JP5041385B2 - 粉末製剤用の吸入器 - Google Patents

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この発明は、所定量の粉末製剤を肺などに吸引して投与する多回使用可能な粉末製剤用の吸入器に関する。
所定量の粉末製剤を肺などに吸引して投与するために、多回使用可能な吸入器が提案されている(たとえば特許文献1)。
従来の吸入器は、上下に分割可能なハウジング内に、粉末製剤を収納するホッパ付きの供給部材、ホッパからの粉末製剤の所定量を計量する計量部材、計量された粉末製剤を吸入するためのマウスピース、計量部材による計量動作を実行させる操作部材などの一連の部材を一体に収納して構成されている。そこで、このものは、操作部材を押し操作してホッパ内の粉末製剤の1回分を計量して取り出した上、マウスピースの先端を口にくわえて息を吸い込むことにより、計量部材の計量凹部に収納されている1回分の粉末製剤を肺などに一挙に吸引して投与することができる。なお、粉末製剤は、操作部材を押し操作するごとに、1回分ずつを繰り返し計量して吸引させることができる。
特許第3616877号公報
かかる従来技術によるときは、吸入器は、所要部品点数が10数点以上の複雑な構造体であるため、組立が厄介であり、全体重量も過大になりがちであり、使い勝手が必ずしもよくないという問題があった。
そこで、この発明の目的は、かかる従来技術の問題に鑑み、プラスチック材料によって一体成形可能な下部材、計量部材、上部材を組み合わせることによって、極めてシンプルな構造であり、使い勝手も良好な粉末製剤用の吸入器を提供することにある。
かかる目的を達成するためのこの発明の構成は、前後に長い下部材と、下部材上に前後に相対移動可能に搭載し、前部に粉末製剤の計量孔を形成する計量部材と、計量部材を包含するようにして下部材と一体に組み立て、粉末製剤を収納する蓋付きのホッパを後部に形成する上部材とを備えてなり、下部材、上部材の前端部には、中空の吸引部を共通に形成し、下部材は、計量部材を摺動自在に支持する支持部と、支持部の前方にスロート部を形成する仕切壁とを有し、上部材には、スロート部に対応する突栓を垂設し、計量部材は、計量孔を支持部の前方に位置させるとともにホッパの排出孔を閉じる定位置と、計量孔を排出孔に一致させる計量位置とに移動可能であることをその要旨とする。
なお、上部材には、計量部材が定位置にあるとき、計量孔に対応する透孔を形成することができる。
また、下部材には、支持部の前端から前向きに尖らせて突設するエアガイドを設けてもよく、上部材は、透明材により一体成形してもよい。
さらに、計量部材は、ばね体を介し、計量位置から定位置に自動復帰してもよく、定位置、計量位置の間を移動させるとき、ホッパを振動させてもよい。
かかる発明の構成によるときは、前部に粉末製剤の計量孔を形成する計量部材は、下部材、上部材の間に挟むようにして、下部材、上部材と一体に、しかも前後に相対移動可能に組み立てられており、下部材、上部材の前端部には、中空の吸引部が共通に形成されている。また、上部材の後部には、粉末製剤を収納する蓋付きのホッパが形成され、下部材には、計量部材を摺動自在に支持する支持部の前方にスロート部が形成されている。そこで、計量部材を前方の定位置から後方の計量位置に移動させて計量孔をホッパの排出孔に一致させると、ホッパ内の粉末製剤を計量孔に充填して計量することができる。つづいて、計量部材を前方の定位置に戻して吸引部を口にくわえて息を吸い込むことにより、計量孔に収納されている所定量の粉末製剤の全量を一気に吸引して肺などに投与することができる。すなわち、計量部材は、前方の定位置において、ホッパの排出孔を閉じて待機する待機状態と、計量孔内の粉末製剤を吸引する吸引状態とを兼ねることができる。
なお、下部材、上部材は、前後方向にほぼ同一長さ、左右方向にほぼ同一幅であり、計量部材は、下部材、上部材より前後方向に格段に短く、下部材、上部材の間に左右の操作部を突出させて組み立てられている。また、下部材、計量部材、上部材は、それぞれポリプロピレン、ポリメチルペンテンなどの硬質プラスチック材料により一体成形されている。そこで、部品点数も3〜4点で済み、全体構造も極めてシンプルで、しかも軽量であり、良好な使い勝手を容易に実現することができる。
下部材、上部材の前端部に共通に形成する中空の吸引部は、下部材、上部材の各前端部にそれぞれ形成する上向き半割り状、下向き半割り状の各吸引部を上下に対向させることにより、上下対称の断面形状に形成することができる。ただし、中空の吸引部は、断面円形の他、断面楕円形などの任意の断面形状に形成してもよい。
