JP5026240B2 - 研削盤 - Google Patents

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Description

本発明は、ベアリング等の円筒形状又は円柱形状のワークの、外周面または内周面の研削に用いられる研削盤に関する。
従来、上記のような円筒形状のワークの内周面の研削には研削盤が用いられてきた(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1の研削盤の上側ワーク支持ローラ(退避ロール)は下側ワーク支持ローラ(支持ロール)の上方に配置され、シューの先端は水平方向から上側ワーク支持ローラと下側ワーク支持ローラの間の位置に臨んでいる。そして、ワークの外周面が、上側ワーク支持ローラ、下側ワーク支持ローラ及びシューに同時に接触する位置がワークの加工位置となっている。
また特許文献1の研削盤は、研削済みのワークを加工位置から排出させるとともに、供給用油圧シリンダでプッシャー(押圧部材)を駆動してワークを加工位置に供給させ、上側ワーク支持ローラ及び下側ワーク支持ローラを回転させる。そして、回転しているワークの内部に研削用砥石を移動させ、ワークの内周面を研削させる。
特開平11−77494号公報
しかしながら、油圧配管に供給される油圧は、研削盤自体の温度や研削盤の周囲の温度により変化する。すなわち、一日の中で、研削盤の使用を開始したばかりの研削盤の温度の低い朝の時間帯と、使い続けた研削盤の温度が高くなる日中の時間帯とでは油の粘性が変わる。同様に、研削盤の外気温の高い夏季と外気温の低い冬季でも油の粘性が変わる。
このため、供給用油圧シリンダで駆動されるプッシャーで加工位置に供給されるワークの速度が安定しなかった。これにより、ワークを研削するサイクルタイムが変動し、ワークを安定して生産することが困難になっていた。そして、研削盤のプッシャーの速度の調整作業に多くの労力を要していた。
また、供給用油圧シリンダ用の油圧配管や配線が必要なので、研削盤が装置全体として大型化していた。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、ワークを研削するサイクルタイムを安定させるとともに、装置の調整作業を容易にし、装置全体を小型にすることが可能な研削盤を提供するものである。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の研削盤は、互いに異なる方向に回転するように支持され、互いの間の加工位置に供給されるワークを回転させる退避ロール及び支持ロールと、上面部で前記ワークを供給位置から前記加工位置まで案内するとともに先端部で該加工位置まで移動された該ワークに当接して該ワークを該加工位置に保持するシューと、前記退避ロールが回転可能に接続され、前記ワークに当接して該ワークを回転させる位置から該ワークから離間する退避位置まで該退避ロールを移動させる退避手段と、前記シューの前記上面部に沿って往復運動可能に配置され、前記供給位置から前記加工位置まで前記ワークを押圧して移動させる押圧部材と、前記退避ロールを退避させる駆動力と前記押圧部材を往復運動させる駆動力を生じる供給排出モータと、前記ワークを研削する研削手段とを備える研削盤であって、前記供給排出モータの駆動力を前記退避手段に伝達させる第一の伝達手段と、前記供給排出モータの駆動力を前記押圧部材に伝達させる第二の伝達手段とをさらに備えることを特徴としている。
この発明において供給位置とは、シューの上面部にワークが供給される位置のことである。また、この発明においてモータとは、電動機のことを意味する。
この発明によれば、供給排出モータを用いるので、油圧シリンダで駆動する場合に必要となる油圧配管や配線が不要になり、研削盤を装置全体として小型に構成することが可能となる。
また、油圧シリンダとモータを比較した時に、外気温が変化したり装置を長年使い続けたりすることによるによる出力の変化は、油圧シリンダの方がモータより大きい。これは、油圧シリンダではシリンダを動かすための多量の油、油圧を上昇させるためのポンプ、電磁弁等、モータによる方式に比べて、数多くの部品を多数又は多量に使用しているためである。
従って、本発明の研削盤では、押圧部材及び退避ロールの移動速度がより安定するので、ワークを研削するサイクルタイムをより安定させることができる。そして、研削盤の押圧部材及び退避ロールの移動速度がより安定するので、装置の調整作業が容易になる。
また、この発明によれば上記に加えて、供給排出モータの駆動力を第一の伝達手段を介して伝達された退避ロールを、ワークを回転させる位置から退避位置まで移動させることができる。一方、その駆動力を第二の伝達手段を介して伝達された押圧部材をシューの前記上面部に沿って往復運動させ、ワークを押圧して供給位置から加工位置まで移動させることができる。
すなわち、タイミングを設定すれば、ワークを回転させる位置から退避位置まで退避手段が退避ロールを移動させてから、押圧部材がワークを押圧して供給位置から加工位置まで移動させることができる。このため、ワークを加工位置に供給させるときに退避ロールが障害とならないので、ワークを損傷させることなく加工位置に確実に供給させることができる。
そして、一つの供給排出モータで、退避ロールの移動とワークの移動を行うことができるので、研削盤の製造に必要なコストを抑えることができる。
また、前記退避ロールは前記支持ロールの上方に配置されることがより好ましい。
この発明によれば、支持ロールは加工位置の下方に配置されることとなる。このため研削済みのワークを、支持ロールの側面上を通って加工位置から確実に移動させることができる。
また、前記退避手段には、中央部が回転可能に支持され、一端に前記退避ロールを回転可能に支持する支持部を有するとともに、他端に前記供給排出モータの駆動力が作用される揺動レバーが含まれることがより好ましい。
この発明によれば、揺動レバーの他端に第一の伝達手段を介して供給排出モータの駆動力を作用させることにより、揺動レバーの一端の支持部に回転可能に支持された退避ロールは揺動レバーの中央部を中心に回転する。従って、ワークを回転させる位置から退避位置まで退避ロールを簡単に移動させ、退避位置まで移動させた退避ロールをワークを回転させる位置に確実に戻すことができる。
