JP5030084B2 - 成形方法 - Google Patents

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本発明は超塑性金属成形品の成形方法に関する。特に、成形品の厚さが、例えば特定箇所のみ厚かったり、或いは全般的に均一な厚さであったりする等の如く、成形品の厚さを所望の厚さに規定する為に用いられる成形方法に関する。成形品としては、例えば航空機・自動車などの輸送機器のボディ、建材、橋梁などの構造体、その他にもパイプ等の各種のものが挙げられる。
超塑性材料が知られている。すなわち、多結晶金属材料の結晶粒が約10μm以下で、高温変形中に結晶粒成長を阻止する為に2相組織か微細分散粒子が存在すると、適当な高温で一定の歪速度の下で数百%以上に飴の如くに伸びる現象が見出され、このような超塑性変形を起こす超塑性合金(JIS H7007参照)が注目を浴びている。そして、超塑性合金を大別すると、微細結晶粒超塑性合金と変態超塑性合金とに分類できる。結晶粒を微細化することによって生じるものを微細結晶粒超塑性合金と呼び、金属特有の変態点付近に温度サイクルを与えることで生じるものを変態超塑性合金と呼んでいる。尚、変態とは、温度の上昇あるいは下降に伴い、結晶構造、即ち、原子の並び方が変わり、性質の違った状態になる現象のことである。そして、結晶粒を微細化するには、固液共存領域で行う方法と、固相領域、即ち、固体の状態で行う方法とが知られている。
さて、上記のような超塑性を示す合金としては、例えばAl−78%Zn,Al−33%Cu,Al−6%Cu−0.4%Zr(SUPURAL),Al−Zn−Mg−Cu合金(7475,7075),Al−4.5%Mg−0.7%Mn−0.15%Cr(5083)等のAl−Zn系合金、Al−Cu系合金、Al−Mg系合金、Al−Zn−Mg系合金、Al−Zn−Mg−Cu系合金、Al−Li系合金、Al−Si系合金、Al−Mg−Si系合金と言ったAl系合金などが知られている。その他にも、T系合金やNi系合金なども知られている。
尚、超塑性変形を起こす超塑性材料は、一般的には、上記の如きの金属材料であるが、最近では、金属系に限られず、難加工性材料であるセラミックスや金属間化合物、その他にも複合材料にあっても超塑性変形を起こすことが知られている。
これらの超塑性合金は数百%以上に飴の如くに伸びる現象が得られることから、複雑な成形体やそれによる構造体が提案・実用化されている。そして、超塑性成形の特徴は高温で成形することから、低応力で変形が可能であり、一般的には、ガスブロー成形により成形される。すなわち、加熱した超塑性合金板に空気、窒素ガス或いはAr等の不活性ガスを加えて静水圧を負荷し、超塑性合金板を雌型あるいは雄型に押し付けることによって、成形が行われる。この為、金型は雌型または雄型のみで良い場合が多く、又、金型の材質にも一般の冷間プレスの如くの高強度超硬材質の必要が無く、金型費が安価(例えば、1/2程度で済む。)であることが大きな特徴の一つとなっている。従って、このような特徴は、比較的製品数が少ない少量品種で、かつ、金型費が嵩む大型成形品の成形などに適用される場合に効果が大きい。特に、航空・宇宙部門の成形品には好適である。
特開昭63−56317号公報 特開平5−177266号公報 特開平8−67992号公報 特開2000−237882号公報
さて、上記の如く、超塑性成形には、数々のメリットが有る。
しかしながら、下記のような問題点が未解決のまま残されている。
例えば、所定の箇所のみ厚さを厚くしたい(逆に、所定の箇所のみ厚さを薄くしたい)場合には、超塑性成形のみでは対応できない。従って、このような場合には、超塑性合金板を部分的にエッチングし、このエッチングによって板厚が場所によって異なるように設定し、この後で超塑性成形を行うことが提案(引用文献3)されている。
しかしながら、超塑性成形前に、予め、エッチング技術によって板厚を規制する技術は、実施が厄介である。例えば、エッチング液の選択、管理、エッチングの実施、エッチング液の廃液処理と言った如く、非常に大変である。特に、エッチング自体が非常に煩瑣である。更には、エッチングを行う作業工程と成形を行う作業工程とが余りにも懸け離れており、両者の連携がスムーズになされず、作業効率が悪い。例えば、同一建屋内でエッチング作業及び超塑性成形作業を行い難い。
