JP5048813B2 - パターン照合装置 - Google Patents

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Description

この発明は、登録パターンと照合パターンとの照合を行うパターン照合装置に関するものである。
従来のパターン照合装置として、登録パターンと照合パターンの相互相関に基づく相関方式と呼ばれる照合アルゴリズムを採用したパターン照合装置がある。
このパターン照合装置では、2次元の照合パターンに2次元離散的フーリエ変換を施して照合フーリエパターンデータを作成し、この照合フーリエパターンデータと同様の処理を施して作成されている登録パターンの登録フーリエパターンデータとを合成し、この合成フーリエパターンデータに対して2次元離散的フーリエ変換(或いは2次元離散的逆フーリエ変換)を施す。そして、この2次元離散的フーリエ変換(或いは2次元離散的逆フーリエ変換)が施された合成パターンデータ(相関パターンデータ)から得られる相関値に基づいて、照合パターンと登録パターンとの一致・不一致を判定する。
本出願人は、先に、周波数特性または空間周波数特性に基づいてN次元のパターン〔例えば、音声(1次元)、指紋(2次元)、立体(3次元)〕の照合を行うパターン照合装置を提案した(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1には、振幅抑制処理の一種として、空間周波数空間において合成フーリエパターンに対して振幅抑制処理(例えば、log処理)を行うことの他、登録および照合パターンにフーリエ変換を施したフーリエパターンデータの位相成分のみに基づいて登録パターンと照合パターンとの相関値を求めて照合結果を得る「位相限定相関法」についても触れられている。以下、この「位相限定相関法」を含む「振幅抑制相関法」をPOCと呼ぶ。
POCは、登録パターンと照合パターンとの平行ずれ(X軸方向,Y軸方向のずれ)に対しては強く、その平行ずれが照合精度に与える影響は少ないという優れた特徴がある。しかし、回転ずれに対しては弱く、登録パターンと照合パターンとに例えば±5゜以上(最悪の場合、±2゜以上)の回転ずれがあると、照合精度が大きく落ちるという結果が得られている。
そこで、本出願人は、上述した特許文献1の照合アルゴリズムの回転ずれに対する脆弱性を克服するために、さらに改良した照合アルゴリズムを特許文献2に提案した。
この特許文献2には、大きく言うと2種類の改良された照合アルゴリズムが開示されており、1つは登録パターンおよび照合パターンの何れか一方を少しずつ回転させながら他方のパターンとの照合をPOCで行う第1の照合アルゴリズムである。以下、この第1の照合アルゴリズムをRPOC(回転式振幅抑制相関法)と呼ぶ。
もう1つは、登録パターンと照合パターンをそれぞれフーリエ変換し、さらにこのフーリエ変換された登録パターンと照合パターンをそれぞれ極座標変換し、この極座標変換された登録パターンと照合パターンとの照合をPOCでいわば、極座標空間内における相関値に基づいて行う第2の照合アルゴリズムである。以下、この第2の照合アルゴリズムをRIPOC(回転不変型振幅抑制相関法)と呼ぶ。
特開平9−22406号公報(段落〔0019〕〜〔0052〕、図4) 特開平10−124667号公報(段落〔0040〕,〔0077〕、図14、図20) 特開平1−211184号公報
コンピュータ画像処理入門(日本工業技術センター編、総研出版(株)発行、P.44〜45)
しかしながら、上述したRPOCやRIPOCはともに回転ずれの影響を受けない照合アルゴリズムとしては優れているが、次のような問題がある。
〔RPOCの問題点〕
(1)登録パターンと照合パターンとの回転ずれ量は未知であるから、回転パターンを数多く発生させなければならず、照合装置に過大な処理負担を強いるし、照合結果が得られるまでに時間がかかる。
(2)個々の回転パターンの回転角度差(回転角度の刻み)を適切な値に決めることが難しい。照合精度を重視すれば、最大でも5゜刻みにせざるを得ない。照合スピードを重視すると(照合結果が得られるまでの時間を重視すると)、回転角度の刻みを大きくせざるを得ないが、そうすると照合精度が悪くなる。
