JP5038913B2 - 測定システムに関するツール群マッチング問題及び根本原因問題点の判定 - Google Patents

測定システムに関するツール群マッチング問題及び根本原因問題点の判定 Download PDF

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Description

本発明は、一般に測定システムに関し、より具体的には、被試験測定システムの、少なくとも1つの他の測定システムを含むツール群(fleet)に対するマッチング問題の判定、及びマッチング問題の根本原因問題点の判定に関する。
測定システムは、半導体製造などの精密且つ正確な測定が必要とされる種々の産業において利用されている。質の高い測定を達成することに関する課題が、個別の測定システムに関して、及び測定システムのツール群全体にわたって提示されている。
個別の測定システムに関しては、それぞれのツールは、製造プロセスにおいてより高品質の製品を実現し、不良品を少なくするために、典型的には小さな公差を実現することが必要である。例えば、半導体製造産業において、1999年版国際半導体技術ロードマップ(International Technology Roadmap for Semiconductors)(ITRS精度仕様書)には、2001年における分離ラインの制御に必要な精度は1.8nmであることが記載されている。測定システムの潜在的な測定能力を正確に評価し最適化することは、多くの理由により困難である。例えば、評価者は通常、検討中の種々の機器に対して限定的なアクセスしかできない。さらに、各々の機器は、実際の製造場面でその機器がどのように動作するかについて確かな心証を得るために、広範囲の条件下で評価する必要がある。最後に、必要とされるパラメータ及びそのパラメータをどのように測定するべきかに関する、広く受け入れられている基準はない。本明細書中に引用により組み入れられる特許文献1に開示された1つのアプローチは、精度及び正確度に基づいて全測定の不確かさ(total measurement uncertainty,TMU)を決定することによって、測定装置を評価し、最適化することを含む。TMUは、線形回帰分析に基づいて、正味の残差(netresidual error)から基準測定システムの不確かさ(URMS)を除去することによって計算される。このTMUに関する特許文献1において答えられている基本的な問題は、被試験測定システム又は被試験ツール群が測定する仕方を、いかに補正するか又は正確に判断するかということである。しかしながら、TMUに関する特許文献1は、被試験測定システムが基準測定システムにどの程度類似してマッチングしているかという問題は取り扱っていない。
測定システムのツール群全体にわたって品質測定を評価する場合、単独の計測ツールの評価及び最適化に対する上記の課題は倍増する。先のパラグラフで言及したITRS精度仕様書は、半導体製造プロセスにおける重要なステップをモニタ及び制御するために用いられるどのようなツールの組に対しても実際に適用される。製造ラインにおけるツール群全体のどのツールにも測定を行うことを可能にすることによって、特定の製造ステップに対してツールを専用にすることを回避することは、費用効果が高い。しかし、このことは、ツール群内の全てのツールについて良好な測定マッチングを達成し、且つ維持することに対して大きな要求を課す。典型的には、類似の測定技術を有する測定システムが、一緒に使用するために選択される。次いで、ツール群全体にわたる測定システムが、好ましくは手作業で、可能な限りマッチングされる。マッチングを達成するために、1つのアプローチにおいては、可能な限りツールをマッチングさせるために、ツール群内のツールの測定値間の平均オフセット値を最小にする。普通の手順は、製造ラインにおいて生じると予期される最小の寸法から最大の寸法までの範囲にわたる、所与のウェハ上の一連の異なる設計ライン幅の測定値を比較し、次いで、異なるツールの測定値間の平均の差(オフセット)を最小化することである。このアプローチの1つの欠点は、許容できない平均オフセットの根本原因を理解するための情報が不十分であることである。別のアプローチでは、マッチングされるべき機器に、異なる設計ライン幅の測定値を比較するときに単一の勾配及びゼロ切片又は平均オフセットをもつ直線を有するデータを生成させることを試みる。このアプローチは、勾配が拡大された誤差情報をもたらすという点で改善されているが、許容できないマッチングの根本原因を特定するには不十分な診断情報しか生成されないという問題がやはりある。さらに、どちらのアプローチも、全ての関連するマッチング情報を組み合わせた包括的な測定規準(metric)を生成することができない。現在の手順における他の欠点は、マッチング測定のために単純化されたアーティファクト(artifact)を使用することである。マッチングのためのアーティファクトは、安定で、確実に製造され、且つプロセスに由来する変動が少ないという理由で選択されることが多い。あいにく、これらの特性はまさに、そのようなアーティファクトが最先端技術の実例ではなく、製造プロセスに存在する全ての測定課題を表すものでもないことを示している。
PCT国際公開第2004/059247号パンフレット
上記の観点から、当該技術分野において、関連技術の問題に対処する改善された方法が必要である。
