離株は全て、正確に同定された。rpoB531、rpoB526、およびrpo516の変異型対立遺伝子は、それらのそれぞれのプローブに対して陰性のハイブリダイゼーションシグナルを示した(図4B、パターン4、1、および7を参照のこと)。
511、513、515、522、529、および533コドンでのあまり頻繁でない他の変異、ならびに6つの二重の単変異、3つの異なる欠失、および2つの挿入が正確に同定された。コドン520に9ヌクレオチド(AGAACAACC)の挿入を有する1つの株のみが、間違って同定された。
4つのMDR耐性単離株は、katGwtプローブおよびinhAプローブに対して陽性のハイブリダイゼーションシグナルと共に、イソニアジド耐性について野生型のパターンを示した。このことから、イソニアジドに対する耐性は、ヒト型結核菌のいくつかの染色体遺伝子座での種々の変異によって引き起こされると考えられる。katGの変異およびmabA-inhAオペロンの制御領域における変異は、INH耐性のヒト型結核菌単離株のおよそ30〜50%では見出されなかった。
katG遺伝子の関連部分およびmabA-inhAオペロンの制御領域の既知の配列を有する単離株は全て、正確に同定された。katG遺伝子の315位のアミノ酸において異なる変異を有するINH耐性ヒト型結核菌単離株が正確に同定された。S315T変異を有するINH耐性単離株は、katGwtプローブに対して陰性のハイブリダイゼーションシグナルおよびkatGmutプローブに対しては陽性のハイブリダイゼーションシグナルを有するパターンを有した(図1B(2))。他の異なる変異(S315 ACA、S315 AAC、またはS315 AGG)は、両プローブに対して陰性のハイブリダイゼーションシグナルを有するパターンを示した(図1B(5))。inhAC-15T変異を有するINH耐性ヒト型結核菌単離株は、inhAwtプローブに対して陰性のハイブリダイゼーションシグナルを示し、そしてinhAmutプローブに対して陽性のハイブリダイゼーションシグナルを示した(図1B(6))。
(考察)
遺伝子型の決定によるヒト型結核菌単離株における薬物耐性の検出は、従来の表現型感受性試験に代わる興味深いものである。なぜなら、結果が、生存生物の最小限の操作で、数時間内に生じ得るからである。このアプローチは、薬物耐性に対する遺伝子型マーカーが同定されている場合にのみ用いられ得ることが明白である。これは、MDRTBについては、rpoBのRRDRでのある範囲の変異がRIF耐性単離株に対して特異性が高く、そして2つの点変異(katGにおける変異およびinhAと関連した変異)がINH耐性単離株に対して特異性が高い場合である。これらの3つの異なる遺伝子座を分析することにより、MDRTBが同定され得る。マクロアレイ分析を用いて、これらの全ての遺伝子座が並行して分析され得る。本発明者らは、上記MDRTBの検出に関して、このようなマクロアレイベースのアッセイを記載した。MDRスクリーンアレイアッセイの原理は、変異が、関連のWTプローブに対する標的のハイブリダイゼーションを妨げること、またはkatG315またはinhA遺伝子座の場合は対応する変異型プローブへのハイブリダイゼーションを許容することである。これは、rpoBのRRDRにおける36の異なる変異のうち35を、katG315での3つの異なる変異のうち3つを、そしてinhA-15での1つのうち1つを検出できた。
感受性を遺伝子型により示す場合、より決定度の高い表現型による試験との不一致には3つの原因がある。第一に、耐性単離株は、マーカーを含んでいないことがある。文献によれば、これは、この研究で使用したマーカーを用いて、RIF耐性単離株の5%未満で、そしてINH耐性単離株の10〜30%の間で見られる。本研究では、この種の不一致が4つのINH耐性単離株で見られた。さらなるマーカーを同定してアッセイにこれらを含めることにより、これらの不一致は減少される。第二に、感受性の単離株が同義変異を含むことがあり、この変異は、検出された場合にその単離株を耐性と示してしまう。このアッセイで使用された遺伝子座での同義変異により引き起こされた不一致はいずれも、変異型遺伝子座を配列決定するか、または全ての可能な変異に対するプローブをマクロアレイに含めるかのいずれかによって該変異を同定することにより、減少され得る。本研究では、このようなものとして、1つのrpoB変異型が見られた。不一致となる第三の原因は、存在する変異を正確に検出できないことである。この種の不一致は、使用したプローブの慎重な選択によって、このアレイで最小限になる。所与のプローブおよび標的の組み合わせのハイブリダイゼーション挙動は推測するのが難しいので、標的を行う可能性のある全てのプローブを確認することが必須である。本研究では、1つの変異のみが検出されなかった。これは、22塩基プローブのMRURP9(表1のプローブ7)の5’末端に3塩基のミスマッチを生じる効果を有する9塩基挿入であって、おそらく、ハイブリダイゼーション二量体を十分に不安定化させず、ハイブリダイゼーションの検出を妨げたものである。
