JP5036771B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の半導体薄膜を備えた半導体装置に関する。
従来の半導体装置としては、例えば発光波長が異なる発光部を集積化した多波長発光素子がある。従来の多波長発光素子は、例えば特許文献1に記載されている。
図12(a)および図12(b)は3つの異なる波長の発光部を集積化した従来の半導体装置の構造を説明する図であり、図12(a)は上面図、図12(b)は図12(a)のA−A’間の断面図である。
図12(a)および図12(b)において、3011は例えばGaAsからなる半導体基板、3012は例えばn型GaAsからなるバッファ層、3013は例えばn型AlGa1−xAsからなる第1のクラッド層、3014は例えばn型AlGa1−yAsからなる第1の活性層、3015は例えばn型AlGa1−zAsからなる第2の活性層、3016は例えばn型AlGa1−sAsからなる第3の活性層、3017は例えばn型AlGa1−tAsからなる第2のクラッド層、3018は例えばn型GaAsからなるコンタクト層である。これらの半導体層は、半導体エピタキシャル法によって積層される。
第1の活性層3014,第2の活性層3015,第3の活性層3016のそれぞれのエネルギーバンドギャップEg(第1の活性層),Eg(第2の活性層),Eg(第3の活性層)の大きさは、
Eg(第1の活性層)>Eg(第2の活性層)>Eg(第3の活性層)
である。また、第1のクラッド層3013、第2のクラッド層3017のエネルギーバンドギャップEg(第1のクラッド層),Eg(第2のクラッド層)の大きさは、
Eg(第1のクラッド層)>Eg(第1の活性層)
Eg(第2のクラッド層)>Eg(第3の活性層)
である。
また、図12(a)および図12(b)において、3019a,3019b,3019cのそれぞれは例えばZn拡散領域からなるp型の拡散領域である。これらp型の拡散領域3019a,3019b,3019cは、コンタクト層3018、クラッド層3017、および活性層内に形成される。拡散領域3019aの拡散フロントは第3の活性層3016の中にあり、拡散領域3019bの拡散フロントは第2の活性層3015の中にあり、拡散領域3019cの拡散フロントは第1の活性層3014の中にある。また、3021は層間絶縁膜、3022は選択拡散領域ごとに個別に設けられた個別電極、3023は半導体基板3011の裏面に設けられた共通電極である。
図12(a)および図12(b)の従来の半導体装置では、拡散領域3019a,3019b,3019cがそれぞれ異なる活性層内に拡散フロントを有しているので、それぞれのpn接合に電圧を印加すると、拡散フロントがある活性層の発光波長に対応した互いに異なる波長の発光が得られる。
特開平11−233816号公報
しかしながら上記従来の半導体装置では、発光波長が異なる材料からなる複数の活性層を含む全ての半導体層を半導体エピタキシャル法によって積層する構造であり、格子定数が互いに異なる材料の半導体層を積層するので、積層構造を構成する個々の半導体層が格子定数によって制限されるという課題があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであり、異なる材料の複数の半導体層を格子定数などの制限なく容易に集積できる半導体装置を提供することを目的とする。
本発明に係る半導体装置は、絶縁性を有する基板と、前記基板の一方の表面に沿って形成された導通層と、前記基板の表面に沿った方向に互いに分離され、前記導通層に接合され、かつそれぞれが結晶構造を有する複数の半導体薄膜と、前記複数の半導体薄膜のそれぞれの、前記導通層との接合面とは反対側の面に接続された電極とを備えて構成される。前記複数の半導体薄膜のそれぞれは、前記導通層と前記電極との間に電圧が印加されることにより前記基板の表面に対して略垂直方向に発光する発光素子を含む。前記複数の半導体薄膜のうち少なくとも2つは、それぞれに含まれる発光素子が互いに異なる波長の光を発するものである。前記導通層は、前記基板の表面に沿った方向に互いに分離された第1の領域および第2の領域を有し、前記第1の領域上および前記第2の領域上には、互いに異なる数の前記半導体薄膜が設けられている。
本発明によれば、複数の半導体薄膜を、基板の表面に沿った方向に互いに分離して配置しているため、諸特性が大きく異なる複数の半導体薄膜であっても高密度に集積化することができる。
本発明の実施の形態1の半導体装置の構造を説明する上面図である。 図1(a)のA−A’間の断面図である。 図1(a)のB−B’間の断面図である。 本発明の実施の形態1の半導体装置においての第1の半導体薄膜の一例を説明する断面図である。 本発明の実施の形態1の半導体装置においての第1の半導体薄膜の一例を説明する断面図である。 本発明の実施の形態1の半導体装置においての第2の半導体薄膜の一例を説明する断面図である。 本発明の実施の形態1の半導体装置においての第2の半導体薄膜の一例を説明する断面図である。 本発明の実施の形態1の半導体装置においての第3の半導体薄膜の一例を説明する断面図である。 本発明の実施の形態1の半導体装置においての第3の半導体薄膜の一例を説明する断面図である。 本発明の実施の形態1の変形例1の半導体装置の構造を説明する上面図である。 図3(a)のA−A’間の断面図である。 本発明の実施の形態2の半導体装置の構造を説明する上面図である。 図4(a)のA−A’間の断面図である。 本発明の実施の形態2の変形例1の半導体装置の構造を説明する上面図である。 図5(a)のA−A’間の断面図である。 本発明の実施の形態2の変形例2の半導体装置の構造を説明する上面図である。 図6(a)のA−A’間の断面図である。 本発明の実施の形態2の変形例3の半導体装置の構造を説明する上面図である。 本発明の実施の形態3の半導体装置の構造を説明する上面図である。 図8(a)のA−A’間の断面図である。 本発明の実施の形態3の変形例1の半導体装置の構造を説明する上面図である。 本発明の実施の形態4の半導体装置の構造を説明する上面図である。 図10(a)のA−A’間の断面図である。 図10(a)のB−B’間の断面図である。 本発明の実施の形態5の半導体装置の構造を説明する上面図である。 図11(a)のA−A’間の断面図である。 従来の半導体装置の構造を説明する上面図である。 図12(a)のA−A’間の断面図である。
実施の形態1.
