JP5046671B2 - 共形接触下の接触面圧および表面下応力計算方法 - Google Patents

共形接触下の接触面圧および表面下応力計算方法 Download PDF

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この発明は、接触領域が平坦と見なせない接触物体間の接触面圧および表面下応力の計算を、有限要素法や境界要素法を使用することなく行う計算方法および装置に関する。
接触面圧の計算問題は下記の二つの分野に分けられる。
一つは非共形接触問題(Counter-formal(またはNon-Conforming)Problem )であり、接触領域が接触部の物体半径に比べて小さい場合の問題である。
他の一つは、共形接触問題(Conformal (またはConforming)Problem )であり、接触領域が接触部の物体半径に比べて大きい場合の問題である。
非共形接触問題(Counter-formal Problem)では、接触領域はほぼ平面上にあると見なせるため、比較的解き易い。
特に接触面が二次関数で表される曲面の場合は、ヘルツ(Hertz )接触理論などが広く用いられており、数表を用いて電卓レベルで計算が可能である。二次関数で表すことができない曲面の場合は、半無限体に集中荷重が作用する場合の解析解(ブジネスク(Boussinesq)の解や、セルッティ(Cerruti )の解)の重ね合わせにより、数値的に面圧分布を求める手法が知られている。また、これらと類似の解法で各種文献(例えば非特許文献1や非特許文献2)が出ており、この手法をベースとした面圧計算ソフトウェアも市販されている。
特開昭59−69519号公報 ハーネット(Hartnett, M. J. )著 ,「転がり要素軸受の接触応力解析」("The Analysis of Contact Stresses in Rolling Element Bearings"), ASME J. of Lubr., 101, Jan.p105,(1979), 栫井著, 「三次元弾性接触問題の境界要素解析」, トライボロジスト, 36,6,(1991), 429-433
しかし、共形接触問題(Conformal Problem )については、上記のような解析手法は適用できないため、有限要素法や境界要素法を用いて解く以外に計算方法がない。
有限要素法や境界要素法を使用して計算する場合、計算時間が多大になるという課題がある。
この発明の目的は、有限要素法や境界要素法を使用することなく、非共形接触問題で行われている数値計算方法を拡張して共形接触問題にも適用できるようにすることにより、比較的簡単に短時間で、かつ精度良く、共形接触における接触面圧の計算、さらに表面下の応力の計算をできるようにした方法および装置を提供することを目的とする。
この発明の共形接触下の接触面圧および表面下応力計算方法は、半無限体に集中荷重が作用したときの変位や表面下応力の解析解を共形接触問題に適用して、面圧および表面下応力を計算する手法であって、解析解として、法線方向荷重作用時はブジネスク(Boussinesq)の解、接線方法荷重作用時はセルッティ(Cerruti)の解を用い、法線方向および接線方法の両方向の荷重作用時は、上記両方の解を重ね合わせる手法である。
具体的には、この発明の共形接触下の接触面圧計算方法は、外力が作用したときに互いに共形接触(接触領域がほぼ平面上にあると見なせない接触)を行う2つの接触物体M1,M2の接触面における面圧を、コンピュータを用いて計算する方法であって、
前記接触物体の接触面付近の形状、弾性係数、ポアソン比、および作用する外力を入力して記憶手段に記憶させる入力過程(S1)と、入力された値を用いて前記面圧を計算する解析過程(S2)と、計算した結果を出力する出力過程(S3)とでなり、
前記解析過程(S2)として、次の各過程(T1,T2,T4,T5)を含む。
すなわち、前記2つの接触物体M1,M2の互いに接する面の近傍に接触面形状に近い形状の基準曲面Sを設定してこの基準曲面SをセルCが縦横に並ぶメッシュに分割し、接触物体M1,M2間の距離を計算する点である計算点Aをセル上に定めるメッシュ分割過程(T1)と、
各セルCに均一な単位分布荷重が作用したときの前記接触物体M1,M2の表面の前記各計算点Aに対応する点の変位への影響量を算出する変位影響算出過程(T2)と、
各セルCの面圧Pの合計が外力Fと釣り合い、かつ各セルCにつき面圧Pと前記単位分布荷重による影響量の積の合計が接触領域内部において接触物体間の接近量と初期隙間の差に釣り合うという釣り合い条件式から、各セルの面圧Pを算出する接触面圧計算過程(T3)(実施形態では「接触面圧・接触領域計算過程)とを含む。
なお、上記基準曲面Sは、2つの接触物体M1,M2の互いに接する面の接触面形状に近い形状であることが好ましい。