下部材に形成するスロート部は、上部材に垂設する突栓と組み合わせることにより、粉末製剤を吸引する際に適切な吸気抵抗を発現し、吸引動作を円滑にすることができる。すなわち、スロート部は、粉末製剤を含むエアの流速を高めるが、のど部分の最小断面積を0.1〜30mm2 、特に好ましくは1.0〜10mm2 に設定することが好ましい。のど部分の最小断面積が小さ過ぎると吸気抵抗が過大になり、最小断面積が大き過ぎると吸気抵抗が過小になり、いずれにしても十分なエア量を吸引できず、必要な粉末製剤の投与量を一気に吸引することが難しくなる。ただし、スロート部は、断面形状をU字状とするのがよく、上部材の突栓と組み合わせて形成するのど部分の断面形状は、U字状の他、円形や任意の多角形などとしてもよい。また、スロート部には、2以上ののど部分を併設してもよく、そのときののど部分の最小断面積は、各のど部分の合計を前記数値範囲内に設定することが好ましい。
定位置の計量部材の計量孔に対応する上部材の透孔は、粉末製剤の吸引時に外部からのエアを計量孔に導入し、計量孔内の粉末製剤の全量を一層確実に吸入させる。また、支持部の前端から前向きに突設するエアガイドは、粉末製剤の吸引時において、支持部の左右に沿って流れる吸引用のエアを前方のスロート部に向けて滑らかにガイドし、有害なうずなどを生じることを防止して粉末製剤の残留を極少にする。
上部材は、透明材により一体成形することによって、粉末製剤がホッパ内に正しく収納されていること、吸引後に粉末製剤が計量部材や下部材の一部などに付着していないことなどを確認し、吸引動作が正しく完了したことを目視により確かめることができる。なお、透明材としては、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなどの他、たとえば電気化学工業(株)製のスチレンブタジエン共重合体(商品名「クリアレン」)が好適である。
計量部材は、計量位置から定位置に自動復帰させることにより、定位置に正しく復帰しないで粉末製剤を吸引したり、それによって粉末製剤の1回当りの吸引量が不正確になったりするおそれがない。
計量部材は、定位置から計量位置に移動中にホッパを振動させ、ホッパ内の粉末製剤を計量孔に正しく充填することができる。また、計量部材は、計量位置から定位置に移動中に計量部材自体が振動し、計量孔内の粉末製剤の全量を正しく吸引させることに寄与することもできる。
全体斜視説明図 全体分解斜視図(1) 全体分解斜視図(2) 全体縦断面説明図(1) 図4(A)の要部拡大横断面説明図 全体縦断面説明図(2) 図6(A)のX3 −X3 線矢視相当拡大断面図 動作説明図
以下、図面を以って発明の実施の形態を説明する。
粉末製剤用の吸入器は、下部材10、計量部材20、上部材30を備えてなる(図1)。
計量部材20は、一体に連結する下部材10、上部材30の間に挟み込むようにして、前後に相対移動可能に組み立てられている。下部材10、上部材30の前端部には、中空の円筒状の吸引部51が共通に形成されている。計量部材20は、前方の定位置(図1(A))と、下部材10、上部材30の左右に露出する滑り止め24a、24a…付きの操作部24、24を指で摘んで後方に所定のストロークだけ移動させる計量位置(同図(B))とを取ることができる。ただし、図1(A)、(B)において、計量部材20は、左右の操作部24、24のみが図示されている。
下部材10は、前後に長い板状に形成されている(図2、図3)。下部材10の前端部には、上向き半割り円筒状の吸引部11が形成され、吸引部11の両側端縁には、それぞれ上向きの係合リブ11aが内側に形成されている。下部材10の中間部から後方には、左右各一対の内側に湾曲する係合壁12、12、直線状の外壁13、13、薄い直線状の係合片14、14がそれぞれ上向きに立設され、各係合壁12の外面側には、前後方向の係合溝12aが形成されている。吸引部11の後端部と各係合壁12の前端との間には、円弧状の肩部11bが形成され、吸引部11の両側の係合リブ11a、11aは、それぞれ肩部11bの後端にまで延長されている。また、肩部11bの後端には、内向きのガイド片11cが形成され、外壁13の前端上面には、切欠き13aが形成されている。さらに、肩部11b、係合壁12、外壁13、係合片14の間には、それぞれ小さな上部開放の隙間が形成されている。