図1(a),図1(b),図1(c)は本発明の実施の形態1の半導体装置の構造を説明する図であり、図1(a)は上面図、図1(b)は図1(a)のA−A’間の断面図、図1(c)は図1(a)のB−B’間の断面である。
図1(a),図1(b),図1(c)において、102は基板101上に形成した導通層、103は第1の半導体薄膜、104は導通層、105は層間絶縁膜、106は導通層、107は第2の半導体薄膜、108は導通層、109は層間絶縁膜、110は導通層、111は第3の半導体薄膜、112は導通層、117は層間絶縁膜である。
また、図1(a),図1(b),図1(c)において、116a,116b,116cは、それぞれ第1の半導体薄膜103,第2の半導体薄膜107,第3の半導体薄膜111の上面にコンタクトしている導通層104,108,112と配線113a,113b,113cとが接続している電極コンタクト部である。115a,115b,115cは、素子を駆動制御する回路等の外部回路との接続領域を示している。126b,126cは、それぞれ第2の半導体薄膜107,第3の半導体薄膜111の下面にコンタクトしている導通層106,110と配線123b,123cとが接続している電極コンタクト部である。125aは、第1の半導体薄膜103と外部回路との接続領域、125b,125cは、配線123b,123cと外部回路との接続領域を示している。
基板101は、例えば、Au,Ti/Pt/Au積層膜,Au/Zn積層膜,Ni/Ge/Au積層膜,Ni/Au積層膜,Al,Ni/Al積層膜,Pd,Pd/Au積層膜,Ge/Pd積層膜,Mg/Au積層膜、を含むメタル層、あるいはこれらの複数を含むメタル層などの導通層102が形成されたガラス基板等の他に、有機材料を含む柔軟性を備えた変形可能な基板(例えば、厚さが約100[μm]程度のPETフィルム)、あるいは有機材料を含む材料によってコーティングされ、かつ柔軟性を備えた変形可能な基板(例えば、厚さが約100[μm]のポリイミドがコーティングされたステンレス・フィルム)などを用いることができる。また、導通層102,104,106,108,110,112は、例えばメタル層である。
第1の半導体薄膜103,第2の半導体薄膜107,第3の半導体薄膜111は、例えば、それぞれの半導体薄膜から放射される光の波長が赤(740[nm]),緑(515[nm]),青(450[nm])となるように、材料の組成とすることができる。これには、例えば、第1の半導体薄膜103をAlGa1−xAs系の材料(赤色発光材料)、第2の半導体薄膜107を(AlGa1−xIn1−yP(例えばGaAsに格子整合するy=0.51)の材料(緑色発光材料)、第3の半導体薄膜111をGaInN/GaN系の材料(青色発光材料)とすることができる。
図2(a−1)および図2(a−2)は第1の半導体薄膜103の一例を説明する断面図、図2(b−1)および図2(b−2)は第2の半導体薄膜107の一例を説明する断面図、図2(c−1)および図2(c−2)は第3の半導体薄膜111の一例を説明する断面図である。
図2(a−1)および図2(a−2)において、第1の半導体薄膜103は、n型GaAs層1031と、n型AlGa1−xAs層1032と、p型AlGa1−yAs層1033と、p型AlGa1−zAs層1034と、p型GaAs層1035との積層構造である。また、図2(b−1)および図2(b−2)において、第2の半導体薄膜107は、n型GaAs層1071と、n型AlIn1−xP層1072と、p型GaIn1−yP層1073と、p型AlIn1−zP層1074と、p型GaAs層1075との積層構造である。ここで、n型AlIn1−xP層1072とp型AlIn1−zP層1074の各クラッド層の組成x,zは、例えば、GaAsと格子整合するように、x=z=0.51とすることができる。また、活性層であるp型GaIn1−yP層1073の組成yは、例えば、GaAsと格子整合するように、y=0.51とすることができる。また、図2(c−1)および図2(c−2)において、第3の半導体薄膜111は、n型GaN層1111と、GaInN/GaN多重量子井戸層(GaInNを最下層および最上層としたGaInN層とGaN層の多重量子井戸層)1112と、p型AlGaN層1113と、p型GaN層1114との積層構造である。
なお、赤色の材料を(AlGa1−xIn1−yP(例えばGaAsに格子整合するy=0.51)の材料で波長約620[nm]、緑色の材料をGaInN/GaN系の材料で波長約515[nm]とするなど、他の材料とすることもできる。また、発光波長は、必ずしも上記の波長に限定されることはない。例えば、赤色の発光波長についてはおおよそ630〜780[nm]、緑色の発光波長についてはおおよそ490〜560[nm]、青色発光波長についてはおおよそ450〜490[nm]の波長範囲から適宜選択することができる。
実施の形態1の半導体装置の製造手順を以下に説明する。まず、上面に導通層102を設けた基板101、および第1の半導体薄膜103,第2の半導体薄膜107,第3の半導体薄膜111を用意する。
第1の半導体薄膜103,第2の半導体薄膜107,第3の半導体薄膜111は、半導体薄膜とその半導体薄膜を結晶成長する際の基板との間にその半導体薄膜およびその基板に対して選択的にエッチングされる剥離層を設け、この剥離層をエッチング除去して半導体薄膜を基板から剥離することによって得られる。