前記単位分布荷重による変位影響量算出過程(T2)では、互いに直交する3軸方向の座標位置をx,y,z、これら3軸方向の変位を、それぞれu,v,wとして、
前記外力Fが法線方向の力である場合は、次式(1)〜(3)で表される単位集中荷重作用時の変位解析解であるブジネスク(Boussinesq)の解を積分することで前記影響量を計算する。
Figure 0005046671
前記外力Fが接線方向の力である場合は、次式(a)〜(c)で表される単位集中荷重作用時の変位解析解であるセルッティ(Cerruti)の解を積分することで前記影響量を計算する。
Figure 0005046671
セルに対して法線方向の力および接線方法の力を含む場合は、前記変位影響量算出過程として前記法線方向の力である場合の影響量の計算および接線方向の力である場合の影響量の計算の両方を行い、かつ前記接触面圧計算過程(T3)として、各々の方向の力の場合の各セルCの面圧Pを算出し、両方の場合の計算結果を重ね合わせる。
この発明方法によると、半無限体に集中荷重が作用したときの変位の解析解を共形接触問題に適用して、解析解として、法線方向荷重作用時はブジネスクの解、接線方法荷重作用時はセルッティの解を用い、法線方向および接線方法の両方向の荷重作用時は、上記両方の解を重ね合わせるようにしたため、比較的簡単に、したがって短時間で、共形接触における接触面圧の計算が行える。また、有限要素法を用いて接触面圧を計算した場合と同程度に精度の良い計算結果が得られることが、この発明方法と有限要素法との計算結果を比較することで、確認できた。
この発明は、このように、従来では共形接触には半無限体が適用できないと考えられていた共形接触問題に、ブジネスクやセルッティの半無限体近似の解を適用し、良好な面圧の解析結果を得ることができる。
なお、この発明方法は、非共形接触の場合にも適用可能であるが、非共形接触の場合はより簡単な計算で面圧を求めることができるため、共形接触の場合に効果的となる。
この発明方法において、表面下応力を計算する場合は、上記の方法で各セルCの面圧Pを計算した後に、表面下応力を計算する。
この表面下応力計算過程において、
セルに対する荷重が法線方向の力である場合は、次式(11)〜(16)で与えられる単位集中荷重作用時の表面下の応力を用いて、個々のセルCの全域にわたり積分して、かつ全セルCの影響の和をとって表面下応力を求める。
Figure 0005046671
セルに対する荷重が接線方向の力である場合は、次式(d)〜(i)で与えられる単位集中荷重作用時の表面下の応力を用いて、個々のセルCの全域にわたり積分して、かつ全セルCの影響の和をとって表面下応力を求める。
Figure 0005046671
セルに対する荷重が法線方向の力および接線方向の力を含む場合は、上記法線方向の力である場合の表面下応力の計算、および上記接線方向の力である場合の表面下応力の計算の両方を行い、両方の計算結果を重ね合わせる。
このように表面下応力を計算するについても、計算が比較的簡単で短時間で行え、また精度の良い表面下応力の計算が行える。
この発明方法において、前記解析過程の途中で、前記メッシュに分割する大きさを修正してその修正結果により、メッシュ分割後の各過程を再度行うメッシュ修正過程(T6)を含むようにしても良い。
接触物体の接触面の形状によっては、接触領域の縁がギザギザになるなどして、離散化の誤差が大きくなる場合があるが、解析途中でメッシュを修正することで、離散化の誤差を低減させることができる。
この発明方法は、前記2つの接触物体が、例えば、球面座と、この球面座上を滑る球面部を有する部材とであっても良い。
このような球面座による支持を行う場合、接触領域がほぼ平面上にあると見なせず、共形接触の問題として面圧等を求めることが必要であるため、この発明方法を効果的に適用することができる。
また、この発明方法は、前記2つの接触物体が、例えば、転がり軸受における内輪または外輪である軌道輪と、ボール等の転動体とであっても良い。
転がり軸受の軌道輪とボール等の転動体との接触においても、接触領域がほぼ平面上にあると見なせず、共形接触の問題として面圧等を求めることが必要であるため、この発明方法を効果的に適用することができる。
この発明の共形接触下の接触面圧計算装置は、外力が作用したときに互いに共形接触を行う2つの接触物体の接触面における面圧を、計算する装置であって、
前記接触物体M1,M2の接触面付近の形状、弾性係数、ポアソン比、および作用する外力Fを入力して記憶手段6に記憶させる入力処理手段4と、入力された値を用いて前記面圧を計算する解析手段7と、計算した結果を出力する出力処理手段5とでなり、
前記解析手段7として、次の各手段8,9,11,12を備える。
すなわち、前記2つの接触物体M1,M2の互いに接する面の近傍に、基準曲面Sを設定してこの基準曲面SをセルCが縦横に並ぶメッシュに分割し、接触物体M1,M2間の距離を計算する点である計算点Aをセル上に定めるメッシュ分割手段8と、
