JP5036743B2 - フロー制御方法とシステムおよびプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、IP(Internet Protocol)ネットワークにおける各フローのパケット転送レートを制御する技術に係り、特に、効果的なレート制御により、巨大フローによる網の占有を効率的に防止するのに好適な技術に関するものである。
IPネットワークが広く利用されてくるに伴って、IPネットワーク上での通信品質保証に対する要求が高まっている。その一方で、P2Pアプリケーションの出現に伴うトラヒックパターンの急激な変動に代表されるように、各フローのトラヒック特性はますます多種多様となり、それに伴い各種フローの品質要求も多様化している。
例えば、P2Pトラヒックのような長時間高レートフローを適切にコントロールして、レスポンス時間に敏感なwebのようなファイルサイズの小さいフローの品質を確保することが要求される場合が想定される。
その一方で、通信設備に対するコストを抑える必要がある。従って、与えられた通信帯域を有効利用して各フローの所望の通信品質を維持できるように各フローのパケット転送レートを適切に制御することが重要となっている。
従来のレート制御技術は、その瞬間(空間方向)の各フローのレートが公平になるように制御するものが一般的である。例えば、非特許文献1の189頁に記載のWFQ(Weighted Fair Queueing)や、非特許文献2のCSFQ(core−stateless−fair−queueing)等の技術がある。
しかしながら、このような技術では、空間方向のみしか考慮しないため、P2Pトラヒックのように長時間に渡って存在するフローに常に一定の帯域を与えることになり、その結果、webのような小さいファイルを転送するだけのフローは、その瞬間の公平な帯域分の割当が与えられるのみであり、該フローは圧迫されてしまい、図1の左側で示すように、webのような短いフローの転送時間が長くなってしまう。
それに対して、図1の右側で示すように、時間方向も考慮に入れて各フローのレートを制御すると、P2Pのような長時間フローのファイル転送完了時間も劣化させずに、かつ、webのようなサイズの小さいフローのレスポンス時間(ファイル転送時間)も向上させることが可能となる。
尚、このような時間方向も考慮したレート制御技術は、例えば、非特許文献3,4,5に記載されている。しかしながら、これらの技術では、各ノードでフロー毎にキューイングし、フロー毎にパケット転送処理のスケジューリングを行うため、フロー数の多いノードではスケーラビリティに問題があった。
このような問題に対処するために、本発明者らは、特許文献1(特願2004−022612号、特許第4238150号公報)において、各ノードでフロー毎に状態管理することなく、空間方向のみならず時間方向も考慮して、長時間に渡って高レートでトラヒックを送出する巨大フローを適切に制御することにより、各フローの通信品質を維持できるようなレート制御技術を考案した。
このレート制御技術では、フロー数に対するスケーラビリティを確保するため、diffservアーキテクチャ(非特許文献6参照)を利用する。diffservでは、通信網の入口にある境界ノードと、網の内部にある内部ノードで機能分担を行う。
そして、多重フロー数の少ない境界ノードでは、ユーザフロー毎にトラヒックを監視し、その監視結果に応じてパケットヘッダにタギングをし、多重フロー数の多い内部ノードは、フロー毎に状態管理せずにタギングの有無のみをチェックし、そのときの輻輳状況に応じてパケットの選択廃棄・優先制御を実施する。
また、境界ノードでは、各フローに対して許可レートを与え、許可レートを超えて転送されているパケットにタギングをする。
この許可レートは、フロー開始時には予め定めた初期レートに設定し、フローの持続時間や転送バイト数に応じて減少させ、内部ノードでは網が輻輳した場合には、タギングされたパケットを優先的に廃棄することにより、巨大フローを制御する。
しかしながら、この技術では、初期レートを適切に調整しないと性能が劣化する恐れがあった。
例えば、もし、初期レートが大きすぎて、網の内部でタギングされたパケットをいくら廃棄しても輻輳が緩和しない場合、タグなしパケットもバッファ溢れのために損失する可能性がある。そうなると、タグなしパケットを優先させることができなくなり、短いフローを優先させることができない可能性がある。
また、逆に、初期レートが低めに設定されすぎると、フロー間の差別化が図れなくなる可能性があった。
特許第4238150号公報
戸田巌,"ネットワークQoS技術",オーム社出版局,2001. I.Stoica, S.Shenker, and H.Zhang,"Core−stateless fair queueing:achieving approximately fair bandwidth allocations in high−speed networks,"proceedings of ACM SIGCOMM98,pp.118−130,1998. T.S.Eugene Ng, D.C.Stephens, I.Stoica, and H.Zhang,"Supporting best−effort traffic with fair service curve,"IEEE Globecom99,pp.1799−1807,1999. 山垣,戸出,村上,"フロー継続状況を考慮に入れたフロー管理型パケット廃棄制御方式",電子情報通信学会論文誌 Vol.J86−B,No.8,pp.1578−1588,2003. I.A.Rai, E.W.Biersack, and G.U.−Keller,"Size−based scheduling to improve the performance of short TCP flows",IEEE Network,Jan./Feb.2005. An architecture for differentiated services,IETF RFC2475. M.May, J.−C.Bolot, A.J.−Marie, and C.Diot,"Simple performance models of differentiated services schemes for the Internet,"INFOCOM99,pp.1385−1394,1999.
