JP5026062B2 - テスト方法 - Google Patents

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Description

本発明は、LSIやMEMSデバイスなどの製造で用いられるプラズマの状態を把握するためのテスト方法に関するものである。
半導体基板の加工,半導体基板の上への薄膜形成,及び形成した薄膜の加工においては、プラズマを用いた技術が広く用いられている。この中で、近年のシリコンウェハなどの半導体基板の大型化に対応し、プラズマ自体の均一化が要求され、プラズマを用いた膜堆積やエッチングの状態が、半導体基板の面内の位置によらず高い均一性を有していることが求められている。
例えば、図7に示すICP−RIE(Inductively Coupled Plasma-Reactive Ion Etching)装置が知られている(非特許文献1参照)。本装置は、チャンバ701,ガス流入口702,排気口703,及びウェハステージ704を備え、ウェハステージ704上にウェハ705を載置する。排気口703は、図示しない排気ポンプに連通している。また、RF電源706及びコイル707をチャンバ701外部に備え、RF電源706により高周波電流をコイル707に流すことで、チャンバ701の内部に誘導結合型のプラズマ708を生成する。
本装置を用いたシリコンのパターニング手法の代表例として、チャンバ701の内部にC48ガスとSF6ガスとを交互に供給し、保護膜形成とエッチングを時間的に交互に繰り返して行い、高い異方性を備えた深い溝を形成するエッチング技術がある。
ここで、プラズマ708は、電子,イオン,ラジカルなどの各種粒子から構成されているが、これらの存在状態は、チャンバ701内の場所によってばらつきを持っている。このために、図8(a)の平面図に示すように、単結晶シリコンからなるウェハ801を、繰り返しパターン802を備えたレジストパターン803をマスクとしてエッチングすると、ウェハ801の中央部では、図8(b)の断面図に示すように、ウェハ801の平面に対して垂直な方向に加工された凹部804が得られる。これに対し、ウェハ801の周辺部では、図8(c)の断面図に示すように、ウェハ801の平面に対し、垂直ではない角度の方向に加工された凹部805が形成され、問題となる。
このような観点から、プラズマの状態を把握するモニタリング手法が必要である。一般的には、発光分析法及び探針法などがあるが、前者はプラズマ全体の平均的な情報が取得される分析であり、後者は局所的な情報が得られる測定にとどまっている。
従って、ウェハ表面の面内の各場所におけるプラズマの状態を把握するには、図9のようなライン状に開口したレジストパターン901をマスクとして、ウェハ902をエッチングし、この後、ウェハ902のライン状の溝が形成されている各部位毎に分割して劈開し、各々形成されている溝の断面を電子顕微鏡などにより観察する方法しかなかった。
特許第3425852号公報 笠井他、「ICPプラズマエッチング装置によるシリコンの加工」、セラミックス、36、No.3、pp.128〜132.
上記したプラズマ状態の基板面内分布を把握するためのテスト方法では、ウェハの各部位毎に断面観察を行う必要があるため、サンプリングポイント数が限定され、観察のための試料作製に長時間を要するという問題があった。また、パターン形状が断面観察に適したライン状の凹パターンなどに限られるという問題があった。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、より容易にプラズマの分布が把握できるようにすることを目的とする。
本発明に係るテスト方法は、主表面に異なる寸法の複数の凹部が形成されたテスト基板を用意する第1工程と、凹部の上に凹部の開口面積より小さい貫通孔を備えたマスク層が、テスト基板の主表面に形成された状態とする第2工程と、マスク層が形成されたテスト基板を所望のプラズマに曝す第3工程と、マスク層を除去した後、テスト基板の主表面から凹部を観察する第4工程とを備えるものである。例えば、観察により、テスト基板の上の異なる箇所に形成された凹部の状態を比較することで、プラズマの分布が把握可能となる。