各セルCに均一な単位分布荷重が作用したときの前記接触物体M1,M2の表面の前記各計算点Aに対応する点の変位への影響量を算出する変位影響算出手段9と、
各セルCの面圧Pの合計が外力と釣り合い、かつ各セルCにつき面圧Pと前記単位分布荷重による影響量の積の合計が接触領域内部において接触物体間の接近量と初期隙間の差に釣り合うという釣り合い条件式から、各セルの面圧Pを算出する接触面圧計算手段10(実施形態では「接触面圧・接触領域計算手段」)とを含む。
この他に、各計算点Aにおける接触の有無を判定して接触領域を定める接触領域計算手段10を設けることが好ましい。
前記変位影響量算出手段9は、互いに直交する3軸方向の座標位置をx,y,z、これら3軸方向の変位を、それぞれu,v,wとして、
前記外力Fが法線方向の力である場合は、次式(1)〜(3)で表される単位集中荷重作用時の変位解析解を積分することで前記影響量を計算する。
Figure 0005046671
前記外力Fが接線方向の力である場合は、次式(a)〜(c)で表される単位集中荷重作用時の変位解析解を積分することで前記影響量を計算する。
Figure 0005046671
セルに対する荷重が法線方向の力および接線方法の力を含む場合は、前記法線方向の力である場合の影響量の計算および接線方向の力である場合の計算の両方を行うものとし、
かつ前記接触面圧計算手段10は、セルに対する荷重が法線方向の力および接線方法の力を含む場合は、各々の方向の力の場合の各セルCの面圧Pを算出し、両方の場合の計算結果を重ね合わせるものとする。
この構成の面圧計算装置によると、この発明方法を実施して、共形接触を行う接触面における面圧を、比較的簡単に短時間で計算でき、かつ精度良く計算することができる。
この発明の面圧計算装置において、さらに表面下応力の計算機能を付加する場合は、次の表面下応力計算手段13を設ける。
この表面下応力計算手段13は、セルに対する荷重が法線方向の力である場合は、次式(11)〜(16)で与えられる単位集中荷重作用時の表面下の応力を用いて、個々のセルの全域にわたり積分して、かつ全セルの影響の和をとって表面下応力を求める。
Figure 0005046671
セルに対する荷重が接線方向の力である場合は、次式(d)〜(i)で与えられる単位集中荷重作用時の表面下の応力を用いて、個々のセルCの全域にわたり積分して、かつ全セルCの影響の和をとって表面下応力を求める。
Figure 0005046671
セルに対する荷重が法線方向の力および接線方向の力を含む場合は、上記法線方向の力である場合の表面下応力の計算、および上記接線方向の力である場合の表面下応力の計算の両方を行い、両方の計算結果を重ね合わせる。
この構成の場合、この発明の表面下応力計算方法を実施して、共形接触を行う接触面における表面下応力を、比較的簡単に短時間で計算でき、かつ精度良く計算することができる。
この発明の共形接触下の接触面圧計算方法および計算装置によると、半無限体に集中荷重が作用したときの変位の解析解を共形接触問題に適用して、解析解として、法線方向荷重作用時はブジネスクの解、接線方法荷重作用時はセルッティの解を用い、法線方向および接線方法の両方向の荷重作用時は、上記両方の解を重ね合わせるようにしたため、比較的簡単に、したがって短時間で、共形接触における接触面圧の計算が行え、しかも有限要素法を用いて計算した場合と同程度に精度の良い計算結果を得ることができる。
この発明の共形接触下の接触面圧,表面下応力の計算方法および計算装置によると、接触面圧に加えて、さらに表面下応力についても、比較的簡単に短時間で、また精度良く、共形接触における表面下応力の計算を行うことができる。
この発明の一実施形態を図1ないし図7と共に説明する。図1は、この発明方法の各過程の流れ図を、図2はこの発明方法を実施する装置の概念構成のブロック図を、図4はこの発明方法で用いる基準曲面の例をそれぞれ示す。
この共形接触下の接触面圧および表面下応力計算方法は、外力が作用したときに互いに共形接触を行う2つの接触物体M1,M2(図4)の接触面における面圧を、コンピュータを用いて計算する方法であって、前記接触物体M1,M2の接触面付近の形状、弾性係数(ここでは、横弾性係数Gと、ポアソン比ν)、および作用する外力Fを入力して記憶手段に記憶させる入力過程(S1)と、入力された値を用いて前記面圧を計算する解析過程(S2)と、計算した結果を出力する出力過程(S3)とでなり、解析過程(S2)として、順次行われる次のメッシュ分割過程(T1)、変位影響算出過程(T2)、接触面圧・接触領域計算過程(T3)、および表面下応力計算過程(T4)を含む。