解決しようとする問題点は、従来の技術では、初期レートを適切に調整しないと性能が劣化する恐れがある点である。
本発明の目的は、これら従来技術の課題を解決し、巨大フローの通信品質を損なうことなく、かつ、webのような小さいサイズのフローのレスポンス時間を向上させて、与えられた帯域を有効利用することを可能とすることである。
上記目的を達成するため、本発明では、通信網(IPネットワーク)の入口にある境界ノードが、ユーザフロー毎にトラヒックを監視し、その監視結果に応じてパケットヘッダにタギングをし、通信網の内部に位置する内部ノードが、タギングの有無とそのときの輻輳状況に応じてパケットの選択廃棄・優先制御を行い、各フローのパケット転送レートを制御する構成において、境界ノードは、各フローに対して許可レートを与え、許可レートを超えて転送されているパケットにタギングをする。各フローの許可レートは、通信開始時には初期レートに設定し、その後、フローの持続時間やパケット転送量に応じて減少させる。内部ノードは、網が輻輳した場合にはタギングされたパケットを優先的に廃棄することにより、長時間に渡って高レートで転送している巨大フローを制御する。特に、本発明では、内部ノードが測定した通信網のトラヒック情報を、管理サーバで収集し、それを用いて、初期レートを動的に変更する。
本発明によれば、初期レートをネットワークの状態に応じて適切に調整することにより、巨大フローを適切に制御し、巨大フローの通信品質を損なうことなく、かつ、webのような小さいサイズのフローのレスポンス時間を向上させて、与えられた帯域を有効利用することが可能となる。
空間方向のみ考慮した場合と時間方向も考慮した場合の割当帯域とフローの転送時間の関係を示す説明図である。 シミュレーション実験モデル構成例を示す説明図である。 シミュレーションによる初期レート設定の性能の影響を評価した結果を示す説明図である。 本発明が適用されるIPネットワークの基本構成の一例を示す構成図である。 本発明に係るフロー制御システムを構成する境界ノードの構成例を示すブロック図である。 本発明に係るフロー制御システムを構成する内部ノードの構成例を示すブロック図である。 本発明に係るフロー制御システムを構成する管理サーバの構成例を示すブロック図である。 シミュレーション評価より得たファイル転送時間の時系列状態を示す説明図である。
以下、図を用いて本発明を実施するための形態例を説明する。図4においては、本発明が適用されるIPネットワークの基本構成の一例を示しており、パーソナルコンピュータ等からなる複数のエンドユーザ端末41a〜41eが境界ノード42a〜42cを介してIPネットワーク40に収容され、IPネットワーク40内には内部ノード43a,43bが設けられ、境界ノード42a〜42cと内部ノード43a,43bに本発明に係る処理を実行するのに必要な機能を配備し、かつ、それらの境界ノード42a〜42cと内部ノード43a,43bを管理する管理サーバ44によって、本発明に係る巨大フロー制御システムを構築している。
境界ノード42a〜42cと内部ノード43a,43bおよび管理サーバ44のそれぞれは、エンドユーザ端末41a〜41eと同様に、CPU(Central Processing Unit)や主メモリからなるコンピュータ構成であり、プログラムされたコンピュータ処理により、本発明に係る処理を実行する。
境界ノード42a〜42cと内部ノード43a,43bおよび管理サーバ44のそれぞれの内部構成を図5,6,7に示す。
図5においては、境界ノード50として、図4における境界ノード42a〜42cの構成例を示しており、境界ノード50は、プログラムされたコンピュータ処理を実行する機能として、パケットヘッダ解析部51と、フロー管理部52、違反タギング部53、パケット転送部54を有している。
図6においては、内部ノード60として、図4における内部ノード43a,43bの構成例を示しており、内部ノード60は、プログラムされたコンピュータ処理を実行する機能として、パケットヘッダ解析部61と、トラヒック測定部62、キュー長監視部63、パケット廃棄決定部64、パケット転送部65を有している。
図7においては、管理サーバ70として、図4における管理サーバ44の構成例を示しており、管理サーバ70は、プログラムされたコンピュータ処理を実行する機能として、トラヒック収集部71と、経路管理部72、初期レート調整部73を有している。
図5に示す境界ノード50は、パケットヘッダ解析部51において、エンドユーザから到着したパケットから、送信元IPアドレス、着信先IPアドレス、送信元ポート番号、着信先ポート番号、プロトコル番号などの情報を読み取った後、その情報をフロー管理部52へ通知し、到着パケットを違反タギング部53に転送する。
フロー管理部52は、フロー毎に状態を管理するテーブルを予め記憶装置に格納している。そのテーブルでは、フローi毎に、現在の許可レートAR_i、および転送バイト数Biを記憶しておく。
本例では、フロー管理部52は、許可レートAR_iの初期値として、初期レートAR0をセットする。
フロー管理部52は、パケット到着毎に、そのパケットサイズを読み出し、転送バイト数Biを、「Bi←Bi+パケットサイズ」により更新する。
そして、転送バイト数Biが予め定めた閾値N(例えば1Mbyte)を超えると、フロー管理部52は、許可レートAR_iを、「AR_i←max{α1×AR_i,α2×AR0}」により更新し、かつ、転送バイト数Biを「0」にリセットし、許可レートAR_iを更新した旨を違反タギング部53に通知する。
違反タギング部53は、許可レートAR_iを用いて、パケット到着毎に、現在の実際の送信レートが許可レートAR_iを超えているかどうかをチェックし、超えている場合には、そのパケットにタグをつけて、パケット転送部54へ送信する。