上記テスト方法において、第3工程では、プラズマに曝すことで、プラズマに含まれる元素からなる堆積物が、少なくとも凹部の内部に形成された状態とし、第4工程では、堆積物の状態を観察すればよい。また、第3工程では、プラズマに曝すことで、少なくとも凹部の内部の一部をエッチング加工し、第4工程では、エッチング加工により凹部の内部に形成された加工部の形状を観察すればよい。
また、上記テスト方法において、第3工程では、テスト基板を、第1プラズマと第2プラズマとに交互に繰り返し曝し、第1プラズマに曝すことで、プラズマに含まれる元素からなる堆積物が、少なくとも凹部の内部に形成された状態とし、第2プラズマに曝すことで、少なくとも凹部の内部の一部をエッチング加工し、第4工程では、堆積物の状態及びエッチング加工により凹部の内部に形成された加工部の形状の少なくとも1つを観察するようにしてもよい。加えて、堆積物を所定時間エッチングする第5工程と、再度、堆積物の状態を観察する第6工程とを備えるようにしても良い。
なお、テスト基板は、上述したテスト方法で用いるテスト基板であって、周期的に配置されて底部と側壁部とからなる凹部を備えるものである。また、開口寸法が異なる複数の凹部を備えるものであればよい。また、深さが異なる複数の凹部を備えるものであってもよい。また、側壁部と底部のなす角度が90度以上であってもよい。
以上説明したように、本発明によれば、主表面に異なる寸法の複数の凹部が形成されたテスト基板を用い、凹部の上に凹部の開口面積より小さい貫通孔を備えたマスク層が、テスト基板の主表面に形成された状態とし、この状態で所望のプラズマに曝してマスク層を除去した後、テスト基板の主表面から凹部を観察するようにしたので、例えば、この観察により、テスト基板の上の異なる箇所に形成された凹部の状態を比較することで、より容易にプラズマの分布が把握できるようになるという、優れた効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
[実施の形態1]
はじめに、本発明の第1の実施の形態について説明する。図1は、実施の形態1におけるテスト方法について説明する説明図である。まず、図1(a)及び図1(b)に示すように、複数の凹部102b,凹部102c,凹部102d,凹部102eからなるテストパターン領域を備えたテスト基板101を用意する。これらは同一の間隔で周期的に配置されている。テスト基板101は、例えば、単結晶シリコンから構成された円板状のウェハである。テスト基板101には、上述した各凹部よりなる複数のテストパターン領域が、例えばマトリクス状(周期的)に配列されて設けられている。図1は、1組のテストパターン領域を示している。
なお、凹部102bと凹部102dは同じ深さとし、これより深く凹部102cが形成された状態とし、さらにこれより深く凹部102eが形成された状態とした。また、凹部102bと凹部102cとは平面視同一面積に形成された状態とし、これらより広く凹部102dが形成された状態とし、凹部102eは凹部102dと同じ面積に形成された状態とした。また、各凹部は、平面視正方形(底面が正方形)の直方体に形成した。このように、開口寸法や深さなどが異なる複数の凹部を備えるようにする。
ここで、各凹部の形成について説明する。例えば、テスト基板101の上に例えばスピン塗布法により感光性レジスト膜を形成し、形成した感光性レジスト膜を公知のフォトリソグラフィ技術によりパターニングし、凹部を形成する領域にテスト基板101の表面が露出する開口パターンが形成された状態とする。次いで、開口パターンが形成された感光性レジスト膜をマスクとし、非特許文献1に示されているICP−RIE法により、SF6などのシリコンをエッチングするためのエッチングガスと、C48などのいわゆる側壁保護用ガスとを用い、これらを交互に処理室に導入してプラズマとするシリコンの異方性エッチングで、テスト基板101を加工する。この後、感光性レジスト膜を、例えば酸素プラズマを用いたアッシングにより除去する。これらを、各凹部毎に繰り返せばよい。なお、凹部102b及び凹部102dは同一深さとするので、同時に形成可能である。
