JP5040371B2 - 非接触型データキャリア装置 - Google Patents

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本発明は、ICチップを内蔵した非接触型データキャリア装置に関し、特に、複数のICチップを内蔵した非接触型データキャリア装置に関する。
情報の機密性の面からICチップを内蔵したICカードが普及しつつある。特に近年では、読み書き装置(リーダライタ)と接触することなく情報の授受を行う非接触型ICカード(非接触型データキャリア装置)が提案されている。その中でも、外部のリーダライタとの情報の授受、あるいは情報の授受およびICカードを駆動する電力供給の両方を電磁波により行う非接触型ICカードが実用化している。
電磁波により情報の授受等を行う非接触型ICカードは、所定の周波数の電磁波を送受信するリーダライタと組み合わせて用いられる。非接触型ICカードの利用形態の広がりに伴い、用いられる周波数(帯)も複数提案されており、電磁波の周波数ごとの特性(例えば伝播距離や直進性など)を生かした用途に適用されている。
このような状況の中、一つの非接触型ICカードを複数の周波数帯、あるいは複数のプロトコルに対応させることで、複数の目的や用途に適用可能とする技術が提案されている(例えば特許文献1)。特許文献1には、周波数帯の異なる非接触型ICタグを複数搭載したデータキャリアが開示されている。
しかし、非接触型ICカードでは、一般に規格化されたサイズのカードを用いるため、アンテナコイルなどの配置面積が制限される。したがって、特に複数のICチップを搭載して複数の周波数帯や複数のプロトコルなどに対応させた場合、ICチップごとに割り当てられるカード上のアンテナ形成面積がそれぞれ小さくなり、十分な感度を持つアンテナを得ることが難しいという問題があった。
特開2004−102651号公報
このように、従来の非接触型データキャリア装置では、特に複数のICチップを搭載して複数の周波数帯等に対応させた場合に十分な感度を得ることが難しいという問題がある。本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、複数のICチップを搭載した場合でも十分な感度を得ることのできる非接触型データキャリア装置を提供することを目的としている。
上記した目的を達成するために、本発明の一つの態様に係る非接触型データキャリア装置は、矩形の形状を有する基板と、基板の内層に配設され、HF帯の電磁波により情報を送受信するアンテナを内蔵した第1のICチップと、基板の内層に配設され、第1のICチップと異なる周波数または異なる通信プロトコルの電磁波により情報を送受信するアンテナを内蔵した第2のICチップと、基板に形成され、第1のICチップのアンテナと協働するアンテナをなすとともに第2のICチップのアンテナと協働するアンテナをなす面状導体と、基板の内層に形成された帯状導体とを備え、面状導体および帯状導体は、第2のICチップのアンテナと協働するモノポールアンテナをなすこと特徴としている。
本発明によれば、複数のICチップを搭載した場合でも十分な感度を得ることができる。
以下、本発明の一つの実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る非接触型データキャリア装置の外観を示す平面図、図2は、この実施形態に係る非接触型データキャリア装置の内部構成を示す平面図、図3は、この実施形態に係る非接触型データキャリア装置の機能構成を示す概念図である。図1に示すように、この実施形態の非接触型データキャリア装置1は、カード基材10に磁気ストライプ11および外部電極12を備え、情報表示領域13を有している。
カード基材10は、例えばJIS規格ISO/IEC7810のID−1型などの規格に準ずるサイズを有し、絶縁性材料の基板からなる矩形形状のカード本体である。カード基材10の一方の長辺近傍には、当該長辺に沿って帯状に形成された磁気ストライプ11が形成されている。磁気ストライプ11は、磁性体材料の塗布等によってカード基材10の主面上に形成され、所定のデータを磁気的に記録する記録領域として機能する。磁気ストライプ11に記録されたデータは、図示しない磁気読取装置(あるいは磁気読み書き装置)により読み出し可能とされている。