本発明は、被試験測定システム(MSUT)が、少なくとも1つの他の測定システムを含むツール群にマッチングするか否かを判定するための、方法、システム及びプログラムを含む。本発明は、単一のツールの精度、ツール対ツールの非線形性、及びツール対ツールのオフセットを含んだマッチング問題を分析するための現実的なパラメータを与える。次いで、これらのパラメータを単一の値に組み合わせた、最終結果の(bottom-line)ツール・マッチング精度の測定規準を与える。本発明はまた、マッチング問題の根本原因の問題点を判定するための方法、及びツール群測定精度の測定規準を決定するための方法を含む。
本方法は、多くの計測学的マッチングの状況に対して適用可能であり、本発明の概念は多数の型の測定システムに適用することができる。本発明は、半導体産業におけるライン幅に関連して説明されるが、測定量、即ち測定されるべき対象物は、この用途に限定されない。さらに、本方法は、同じ型のツールに限定されない。比較されるツールが同じモデルである場合、これは同種ツール・マッチングとして定義される。異種ツール・マッチングは、多数の世代又はブランドの計測システムにわたって適用される本方法を指す。
本発明の第1の態様は、被試験測定システム(MSUT)が、少なくとも1つの他の測定システムを含むツール群にマッチングするか否かを判定する方法に向けられるが、この方法は、アーティファクトのMSUT測定値とベンチマーク測定システム(BMS)によるアーティファクトのベンチマーク測定値との間の勾配誘導シフト・オフセット(Slope-induced shift offset, SISOffset)と、MSUTとBMSとを比較する線形回帰分析の非線形性(σnon-linearity)とを含むパラメータの組に基づいてツール・マッチング精度を計算するステップ(s1)と、ツール・マッチング精度がマッチング閾値に適合するか否かを判定するステップとを含み、ここでMSUTは、マッチング閾値に適合する場合にマッチングするとみなされる。
本発明の第2の態様は、被試験測定システム(MSUT)が、少なくとも1つの他の測定システムを含むツール群にマッチングするか否かを判定するためのシステムを含み、このシステムは、アーティファクトのMSUT測定値とベンチマーク測定システム(BMS)によるアーティファクトのベンチマーク測定値との間の勾配誘導シフト・オフセット(SISOffset)と、MSUTとBMSとを比較するマンデル(Mandel)回帰分析の非線形性(σnon-linearity)とを含むパラメータの組に基づいてツール・マッチング精度を計算する手段と、ツール・マッチング精度がマッチング閾値に適合するか否かを判定する手段とを含み、ここでMSUTは、マッチング閾値に適合する場合にマッチングするとみなされる。
本発明の第3の態様は、被試験測定システム(MSUT)が、少なくとも1つの他の測定システムを含むツール群にマッチングするか否かを判定するための、コンピュータ可読媒体に格納されたプログラムに関し、このコンピュータ可読媒体は、アーティファクトのMSUT測定値とベンチマーク測定システム(BMS)によるアーティファクトのベンチマーク測定値との間の勾配誘導シフト・オフセット(SISoffest)と、MSUTとBMSとを比較するマンデル回帰分析の非線形性(σnon-linearity)とを含むパラメータの組に基づいてツール・マッチング精度を計算するステップと、ツール・マッチング精度がマッチング閾値に適合するか否かを判定するステップとを実行するプログラム・コードを含み、ここでMSUTは、マッチング閾値に適合する場合にマッチングするとみなされる。
本発明の第4の態様は、被試験測定システム(MSUT)と、少なくとも1つの他の測定システムのツール群との間のマッチング問題の根本原因の問題点を判定する方法に向けられるが、この方法は、MSUTがツール群にマッチングする能力を示すツール・マッチング精度を計算するステップと、ツール・マッチング精度がマッチング閾値に適合しないことを判定するステップと、ツール・マッチング精度の少なくとも1つのパラメータの分析に基づいて、マッチング問題の根本原因問題点を判定するステップとを含む。
本発明の上記及び他の特徴は、以下の本発明の実施形態のより具体的な説明から明らかとなる。
本発明の実施形態は、以下の図面を参照して詳細に説明されることになるが、そこで同様の符号は同様の要素を表す。
説明は、明確さのためだけであるが、見出しとして、I.緒言及び定義、II.システムの概要、III.操作方法、及びIV.結論、を含む。
I.緒言及び定義
図1を参照すると、本発明は、被試験測定システム(MSUT)10が、少なくとも1つの他の測定システム14A−14Nを含むツール群12にマッチングするか否かを判定するための、方法、システム及びプログラムを含み、ここでNはツール群12中の測定システムの数である。本明細書中で用いられる「マッチングする」は、MSUT10が、ツール群の他のツールと同程度の結果を与える同様の測定動作を行うことができることを意味する。「測定システム」又は「被試験測定システム」(以下、「MSUT」)は、測長走査型電子顕微鏡、原子間力顕微鏡、スキャトロメータなどのような任意の測定ツールとすることができる。したがって、説明の中で特定の型の測定システムが言及されているが、本発明の教示は、任意の型の測定システムに適用可能であることを認識されたい。さらに、本発明は、半導体産業を背景として、特に限界寸法測定システムに関して説明されているが、本発明の教示は、測定の不確かさが存在し、製造場面、例えば製造ラインを制御するために1つより多くのツールが使用される任意の産業又は測定システムにも適用可能であることを認識されたい。同様に、少なくとも1つの測定システムを含む「ツール群」は、種々の測定システムを含むことができる。