パケット転送部54は、違反タギング部53から送信されてきたパケットを、例えば図6に示す内部ノード60へ転送する。
図6に示す内部ノード60は、出力リンク毎に以下に示す処理を実行する。
まず、パケットヘッダ解析部61において、例えば図5の境界ノード50から到着したパケットのパケットヘッダを読み出し、タギングされているかどうかを調べ、当該パケットをパケット廃棄決定部64へ転送すると共に、トラヒック測定部62へも転送する。
もし、当該パケットがタギングされていれば、パケットヘッダ解析部61は、その旨をキュー長監視部63に通知し、キュー長監視部63は、リンクへの出力待ちバッファにおいてバッファ内キュー長Qを読み出し、その値(バッファ内キュー長Q)をパケット廃棄決定部64へ通知する。
パケット廃棄決定部64は、キュー長監視部63から通知されたバッファ内キュー長Qの値を廃棄確率決定関数f(Q)に代入して、廃棄確率pを計算する。
ここで、廃棄確率決定関数p=f(Q)は、以下のようにして算出する。
if Q=<Q_th_min
then f(Q)=0
if Q_th_min<Q<=Q_th_max
then f(Q)=(Q−Q_th_min)/(Q_th_max−Q_th_min)×γ
if Q>Q_th_max
then f(Q)=1
ここで、「Q_th_min」と「Q_th_max」および「γ」は予め定められたしきい値、あるいはパラメータである。尚、この技術は、例として、非特許文献7で示されているパケット廃棄技術を用いているが、他の技術を用いても良い。
パケット廃棄決定部64は、計算した廃棄確率pに基づいて、到着したパケットを廃棄するか否かを決定し、廃棄しないと決定すれば、当該パケットをパケット転送部65に転送する。
パケット転送部65は、リンク出力待ちバッファを持ち、受信したパケットをバッファに格納する。もし、バッファが一杯であれば、受信したパケットをそこで廃棄する。
バッファにパケットが格納できたら、パケット転送部65は、パケットを受け付けた旨をキュー長監視部63に通知する。
キュー長監視部63は、パケット受け付けの通知を受け取ると、バッファ内キュー長Qの値を、「Q←Q+1」により更新する。
また、パケット転送部65は、出力リンク帯域に従ってパケットを送出すると、キュー長監視部63にその旨を通知し、その通知を受け取ったキュー長監視部63は、バッファ内キュー長Qの値を、「Q←Q−1」により更新する。
トラヒック測定部62は、自身の内部ノードIに接続されるリンクjのk番目の測定区間におけるリンク使用率「rho_k(I,j)」を一定周期毎に測定する。尚、リンク使用率とは、その測定区間中に該リンクを通過したパケットのバイト数の総和を測定周期(例えば10分)で割り、さらにその値を該リンク容量で割ったものである。
また、内部ノードIにおけるトラヒック測定部62は、リンクjへのk番目の測定周期において、リンクjへ到着するタギングされたパケット(タグ付パケット)の到着レート「t_k(I,j)」(bps)を測定し、「r_k(I,j)=t_k(I,j)/C(I,j)」により、タグ付割合「r_k(I,j)」を計算する。
ここで、C(I,j)は、内部ノードiに接続するリンクjのリンク容量(bps)である。
内部ノードiにおけるトラヒック測定部62は、その測定結果「rho_k(I,j)」および「r_k(I,j)」を、例えば図7に示す管理サーバ70に送信する。
パケット転送部65は、パケットを別の内部ノードまたは境界ノードへ転送する。
図7に示す管理サーバ70では、図6における内部ノード60から通知されたリンク使用率とタグ付割合をトラヒック収集部71で受信し、その結果を、初期レート調整部73に通知する。
また、管理サーバ70は、経路管理部72において、各入り側−出側エッジノードペアmについて、「S_k(m)」をエッジノードペアmの経路上に存在するリンクの集合と定義し、そのリンクの集合を管理する。
管理サーバ70の初期レート調整部73は、エッジノードペアmを流れるフローに対する初期レート「AR0_k+1(m)」を以下の手順で更新する。
尚、「AR0_k+1(m)」は、今k番目の周期として、次の周期(つまりk+1番目の周期)に用いる初期レートである。
まず、初期レート調整部73は、経路管理部72からリンクの集合「S_k(m)」を読み出し、それを用いて、「j_k(m)=argmaxj∈S_k(m)rho_k(I,j)」を求める。
この意味は、リンクの集合「S_k(m)」に属するリンクのうち、最もリンク使用率の高いリンクのIDを「j_k(m)」とする、ということである。
もし、「rho_k(I,j_k(m))>rho_th」かつ「r_k(I,j_k(m))<r_th1」の場合は、「AR0_k+1(m)=AR0_k(m)×min{β,(1−r)/(1−r_k(I,j_k(m)))}」により更新し、もし、「rho_k(I,j_k(m))>rho_th」かつ「r_k(I,j_k(m))>r_th2」の場合は、「AR0_k+1(m)=AR0_k(m)×min{γ,(1−r)/(1−r_k(I,j_k(m)))}により更新する。
ここで、「rho_th」はリンク使用率に対する閾値であり、「r_th1」および「r_th2」はタグ付割合に対する閾値で、「r_th1<r_th2」である。また、「β」、「γ」は予め定められるパラメータで、0<β<1、γ>1である。また、「r」は目標タグ付割合で、0<r<1である。
以下、このような処理動作について説明する。動作を説明するために行ったシミュレーション実験についてまず説明する。