カード基材10の一方の短辺近傍で短辺方向の中央には、略矩形形状の外部電極12が配設されている。外部電極12は、カード基材10の表面に露出した面状電極であり、カード機材の内層部に備えられた図示しない接触型データキャリア用ICチップと電気的に接続されている。外部電極12は、図示しないデータ読取装置(あるいはデータ読み書き装置)の電極と電気的に接触することで、外部電極12と接続されたICチップの外部との情報の授受を可能にする。カード基材10の他方の長辺と外部電極12とに挟まれた領域には、当該長辺に沿って略矩形形状の情報表示領域13が設けられている。情報表示領域13は、非接触型データキャリア装置1が保持する情報と関連する情報、例えば製品情報や日付情報、場所情報等を文字や図形などにより表示する領域である。情報表示領域13に表示される情報は、印刷により表面に文字等を表示してもよいし、エンボス加工やパンチなどにより立体的に文字等を表示してもよい。また、情報表示領域13は、表示と消去が繰り返されるものであってもよい。すなわち、情報表示領域13は、印刷やエンボス加工など、外部からの摩擦や衝撃を受けやすい領域となっている。
続いて、図2を参照して非接触型データキャリア装置1の内部構成を詳細に説明する。図2は、図1に示す非接触型データキャリア装置1の表層部を剥離して内層部が見えるようにした状態を示している。図2に示すように、この実施形態の非接触型データキャリア装置1は、カード基材10の内層部に、第1のICチップ20、第2のICチップ21、グラウンド導体22およびエレメント導体23を備えている。
第1のICチップ20は、電磁波により外部と情報の授受を可能としたチップ部品である(以下「RF−IDチップ」と呼ぶことがある)。第1のICチップ20は、内部にメモリ部や演算部、アンテナなどを備えており、当該アンテナが受けた外部からの電磁波により内部回路を起動して外部と情報の授受が可能となっている。この実施形態においては、第1のICチップ20は、HF帯の周波数(例えば13.56MHz)を用いてリーダライタとの間で通信を行うものとする。
第2のICチップ21は、第1のICチップ20と周波数や通信プロトコルが異なるRF−IDチップである。第2のICチップ21も、第1のICチップ20と同様に、内部にメモリ部や演算部、アンテナなどを備えており、当該アンテナが受けた外部からの電磁波により内部回路を起動して外部と情報の授受が可能となっている。この実施形態においては、第2のICチップ21は、UHF帯の周波数(例えば953MHz)を用いてリーダライタとの間で通信を行うものとする。
第1のICチップ20および第2のICチップ21は、カード基材10の角部に近接した位置(あるいはカード基材中央部を避けた位置)に配置される。これは、非接触型データキャリア装置1がひねりなどにより湾曲した場合に、RF−IDチップの破壊を防ぐためである。また、第1のICチップ20および第2のICチップ21は、磁気ストライプ11の形成位置や接触型データキャリアのための外部電極12の形成位置と重ならないように配置される。これは、磁気ストライプ11の磁性体材料や外部電極12の導体材料が電磁波による通信の妨げになり得るためである。この実施形態では、図2に示すように、カード基材10の情報表示領域13が設けられた側の長辺と、外部電極12が配設された側の短辺と外部電極12を挟んで対向する短辺とが交わる角部近傍に、第1のICチップ20および第2のICチップ21が配設されている。
