JP5036027B2 - 超伝導素子及びその作製方法 - Google Patents

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Description

本発明は、超伝導素子及びその作製方法に関し、とくに多層カーボンナノチューブを用いた超伝導素子及びその作製方法に関する。
カーボンナノチューブは、その発見以来、次世代の高機能材料として注目されている。カーボンナノチューブには、カーボンナノチューブを構成するグラファイトシートが一層である単層カーボンナノチューブ(SWNT)と、2以上のグラファイトシートが同心円状に重なった多層カーボンナノチューブ(MWNT)とがある。
SWNTについては、その水素貯蔵機能や、電界放出機能などを中心に様々な研究がなされてきたが、超伝導に関する報告はまだ1件のみ(非特許文献1参照)であり、これは転移温度が非常に低く、追試結果がなかった。また、MWNTについても、近年、様々な研究報告がなされているが、超伝導に関する報告は、本発明の発明者らによるMWNTを用いた超伝導近接効果を発現させる素子が提案されているのみである(非特許文献2及び3参照)。ここで、超伝導近接効果とは、常伝導体に超伝導体が接合した構造において、超伝導体からクーパー対の波動関数が拡散することにより、常伝導体が見かけ上、超伝導体になるというものである。このような超伝導近接効果をMWNT内において発現させるために、本発明の発明者らは、Al基板上にポーラスアルミナ膜を形成後、ポーラスアルミナ膜の細孔中にMWNTを成長させ、MWNTの先端に超伝導体であるNb膜を形成し、さらにその上に電極としてのAu膜を形成し、Al/MWNT/Nb/Auという常伝導−超伝導接合を有する4層構造からなる素子を作製した。そして、この4層構造素子に電圧を印加し、低温下でNbが超伝導状態になると、クーパー対の波動関数が超伝導体から常伝導体に拡散することで常伝導体であるMWNTが9Kから見かけ上超伝導状態になることを確認した。
Z.K.Tang et.al., Science 292, 2462(2001) J.Haruyama et.al., Applied Physics Letters, vol.84, 2004, 23, 4714-4716 春山純志、社団法人電気学会、電子材料研究会資料、資料番号EFM−03−41
しかしながら、この素子においても、MWNTは見かけ上超伝導になるだけで、MWNT自体が超伝導状態になるものではない。MWNT自体を超伝導状態にする技術が知られていないのは、カーボンナノチューブが1次元系であるために、カーボンナノチューブに電圧を印加すると朝永−ラッティンジャーリキッド(TLL)状態が発現し、カーボンナノチューブ内の電子が互いに反発してクーパー対を形成することができないためであると考えられていた。
ところで、カーボンナノチューブ自体を超伝導状態にできれば、カーボンナノチューブ内のクーパー対が強いスピン・エンタングルメントを維持できると考えられている。従って、かかる超伝導状態のカーボンナノチューブを量子コンピュータや量子テレポーテーションへの応用することが期待できる。
そこで、本発明は、MWNT自体を超伝導状態にすることができる超伝導素子及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の超伝導素子は、多層カーボンナノチューブとAu、Pd及びTiから選ばれた少なくとも1種の金属又は合金からなる金属電極とを備えた超伝導素子であって、前記多層カーボンナノチューブは、その直径が5〜20nm、その層数が2〜20であり、かつ、その長手方向に対し垂直に切断された切断面を有し、前記金属電極は、この切断面で多層カーボンナノチューブと接触していることを特徴とする。