要約すると、上記MDRスクリーンマクロアレイは、イソニアジドおよび/またはリファンピシン(これら2つは、結核の治療において最も重要な薬物である)に対して耐性の結核菌群の単離株を同定した。本アッセイは、実施および判定が容易であり、そしてMDRヒト型結核菌の有病率が高い地域において最も有用ではあるが、臨床施設の慣用の実施に組み入れることができる。
上記実施例は、マイコバクテリウム種、特に、結核菌群のメンバー(例えば、ヒト型結核菌)におけるRIFおよびINH耐性と一致した変異の検出に対して、本発明によるプローブを含むマクロアレイの広い適用性を示す。このシステムは、簡素でかつ使用が安全であり、そしてMDRTBの迅速な同定を可能にする。したがって、本アッセイにより、適切な化学療法がより早くに設定され、これにより、個々の治癒の可能性を向上し、一般的に公衆衛生を改善する。
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図1は、本発明による個々のマクロアレイの設計を示す。 図2は、展開したマクロアレイメンブレンの外観を示す。 図3は、サマラ単離株において同定された、RIF耐性およびINH耐性に関与する変異のスペクトルを示す。 図4Aは、MDR−スクリーンマクロアレイの模式図を示す。図4Bは、ヒト型結核菌株により生じたパターンを示す。

Claims (20)

  1. 試料中の多剤耐性マイコバクテリウム種を検出するための単一のアッセイに同時に使用される核酸プローブのセットであって、該セットが、
    配列GATGCCGCTGGTGATを含む、プローブ1;
    配列ATCACCACCGGCATCを含む、プローブ2;
    配列GGCGAGACGATAGGTを含む、プローブ3;
    配列GGCGAGATGATAGGTを含む、プローブ4;
    配列AGCTGAGCCAATTCATGを含む、プローブ5;
    配列AATTCATGGACCAGAACAを含む、プローブ6;
    配列ACCAGAACAACCCGCを含む、プローブ7;
    配列ACCCGCTGTCGGGGTTを含む、プローブ8;
    配列TGACCCACAAGCGCCを含む、プローブ9;および
    配列CTGTCGGCACTGGGGCCを含む、プローブ10
    を含み、該プローブの各々が18から25ヌクレオチド長である、セット。
  2. 請求項に記載のプローブのセットであって、
    プローブ1が配列番号1の配を含
    プローブ2が配列番号2の配を含
    プローブ3が配列番号3の配を含
    プローブ4が配列番号4の配を含
    プローブ5が配列番号5の配を含
    プローブ6が配列番号6の配を含
    プローブ7が配列番号7の配を含
    プローブ8が配列番号8の配を含
    プローブ9が配列番号9の配を含;および
    プローブ10が配列番号10の配を含、セット。
  3. 試料中の多剤耐性マイコバクテリウム種を検出するための単一のアッセイに同時に使用される核酸プローブのセットであって、該セットが、
    配列GATGCCGCTGGTGATを含む、プローブ1;
    配列ATCACCACCGGCATCを含む、プローブ2;
    配列AGCTGAGCCAATTCATGを含む、プローブ5;
    配列AATTCATGGACCAGAACAを含む、プローブ6;
    配列ACCAGAACAACCCGCを含む、プローブ7;
    配列ACCCGCTGTCGGGGTTを含む、プローブ8;
    配列TGACCCACAAGCGCCを含む、プローブ9;および
    配列CTGTCGGCACTGGGGCCを含む、プローブ10
    を含み、該プローブの各々が18から25ヌクレオチド長である、セット。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載のプローブのセットであって、配列番号11から配列番号32より選択される配列を含む1つ以上のプローブをさらに含む、セット。