次に、各凹部が形成されたテスト基板101の上に、マスク層103が形成された状態とし、加えて、マスク層103に複数の開口部104が形成された状態とする。開口部104は、凹部102b,凹部102c,凹部102d,凹部102eの上部に配置されるように形成する。加えて、凹部が形成されていない領域102aの一部にも開口部104が形成された状態とする。開口部104は、平面視の面積が最も小さい凹部102bより小さい面積に形成する。従って、各凹部の側壁は、開口部104から所定距離離間した状態となる。また、本例では、開口部104から側壁までの距離が、凹部102b及び凹部102cが同一となり、凹部102d及び凹部102eが同一となる。
ここで、マスク層103及び開口部104の形成について説明する。例えば、STP(Spin-coating film Transfer and hot Pressing:特許文献1参照)法により、各凹部が形成されている領域を覆うように、テスト基板101の上に感光性レジストよりなるマスク層103が形成された状態とする。まず、例えばフッ素樹脂などから構成されたシート状の基材を用意し、用意した基材の表面に、例えばスピン塗布法により感光性レジストを塗布することで、感光性レジスト膜が形成された状態とする。
次に、上記基材に形成された感光性レジスト膜を、例えば20Pa程度に減圧された環境下で、温度100℃・荷重10kgfの条件で、テスト基板101に熱圧着する。減圧環境下で貼り付けることで、テスト基板101の主表面と感光性レジスト膜とが当接して密着すべき領域に、気泡などが混入することが抑制できるようになる。この後、大気雰囲気中・室温(20℃程度)の状態とし、テスト基板101に貼り付けられている感光性レジスト膜より、基材を剥離する。これらのことにより、各凹部の上を覆うように、テスト基板101の上に感光性レジストよりなるマスク層103が形成された状態が得られる。
このように、STP法により形成されたマスク層103では、形成面の全域において、破損などが抑制された状態で、高い膜厚均一性及び高い表面平坦性が得られる。また、STP法によれば、基材に形成されている感光性レジスト膜の状態,貼り付け時の押し付け圧力,温度,及び雰囲気の圧力などの各条件を適宜設定することで、マスク層103が、各凹部の底部に接触するなどのことがなく、平坦な平板状に貼り付けられた状態が得られる。
このようにマスク層103が形成された後、公知のフォトリソグラフィ技術により、開口部104が形成された状態とすればよい。前述したように、マスク層103は、破損などが抑制された状態で、高い膜厚均一性及び高い表面平坦性が得られているので、所望とする開口部104を精度良く形成することができる。なお、上述では、各凹部に対応させて同一の開口面積及び同一形状とした開口部104を形成したが、これに限るものではなく、異なる寸法(面積)及び形状の開口部を形成してもよいのは言うまでもない。
上述したようにすることでテスト基板101を用意した後、テスト対象のICP−RIE装置において、例えば1W/cm3程度のエネルギー密度を有する高密度プラズマに、テスト基板101を曝す。例えば、図7に示すようなICP−RIE装置を用い、例えばC48ガスを流量100sccmでチャンバ内に供給し、チャンバ内部の圧力(真空度)を5Paとし、RFコイルパワー1000W及び基板バイアスパワー100Wとしてプラズマを生成する。
このようにして生成したC48ガスのプラズマにテスト基板101を曝し、図1(c)に示すように、各開口部104の側面,領域102aの表面,凹部102bの底部105bと側壁106b,凹部102cの底部105cと側壁106c,凹部102dの一部の底部105d,凹部102eの一部の底部105eに、保護膜(堆積物)110が形成された状態とする。
保護膜110は、C48がプラズマにより分解して生じたラジカルが反応して形成されたnCF2のポリマーである。この保護膜110が形成される部位(領域)は、各凹部の形状に依存する。例えば、開口部104の直下に配置されている領域102aには、この全域に保護膜110が形成される。また、各凹部のなかで最も狭く最も浅く形成されている凹部102bでは、開口部104から入り込むC48に由来する成分が、側壁106bにまで到達し、底部105b及び側壁106bに保護膜110が形成される。しかしながら、プラズマ状態により、マスク層103の凹部102b側(裏側)の面には形成されない。
次に、凹部102bより深い凹部102cにおいても、開口部104から入り込むC48に由来する成分が、側壁106cにまで到達し、底部105c及び側壁106cに保護膜110が形成される。ただし、開口部104から底部105cへの距離がより長いため、堆積する量が少なく、形成される保護膜110の膜厚は薄くなる。また、凹部102cにおいても同様に、プラズマ状態により、マスク層103の凹部102c側の面には保護膜が形成されない。