金属電極から電圧を印加した場合に、MWNTを構成する各層(各グラファイトシート)がその切断面でAu、Pd及びTiから選ばれた少なくとも1種の金属又は合金からなる金属電極と接触していることで、MWNT全体が電気的に活性となって、MWNTでの層間相互作用が強まり、TLL状態を克服してMWNTが超伝導状態になることが可能となる。このように層間相互作用を強め、超伝導状態を発現させるためには、前記MWNTの直径は5〜20nmであり、かつ、その層数は2〜20でなければならない。
前記MWNTが、強磁性体を含んでおらず、かつ、欠陥がないことが好ましい。強磁性体を含んでいないことで、超伝導の破壊が抑制される。また、欠陥がないことでクーパー対が走行しやすく、超伝導が発現しやすい。ここでいう欠陥とは、ナノチューブに6員環以外の5員環などが形成されたり、ナノチューブの一部がアモルファスカーボンになっていることをいう。
前記MWNTが、多孔質膜の細孔中に形成されていることが好ましい
前記超伝導素子に金属電極から電圧を印加した場合の超伝導素子の超伝導転移温度は、12K以下である。これは、従来のSWNTを用いた素子の超伝導転移温度に比べて約30倍も高い。
本発明の超伝導素子の形成方法は、触媒にカーボンナノチューブ成長ガスを接触させてMWNTを形成するカーボンナノチューブ形成工程と、形成されたMWNTの一端を切断する切断工程と、Au、Pd及びTiから選ばれた少なくとも1種の金属又は合金からなる金属電極をMWNTの切断面に接触するように形成する電極形成工程とを含むことを特徴とする。また、前記カーボンナノチューブ形成工程が、直径が5〜20nmの細孔を有する多孔質膜を形成する膜形成工程と、多孔質膜の細孔内に触媒を形成する触媒形成工程と、カーボンナノチューブ成長ガスを10〜20分間触媒に接触させ多層カーボンナノチューブを成長させる成長工程とを含むことが好ましい。直径が5〜20nmの細孔を有する多孔質膜を形成し、この多孔質膜の細孔中でMWNTを成長させることで、細孔内のMWNTは細孔の直径以上の太さには成長できず、成長時間(10〜20分間)が十分に長いので、MWNTの内側に多くの層が密に形成される。その結果、本発明の超伝導素子に用いられるMWNTは、通常のMWNTと比較すると、同じ半径であっても、層数が多い。このようなMWNTは層間相互作用が強くなる傾向にあり、超伝導を発現しやすい。また、多孔質膜の細孔から該膜上部へはみ出たMWNTを簡易に切断できる。さらに、多孔質膜上に金属電極を形成すれば、切断面で露出したMWNTを構成する全ての層に簡易に金属電極を接触させることができ、MWNTを電気的に活性な状態とすることができる。このように超伝導素子を形成することで、MWNT自体を超伝導状態にすることが可能である。
前記触媒が強磁性からなることが好ましく、特にFe及びCoから選ばれた少なくとも1種を含むことなることが好ましい。触媒としてこれらの金属を用いることで、欠陥の少ないMWNTを形成でき、その結果、MWNTを超伝導状態にすることが可能である。
前記カーボンナノチューブ成長ガスがアルコールガスを含むガスであることが好ましい。アルコールガスを含むガスを用いてMWNTを形成することで、MWNT中の欠陥が少なくなりMWNTを超伝導状態にすることが可能である。
前記切断工程が、超音波処理により行なわれることが好ましい。超音波処理することで、簡易に、カーボンナノチューブをその長手方向に対し垂直に切断しうる。
前記触媒形成工程が、電界析出法を用いて触媒を形成する工程であって、印加電圧が6〜12Vであることが好ましい。この範囲で電圧を印加すれば、細孔内に触媒を微量析出することができ、強磁性体である触媒がMWNT中に残らないので、触媒によって超伝導状態が破壊されることを防止できる。
前記電極形成工程が、金属電極を形成した後に、550〜650℃でアニールするアニール工程を含むことが好ましい。金属電極形成後にアニールをすることで、MWNTと金属電極との界面抵抗を減少させ、各層が電気的に活性となり、超伝導が発現しやすくなる。加えて、多孔質膜の細孔中に存在していた強磁性体である触媒を基板中へ拡散させることもできるので、超伝導が破壊されることを防止できる。