グラウンド導体22は、第1のICチップ20に内蔵されたアンテナを補助するアンテナ(いわゆるブースタアンテナ)として機能するとともに、第2のICチップ21に内蔵されたアンテナを補助するアンテナの一部として機能する面状導体である。グラウンド導体22は、第1のICチップ20および第2のICチップ21が配設された角部とカード基材10の中心について当該角部の点対称位置の角部とを結ぶ直線と、外部電極12に近接する短辺と、情報表示領域13に近接する長辺とに囲まれた三角形領域に形成されている。すなわち、グラウンド導体22は、カード基材10上の外部電極12および情報表示領域13と対応する領域(重なる領域)に形成されている。グラウンド導体22は、第1のICチップ20および第2のICチップ21とは電気的に浮いた状態に形成されている。ここで、浮いた状態とは、近接しているが絶縁されている状態をいう。すなわち、第1のICチップ20および第2のICチップ21は、グラウンド導体22と所定距離離間させて形成されている。第1のICチップ20は、グラウンド導体22に形成された切り欠き領域に配設されるが、この切り欠き領域は、第1のICチップ20を取り囲むように閉じた状態ではなく、一部が外部に開かれた状態に形成されている。
エレメント導体23は、主として第2のICチップ21に内蔵されたアンテナを補助するアンテナの一部として機能する帯状導体である。エレメント導体23は、第2のICチップ21が通信に利用する電磁波の波長の略四分の一に対応する長さに形成される。図2に示すようにこの実施形態では、エレメント導体23は、カード基材10の主面のうちグラウンド導体22が形成されていない領域(当該三角形領域以外の領域)に、メアンダ状(蛇行状)に形成されている。エレメント導体23の一端は、第2のICチップ21と所定距離離間させて形成され、他端は、グラウンド導体22が形成された三角形領域と対向する角部に向けて延びるように形成されている。
ここで、図3を参照して非接触型データキャリア装置1の機能構成を詳細に説明する。この実施形態では、第1のICチップ20はHF帯の電磁波で通信するから、第1のICチップ20に内蔵されるアンテナは、インダクタLおよびキャパシタCからなる磁界型アンテナである。グラウンド導体22は、第1のICチップ20とは電気的に浮かせて配置されているが、その磁界型アンテナのインダクタLとは電磁的に結合して一つの磁気回路を形成する。その結果、当該磁界型アンテナのインダクタLを通過する磁力線を増加させる(=アンテナの利得を増加させる)作用をする。
また、この実施形態では、第2のICチップ21はUHF帯の電磁波で通信するから、第2のICチップ21に内蔵されるアンテナは電界型アンテナである。グラウンド導体22は、エレメント導体23と組み合わされてモノポールアンテナを構成する。当該モノポールアンテナは、第2のICチップ21とは電気的に浮いた状態にあるが、第2のICチップ21に内蔵されたアンテナとは容量結合して高周波的に並列接続された状態になる。この容量結合された内蔵アンテナおよびモノポールアンテナにより、所定の方向の指向性を強くする作用が得られ、結果的にアンテナの利得が増加することになる。この実施形態において、グラウンド導体22およびエレメント導体23は、λ/4モノポールアンテナ(λは波長)として機能するが、モノポールアンテナとしたのは、グラウンド導体22の面積を広く取ることができ、第1のICチップ20の磁界型アンテナに対する利得増加作用を高めるためである。したがって、エレメント導体23自体の面積を十分に大きくすることができれば、ダイポールアンテナやループアンテナなど他の形式のアンテナとすることもできる。
この実施形態の非接触型データキャリア装置1によれば、異なる周波数を用いる2つのRF−IDチップを備え、各々のRF−IDチップのアンテナまたはアンテナの一部として作用する導体層を形成したので、限られたカードサイズであってもそれぞれのRF−IDチップのアンテナ利得を向上させることができる。また、この実施形態の非接触型データキャリア装置1によれば、機能の性質上外部からの刺激や衝撃を受けやすい情報表示領域の位置にグラウンド導体層を対応させて(面方向に重ねて)配設したので、情報表示領域の位置にエレメント導体を配設した場合と比較して、導体層の断線等外部からの影響を最小限にすることができる。
次に、図4を参照して、他の実施形態に係る非接触型データキャリア装置について説明する。図4は、第2の実施形態に係る非接触型データキャリア装置の内部構成を示す平面図である。この実施形態の非接触型データキャリア装置2は、図1および図2に示す非接触型データキャリア装置1における第1のICチップ20および第2のICチップ21の配置と、グラウンド導体22およびエレメント導体23の形状を変更したものである。そこで、共通する要素については同一の符号を付して示し、重複する説明を省略する。図4に示すように、この実施形態の非接触型データキャリア装置2は、カード基材10の内層部に、第1のICチップ30、第2のICチップ31、グラウンド導体32およびエレメント導体33を備えている。