次に、凹部102dでは、開口部104から側壁106dまでの距離が、凹部102b及び凹部102cに比較して長いので、開口部104から入り込むC48に由来する成分が、側壁106dにまで到達しない。このため、一部の底部105dの上には保護膜110が形成されるが、側壁106dには保護膜が形成されない。なお、凹部102dにおいても同様に、プラズマ状態により、マスク層103の凹部102d側の面には保護膜が形成されない。
さらに、凹部102eでは、開口部104から側壁106eまでの距離も長く、かつ、開口部104から底部105eまでの距離もより長い。このため、開口部104から入り込むC48に由来する成分が、側壁106eにまで到達せず、また、底部105eに到達する量も少ない。このため、凹部102eにおいては、一部の底部105eに保護膜110が形成され、かつ、この保護膜110は凹部102dの場合に比較して薄い。なお、凹部102eにおいても同様に、プラズマ状態により、マスク層103の凹部102e側の面には保護膜が形成されない。これらのことは、テスト基板101の上に形成されている他の凹部の組においても同様である。
次に、同じICP−RIE装置において、供給するガスを例えばSF6ガスに変更し、上述したように保護膜110が形成されたテスト基板101をSF6ガスのプラズマに曝す。プラズマ条件としては、SF6ガスを流量100sccmでチャンバ内に供給し、チャンバ内部の圧力(真空度)を5Paとし、RFコイルパワー1000W及び基板バイアスパワー150Wとした。このようにしてプラズマを生成することで、SF6が分解して生じたイオンが、基板バイアスによって、テスト基板101の表面にこの法線方向から照射される。また、この照射により、開口部104を通過したイオンが各凹部の底部にまで到達する。
底部にまで到達したイオンの衝撃エネルギーにより、SF6が分解して生じたフッ素ラジカルと保護膜110との反応が促進され、各凹部の底部に形成されている一部の保護膜110が除去され、底部のシリコンが露出する。同時に、フッ素ラジカルがシリコンと反応し、これによる生成物がエッチングガスとなり、シリコン(テスト基板101の各凹部の底部)のエッチングが進行する。一方、プラズマにより生成して照射されるイオンは、基板表面(平面)に対して垂直に入射するので、基板平面に対してほぼ垂直に形成されている側壁には、イオンが作用(入射)しない。このため、側壁に形成される保護膜は除去されず、側壁の部分のシリコンエッチングは進行しない。これによって異方性が発現する。
上述した、SF6ガスのプラズマによるエッチング(RIE)と、C48ガスのプラズマによる保護膜形成とを少量ずつ繰り返すことで、開口部104に対して高い異方性を備えたアスペクト比の高い凹部を形成することが可能である。このように、保護膜形成とエッチングとのステップを複数回繰り返すことで、図1(d)に示すように、各開口部104に対応し、縦穴部(加工部)107a,縦穴部(加工部)107b,縦穴部(加工部)107c,縦穴部(加工部)107d,及び縦穴部(加工部)107eが形成された状態とする。各縦穴部において、深い位置ほど側壁部に形成される保護膜110が薄くなる。
この後、O2アッシングなどにより保護膜110を残してマスク層103のみを選択的に除去し、図1(e)の断面図及び図1(f)の平面図に示すように、領域102aに縦穴部107aが形成され、凹部102bの底部に縦穴部107bが形成され、凹部102cの底部に縦穴部107cが形成され、凹部102dの底部に縦穴部107dが形成され、凹部102eの底部に縦穴部107eが形成された状態が得られる。この、図1(f)に示すような各パターン領域の状態を電子顕微鏡や光学顕微鏡などにより観察し、各凹部の底部に形成された保護膜の形状、及び形成された縦穴部の形状を把握することで、プラズマの状態を把握することができる。
例えば、観察された形状と開口部104との関係、観察された形状と各凹部の深さとの関係、及び観察された形状と各凹部の広さ(開口部と側壁間との距離)との関係を、テスト基板101の各サンプリングポイントのパターン領域毎に取得する。保護膜を形成する際のプラズマに、テスト基板101の面方向に分布があれば、この面内分布が、観察された形状及び上述した各関係の、パターン領域間の差異となって現れる。