本発明の超伝導素子は、MWNT自体を超伝導状態にすることができるという優れた効果を奏する。また、本発明の超伝導素子の形成方法によれば、MWNT自体を超伝導状態にすることが可能となる超伝導素子を形成することがきるという優れた効果を奏する。
本発明の超伝導素子について、図1を参照して以下説明する。図1は、本発明の超伝導素子の断面図であり、1は、本発明の超伝導素子である。超伝導素子1は、基板S上に形成された多孔質膜2と、多孔質膜2の細孔21中に形成され、長手方向に対して垂直に切断されたMWNT3と、多孔質膜上に形成され、MWNTの切断面に接触する金属電極4とからなる。
基板Sとしては、通常基板として用いられる金属からなるものであればよい。この場合、Al基板を用いれば、Al基板を陽極酸化することによって基板表層に多孔質膜としてのポーラスアルミナ膜を簡易に形成することが可能であるため、好ましい。
多孔質膜2は、厚さが0.5〜1.5μmであり、細孔21が周期的に形成されているものであればよい。このような多孔質膜としては、例えば、ポーラスアルミナ膜や、ゼオライト、ポーラスシリコンなどがあげられる。細孔21は、その直径が5〜20nm程度であることが好ましい。この範囲であれば、細孔内に所望のMWNTを形成することができる。
MWNT3は、その直径が5〜20nm、好ましくは10〜20nmであり、その層数が2〜20である。図1中では、例として5層からなるMWNT3を示しており、各層は同心円状に配置されている。この場合、MWNT3は、欠陥がなく、触媒が残っていないことが好ましい。欠陥があるとクーパー対が走行しにくいために超伝導状態になりにくいからであり、触媒が残っていると、強磁性体である触媒によって超伝導が破壊されてしまうからである。さらに、MWNT3はその一端が多孔質膜2の上面に対して水平になるように平坦に切断される。この切断面に金属電極4が接触するように形成されているので、金属電極によってMWNTに電圧が印加されることによって、MWNTを構成する各層に電圧が印加され、MWNT全体が電気的に活性な状態となって、層間相互作用が強まり、超伝導状態が発現しうる。
金属電極4としては、Au、Pd及びTiから選ばれた少なくとも1種の金属又は合金を用いることができる。金属電極4は、MWNT3の切断面31でMWNTと接触しているので、各層を電気的に活性化させ、超伝導を発現させることが可能となる。従来のカーボンナノチューブを用いた素子では、カーボンナノチューブを基板上に平行にのせ、カーボンナノチューブの上から電極を形成していたため、一番外側の層しか電極が接触できなかった。その結果、カーボンナノチューブを電気的に活性とすることができず、層間相互作用が小さく、超伝導状態にならなかったものと考えられる。本発明では、MWNT3を多孔質膜2中の細孔中で垂直に成長させるので、MWNTの切断面に金属電極を形成できる。このため、MWNTの各層に電極を接触させて、MWNT全体を電気的に活性とすることができるという利点がある。
この超伝導素子1に、基板Sを負極とし、金属電極4を正極として電圧を印加すると、12K付近からMWNTの超伝導転移がはじまる。前述したように、カーボンナノチューブのような1次元系においては各電子同士が互いに反発しあう状態にあるTLL状態が生じるにも関わらず、本素子においてこのような超伝導転移が始まるのは、2つの理由があると考えられる。一つ目の理由は、本発明で用いるMWNTが多層であり層間相互作用が働くことで、純粋な1次元系とはもはや言えず、MWNT内でのTLL状態が弱まっているからである。この場合においても、TLL状態が完全に消滅するわけではなく、超伝導状態に比べて弱まっているだけであると考えられる。超伝導転移が始まる2つ目の理由は、MWNTを構成する各層が全て金属電極に接触して電気的に活性化され、強い層間相互作用が起きることで、電子がフォノンを介して互いに結合してクーパー対を形成しているからである。