〔RIPOCの問題点〕
RIPOCはRPOCと比べて、登録パターンと照合パターンとの回転ずれ量が未知であっても、処理負担は変わらない。すなわち、回転ずれ量の大小に拘わらず、処理負担は変わらない。この点で、RIPOCはRPOCに対して優位性を持っている。なお、RIPOCでは、横軸を登録パターンと照合パターンとの回転ずれ量(回転角度)、縦軸を相関値とした場合、登録パターンと照合パターンとが同一であれば、理論的には、登録パターンと照合パターンとの実回転角度(真の回転角度)において相関値が最も高くなる。しかしながら、実際には、登録パターンと照合パターンが同一であるか否かに拘わらず、0゜付近(例えば、0±3゜の範囲)において、相関値が非常に高くなる現象があり、この相関値に基づいて照合判定すると判定を誤る虞れがある。なお、これは、例えばプリズム式の指紋センサによる指紋照合においては、プリズム表面についた傷や汚れが原因と思われる。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、登録パターンと照合パターンとの間に回転ずれが生じている可能性がある場合でも精度よく、かつ速やかに照合結果を得ることができるパターン照合装置を提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明は、登録パターンと照合パターンとの照合を行うパターン照合装置において、登録パターンおよび照合パターンの何れか一方を120゜回転させるパターン回転手段と、このパターン回転手段によって何れか一方が回転された登録パターンと照合パターンをそれぞれフーリエ変換し、さらにこのフーリエ変換された登録パターンと照合パターンをそれぞれ極座標変換し、この極座標変換された登録パターンと照合パターンとを合成して相関データを求め、この相関データ上に定められた相関成分エリア内の相関データに基づいて登録パターンと照合パターンとの照合を行う照合手段とを設けたものである。
この発明において、例えば、照合手段をRIPOCとした場合、先ず、登録パターンまたは照合パターンを120゜回転させる。そして、この何れか一方が回転された登録パターンと照合パターンとをRIPOCで照合する。指紋照合装置などでは、ガイドなどによって指の置き方がほゞ決まっており、登録指紋と照合指紋との回転ずれはそれほど大きくなることはない。例えば、90゜以上の回転ずれが生じない設計であれば、登録パターンまたは照合パターンを120゜回転させると、必ず登録パターンと照合パターンとの間に±3゜以上の回転ずれを生じさせることが可能となる。この発明では、登録パターンと照合パターンとの間にわざと大きな回転ずれを生じさせてから、RIPOCなどの照合手段で照合を行う。
本発明によれば、登録パターンまたは照合パターンが120゜回転され、この何れか一方が回転された登録パターンと照合パターンとが例えばRIPOCで照合されるので、登録パターンと照合パターンとの間に回転ずれが生じている可能性がある場合でも精度よく、かつ速やかに照合結果を得ることが可能となる。
本発明の一実施の形態を示す指紋照合装置のブロック構成図である。 この指紋照合装置における指紋登録動作を説明するためのフローチャートである。 この指紋照合装置の実施の形態の説明に入る前の参考例1の指紋照合過程を説明するためのフローチャートである。 図3におけるステップ201でのRIPOC’による照合過程を示すフローチャートである。 RIPOC’による照合過程を説明するための画像を示すディスプレイ上の写真である。 デカルト座標系からの極座標系への変換を説明するための図である。 図4におけるステップ311での処理内容を示すフローチャートである。 RIPOC’による照合過程での極座標変換されてからの処理を説明するための画像を示すディスプレイ上の写真である。 RIPOCによる照合過程で得られるY軸上の相関データの一例を示す図である。 図3におけるステップ204でのRPOCによる照合過程を示すフローチャートである。 