本発明は、単一ツールの精度、ツール対ツールの非線形性及びツール対ツールのオフセットを含む、ツール群に対するMSUTのマッチング問題を分析するための現実的なパラメータを与える。これらの包括的なパラメータの詳細は以下で詳細に説明される。次に、これらのパラメータを単一の値に組み合わせた最終結果のツール・マッチング精度(TMP)の測定規準が与えられる。TMPは、MSUTがツール群にマッチングする能力を示す。TMPをマッチング閾値に対して比較することによって、MSUTがツール群にマッチングするか否かが示される。MSUTがマッチングしない場合、本発明は、マッチング問題の根本原因問題点を判定するための方法を与える。根本原因問題点の判定は、一般に、根本原因の判定と、その問題を除去するための是正措置をもたらす。
本発明はまた、ツール群特有のパラメータに基づくツール群測定精度(fleet measurement precision, FMP)を与える。FMPは、ツール群の包括的な精度の指標を与える。
II.システムの概要
添付の図面を参照すると、図2は、本発明によるマッチング・システム100のブロック図である。システム100は、コンピュータ・プログラム・コードとしてコンピュータ102に実装されているように示されている。この点で、コンピュータ102はメモリ112、プロセッサ114、入/出力(I/O)インターフェース116、及びバス118を含むように示されている。さらにコンピュータ102は、外部I/Oデバイス/リソース120及びストレージ・システム122と通信するように示されている。一般に、プロセッサ114は、メモリ112及び/又はストレージ・システム122に格納されているシステム100などのコンピュータ・プログラム・コードを実行する。コンピュータ・プログラム・コードを実行する一方で、プロセッサ114は、データを、メモリ112、ストレージ・システム122、及び/又はI/Oデバイス120に/から書き込む/読み出すことができる。バス118は、コンピュータ102内のコンポーネント間の通信リンクを与え、I/Oデバイス120は、ユーザがコンピュータ102と交信することを可能にする任意のデバイス(例えば、キーボード、ポインティング・デバイス、ディスプレイなど)を含むことができる。
或いは、ユーザは、コンピュータ102と通信する別のコンピュータ・デバイス(図示せず)と交信することができる。この場合には、I/Oインターフェース116は、コンピュータ102がネットワークによって1つ又は複数の他のコンピュータ・デバイスと通信することを可能にする任意のデバイス(例えば、ネットワーク・システム、ネットワーク・アダプタ、I/Oポート、モデムなど)を含むことができる。ネットッワークは種々の型の通信リンクの任意の組合せを含むことができる。例えば、ネットワークは、有線及び/又は無線の伝送方法の任意の組合せを利用することのできるアドレス可能な接続を含むことができる。この場合には、コンピュータ・デバイス(例えば、コンピュータ102)は、トークン・リング、イーサネット(登録商標)、WiFi又は他の通常の通信規格などの、通常のネットワーク接続を利用することができる。さらに、ネットッワークは、インターネット、広域ネットワーク(WAN)、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、仮想プライベート・ネットワーク(VPN)などを含んだ、1つ又は複数の任意の型のネットワークを含むことができる。インターネットを介して通信が行われる際には、接続は通常のTCP/IPソケットに基づくプロトコルによってもたらされ、コンピュータ・デバイスはインターネットへの接続を確立するためにインターネット・サービス・プロバイダを利用することができる。
コンピュータ102は、ハードウェアとソフトウェアの種々の可能な組合せの一典型にすぎない。例えば、プロセッサ114は、単一プロセッサ・ユニットを含むか、又は、例えば、クライアント及びサーバ上の1つ又は複数の位置にある1つ又は複数の処理装置にわたって分散させることが可能である。同様に、メモリ112及び/又はストレージ・システム122は、1つ又は複数の物理的位置に存在することができる。メモリ112及び/又はストレージ・システム122は、磁気媒体、光学媒体、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、データ・オブジェクトなどを含む種々の型のコンピュータ可読媒体及び/又は通信媒体の任意の組合せを含むことができる。I/Oインターフェース116は、1つ又は複数のI/Oデバイスと情報を交換するための任意のシステムを含むことができる。さらに、図2には示されない1つ又は複数の追加のコンポーネント(例えば、システム・ソフトウェア、数値演算コプロセッサなど)をコンピュータ102に含めることができることを理解されたい。この点で、コンピュータ102は、ネットワーク・サーバ、デスクトップ・コンピュータ、ラップトップ・コンピュータ、携帯端末、携帯電話、ポケットベル、携帯用情報端末などの任意の型のコンピュータ・デバイスを含むことができる。しかし、コンピュータ102が携帯端末などを含む場合、1つ又は複数のI/Oデバイス(例えば、ディスプレイ)及び/又はストレージ・システム122は、図示されるように外付けではなく、コンピュータ102の内部に含めることができることを理解されたい。