第1のICチップ30および第2のICチップ31は、それぞれ図2に示す第1の実施形態の非接触型データキャリア装置1における第1のICチップ20および第2のICチップ21と対応し、同様の機能を有している。第1のICチップ30および第2のICチップ31は、第1の実施形態と同様にRF−IDチップの破壊を防ぐため、カード基材10の角部に近接した位置に配置される。また、第1のICチップ30および第2のICチップ31は、第1の実施形態と同様に電磁波による通信の妨げとなることを防ぐため、磁気ストライプ11の形成位置や接触型データキャリアのための外部電極12の形成位置と重ならないように配置される。この実施形態では、図4に示すように、カード基材10の磁気ストライプ11が設けられた側の長辺と、外部電極12が配設された側の短辺に外部電極12を挟んで対向する短辺とが交わる角部近傍に、第1のICチップ30および第2のICチップ31が配設されている。
グラウンド導体32は、第1のICチップ30に内蔵されたアンテナを補助するブースタアンテナとして機能するとともに、第2のICチップ31に内蔵されたアンテナを補助するアンテナの一部として機能する面状導体である。グラウンド導体32は、磁気ストライプ11の形成位置と、外部電極12を挟んで対向するカード基材10の長辺と、カード部材10の二つの短辺とに囲まれた矩形領域に形成されている。すなわち、グラウンド導体32は、カード基材10上の外部電極12および情報表示領域13に対応する領域(重なる領域)に、矩形形状で形成されている。グラウンド導体32は、第1のICチップ30および第2のICチップ31とは電気的に浮いた状態で形成されている。すなわち、第1のICチップ30および第2のICチップ31は、グラウンド導体32と所定距離離間させて形成されている。第1のICチップ30は、グラウンド導体32に形成された切り欠き領域に配設されるが、この切り欠き領域は、第1のICチップ30を取り囲むように閉じた状態ではなく、一部が外部に開かれた状態に形成されている。
エレメント導体33は、主として第2のICチップ31に内蔵されたアンテナを補助するアンテナの一部として機能する帯状導体である。エレメント導体33は、第2のICチップ31が通信に利用する電磁波の波長の略四分の一に対応する長さに形成される。図4に示すように、この実施形態では、エレメント導体33は、カード基材10のうちグラウンド導体32が形成されていない領域、すなわち磁気ストライプ11が形成された領域に対応する位置(面方向に重なる位置)に、メアンダ状(蛇行状)に形成されている。エレメント導体33の一端は、第2のICチップ31と所定距離離間させて形成され、他端は、グラウンド導体32が形成された矩形領域と対向する角部に向けて延びるように形成されている。なお、グラウンド導体32およびエレメント導体33は、第1の実施形態におけるグラウンド導体22およびエレメント導体23と同様の作用をするから、重複する説明を省略する。
この実施形態の非接触型データキャリア装置2によっても、異なる周波数を用いる2つのRF−IDチップを備え、各々のRF−IDチップのアンテナまたはアンテナの一部として作用する導体層を形成したので、限られたカードサイズであってもそれぞれのRF−IDチップのアンテナ利得を向上させることができる。また、この実施形態の非接触型データキャリア装置2によれば、機能の性質上外部からの刺激や衝撃を受けやすい情報表示領域の位置にグラウンド導体層を対応させて配設したので、情報表示領域の位置にエレメント導体を配設した場合と比較して、導体層の断線等外部からの影響を最小限にすることができる。さらに、この実施形態の非接触型データキャリア装置によれば、エレメント導体33を磁気ストライプ11の対応領域に形成し、グラウンド導体32をエレメント導体を除く全域に形成したので、第1の実施形態と比較してグラウンド領域を広く取ることができる。これにより、第1のICチップの補助アンテナとしても、第2のICチップの補助アンテナとしても、アンテナ特性をより向上させることが可能となる。