第1の半導体薄膜103については、図2(a−1)に示すように、GaAs基板1001a上に、GaAsバッファ層1002aおよび剥離層となるAlAs層1003aを形成し、このAlAs層1003a上に、第1の半導体薄膜103を構成するn型GaAs層1031,n型AlGa1−xAs層1032,p型AlGa1−yAs層1033,p型AlGa1−zAs層1034,p型GaAs層1035を積層形成する。そして、剥離層であるAlAs層1003aをエッチング除去して第1の半導体薄膜103をGaAs基板1001aから剥離することにより、図2(a−2)に示す構造の第1の半導体薄膜103が得られる。
第2の半導体薄膜107については、図2(b−1)に示すように、GaAs基板1001b上に、GaAsバッファ層1002bおよび剥離層となるAlAs層1003bを形成し、このAlAs層1003b上に、第2の半導体薄膜107を構成するn型GaAs層1071,n型AlIn1−xP層1072,p型GaIn1−yP層1073,p型AlIn1−zP層1074,p型GaAs層1075を積層形成する。そして、剥離層であるAlAs層1003bをエッチング除去して第2の半導体薄膜107をGaAs基板1001bから剥離することにより、図2(b−2)に示す構造の第2の半導体薄膜107が得られる。ここで、上記同様、n型AlIn1−xP層1072とp型AlIn1−zP層1074の各クラッド層の組成x,zは、例えば、GaAsと格子整合するように、x=z=0.51とすることができる。また、活性層であるp型GaIn1−yP層1073の組成yは、例えば、GaAsと格子整合するように、y=0.51とすることができる。また、例えば、(AlGa1−xIn1−yPの積層構造でヘテロエピタキシャル構造(クラッド層/活性層のようなシングルヘテロ構造やクラッド層/活性層/クラッド層のようなダブルヘテロ構造)を設ける場合、クラッド層(1072と1074)のエネルギーバンドギャップの方が活性層(1073)のエネルギーバンドギャップよりも大きくなるように、(AlGa1−xIn1−yPの組成x,yを適宜調整してもよい。また、GaAsとの格子整合を考慮して、(AlGa1−x0.51In0.49Pの組成xを適宜調整してもよい。
第3の半導体薄膜111については、図2(c−1)に示すように、サファイア基板1004上に、剥離層となるAlN層1005を形成し、このAlN層1005上に、第3の半導体薄膜111を構成するn型GaN層1111,GaInN/GaN多重量子井戸層1112,p型AlGaN層1113,p型GaN層1114を積層形成する。そして、剥離層であるAlN層1005をエッチング除去して第3の半導体薄膜111をサファイア基板1004から剥離することにより、図2(c−2)に示す構造の第3の半導体薄膜111が得られる。
次に、基板101に設けた導通層102上に、第1の半導体薄膜103をボンディングする。その次に、第1の半導体薄膜103上に導通層104を形成する。その次に、層間絶縁膜105を形成し、その上に導通層106を形成する。以降順次、第3の半導体薄膜107,導通層108,層間絶縁膜109,導通層110,第3の半導体薄膜111,導通層112を順次積層する。
半導体薄膜は、例えば分子間力によって導通層にボンディングされる。半導体薄膜を導通層にボンディングするにあたっては、半導体薄膜のボンディング面に表面処理を施す。一方、半導体薄膜をボンディングする導通層の表面にも、適宜表面処理を施す。また、導通層のメタルパターンは、標準的なリフトオフ法によってを形成することができる。
最上層の層間絶縁膜117を形成した後、電極コンタクト部116a,116b,116c,126b、126cおよび接続領域125aを設ける層間絶縁膜117の領域に開口部を設け、配線113a,113b,113c,123b,123cを形成する。以上の手順により、実施の形態1の半導体装置が得られる。
実施の形態1の半導体装置の動作を以下に説明する。この実施の形態1の半導体装置は、例えば端面方向(半導体薄膜の積層方向に対して垂直の方向)から光を放射する形態の発光素子である。
第1の半導体薄膜103を発光させるためには、例えば、導通層102に0[V]を、導通層104に+1.6〜+2.2[V]、例えば+1.9[V]を、それぞれ印加する。この電位差+1.9[V]により、第1の半導体薄膜103の発光部が発光する。また、第2の半導体薄膜107を発光させるためには、例えば、導通層106に0[V]を、導通層108に+2.4〜+3[V]、例えば+2.7[V]を、それぞれ印加する。この電位差+2.7[V]により、第2の半導体薄膜107の発光部が発光する。同様に、第3の半導体薄膜111を発光させるためには、例えば、導通層110に0[V]を、導通層112に+2.8〜+4[V]、例えば+3.4[V]を、それぞれ印加する。この電位差+3.4[V]により、第3の半導体薄膜111の発光部が発光する。ここで例示した電圧は、理想的には、pn接合領域あるいはpn接合の近傍を含む領域のpn接合面に概略垂直方向に印加される電圧であって、pn接合間に印加される電圧Vfは、pn接合界面の拡散電位Vdに対して、少なくともVf>Vdの関係を満たす電圧を、素子の電極間に印加する必要がある。実際には、素子の電極間に印加する電圧(p側電極−n側電極間に印加する電圧)は、各半導体層の抵抗率や電極−半導体層間の接触抵抗、配線の抵抗、半導体薄膜−導通層の接触抵抗など、種々の抵抗が影響を与えるため、各層から所望の発光強度が得られる電流が素子に注入されるような印加電圧を適宜選択すればよい。