従って、本発明が解決しようとする第1の課題は、超塑性成形品の厚さを簡単に制御できる技術を提供することである。
本発明が解決しようとする第2の課題は、板厚が所望のものに規定された超塑性成形品を簡単に提供できる技術を提供することである。
前記の課題を解決する為の検討を鋭意推し進めて行く中に、本発明者は、一枚の超塑性合金板において、超塑性変形し得る部分と超塑性変形しない(超塑性変形能が喪失)部分とが存在するようにしておけば良いであろうと考えるに至った。そして、超塑性合金板に対して何らの処理をも加えてなければ、当該部分(領域)は超塑性変形し得る部分であるのに対して、インクリメンタルフォーミングを行っていると、超塑性成形時にインクリメンタルフォーミング個所は超塑性変形能が喪失していることに気付いた。しかも、超塑性変形の前にインクリメンタルフォーミングを行うことは、エッチング等を行う場合に比べて遥かに簡単に実施でき、特に、インクリメンタルフォーミングも超塑性加工も同系統の加工であることから両者の連携性が高く、超塑性成形の前に行う予備成形としてインクリメンタルフォーミングは適したものであり、更にはある程度の予備成形にもなることから、超塑性成形にも好都合であることが判って来た。
このような知見に基づいて本発明がなされたものである。
前記第1の課題は、
所定形状の成形品にt の板厚個所とt (t ≦t )の板厚個所とを具備させる為の超塑性金属板材の厚さ制御方法であって、
前記板厚t の超塑性金属板材の一部分の領域に対して0〜40℃の温度で伸び率が4〜25%のインクリメンタルフォーミング加工を施して該インクリメンタルフォーミング加工領域における板厚をt (t <t )とする第1工程と、
前記第1工程の後で超塑性成形加工を施して前記インクリメンタルフォーミング加工領域における板厚を実質変えずに前記インクリメンタルフォーミング加工領域外における板厚をt (t ≦t )とする第2工程
とを具備することを特徴とする超塑性金属板材の厚さ制御方法によって解決される
前記第1及び第2の課題は、
超塑性金属からなる板厚t の板材からt (t <t )厚の屈曲部を有すると共に前記t 厚よりも薄いt 厚の部分を有する成形品の成形方法であって、
前記超塑性金属からなる板材の一部分の領域に対して0〜40℃の温度で伸び率が4〜25%のインクリメンタルフォーミング加工を施して該インクリメンタルフォーミング加工領域における板厚がt の屈曲部を形成する第1工程と、
前記第1工程の後で超塑性成形加工を施して前記インクリメンタルフォーミング加工領域における板厚を実質変えずに前記インクリメンタルフォーミング加工領域外における板厚をt とする第2工程
とを具備することを特徴とする成形方法によって解決される。
前記第1及び第2の課題は、
超塑性金属からなる板厚t の板材を所定形状の成形品に成形する成形方法であって、
前記超塑性金属からなる板材の一部分の領域に対して0〜40℃の温度で伸び率が4〜25%のインクリメンタルフォーミング加工を施して該インクリメンタルフォーミング加工領域における板厚をt (t <t )とする第1工程と、
前記第1工程の後で超塑性成形加工を施して前記インクリメンタルフォーミング加工領域における板厚を実質変えずに前記インクリメンタルフォーミング加工領域外における板厚をt (t ≦t )とする第2工程
とを具備することを特徴とする成形方法によって解決される。
本発明においては、超塑性金属は、特に、超塑性Al系合金である。そして、超塑性金属板は、例えば二枚の超塑性金属板が溶接などによって接合されたものでは無く、一枚の超塑性金属板は全ての領域において超塑性変形能を有するものである。すなわち、インクリメンタルフォーミング等の冷間加工(予備成形)を施すことによって、当該部分(領域)が、始めて、超塑性変形能を喪失する超塑性金属板である。
本発明によれば、超塑性Al系合金板を超塑性成形(変形)するに先立って、インクリメンタルフォーミング等の冷間加工(予備成形)を施しているので、該予備成形の該当箇所は超塑性成形しても殆ど超塑性変形しない。従って、予備成形した箇所(冷間加工領域:超塑性変形しない箇所)は、超塑性成形後においても厚さが薄くならず、超塑性変形した箇所(非冷間加工領域)に比べて厚さが厚い。すなわち、板厚が過度に薄くなることを防ぎたい(板厚を調整したい)場合には、当該箇所を、超塑性成形に先立って、インクリメンタルフォーミング等の冷間加工(予備成形)を施しておけば、狙い通りの厚さの成形品が簡単に得られる。しかも、予備成形はインクリメンタルフォーミング等の冷間加工に過ぎないから、実施が非常に簡単である。