また、前記第二の伝達手段には、一端が前記供給排出モータの出力軸の軸線から離間した位置に回転可能に接続されかつ他端が前記押圧部材に回転可能に接続され、前記出力軸の回転運動を前記押圧部材の前記シューの前記上面部に沿った往復運動に変換するリンクが含まれることがより好ましい。
この発明によれば、供給排出モータの出力軸の回転運動が、リンクによりシューの上面部に沿った押圧部材の往復運動に変換され、その押圧部材の往復運動により、ワークが加工位置に供給される。リンク機構で回転運動を往復運動に変換するために、押圧部材のシューの上面部に沿った移動速度は、押圧部材の往復運動の移動範囲の両端に近づくほど遅くなる。ワークは押圧部材の移動範囲の一端で加工位置に供給されるので、供給排出モータの回転速度を速くしても、ワークを損傷させることなく、かつ加工位置に供給したワークが飛び出さないようにワークを確実に加工位置に供給することができる。
また、リンク機構により押圧部材は移動範囲の両端を確実に通って移動するので、従来の供給用油圧シリンダで押圧部材を駆動させる場合に必要だった移動範囲の両端での押圧部材の位置の検出動作が不要になり、ワークを研削するサイクルタイムを短縮させることができる。
また、前記供給排出モータはサーボモータであることがより好ましい。
この発明によれば、サーボモータは自身の出力軸の回転の位置を検出することができるので、第二の伝達手段を介してサーボモータに接続された押圧部材の位置と退避手段に回転可能に接続された退避ロールの位置を求めることができる。
押圧部材によりワークを加工位置まで移動させたうえで退避ロールを退避位置からワークを回転させる位置へ移動させることで、次のワークを研削することが可能となる。この研削が可能となったことを、サーボモータの出力軸の回転の位置から検出することができる。これにより、新たにセンサ等を設けて押圧部材や退避ロールの位置を確認することなく、研削手段によるワークの研削を開始することが可能となる。
このため、一つのワークを研削し終えてから次のワークの研削を開始するまでの時間を短縮させることができる。
また、前記第一の伝達手段には、前記供給排出モータの出力軸に接続された駆動プーリーと、前記駆動プーリーに巻回された供給排出ベルトと、前記駆動プーリーとのプーリー比を1対1に設定され前記供給排出ベルトが巻回され回転運動する従動プーリーと、前記従動プーリーに接続され前記揺動レバーの他端を押下げる偏芯カムが含まれ、前記リンクの一端が前記駆動プーリーの側面端部に回転可能に接続されることがより好ましい。
この発明によれば、駆動プーリー、供給排出ベルト及び従動プーリーを介してサーボモータの駆動力が偏心カムに伝達され、サーボモータの出力軸が一回転する間に偏心カムが一回転する。そして偏心カムが一回転する間に、まず揺動レバーの他端が偏心カムに押下げられることにより退避ロールが退避位置まで移動し、次に偏心カムによる揺動レバーの他端の押下げが終了することにより退避ロールがワークを回転させる位置まで戻る。一方、この駆動プーリーが一回転する間に、一端が駆動プーリーの側面端部に回転可能に接続されたリンクが押圧部材を往復運動させる。
このため、退避ロールを退避位置まで移動させるタイミングとワークを加工位置に供給させるタイミングとを合わせ、一つのサーボモータでワークを損傷させることなく加工位置まで移動させることができ、研削盤の製造コストを抑えることができる。
また、前記第一の伝達手段には、前記供給排出モータの出力軸に接続されたディスクと、前記押圧部材に接続された押下げ部材が含まれ、前記リンクの一端が前記ディスクの側面端部に回転可能に接続され、前記揺動レバーの他端には、前記押下げ部材が該揺動レバーの他端側から前記揺動レバーの中央部に近づくにつれて該押下げ部材に当接されて押下げられる傾斜面が備えられることがより好ましい。
この発明によれば、サーボモータの出力軸が回転しディスクが一回転する間に、押下げ部材が接続された押圧部材は、押下げ部材とともにシューの上面部に沿って往復運動する。すなわち、押下げ部材は揺動レバーの他端側から揺動レバーの中央部に近づきまた揺動レバーの他端側に戻るという往復運動する。この押下げ部材が往復運動する間に、まず揺動レバーの他端に備えられた傾斜面が押下げ部材に当接されて押下げられることにより退避ロールが退避位置まで移動し、次に押下げ部材による揺動レバーの他端の押下げが終了することにより退避ロールがワークを回転させる位置まで戻る。
このため、退避ロールを退避位置まで移動させるタイミングとワークを加工位置に供給させるタイミングとを合わせ、一つのサーボモータでワークを損傷させることなく加工位置まで移動させることができ、研削盤の製造コストを抑えることができる。
また、前記退避ロール及び前記支持ロールを回転させるロールベルトが巻回される巻回面と、前記供給排出ベルトが巻回される巻回面が平行となるように、かつ上方から見て、前記供給排出ベルトの幅と前記ロールベルトの幅の少なくとも一部が互いに重なるように、前記供給排出ベルトと前記ロールベルトが配置されていることがより好ましい。
この発明において、ロールベルトが巻回される巻回面とは、巻回されるロールベルトの幅の中心線が含まれる平面のことであり、供給排出ベルトが巻回される巻回面についても同様である。
この発明によれば、ロールベルトが巻回される巻回面と、供給排出ベルトが巻回される巻回面が平行なので、退避ロール及び支持ロールによりワークが回転する平面と、押圧部材がシューの上面部に沿って往復運動する方向を平行にすることが可能となる。このため、研削盤全体をより小型にすることができる。
また、上方から見て、供給排出ベルトの幅とロールベルトの幅の少なくとも一部が互いに重なるように設定されているので、供給排出ベルト及びロールベルトをコンパクトに配置することができ、研削盤全体をより小型にすることができる。
本発明の研削盤によれば、ワークを研削するサイクルタイムを安定させるとともに、装置の調整作業を容易にし、装置全体を小型にすることができる。
(第一の実施形態)
以下、本発明の第一実施形態を図面を参照して詳細に説明する。図1から図8は、本発明の第一実施形態の内面研削盤100の説明図である。図1は内面研削盤100の平面図、図2は図1中のH方向矢視図、図3は図1中のG方向矢視図、図4は図2の要部拡大図である。図1では説明の便宜上、一部の部品を取り除いて示してある。
なお、以下の実施形態では、研削盤が内面研削盤である場合を例にして説明するが、研削盤は内面研削盤に限られるものでなく、外面研削盤でもよい。
この内面研削盤100は、その内部の加工位置S1に次々に供給されるワークWの内周面を、ワークWを回転させながら研削手段170で研削する装置である。