参考例2の指紋照合過程(方式1)を説明するためのフローチャートである。 参考例2の指紋照合過程(方式2)を説明するためのフローチャートである。 図11におけるステップ501でのPOCによる照合過程を示すフローチャートである。 実施の形態1の指紋照合過程(登録指紋を回転させる方式)を説明するためのフローチャートである。 実施の形態1の指紋照合過程(照合指紋を回転させる方式)を説明するためのフローチャートである。 参考例1の指紋照合過程を採用した指紋照合装置の機能ブロック図である。 参考例2の方式1の指紋照合過程を採用した指紋照合装置の機能ブロック図である。 参考例2の方式2の指紋照合過程を採用した指紋照合装置の機能ブロック図である。 実施の形態1の指紋照合過程を採用した指紋照合装置の機能ブロック図である。
以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明する。図1はこの発明の一実施の形態を示す指紋照合装置のブロック構成図である。同図において、10は操作部、20はコントロール部であり、操作部10にはテンキー10−1,ディスプレイ(LCD)10−2と共に指紋センサ10−3が設けられている。指紋センサ10−3は光源10−31とプリズム10−32とCCDカメラ10−33とを備えている。コントロール部20は、CPUを有してなる制御部20−1と、ROM20−2と、RAM20−3と、ハードディスク(HD)20−4と、フレームメモリ(FM)20−5と、外部接続部(I/F)20−6と、フーリエ変換部(FFT)20−7とを備えており、ROM20−2には登録プログラムと照合プログラムが格納されている。
〔指紋の登録〕
この指紋照合装置において、登録パターンとなる利用者の指紋(以下、登録指紋という)は次のようにして登録される。運用する前に、利用者は、テンキー10−1を用いて自己に割り当てられたIDナンバを入力のうえ(図2に示すステップ101)、指紋センサ10−3のプリズム10−32上に指を置く。プリズム10−32には光源10−31から光が照射されており、プリズム10−32の面に接触しない指紋の凹部(谷線部)では、光源10−31からの光は全反射し、CCDカメラ10−33に至る。逆にプリズム10−32の面に接触する指紋の凸部(隆線部)では全反射条件がくずれ、光源10−31からの光は散乱する。これにより、指紋の谷線部は明るく、隆線部は暗い、コントラストのある指紋の紋様が採取される。この採取された指紋(登録指紋)の紋様は、A/D変換により、例えば512×512画素,256階調の濃淡画像(画像データ:2次元パターンデータ)として、コントロール部20へ与えられる。
制御部20−1は、この操作部10より与えられる登録指紋の画像データをフレームメモリ20−5を介して取り込み(ステップ102)、この取り込んだ登録指紋の画像データに対して縮小処理を行う(ステップ103)。そして、この縮小処理した登録指紋の画像データ(R)をIDナンバと対応させてハードディスク20−4内にファイル化する(ステップ104)。
〔指紋の照合:参考例1(RIPOC’+RPOC)〕
図3は、この指紋照合装置の実施の形態の説明に入る前の指紋照合過程の参考例(参考例1)を示すフローチャートである。
この参考例1では、先ずRIPOC’(回転不変型振幅抑制相関法)で、後述する相関成分エリア内の回転ずれ量を示す軸方向の0±3゜の相関データを除外して照合を行う(ステップ201)。すなわち、この参考例1では、純然たるRIPOCではなく、RIPOC’(一部の相関データを除外して行うRIPOC)で最初に照合を行う。
このRIPOC’での照合結果が一致であれば(ステップ202のYES)、登録指紋と照合指紋とが同一である判断する(ステップ203)。不一致であれば(ステップ202のNO)、回転ずれが生じていないか或いはその量が僅かである可能性があると判断し、RPOC(回転式振幅抑制相関法)で、登録指紋または照合指紋を0±3゜の範囲内で少しずつ回転させながら照合を行う(ステップ204)。