さて、板材からプレス製造される製品は、一般的には、その専用金型を作製し、プレス加工によって製造される。しかしながら、近年は、多品種少量生産化が進み、求められる製品もオーダーメイド化する傾向が有る。従って、それに合わせて専用金型を作り変えていたのでは、コストが掛かり過ぎ、効率も悪い。このような観点から、近年、インクリメンタルフォーミング(逐次張出し成形法)が提案されている。このインクリメンタルフォーミング(逐次張出し成形法)は、工具を板に押し付け、局所的に塑性変形させながら、目的の形状に成形する方法である。従って、インクリメンタルフォーミングには金型が不要である。
そして、超塑性成形(変形)するに先立つ予備成形として、インクリメンタルフォーミングの技術を採用した場合、インクリメンタルフォーミングでは、超塑性成形時の素板支持部(シール面)を平面(平坦面)のまま維持できる。すなわち、超塑性成形(ブロー成形)に際して、前記平面(平坦面)をシール面(気密面)として用いることが出来、超塑性成形が容易になる。しかも、インクリメンタルフォーミングは、定量的な加工度の正確な調整が容易であり、超塑性成形に先立つ予備成形として好都合である。すなわち、インクリメンタルフォーミングでは、その歪量(冷間加工量)を成形面の角度として定量的に捉えることが出来、超塑性変形能を喪失させる為の加工度の設定が容易になる。更には、インクリメンタルフォーミングによって多少の立体成形がなされているから、その後の超塑性成形による変形度合いを少なくすることが出来(例えば、厚さが異なる平板に対して超塑性成形のみで立体成形を行う場合に比べたならば、超塑性成形時における変形度は少なくて済み)、それだけキャビティが出来難く、機械的強度の低下も少ないと考えられる。かつ、インクリメンタルフォーミングの為の専用型が不要であるから、コスト面でも有利である。
ところで、インクリメンタルフォーミング等の冷間加工技術も、超塑性成形技術も、それのみの技術は、既に、知られていることである。
しかしながら、超塑性成形に先立って、インクリメンタルフォーミング等の冷間加工を施しておけば、成形品の板厚の制御が可能になると言う技術思想は知られておらず、かつ、想いも出来ないことであった。しかも、超塑性成形の後にインクリメンタルフォーミング等の冷間加工を施しても、本発明が奏するような特長は得られない。すなわち、成形品の板厚制御の為に、インクリメンタルフォーミング等の冷間加工を施し、その後で超塑性成形すると言う本願発明は、新規で、かつ、進歩性を有する発明であると確信している。
又、インクリメンタルフォーミングのみでは、例えば垂直壁が形成できない。すなわち、傾斜状態のものしか成形できない。しかしながら、インクリメンタルフォーミング等の冷間加工を施した後で超塑性成形を行えば、垂直壁の成形も可能であり、造形の自由度が高い。
又、インクリメンタルフォーミングのみでは、スプリングバックが発生し、成形品の成形精度が劣る恐れも有る。しかしながら、インクリメンタルフォーミングの後で超塑性成形を行えば、スプリングバックの発生を抑制でき、成形品が高精度で得られる。
上記においては、超塑性成形後において、予備成形(冷間加工:インクリメンタルフォーミング)した箇所が厚さは厚く、予備成形(冷間加工:インクリメンタルフォーミング)しない箇所が厚さは薄いものとなる場合を説明した。
しかしながら、超塑性成形の前段階において、冷間加工した箇所(冷間加工箇所)の板厚と冷間加工しない箇所(非冷間加工箇所)の板厚とを比べると、冷間加工した分だけ、(冷間加工箇所の板厚)<(非冷間加工箇所の板厚)であることは当然である。従って、超塑性成形における伸びの具合を考慮すれば、超塑性成形後において、(非冷間加工箇所の板厚)≒(冷間加工箇所の板厚)であるように制御することも可能である。すなわち、超塑性成形の前段階における板厚が薄い冷間加工箇所の領域を大きく取り、非冷間加工箇所(超塑性変形可能箇所)の領域を小さくしておけば、超塑性成形後における板厚がほぼ同程度になるようにすることも出来る。つまり、超塑性成形に際して、どこもが均一に超塑性変形するのでは無く、雄型または雌型に接触し始めた箇所では超塑性変形し難い。従って、このような場合には、超塑性成形品に厚さのバラツキが起きてしまう。そこで、このような現象が予想される場合には、予め場所を決めてインクリメンタルフォーミング等の冷間加工を施し、その後で超塑性成形すれば、超塑性成形のみでは均一厚の成形品が得られないような場合でも、全ての領域で厚さが同じ超塑性成形品を得ることも出来る。そして、このようにした場合、超塑性変形の領域が少ないから、即ち、超塑性変形させなければならない割合が低いことから、超塑性成形に伴うキャビティの発生も少なくなり、機械的強度の低下が防止できるようになる。