  5. 前記プローブが固体支持体上に固定化されている、請求項1からのいずれかに記載のプローブのセット。
  6. 前記プローブの各々が3’ポリTテイルを有する、請求項1からのいずれかに記載のプローブのセット。
  7. 前記多剤耐性マイコバクテリウム種が、結核菌群(MTC)の多剤耐性メンバーである、請求項1からのいずれかに記載のプローブのセット。
  8. 前記多剤耐性マイコバクテリウム種が、多剤耐性ヒト型結核菌である、請求項に記載のプローブのセット。
  9. 試料中の多剤耐性マイコバクテリウム種の存在を検出するための方法であって、
    (a)請求項1からのいずれかに記載のプローブのセットを、核酸含有試料と接触させる工程であって、1つのプローブが該試料中のマイコバクテリウム種核酸に結合されると検出可能シグナルが提供される、工程;および
    (b)該検出可能シグナルを検出する工程
    を包含し、該プローブが、固体支持体上に固定化されている、方法。
  10. 試料中の多剤耐性マイコバクテリウム種の存在を検出するための方法であって、該方法が、
    (a)請求項1または2のいずれかあるいは請求項1または2に基づく請求項4から8のいずれかに記載のプローブのセットを、核酸含有試料と接触させる工程であって、1つのプローブが該試料中のマイコバクテリウム種核酸に結合されると検出可能シグナルが提供される、工程;および
    (b)該検出可能シグナルを検出する工程
    を包含し、該プローブが、固体支持体上に固定化され、そして
    試料中の多剤耐性マイコバクテリウム種の存在が、
    (i)プローブ2およびプローブ4とそれらのそれぞれの結合される標的マイコバクテリウム種核酸配列とにより提供される検出可能シグナルを該試料中に検出する工程;および
    (ii)プローブ1、プローブ3、プローブ5、プローブ6、プローブ7、プローブ8、プローブ9、およびプローブ10とそれらのそれぞれの標的マイコバクテリウム種核酸配列とにより提供される検出可能シグナルの不在を検出する工程
    により検出される、方法。
  11. 試料中の多剤耐性ヒト型結核菌(Mycobacterium tuberculosis)の不在を検出するための方法であって、
    該多剤耐性がkatG遺伝子のコドン315での変異、inhA遺伝子のコドン280での変異、またはrpoB遺伝子の81塩基対コア領域における変異により引き起こされ、
    (a)請求項1または2のいずれかあるいは請求項1または2に基づく請求項4から8のいずれかに記載のプローブのセットを、核酸含有試料と接触させる工程であって、1つのプローブが該試料中のマイコバクテリウム種核酸に結合されると検出可能シグナルが提供される、工程;および
    (b)該検出可能シグナルを検出する工程
    を包含し、該プローブが、固体支持体上に固定化されている、方法。
  12. 請求項11に記載の方法であって、前記試料からの多剤耐性ヒト型結核菌の不在が、
    (i)プローブ1、プローブ3、プローブ5、プローブ6、プローブ7、プローブ8、プローブ9、およびプローブ10とそれらのそれぞれの結合される標的ヒト型結核菌核酸配列とにより提供される検出可能シグナルを該試料中に検出する工程;および
    (ii)プローブ2およびプローブ4とそれらのそれぞれの標的ヒト型結核菌核酸配列とにより提供される検出可能シグナルの不在を検出する工程
    により検出される、方法。
  13. シグナルの検出前に前記試料中のマイコバクテリウム種核酸を増幅する工程をさらに包含する、請求項から12のいずれかに記載の方法。
  14. 前記増幅工程が、前記プローブのセットを前記核酸含有試料と接触させる前に行われる、請求項13に記載の方法。
  15. 前記増幅工程が、前記マイコバクテリウム種核酸を標識する工程を包含する、請求項13または14に記載の方法。
  16. 前記検出可能シグナルが蛍光シグナルである、請求項から15のいずれかに記載の方法。
  17. 前記試料が臨床試料である、請求項から16のいずれかに記載の方法。
  18. 前記多剤耐性マイコバクテリウム種が、結核菌群(MTC)のメンバーである、請求項から17のいずれかに記載の方法。
  19. 前記多剤耐性マイコバクテリウム種が、ヒト型結核菌である、請求項18に記載の方法。
  20. 多剤耐性マイコバクテリウム種核酸の検出のためのキットであって、請求項1からのいずれかに記載のプローブのセットを含む、キット。
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