図2に示すように、内面研削盤100は、ワークWを次々に供給し排出する供給排出手段150と、供給排出手段150の後述する上ロール151をワークWを回転させる位置から退避させる退避手段140と、各構成を駆動させる駆動力を生じるサーボモータ112と、サーボモータ112の駆動力を退避手段140に伝達させる第一の伝達手段120と、サーボモータ112の駆動力を後述するローダーブレード154に伝達させる第二の伝達手段130と、ワークWを回転させる駆動力を生じて伝達させるロール駆動手段160(図3参照)と、ワークWの内周面を研削する研削手段170(図1参照)と、退避手段140やサーボモータ112等を支持する装置本体111と、各構成を制御する制御手段180(図3参照)とで概略構成されている。
なお、ローダーブレード154は特許請求の範囲の押圧部材に、サーボモータ112は供給排出モータに相当する。
そして、サーボモータ112は、上ロール151を退避させる駆動力と後述するローダーブレード154を往復運動させる駆動力を生じる。
図4に示すように、供給排出手段150は、互いの間の加工位置S1に供給されるワークWを回転させる上ロール151及び下ロール152と、先端部153aでワークWに当接してワークWを加工位置S1に保持するシュー153と、シュー153の上面部153bに沿って往復運動可能に配置され、供給位置S2から加工位置S1までワークWを押圧して移動させるローダーブレード154と、未研削のワークWを収容する供給シュート155と、研削済みのワークW1を加工位置S1から排出する排出シュート156と、加工位置S1に必ず一つのワークWが供給されるように調整するワーク調節部190とを有する。
なお、上ロール151は特許請求の範囲の退避ロールに、下ロール152は支持ロールに相当する。
また、供給位置S2とは、供給シュート155からシュー153の上面部153bにワークWが供給される位置のことである。
内面研削盤100の通常使用時には、図4に示すようにシュー153の上面部153bは水平面に平行に配置され、ローダーブレード154はシュー153の上面部153bに沿ったX方向に往復運動し、ワークWはX方向のうちの一方である供給位置S2から加工位置S1側へのX1方向へ移動される。
上ロール151は、下ロール152の上方に、上ロール151の軸線と下ロール152の軸線が平行になり同一平面上で回転するように配置されている。そして、上ロール151及び下ロール152は、互いに異なる方向に回転するように構成されるとともに、図2に示すように上ロール151は後述する揺動レバー141に、下ロール152は装置本体111に回転可能に支持されている。そして、上ロール151及び下ロール152は、ワークWに当接してワークWを回転させる。
図4に示すようにシュー153は、上面部153bでワークWを供給位置S2から加工位置S1まで案内する。そして、供給位置S2に供給されるワークWを収容するために、シュー153の上面部153bにはV型溝153cが設けられている。
ワーク調節部190は、ワークWを係止するワークガイドプレート191と、ワークガイドプレート191の先端191aが所定位置より下がるのを防止するストッパ192とを備える。
ワークガイドプレート191は、その基端191bを中心に回転可能になるように装置本体111に支持され、先端191aは図示しないバネにより下方に付勢されている。また、ワークガイドプレート191の先端191aの下部にはV型突起191cが設けられている。そして下方に付勢されているワークガイドプレート191がストッパ192に当接する時に、ワークガイドプレート191の先端191a及びV型突起191cと、加工位置S1に供給されたワークWとの間に隙間が生じるように設定されている。
図2に示すように、退避手段140は、上ロール151を回転可能に支持する揺動レバー141と、揺動レバー141と後述する偏芯カム124との上下方向の距離を調節するカム調節部142と、揺動レバー141の他端141cに当接して上下方向の位置を検出し、検出結果の信号を制御手段180に送るレバーセンサ143と、レバーセンサ143と揺動レバー141の他端141cとの距離を調節するセンサ調節部144と、揺動レバー141の他端141cを上方に付勢するコイルスプリング145とを有する。
揺動レバー141は、中央部141bが装置本体111に回転可能に支持され、一端141aに上ロール151を回転可能に支持する支持部141eを有するとともに、他端141cにサーボモータ112の駆動力が作用される。
カム調節部142は揺動レバー141の中央部141bより他端141c側に固定され、センサ調節部144は揺動レバー141の他端141cに固定されている。
カム調節部142及びセンサ調節部144は、ネジ嵌合によりカム調節部142の天面142a及びセンサ調節部144の天面144aのそれぞれの上下方向の位置を調節することができる。
また、レバーセンサ143は例えば差動トランスが内蔵され、センサ調節部144の天面144aに当接して揺動レバー141の他端141cの上下方向の位置を検出し、信号を制御手段180に送る。
第一の伝達手段120は、サーボモータ112の出力軸112aに接続された駆動プーリー121と、駆動プーリー121に巻回された供給排出ベルト122と、供給排出ベルト122が巻回され回転運動する従動プーリー123と、従動プーリー123に接続され揺動レバー141の他端141cを押下げる偏芯カム124と、供給排出ベルト122が緩むのを防止するサーボモータアイドラ125とを有する。
駆動プーリー121は、サーボモータ112の出力軸112aに固定されサーボモータ112の出力軸112aと同一軸線で回転し、偏芯カム124は、従動プーリー123に固定され従動プーリー123と同一軸線で回転する。そして、駆動プーリー121、従動プーリー123及びサーボモータアイドラ125は同一平面上で回転する。
また、従動プーリー123は、駆動プーリー121とのプーリー比を1対1に設定されている。
一方、第二の伝達手段130は、一端131aが駆動プーリー121の側面端部に回転可能に接続されかつ他端131bがローダーブレード154に回転可能に接続されたリンクバー131と、水平方向に延在して配置され装置本体111に固定されたガイド133と、一端をリンクバー131に回転可能に接続され他端をローダーブレード154に固定されたスライダ132とを備える。