以下でさらに説明するように、システム100は、ツール・マッチング精度(TMP)計算器130、比較器132、ツール群測定精度(FMP)計算器134、根本原因問題点判定器136、及び他のシステム・コンポーネント138を含んで、示されている。根本原因問題点判定器136は、比較器140及び判定器142を含むことができる。他のシステム・コンポーネント138は、本発明を実行するために必要な任意の他の機能を含むことができるが、以下で明示的には説明はしない。
III.操作方法
図3を参照すると、本発明の1つの実施形態による操作方法が示される。説明には、図1−図3を一緒に参照することになる。
本発明の方法に先立って、多くの予備的なステップ(図示せず)がある。第1に、ベンチマーク測定システム(BMS)を適格なものとする。「ベンチマーク測定システム」は、MSUTが比較されるツールである。1つの実施形態において、BMSは、長期精度、及びTMU分析によって測定される許容できる正確度などの他の試験に合格することを保証するように注意深く評価された単一の信頼できる測定システムである。次に、アーティファクトのMSUTの測定値を、BMSによる同じアーティファクトの「ベンチマーク測定値」と比較することができる。MSUTの他のパラメータもまた、BMSに対する同じパラメータと比較することができる。別の実施形態においては、BMSはツール群12である。この場合、BMS値はツール群の平均値に基づくものである。例えば、ツール群の各ツールが、マッチング用アーティファクト上のN個の位置で測定を行う場合、アーティファクトのベンチマーク測定値は、アーティファクト上のN個の位置のツール群平均測定値となる。
第2に、プロセス・ストレス(process stress)を受けているアーティファクトに対する測定の処方が確立される。(1つより多くのアーティファクトとすることができる。)全自動のMSUTの場合、測定の処方は、システムを制御するための命令のコード化された組であり、どこを測定するか及び何を測定するかを規定する。自動化されていない場合、どこを測定するか及び何を測定するかを規定する測定計画を確立することになる。プロセス・ストレスを受けている「アーティファクト」は、マッチング作業の対象となる用途において出会いそうな構造体及び材料に対するMSUTの能力を要求する重要なプロセス・ステップにおける、多くの異なる半導体ウェハである。
最後に、プロセス・ストレスを受けているアーティファクトをMSUTによって測定して、本発明の方法によって分析することができる一連の測定値を生成する。
図3のフロー図を参照すると、本方法の第1のステップS1は、MSUT10に対するツール・マッチング精度(TMP)を計算するTMP計算器130を含む。1つの実施形態において、TMPは、アーティファクトのMSUT測定値とBMSによるアーティファクトのベンチマーク測定値との間の勾配誘導シフト・オフセット(SISoffset)と、MSUTとBMSを比較する線形回帰分析の非線形性(σlinearity)とを含むパラメータの組に基づくものである。1つの実施形態においては、マンデル回帰分析が使用される。ジョン・マンデル(John Mandel)によって1964年に導入され、1984年に改訂された「マンデル回帰分析」は、周知のデータ分析法であり、両方の変数が誤差を受け易いときに、最小二乗フィッティングを扱う方法を提供する。このより一般化された回帰分析の利点の1つは、x及びyのあらゆる程度の誤差において使用できることであり、xの誤差が(一方又は両方の軸で)ゼロ、σ=0の場合でさえも使用できることである。使用されるアーティファクトは、試験することが望まれる特定のMSUT及び/又は操作、並びに測定量として考えられる特定のプロセス変数に応じて選択される。プロセスは、種々の異なるアーティファクトに対して繰り返すことができる。「測定量」は、測定されるべき対象又は特徴である。
本発明において用いられる約束により、BMSデータはMSUTデータに対して回帰されるが、これは、BMSデータがy軸に対応し、一方、MSUTデータはx軸に対応することを意味する。この約束は、最適回帰直線の推定勾配
Figure 0005038913
がMSUT測定値の単位変化で除したBMS測定値の単位変化を表すことを意味する。x及びyの両方の誤差を扱う他の回帰を用いることもできるが、マンデル回帰が好ましい。本発明において用いられるマンデル回帰の出力パラメータは
Figure 0005038913
及び正味残差(Net Residual Error, NRE)であり、ここで、NREは最適直線からのデータの残差の二乗の合計の平均二乗誤差の平方根である。NREはまた、σMandelResidualとも表される。最適回帰直線の切片の代わりに、BMS測定値とMSUT測定値との間の平均オフセットが用いられる。