本発明の方法は、超塑性金属からなる材(特に、超塑性Al系合金板)を所定形状の成形品に成形する成形方法である。中でも、超塑性金属からなる材(特に、超塑性Al系合金板)を、所望の厚さで、かつ、所定形状の成形品に成形する成形方法である。そして、前記超塑性金属からなる材の一部分の領域に対して加工歪を与えることによって前記領域における超塑性変形能を喪失させる超塑性変形能喪失工程を有する。更に、前記超塑性変形能喪失工程の後、前記超塑性金属からなる材に対して超塑性温度下で超塑性成形を施す超塑性成形工程を有する。超塑性変形能喪失工程は、特に、冷間加工、中でもインクリメンタルフォーミングによる。例えば、伸び率が4〜25%(中でも、4%以上で15%以下。)の室温(0〜40℃)での冷間加工による。
以下、更に詳しく説明する。
図1(a),(b),(c),(d)は、超塑性Al系合金材として5083合金を用いた本発明になる成形方法の第1実施形態を示す説明図である。尚、図1(a)は予備成形(インクリメンタルフォーミング:冷間加工)体を超塑性成形型上に配設した段階での断面図、図1(b)は超塑性成形後の断面図、図1(c)は超塑性成形後に不要部をトリムした段階での断面図、図1(d)は超塑性成形体の斜視図である。
先ず、溶接などによって二枚の板が接合されたと言ったものでは無い所定大きさの一枚の超塑性Al系合金の平板1に対してインクリメンタルフォーミング(冷間加工(20℃での伸び率が4%の冷間加工):予備成形)を施し、図1(a)に示される如くの予備成形体2を得る。
この図1(a)中、インクリメンタルフォーミングを受けた箇所(インクリメンタルフォーミング部:冷間加工部)1aは傾斜面となっており、予備成形を受けた分だけ、当該箇所1aの部分の板厚はインクリメンタルフォーミングを受けていない箇所(非インクリメンタルフォーミング部:非冷間加工部)1bの部分の板厚よりも薄くなっている。すなわち、図1(a)を参照すると、インクリメンタルフォーミング部1aの部分の板厚が非インクリメンタルフォーミング部1bの部分の板厚よりも薄いことが了解される。そして、インクリメンタルフォーミング部1aは、厭くまでも、傾斜面にしかならない。尚、インクリメンタルフォーミングについては従来からも良く知られているので、その他の詳細は省略される。
そして、所定形状の予備成形体2を超塑性成形型3に配設し、再結晶温度以上の温度(超塑性温度)下でガスブロー成形による超塑性成形を行う。尚、超塑性成形については従来からも良く知られているので、詳細は省略される。
そうすると、インクリメンタルフォーミングに続く超塑性成形によって、図1(b)に示される如くの成形品4が得られる。尚、インクリメンタルフォーミング部1aは、超塑性変形能が喪失していることから、超塑性成形によっても超塑性変形をせず、その板厚が殆ど変わらない。これに対して、非インクリメンタルフォーミング部1bの部分は、超塑性変形能が喪失しておらず、超塑性成形によって超塑性変形を受け、その伸びが著しいことから、厚さが一段と薄くなっている。
従って、上記説明から判る通り、成形品4は、場所によって、板厚が制御されていることが判る。これに対して、インクリメンタルフォーミングを実施せずに平板1に超塑性成形を実施すると、図1(b)に示される如きの板厚が厚い部分は得られない。すなわち、目的とする個所の板厚を特定のものに規制できないのである。
図2(a),(b),(c),(d)は、超塑性Al系合金材として5083合金を用いた本発明になる成形方法の第2実施形態を示す説明図である。尚、図2(a)は予備成形(インクリメンタルフォーミング:冷間加工)体を超塑性成形型上に配設した段階での断面図、図2(b)は超塑性成形後の断面図、図2(c)は超塑性成形後に不要部をトリムした段階での断面図、図2(d)は超塑性成形体の斜視図である。