なお、リンクバー131は特許請求の範囲のリンクに相当する。
またスライダ132は、ガイド133と嵌合され、X方向にのみ移動可能となるように構成されている。そして、リンクバー131は、出力軸112aの回転運動をローダーブレード154のシュー153の上面部153bに沿ったX方向の往復運動に変換する。
ロール駆動手段160は、図3に示すように、上ロール151に接続された上ロールプーリー161と、下ロール152に接続された下ロールプーリー162と、上ロール151及び下ロール152を回転させる駆動力を生じるロールモータ163と、上ロールプーリー161、下ロールプーリー162及びロールモータ163の回転軸に巻回されたロールベルト164と、ロールベルト164が緩むのを防止するロールモータアイドラ165とからなる。
上ロールプーリー161は上ロール151に固定されて上ロール151と同一軸線で回転し、下ロールプーリー162は下ロール152に固定されて下ロール152と同一軸線で回転する。そして、上ロールプーリー161、下ロールプーリー162及びロールモータアイドラ165及びロールモータ163の回転軸は同一平面上で回転する。
また、ロールベルト164は、ロールモータ163の駆動力を上ロール151及び下ロール152に伝達させ、上ロール151及び下ロール152を回転させる。
そして、図1に示すように、ロールベルト164が巻回される巻回面A2と、供給排出ベルト122が巻回される巻回面A1が平行となるように、かつ上方から見て、供給排出ベルト122の幅B1とロールベルト164の幅B2の少なくとも一部が互いに重なるように、供給排出ベルト122とロールベルト164が配置されている。
ロールベルト164が巻回される巻回面A2とは、上ロールプーリー161、下ロールプーリー162及びロールモータ163の回転軸に巻回されるロールベルト164の幅の中心線が含まれる平面のことである。供給排出ベルト122が巻回される巻回面A1についても同様である。
また、図3に示すように、ロールモータ163は、サーボモータ112より、シュー153の上面部153bに沿ってワークWが移動するX1方向側に配置されている。
図1に示すように、研削手段170は、ワークWの内周面を研削する砥石171と、砥石171を回転させる駆動力を生じるスピンドル172と、砥石171及びスピンドル172をシュー153の上面部153bと平行でX方向と直交するY方向に移動させる研削テーブル173とからなる。
また、図3に示す制御手段180は、サーボモータ112、レバーセンサ143からの信号を受け、サーボモータ112、ロールモータ163、スピンドル172、研削テーブル173を制御する。
次に、内面研削盤100の作用について説明する。図5から図7は、内面研削盤100がワークWを研削する工程を示す説明図である。
図2は、内面研削盤100が未研削のワークWの内周面を研削させる加工工程が終了した時の状態を示している。
図2に示すように、加工工程が終了した時点では、サーボモータ112の出力軸112aは軸回転待機位置で待機し、上ロール151及び下ロール152は加工済みのワークW1に当接してワークW1を支持する位置に配置されている。また、図4に示すように、ローダーブレード154の先端154aは後退端P2で待機し、ワークWは供給位置S2でV型溝153cに収容されている。
サーボモータ112の出力軸112aは、軸回転待機位置からD方向に回転を開始し、加工工程が終了した後に始まる未研削のワークWを加工位置S1に供給させる非加工工程と次の加工工程を終了した時には、軸回転待機位置からD方向に360°回転して再び軸回転待機位置で待機することとなる。
なお、サーボモータ112の出力軸112aは、軸回転待機位置からD方向と逆方向に回転してもよい。出力軸112aがD方向と逆方向に回転しても、後述するようにワークWを加工位置S1に供給させ上ロール151を加工位置S1から退避させることができるからである。
出力軸112aが軸回転待機位置からD方向へ回転した角度を回転角度θとすると、図2の回転角度θは0°となる。そして、図5、図6及び図7は、回転角度θがそれぞれ90°、180°及び270°での内面研削盤100の状態を示している。
なお制御手段180は、加工工程の間だけロールモータ163を駆動させ、ロールモータ163の駆動力を、ロールベルト164を介して上ロールプーリー161及び下ロールプーリー162に伝達させることにより、上ロール151及び下ロール152を回転させている。
ただし、非加工工程及び加工工程を通じて、上ロール151及び下ロール152を回転させてもよい。
また図8は、サーボモータ112の出力軸112a及び揺動レバー141の動作の説明図である。図8の(a)及び(b)の横軸はサーボモータ112の出力軸112aの回転角度θを示し、図8の(a)の縦軸は出力軸112aのD方向(図2参照)への角速度を示し、図8の(b)の縦軸は、揺動レバー141の中央部141bを中心としたE方向(図2参照)への回転角度を示す。
制御手段180は、後述する方法により加工工程が終了したと判断すると、非加工工程を開始させる。
この非加工工程では、制御手段180は、図1に示すように、まず砥石171を回転させたまま研削テーブル173に命令してY方向のうち砥石171が加工位置S1から離れる方向へ移動させ、研削テーブル173を図示しない砥石待機位置に移動させて待機させる。
そして、制御手段180はサーボモータ112の出力軸112aを、図2の回転角度θが0°の軸回転待機位置の状態からD方向へ回転を始めさせる。出力軸112aが回転すると、出力軸112aに固定された駆動プーリー121、駆動プーリー121に巻回された供給排出ベルト122、供給排出ベルト122が巻回された従動プーリー123、従動プーリー123に固定されている偏芯カム124の順でサーボモータ112の駆動力が伝達されて回転する。一方、出力軸112aが回転すると、出力軸112aに固定された駆動プーリー121、駆動プーリー121に回転可能に接続されたリンクバー131、リンクバー131に回転可能に接続されたスライダ132の順でサーボモータ112の駆動力が伝達され、スライダ132に固定されたローダーブレード154がX方向に移動する。
なお、駆動プーリー121と従動プーリー123のプーリー比が1対1に設定されているので、出力軸112aが一回転すると、駆動プーリー121、従動プーリー123及び偏芯カム124がそれぞれ一回転する。
次に、図8の(a)に示すように、出力軸112aは回転角度θが0°の軸回転待機位置から回転角度を徐々に速め、その後一定の速い角速度ω1で回転を続ける。