計算装置となるコンピュータ1(図2)は、中央処理装置(CPU)およびメモリ等の記憶手段(いずれも図示せず)を有し、このコンピュータ1のハードウェア(オペレーションシステムを含む)、およびこのコンピュータ1に実行させる接触面圧・表面下応力計算プログラム(図示せず)により、図2に概念構成で示す各手段が構成される。
入力処理手段4は、入力装置2から、接触物体M1,M2の接触面付近の形状、弾性係数、ポアソン比、および作用する外力Fを入力して入力情報記憶手段6に記憶させる手段である。ここで言う「形状」は、大きさを含む概念である。入力処理手段4は、上記の形状等の情報の他に、後述の解析手段7でメッシュ分割する枡目の各軸方向の大きさやセル個数(NA,NB)等を、入力装置2から入力して入力情報記憶手段6に記憶させる機能を備えるものとしても良い。また、入力処理手段4は、入力装置2から入力された情報に対して、解析手段7で演算するための前処理を行う機能を有するものとしても良い。入力装置2は、キーボード等であっても、また通信手段や記憶素子等であっても良い。入力情報記憶手段6は、コンピュータ1の上記記憶手段における所定の記憶領域である。出力処理手段5は、解析手段7で計算した結果を、液晶ディスプレイ,プリンタ,あるいは通信機器等からなる出力装置3に出力する手段である。
解析手段7は、入力処理手段4で入力されて入力情報記憶手段6に記憶されたデータを用いて前記面圧および表面下応力を計算する手段であり、メッシュ分割手段8、変位影響算出手段9、接触面圧・接触領域計算手段10、および表面下応力計算手段11を備える。解析手段7に備えられた上記各手段8〜12は、それぞれ図1(B)の流れ図におけるメッシュ分割過程(T1)、変位影響算出過程(T2)、接触面圧・接触領域計算過程(T3)、および表面下応力計算過程(T4)を実行する手段であり、その実行に必要な計算式や設定値等を記憶している。上記各手段8〜11の具体的な内容は、次に述べる上記各過程(T1)〜(T4)の説明の通りである。
解析手段7は、上記の他に、後に説明するメッシュ修正手段12を有している。
図1(A)の解析過程(S2)を、同図(B)および図4〜図7と共に説明する。
この解析仮定(S2)は、法線方向加重が作用したときのハーネット(Hartnett) の手法を拡張して共形接触問題(Conformal Problem )を解く手法であり、接線方向荷重作用時はセルッティ(Cerruti)の解を用いて法線方向荷重の作用時と同様に解き、また、法線方向と接線方向の両方の荷重が作用したときは、両方法による計算結果を重ね合わせる。
まず、メッシュ分割過程(T1)として、図4のように、接触物体M1,M2の間に基準曲面Sを設定し、この基準曲面SをセルCが縦横に並ぶメッシュに分割し、接触物体M1,M2間の距離を計算する点である計算点AをセルC上に定める。上記基準曲面Sは、必ずしも2つの接触物体M1,M2の間でなくても良いが、前記2つの接触物体M1,M2の互いに接する面の近傍に設定する。同図では、x軸とy軸の交点Oを球の極にとり、球の赤道で2つの接触物体M1,M2と接触する基準面Sを用いている。また、上記基準曲面Sは、2つの接触物体M1,M2の接触面形状に近い形状の曲面とする。
なお、基準曲面Sについて、接触面形状の正確な形状は本来わからないが、凸球面と凹球面の接触では接触面形状はほぼ球面とみなせる。ボールと内輪の接触では接触面形状は円筒面の一部に近いとみなせる(解析上もこの基準面を採用している)。従来の「接触面が平坦と見なせる」場合は平面である。複雑な曲面同士の接触では上記のような簡単な曲面で表現できない場合が出てくる。基準面形状をどのようにするかは解析精度に影響してくるため、できるだけ接触面形状に近い方が良いが、複雑にすると計算が難しくなるというデメリットがある。従って「基準曲面S」は解析する人がケースバイケースで適宜決定していく。
計算点Aは、接触物体M1,M2間の距離を離散的な点で評価するものとするためにセルCの位置を代表させる点である。計算点Aは、セルC内の適宜の位置に設定すれば良いが、ここではセルCの中心にとる。
メッシュ分割する枡目の大きさ、つまりセルCの大きさは、適宜設定すればよいが、入力処理手段4からの入力等によって自由に設定可能としても良い。また、基準曲面Sの広さは、接触物体M1,M2の接触領域を全て含むように、接触領域より広めに適宜設定する。ここでは、セルCがX軸方向にNA個、Y軸方向にNB個並ぶ基準曲面Sとする。
変位影響算出過程(T2)では、メッシュ分割過程(T1)の後、各セルCに均一な分布荷重Pが作用したときの接触物体M1,M2の表面の前記各計算点Aに対応する点の変位への影響量を算出する。この場合に、ここでは、個々のセルCには全体に均一な面圧Pが作用すると仮定するが、1次関数または2次関数等の所定の関数に従いセルC内の位置によって変わる面圧が作用すると仮定しても良い。