この2つ目の理由において、超伝導を発現させるほどの強い層間相互作用は、本発明の超伝導素子1を構成するMWNTによって初めて生じるものである。即ち、この多孔質膜2の細孔21中でMWNT3を成長させるので、細孔中のMWNT3の内側に密に多くの層が形成される。従って、本発明の超伝導素子に用いられるMWNTは、通常のMWNTと比較すると、同じ半径であっても、層数が多い。その結果、一番内側の層のナノチューブは、直径が1nm以下と非常に細いので、層間相互作用が非常に強くなっているか、又は、層数が多いので層間の距離が小さいか、もしくは層間の数が多いかにより、層間相互作用が非常に強くなっていると考えれられる。これらのいずれかの理由によって電子間相互作用が大きくなって、フォノンを介して電子がクーパー対を形成し、超伝導状態を発現させていると考えられる。
上記の超伝導素子1は、触媒にカーボンナノチューブ成長ガスを接触させてMWNTを形成する形成工程と、形成されたMWNTをその長手方向に対して垂直に切断しする切断工程と、金属電極をMWNTの切断面に接触するように形成する電極形成工程とを含む工程により形成される。以下、各作製工程について、作製工程を示すフローに対応した基板の模式的断面図である図2を用いて説明する。なお、図2において図1と同じ構成要素については同じ参照記号を付してある。
初めに、基板S上に多孔質膜2を形成する(図2(a)参照)。多孔質膜2の形成方法としては、多孔質膜の種類に応じて、公知の方法を用いることができる。基板Sとしてアルミ基板を用いる場合には、多孔質膜2を形成する面以外に公知の絶縁塗料を塗布してから、アルミ基板の陽極酸化により、MWNT3を成長させる多孔質膜2としてのポーラスアルミナ膜を形成する。
絶縁塗料の塗布前に、基板を研磨してもよい。この研磨は、電解研磨法など公知の研磨方法を用いて行なうことができ、例えば、蒸留水、燐酸及び硫酸を混合した研磨溶液(例えば、容積比で19:66:25)を作製して、この研磨溶液中で、基板を陽極、炭素棒を陰極とし、初めに電流を流さずに基板を2分間溶液に浸漬させ、その後、直流電流(例えば、250mA/cm)を流して研磨を行なう。この研磨によって、基板表面の凹凸が無くなり、基板表面に平坦な多孔質膜を形成することが可能となる。この研磨後、基板の裏面又は側面からの酸化を抑制すべく、これらの面に絶縁塗料を塗布し、陽極酸化する。
前記陽極酸化について、以下説明する。初めに、硫酸と蒸留水とを混合した溶液(例えば、硫酸が総容量基準で6.4%)を作製する。この溶液を低温(−5℃)に保ったまま、基板を陽極、炭素棒を陰極として電極間に直流電圧を印加する。この電圧は15V程度、時間は2時間程度である。この印加電圧・印加時間を制御することで、細孔21の直径を制御することが可能である。その後、電圧を段階的に下げながら陽極酸化を終了し、その後、超音波洗浄によって基板を洗浄する。
この陽極酸化は、2回以上に分けて行なうことが好ましい。これは、ポーラスアルミナ膜を連続して成長させると、膜厚・細孔直径・細孔周期が一定ではない場合があるからである。このような場合に、陽極酸化を2回以上に分けて行ない、ポーラスアルミナ膜の成長速度を揃えることで、細孔の直径や膜厚の均一なポーラスアルミナ膜を形成することができる。この場合には、1回目の陽極酸化終了後、ポーラスアルミナ膜の膜厚等を均一にすべく、溶液(例えば、重量比で燐酸:酸化クロム=10:3とし、これを蒸留水で希釈したもの)中に浸漬させてエッチングを行い、形成されたポーラスアルミナ膜の膜厚を一定にする。その後、1回目の陽極酸化時の電圧・温度・溶液濃度と同一条件で陽極酸化を行なう。1回目の陽極酸化時の要件と同一条件でないと、形成されたポーラスアルミナ膜の孔の直径が異なるようになり、直径の均一なMWNTを形成することができない。このようにして得られたポーラスアルミナ膜の細孔の直径は5〜20nmであり、膜の厚さは、2回目の陽極酸化の時間に依存するが、0.5〜1.5μmであればよい。例えば、2回目の陽極酸化の時間が35分である場合、多孔質膜の膜厚は0.8μm程度である。陽極酸化終了後、次工程(触媒形成工程)でアルミナ膜の細孔中に触媒が入りやすいように、燐酸エッチングを行なう。