次に、図5を参照して、他の実施形態に係る非接触型データキャリア装置について説明する。図5は、第3の実施形態に係る非接触型データキャリア装置の内部構成を示す平面図である。この実施形態の非接触型データキャリア装置3は、図4に示す非接触型データキャリア装置2における第1のICチップ30および第2のICチップ31を、それぞれ同一のHF帯の電磁波で異なる通信プロトコルを用いるRF−IDチップとし、カード基材10の略全面にグラウンド導体を形成したものである。そこで、第1および第2の実施形態と共通する要素については同一の符号を付して示し、重複する説明は省略する。図5に示すように、この実施形態の非接触型データキャリア装置3は、カード基材10の内層部に、第1のICチップ40、第2のICチップ41およびグラウンド導体42を備えている。
この実施形態では、第1のICチップ40および第2のICチップ41は、ともにHF帯の周波数を利用し、互いに異なる通信プロトコルで通信する。第1のICチップ40および第2のICチップ41は、第2の実施形態と同様に、カード基材10の磁気ストライプ11が設けられた側の長辺と、外部電極12が配設された側の短辺に外部電極12を挟んで対向する短辺とが交わる角部近傍に配設されている。グラウンド導体42は、第1のICチップ40および第2のICチップ41に内蔵されたアンテナを補助するブースタアンテナとして機能する面状導体である。グラウンド導体42は、第1のICチップ40および第2のICチップ41の配設位置を除くカード基材10の略全面に矩形形状に形成されている。すなわち、グラウンド導体42は、カード基材10上の外部電極12および情報表示領域13を含む略全面に形成されている。グラウンド導体42は、第1のICチップ40および第2のICチップ41と電気的に浮いた状態で形成される。すなわち、グラウンド導体42は、第1のICチップ40および第2のICチップ41と所定距離離間させて形成されている。第1のICチップ40および第2のICチップ41は、グラウンド導体42に形成された切り欠き領域に配設されるが、この切り欠き領域は、第1のICチップ40および第2のICチップ41を取り囲んで閉じた状態ではなく、一部が外部に開かれた状態に形成されている。
この実施形態の非接触型データキャリア装置3では、同一周波数で異なる通信プロトコルで通信する2つのRF−IDチップについて、各々に内蔵されたアンテナそれぞれと磁気回路を構成する共通の導体層を設けたので、限られたカードサイズであってもそれぞれのRF−IDチップについてアンテナ利得を向上させることができる。また、この実施形態の非接触型データキャリア装置3によれば、機能の性質上外部からの刺激や衝撃を受けやすい情報表示領域3の位置にグラウンド導体層を対応させて(面方向に重ねて)配設したので、エレメント導体を配設した場合と比較して導体層の断線等外部からの影響を最小限にすることができる。
次に、図6ないし図10を参照して、第1ないし第3の実施形態に係る非接触型データキャリア装置1ないし3に用いられる第1および第2のICチップについて詳細に説明する。図6は、第1ないし第3の実施形態における第1および第2のICチップの外観を示す斜視図、図7は、第1のICチップの内部構成を示す平面図、図8は、図7のAA線から見た第1のICチップの内部構成を示す断面図、図9は、第1のICチップの機能構成を示す概念図、図10は、第2のICチップを示す平面図である。図6に示すように、第1ないし第3の実施形態の第1のICチップおよび第2のICチップは、複数の基板を積層してなる略直方体形状の絶縁性基板52と、絶縁性基板52に配設されるチップ部品を保護する封止樹脂51とを有している。
まずHF帯で通信を行う第1ないし第3の実施形態に係る第1のICチップ、および第3の実施形態に係る第2のICチップについて説明する。図7および図8に示すように、HF帯で通信を行う第1のICチップは、複数の基板52aないし52cと、各基板52aないし52cの表面に同心円状かつ同一平面内に巻回して形成されたアンテナコイル63aないし63dと、表層をなす基板52aの表面に配設されたチップ部品60とを備えている。