上記影響量の算出は、次のように行う。法線方向荷重が作用したときは、上記面圧分布によって生じる2つの接触物体M1,M2の表面上の点(上記計算点Aに対応する点)の変位量は、次式(1)〜(3)で表される単位集中荷重作用時の変位解析解(ブジネスク(Boussinesq)の解)を、次式(4)〜(6)のように積分することで得る。
なお、互いに直交する3軸方向の座標位置をx,y,z、これら3軸方向の変位を、それぞれu,v,wとする。
Figure 0005046671
図6は、ブジネスク(Boussinesq)の解の座標系を示す。同図のような半無限体平面の原点Oに単位荷重が作用するとき、任意の点であるQ点のx,y,z方向の変位u,v,wをセル全域にわたって積分し、均一な面圧が作用する場合は、その積分値U,V,Wは次式(4)〜(6)となる。
Figure 0005046671
(7)式はセルCij全域の荷重分布PijがQkl点の変位に影響を及ぼす影響ベクトルを表している。
なお、Cijは、x軸方向にi番目でy軸方向にj番目にあるセルCを示す。Qklは、x軸方向にk番目でy軸方向にl番目の点Aを示す(なお、i:1〜NA、j:1〜NB、k:1〜NA、l:1〜NB)。
また、上記(4)〜(6)式において、θおよびφは、図4のように極座標で示されるセルCの中心である計算点Aのx軸回りの角度およびy軸回りの角度を示す。a,bは、それぞれセルCの中心である計算点AからそのセルCの周縁までのx軸回りの角度およびY軸回りの角度を示す。
上記の(7)式で示されるQkl点の変位のうち、面の法線方向成分のみをとるために、Qkl点の法線方向のベクトルとの内積をとると、次式(8)のようになる。
この(8)式の値fijklが、セルCijに分布荷重Pijが作用したときに、他のセルCklの中心位置Qklに対応する点の変位への影響量である。
Figure 0005046671
次に、接触面圧・接触領域計算過程(T4)として、各セルCijの面圧Pijの合計が外力Fと釣り合い、かつ各セルCijにつき面圧Pijと前記影響量の積の合計が接触領域内部において接触物体間の接近量と初期隙間の差に釣り合うという釣り合い条件式から、各セルの面圧を算出する。
すなわち、以下の(9)式および(10)式が釣り合うように各セルの面圧値を決めれば、離散化された全体の面圧分布が求まる。
なお、上記のように(9)式を解く過程で、2つの接触物体M1,M2間の接近量と初期隙間の差Dijが正の値となるセルCijについては、そのセルCijの面圧は零としており、この接近量と初期隙間の差Dijが零または負の値となるセルCijの並び範囲が、上記「接触面圧・接触領域計算過程」で言う接触領域である。
(9)式、(10)式を、コンピュータにおける接触面圧・接触領域計算手段10によって解くアルゴリズムの一例を図3に示す。
まず、α値(:2つの接触物体M1,M2の接近量)の初期値を設定する(ステップH1)。
そのα値に応じて各セルCijの接触面圧を設定する(ステップH2)。この場合に、i=1〜NAの範囲、およびj=1〜NBの範囲で全てのセルCijの接触面圧Pijを設定する。 その設定した各セルCijの接触面圧Pijで(9)式が成り立つか否かを判定し、成り立たない場合は、セルCijの接触面圧の設定過程(ステップH2)に戻る(H3)。ステップH2では、各セルCijの接触面圧Pijを再度設定し直し、その設定したセルCijの接触面圧Pijで(9)式が成り立つか否かを判定し、成り立たない場合はセルCijの接触面圧Pijを設定過程(H2)に戻る。このような処理を(9)式が成り立つまで繰替し、(9)式が成り立つと、ステップH4に進む。
ステップH4では、(10)式が成り立つか否かを判定し、成り立たない場合は、ステップH1に戻ってα値を、再度設定し直す。
この後、前記と同様にしてステップH2〜H4,H1の処理を繰り返し、(10)式が成り立つと、処理を終了する。
このようにして求めた、式(9)、(10)が成り立つときの、ステップH2で設定した各セルCijの接触面圧Pijが、接触面圧・接触領域計算手段10の出力となる接触面圧の値である。
なお、セルCijの接触面圧の最初の値は何でもよいが、できるだけ実際の面圧に近い値を設定した方が早く収束する。
Figure 0005046671
表面下応力計算過程(T4)では、上記のように求めた面圧分布に対して、次式(11)〜(16)で与えられる単位集中荷重作用時の表面下の応力を用いて、個々のセルCの全域にわたり積分して、かつ全セルCの影響の和をとって表面下応力が求まる。
Figure 0005046671
以上は、法線方向荷重作用時のブジネスクの解を用いたものであるが、接線方向作用時は、次式(a)〜(c)で示されるセルッティの解を用い、上記法線方向荷重作用作用時の方法をそのまま適用すれば、面圧分布を求めることができる。
Figure 0005046671
接線方向荷重作用時の表面下応力は次式(d)〜(i)で求める。
Figure 0005046671