さらに「TMP」に関して、「勾配誘導シフト・オフセット」(以下「SISoffset」)は、アーティファクトのMSUT測定値とBMSによるアーティファクトのベンチマーク測定値との間のプロセス・ウィンドウの中心から遠く離れた非単一勾配のペナルティ(non-unity slope penalty)を示し、「非線形性」は、MSUTとBMSを比較するマンデル回帰分析に基づいた最適直線に関する統計的に有意なばらつきの量を示す。1つの実施形態において、SISoffsetは、SISoffset=υ(プロセス・ウィンドウ・サイズ)(1−βMSUT)と定義されるが、ここでSISoffsetは勾配誘導シフト・オフセットであり、υは、プロセス・ウィンドウ・サイズ又はデータ範囲のユーザが選択可能な部分であり、βMSUTは、MSUTとBMSを比較する線形(使用された場合にはマンデル)回帰分析の勾配である。1つの実施形態においては、マンデル回帰分析が用いられ、非線形性は、σ non-linearity=σ MandelResidual−σ BMS−σ MSUTのように定義され、ここでσ non-linearityは非線形性であり、σ MandelResidualは、マンデル回帰分析の残差であり、σ BMSはベンチマーク測定値の精度推定値であり、σ MSUTはMSUT測定値の精度推定値である。本明細書で用いられる「精度推定値」は、それぞれのBMS又はMSUTからの精度の二乗に基づく分散推定値を含む。σ MandelResidualはσ BMS量及びσ MSUT量の両方を含むので、理想的には、σ BMS、σ MSUT、及びσ MandelResidualは、全て同時に推定されるべきであり、これにより有意なσ non-linearityを統計的に決定する能力が最大にされる。
SISoffset及び非線形性パラメータは、MSUT10がツール群12にマッチングする能力のより実際的な判断を与える。パラメータの組はさらに、MSUTとBSMを比較するマンデル回帰分析の勾配(βMSUT)、MSUTの精度(σMSUT)、アーティファクトのMSUT測定値とBMSによるアーティファクトのベンチマーク測定値との間の平均オフセット、アーティファクトのベンチマーク測定値とアーティファクトのツール群平均測定値との間のBMS平均オフセット(offsetBMS)、及びアーティファクトのベンチマーク測定値とアーティファクトのツール群平均測定値との間のBMS勾配誘導オフセット(SISoffsetBMS)を含むことができる。
1つの実施形態において、TMPはこのパラメータの組を用いて、
Figure 0005038913
のように定義され、ここで、TMPはツール・マッチング精度であり、βMSUTはマンデル回帰分析の勾配であり、σMSUTはMSUTの精度であり、offsetは平均オフセットであり、offsetBMSはBMS平均オフセットであり、SISoffsetは勾配誘導シフト・オフセットであり、SISoffsetBMSはBMSシフト誘導オフセットであり、σnon-linearityは非線形性である。
ツール群12が単一の測定システムのみを含む、TMPに関する特別な場合を提示する。具体的には、パラメータの組は、SISoffset及び非線形性(σnon-linearity)、並びに勾配(βMSUT)、MSUTの精度(σMSUT)、及び平均オフセットを含むように、減らすことができる。この場合、TMPは、
Figure 0005038913
のように定義され、ここで、TMPはツール・マッチング精度であり、β2,MSUTはマンデル回帰分析の勾配であり、σMSUTはMSUTの精度であり、offsetは平均オフセットであり、SISoffsetは勾配誘導シフト・オフセットであり、σ2,non-linearityは非線形性である。下付き文字「2」は、2つの測定システムのみ、即ち、MSUT及びツール群12中の単一の測定システムが評価されていることを意味する。
引き続き図3を参照すると、第2のステップS2は、TMPがマッチング閾値に適合するか否かを比較器132によって判定することを含む。「マッチング閾値」は、ツール群にマッチングするとみなされるMSUTについての許容できるマッチング精度を示す値である。マッチング閾値は、ユーザによって選択され、ツール群に関する仕様によって規定することができる。MSUTは、マッチング閾値に適合する、即ちS2においてYESとなる場合にマッチングするとみなされる。或いは、マッチング閾値にTMPが適合しない、即ちステップS2においてNOとなる場合、MSUTはマッチング問題を有するとみなされる。
TMPがマッチング閾値に適合する、即ちステップS2においてYESとなる場合、これは、MSUTを、製造用として関連するプロセスを測定するために、使用することができることをステップS3で示す。即ち、マッチング問題は存在しない。このステップに続いて、ステップS4において、ツール群12中の全ての測定システム14に関して、ツール群測定精度がFMP計算器134によって計算される。「ツール群測定精度(fleet measurement precision)」(以下「FMP」)は、ツール群の全体の測定精度の示度を与える測定規準である。1つの実施形態において、FMPは、
Figure 0005038913
のように定義され、ここでVppはツール群12中の(図1に示すように)全てのツール及びMSUTのプールされた補正精度であり、Vpoはツール群12中の(図1に示すように)全てのツール及びMSUTのプールされた平均オフセットであり、Vpsはツール群12中の全てのツールのプールされた平均勾配誘導オフセットであり、Vpnはツール群12中の(図1に示すように)全てのツール及びMSUTのプールされた非線形性である。プールされた補正精度は、
Figure 0005038913