下部材10の上面には、計量部材20用の支持部15が後端から中間部にまで前向きに形成されている。支持部15の上面は、計量部材20を摺動自在に支持する平坦面となっており、支持部15の前端部は、やや先細の円弧状に仕上げられている。また、支持部15の前端には、前向きに尖らせて突設する断面二等辺三角形のエアガイド15aが形成されており、支持部15の左右には、前向きの斜面15b、15bが形成されている。ただし、各斜面15bの後方の平面15cは、支持部15の上面よりやや低く、各斜面15b、平面15cと、各外壁13、係合片14との間には、直線状の隙間が形成されている。なお、支持部15、エアガイド15a、斜面15b、15b、平面15c、15cの下部は、大きな一体の凹部15dとなっている。
支持部15の前方には、左右対称の仕切壁16、16が配設されている。仕切壁16、16の後端は、左右に拡げられて係合壁12、12の後端が外側から連結されており、中間部は、斜めに間隔を狭めてスロート部16aが形成されており、前端部は、スロート部16aよりやや拡げて吸引部11の後端に接続されている。また、各仕切壁16は、肩部11b、係合壁12、外壁13、係合片14、支持部15より高い一定高さに形成されている。
計量部材20は、横長の板材21の中央前部に計量孔22を形成し、後向きのばね体23、左右の操作部24、24を付設して形成されている。計量孔22は、板材21の前向きの突出部に形成され、板材21の上面には、前後方向の梯子状の凹凸模様21a、21aが左右対称に形成されている。ばね体23は、薄い帯板を菱形に連結することにより、前後方向に圧縮すると計量部材20を前方に付勢することができる。板材21の下面には、計量孔22の周囲を含む前端部から板材21の中央部を通り、板材21の後端部に沿って均一な平面を形成するリブ21bが形成されている他、前後方向の内壁25、25が左右対称に垂設されている。操作部24、24は、板材21の左右両端に形成され、各操作部24の外面には、上下方向の山形の滑り止め24a、24a…が形成されている。
上部材30は、粉末製剤を収納する蓋33a付きのホッパ33を後部上面に形成する他、下部材10とほぼ対称形に形成されている。
上部材30の先端部には、下向き半割り円筒状の吸引部31が形成され、吸引部31の両側端縁には、それぞれ下向きの係合溝31aが内側に形成されている。上部材30の中間部には、左右一対の内側に湾曲する係合壁32、32が下向きに形成され、各係合壁32の内面側には、前後方向の係合リブ32aが形成されている。また、各係合壁32の前後には、下向きのガイド縁32b、32bが形成されている。前側のガイド縁32b、32bと吸引部31の後端部との間には、肩部31b、31bが形成され、吸引部31の両側の係合溝31a、31aは、それぞれ肩部31bの後端にまで延長されている。
上部材30の下面後端には、後方に湾曲する下向きの後壁34が形成されている。後壁34の内面には、係合リブ34aが形成され、後壁34の左右両端には、それぞれ前向きの側壁34bが形成されている。なお、各側壁34bの外面には、角形の係合凹部34cが形成され、左右の係合凹部34c、34cは、下部材10の係合片14、14に対応している。
上部材30の係合壁32、32の前端のガイド縁32b、32bの間には、下向きの突栓35が垂設されている。突栓35は、下部材10のスロート部16aに対応する角柱状に形成されている。
ホッパ33は、有底円筒状に形成され、上端部外周には、蓋33a用の段部33b、係合リブ33cが形成されている。また、蓋33aの内周には、係合リブ33cに対応する係合リブ33dが形成され、蓋33aの天面には、ホッパ33に圧入可能な短いスカート部33eが垂設されている。蓋33aは、ポリエチレンなどの軟質プラスチック材料により一体成形されている。
ホッパ33の底面33fは、上部材30の後方から前方に向けて下向きの斜面に形成されており、底面33fの最前部には、円形の排出孔33gが開口されている。なお、排出孔33gの周囲には、下面側からクッション性のシール材33hが埋設されており、ホッパ33の下部には、中央の補強リブ33jの部分を除いて左右の凹部33k、33kが形成されている。ただし、各凹部33kの前部には、帯板状の係合片33mが底面33fの下面から垂設され、左右の係合片33m、33mは、計量部材20の上面の凹凸模様21a、21aに対応している。また、排出孔33gと、前方の突栓35との間には、小径の透孔36が形成されている。なお、シール材33hは、ダブルインジェクション成形による他、成形後にOリングを嵌合させてもよい。
吸入器の内部構造は、計量部材20が図1(A)の定位置にあるとき、図4、図5のとおりである。ただし、図4(A)は、図1(A)の中央縦断面図であり、図4(B)は、同図(A)のY1 −Y1 線矢視相当断面図である。また、図5(A)、(B)は、それぞれ図4(A)のX1 −X1 線、X2 −X2 線矢視相当拡大断面図である。