次いで、MWNT3を多孔質膜2の細孔21中に形成するためにポーラスアルミナ膜2の細孔21内に触媒22を形成する(図2(b)参照)。MWNT形成時の触媒22としては、Fe、Coなどの強磁性体を用いることができ、特に、Fe及びCoを両方用いることが好ましい。触媒の形成方法としては、蒸着法や電解析出法を用いることができる。電解析出法の場合には、コバルトや鉄を含む金属塩(例えば、硫酸塩、硝酸塩、燐酸塩等)と、活性化剤(例えばホウ酸)と、アスコルビン酸とを、蒸留水で希釈する。この場合の各添加量は、活性化剤と金属塩との重量比が、1:6〜8であり、アスコルビン酸と活性化剤との重量比が1:40程度である。その後、この溶液を攪拌しながら、溶液温度を40〜55℃程度に保ったまま、基板を溶液中に浸漬させて6〜12V、好ましくは6〜9Vの電圧を2〜10秒間印加して、多孔質膜の細孔中に触媒を析出させる。この触媒は微量であることが望ましい。触媒が多すぎると、MWNTを形成した場合にMWNT中に触媒である強磁性体が残ってしまい、超伝導状態を破壊するからである。溶液温度・電圧・電圧印加時間のいずれかが上記範囲を上回ると、触媒が増えすぎてMWNT3中に残ってしまい、超伝導にはならない一方で、上記範囲を下回ると形成された触媒が少なすぎてMWNTが十分に成長することができない。
次いで、基板Sを真空チャンバー内に設置し、CVD法によって、触媒22からMWNT3を成長させる(図2(c)参照)。初めに、真空チャンバー内の温度を600℃にし、クリーニングのため、一酸化炭素を導入する(流量は、例えば100ml/分、導入時間は、約4時間)。その後、真空チャンバー内に温度650℃、圧力800Torr程度でアルコールガスを含むガスを10〜20分間、好ましくは15分間導入する。このアルコールガスによって触媒からMWNTが成長するので、アルコールガスの導入時間が短いと、又は導入量が少ないと、MWNT3がポーラスアルミナ膜2の膜厚よりも短くなってしまい、本発明の超伝導素子を形成することができない。この場合、アルコールガスとしては、メタノールやエタノールを含むガスなどを用いることができる。
その後、窒素雰囲気中、高温(例えば、650℃)でアニールを約15時間行なう。このようにして成長したMWNT3の場合、触媒22はMWNT3の上方に移動するか、又は細孔21の底部に残る。なお、残った触媒は後述するようにアニール工程によって基板中へ拡散する。
次いで、MWNT3をその長手方向に対し垂直に切断する切断工程を行なう(図2(d)参照)。この切断工程によりMWNT3の成長時にその上部に移動した強磁性体である触媒22を含んだ部分を切断することで、強磁性体を除去し、超伝導状態の破壊を防ぐことが可能となる。切断方法としては、例えば、超音波洗浄が挙げられ、MWNTに対して不活性な溶液(例えば蒸留水)中で超音波洗浄を30分間以上行うことで、MWNTを切断することが可能である。また、30分より短いと、切断面が平坦にならないので、金属電極がMWNTの全ての層と十分に接触することができず、MWNTが十分に電気的に活性な状態とはならないため、電子間相互作用が弱まり超伝導状態を生じない。その後、MWNT3を構成する各層に完全に金属電極が接触するように、多孔質膜2の表面を燐酸などでエッチングし、MWNT3の頭出しを行なう(図2(e)参照)。
次いで、多孔質膜2上に金属電極4を形成する電極形成工程を行なう(図2(f)参照)。金属電極4の形成方法としては、公知のスパッタリング法や真空蒸着法があげられ、例えば、基板Sを真空チャンバー内に設置して、圧力4×10−3Pa下で金属を多孔質膜上に蒸着させる。
最後に、上記のように金属電極を形成した基板をアニール装置内に載置して、高温アニールを行なう。アニールによって、触媒がポーラスアルミナ膜の細孔からアルミ基板内へ拡散し、ナノチューブ内に強磁性体である触媒が残らず(図2(g)参照)、超伝導状態になりやすい。また、金属電極とMWNTとの界面抵抗を低減することができる。アニール温度は、電極や基板に用いられた金属によって適宜設定すればよく、Al基板の場合、550〜650℃である。650℃を超えると、Al基板が変形するからであり、550℃未満であると、アニールの効果を得ることができない。電極として金を用いた場合には、アニール温度は600℃程度が好ましい。また、アニール時間は約30分である。