法線方向と接線方向の両方の荷重が作用したときは、両者を重ね合わせる。例えば、セルに対して斜め方向の荷重が作用したときは、法線方向の荷重の成分と接線方向の荷重の成分を求め、法線方向の荷重および接線方向の荷重に対して、それぞれ面圧分布および表面下応力を計算し、これら各方向の面圧分布の計算結果および表面下応力の計算結果をそれぞれ重ね合わせる。この重ね合わせは単に加算すれば良い。
なお、セルに対して斜め方向の荷重が作用したときのその荷重の入力については、例えば入力過程(S1)で荷重の大きさと方向を入力し、この入力過程(S1)において、法線方向の荷重の成分と接線方向の荷重の成分を求める前処理を行うようにしても良く、また、予め入力過程(S1)で法線方向の荷重の成分と接線方向の荷重の成分をそれぞれ入力するようにしても良い。
この実施形態の方法の計算方法の有効性を確認するため、同方法を実施した結果を他の計算方法と比較して示す。
図8のような凸球面の接触物体M1と凹球面の接触物体M2との接触において、軽荷重時(非共形問題(Counter-formal Problem))と重荷重時(共形問題(Conformal Problem )に分けて計算結果を示す。
軽荷重時にこの実施形態の計算方法により求めた面圧分布を図9に示す。また、ヘルツの接触理論との比較を表1に示す。両者はほぼ一致していることがわかる。
Figure 0005046671
重荷重時にこの実施形態の計算方法によって求めた面圧分布を図10(a) に示す。この結果の妥当性を有限要素法(FEM)との比較において示すため、図10(b) にFEMの結果を示す。両者は良好な一致が得られており、この実施形態の計算方法の有効性が証明できた。
なお、FEMの計算時間はPentium (登録商標)4(クロック周波数3.7GHz)で約6分、この実施形態の計算ではPentium 4 (クロック周波数2.2GHz)で約20秒であり、計算時間が大幅に短縮できる。
図11は現在市販されている非共形接触問題(Counter-formal Problem)用のソフトウェアにより重荷重時の解析を実施した結果であるが、全く使用できないことがわかる。
図12ないし図15は、この実施形態の計算方法の有効性を確認するために行った他の例を示す。この例は、図15に示す内輪21、外輪22、ボール23、および保持器24により構成される転がり軸受であるアンギュラ玉軸受につき、第1の接触物体M1をボール23、第2の接触物体M2を内輪21として、各方法で面圧分布を求めた例である。軸受諸元は、ボール径φ:7.9375mm、PCD:φ34.5mm、溝曲率(ここでは、溝の曲率半径/ボールの曲率半径を言う):1.02、接触角15°、である。
図12〜図14は、上記軸受の大荷重負荷時の内輪21の軌道面21aとボール23との接触面圧を示す。このうち、図12はFEMの図であり、MN軸回りにおけるボールと軌道面との接触箇所を示す。同図において、明るく表示されているのは非常にメッシュが細かい(12〜20μm)ことを示している。
図13(a)は実施形態の方法で求めた面圧を、図13(b)は従来のハーネットの手法での面圧をそれぞれ示す。
図14は、接触楕円長軸方向の面圧(短軸幅の中央の切断面での面圧)である。同図(a)は実施形態の方法で求めた面圧、同図(b)は従来のハーネットの手法での面圧、同図(c)はFEMでの面圧をそれぞれ示す。
これら図12〜図14を比較して、従来のハーネットの手法で求めた面圧は、FEMで求めた面圧と大きく異なっているが、この実施形態の方法で求めた面圧は、FEMで求めた面圧と良好な一致が得られていることが分かる。
この共形接触下の接触面圧および表面下応力計算方法によると、このように、半無限体に集中荷重が作用したときの変位の解析解を共形接触問題に適用して、解析解として、法線方向荷重作用時はブジネスクの解、接線方法荷重作用時はセルッティの解を用い、法線方向および接線方法の両方向の荷重作用時は、上記両方の解を重ね合わせるようにしたため、比較的簡単に、したがって短時間で、共形接触における接触面圧および表面下応力の計算が行える。しかも、有限要素法を用いて接触面圧を計算した場合と同程度に精度の良い計算結果を得ることができる。
また、この実施形態の計算方法を用いれば、有限要素法や境界要素法を用いる場合の高価なソフトウェアを導入する場合の初期費用、保守量、ライセンス本数といったコスト面の削減が図れ、またこの接触面圧・表面下応力計算装置を用いる場合、機能の専用化による使用方法の簡単化が図れ、これにより利用者の教育時間,教育コストの低減が図れるという利点も得られる。
なお、上記実施形態において、接触物体M1,M2の形状によっては、接触領域の縁がギザギザにあることがあるが、そのような場合は、解析途中で、例えば接触面圧・接触領域計算過程(T3)の後、メッシュ分割の修正、つまりセルCの各軸x,y方向の大きさを修正してその修正結果により、メッシュ分割後の各過程を再度行わせるメッシュ修正過程(T5)を含むようにしても良い。