上部材30は、左右の下向きの係合壁32、32を下部材10の左右の上向きの係合壁12、12の外側に弾発的に嵌合させることにより、下部材10の支持部15上の計量部材20を包含して下部材10と一体に組み立てられている(図1(A))。このとき、各係合壁32の内面の係合リブ32aは、対応する係合壁12の外面の係合溝12aに弾発的に係合する。
また、下部材10の吸引部11の両側の係合リブ11a、11aは、上部材30の吸引部31の両側の係合溝31a、31aに嵌合し、吸引部11、31は、上下に対向して中空の吸引部51を下部材10、上部材30の前端部に共通に形成する(図1(A)、図4)。なお、上部材30の各係合壁32の前後のガイド縁32b、32b…は、それぞれ対応する下部材10の各係合壁12の前後の隙間に嵌まり込み、下部材10の後部の係合片14、14は、上部材30の後部の係合凹部34c、34cに嵌合し、上部材30の後壁34の内面の係合リブ34aは、下部材10の後端の係合溝15eに弾発的に係合することにより、下部材10、上部材30は、一体に強固に組み立てられている。
上部材30のホッパ33は、蓋33aを介して気密に閉じることができる。蓋33aは、スカート部33eをホッパ33の上端に圧入するとともに、係合リブ33dがホッパ33側の係合リブ33cを弾発的に乗り越えることにより、ホッパ33の上端に装着される。また、下部材10の仕切壁16、16は、上部材30の下面に到達してエア通路を形成し、上部材30の突栓35は、下部材10のスロート部16aに対して上から進入する(図5(A))。そこで、突栓35は、スロート部16aとともに、微小断面積ののど部52を下部材10のエアガイド15aの前方に形成することができる。
計量部材20は、下部材10の支持部15上において、下部材10の左右の外壁13、13がそれぞれ内壁25と操作部24との間に下から進入することにより、前後動自在に安定に支持されている(図3)。なお、外壁13、13の上方には、前後に長い開口隙間が上部材30との間に形成されており、各操作部24は、この開口隙間を介して外部に露出している。計量部材20は、ばね体23の後端が上部材30の後壁34の内面に係合することにより(図4)、前方に向けて軽く付勢されるとともに、板材21の左右前端が上部材30の係合壁32、32の後端のガイド縁32b、32bに当接することによって前進限が規定され、前方の定位置に位置決めされている。ただし、ばね体23は、後壁34の内面に係合させるに代えて、下部材10の支持部15の後端に上向きに突設する係合突部に係合させてもよい。
計量部材20が定位置にあるとき、計量孔22は、支持部15の前方のエアガイド15a上にあり、上部材30の透孔36の直下に位置している(図4(A)、図5(B))。また、ホッパ33の排出孔33gは、シール材33hを介し、板材21の上面によって閉じられている。そこで、計量部材20が定位置にあるとき、ホッパ33内に所定回数分の粉末製剤を収納し、蓋33aを閉じて気密に保持して待機させることができる。なお、このような待機状態の吸入器は、たとえばピロー包装により全体を外側から気密にシールすることが好ましい。
粉末製剤を吸引するときは、計量部材20の操作部24、24の滑り止め24a、24a…の部分をたとえば一方の手の親指と人差指で両側から摘み、他方の手の親指と人差指で上部材30の係合壁32、32の部分を摘み、両手の間隔を離すように移動させることにより、ホッパ33を上向きに保持しながらばね体23を圧縮させて計量部材20を後方の計量位置に移動させる(図1(B)、図6)。このとき、係合壁32、32は、内向きに湾曲しているため、滑り止めの機能を発揮し、計量部材20は、操作部24、24、内壁25、25の間に進入する下部材10の外壁13、13によって前後方向にガイドされ、後方に容易に移動させることができる。なお、計量部材20の後退限は、板材21が上部材30の後部の側壁34b、34bの前端に当接することにより規定され、計量位置の計量部材20は、操作部24、24から指を離すことにより、ばね体23の弾性により前方の定位置に自動復帰する。ただし、定位置の吸入器が外側からシールされているときは、シールを開封してから計量部材20を移動させるものとする。また、図6(A)は、図1(B)の中央縦断面図であり、図6(B)は、同図(A)のY2 −Y2 線矢視相当断面図である。