このように、第1の半導体薄膜103を発光させるには導通層104(電極コンタクト部116a,接続領域115a)と導通層102(接続領域125a)間に、第2の半導体薄膜107を発光させるには導通層108(電極コンタクト部116b,接続領域115b)と導通層106(電極コンタクト部126b,接続領域125b)間に、第3の半導体薄膜111を発光させるには導通層112(電極コンタクト部116c,接続領域115c)と導通層110(電極コンタクト部126c,接続領域125c)間に、それぞれ電圧を独立に印加し、それぞれの半導体薄膜の発光素子の駆動電流を個別に制御し、それぞれの半導体薄膜から放射される光の強度を個別に調節することにより、全体として視覚できる発光色(発光素子としての発光色)を制御する。このため、この実施の形態1では、それぞれの半導体薄膜に印加する電圧または電流を個別に制御する駆動制御手段をさらに設け、あるいはこのような駆動制御手段を接続領域115a,115b,115c,125a,125b,125cに接続して、それぞれの半導体薄膜から放射される光の強度を制御する。
以上のように実施の形態1によれば、互いに材料が異なる複数の半導体薄膜をボンディングにより積層し、その積層したそれぞれの発光部として動作する半導体薄膜に、個別に電圧または電流を印加制御するようにしたので、異なる材料の複数の半導体層を格子定数などの制限なく容易に集積でき、コンパクトな発光色可変、発光強度可変の半導体装置が得られる。また、半導体薄膜をボンディングする基板を柔軟性を備えた変形可能な基板とすることにより、変形可能な発光素子ができる。
実施の形態1の変形例1
図3(a)および図3(b)は上記実施の形態1の変形例1の半導体装置の構造を説明する図であり、図3(a)は上面図、図3(b)は図3(a)のA−A’間の断面図である。なお、図3(a)および図3(b)において、図1(a),図1(b),図1(c)と同様のものには同じ符号を付してある。
この実施の形態1の変形例1の半導体装置は、上記実施の形態1の半導体装置(図1(a),図1(b),図1(c)参照)において、導通層106,110および層間絶縁膜105,109を省略した構成である。この実施の形態1の変形例1では、導通層104は第1の半導体薄膜103の上面および第2の半導体薄膜107の下面にコンタクトしており、導通層108は第2の半導体薄膜107の上面および第3の半導体薄膜111の下面にコンタクトしている。
実施の形態1の変形例1の半導体装置の動作を以下に説明する。いずれか1層の半導体薄膜のみを発光させる動作は、上記実施の形態1と同様である。第1の半導体薄膜103を発光させるためには、例えば、導通層102に0[V]を、導通層104に+1.6〜+2.2[V]、例えば+1.9[V]を、それぞれ印加する。この電位差+1.9[V]により、第1の半導体薄膜103の発光部が発光する。また、第2の半導体薄膜107を発光させるためには、例えば、導通層104に0[V]を、導通層108に+2.4〜+3[V]、例えば+2.7[V]を、それぞれ印加する。この電位差+2.7[V]により、第2の半導体薄膜107の発光部が発光する。同様に、第3の半導体薄膜111を発光させるためには、例えば、導通層108に0[V]を、導通層112に+2.8〜+4[V]、例えば+3.4[V]を、それぞれ印加する。この電位差+3.4[V]により、第3の半導体薄膜111の発光部が発光する。このように、いずれか1層の半導体薄膜のみを発光させる場合には、発光させる半導体薄膜の上下の導通層に所定の電圧および0[V]をそれぞれ印加する。
これに対し、第1の半導体薄膜103と第2の半導体薄膜107を同時に発光させるためには、例えば、導通層102に0[V]を、導通層104に+1.6〜+2.2[V]、例えば+1.9[V]を、導通層108に+4〜+5.2[V]、例えば+4.6[V]を、それぞれ印加することにより、第1の半導体薄膜103および第2の半導体薄膜107のそれぞれの発光部が発光するために必要な電位差を印加する。同様に、全ての半導体薄膜を同時に発光させるには、例えば、導電層102,104,108,112に、0[V],+1.6〜+2.2[V]、例えば+1.9[V],+4〜+5.2[V]、例えば+4.6[V],+6.8〜+9.2[V]、例えば+8[V]をそれぞれ印加することにより、それぞれの半導体薄膜の発光部が発光するために必要な電位差を印加する。上述のように、各層に印加する電圧は、各層からの光量が所望の光量となるように適宜調整することができる。また、各層に印加する電圧の例は、一例であって、各半導体層と導通層間の接触抵抗、半導体−電極間の接触抵抗、各半導体層の抵抗率などにより、上記電圧例に制限されないことは、言うまでもない。
このように実施の形態1の変形例1では、それぞれの半導体薄膜に印加する電圧は他の半導体薄膜に印加する電圧によって変化するため、他の半導体薄膜に印加する電圧または電流を考慮しつつ、それぞれの半導体薄膜に印加する電圧または電流を一括して制御する駆動制御手段をさらに設け、あるいはこのような駆動制御手段を接続領域115a,115b,115c,125aに接続して、それぞれの半導体薄膜から放射される光の強度を制御する。