図2のメッシュ修正手段13は、このようなメッシュ修正過程(T5)を実行する手段である。
また、上記実施形態において、接触物体M1,M2の具体例の説明は省略したが、接触物体M1,M2は、例えば、球面座と、この球面座上を滑る球面部を有する部材とであっても良い。
このような球面座による支持を行う場合、作用荷重が大きくて、接触領域がほぼ平面上にあると見なせず、共形接触の問題として面圧等を求めることが必要となるため、この発明方法を効果的に適用することができる。
(A)はこの発明の一実施形態に係る共形接触下の接触面圧および表面下応力計算方法を示す流れ図、(B)はその解析過程の流れ図である。 この発明の一実施形態に係る共形接触下の接触面圧および表面下応力計算装置の概念構成を示すブロック図である。 接触面圧・接触領域計算過程の具体例の流れ図である。 接触物体と基準面およびメッシュ分割の形態例を示す説明図である。 基準面の展開図である。 ブジネスクの解の座標系の説明図である。 接触物体間の距離の初期隙間の説明図である。 この実施形態と他の方法とを比較して実施した計算対象となる接触物体の説明図である。 この実施形態の方法で図7の接触物体の軽荷重時の面圧分布を計算した結果の説明図である。 (A),(B)は、それぞれ図7の接触物体の重荷重時の面圧分布を、この実施形態の方法およびFEM解析で求めた結果を示すグラフである。 同接触物体の重荷重時の面圧分布を、市販の軽荷重時用のソフトウェアで計算した結果の説明図である。 アンギュラ玉軸受における大荷重負荷時の内輪軌道面とボールとの接触面圧を示すFEMの図である。 (a),(b)は、それぞれ同内輪軌道面とボールとの接触面圧を実施形態の方法で求めた図、および従来のハーネット手法で求めた図である。 (a)〜(c)は、いずれも同内輪軌道面とボールとの接触部における接触楕円長軸方向の面圧を示す図であり、(a)は実施形態の方法で求めた図、(b)は従来のハーネット手法で求めた図、(c)はFEMで求めた図である。 同面圧を求める対象となるアンギュラ玉軸受の部分断面図である。
符号の説明
1…コンピュータ
4…入力処理手段
5…出力処理手段
6…入力情報記憶手段
7…解析手段
8…メッシュ分割手段
9…変位影響算出手段
10…接触面圧・接触領域計算手段
11…表面下応力計算手段
M1,M2…接触物体
S…基準曲面
C…セル

Claims (7)

  1. 外力が作用したときに互いに共形接触を行う2つの接触物体の接触面における面圧を、コンピュータを用いて計算する方法であって、
    前記接触物体の接触面付近の形状、弾性係数、ポアソン比、および作用する外力を入力して記憶手段に記憶させる入力過程と、入力された値を用いて前記面圧を計算する解析過程と、計算した結果を出力する出力過程とでなり、
    前記解析過程として、
    前記2つの接触物体の互いに接する面の近傍に、基準曲面を設定してこの基準曲面をセルが縦横に並ぶメッシュに分割し、接触物体間の距離を計算する点である計算点をセル上に定めるメッシュ分割過程と、
    各セルに均一な単位分布荷重が作用したときの前記接触物体の表面の前記各計算点に対応する点の変位への影響量を算出する変位影響算出過程と、
    各セルの面圧の合計が外力と釣り合い、かつ各セルにつき面圧と前記単位分布荷重による影響量の積の合計が接触領域内部において接触物体間の接近量と初期隙間の差に釣り合うという釣り合い条件式から、各セルの面圧を算出する接触面圧計算過程とを含み、
    前記単位分布荷重による変位影響量算出過程では、互いに直交する3軸方向の座標位置をx,y,z、これら3軸方向の変位を、それぞれu,v,wとして、
    前記外力が法線方向の力である場合は、次式(1)〜(3)で表される単位集中荷重作用時の変位解析解を積分することで前記影響量を計算し、
    Figure 0005046671
    セルに対して接線方向の力が作用する場合は、次式(a)〜(c)で表される単位集中荷重作用時の変位解析解を積分することで前記影響量を計算し、
    Figure 0005046671
    セルに対して法線方向の力および接線方法の力を含む場合は、前記変位影響量算出過程として前記法線方向の力である場合の影響量の計算および接線方向の力である場合の影響量の計算の両方を行い、かつ前記接触面圧計算過程として、各々の方向の力の場合の各セルの面圧を算出し、両方の場合の計算結果を重ね合わせる、
    ことを特徴とする共形接触下の接触面圧の計算方法。
  2. 請求項1において、前記解析過程の途中で、前記メッシュに分割する大きさを修正してその修正結果により、メッシュ分割後の各過程を再度行うメッシュ修正過程を含む共形接触下の接触面圧計算方法。
  3. 請求項1または請求項2において、前記2つの接触物体が、球面座と、この球面座上を滑る球面部を有する部材とである共形接触下の接触面圧計算方法。