例えば、テスト基板101の面方向において、印加した基板バイアスによるイオンの加速(飛行)方向に分布が発生し、テスト基板101の平面に対して垂直に入射していない領域が存在していれば、マスクとなるマスク層103の開口部104に対して縦穴部がずれて形成されるパターン領域が発生する。例えば、図2(g)に示すように、テスト基板101の平面に対して垂直な方向よりずれた状態の縦穴部117a,縦穴部117b,縦穴部117c,縦穴部117d,及び縦穴部117eが形成される。
また、この状態は、図2(h)の平面図にも示すように、保護膜110にずれた領域121として観察されるようになる。また、プラズマの密度に分布が発生し、テスト基板101の面方向にプラズマ密度の異なる領域が発生すると、各凹部の底部に形成される保護膜の厚さの差として観察される。例えば、図2(g),図2(h)に示すように、底部に保護膜が観察されない領域122が形成された凹部102eが生じる。
上述したように、本実施の形態によれば、情報を取得したいサンプリングポイント毎にウェハを分割し、劈開により断面を出して各々観察する必要がない。従って、より短い時間で、より多くのサンプリングポイントを、各種依存性も踏まえて、観察することが可能となる。これによって、プラズマの面内分布やばらつきなどのプラズマの状態を、より容易に把握することが可能となる。また、観察に必要なパターン形状は、ラインやホールなどのパターンに制限されず、所望の形状にて観察を行うことができる。
次に、前述した保護膜の形成や縦穴部の形成におけるプラズマの局所的な分布について説明する。まず、保護膜形成のためのC48ガスのプラズマについて考察する。保護膜形成過程では、側壁の部分にも保護膜を形成するために、プラズマによって生じる各種の粒子が等方的に広がる(拡散する)ように、プラズマ生成条件を制御する。これは、一定方向に飛行しようとするイオン成分が少なくなるように制御すればよい。このような状態に制御されたプラズマを生成した場合、図3(a)に示すように、プラズマより生成した各種粒子群301は、マスク層103に形成された開口部302を通過し、テスト基板101に形成された凹部303の内部空間に、等方的に拡散しながら進入する。
この状態において、開口部302の直下の底部304には、各種粒子群301が接触しまた近接し、各種粒子群301のなかの保護膜形成に寄与する粒子も接触しまた近接するため、厚い保護膜305が形成される。これに対し、開口部302の直下より離れている底部306や側壁307には、各種粒子群301が接触せず、保護膜がほとんど形成されない。このように、テスト基板101に形成した凹部303の内部における保護膜の形成分布は、プラズマに由来する保護膜形成に寄与する各種粒子の存在状態を示していることになる。
次に、縦穴部形成のためのSF6ガスのプラズマについて考察する。縦穴部形成のエッチング過程では、異方性を持った状態で、開口部下の凹部の底部をエッチングするために、プラズマによって生じる各種粒子の成分として、イオンがより多くなるようにプラズマ生成条件を制御する。加えて、自己基板バイアスあるいは積極的な基板バイアスの印加により、図3(b)に示すように、プラズマより生成した各種粒子群301のなかより、イオンよりなるダウンストリーム310を、開口部302を通過させ、凹部303の内部空間に進入させる。
このようにダウンストリーム310を導入することで、開口部302の直下の領域に選択的にプラズマ粒子(イオン)を作用させ、形成されている保護膜305及び底部304のシリコンをエッチングする。このエッチングによる加工の形状は、プラズマや基板バイアスの状態に依存する。例えば、開口部302が狭く、凹部303が深く開口部302と底部304との距離が大きい場合、開口部302より進入するダウンストリーム310が拡散しやすい状態となり、異方性が得られにくくなる。このような状態では、形成される縦穴部は、底部304の平面に対して垂直な断面形状ではなくなりテーパー形状となる。