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
本実施例では、本発明の超伝導素子に用いられるMWNTを含む構造を作製し、その物性を評価した。
基板として、Al基板を用意した。そして、硫酸及び燐酸を総容量基準で34%とした研磨溶液中で、基板を陽極、炭素棒を陰極とし、初めに電流を流さずに基板を2分間溶液に浸漬させ、その後、250mA/cmの直流電流を基板に流して電解研磨を行なった。研磨終了後、基板を研磨溶液から取り出して、絶縁塗料を裏面及び側面に塗布した。次いで、硫酸12.8mlを蒸留水で希釈した溶液200mlを作製し、この溶液を−5℃に保ったまま、基板を陽極、炭素棒を陰極として電極間に15Vの直流電圧を2時間印加した後、電圧を段階的に下げながら(10Vで10分とした後に5Vで10分)陽極酸化を終了し、さらに、溶液(燐酸:酸化クロム=30g:9gを蒸留水で希釈して500mlとしたもの)に浸漬させてエッチングを行い、その後、1回目の陽極酸化時の電圧・温度・溶液濃度と同一条件で陽極酸化を行なった。陽極酸化により、Al基板上に多孔質膜としてのポーラスアルミナ膜が形成された。ポーラスアルミナ膜の細孔は規則正しく基板に対して垂直に形成されており、その直径は10〜20nmであった。
次いで、硫酸コバルト24g、硫酸第一鉄24g、ホウ酸8g、アスコルビン酸0.2gを蒸留水で希釈して得た溶液(200ml)を攪拌しながら、溶液温度を51.5℃程度に保ったまま、基板を溶液中に浸漬させて12Vの電圧を10秒間印加して、アルミナ膜細孔中に触媒を析出させた。そして、真空チャンバー内に基板を載置して、装置内温度を600℃に設定した。そして、初めに一酸化炭素を毎分100mlで導入した。導入時間は、4時間であった。そして、真空チャンバー内を温度650℃に設定し、加熱して得たメタノールガスを圧力800Torrで導入した。
その後、窒素ガスを100ml/分で導入し650℃でアニールを15時間行なった。最後に、蒸留水中で超音波洗浄を30分間行って、MWNTの先端を切断した。
このようにして得られたMWNTを作製した基板の上面TEM写真を図3(a)に、切断されたMWNTの断面TEM写真を図3(b)に示す。図3(a)から各細孔内にMWNTが形成されていることが分かる。また、図3(b)から、MWNTの直径は約10nmであり、通常形成される同じ直径のMWNTに比べ、層数が多く(11層)、一番内側に形成されたナノチューブの直径が1nm程度と細いことが確認された。さらに、MWNTの切断面が平坦であることも確認された。
また、このMWNTを作製した基板をラマン分光法により解析した結果を図4に示す。図4によれば、Gバンドである1600cm−1あたりにピークがきていることから、形成したMWNTに5員環やアモルファスカーボンなどが形成されておらず、欠陥がなく、強磁性体も残っていないことがわかる。
本実施例では、実施例1の条件で形成したMWNTを含む構造に、金属電極を形成し、超伝導素子の抵抗値の温度依存性を調べた。
実施例1と同一の条件でポーラスアルミナ膜の細孔中に欠陥が少ないMWNTを形成し、その後、多孔質膜の表面を燐酸によってウェットエッチングし、MWNTの頭だしを行なった。次いで、基板を真空チャンバー内に設置して、圧力4×10−3Pa下で金をポーラスアルミナ膜上に蒸着させ、金属電極とした。その後、基板をアニール装置内に設置して、600℃でアニールを30分間行なって、本発明の超伝導素子を作製した。このようにして得られた本発明の超伝導素子の抵抗値の温度依存性を、クライオスタットを用いて調べた。結果を図5に示す。
図5から明らかなように、温度を下げるにつれて上昇していた抵抗値が12Kから急激にさがり、超伝導転移が始まったことが確認された。そして、約7K付近で完全に抵抗値が0となり、超伝導状態となったことが確認された。