図2に示すネットワークモデルを用いる。図2においては、図4と同様に、複数のエンドユーザ端末21a〜21hが境界ノード22a〜22dを介してIPネットワーク20に収容され、IPネットワーク20内には内部ノード23a,23bが設けられている。ここでは、内部ノード23a,23b間のリンク容量は10Mbpsであり、ボトルネックリンクとなっている。
すなわち、図2のネットワークモデルでは、TCPフローが境界ノード22a〜22dを介して内部ノード23a,23b間のボトルネックリンクに多重されている。
各フローはポアソン過程に従って発生する。フローは2種類存在し、webのような小フローとして、平均100kbyteのファイルを発生するフローと、P2Pのような巨大フローとして、平均10Mbyteのファイルを発生するフローを発生させる。フロー発生比率は、小フロー:巨大フロー=9:1とする。
また、ファイルサイズ分布は、いずれのフローもパレート分布に従うとする(パレート分布の形状を決めるshape parameterは1.5に設定した)。
フロー発生率は、リンク使用率が0.95になるように設定した。
初期レートを、動的に変更せずに、ある固定値(固定値として、0.1Mbps,0.5Mbps,1Mbps,…,500Mbpsの7パターンを評価)に設定した場合の小フローのファイル転送時間を、図3(a)に示す。これより、初期レートが4Mbpsのときに転送時間を最も小さくできていることが分かる。一方で、初期レートが小さすぎる、または大きすぎると転送時間が劣化していることが分かる。
図3(b)においては、ファイル転送時間とタグ付割合との関係をグラフで示している。これは、初期レートが小さいときはタグ付割合が大きいことに対応している。図3(b)で示される内容から、タグ付割合が0.6〜0.8の間にあれば、バランスよくタグがつけられているため、転送時間が良くなっていることが分かる。
以上の実験を通じて、本例では、タグ付割合を目標値rとなるように、初期レートの上げ幅下げ幅を調整している。
このように、本例では、初期レートをネットワークの状態に応じて変化させる。このことにより、巨大フローを適切に制御し、巨大フローの通信品質を損なうことなくwebのような小さいサイズのフローのレスポンス時間を向上させて、与えられた帯域を有効利用することが可能となる。
尚、図2の実験モデルで、初期レートを50Mbpsにセットし、本例のシステムを動作させた場合の、小フローのファイル転送時間の時系列(10分毎の平均ファイル転送時間)を図8に示す。尚、ここでは、10分周期で本例のシステムを動作させており、rho_th=0.8、r_th1=0.4、r_th2=0.8、r=0.6、β=0.5、γ=1000000にセットした。
図8において、「rho=0.95」または「rho=0.8」という凡例は、リンク使用率をそのように設定したことを意味する。これより、初期レートを適切に調整することにより、小さいファイル転送時間を達成できていることが分かる。
参考までに、何も制御しない場合には、ファイル転送時間は、「rho=0.8」の場合で1.1秒以上、「rho=0.95」の場合で2.6秒以上となっていた。それと比べて、図8では小さい転送時間を維持できている。
以上、図1〜図8を用いて説明したように、本例では、通信網(IPネットワーク40)の入口にある境界ノード50が、ユーザフロー毎にトラヒックを監視し、その監視結果に応じてパケットヘッダにタギングをし、通信網の内部に位置する内部ノード60が、タギングの有無とそのときの輻輳状況に応じてパケットの選択廃棄・優先制御を行い、各フローのパケット転送レートを制御する構成において、境界ノード50は、各フローに対して許可レートを与え、許可レートを超えて転送されているパケットにタギングをする。各フローの許可レートは、通信開始時には初期レートに設定し、その後、フローの持続時間やパケット転送量に応じて減少させ、内部ノード60では、網が輻輳した場合にはタギングされたパケットを優先的に廃棄することにより、長時間に渡って高レートで転送している巨大フローを制御する。このとき、本例のシステムでは、本発明に係る処理として、網で測定収集されたトラヒック情報を用いて、初期レートを動的に変更する。
例えば、境界ノード50は、初期レートをAR0とし、フローiの許可レート「AR_i」を「AR_i←AR0_i」にセットし、当該フローからのパケット転送量がN[byte]を越えるたびに、「AR_i←max{α1×AR_i,α2×AR0}」により減少させていく。ここで、α1およびα2は予め定める係数であり、0<α<1の値をとる。
そして、フローからのパケットが到着した場合に、その時点でのAR_iを超えて転送されていると判定されると、当該パケットをタギングする。
一方、網の内部ノード60は、リンクへの出力待ちバッファにおいてバッファ内キュー長Qを監視し、タギングされたパケットが到着すると、確率f(Q)(f()はQに関して単調非減少な関数で、0<=f(Q)<=1)で、当該パケットを廃棄する。
以上の制御を行いながら、内部ノード60は、ネットワークの中で以下のトラヒック測定を実施する。すなわち、内部ノードIは、自身に接続されるリンクjのk番目の測定区間におけるリンク使用率rho_k(I,j)を一定周期毎に測定する。
また、内部ノードIは、リンクjへのk番目の測定周期において、リンクjへ到着するタギングされたパケット(タグ付パケット)の到着レートt_k(I,j)[bps]を測定し、タグ付割合r_k(I,j)を、r_k(I,j)=t_k(I,j)/C(I,j)により計算する。ここで、C(I,j)は内部ノードiに接続するリンクjのリンク容量[bps]である。
各内部ノードは、測定結果rho_k(I,j)およびr_k(I,j)を管理サーバ70へ送信する。
管理サーバ70は、各入り側−出側エッジノードペアmを流れるフローに対する初期レートAR0_k+1(m)を以下の手順で更新する。尚、AR0_k+1(m)は、今k番目の周期として次の周期(つまりk+1番目の周期)に用いる初期レートである。