実施の形態1のその他変形
上記実施の形態1については、上記変形例1の他にも以下の(1)〜(5)のような種々の変形が可能である。
(1)独立した半導体薄膜積層構造を複数、1次元的あるいは2次元的に基板上に配列ないし、集積することもできる。
(2)積層する半導体薄膜を3層ではなく適宜所望の機能、スペースなどを考慮して、2層とすることもできる。また、4層以上とすることもできる。
(3)フレキシビリティを要求されない場合には、基板101を変形可能な材料ではなく、リジッドな基板とすることもできる。
(4)その他、配線や層間絶縁膜開口部の構造、配置、大きさなど種々の変形が可能である。
(5)上記実施の形態1では、発光素子を備えた半導体薄膜を積層した例に具体的に説明したが、他の素子を備えた半導体薄膜を積層し、集積化を図ることもできる。
実施の形態2
図4(a)および図4(b)は本発明の実施の形態2の半導体装置の構造を説明する図であり、図4(a)は上面図、図4(b)は図4(a)のA−A’間の断面図である。なお、図4(a)および図4(b)において、図1(a),図1(b),図1(c)と同様のものには同じ符号を付してある。
この実施の形態2の半導体装置は、上記実施の形態1の半導体装置(図1(a)および図1(b)参照)において、導通層104,106,108,110および層間絶縁膜105,109ならびに配線113a,113b,123b,123cを省略した構成である。この実施の形態2では、第1の半導体薄膜103と第2の半導体薄膜107および第2の半導体薄膜107と第3の半導体薄膜111を直接ボンディングしたものである。
例えば、第1の半導体薄膜103、第2の半導体薄膜107、第3の半導体薄膜111を順に発光波長が短くなるように構成する。第1の半導体薄膜103と第2の半導体薄膜107のボンディング界面は、例えばGaAs/GaAsとすることができる。また、第2の半導体薄膜107と第3の半導体薄膜111のボンディング界面は、例えばGaAs/GaNとすることができる。
この実施の形態2の半導体装置の製造手順は、半導体薄膜の間に設ける導通層および層間絶縁膜の形成手順がないこと、ならびに層間絶縁膜117に開口部を設けて配線113aを形成する手順において配線113b,113c,123b,123cを形成しないことを除いて、上記実施の形態1の半導体装置の製造手順と同様である。
実施の形態2の半導体装置の動作を以下に説明する。この実施の形態2の半導体装置は、例えば上記実施の形態1と同様に端面方向(半導体薄膜の積層方向に対して垂直の方向)から光を放射する形態の発光素子である。
この実施の形態2では、導通層112(電極コンタクト部116c,接続領域115c)と導通層102(接続領域125a)の間に電圧を印加することにより、第1の半導体薄膜103,第2の半導体薄膜107,第3の半導体薄膜111の発光部を発光させ、上記印加する電圧を変化させることにより、それぞれの半導体薄膜の発光強度を制御する。このため、この実施の形態2では、最上層および最下層の半導体薄膜に印加する電圧または電流を制御する駆動制御手段をさらに設け、あるいはこのような駆動制御手段を接続領域115c,125cに接続して、それぞれの半導体薄膜から放射される光の強度を制御する。
なお、この実施の形態2では、電極が上下に1つずつあるのみなので、発光させる半導体薄膜を選択することはできない。そのため、3原色の発光半導体薄膜を用いて同時に発光させて白色光を得ることができる。
以上のように実施の形態2によれば、半導体薄膜を直接ボンディングして積層するようにしたので、上記実施の形態1と比較して製造手順を簡略化することができる。
実施の形態2の変形例1
図5(a)および図5(b)は上記実施の形態2の変形例1の半導体装置の構造を説明する図であり、図5(a)は上面図、図5(b)は図5(a)のA−A’間の断面図である。なお、図5(a)および図5(b)において、図4(a)および図4(b)と同様のものには同じ符号を付してある。
この実施の形態2の変形例1の半導体装置では、第3の半導体薄膜111上に導通層112を設けていない。その他の構造は、上記実施の形態2の半導体装置と同様である。このように導通層112を設けない構造とすることにより、上面から光を放射する発光素子とすることができる。
この実施の形態2の変形例1では、下層の半導体薄膜ほど発光波長が長くなるように、半導体薄膜を積層することが望ましい。つまり、第1の半導体薄膜103、第2の半導体薄膜107、第3の半導体薄膜111を順に発光波長が短くなるように構成することが望ましい。例えば、下層から、赤色発光の半導体薄膜,緑色発光の半導体薄膜,青色発光の半導体薄膜の順に積層することが望ましい。このように半導体薄膜を積層することにより、下層の半導体薄膜から放射される光が上層の半導体薄膜で大幅に吸収されて上面から見た時にその波長の発光強度が減衰することを防止することができる。
なお、この実施の形態2の変形例1でも、上記実施の形態2と同様に、電極が上下に1つずつあるのみなので、発光させる半導体薄膜を選択することはできず、3原色の発光半導体薄膜を用いて同時に発光させて白色光を得ることができる。勿論、白色光に限定されず、合成された視覚する光の色が他の色であってもよい。
実施の形態2の変形例2