表1に示す触媒の形成条件で触媒を形成し(sample No.2及び3)、実施例2と同様の手順で金電極を形成し、各場合における超伝導転移温度を調べた。この結果から、本発明の超伝導素子の作製方法における触媒形成工程によれば、MWNTを超伝導状態にすることができる超伝導素子を形成できることがわかった。
(表1)
(比較例1)
比較例として、超音波切断時間を10分、0分とした以外は実施例2と同一の条件で素子を作製し、それぞれ抵抗の温度依存性を調べた。10分とした場合には、ナノチューブの切断面が平坦ではなく、素子中においてもMWNTの切り残しが多く、MWNTを構成する全ての層に電極が接触しているとは考えにくい。また、0分の場合には、切断されていないのでMWNTの一番外側の層のみ電極が接触していると考えられる。それぞれの結果を図6及び7に示す。超音波切断時間を10分とした場合(図6)には、温度を下げるにつれて3.5K程度からやや抵抗が減少し、超伝導転移がはじまったかのようにみえたが、抵抗値が0になることはなかった。また、0分とした場合(図7)には、温度を下げるにつれて抵抗は上がり続けた。
従って、切断が十分ではなかった場合には、MWNTを構成する全ての層と金属電極とが接触しないため、MWNTが電気的に活性とはならず超伝導状態が発現しないことが分かった。
本実施例では、実施例2の作製条件で超伝導素子を作製し、磁場をかけずに(0テスラ)、温度を変化させて各温度での微分抵抗の温度依存性を調べた。結果を図8に示す。
図8から、12K付近では電流に対する微分抵抗は平坦であったが、温度が低くなるにつれ、電流に対する微分抵抗が0となる超伝導ギャップが生じ始めたことがわかる。そして、9K以下で超伝導ギャップがはっきりと生じていることがわかる。この場合に、{1−(T/Tc)3/2に対する電流値を調べると(式中、T:温度(K)、Tc:転移温度(K)を示す)、これはBCS理論によく一致した。これにより、この抵抗値のギャップが超伝導に起因するものであり、本発明の超伝導素子においてMWNTが超伝導状態になっていることがわかった。
(比較例2)
実施例2とはMWNTの超音波切断時間を10分に変えた以外は同一条件で超伝導素子を作製した。そして、磁場をかけずに(0テスラ)、温度を変化させて各温度での微分抵抗の温度依存性を調べた。結果を図9に示す。
図9から、微分抵抗の減少が見られた4K付近からそれぞれ小さな微分抵抗ギャップが観察されたが、微分抵抗が0になることはなかった。これにより、切断面が平坦でない場合には、超伝導転移は開始されたが、完全な超伝導状態にはならないことが確認された。
本実施例では、実施例2の作製条件で超伝導素子を作製し、温度を一定とし(1.5K)、磁場を0テスラ(T)から1.4テスラの間で変化させながら各磁場における微分抵抗の電流依存性を調べた。結果を図10に示す。
図10から、磁場を大きくしていくと、だんだん抵抗のギャップが小さくなり、その後、1.4テスラ程度で抵抗のギャップが消えてしまったことが確認された。これにより、本発明の超伝導素子の場合には、MWNTが完全に超伝導状態になったことが分かった。
(比較例3)
実施例4とはMWNTの超音波切断時間を10分に変えた以外は同一条件で超伝導素子をそれぞれ作製し、温度を一定とし(1.5K)、磁場を変化させて(0〜0.25テスラ)、各温度での微分抵抗の電流依存性を調べた。結果を図11に示す。
図11では、抵抗の減少が見られた0.2テスラあたりまで微分抵抗のギャップが観察されたが、抵抗が0になることはなかった。
本発明の超伝導素子は、MWNT自体が超伝導状態になっている 。MWNT自体が超伝導状態となれば、各MWNTは強いスピンエンタングルメントを維持することができるので、量子コンピュータや量子テレポーテーションなどの次世代量子エレクトロニクス分野において利用することが可能である。