このRPOCでの照合結果が一致であれば(ステップ205のYES)、登録指紋と照合指紋とが同一であると判断する(ステップ203)。不一致であれば(ステップ205のNO)、登録指紋と照合指紋とは同一ではないと判断する(ステップ206)。
〔RIPOC’〕
図4は図3におけるステップ201でのRIPOC’による照合過程を示すフローチャートである。運用中、利用者は、テンキー10−1を用いて自己に割り当てられたIDナンバを入力のうえ(ステップ301)、指紋センサ10−3のプリズム10−32上に指を置く。これにより、照合パターンとなる指紋(照合指紋)の紋様が、指紋の登録の場合と同様にして採取され、コントロール部20へ与えられる。
制御部20−1は、IDナンバが入力されると(ステップ301)、そのIDナンバと対応してファイル化されている登録指紋の画像データRを読み出す(ステップ302:図5(a)参照)。また、照合指紋を取り込み(ステップ303)、この照合指紋に対して縮小処理を行い(ステップ304)、照合指紋の画像データIを得る(図5(b)参照)。そして、ステップ302で読み出した登録指紋の画像データRに対し2次元離散的フーリエ変換を施して登録フーリエ画像データRF とし(ステップ305:図5(c)参照)、ステップ304で得た照合指紋の画像データIに対し2次元離散的フーリエ変換を施して照合フーリエ画像データIF とする(ステップ306:図5(d)参照)。
この登録フーリエ画像データRF および照合フーリエ画像データIF には振幅成分と位相成分とが含まれている。また、この登録フーリエ画像データRF および照合フーリエ画像データIF は、デカルト座標系すなわち(x,y)座標系とされている。この登録フーリエ画像データRF および照合フーリエ画像データIF に対し振幅抑制処理を行い(ステップ307,308)、この振幅抑制処理された登録フーリエ画像データRFLおよび照合フーリエ画像データIFLの座標系を極座標に変換し(ステップ309,310)、極座標に変換された登録フーリエ画像データRPLおよび照合フーリエ画像データIPLを得る(図5(e),(f)参照)。
ここで、極座標変換とは、デカルト座標系(x,y)を極座標系(r,θ)に変換する処理のことをいう。すなわち、図6(a)に示されるデカルト座標系(x=rcosθ,y=rsinθ)を図6(b)に示されるような極座標系(r=(x2 +y2 1/2,θ=tan-1(y/x))に変換する処理のことをいう。
そして、ステップ309で得た極座標系とされた登録フーリエ画像データRPLとステップ310で得た極座標系とされた照合フーリエ画像データIPLとを振幅抑制相関法で照合する(ステップ311)。この振幅抑制相関法での照合は次のようにして行う。先ず、極座標系とされた登録フーリエ画像データRPL(図8(a)参照)および照合フーリエ画像データIPL(図8(b)参照)に対して2次元離散的フーリエ変換を施し(図7に示すステップ311a,311b)、登録フーリエ画像データRPLF (図8(c)参照)および照合フーリエ画像データIPLF (図8(e)参照)を得る。
そして、この登録フーリエ画像データRPLF および照合フーリエ画像データIPLF とを合成し(ステップ311c)、合成フーリエ画像データを得る。そして、この合成フーリエ画像データに対して振幅抑制処理を行い(ステップ311d:図8(g)参照)、この振幅抑制処理を行った合成フーリエ画像データに2次元離散的フーリエ変換を施す(ステップ311e:図8(h)、図5(g)参照、図8(h)=図5(g))。
なお、この例では、RPLF とIPLF との合成フーリエ画像データに対して振幅抑制処理を行ったが、RPLF およびIPLF に対して振幅抑制処理を行って登録フーリエ画像データRPLF ’および照合フーリエ画像データIPLF ’とし(図8(d),(f)参照)、このRPLF ’とIPLF ’とを合成するようにしてもよい。図8(d),(f),(g)では、振幅抑制で全ての振幅を1、すなわち位相のみとしている。