S_k(m)をエッジノードペアmの経路上に存在するリンクの集合と定義し、管理サーバ70は、それを用いて、j_k(m)=argmaxj∈S_k(m)rho_k(I,j)を求める。この意味は、S_k(m)に属するリンクのうち、最もリンク使用率の高いリンクのIDをj_k(m)とする、ということである。
もし、rho_k(I,j_k(m))>rho_thで、かつ、r_k(I,j_k(m))<r_th1の場合には、AR0_k+1(m)=AR0_k(m)×min{β,(1−r)/(1−r_k(I,j_k(m)))}により更新し、また、rho_k(I,j_k(m))>rho_thで、かつ、r_k(I,j_k(m))>r_th2の場合には、AR0_k+1(m)=AR0_k(m)×min{γ,(1−r)/(1−r_k(I,j_k(m)))により更新する。
ここで、rho_thはリンク使用率に対する閾値で、r_th1,r_th2はタグ付割合に対する閾値、r_th1<r_th2、β、γは予め定めるパラメータで、0<β<1、γ>1である。また、rは目標タグ付割合で、0<r<1である。
また、上述のAR0_k+1(m)の更新手順の代わりに、もし、rho_k(I,j_k(m))>rho_thで、かつr_k(I,j_k(m))<r_th1の場合には、AR0_k+1(m)=AR0_k(m)×min{β,r_k(I,j_k(m)/r))}によりAR0_k+1(m)を更新し、もし、rho_k(I,j_k(m))>rho_thで、かつr_k(I,j_k(m))>r_th2の場合には、AR0_k+1(m)=AR0_k(m)×min{γ,r_k(I,j_k(m))/r}によりAR0_k+1(m)を更新する。
このように、本例では、初期レートをネットワークの状態に応じて適切に調整しており、これにより、巨大フローを適切に制御し、巨大フローの通信品質を損なうことなくwebのような小さいサイズのフローのレスポンス時間を向上させて、与えられた帯域を有効利用することが可能となる。
尚、本発明は、図1〜図8を用いて説明した例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。
例えば、ネットワークの境界ノード50において、各入り側−出側エッジノードペアmを通過する各フローの発生時刻、終了時刻、およびその間に転送されたバイト数を測定し、各フローのスループットを、「転送バイト数/(終了時刻−発生時刻)」により計算し、k番目の測定周期内に終了したフロー全てに対してフロースループットを求め、その平均値をT_k(m)とする。
そして、AR0_(k−1)(m)<AR0_k(m)としたときに、T_(k−1)(m)>T_k(m)となっていれば、AR0_(k+1)(m)をAR0_k(m)よりも大きくし、そうでなければ小さくすることにより、AR_(k+1)(m)を調整することでも良い。これは、上述の技術とは異なり、ファイル転送時間を直接観測し、その結果をフィードバックして初期レートを調整するものである。
あるいは、ネットワークの境界ノード50において、次の手順で、次周期(k+1番目の周期)での初期レートを調整することでも良い。すなわち、ネットワークの境界ノード50は、各入り側−出側エッジノードペアmを通過する各フローの発生時刻、終了時刻、およびその間に転送されたバイト数を測定し、各フローのスループットを、「スループット=転送バイト数/(終了時刻−発生時刻)」により計算し、各フローのフローサイズを「フローサイズ=転送バイト数」により計算し、k番目の測定周期内に観測されたフローx(x=1〜Total_k(m)、…Total_k(m)は、この測定周期内に観測されたフロー数)全てに対してフロースループットT_k(m,x)、およびフローサイズSIZE_k(m,x)を求める。
そして、これらの情報を用いて、仮に初期レートをAR0’にセットしていたら、ネットワークの内部ノードでのタグ付割合がどのようになるかを計算する。
x番目のフローについて、まず、フローサイズSIZE_k(m,x)をN(=1Mbyte)で割った商と余りを、それぞれ、Quo_k(m,x)およびRe_k(m,x)とする。つまり、「SIZE_k(m,x)=N×Quo_k(m,x)+Re_k(m,x)」となる。
最初のN[byte]についてタグ付きで転送されたバイト数は、「max{T_k(m,x)−AR0’,0}×N/T_k(m,x)」、次のN[byte]についてタグ付きで転送されたバイト数は「max{T_k(m,x)−max{α1×AR0’,α2×AR0’},0}×N/T_k(m,x)」、というように計算し、L番目のN[byte]についてタグ付きで転送されたバイト数は、「max{T_k(m,x)−max{α1×AR0’L−1,α2×AR0’},0}×N/T_k(m,x)」、として計算する。尚、α1,α2は、予め定められた係数で、0<α1<1,0<α2<1である。
これを、L=Quo_k(m,x)となるまで繰り返す。その後、残りのRe_k(m,x)[byte]についてタグ付きで転送されたバイト数は、
「max{T_k(m,x)−max{α1×AR0’,α2×AR0’},0}×Re_k(m,x)/T_k(m,x)」、として計算する。
これを全フローに対して実施し、タグ付きで転送されたバイト数として計算された値の総和Sum_tag_k(m)を求める。それを測定周期(例えば10分)で割った量が、エッジノードペアmにおいて、仮に初期レートをAR0’としたときにネットワークへ加わるタグ付きレートである。これを、仮想タグ付きレートV_k(m,AR0’)と呼ぶ。
これを全部のエッジノードペアについて実施し、内部ノードIに接続されるリンクjを通過するエッジノードペアmの仮想レートV_k(m)の和を計算し、それを内部ノードIのリンクjでの仮想レートV_k(j,AR0’)とする。