図6(a)および図6(b)は上記実施の形態2の変形例2の半導体装置の構造を説明する図であり、図6(a)は上面図、図6(b)は図6(a)のA−A’間の断面図である。なお、図6(a)および図6(b)において、図4(a)および図4(b)と同様のものには同じ符号を付してある。
この実施の形態2の変形例2の半導体装置は、上記実施の形態2の半導体装置(図4(a)および図4(b)参照)において、第3の半導体薄膜111上の導通層112を透明導通層(透明導電膜,透明電極)112aとしたものである。このように透明電極112aを設けることにより、上面から光を取り出すことができ、かつ半導体薄膜内に流す電流を半導体薄膜内に均一に広げることができる。
実施の形態2の変形例3
図7は上記実施の形態2の変形例3の半導体装置の構造を説明する上面図であり、図4(a)および図4(b)と同様のものには同じ符号を付してある。
この実施の形態2の変形例3の半導体装置は、上記実施の形態2の半導体装置(図4(a)および図4(b)参照)において、第1の半導体薄膜103の上面にコンタクトする配線115aおよび第2の半導体薄膜107の上面にコンタクトする配線115bを設けたものである。
実施の形態2のその他変形
その他種々の変形については、例えば、上記実施の形態1で説明したような同等の変形例が適用できる。
実施の形態3
図8(a)および図8(b)は本発明の実施の形態3の半導体装置の構造を説明する図であり、図8(a)は上面図、図8(b)は図8(a)のA−A’間の断面図である。なお、図8(a)および図8(b)において、図5(a),図5(b),図7と同様のものには同じ符号を付してある。
この実施の形態3の半導体装置は、上実施の形態2の変形例1の半導体装置(図5(a)および図5(b)参照)または上実施の形態2の変形例3の半導体装置(図7参照)において、導電層102上の分割された平面領域として隣接する第1の領域,第2の領域,第3の領域に第1の半導体薄膜103,第2の半導体薄膜107,第3の半導体薄膜111を積層せずにそれぞれ単層で設けたものである。従って、この実施の形態3では、全ての半導体薄膜の下面が導電層102にコンタクトしている。
この実施の形態3の半導体装置において、第1の半導体薄膜103を発光させるためには、例えば、導通層102に0[V]を、電極コンタクト部116aに+1.6〜+2.2[V]、例えば+1.9[V]を、それぞれ印加する。この電位差+1.9[V]により、第1の半導体薄膜103の発光部が発光する。また、第2の半導体薄膜107を発光させるためには、例えば、導通層102に0[V]を、電極コンタクト部116bに+2.4〜+3[V]、例えば+2.7[V]を、それぞれ印加する。この電位差+2.7[V]により、第2の半導体薄膜107の発光部が発光する。同様に、第3の半導体薄膜111を発光させるためには、例えば、導通層102に0[V]を、電極コンタクト部116cに+2.8〜+4[V]、例えば+3.4[V]を、それぞれ印加する。この電位差+3.4[V]により、第3の半導体薄膜111の発光部が発光する。
このように、第1の半導体薄膜103を発光させるには電極コンタクト部116a(接続領域115a)と導通層102(接続領域125a)間に、第2の半導体薄膜107を発光させるには電極コンタクト部116b(接続領域115b)と導通層102(接続領域125a)間に、第3の半導体薄膜111を発光させるには電極コンタクト部116c(接続領域115c)と電極コンタクト部126c間に、それぞれ電圧を独立に印加し、それぞれの半導体薄膜の発光素子の駆動電流を個別に制御し、それぞれの半導体薄膜から放射される光の強度を個別に調節することにより、全体として視覚できる発光色(発光素子としての発光色)を制御する。
以上のように実施の形態3によれば、単層の半導体薄膜を導通層102上の水平方向に分割された複数の平面領域に集積化する形態であるので、異なる材料の半導体薄膜が持つ熱的特性、機械的特性、電気特性、発光特性などの諸特性が大きく異なる場合であっても、高密度に集積化することができると同時に、容易に駆動制御することができる。
実施の形態3の変形例1
図9は上記実施の形態3の変形例1の半導体装置の構造を説明する上面図であり、図8(a)および図8(b)と同様のものには同じ符号を付してある。
この実施の形態3の変形例1では、半導体薄膜の下面の導通層102を3つの導通層102a,102b,102cに分割しており、第1の半導体薄膜103,第2の半導体薄膜107,第3の半導体薄膜111の下面は、分割された互いに異なる導通層102a,102b,102cにコンタクトしている。導通層102a,102b,102cは、異なる材料の導通層とすることもできる。
このように半導体薄膜の下面の導通層を分割してそれぞれの半導体薄膜の下面を互いに異なる導通層にコンタクトさせることにより、それぞれの半導体薄膜が備えている特性に従ってより的確なボンディング構造を形成することができる。
実施の形態3のその他の変形例
上記実施の形態3においても、上記実施の形態2(図4(a)および図4(b)参照)または上記実施の形態2の変形例2(図6(a)および図6(b)参照)と同様に、それぞれの半導体薄膜の上面に導通層または透明電極を設けることが可能である。また、1次元的に分割した複数の平面領域のみならず、2次元的に分割した複数の平面領域のそれぞれに半導体薄膜を設けることも可能である。