一方、開口部302が広く凹部303が浅い場合は、開口部302より進入するダウンストリーム310があまり拡散していない状態で底部304に到達する。このような状態では、形成される縦穴部が、底部304の平面に対してほぼ垂直な形状となる。このように、エッチングにより形成される縦穴部の形状(エッチング形状)は、プラズマに由来するエッチングに寄与する各種粒子(イオン)の存在状態を示していることになる。
これらのことから明らかなように、図1(a)〜図1(e)を用いて説明した本実施の形態におけるテスト方法により、プラズマの基板面内分布情報を得ることができる。
[実施の形態2]
次に、本発明における第2の実施の形態について説明する。本実施の形態2では、前述した実施の形態1のテスト方法に加え、さらに、徐々に保護膜110を除去することで、保護膜110の膜厚分布を測定するようにした。より詳細に説明する。例えば、保護膜110をエッチングするエッチャントとしてアルゴンガスのプラズマを生成し、このアルゴンガスプラズマに保護膜110を曝し、スパッタ効果により保護膜110を徐々にエッチングする。エッチングのレートを小さく(遅く)し、保護膜110を少量ずつ複数回エッチングし、各階毎にテスト基板101の表面を観察する。
この観察において、例えばエッチングを3回行った段階で、図4(a)及び図4(b)に示すように、凹部102c及び凹部102eにおいては、底部に形成されていた保護膜が除去されてなくなり、底部105c及び底部105eの全域が露出する。このことにより、凹部102b及び凹部102dに形成されていた保護膜110は、凹部102c及び凹部102eに形成されていた保護膜110より厚く形成されていたことが分かる。このように、少量のエッチングと観察とを繰り返すことで、保護膜の形成膜厚の分布情報を得ることが可能となる。なお、エッチャントとしてはCF系のポリマーを除去する溶液(エッチング液)を用いてもよい。
本実施の形態2のテスト方法によれば、ウェハを取得したいサンプリングポイント毎に分割し、劈開により断面を出して保護膜の膜厚を各々観察する必要がない。従って、より短い時間で、より多くのサンプリングポイントにおいて、保護膜の膜厚分布情報を把握することが可能である。
なお、上記の2つの実施の形態では、側壁が底部(テスト基板の平面)に垂直な凹部を形成して用いたが、これに限るものではない。例えば、図5(a)に示すように、底に行くほど径が小さくなる断面がテーパー形状の凹部501をテスト基板101に形成して用いるようにしても良い。この状態は、テスト基板101の平面に平行な底面503と側面502とのなす角度505が、90°を超えた値となっている状態である。このような状態では、マスクとなるマスク層506の開口部506aを通過して凹部501の内部空間に等方的に拡散して進入する各種粒子群301が、底面503に加えて側面502の一部にも接触する。この結果、底面503から一部の側面502にかけて、保護膜504が形成されるようになる。
この状態では、マスク層506を除去すると、図5(b)に示すように、凹部501の上方からは、底面503からの情報に加え、側面502に形成されている部分の保護膜504も観察可能となる。なお、このようなテーパー形状の凹部501は、例えば、主表面が(111)面とされた単結晶シリコンからなるテスト基板101を、水酸化カリウムなどのアルカリ溶液を用いてエッチングすることで形成可能である。
また、上述では、凹部の底部と側壁に対し、中心の位置に開口部を形成していたが、図5に示すように、テスト基板101に形成された凹部601の中心に対し、マスクとなるマスク層603の開口部603aがずれて形成されているようにしても良い。このようにすることで、1つの凹部601で、開口部603aと側壁との間に距離w1と距離w2の2種類の状態を設定することが可能となり、1つの凹部601からより多くの情報を得ることが可能となる。
また、上述では、電子顕微鏡による形状の観察、及びエッチングによる膜厚分布の評価を行うようにしたが、これに限るものではない。例えば、SAM(Scanning Auger Microscopy:走査型オージェ電子分光装置)やEPMA(Electron Probe Micro-Analyzer:電子線マイクロアナライザ)を用い、プラズマによる特定の元素の分布情報を得るようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、ICP−RIEを用いた保護膜形成とエッチングのステップを繰り返す異方性エッチングについて説明したが、これに限るものではない。ICP−RIE装置を用いた異方性エッチングでは、C48などのフッ化炭素系のガスのプラズマによる保護膜形成と、炭素を含まないSF6などのフッ素系のガスのプラズマによるエッチングとを交互に繰り返している。これに対し、よく知られた一般的なRIE(Reactive Ion Etching)では、エッチングのみを行う場合もある。また、一方で、プラズマCVD法は、膜の形成を行い、エッチングは行わない。これらのように、プラズマを用いてエッチングのみを行う場合や、プラズマを用いて成膜のみを行う場合であっても、本発明が適用可能である。