一定周期毎に測定する内部ノードIに接続されるリンクjのk番目の測定区間におけるリンク使用率rho_k(I,j_k(m))と予め定められたリンク使用率に対する閾値rho_thとを比較する。
もし、「rho_k(I,j_k(m))>rho_th」であれば、V_k(j,AR0’)/C(I,j)と予め定められた目標タグ付割合r(0<r<1)を比較し、「V_k(j,AR0’)/C(I,j)>(1+ε)r」であれば、AR0’を減少させて、上記の手順(仮に初期レートをAR0’だとして、V_k(j,AR0’)を計算するまでの手順)を実行する。尚、εは予め定めるパラメータであり、0<ε<1である(例えばε=0.05)。
逆に、「V_k(j,AR0’)/C(I,j)<(1−ε)r」であれば、AR0’を増加させて、上記の手順(仮に初期レートをAR0’だとして、V_k(j,AR0’)を計算するまでの手順)を実行する。
以上の手順を、「(1−ε)r<V_k(j,AR0’)/C(I,j)<(1+ε)r」となるまで繰り返し、その結果得られたAR0’の値を、次周期(k+1番目の周期)での初期レートとすることでも良い。
20,40:IPネットワーク、21a〜21h,41a〜41e:エンドユーザ端末、22a〜22d,42a〜42c,50:境界ノード、23a,23b,43a,43b,60:内部ノード、44,70:管理サーバ、51:パケットヘッダ解析部、52:フロー管理部、53:違反タギング部、54:パケット転送部、61:パケットヘッダ解析部、62:トラヒック測定部、63:キュー長監視部、64:パケット廃棄決定部、65:パケット転送部、71:トラヒック収集部、72:経路管理部、73:初期レート調整部。

Claims (8)

  1. 通信網の入口にある境界ノードにおいてユーザフロー毎にトラヒックを監視し、該監視の結果に応じてパケットヘッダにタギングをし、通信網の内部に位置する各内部ノードは、タギングの有無とそのときの輻輳状況に応じてパケットの選択廃棄・優先制御を実施して、各フローのパケット転送レートを制御することでフロー制御を行う際に
    上記境界ノードは、各フローに対して許可レートを与え、該許可レートを超えて転送されているパケットにタギングをし、各フローの許可レートをフローの持続時間およびパケット転送量に応じて減少させ、
    上記内部ノードは、網が輻輳した場合にはタギングされたパケットを優先的に廃棄すると共に、通信網でのトラヒック情報を測定して、接続された管理サーバに送信し、
    該管理サーバは、上記内部ノードからトラヒック情報を収集し、収集したトラヒック情報を用いて、上記境界ノードが通信開始時に用いる許可レートの初期値を動的に変更するフロー制御方法であって、
    上記初期レートをAR0とし、フローiの許可レートAR_iをAR_i←AR0_iに設定し、
    上記境界ノードは、フローからのパケット転送量がN[byte]を越えるたびに、予め定められた係数α(0<α<1)を用いてフローiの許可レートAR_iを、AR_i←max{α1×AR_i,α2×AR0}により減少させ、
    フローiからのパケットが到着したときにそのときの許可レートAR_iを超えて転送されていると判定すると該パケットをタギングし、
    上記内部ノードは、リンクへの出力待ちバッファにおいてバッファ内キュー長Qを監視し、タギングされたパケットが到着すると、確率f(Q)(0<=f(Q)<=1)で該パケットを廃棄すると共に、
    自身の内部ノードiに接続されるリンクjのk番目の測定区間におけるリンク使用率rho_k(I,j)を一定周期毎に測定し、
    かつ、リンクjへのk番目の測定周期において、リンクjへ到着するタギングされたパケット(タグ付パケット)の到着レートt_k(I,j)[bps]を測定し、
    自身の内部ノードiに接続するリンクjのリンク容量C(I,j)を用いて、タグ付割合r_k(I,j)を、r_k(I,j)=t_k(I,j)/C(I,j)により計算し、
    該タグ付割合r_k(I,j)の計算結果と上記リンク使用率rho_k(I,j)の測定結果を上記管理サーバへ送信し、
    上記管理サーバは、各入り側−出側エッジノードペアmを流れるフローに対する、次のk+1番目の周期に用いる初期レートAR0_k+1(m)を、下記の第1の手順で更新する
    ことを特徴とするフロー制御方法。
    第1の手順
    エッジノードペアmの経路上に存在するリンクの集合S_k(m)を用いて、j_k(m)=argmaxj∈S_k(m)rho_k(I,j)により、当該リンクの集合S_k(m)に属するリンクのうち、最もリンク使用率の高いリンクj_k(m)を求め、求めたリンクj_k(m)と、リンク使用率に対する閾値rho_th、および、タグ付割合に対する閾値r_th1,r_th2(r_th1<r_th2)と、予め定められたパラメータβ,γ(0<β<1,γ>1)、ならびに目標タグ付割合r (0<r <1)を用いて、
    rho_k(I,j_k(m))>rho_thで、かつ、r_k(I,j_k(m))<r_th1であれば、AR0_k+1(m)=AR0_k(m)×min{β,(1−r )/(1−r_k(I,j_k(m)))}により、AR0_k+1(m)を更新し、
    rho_k(I,j_k(m))>rho_thで、かつ、r_k(I,j_k(m))>r_th2であれば、AR0_k+1(m)=AR0_k(m)×min{γ,(1−r )/(1−r_k(I,j_k(m)))により、AR0_k+1(m)を更新する