実施の形態4
図10(a),図10(b),図10(c)は本発明の実施の形態4の半導体装置の構造を説明する図であり、図10(a)は上面図、図10(b)は図10(a)のA−A’間の断面図、図10(c)は図10(a)のB−B’間の断面図である。なお、図10(a),図10(b),図10(c)において、図5(a),図5(b),図8(a),図8(b)と同様のものには同じ符号を付してある。
この実施の形態4の半導体装置は、上記実施の形態2の変形例1の半導体装置(図5(a)および図5(b)参照)または上記実施の形態3の半導体装置(図8(a)および図8(b)参照)において、導電層102上の第1の領域に第1の半導体薄膜103および第2の半導体薄膜107を2層に積層して設け、導電層102上の第2の領域に第3の半導体薄膜111を単層で設けたものである。
この実施の形態4では、例えば、第1の半導体薄膜103は、赤色発光するようなAlGa1−xAs系の材料、あるいは(AlGa1−xIn1−yP(例えばGaAsに格子整合するy=0.51)の材料、第2の半導体薄膜107は、緑色発光するような(AlGa1−xIn1−yP(例えばGaAsに格子整合するy=0.51)の材料、あるいはGaInN/GaN系の材料、第3の半導体薄膜111は、青色発光するようなGaInN/GaN系の材料とすることができる。
この実施の形態4では、2層に積層した第1の半導体薄膜103および第2の半導体薄膜107については、電極コンタクト部116b(接続領域115b)と導通層102(接続領域125a)の間に電圧を印加することにより、上記2つの半導体薄膜の発光部をそれぞれ発光させ、上記印加する電圧を変化させることにより、上記2つの半導体薄膜の発光強度を変化させる。また、単層の第3の半導体薄膜111については、電極コンタクト部116c(接続領域115c)と導通層102(接続領域125a)の間に電圧を印加することにより、その発光部を発光させ、上記印加する電圧を変化させることにより、その発光強度を変化させる。
以上のように実施の形態4によれば、半導体薄膜を設ける領域を複数の領域に分けたので、半導体薄膜を積層する際に、よりボンディングし易いペアの組み合わせを選んでボンディングすることができる。また、半導体薄膜の積層構造に一括して電圧を印加する場合において、比較的電圧降下が小さい材料を選んでペアを組んで電圧を印加することによって、動作制御し易くなる。
実施の形態4の変形例
上記実施の形態4においても、積層構造として、上記実施の形態1(図1(a),図1(b),図1(c)参照)、上記実施の形態1の変形例1(図3(a)および図3(c)参照)、上記実施の形態2(図4(a)および図4(b)参照)、上記実施の形態2の変形例2(図6(a)および図6(b)参照)、または上記実施の形態2の変形例3(図7参照)の積層構造を採用することが可能であり、単層構造として、上記実施の形態2(図4(a)および図4(b)参照)、上記実施の形態2の変形例2(図6(a)および図6(b)参照)の構造を採用することも可能である。つまり、それぞれの半導体薄膜に個別に電圧を印加するように、それぞれの半導体薄膜に個別の電極を設けた構造や、最上層の半導体薄膜の上面に導通層または透明電極を設けた構造とすることも可能である。
また、上記実施の形態4では、第1の領域を2層の積層構造、第2の領域を単層の半導体薄膜としたが、それぞれの領域においての層数は適宜変更することが可能である。また、3つ以上に分割したそれぞれの領域に半導体薄膜を設けた構造とすることも可能である。
実施の形態5
図11(a)および図11(b)は本発明の実施の形態5の半導体装置の構造を説明する図であり、図11(a)は上面図、図11(b)は図11(a)のA−A’間の断面図である。なお、図11(a)および図11(b)において、図8(a)および図8(b)と同様のものには同じ符号を付してある。
この実施の形態5の半導体装置は、上記実施の形態3の半導体装置(図8(a)および図8(b)参照)において、第1の領域に設けた第1の半導体薄膜103,第2の領域に設けた第2の半導体薄膜107,第3の領域に設けた第3の半導体薄膜111の上部または上方に、それぞれ互いに発光色の異なる蛍光体(蛍光材料パターン)120a,120b,120cを設けたものである。
この実施の形態5では、第1の半導体薄膜103,第2の半導体薄膜107,第3の半導体薄膜111は、例えば同じ材料からなる同じ構造の半導体薄膜であって、例えば青色発光を得るGaInN/GaN多重量子井戸を含む半導体薄膜とすることができる。なお、これらの半導体薄膜を、互いに異なる材料、互いに異なる構造とするもとも可能である。
また、蛍光材料120a,120b,120cは、異なる発光色が得られるで材料であって、それぞれの半導体薄膜上の全部または一部を被覆するような領域に形成されている。ここでは、例えば、第1の半導体薄膜103上の蛍光体120aは赤色を発色する蛍光材料、第2の半導体薄膜107上の蛍光体120bは緑色を発光する蛍光材料、第3の半導体薄膜111上の蛍光体120cは青色を発光する蛍光材料である。