そして、この2次元離散的フーリエ変換の施された合成フーリエ画像データ(相関データ)上に定められた相関成分エリアの中心から登録指紋と照合指紋との回転ずれ量を示す軸方向の±3゜の相関データを除外する(ステップ311f)。図5(g)ではその画像全体を相関成分エリアS0としている。この例では、相関成分エリアS0の中心P0を原点とするX,Y軸のうち、Y軸が登録指紋と照合指紋との回転ずれ量(回転角度)Δθを示す軸となる。また、Y軸の上限位置がΔθ=+180゜、下限位置がΔθ=−180゜を示す。
そして、このY軸方向の0±3゜の相関データを除外して残されるY軸方向の相関データの最大値(相関ピーク)を抽出し、この抽出した相関ピークに基づいて照合を行う(ステップ311g)。この参考例1では、抽出した相関ピークが予め定められているしきい値よりも高ければ、登録指紋と照合指紋とは同一(OK)であると判断する。抽出した相関ピークがしきい値よりも低ければ、登録指紋と照合指紋とは同一ではない(NG)と判断する。
図9にRIPOCによるY軸上の相関データの一例を示す。図9中、折れ線で結んだデータ群がRIPOCによるY軸上の相関データである。この例では、0±3゜の範囲内に相関ピーク(1番目のピーク)Pk1が現れており、0±3゜の範囲外に2番目のピークPk2が現れている。この指紋照合装置では、プリズムを用いているため、このプリズムの表面についた傷や汚れを原因として、登録指紋と照合指紋とが同一であるか否かに拘わらず0±3゜の範囲内に相関ピークが現れることがある。したがって、この0±3゜の範囲内に現れる相関ピークに基づいて照合判定すると判定を誤る虞れがある。
このため、この参考例1では、Y軸上の0±3゜の範囲の相関データを除外し、これによって残されるY軸方向の相関データの最大値を相関ピークとして抽出し、この抽出した相関ピークに基づいて照合を行っている。この例では、0±3゜の範囲外に現れている2番目のピークPk2が相関ピークとして抽出され、この相関ピークに基づいて照合が行われる。
なお、図9には参考として、POCで照合した場合の回転角度毎の相関データを示している。図9中、棒線で示されるデータ群がPOCによる回転角度毎の相関データである。このPOCで照合した回転角度毎の相関データから、この例では、1番目のピークPk1ではなく、2番目のピークPk2が登録指紋と照合指紋との相関を表していることが分かる。この参考例1では、RIPOC’により、1番目のピークPk1が除外されるので、2番目のピークPk2を相関ピークとして正しい照合が行われる。
〔RPOC〕
図10は図3におけるステップ204でのRPOCによる照合過程を示すフローチャートである。制御部20−1は、RIPOC’での照合結果が不一致であった場合(ステップ202のNO)、回転ずれが生じていないか或いはその量が僅かである可能性があると判断し、ステップ204へ進んでRPOCによる照合を行う。
このRPOCでの照合では、先ず、m=i(この例では、i=−3)とし(ステップ401)、ステップ306で得た照合フーリエ画像データIF をm・a゜回転させ(ステップ402)、このm・a゜回転させた照合フーリエ画像データIF をm=iでの照合フーリエ画像データとする。
そして、このm=iでの照合フーリエ画像データIF とステップ305で得た登録フーリエ画像データRF とを合成し(ステップ403)、これによって得られる合成フーリエ画像データに対して振幅抑制処理(log処理)を行い(ステップ404)、この振幅抑制処理を行った合成フーリエ画像データに第2回目の2次元離散的フーリエ変換を施す(ステップ405)。
そして、このステップ405で得た2次元離散的フーリエ変換の施された合成フーリエ画像データより所定の相関成分エリアの各画素の相関成分の強度(振幅)をスキャンし、各画素の相関成分の強度のヒストグラムを求め、このヒストグラムより相関成分の強度の高い上位n画素を抽出し、この抽出したn画素の相関成分の強度の平均を相関値として求める(ステップ406)。
そして、このステップ406で得た相関値を予め定められているしきい値と比較し(ステップ407)、相関値がしきい値以上であれば、登録指紋と照合指紋とが同一であると判断する(ステップ408)。相関値がしきい値以下であれば、m・a<k(この例では、a=1、k=+3)か否かをチェックのうえ、m・a<kであれば、m=m+1として(ステップ410)、ステップ402以降の処理を繰り返す。