  4. 請求項1または請求項2において、前記2つの接触物体が、転がり軸受の軌道輪と転動体とである共形接触下の接触面圧計算方法。
  5. 外力が作用したときに互いに共形接触を行う2つの接触物体の接触面における面圧および表面下応力を、コンピュータを用いて計算する方法であって、
    請求項1または請求項2または請求項3に記載の接触面圧の計算方法と、この計算方法で各セルの面圧を計算した後に、表面下応力を計算する過程を含み、
    この表面下応力計算過程として、
    前記外力が法線方向の力である場合は、次式(11)〜(16)で与えられる単位集中荷重作用時の表面下の応力を用いて、個々のセルの全域にわたり積分して、かつ全セルの影響の和をとって表面下応力を求め、
    Figure 0005046671
    セルに対して接線方向の力が作用する場合は、次式(d)〜(i)で与えられる単位集中荷重作用時の表面下の応力を用いて、個々のセルの全域にわたり積分して、かつ全セルの影響の和をとって表面下応力を求め、
    Figure 0005046671
    セルに対して法線方向の力および接線方法の力を含む場合は、上記法線方向の力である場合の表面下応力の計算、および上記接線方向の力である場合の表面下応力の計算の両方を行い、両方の計算結果を重ね合わせる、
    共形接触下の接触面圧および表面下応力計算方法。
  6. 外力が作用したときに互いに共形接触を行う2つの接触物体の接触面における面圧を計算する装置であって、
    前記接触物体の接触面付近の形状、弾性係数、ポアソン比、および作用する外力を入力して記憶手段に記憶させる入力処理手段と、入力された値を用いて前記面圧を計算する解析手段と、計算した結果を出力する出力処理手段とでなり、
    前記解析手段として、
    前記2つの接触物体の互いに接する面の近傍に、基準曲面を設定してこの基準曲面をセルが縦横に並ぶメッシュに分割し、接触物体間の距離を計算する点である計算点をセル上に定めるメッシュ分割手段と、
    各セルに均一な単位分布荷重が作用したときの前記接触物体の表面の前記各計算点に対応する点の変位への影響量を算出する変位影響算出手段と、
    各セルの面圧の合計が外力と釣り合い、かつ各セルにつき面圧と前記単位分布荷重による影響量の積の合計が接触領域内部において接触物体間の接近量と初期隙間の差に釣り合うという釣り合い条件式から、各セルの面圧を算出する接触面圧計算手段とを含み、
    前記変位影響量算出手段は、互いに直交する3軸方向の座標位置をx,y,z、これら3軸方向の変位を、それぞれu,v,wとして、
    前記外力が法線方向の力である場合は、次式(1)〜(3)で表される単位集中荷重作用時の変位解析解を積分することで前記影響量を計算し、
    Figure 0005046671
    セルに対して接線方向の力が作用する場合は、次式(a)〜(c)で表される単位集中荷重作用時の変位解析解を積分することで前記影響量を計算し、
    Figure 0005046671
    セルに対して法線方向の力および接線方法の力を含む場合は、前記法線方向の力である場合の影響量の計算および接線方向の力である場合の影響量の計算の両方を行うものとし、 かつ前記接触面圧計算手段は、前記外力が法線方向の力および接線方法の力を含む場合は、各々の方向の力の場合の各セルの面圧を算出し、両方の場合の計算結果を重ね合わせるものとした、
    ことを特徴とする共形接触下の接触面圧の計算装置。
  7. 外力が作用したときに互いに共形接触を行う2つの接触物体の接触面における面圧および表面下応力を計算する装置であって、
    請求項6に記載の接触面圧の計算装置と、表面下応力計算手段とを含み、
    この表面下応力計算手段は、
    前記外力が法線方向の力である場合は、次式(11)〜(16)で与えられる単位集中荷重作用時の表面下の応力を用いて、個々のセルの全域にわたり積分して、かつ全セルの影響の和をとって表面下応力を求め、
    Figure 0005046671
    セルに対して接線方向の力が作用する場合は、次式(d)〜(i)で与えられる単位集中荷重作用時の表面下の応力を用いて、個々のセルの全域にわたり積分して、かつ全セルの影響の和をとって表面下応力を求め、
    Figure 0005046671
    セルに対して法線方向の力および接線方法の力を含む場合は、上記法線方向の力である場合の表面下応力の計算、および上記接線方向の力である場合の表面下応力の計算の両方を行い、両方の計算結果を重ね合わせるものとしたことを特徴とする、
    共形接触下の接触面圧および表面下応力計算装置。
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