このような実施の形態5の半導体装置では、上記実施の形態3と同様に、電極コンタクト部116a(接続領域115a)と導通層102(接続領域125a)間、電極コンタクト部116b(接続領域115b)と導通層102(接続領域125a)間、第3の半導体薄膜111を発光させるには電極コンタクト部116c(接続領域115c)と電極コンタクト部126c間に、それぞれ個別に電圧を印加することにより、第1の半導体薄膜103,第2の半導体薄膜107,第3の半導体薄膜111の発光部をそれぞれ発光させ、上記印加する電圧を変化させることにより、それぞれの半導体薄膜の発光強度を個別に制御する。
それぞれの半導体薄膜の上面から取り出された光は、それぞれの半導体薄膜上に設けられた蛍光体120a,120b,120cに入射してそれぞれの蛍光体を励起および発光させ、蛍光体120aからは赤色光、蛍光体120bからは緑色光、蛍光体120cからは青色光が、それぞれ取り出される。それぞれの半導体薄膜の発光強度を個別に制御するを制御することにより、全体として視覚できる発光色(発光素子としての発光色)を制御する。
以上のように実施の形態5によれば、それぞれの半導体薄膜上に互いに異なる発光色を備えた蛍光体を設けたので、蛍光体材料を適宜選択することにより、発光色を調整することができる。
実施の形態の変形例
上記それぞれの実施の形態では、3つの半導体薄膜を集積したものを1単位とする形態について説明したが、2つの半導体薄膜または4つ以上の半導体薄膜によって1単位を構成することも可能である。また、集積化した半導体薄膜が青色から赤色まで幅広い発光波長をカバーする例に限定されない。例えば、多数の半導体薄膜を集積化し、それぞれの半導体薄膜が赤色の範囲内の適当な波長ステップ幅(例えば30[nm]ステップ)で変化するような半導体薄膜を集積化することも可能である。なお、上記それぞれの実施の形態で説明のために図示した形状や大きさの関係、積層関係、配線形状、位置関係などの詳細は、本発明を限定するものではない。
101 基板
102 導通層
103 第1の半導体薄膜
104 導通層
105 層間絶縁膜
106 導通層
107 第2の半導体薄膜
108 導通層
109 層間絶縁膜
110 導通層
111 半導体薄膜
112 導通層
112a 透明導通層(透明導電膜,透明電極)
113a,113b,113c 配線
115a,115b,115c 接続領域
116a,116b,116c 電極コンタクト部
117 層間絶縁膜
120a,120b,120c 蛍光体
123b,123c 配線
125a,125b,125c 接続領域
126b,126c 電極コンタクト部
1001a,1001b GaAs基板
1002a,1002b GaAsバッファ層
1003a,1003b AlAs層
1004 サファイア基板
1005 AlN層
1031 n型GaAs層
1032 n型AlGa1−xAs層
1033 p型AlGa1−yAs層
1034 p型AlGa1−zAs層
1035 p型GaAs層
1071 n型GaAs層
1072 n型AlIn1−xP層
1073 p型GaIn1−yP層
1074 p型AlIn1−zP層
1075 p型GaAs層
1111 n型GaN層
1112 GaInN/GaN多重量子井戸層
1113 p型AlGaN層
1114 p型GaN層

Claims (6)

  1. 絶縁性を有する基板と、
    前記基板の一方の表面に沿って形成された導通層と、
    前記基板の表面に沿った方向に互いに分離され、前記導通層に接合され、かつそれぞれが結晶構造を有する複数の半導体薄膜と、
    前記複数の半導体薄膜のそれぞれの、前記導通層との接合面とは反対側の面に接続された電極と
    を備え、
    前記複数の半導体薄膜のそれぞれは、前記導通層と前記電極との間に電圧が印加されることにより前記基板の表面に対して略垂直方向に発光する発光素子を含み、
    前記複数の半導体薄膜のうち少なくとも2つは、それぞれに含まれる発光素子が互いに異なる波長の光を発するものであり、
    前記導通層は、前記基板の表面に沿った方向に互いに分離された第1の領域および第2の領域を有し、前記第1の領域上および前記第2の領域上には、互いに異なる数の前記半導体薄膜が設けられている
    ことを特徴とする半導体装置。
  2. 前記電極は、透明導電膜で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第1の領域上には複数個の前記半導体薄膜が設けられ、前記第2の領域上には1個の前記半導体薄膜が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
  4. 前記導通層と前記半導体薄膜との接合部から前記基板の表面に沿った方向に離れた位置において、前記導通層の表面が露出し、接続領域を形成していることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の半導体装置。
  5. 前記第1の領域上に設けられる複数個の前記半導体薄膜は、互いに直接接合されていることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
  6. 前記半導体薄膜は、前記導通層に分子間力で接合されていることを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載の半導体装置。
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