先ず、溶接などによって二枚の板が接合されたと言ったものでは無い所定大きさの一枚の超塑性Al系合金の平板5に対してインクリメンタルフォーミング(冷間加工(20℃での伸び率が4.5%の冷間加工):予備成形)を施し、予備成形体6を得る。
尚、図2(a)からも判る通り、本実施形態にあっては、インクリメンタルフォーミングを受けた箇所(インクリメンタルフォーミング部:冷間加工部)5aは傾斜面となっており、予備成形を受けた分だけ、当該箇所5aの部分の板厚はインクリメンタルフォーミングを受けていない箇所(非インクリメンタルフォーミング部:非冷間加工部)5bの部分の板厚よりも薄くなっている。
次に、所定形状の予備成形体5を超塑性成形型に配設し、ガスブロー成形による超塑性成形を行う。
そうすると、インクリメンタルフォーミングに続く超塑性成形によって、図2(b)に示される如くの成形品7が得られる。尚、本実施形態における成形品7は、図2(b)からも判る通り、インクリメンタルフォーミング部5aにおける板厚と非インクリメンタルフォーミング部5bにおける板厚とが殆ど同じ厚さであるようになっている。そして、このような場合にあっても、目的とする個所の板厚は特定のものに制御できていると言うことである。すなわち、厚さを異ならしめる場合のみでは無く、厚さを均一にする場合にも本発明が応用できるのである。
尚、上記実施形態では5083合金を用いた場合で述べたが、他にも7475合金などを用いた場合においても同様な工程を経ることによって、同様な成形品が得られた。
本発明になる成形方法の第1実施形態を示す説明図 本発明になる成形方法の第2実施形態を示す説明図
符号の説明
1,5 超塑性Al系合金平板
1a,5a インクリメンタルフォーミング部(冷間加工部)
1b,5b 非インクリメンタルフォーミング部(非冷間加工部)
2,6 予備成形体
3a,3b 超塑性成形型
4,7 超塑性成形品

特許出願人 日本飛行機株式会社
代 理 人 宇 高 克 己

Claims (5)

  1. 所定形状の成形品にt の板厚個所とt (t ≦t )の板厚個所とを具備させる為の超塑性金属板材の厚さ制御方法であって、
    前記板厚t の超塑性金属板材の一部分の領域に対して0〜40℃の温度で伸び率が4〜25%のインクリメンタルフォーミング加工を施して該インクリメンタルフォーミング加工領域における板厚をt (t <t )とする第1工程と、
    前記第1工程の後で超塑性成形加工を施して前記インクリメンタルフォーミング加工領域における板厚を実質変えずに前記インクリメンタルフォーミング加工領域外における板厚をt (t ≦t )とする第2工程
    とを具備することを特徴とする超塑性金属板材の厚さ制御方法
  2. 超塑性金属が超塑性Al系合金であることを特徴とする請求項1の超塑性金属板材の厚さ制御方法
  3. 超塑性金属からなる板厚t の板材からt (t <t )厚の屈曲部を有すると共に前記t 厚よりも薄いt 厚の部分を有する成形品の成形方法であって、
    前記超塑性金属からなる板材の一部分の領域に対して0〜40℃の温度で伸び率が4〜25%のインクリメンタルフォーミング加工を施して該インクリメンタルフォーミング加工領域における板厚がt の屈曲部を形成する第1工程と、
    前記第1工程の後で超塑性成形加工を施して前記インクリメンタルフォーミング加工領域における板厚を実質変えずに前記インクリメンタルフォーミング加工領域外における板厚をt とする第2工程
    とを具備することを特徴とする成形方法。
  4. 超塑性金属からなる板厚t の板材を所定形状の成形品に成形する成形方法であって、
    前記超塑性金属からなる板材の一部分の領域に対して0〜40℃の温度で伸び率が4〜25%のインクリメンタルフォーミング加工を施して該インクリメンタルフォーミング加工領域における板厚をt (t <t )とする第1工程と、
    前記第1工程の後で超塑性成形加工を施して前記インクリメンタルフォーミング加工領域における板厚を実質変えずに前記インクリメンタルフォーミング加工領域外における板厚をt (t ≦t )とする第2工程
    とを具備することを特徴とする成形方法。
  5. 超塑性金属が超塑性Al系合金であることを特徴とする請求項3又は請求項4の成形方法。
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