ただし、回転角度θが0°から90°の間では偏芯カム124はカム調節部142の天面142aに接触しないように設定されているので、図8の(b)に示すように、揺動レバー141は回転しない。
一方、図2に示すように、駆動プーリー121に自身の一端131aが回転可能に接続されたリンクバー131に固定されたローダーブレード154は、X1方向に移動してワークWを供給位置S2からX1方向へ移動させる。
回転角度θが90°から180°の間では、図5及び図8の(b)に示すように偏芯カム124は、コイルスプリング145の上方への付勢力に抗してカム調節部142の天面142aを押下げる。カム調節部142が押下げられるとカム調節部142が固定された揺動レバー141の他端141c側は押下げられ、揺動レバー141はE方向に回転して、揺動レバー141の一端141aに回転可能に支持した上ロール151を上昇させ、上ロール151を加工位置S1から退避させる。
一方ローダーブレード154は、回転角度θが90°から180°の間もX1方向に移動を続けるが、この間の出力軸112aの角速度がω1で一定なので、回転角度θが180°に近づくほどローダーブレード154のX1方向への移動速度が低下する。
回転角度θが180°になった時に、図8の(b)に示すように揺動レバー141のE方向への回転角度が最大になり、図6に示すように、揺動レバー141は研削済みのワークW1から最も離間する退避位置S3まで上ロール151を移動させている。
一方、回転角度θが180°になった時に、ローダーブレード154の先端154aは最もX1方向に移動した前進端P1に達し、ローダーブレード154はX1方向への移動速度が低下した状態でワークWを加工位置S1に供給する。
ワークWを加工位置S1に供給する時には、加工位置S1に供給されようとしている未研削のワークWが、図示しないバネの付勢力に抗してワークガイドプレート191の先端191aの下部の傾斜面に当接して持ち上げる(図4参照)。ワークガイドプレート191は充分軽いので、ワークガイドプレート191の先端191aを持ち上げる時に、ワークWの外周面に傷が付いたりワークWが変形したりすることはない。
未研削のワークWがワークガイドプレート191の先端191aを持ち上げると、先端191aの下部に設けられたV型突起191cも持ち上げられ、研削済みのワークW1は排出シュート156から排出される。未研削のワークWが加工位置S1に供給されると、ワークガイドプレート191の先端191aはストッパ192に当接するまで図示しないバネの付勢力により下がり、未研削のワークWはV型突起191cで係止されて、ワークWが加工位置S1内に支持される。
そして、回転角度θが180°から270°の間では、図8の(b)に示すように、制御手段180は、出力軸112aが一定の回転角度θ1に達した時に、一定の速い角速度ω1で回転していたサーボモータ112の出力軸112aの角速度を低下させ、一定の遅い角速度ω2で回転させ続ける。
回転角度θが180°を超えると図7に示すように、偏芯カム124の形状とコイルスプリング145の上方への付勢力により、揺動レバー141はE方向と逆側に回転して揺動レバー141の一端141aに有する支持部141eに回転可能に支持した上ロール151を下降させる。
サーボモータ112の角速度をω1からω2へ低下させるのは、加工位置S1内に支持された未研削のワークWに上ロール151を当接させる際に、上ロール151の下降速度を低下させ、ワークWの外周面に傷がつくのを防止するためである。
出力軸112aが図8の(a)に示す一定の回転角度θ2に達した以降で、制御手段180は、レバーセンサ143からの信号により揺動レバー141の他端141cが上下方向の所定の範囲内にあると判断すると、研削テーブル173に命令してY方向のうち砥石171が加工位置S1に近づく方向へ移動させ、研削テーブル173を図示しない砥石待機位置からワークWを研削する位置へ移動させる。そして、回転し続けている砥石171をワークWの内周面に接触させて加工工程を開始させる。
揺動レバー141の他端141cが上下方向の位置を確認するのは、他端141cの上下方向の位置が所定の範囲より上にある場合には加工位置S1にワークWが何も供給されていない恐れがあり、他端141cが所定の範囲より下にある場合には加工位置S1に二つ以上のワークWが供給されている恐れがあるからである。
なお、加工工程の終了は、例えば制御手段180に設けられたタイマーにより、加工工程の開始から所定時間経過したことにより検出される。
一方、回転角度θが180°から270°の間では、図7に示すようにローダーブレード154はX1方向と反対方向であるX2方向へ移動する。
回転角度θが270°を超えると図7及び図8の(b)に示すように、偏芯カム124はカム調節部142の天面142aに接触しないように設定されているので、揺動レバー141は図2の位置に戻り、揺動レバー141の一端141aに回転可能に支持された上ロール151は、ワークWを支持し続ける。
一方、回転角度θが270°を超えると図4に示すように、ローダーブレード154はX2方向へ移動を続け、ローダーブレード154の先端154aが供給位置S2よりX2方向へ移動すると、供給位置S2に未研削のワークWが供給されワークWはV型溝153cに収容される。
回転角度θが360°に達すると、出力軸112aは軸回転待機位置に達し、ローダーブレード154の先端154aは後退端P2に達する。この時点で非加工工程が終了し、サーボモータ112の出力軸112aは、加工工程が終了したと制御手段180が判断するまで軸回転待機位置で待機する。
こうして、サーボモータ112の出力軸112aがD方向に一回転、すなわち360°回転する間に、研削済みのワークW1が加工位置S1から排出されるとともに、未研削のワークWが加工位置S1に供給される。
また、出力軸112aがD方向に一回転する間に、ローダーブレード154の先端154aは、後退端P2から前進端P1までの範囲を往復運動する。そして図1に示すように、サーボモータ112の出力軸112aの軸線からリンクバー131の一端131aまでの距離をLとすると、図4に示す後退端P2から前進端P1までの距離Rは、距離Lの2倍となる。
こうして、本発明の内面研削盤100によれば、サーボモータ112を用いるので、油圧シリンダで駆動する場合に必要となる油圧配管や配線が不要になり、研削盤100を装置全体として小型にすることが可能となる。そして、油圧配管の定期的なメンテナンスや油の交換が不要になるので、研削盤100のランニングコストを抑えることができる。