計量部材20は、計量位置において、計量孔22がホッパ33の排出孔33gの位置に合致する(図6、図7)。そこで、ホッパ33内の粉末製剤は、排出孔33gを介して計量孔22に充填され、1回分を計量することができる。なお、計量部材20を前方の定位置から後方の計量位置に移動させるとき、ホッパ33の底面33fから垂下する係合片33m、33mは、計量部材20の凹凸模様21a、21aに係合して底面33fを振動させ、ホッパ33内の粉末製剤は、排出孔33gを介して計量孔22内に容易に落下し、計量孔22に正しく充填することができる。
そこで、操作部24、24から指を離して計量部材20を定位置に復帰させ、前端部の吸引部51を口にくわえて息を吸い込むと、計量孔22内の1回分の粉末製剤の全量を一気に吸引して肺などに投与することができる。計量孔22内の粉末製剤は、上側、下側がそれぞれ排出孔33gの下端縁、支持部15の上面によって摺り切られて正確に計量される一方、定位置の計量部材20は、計量孔22がエアガイド15aの上方に位置するとともに透孔36の下に位置することによって、内部の粉末製剤をエアガイド15a上に全部落下させることができるからである。
なお、このとき、吸入器の内部には、吸引部51を吸うことにより、計量部材20の後方に形成される各外壁13上の開口隙間から、各斜面15bに沿って計量部材20の各凹凸模様21aの下を前方に抜け、エアガイド15aを介して左右のエア流を合流させてのど部52を経て吸引部51にまで連通するエア通路が形成されている(図8の矢印A、A方向)。また、透孔36は、計量孔22上に位置することにより、計量孔22内に外部からのエアを導入し、計量孔22内の粉末製剤の全量が残留することなく円滑に吸引されることに貢献する。
以上の説明において、計量部材20のばね体23は、計量部材20を後方の計量位置にロックするロック機構付きとしてもよい。このときの計量部材20は、計量位置にロック可能であるから、吸引時において、ロック機構を解放して定位置に復帰させる。また、ばね体23は、計量部材20と別体に形成してもよく、コイル状などの図示以外の任意の形状に変形してもよく、金属製などの別材料としてもよい。さらに、計量部材20の凹凸模様21aは、図示の梯子状に形成するに代えて、たとえば針状または棒状の係合片33mが断続的に係脱する複数の凹部または穴を前後方向に直線状に列設してもよい。
なお、計量孔22の容積により粉末製剤の1回分の投与量を設定することができ、ホッパ33の内容積により使用回数を設定することができる。
この発明は、粉末製剤の1回分の投与量を計量して吸引し、肺などに投与する多回使用の用途に対して広く好適に適用することができる。
10…下部材
15…支持部
15a…エアガイド
16…仕切壁
16a…スロート部
20…計量部材
22…計量孔
30…上部材
33…ホッパ
33a…蓋
33g…排出孔
35…突栓
36…透孔
51…吸引部

Claims (6)

  1. 前後に長い下部材と、該下部材上に前後に相対移動可能に搭載し、前部に粉末製剤の計量孔を形成する計量部材と、該計量部材を包含するようにして前記下部材と一体に組み立て、粉末製剤を収納する蓋付きのホッパを後部に形成する上部材とを備えてなり、前記下部材、上部材の前端部には、中空の吸引部を共通に形成し、前記下部材は、前記計量部材を摺動自在に支持する支持部と、該支持部の前方にスロート部を形成する仕切壁とを有し、前記上部材には、前記スロート部に対応する突栓を垂設し、前記計量部材は、前記計量孔を前記支持部の前方に位置させるとともに前記ホッパの排出孔を閉じる定位置と、前記計量孔を前記排出孔に一致させる計量位置とに移動可能であることを特徴とする粉末製剤用の吸入器。
  2. 前記上部材には、前記計量部材が定位置にあるとき、前記計量孔に対応する透孔を形成することを特徴とする請求項1記載の粉末製剤用の吸入器。
  3. 前記下部材には、前記支持部の前端から前向きに尖らせて突設するエアガイドを設けることを特徴とする請求項1または請求項記載の粉末製剤用の吸入器。
  4. 前記上部材は、透明材により一体成形することを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか記載の粉末製剤用の吸入器。
  5. 前記計量部材は、ばね体を介し、計量位置から定位置に自動復帰することを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか記載の粉末製剤用の吸入器。
  6. 前記計量部材は、定位置、計量位置の間を移動させるとき、前記ホッパを振動させることを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか記載の粉末製剤用の吸入器。
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