本発明の超伝導素子の模式的断面図である。 本発明の超伝導素子の作製方法を説明するためのフロー図であり、(a)〜(g)は各工程での基板の模式的断面図である。 本発明の超伝導素子を構成するポーラスアルミナ膜の(a)上面TEM写真及び(b)MWNTの断面TEM写真である。 本発明の超伝導素子のラマン分光解析の結果を示すグラフである。 実施例2における本発明の超伝導素子の抵抗の温度依存性を示すグラフである。 比較例1における超音波切断時間を10分に変えた場合の抵抗の温度依存性を示すグラフである。 比較例1における超音波切断時間を0分に変えた場合の抵抗の温度依存性を示すグラフである。 実施例4における本発明の超伝導素子の温度変化に対する微分抵抗の電流依存性を示すグラフである。 比較例2における超音波切断時間を10分に変えた場合の温度変化に対する抵抗の電流依存性を示すグラフである。 実施例5における本発明の超伝導素子の磁場変化に対する微分抵抗の電流依存性を示すグラフである。 比較例3における超音波切断時間を10分に変えた場合の磁場変化に対する微分抵抗の電流依存性を示すグラフである。
符号の説明
1 超伝導素子 2 多孔質膜
3 MWNT 4 金属電極
21 細孔 22 触媒
31 切断面 S 基板

Claims (11)

  1. 多層カーボンナノチューブとAu、Pd及びTiから選ばれた少なくとも1種の金属又は合金からなる金属電極とを備えた超伝導素子であって、前記多層カーボンナノチューブは、その直径が5〜20nm、その層数が2〜20であり、かつ、その長手方向に対し垂直に切断された切断面を有し、前記金属電極は、この切断面で多層カーボンナノチューブと接触していることを特徴とする超伝導素子。
  2. 前記多層カーボンナノチューブが、強磁性体を含んでおらず、かつ、欠陥がないことを特徴とする請求項1の超伝導素子。
  3. 前記多層カーボンナノチューブが、多孔質膜の細孔中に形成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の超伝導素子。
  4. 前記超伝導素子に金属電極から電圧を印加した場合の超伝導転移温度が、12K以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の超伝導素子。
  5. 触媒にカーボンナノチューブ成長ガスを接触させて多層カーボンナノチューブを形成するカーボンナノチューブ形成工程と、形成された多層カーボンナノチューブをその長手方向に対して垂直に切断する切断工程と、Au、Pd及びTiから選ばれた少なくとも1種の金属又は合金からなる金属電極を多層カーボンナノチューブの切断面に接触するように形成する電極形成工程とを含み、
    前記カーボンナノチューブ形成工程が、直径が5〜20nmの細孔を有する多孔質膜を形成する膜形成工程と、多孔質膜の細孔内に触媒を形成する触媒形成工程と、カーボンナノチューブ成長ガスを10〜20分間触媒に接触させ多層カーボンナノチューブを成長させる成長工程とを含む
    ことを特徴とする超伝導素子の作製方法。
  6. 前記触媒が強磁性体からなることを特徴とする請求項記載の超伝導素子の作製方法。
  7. 前記カーボンナノチューブ成長ガスがアルコールガスを含むガスであることを特徴とする請求項又はに記載の超伝導素子の作製方法。
  8. 前記切断工程を、超音波処理により行なうことを特徴とする請求項のいずれかに記載の超伝導素子の作製方法。
  9. 前記触媒形成工程が、電界析出法を用いて触媒を形成する工程であって、印加電圧が6〜12Vであることを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載の超伝導素子の作製方法。
  10. 前記電極形成工程が、金属電極を形成した後に、550〜650℃でアニールするアニール工程を含むことを特徴とする請求項のいずれかに記載の超伝導素子の作製方法。
  11. 前記触媒が、Fe及びCoから選ばれた少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項10のいずれかに記載の超伝導素子の作製方法。
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