のように定義することができ、ここでVppはプールされた補正精度であり、σi,MSUTは、i番目のツールの単独のツール精度であり、βi,MSUTはi番目のツールのマンデル回帰分析の勾配である。プールされた平均オフセットは、
Figure 0005038913
のように定義することができ、ここでVpoはプールされた平均オフセットであり、offsetはi番目のツールのBMSに対する平均オフセットであり、offsetBMSはBMSのツール群平均に対する平均オフセットである。プールされた平均の勾配誘導オフセットは、
Figure 0005038913
のように定義され、ここでVpsはプールされた平均の勾配誘導オフセットであり、SISoffsetはi番目のツールのBMSに対する勾配誘導オフセットであり、SISoffsetBMSはツール群平均に対する勾配誘導オフセットである。プールされた非線形性は、
Figure 0005038913
のように定義され、ここでVpnはプールされた非線形性であり、σnon-linearity,iはi番目のツールの非線形性である。上記の式の各々において、Nはツール群12中のツールの数である。
図3のステップS2に戻ると、TMPがマッチング閾値に適合しない、即ちステップS2においてNOとなる場合、これはマッチング問題が存在することを示す。この場合、ステップS5−S9は、なぜTMPがマッチング閾値に適合しないかの根本原因問題点を判定する根本原因問題点判定器136を含む。本明細書において用いられる「根本原因問題点」は、マッチング問題の根本原因の判定をもたらすTMPパラメータのカテゴリを含み、「根本原因」は、マッチング問題を引き起こす1つ又は複数のMSUT特性を含む。1つの実施形態において、根本原因問題点は、他のTMPパラメータと比べてより重要なTMPパラメータを識別することによって識別される。次いで、根本原因問題点のユーザ既知の根本原因を検討することによって、マッチング問題の発見及び/又は修正に至ることができる。
本方法を引き続き説明すると、第5のステップS5は、次のTMPパラメータ、i)アーティファクトのMSUT測定値とBMSによるアーティファクトのベンチマーク測定値との間の平均オフセットの二乗、ii)非線形性(σnon-linearity)の二乗、iii)MSUT測定値の精度推定値(σ MSUT)、即ちMSUT精度の二乗、及びiv)SISoffsetの二乗、のうちの少なくとも1つのどれがより重要であるかを判定する比較器140を含む。本明細書において用いられる「より重要な」は、どの値又はどの複数値が最大か、或いは値の逆数を使用する場合には、どれが最小かを示す。選択される根本原因問題点の数は、ユーザが選択することができる。分離した比較器140が図示されているが、機能は比較器132と共有されてもよいことを認識されたい。
次に、ステップS6−S9において、判定器142は、マッチング問題の根本原因問題点を判定するが、この根本原因問題点には、i)平均オフセットの二乗がより重要な場合には、ステップS6におけるオフセット問題点、ii)非線形性(σnon-linearity)の二乗がより重要な場合には、ステップS7における非線形性問題点、iii)精度推定値(σ MSUT)がより重要な場合には、ステップS8における安定性問題点、及びiv)SISoffsetの二乗がより重要な場合には、ステップS9におけるSISoffset問題点、が含まれる。
上述のマッチング問題の根本原因問題点の各々は、その根本原因問題点の既知の根本原因である1つ又は複数のMSUT特性に対応する。ステップS10において、これらの根本原因問題点が、ユーザによる評価のために、例えばI/Oデバイス120を介してユーザに提示されるので、ユーザは、その根本原因問題点の既知の根本原因である1つ又は複数のMSUT特性を評価することによって、根本原因を手作業で判定することができる。ユーザによって根本原因が判定された場合、それらは、MSUTの型に応じてマッチング問題を修正する試みのための変更をもたらすことができる。測定システム問題の根本原因の例は、例えば、較正、ハードウェア・モジュール、設備の設定、及び動作環境である。
上記のプロセスは、アーティファクトのセット全体について実行される。最終的には、全てのアーティファクトについて実行された後に、マッチングに寄与する要素の大きさ及びFMPの集成が利用可能となる。次いで、傾向の評価を完了することができる。例えば、幾つかのマッチング問題点は、アーティファクト及び特徴に特有である可能性があり、幾つかのマッチング問題点は、ツール群全体にわたって共通である可能性がある。FMP及び各マッチング寄与要素の大きさを全てのアーティファクトについて集成することによって、これらのアーティファクトに特有の又はツール群に共通の問題点を容易に識別し、適切な解決策を取ることができる。
IV.結論
上記のステップの順序は、単に例示であることを理解されたい。この点で、1つ又は複数のステップを、並行して、別の順序で、離れた時間において、などの条件で実行することができる。さらに、本発明の種々の実施形態において、1つ又は複数のステップは実行されなくてもよい。