  2. 通信網の入口にある境界ノードにおいてユーザフロー毎にトラヒックを監視し、該監視の結果に応じてパケットヘッダにタギングをし、通信網の内部に位置する各内部ノードは、タギングの有無とそのときの輻輳状況に応じてパケットの選択廃棄・優先制御を実施して、各フローのパケット転送レートを制御することでフロー制御を行う際に
    上記境界ノードは、各フローに対して許可レートを与え、該許可レートを超えて転送されているパケットにタギングをし、各フローの許可レートをフローの持続時間およびパケット転送量に応じて減少させ、
    上記内部ノードは、網が輻輳した場合にはタギングされたパケットを優先的に廃棄すると共に、通信網でのトラヒック情報を測定して、接続された管理サーバに送信し、
    該管理サーバは、上記内部ノードからトラヒック情報を収集し、収集したトラヒック情報を用いて、上記境界ノードが通信開始時に用いる許可レートの初期値を動的に変更するフロー制御方法であって、
    上記初期レートをAR0とし、フローiの許可レートAR_iをAR_i←AR0_iに設定し、
    上記境界ノードは、フローからのパケット転送量がN[byte]を越えるたびに、予め定められた係数α(0<α<1)を用いてフローiの許可レートAR_iを、AR_i←max{α1×AR_i,α2×AR0}により減少させ、
    フローiからのパケットが到着したときにそのときの許可レートAR_iを超えて転送されていると判定すると該パケットをタギングし、
    上記内部ノードは、リンクへの出力待ちバッファにおいてバッファ内キュー長Qを監視し、タギングされたパケットが到着すると、確率f(Q)(0<=f(Q)<=1)で該パケットを廃棄すると共に、
    自身の内部ノードiに接続されるリンクjのk番目の測定区間におけるリンク使用率rho_k(I,j)を一定周期毎に測定し、
    かつ、リンクjへのk番目の測定周期において、リンクjへ到着するタギングされたパケット(タグ付パケット)の到着レートt_k(I,j)[bps]を測定し、
    自身の内部ノードiに接続するリンクjのリンク容量C(I,j)を用いて、タグ付割合r_k(I,j)を、r_k(I,j)=t_k(I,j)/C(I,j)により計算し、
    該タグ付割合r_k(I,j)の計算結果と上記リンク使用率rho_k(I,j)の測定結果を上記管理サーバへ送信し、
    上記管理サーバは、各入り側−出側エッジノードペアmを流れるフローに対する、次のk+1番目の周期に用いる初期レートAR0_k+1(m)を、下記の第2の手順で更新する
    ことを特徴とするフロー制御方法。
    第2の手順
    エッジノードペアmの経路上に存在するリンクの集合S_k(m)を用いて、j_k(m)=argmaxj∈S_k(m)rho_k(I,j)により、当該リンクの集合S_k(m)に属するリンクのうち、最もリンク使用率の高いリンクj_k(m)を求め、求めたリンクj_k(m)と、リンク使用率に対する閾値rho_th、および、タグ付割合に対する閾値r_th1,r_th2(r_th1<r_th2)と、予め定められたパラメータβ,γ(0<β<1,γ>1)、ならびに目標タグ付割合r (0<r <1)を用いて、
    rho_k(I,j_k(m))>rho_thで、かつ、r_k(I,j_k(m))<r_th1であれば、AR0_k+1(m)=AR0_k(m)×min{β,r_k(I,j_k(m)/r ))}により、AR0_k+1(m)を更新し、
    rho_k(I,j_k(m))>rho_thで、かつ、r_k(I,j_k(m))>r_th2であれば、AR0_k+1(m)=AR0_k(m)×min{γ,r_k(I,j_k(m))/r }により、AR0_k+1(m)を更新する
  3. 通信網の入口にある境界ノードにおいてユーザフロー毎にトラヒックを監視し、該監視の結果に応じてパケットヘッダにタギングをし、通信網の内部に位置する各内部ノードは、タギングの有無とそのときの輻輳状況に応じてパケットの選択廃棄・優先制御を実施して、各フローのパケット転送レートを制御することでフロー制御を行う方法において、
    上記境界ノードは、各フローに対して許可レートを与え、該許可レートを超えて転送されているパケットにタギングをし、各フローの許可レートをフローの持続時間およびパケット転送量に応じて減少させると共に、
    通信開始時に用いる許可レートの初期値を、下記の第3の手順で動的に変更する
    ことを特徴とするフロー制御方法。
    第3の手順
    各入り側−出側エッジノードペアmを通過する各フローの発生時刻、終了時刻、およびその間に転送されたバイト数を測定し、
    各フローのスループットを「転送バイト数/(終了時刻−発生時刻)」により算出し、
    k番目の測定周期内に終了したフロー全てに対してフロースループットを求めて、平均値T_k(m)を算出し、
    k−1番目の周期に用いる初期レートAR0_(k−1)(m)が現在の初期レートAR0_k(m)より小さい状態で(AR0_(k−1)(m)<AR0_k(m))、
    かつ、
    k−1番目の測定周期内の平均値T_(k−1)(m)が上記k番目の測定周期内の平均値T_k(m)より大きければ(T_(k−1)(m)>T_k(m))、次のk+1番目の初期レートAR0_(k+1)(m)を上記現在の初期レートAR0_k(m)よりも大きくし、
    k−1番目の周期に用いる初期レートAR0_(k−1)(m)が現在の初期レートAR0_k(m)より小さい状態で(AR0_(k−1)(m)<AR0_k(m))、
    かつ、
    k−1番目の測定周期内の平均値T_(k−1)(m)が上記k番目の測定周期内の平均値T_k(m)より小さければ(T_(k−1)(m)<T_k(m))、次のk+1番目の初期レートAR0_(k+1)(m)を上記現在の初期レートAR0_k(m)よりも小さくし、