このステップ402以降の処理の繰り返しにより、m=−3〜+3としてm・a゜回転させた照合フーリエ画像データIF を照合フーリエ回転画像データIFRとし、この照合フーリエ回転画像データIFRが1パターンずつ登録フーリエ画像データRF と合成され、これによって得られる合成フーリエ画像データに対して振幅抑制処理が行われたうえ2次元離散的フーリエ変換が施され、この2次元離散的フーリエ変換の施された合成フーリエ画像データ上に定められる相関成分エリアの各画素の相関成分の強度に基づいて登録指紋と照合指紋との照合が行われる。
このRPOCによる照合では、上述したように、+3゜に至る前に登録指紋と照合指紋とが同一であると判断されれば、すなわちステップ407において相関値がしきい値以上となれば、その時点で登録指紋と照合指紋との照合が終了する。これに対して、+3゜としてもまだ登録指紋と照合指紋とが一致しなければ、ステップ409でのNOに応じ、登録指紋と照合指紋とが同一ではない判断される(ステップ411)。
この参考例1では、RIPOCとRPOCのそれぞれの長所によって、それぞれの短所をカバーできるので、登録指紋と照合指紋との間に回転ずれが生じている可能性がある場合でも精度よく、かつ速やかに照合結果を得ることができるようになる。
なお、上述においては、実質的に、登録指紋を固定とし、照合指紋を少しずつ回転させながら、登録指紋と照合指紋との照合を行うようにしたが、照合指紋を固定とし、登録指紋を少しずつ回転させながら、登録指紋と照合指紋との照合を行うようにしてもよい。
図16に参考例1の指紋照合過程を採用した指紋照合装置の機能ブロック図を示す。同図において、100’がRIPOC’による照合を行う第1の照合部、200がRPOCによる照合を行う第2の照合部であり、第1の照合部100’はフーリエ変換部100Aと、極座標変換部100Bと、合成部100Cと、フィルタ部100Dと、照合判定部100Eとを備えている。第2の照合部200は、画像回転部200Aと、合成部200Bと、照合判定部200Cとを備えている。第1の照合部(RIPOC’)100’での判定結果が不一致であった場合、第2の照合部(RPOC)200での照合が開始される。また、第1の照合部100’での判定結果の「一致」および第2の照合部200での判定結果の「一致/不一致」が照合結果として、OR回路部300を通して出力される。
〔指紋の照合:参考例2(POC+RIPOC’、RIPOC’+POC)〕
図11および図12に指紋照合過程の別の参考例(参考例2)のフローチャートを示す。図11は方式1(POC+RIPOC’)のフローチャート、図12は方式2(RIPOC’+POC)のフローチャートである。
〔方式1:POC+RIPOC’〕
方式1では、先ずPOC(振幅抑制相関法)で、登録指紋と照合指紋との照合を行う(ステップ501)。このPOCでの照合結果が一致であれば(ステップ502のYES)、登録指紋と照合指紋とが同一であると判断する(ステップ503)。不一致であれば(ステップ502のNO)、回転ずれが生じている可能性があると判断して、RIPOC’による照合を行う(ステップ504)。
図17に参考例2の方式1の指紋照合過程を採用した指紋照合装置の機能ブロック図を示す。同図において、400がPOCによる照合を行う第1の照合部であり、この例ではRIPOC’による照合部100’を第2の照合部としている。第1の照合部400は、フーリエ変換部400Aと、合成部400Bと、照合判定部400Cとを備えている。第1の照合部(POC)400での判定結果が不一致であった場合、第2の照合部(RIPOC’)100’での照合が開始される。また、第1の照合部400での判定結果の「一致」および第2の照合部100’での判定結果の「一致/不一致」が照合結果として、OR回路部300を通して出力される。
〔方式2:RIPOC’+POC〕
方式2では、先ずRIPOC’で、登録指紋と照合指紋との照合を行う(ステップ601)。このRIPOC’での照合結果が一致であれば(ステップ602のYES)、登録指紋と照合指紋とが同一であると判断する(ステップ603)。不一致であれば(ステップ602のNO)、回転ずれが生じていないか或いはその量が僅かである可能性があると判断して、POCによる照合を行う(ステップ504)。