本発明は、ハードウェア、ソフトウェア、伝搬信号又はそれらの任意の組合せにおいて実現することができ、また示されたのとは別に区分できることを理解されたい。任意の種類のコンピュータ/サーバ・システム、又は、本明細書において説明された方法を実行するように適合させた他の装置が適切である。ハードウェア及びソフトウェアの典型的な組合せは、ロードされ実行されたときに、本明細書において説明されたそれぞれの方法を実行するコンピュータ・プログラムを有する汎用コンピュータ・システムとすることができる。或いは、本発明の機能タスクの1つ又は複数を実行するための専用ハードウェアを含む専用コンピュータを使用することができる。本発明は、さらに、コンピュータ・プログラム又は伝搬信号に組み込むことができるが、それらは、本明細書において説明された方法の実行を可能にするそれぞれの特徴の全てを含み、コンピュータ・システムにロードされたときには、これらの方法を実行することができる。本明細書の文脈におけるコンピュータ・プログラム、伝搬信号、ソフトウェア・プログラム、プログラム、又はソフトウェアは、情報処理能力を有するシステムに特定の機能を、直接実行させるか、又は、(a)別の言語、コード又は表記への変換、及び/又は(b)異なる物質形態への再生、のいずれか又は両方の後で実行させることを意図する一組の命令の、あらゆる言語、コード、又は表記における任意の表現を意味する。さらに、本発明の教示は、申し込み又は料金に基づくビジネス方法として提供できることを理解されたい。例えば、本システム及び/又はコンピュータは、本明細書において説明された機能を顧客に提供するサービス・プロバイダによって、作成し、維持し、サポートし、及び/又は配備することができる。即ち、サービス・プロバイダが上述の機能を提供することができる。
本発明は、上で概説された特定の実施形態に関連して説明されたが、多数の代替物、修正物及び変更物が当業者には明らかとなることが明白である。したがって、上述の本発明の実施形態は、例証を目的とするものであり、限定するためのものではない。添付の特許請求の範囲において規定される本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく種々の変更を施すことができる。
本発明は、半導体デバイス、より具体的には、計測学的方法、システム、及びプログラムの分野において有用である。
例証的なツール群測定システムの環境を示す。 本発明によるツール群マッチング・システムのブロック図を示す。 図2のシステムに関する操作方法の一実施形態のフロー図を示す。
符号の説明
10:被試験測定システム(MSUT)
12:ツール群(Fleet)
14A−14N:ツール
100:マッチング・システム
102:コンピュータ
112:メモリ
114:プロセッサ
116:I/Oインタフェース
118:バス
120:I/Oデバイス
122:ストレージ・システム
130:TMP計算器
132:比較器
134:FMP計算器
136:根本原因問題点判定器
140:比較器
142:判定器
138:他のシステム・コンポーネント

Claims (11)

  1. コンピュータにより、被試験測定システム(MSUT)が、少なくとも1つの他の測定システムを含むツール群にマッチングするか否かを判定する方法であって、
    前記コンピュータのプロセッサが、アーティファクトのMSUT測定値とベンチマーク測定システム(BMS)による該アーティファクトのベンチマーク測定値との間の勾配誘導シフト・オフセット(SISoffset)、及び前記MSUTと前記BMSを比較する線形回帰分析の非線形性(σnon-linearity)を含むパラメータの組に基づいてツール・マッチング精度を計算するステップ(s1)と、
    前記プロセッサが、前記ツール・マッチング精度がマッチング閾値に適合するか否かを判定するステップ(s2)とを含み、
    前記計算するステップ(s1)は、前記勾配誘導シフト・オフセットを、
    SISoffset=υ(プロセス・ウィンドウ・サイズ)(1−β MSUT
    のように定義し、ここでSISoffsetは前記勾配誘導シフト・オフセットであり、υはプロセス・ウィンドウ・サイズ又はデータ範囲のユーザが選択可能な部分であり、β MSUT は、前記MSUTと前記BMSとを比較する前記線形回帰分析の勾配であり、
    前記MSUTは、前記マッチング閾値に適合する場合にマッチングするとみなされる、
    前記方法。
  2. 前記パラメータの組は、
    前記MSUTと前記BMSを比較する前記線形回帰分析の勾配と、
    前記MSUTの精度と、
    前記アーティファクトの前記MSUT測定値と前記BMSによる該アーティファクトの前記ベンチマーク測定値との間の平均オフセットと、
    前記アーティファクトの前記ベンチマーク測定値と該アーティファクトのツール群平均測定値との間のBMS平均オフセットと、
    前記アーティファクトの前記ベンチマーク測定値と該アーティファクトの前記ツール群平均測定値との間のBMS勾配誘導オフセットと、
    をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記計算するステップ(s1)は、前記ツール・マッチング精度を、
    Figure 0005038913
    のように定義し、ここで、TMPは前記ツール・マッチング精度であり、βMSUTは前記線形回帰分析の勾配であり、σMSUTは前記MSUTの精度であり、offsetは前記平均オフセットであり、offsetBMSは前記BMS平均オフセットであり、SISoffsetは前記勾配誘導シフト・オフセットであり、SISoffsetBMSは前記BMSシフト誘導オフセットであり、σnon-linearityは前記非線形性である、請求項2に記載の方法。