基板52aないし52dは、絶縁性材料からなる基板である。基板52aの一方の主面には、帯状導体が同一平面内に同心円状に巻回されてアンテナコイル63aを構成している。基板52aの角部近傍には、スルーホール65および66が形成され、各基板52aないし52d間の配線路をなしている。アンテナコイル63aの略中央には、基板52aの主面が露出した平面空間が形成されており、チップ部品60がその中央部分に配設されている。チップ部品60に隣接した位置には接続端子64および67が形成されており、チップ部品60の表面には、アンテナコイルを接続するチップ端子61および62が形成されている。そして、チップ端子61および62は、接続端子67および64とそれぞれボンディングワイヤ69および68により電気的に接続されている。
アンテナコイル63aの内周側の端部は、接続端子64と接続され、同じく外周側の端部は、スルーホール65と接続されている。基板52bおよび52cの一方の主面には、基板52aと同様のアンテナコイル63bおよび63cが形成され、基板52cの他方の主面には、アンテナコイル63aと同様のアンテナコイル63dが形成されている。そして、スルーホール65および66は、基板52aないし52dを貫通して各基板に形成されたアンテナコイル63aないし63dを電気的に直列接続している。基板52aないし52cは、絶縁性材料からなる接着層53bおよび53cを介して積層され、直方体形状のチップ部品を構成している。チップ部品の表面として露出する基板52aの一方の主面および基板52cの他方の主面にはソルダーレジスト53a・53dが形成され、チップ部品60、ボンディングワイヤ68・69および接続電極64・67等には、これらを覆うように封止樹脂51が形成されている。
このように基板52aないし52cを積層し、スルーホール65および66により、アンテナコイル63aないし63dが電気的に直列接続される。すなわち、図9に示すように、アンテナコイル63aないし63dは、一つのアンテナコイル(インダクタL)として機能することになる。なお、アンテナとして必要なキャパシタCは、チップ部品内に形成される。
このように、第1ないし第3の実施形態の非接触型データキャリア装置における第1のICチップおよび第3の実施形態の非接触型データキャリア装置における第2のICチップは、アンテナコイルを配設した基板を積層した構造を有するので、各基板上に形成されたアンテナコイルが直列接続されて比較的大きな値のインダクタンスを得ることができる。したがって、HF帯のように比較的波長が長い電磁波を用いるRF−IDチップであっても、チップ内にアンテナを内蔵することが可能となる。
続いて、UHF帯(あるいはHF帯よりも高い周波数帯)で通信を行う第1および第2の実施形態における第2のICチップについて説明する。図10に示すのは、第1および第2の実施形態の非接触型データキャリア装置における第2のICチップの内部構成である。これらの実施形態における第2のICチップは、図6ないし図9に示す第1のICチップにおけるアンテナコイル63aないし63dをダイポールアンテナに置き換えたものである。そこで、共通する要素については同一の符号を付して示し、重複する説明を省略する。図10に示すように、第1および第2の実施形態の非接触型データキャリア装置における第2のICチップは、メアンダ状に形成された一組の帯状導体74および77を備えている。
帯状導体74および77は、チップ部品60のチップ端子61および62に隣接する位置から、同一平面内かつ異なる向きにのびたメアンダ状に形成されている。帯状導体74および77は、電界型アンテナのエレメントとして機能するから、第2のICチップが利用する電磁波のλ/4に対応する長さに形成される。すなわち、二つの帯状導体によりλ/2ダイポールアンテナが構成される。なお、帯状導体74および77は、同一の基板52の面内に形成されることが望ましい。したがって、基板を必ずしも積層構造とする必要はない。