図18に参考例2の方式2の指紋照合過程を採用した指紋照合装置の機能ブロック図を示す。この例では、第2の照合部(RIPOC’)100’での判定結果が不一致であった場合、第1の照合部(POC)400での照合が開始される。また、第2の照合部100’での判定結果の「一致」および第1の照合部400での判定結果の「一致/不一致」が照合結果として、OR回路部300を通して出力される。
〔POC〕
図13は図11におけるステップ501でのPOCによる照合過程を示すフローチャートである。制御部20−1は、図4に示したRIPOC’による照合過程の場合と同様にして、登録フーリエ画像データRF と照合フーリエ画像データIF を得る(ステップ701〜706)。
そして、この登録フーリエ画像データRF と照合フーリエ画像データIF とを合成し(ステップ707)、これによって得られる合成フーリエ画像データに対して振幅抑制処理(log処理)を行い(ステップ708)、この振幅抑制処理を行った合成フーリエ画像データに第2回目の2次元離散的フーリエ変換を施す(ステップ709)。
そして、このステップ709で得た2次元離散的フーリエ変換の施された合成フーリエ画像データより所定の相関成分エリアの各画素の相関成分の強度(振幅)をスキャンし、各画素の相関成分の強度のヒストグラムを求め、このヒストグラムより相関成分の強度の高い上位n画素を抽出し、この抽出したn画素の相関成分の強度の平均を相関値として求める(ステップ710)。
そして、このステップ710で得た相関値を予め定められているしきい値と比較し(ステップ711)、相関値がしきい値以上であれば、登録指紋と照合指紋とは同一であると判断する(ステップ712)。相関値がしきい値以下であれば、登録指紋と照合指紋とは同一ではない判断する(ステップ712)。
この参考例2では、RIPOCとPOCのそれぞれの長所によって、それぞれの短所をカバーできるので、登録指紋と照合指紋との間に回転ずれが生じている可能性がある場合でも精度よく、かつ速やかに照合結果を得ることができる。また、この参考例2では、POCを用いるので、RPOCを用いる参考例1よりも更に高速に照合結果を得ることが可能である。
〔指紋の照合:実施の形態1(所定角度以上パターン回転+RIPOC〕
図14および図15に指紋照合過程の実施の形態(実施の形態1)のフローチャートを示す。この実施の形態1では、登録指紋または照合指紋を120゜回転させる。そして、この何れか一方が回転された登録指紋と照合指紋とをRIPOCで照合する。図14は登録指紋を回転させる場合のフローチャート、図15は照合指紋を回転させる場合のフローチャートである。
この指紋照合装置では、図示してはいないが、ガイドなどによって指の置き方がほゞ決まっており、登録指紋と照合指紋との回転ずれはそれほど大きくなることはない。この実施の形態1では、ガイドなどにる規制によって、登録指紋と照合指紋との間に90゜以上の回転ずれが生じない設計となっているものとする。したがって、登録指紋または照合指紋を120゜回転させれば、必ず登録指紋と照合指紋との間に±3゜以上の回転ずれを生じさせることができる。すなわち、登録指紋または照合指紋を120゜回転させれば、登録指紋および照合指紋の何れか一方を相対的に3゜以上回転させた状態となる。
〔登録指紋を回転させる場合〕
図14に示した例では、登録指紋の画像データに対して縮小処理を行った後に、θ=120゜回転させ(ステップ804)、登録指紋の画像データRとしてファイル化している(ステップ805)。そして、照合に際し、登録指紋の画像データRを読み出し(ステップ806)、入力された照合指紋の画像データIを得て(ステップ807,808)、RIPOCによる照合を行うようにしている(ステップ809)。