また、油圧シリンダとモータを比較した時に、外気温が変化したり装置を長年使い続けたりすることによるによる出力の変化は、油圧シリンダの方がモータより大きい。これは、油圧シリンダではシリンダを動かすための多量の油、油圧を上昇させるためのポンプ、電磁弁等、モータによる方式に比べて、数多くの部品を多数又は多量に使用しているためである。
従って、本発明の研削盤ではローダーブレード154及び上ロール151の移動速度がより安定するので、ワークWを加工位置S1により安定して供給することができる。このため、ローダーブレード154及び上ロール151の速度調整作業を軽減させることが可能となる。
また、加工位置S1に供給されるワークWの速度がより安定するので、ワークWを研削するサイクルタイムをより安定させることができる。このため、所定時間で決められた数量のワークWを研削するという生産管理が容易になる。
また、サーボモータ112の駆動力を伝達された揺動レバー141が、ワークWを回転させる位置から上ロール151を退避位置まで移動させてから、サーボモータ112の駆動力を伝達されたローダーブレード154が、ワークWをX1方向に移動させワークWを加工位置S1に供給させることができる。
このため、ワークWを加工位置S1に供給させるときに上ロール151が障害とならないので、ワークWを損傷させることなく確実に加工位置S1に供給させることができる。
また、一つのサーボモータ112で、上ロール151の移動とワークWの移動を行うことができるので、研削盤100の製造に必要なコストを抑えることができる。
また、ワークWから離間する退避位置S3まで上方に退避する上ロール151は下ロール152の上方に配置されているので、下ロール152は加工位置S1の下方に配置されることとなる。このため研削済みのワークW1を、下ロール152の側面上を通って加工位置S1から確実に移動させることができる。
また、退避手段140には揺動レバー141が含まれ、揺動レバー141の中央部141bは装置本体111に回転可能に支持され、一端141aに上ロール151を回転可能に支持する支持部141eを有するとともに、他端141cにサーボモータ112の駆動力が作用される。
このため、揺動レバー141の他端141cに第一の伝達手段120を介してサーボモータ112の駆動力を作用させることにより、揺動レバー141の一端141aの支持部141eに回転可能に支持された上ロール151は揺動レバー141の中央部141bを中心に回転する。従って、ワークWを回転させる位置から退避位置S3まで上ロール151を簡単に移動させ、退避位置S3まで移動させた上ロール151をワークWを回転させる位置に確実に戻すことができる。
また、第二の伝達手段130にはリンクバー131が含まれる。そして、リンクバー131の一端131aはサーボモータ112の出力軸112aに固定された駆動プーリー121の側面端部に回転可能に接続され、その他端131bはローダーブレード154に回転可能に接続され、出力軸112aの回転運動をローダーブレード154のシュー153の上面部153bに沿った往復運動に変換する。
ローダーブレード154の出力軸112aの回転運動が、リンクバー131によりシュー153の上面部153bに沿ったローダーブレード154のX方向への往復運動に変換され、そのローダーブレード154の往復運動により、ワークWが加工位置S1に供給される。
リンク機構で回転運動を往復運動に変換するために、押圧部材のシュー153の上面部153bに沿った移動速度は、ローダーブレード154の往復運動の移動範囲の両端に近づくほど遅くなる。ワークWは前進端P1で加工位置S1に供給されるので、ローダーブレード154の回転速度を速くしても、ワークWを損傷させることなく、かつ加工位置S1に供給したワークWが飛び出さないようにワークWを確実に加工位置S1に供給することができる。
また、供給排出モータとしてサーボモータ112を用いている。
サーボモータ112は自身の出力軸112aの回転の位置を検出することができるので、第二の伝達手段130を介してサーボモータ112に接続されたローダーブレード154の位置と、揺動レバー141の支持部141eに回転可能に支持された上ロール151の位置を求めることができる。
ローダーブレード154によりワークWを加工位置S1まで移動させたうえで上ロール151を退避位置S3からワークWを回転させる位置へ移動させることで、次のワークWを研削することが可能となる。この研削が可能となったことを、サーボモータ112の出力軸112aの回転の位置から検出することができる。これにより、新たにセンサ等を設けてローダーブレード154の位置を確認することなく、研削手段170によるワークWの研削を開始することが可能となる。
このため、一つのワークWを研削し終えてから次のワークWの研削を開始するまでの時間を短縮させることができる。
また、サーボモータ112によりローダーブレード154の細かな位置や速度の制御が可能となる。従って、加工工程の中で上ロール151がワークWを支持する力を弱めたり、実際にワークWを研削する前にワークWの供給等の動作確認をしたりすることができる。
また、第一の伝達手段120には、サーボモータ112の出力軸112aに接続された駆動プーリー121と、駆動プーリー121に巻回された供給排出ベルト122と、駆動プーリー121とのプーリー比を1対1に設定され供給排出ベルト122が巻回され回転運動する従動プーリー123と、従動プーリー123に接続され揺動レバー141の他端141cを押下げる偏芯カム124が含まれている。そして、リンクバー131の一端131aが駆動プーリー121の側面端部に回転可能に接続されている。
駆動プーリー121、供給排出ベルト122及び従動プーリー123を介してサーボモータ112の駆動力が偏心カム124に伝達され、出力軸112aが一回転する間に偏心カム124が一回転する。そして偏心カム124が一回転する間に、まず揺動レバー141の他端141cが偏心カム124に押下げられることにより上ロール151が退避位置S3まで移動し、次に偏心カム124による揺動レバー141の他端141cの押下げが終了することにより上ロール151がワークWを回転させる位置まで戻る。一方、この駆動プーリー121が一回転する間に、一端131aが駆動プーリー121の側面端部に回転可能に接続されたリンクバー131がローダーブレード154を往復運動させる。