このように、第1および第2の実施形態の非接触型データキャリアにおける第2のICチップは、基板にアンテナエレメントを構成する帯状導体を形成したので、カード基材上にアンテナを備えなくても非接触型データキャリアとして機能することができる。なお、この第2のICチップでは、λ/2ダイポールアンテナを構成しているが、これには限定されない。すなわち、ループアンテナやモノポールアンテナ等、帯状導体により実現できるアンテナであればどのようなものでも適用することができる。
なお、本発明は上記実施形態のみに限定されるものではない。上記説明した第1ないし第3の実施形態では、第1のICチップおよび第2のICチップのそれぞれがアンテナを内蔵したRF−IDチップであるものとして説明したが、これには限定されない。例えば、UHF帯を利用する第2のICチップについてはアンテナを内蔵せず、グラウンド導体およびエレメント導体からなるアンテナを利用して通信を行うものとしてもよい。少なくともHF帯を用いる第1のICチップがアンテナを内蔵するものであれば、同様の効果を奏することができる。
また、上記説明では、グラウンド導体やエレメント導体がカード基材の内層に形成されるものとして説明したが、これにも限定されない。すなわち、カード基材表面に露出する形で形成してもよい。
また、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもかまわない。
本発明の第1の実施形態に係る非接触型データキャリア装置の外観を示す平面図である。 第1の実施形態に係る非接触型データキャリア装置の内部構成を示す平面図である。 第1の実施形態に係る非接触型データキャリア装置の機能構成を示す概念図である。 本発明の第2の実施形態に係る非接触型データキャリア装置の内部構成を示す平面図である。 本発明の第3の実施形態に係る非接触型データキャリア装置の内部構成を示す平面図である。 第1ないし第3の実施形態におけるICチップの一例を示す斜視図である。 図6に示すICチップの内部構成を示す平面図である。 図6に示すICチップの内部構成を示す断面図である。 図6に示すICチップの機能構成を示す概念図である。 第1ないし第3の実施形態におけるICチップの他の例を示す平面図である。
符号の説明
1…非接触型データキャリア装置、10…カード基材、11…磁気ストライプ、12…外部電極、13…情報表示領域、20…第1のICチップ、21…第2のICチップ、22…グラウンド導体、23…エレメント導体。

Claims (4)

  1. 矩形の形状を有する基板と、
    前記基板の内層に配設され、HF帯の電磁波により情報を送受信するアンテナを内蔵した第1のICチップと、
    前記基板の内層に配設され、前記第1のICチップと異なる周波数または異なる通信プロトコルの電磁波により情報を送受信するアンテナを内蔵した第2のICチップと、
    前記基板に形成され、前記第1のICチップのアンテナと協働するアンテナをなすとともに前記第2のICチップのアンテナと協働するアンテナをなす面状導体と
    前記基板の内層に形成された帯状導体とを備え、
    前記面状導体および前記帯状導体は、前記第2のICチップのアンテナと協働するモノポールアンテナをなすこと
    を特徴とする非接触型データキャリア装置。
  2. 前記面状導体は、前記第1のICチップに内蔵されたアンテナと磁気回路を構成して前記第1のICチップに内蔵されたアンテナの指向性を高めることを特徴とする請求項1記載の非接触型データキャリア装置。
  3. 前記基板は、利用者に視覚的に提供する情報を印刷しまたはエンボス加工する情報表示領域をさらに備え、
    前記面状導体は、前記基板上の前記情報表示領域に対応する位置に形成したこと
    を特徴とする請求項1記載の非接触型データキャリア装置。
  4. 前記基板は、利用者に視覚的に提供する情報を印刷しまたはエンボス加工する情報表示領域をさらに備え、
    前記帯状導体は、前記基板上の前記情報表示領域を避けた位置に形成したこと
    を特徴とする請求項1記載の非接触型データキャリア装置。
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