ステップ809でのRIPOCによる照合は図4に示したステップ305以降の処理によって行われる。但し、図4に示したフローチャートのステップ311では一部の相関データを除外して照合を行うようにしているが、このRIPOCによる照合では一部の相関データの除外は行わない。なお、この例では、ステップ804で登録指紋の画像データを回転させるようにしたが、ステップ804では回転させずに、ステップ806で回転させるようにしてもよい。
〔照合指紋を回転させる場合〕
図15に示した例では、登録指紋の画像データRは回転さぜすに、照合指紋の画像データI(縮小した画像データ)をθ=120゜回転させてから(ステップ908)、RIPOCによる照合を行うようにしている(ステップ909)。このステップ909でのRIPOCによる照合も、上述したステップ809でのRIPOCによる照合と同様に、全ての相関データを使用する。
この実施の形態1では、登録指紋と照合指紋との間にわざと大きな回転ずれを生じさせてからRIPOCで照合を行うので、参考例1や参考例2のように不一致の場合に2段階で照合を行わなくてもよく、参考例1や参考例2よりも更に高速に照合結果を得ることができるようになる。
図19に実施の形態1の指紋照合過程を採用した指紋照合装置の機能ブロック図を示す。この例では、画像回転部500で登録指紋および照合指紋の何れかが120゜回転された後、照合部100でRIPOCによる登録指紋と照合指紋との照合が行われる。
本発明のパターン照合装置は、登録パターンと照合パターンとの照合を行うパターン照合装置として、N次元のパターン〔音声(1次元)、指紋(2次元)、立体(3次元)〕の照合に利用することが可能である。
10…操作部、20…コントロール部、10−1…テンキー、10−2…ディスプレイ(LCD)、10−3…指紋センサ、10−31…光源、10−32,プリズム、10−33…CCDカメラ、20−1…制御部、20−2…ROM、20−3…RAM、20−4…ハードディスク(HD)、20−5…フレームメモリ(FM)、20−6…外部接続部(I/F)、20−7…フーリエ変換部(FFT)、100…照合部(RIPOCによる照合部)、,100’…照合部(RIPOC’による照合部)、100A…フーリエ変換部、100B…極座標変換部、100C…合成部、100D…フィルタ部、100E…照合判定部、200…照合部(RPOCによる照合部)、200A…画像回転部、200B…合成部、200C…照合判定部、300…OR回路、400…照合部(POCによる照合部)、400A…フーリエ変換部、400B…合成部、400C…照合判定部、500…画像回転部。

Claims (2)

  1. 登録パターンと照合パターンとの照合を行うパターン照合装置において、
    前記登録パターンおよび前記照合パターンの何れか一方を120゜回転させるパターン回転手段と、
    このパターン回転手段によって何れか一方が回転された前記登録パターンと前記照合パターンをそれぞれフーリエ変換し、さらにこのフーリエ変換された登録パターンと照合パターンをそれぞれ極座標変換し、この極座標変換された登録パターンと照合パターンとを合成して相関データを求め、この相関データ上に定められた相関成分エリア内の相関データに基づいて前記登録パターンと前記照合パターンとの照合を行う照合手段と
    を備えたことを特徴とするパターン照合装置。
  2. 登録パターンと照合パターンとの照合を行うパターン照合装置において、
    前記登録パターンの画像データを縮小し前記登録パターンとして記憶する登録パターン記憶手段と、
    前記記憶されている登録パターンを読み出し、前記照合パターンの画像データを縮小して前記照合パターンとし、前記読み出した登録パターンと120゜回転させた前記照合パターンとをそれぞれフーリエ変換し、さらにこのフーリエ変換された登録パターンと照合パターンをそれぞれ極座標変換し、この極座標変換された登録パターンと照合パターンとを合成して相関データを求め、この相関データ上に定められた相関成分エリア内の相関データに基づいて前記登録パターンと前記照合パターンとの照合を行う照合手段と
    を備えたことを特徴とするパターン照合装置。
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