このため、上ロール151を退避位置S3まで移動させるタイミングとワークWを加工位置S1に供給させるタイミングとを合わせ、一つのサーボモータ112でワークWを損傷させることなく加工位置S1まで移動させることができ、研削盤100の製造コストを抑えることができる。
また、ロールベルト164が巻回される巻回面A2と、供給排出ベルト122が巻回される巻回面A1が平行なので、上ロール151及び下ロール152によりワークWが回転する平面と、ローダーブレード154がシュー153の上面部153bに沿って往復運動する方向を平行にすることが可能となる。このため、内面研削盤100全体をより小型にすることができる。
また、供給排出ベルト122の幅B1とロールベルト164の幅B2の少なくとも一部が重なるように設定されている。従って、供給排出ベルト122及びロールベルト164をコンパクトに配置することができ、内面研削盤100全体をより小型にすることができる。
また、従来の油圧や空気圧を利用したシリンダでローダーブレードを駆動する場合には、外気温等の影響を受けて油圧や空気圧が変化してローダーブレードの動作が不安定になる。このため、往復運動するローダーブレードを前進端及び後退端でそれぞれ停止させ、センサでローダーブレードの位置を検出してから停止させたローダーブレードを動き出させる必要があった。従って、ワークを研削するサイクルタイムが長くなっていた。
本発明の内面研削盤100では、駆動プーリー121とリンクバー131でリンク機構が構成されているので、ローダーブレード154の先端154aは、確実に前進端P1から後退端P2までの範囲を往復運動する。これにより、往復運動するローダーブレード154を前進端P1又は後退端P2で停止させてセンサでローダーブレード154の位置を検出する必要が無くなり、ワークWを研削するサイクルタイムを短縮させることができる。
(第二の実施形態)
次に、本発明の第二実施形態を図面を参照して説明する。図9は、本発明の第二実施形態の内面研削盤200の説明図であり、図10は、内面研削盤200がワークを研削する工程を示す説明図である。
なお説明の便宜上、本発明の第二実施形態において、前述の第一実施形態で説明した構成要素と同一の構成要素については同一符号を付して、その説明を省略する。
第二実施形態が第一実施形態との異なる点は、第一実施形態では、第一の伝達手段120は、駆動プーリー121と、供給排出ベルト122と、従動プーリー123と、偏芯カム124と、サーボモータアイドラ125とを有していて、偏芯カム124を回転させることにより揺動レバー141の他端141cが押下げられるように構成されていた。
これに対し、第二実施形態では、図9に示すように、第一の伝達手段220は、サーボモータ112の出力軸112aに接続されたディスク221と、スライダ132を介してローダーブレード154に接続された押下げ部材222とを有している。そして、リンクバー131の一端131aがディスク221の側面端部に回転可能に接続されている。
第二実施形態の退避手段240は、上ロール151を回転可能に支持する揺動レバー241を有する。揺動レバー241は、中央部241bが装置本体111に回転可能に支持され、一端241aに上ロール151を回転可能に支持する支持部241eを有するとともに、他端241cにサーボモータ112の駆動力が作用される。
そして、揺動レバー241の他端241cには、押下げ部材222が揺動レバー241の他端241c側から揺動レバー241の中央部241bに近づくにつれて押下げ部材222に当接されて押下げられる傾斜面241dが備えられている。なお、揺動レバー241の他端241c側から中央部241bに近づく方向とは、X1方向のことである。
また、ディスク221は、サーボモータ112の出力軸112aに固定されサーボモータ112の出力軸112aと同一軸線で回転する。
次に、内面研削盤200の作用について説明する。図9は、サーボモータ112の出力軸112aが、回転角度θが0°の軸回転待機位置にある状態を示している。
回転角度θが0°から約120°に達すると、図10に示すように、サーボモータ112の出力軸112aに固定されサーボモータ112の出力軸112aと同一軸線で回転するディスク221がD方向へ回転し、一端131aがディスク221に回転可能に接続されたリンクバー131の他端131bがX1方向へ移動し、リンクバー131の他端131bに回転可能に接続されたスライダ132もX1方向へ移動する。
このため、スライダ132に固定された押下げ部材222が、揺動レバー241の傾斜面241dに当接して揺動レバー241の他端241cを押下げ、揺動レバー241の一端241aに有する支持部241eに回転可能に支持した上ロール151を上方の退避位置S3に移動させる。
これ以降の工程は、本発明の第一実施形態と同一なので説明を省略する。
こうして、本発明の内面研削盤200によれば、このため、上ロール151を退避位置S3まで移動させるタイミングとワークWを加工位置S1に供給させるタイミングとを合わせ、一つのサーボモータ112でワークWを損傷させることなく加工位置S1まで移動させることができ、研削盤200の製造コストを抑えることができる。
また、第一の伝達手段220の部品数を低減させ、研削盤200の製造コストを抑えることができる。
以上、本発明の第一実施形態及び第二実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の構成の変更等も含まれる。
例えば、上記第一実施形態及び第二実施形態では、上方に退避する上ロール151を、装置本体111に回転可能に支持されている下ロール152の上方に配置した。しかし、上ロール151を装置本体111に回転可能に支持させ、上ロール151の下方に配置される下ロール152を下方に退避可能に構成してもよい。
また、上記第一実施形態では、上ロール151を上方へ退避させる退避手段140には、中央部141bが装置本体111に回転可能に支持され、一端141aに上ロール151を回転可能に支持する支持部141eを有するとともに、他端141cにサーボモータ112の駆動力が作用される揺動レバー141が含まれるとした。
しかし、退避手段140には、上ロール151を上方から回転可能に支持するとともに水平方向に延在する突起部を備えた支持部材と、支持部材を下方に付勢するロールスプリングとが含まれるとし、第一の伝達手段に、傾斜面が設けられ、サーボモータ112の駆動力により傾斜面が突起部を上方に移動させ、支持部材を介して上ロール151を上方に移動させるように構成してもよい。