    上記次のk+1番目の初期レートAR0_(k+1)(m)を調整する
    ことを特徴とするフロー制御方法。
  4. 通信網の入口にある境界ノードにおいてユーザフロー毎にトラヒックを監視し、該監視の結果に応じてパケットヘッダにタギングをし、通信網の内部に位置する各内部ノードは、タギングの有無とそのときの輻輳状況に応じてパケットの選択廃棄・優先制御を実施して、各フローのパケット転送レートを制御することでフロー制御を行う方法において、
    上記境界ノードは、各フローに対して許可レートを与え、該許可レートを超えて転送されているパケットにタギングをし、各フローの許可レートをフローの持続時間およびパケット転送量に応じて減少させると共に、
    通信開始時に用いる許可レートの初期値を、下記の第4の手順で動的に変更する
    ことを特徴とするフロー制御方法。
    第4の手順
    (1)各入り側−出側エッジノードペアmを通過する各フローの発生時刻、終了時刻、およびその間に転送されたバイト数を測定し、
    (2)各フローのスループットを「スループット=転送バイト数/(終了時刻−発生時刻)」により算出し、
    (3)k番目の測定周期内に測定したフローx全てに対してフロースループットT_k(m,x)、およびフローサイズSIZE_k(m,x)を求め、
    (4)予め定められたパケット転送量N毎にx番目のフローのフローサイズSIZE_k(m,x)を上記Nで割って商Quo_k(m,x)と余りRe_k(m,x)を求め、
    (5)予め定められた許可レートの初期値AR0’を用いた、L番目のN[byte]においてタグ付きで転送されたバイト数の算出(「max{T_k(m,x)−max{α1×AR0’L−1,α2×AR0’},0}×N/T_k(m,x)」)を、L=Quo_k(m,x)となるまで繰り返し(α1,2:予め定められた係数、0<α1<1,0<α2<1)、
    (6)その後、Re_k(m,x)[byte]についてタグ付きで転送されたバイト数を、「max{T_k(m,x)−max{α1×AR0’,α2×AR0’},0}×Re_k(m,x)/T_k(m,x)」により算出し、
    (7)上記(5)と(6)でのタグ付きで転送されたバイト数の算出を、全フローに対して実行して、タグ付きで転送されたバイト数として計算された値の総和Sum_tag_k(m)を算出し、
    (8)算出した総和Sum_tag_k(m)を測定周期で割ることで、エッジノードペアmにおける仮想タグ付きレートV_k(m,AR0’)を算出し、
    (9)上記(1)〜(8)での処理を全てのエッジノードペアについて実行して、内部ノードIに接続されるリンクjを通過するエッジノードペアmの仮想レートV_k(m)の和を求め、求めた和を、内部ノードIのリンクjでの仮想レートV_k(j,AR0’)として算出し、
    (10)一定周期毎に測定する内部ノードIに接続されるリンクJのk番目の測定区間におけるリンク使用率rho_k(I,j_k(m))と予め定められたリンク使用率に対する閾値rho_thとを比較し、
    (11)「rho_k(I,j_k(m))>rho_th」であれば、「V_k(j,AR0’)/C(I,j)」と予め定められた目標タグ付割合r(0<r<1)を比較し、
    (12)「V_k(j,AR0’)/C(I,j)>(1+ε)r」であれば(ε:予め定められたパラメータ、0<ε<1)、AR0’を減少させた後、上記(4)〜(9)を繰り返し、
    (13)「V_k(j,AR0’)/C(I,j)<(1−ε)r」であれば、AR0’を増加させた後、上記(4)〜(9)を繰り返し、
    (14)上記(12)と上記(13)の処理を、「(1−ε)r<V_k(j,AR0’)/C(I,j)<(1+ε)r」となるまで繰り返し、その結果得られたAR0’の値を、次周期(k+1番目の周期)での初期レートとする。
  5. 通信網の入口にある境界ノードにおいてユーザフロー毎にトラヒックを監視し、該監視の結果に応じてパケットヘッダにタギングをし、通信網の内部に位置する各内部ノードは、タギングの有無とそのときの輻輳状況に応じてパケットの選択廃棄・優先制御を実施して、各フローのパケット転送レートを制御することでフロー制御を行うシステムであって、
    請求項1または請求項2記載のフロー制御方法における各処理を行う境界ノードと内部ノードおよび管理サーバを具備し、
    該管理サーバにより、次のk+1番目の周期に用いる初期レートAR0_k+1(m)を更新することを特徴とするフロー制御システム。
  6. 通信網の入口にある境界ノードにおいてユーザフロー毎にトラヒックを監視し、該監視の結果に応じてパケットヘッダにタギングをし、通信網の内部に位置する各内部ノードは、タギングの有無とそのときの輻輳状況に応じてパケットの選択廃棄・優先制御を実施して、各フローのパケット転送レートを制御することでフロー制御を行うシステムであって、
    請求項3または請求項4記載のフロー制御方法における処理を実行する境界ノードと内部ノードを具備し、該境界ノードにより、次のk+1番目の周期に用いる初期レートAR0_k+1(m)を更新することを特徴とするフロー制御システム。
  7. コンピュータに、請求項1または請求項2記載のフロー制御方法における境界ノードの処理と内部ノードの処理および管理サーバの処理を実行させるためのプログラム。
  8. コンピュータに、請求項3または請求項4記載のフロー制御方法における境界ノードの処理および内部ノードの処理を実行させるためのプログラム。
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