また、上述では、テスト基板として、シリコンからなるウェハを用いた場合を説明したが、これに限るものではなく、長方形状の板ガラスなどフラットパネルディスプレイのための基板を用いてもよいのは言うまでもない。また、状態を把握する対象となるプラズマガスは、C48ガスやSF6に限らず、他のガスのプラズマであっても同様である。例えば、SF6にO2を加えた混合ガスのプラズマによりシリコンをエッチングする場合にも適用可能である。
本発明の実施の形態1におけるテスト方法について説明する説明図である。 本発明の実施の形態1におけるテスト方法について説明する説明図である。 保護膜の形成や縦穴部の形成におけるプラズマの局所的な分布について説明する説明図である。 本発明の実施の形態2におけるテスト方法について説明する説明図である。 本発明の実施の形態における他のテスト方法について説明する説明図である。 本発明の実施の形態における他のテスト方法について説明する説明図である。 ICP−RIE装置の構成を示す構成図である。 プラズマの分布により発生する問題を説明するための説明図である。 従来のテスト方法で用いられるパターンの構成を示す斜視図である。
符号の説明
101…テスト基板、102a…領域、102b,102c,102d,102e…凹部、103…マスク層、104…開口部、105b,105c,105d,105e…底部、106b,106c,106d,106e…側壁、107a,107b,107c,107d,107e…縦穴部(加工部)、110…保護膜(堆積物)。

Claims (5)

  1. 主表面に異なる寸法の複数の凹部が形成されたテスト基板を用意する第1工程と、
    前記凹部の上に前記凹部の開口面積より小さい貫通孔を備えたマスク層が、前記テスト基板の主表面に形成された状態とする第2工程と、
    前記マスク層が形成された前記テスト基板を所望のプラズマに曝す第3工程と、
    前記マスク層を除去した後、前記テスト基板の主表面から前記凹部を観察する第4工程と
    を備えることを特徴とするテスト方法。
  2. 請求項1記載のテスト方法において、
    前記第3工程では、前記プラズマに曝すことで、前記プラズマに含まれる元素からなる堆積物が、少なくとも前記凹部の内部に形成された状態とし、
    前記第4工程では、前記堆積物の状態を観察する
    ことを特徴とするテスト方法。
  3. 請求項1記載のテスト方法において、
    前記第3工程では、前記テスト基板を、第1プラズマと第2プラズマとに交互に繰り返し曝し、第1プラズマに曝すことで、前記プラズマに含まれる元素からなる堆積物が、少なくとも前記凹部の内部に形成された状態とし、前記第2プラズマに曝すことで、少なくとも前記凹部の内部の一部をエッチング加工し、
    前記第4工程では、前記堆積物の状態及び前記エッチング加工により前記凹部の内部に形成された加工部の形状の少なくとも1つを観察する
    ことを特徴とするテスト方法。
  4. 請求項1記載のテスト方法において、
    前記第3工程では、前記プラズマに曝すことで、少なくとも前記凹部の内部の一部をエッチング加工し、
    前記第4工程では、前記エッチング加工により前記凹部の内部に形成された加工部の形状を観察する
    ことを特徴とするテスト方法。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のテスト方法において、
    前記堆積物を所定時間エッチングする第5工程と、
    再度、前記堆積物の状態を観察する第6工程と
    を備えることを特徴とするテスト方法。
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