なお、上記第二実施形態の退避手段240についても、同様に構成を変更することができる。
また、上記第一実施形態及び第二実施形態では、供給排出モータをサーボモータ112とした。しかし、供給排出モータは、出力軸の回転の位置を検出するエンコーダを備えたパルスモータや、モータ自体の位置を検出するエンコーダを備えたリニアモータ等としてもよい。
また、上記第一実施形態及び第二実施形態では、サーボモータ112の出力軸112aに固定された駆動プーリー121又はディスク221の側面端部に、リンクバー131の一端131aを回転可能に接続した。しかし、サーボモータ112の出力軸112aのその軸線から離間した位置にリンクバー131の一端131aを、回転可能に直接接続してもよい。
また、上記第一実施形態及び第二実施形態では、第二の伝達手段130には、一端が供サーボモータ112の出力軸112aの駆動プーリー121又はディスク221の側面端部に回転可能に接続され、かつ他端がローダーブレード154に回転可能に接続され、出力軸112aの回転運動をローダーブレード154のX方向の往復運動に変換するリンクバー131が含まれるとした。
しかし、リンクバー131の替わりに、ローダーブレード154をバネでX2方向に付勢した状態で、出力軸112aに偏心カムを固定しその偏心カムでローダーブレード154をX1方向に移動させてもよい。
本発明の第一実施形態の内面研削盤の平面図である。 図1中のH方向矢視図である。 図1中のG方向矢視図である。 図2の要部拡大図である。 本発明の第一実施形態の内面研削盤がワークを研削する工程を示す説明図である。 本発明の第一実施形態の内面研削盤がワークを研削する工程を示す説明図である。 本発明の第一実施形態の内面研削盤がワークを研削する工程を示す説明図である。 本発明の第一実施形態の内面研削盤の出力軸及び揺動レバーの動作の説明図である。 本発明の第二実施形態の内面研削盤の説明図である。 本発明の第二実施形態の内面研削盤がワークを研削する工程を示す説明図である。
符号の説明
100、200 内面研削盤(研削盤)
112 サーボモータ(供給排出モータ)
112a 出力軸
120、220 第一の伝達手段
121 駆動プーリー
122 供給排出ベルト
123 従動プーリー
124 偏芯カム
130 第二の伝達手段
131 リンクバー(リンク)
140、240 退避手段
141 揺動レバー
151 上ロール(退避ロール)
152 下ロール(支持ロール)
153 シュー
154 ローダーブレード(押圧部材)
164 ロールベルト
170 研削手段
221 ディスク
222 押下げ部材
241d 傾斜面
A1、A2 巻回面
B1、B2 幅
S1 加工位置
S2 供給位置
S3 退避位置
W ワーク

Claims (8)

  1. 互いに異なる方向に回転するように支持され、互いの間の加工位置に供給されるワークを回転させる退避ロール及び支持ロールと、
    上面部で前記ワークを供給位置から前記加工位置まで案内するとともに先端部で該加工位置まで移動された該ワークに当接して該ワークを該加工位置に保持するシューと、
    前記退避ロールが回転可能に接続され、前記ワークに当接して該ワークを回転させる位置から該ワークから離間する退避位置まで該退避ロールを移動させる退避手段と、
    前記シューの前記上面部に沿って往復運動可能に配置され、前記供給位置から前記加工位置まで前記ワークを押圧して移動させる押圧部材と、
    前記退避ロールを退避させる駆動力と前記押圧部材を往復運動させる駆動力を生じる供給排出モータと、
    前記ワークを研削する研削手段とを備える研削盤であって、
    前記供給排出モータの駆動力を前記退避手段に伝達させる第一の伝達手段と、
    前記供給排出モータの駆動力を前記押圧部材に伝達させる第二の伝達手段とをさらに備えることを特徴とする研削盤。
  2. 請求項1に記載の研削盤において、
    前記退避ロールは前記支持ロールの上方に配置されることを特徴とする研削盤。
  3. 請求項2に記載の研削盤において、
    前記退避手段には、中央部が回転可能に支持され、一端に前記退避ロールを回転可能に支持する支持部を有するとともに、他端に前記供給排出モータの駆動力が作用される揺動レバーが含まれることを特徴とする研削盤。
  4. 請求項3に記載の研削盤において、
    前記第二の伝達手段には、一端が前記供給排出モータの出力軸の軸線から離間した位置に回転可能に接続されかつ他端が前記押圧部材に回転可能に接続され、前記出力軸の回転運動を前記押圧部材の前記シューの前記上面部に沿った往復運動に変換するリンクが含まれることを特徴とする研削盤。
  5. 請求項4に記載の研削盤において、
    前記供給排出モータはサーボモータであることを特徴とする研削盤。
  6. 請求項5に記載の研削盤において、
    前記第一の伝達手段には、前記供給排出モータの出力軸に接続された駆動プーリーと、前記駆動プーリーに巻回された供給排出ベルトと、前記駆動プーリーとのプーリー比を1対1に設定され前記供給排出ベルトが巻回され回転運動する従動プーリーと、前記従動プーリーに接続され前記揺動レバーの他端を押下げる偏芯カムが含まれ、前記リンクの一端が前記駆動プーリーの側面端部に回転可能に接続されることを特徴とする研削盤。
  7. 請求項5に記載の研削盤において、
    前記第一の伝達手段には、前記供給排出モータの出力軸に接続されたディスクと、前記押圧部材に接続された押下げ部材が含まれ、前記リンクの一端が前記ディスクの側面端部に回転可能に接続され、前記揺動レバーの他端には、前記押下げ部材が該揺動レバーの他端側から前記揺動レバーの中央部に近づくにつれて該押下げ部材に当接されて押下げられる傾斜面が備えられることを特徴とする研削盤。
  8. 請求項6に記載の研削盤において、
    前記退避ロール及び前記支持ロールを回転させるロールベルトが巻回される巻回面と、前記供給排出ベルトが巻回される巻回面が平行となるように、
    かつ上方から見て、前記供給排出ベルトの幅と前記ロールベルトの幅の少なくとも一部が互いに重なるように、前記供給排出ベルトと前記ロールベルトが配置されていることを特徴とする研削盤。
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