  4. 前記ツール群が1つの他の測定システムのみを含む場合、前記パラメータの組は、
    前記MSUTと前記BMSとを比較する前記線形回帰分析の勾配と、
    前記MSUTの精度と、
    前記アーティファクトの前記MSUT測定値と前記BMSによる該アーティファクトの前記ベンチマーク測定値との間の平均オフセットと、
    をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記計算するステップ(s1)は、前記ツール・マッチング精度を、
    Figure 0005038913
    のように定義し、ここでTMPは前記ツール・マッチング精度であり、β2,MSUTは前記線形回帰分析の勾配であり、σMSUTは前記MSUTの精度であり、offsetは前記平均オフセットであり、SISoffsetは前記勾配誘導シフト・オフセットであり、σ2,non-linearityは前記非線形性である、請求項4に記載の方法。
  6. 前記計算するステップ(s1)は、マンデル回帰分析を利用し、前記非線形性を、
    σ non-linearity=σ Mandel Residual−σ BMS−σ MSUT
    のように定義し、ここでσ non-linearityは前記非線形性であり、σ Mandel Residualは前記マンデル回帰分析の残差であり、σ BMSは前記ベンチマーク測定値の精度推定値であり、σ MSUTは前記MSUT測定値の精度推定値である、請求項1に記載の方法。
  7. 前記BMSは、a)前記ベンチマーク測定値がツール群平均測定値となるツール群、及びb)単一の信頼できる測定システム、のうちの1つである、請求項1に記載の方法。
  8. 前記ツール・マッチング精度が前記マッチング閾値に適合する場合、ツール群測定精度を
    Figure 0005038913
    として決定するステップをさらに含み、ここでVppは前記ツール群中の全てのツールのプールされた補正精度であり、Vpoは前記ツール群中の全てのツールのプールされた平均オフセットであり、Vpsは前記ツール群中の全てのツールのプールされた平均勾配誘導オフセットであり、Vpnは前記ツール群中の全てのツールのプールされた非線形性である、請求項1に記載の方法。
  9. a)前記プールされた補正精度は、
    Figure 0005038913
    のように定義され、ここでVppは前記プールされた補正精度であり、σi,MSUTはi番目のツールの単独のツール精度であり、βi,MSUTはi番目のツールの前記線形回帰分析の勾配であり、
    b)前記プールされた平均オフセットは、
    Figure 0005038913
    のように定義され、ここでVpoは前記プールされた平均オフセットであり、offsetは前記i番目のツールの前記BMSに対する平均オフセットであり、offsetBMSは前記BMSのツール群平均に対する平均オフセットであり、
    c)前記プールされた平均勾配誘導オフセットは、
    Figure 0005038913
    のように定義され、ここでVpsは前記プールされた平均勾配誘導オフセットであり、SISoffsetは前記i番目のツールの前記BMSに対する勾配誘導オフセットであり、SISoffsetBMSは前記ツール群平均に対する勾配誘導オフセットであり、
    d)前記プールされた非線形性は、
    Figure 0005038913
    のように定義され、ここでVpnは前記プールされた非線形性であり、σnon-linearity,iは前記i番目のツールの非線形性であり、
    前記各表現においてNは前記ツール群中のツールの数である、請求項に記載の方法。
  10. 前記ツール・マッチング精度が前記マッチング閾値に適合しない場合、該ツール・マッチング精度が該マッチング閾値に適合しないことの根本原因を判定するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  11. 前記根本原因を判定するステップは、
    a)次の
    i)前記アーティファクトの前記MSUT測定値と前記BMSによる該アーティファクトの前記ベンチマーク測定値との間の平均オフセットの二乗と、
    ii)前記非線形性(σnon-linearity)の二乗と、
    iii)前記MSUT測定値の精度推定値(σ MSUT)と、
    iv)前記SISoffestの二乗と、
    のうちの少なくとも1つのどれがより重要であるかを判定するステップ(s5)と、
    b)根本原因問題点が、
    i)前記平均オフセットの二乗がより重要な場合には、オフセット問題点、
    ii)前記非線形性(σnon-linearity)の二乗がより重要な場合には、非線形性問題点、
    iii)前記精度推定値(σ MSUT)がより重要な場合には、安定性問題点、
    iv)前記SISoffestの二乗がより重要な場合には、SISoffset問題点、
    であることを判定するステップと、
    c)前記根本原因問題点を引き起こすことが既知である少なくとも1つのMSUT特性を評価することによって、根本原因を判定するステップ(s10)と、
    を含む、請求項1に記載の方法。
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