JP5026005B2 - 無線装置 - Google Patents

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Description

本発明は、無線装置に関し、特に複数のサブキャリアを使用する無線装置に関する。
高速なデータ伝送を可能にしつつ、マルチパス環境下に強い通信方式として、マルチキャリア方式のひとつであるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調方式がある。このOFDM変調方式は、無線LAN(Local Area Network)の標準化規格であるIEEE802.11a,gやHIPERLAN/2に適用されている。このような無線LANにおけるパケット信号は、一般的に時間と共に変動する伝送路環境を介して伝送され、かつ周波数選択性フェージングの影響を受けるので、受信装置は一般的に伝送路推定を動的に実行する。
受信装置が伝送路推定を実行するために、パケット信号内に、2種類の既知信号が設けられている。ひとつは、パケット信号の先頭部分において、すべてのキャリアに対して設けられた既知信号であり、いわゆるプリアンブルやトレーニング信号といわれるものである。もうひとつは、パケット信号のデータ区間中に一部のキャリアに対して設けられた既知信号であり、いわゆるパイロット信号といわれるものである(例えば、非特許文献1参照。)。
Sinem Coleri,Mustafa Ergen,Anuj Puri, and Ahmad Bahai,"Channel Estimation Techniques Based on Pilot Arrangement in OFDM Systems",IEEE Transactions on broadcasting,vol.48,No.3,pp.223−229,Sept.2002.
ワイヤレス通信において、周波数資源を有効利用するための技術のひとつが、アダプティブアレイアンテナ技術である。アダプティブアレイアンテナ技術は、複数のアンテナのそれぞれにおいて、処理対象の信号の振幅と位相を制御することによって、アンテナの指向性パターンを制御する。このようなアダプティブアレイアンテナ技術を利用して、データレートを高速化するための技術にMIMO(Multiple Input Multiple Output)システムがある。当該MIMOシステムは、送信装置と受信装置がそれぞれ複数のアンテナを備え、並列に送信されるべきパケット信号を設定する(以下、パケット信号において並列に送信されるべきデータのそれぞれを「系列」という)。すなわち、送信装置と受信装置との間の通信に対して、最大アンテナ数までの系列を設定することによって、データレートを向上させる。
さらに、このようなMIMOシステムに、OFDM変調方式を組み合わせると、データレートはさらに高速化される。MIMOシステムにおいて、データの通信に使用すべきアンテナの数を増減することによって、データレートの調節も可能になる。さらに、適応変調の適用によって、データレートの調節がより詳細になされる。このようなデータレートの調節を確実に実行するために、送信装置は、受信装置から、受信装置との間の無線伝送路に適したデータレートに関する情報(以下、「レート情報」という)を取得すべきである。また、このようなレート情報の精度を高めるために、受信装置では、送信装置に含まれた複数のアンテナと、受信装置に含まれた複数のアンテナ間のそれぞれの伝送路特性を取得する方が望ましい。
また、MIMOシステムでの送信装置と受信装置におけるアンテナの指向性パターンの組合せは、例えば、以下の通りである。ひとつは、送信装置のアンテナがオムニパターンを有し、受信装置のアンテナがアダプティブアレイ信号処理でのパターンを有する場合である。別のものは、送信装置のアンテナと受信装置のアンテナの両者が、アダプティブアレイ信号処理でのパターンを有する場合である。これは、ビームフォーミングともいわれる。前者の方がシステムを簡略化できるが、後者の方が、アンテナの指向性パターンをより詳細に制御できるので、特性を向上できる。後者の場合、送信装置では、送信のアダプティブアレイ信号処理を実行するために、受信装置から、伝送路推定用の既知信号を予め受信する必要がある。
以上のような要求において、レート情報の精度、およびビームフォーミングの精度を向上させるために、伝送路特性の特性の取得が高い精度にてなされる必要がある。伝送路特性の取得の精度を向上させるために、送信装置に含まれた複数のアンテナと、受信装置に含まれた複数のアンテナ間のそれぞれの伝送路特性が取得される方が望ましい。そのため、送信装置あるいは受信装置は、すべてのアンテナから伝送路推定用の既知信号を送信する。以下、データの通信に使用すべきアンテナの本数に関係なく、複数のアンテナから送信される伝送路推定用の既知信号を「トレーニング信号」という。
本発明者はこうした状況下、以下の課題を認識するに至った。トレーニング信号が送信される場合、伝送路推定用の既知信号(以下、「伝送路推定用既知信号」という)が含まれる系列の数とデータが含まれる系列の数が異なる。また、伝送路推定用既知信号の前段には、受信側のAGC(Automatic Gain Control)を設定するための既知信号(以下、「AGC用既知信号」という)が配置される。データが配置される系列のみにAGC用既知信号が配置される場合、伝送路推定用既知信号のひとつは、その前段にAGC用既知信号が受信されていない状態において、受信される。特に、受信側において、AGC用既知信号の強度が大きくなければ、AGCにおける利得は、ある程度大きい値に設定される。その際に、AGC用既知信号が配置されていない系列の伝送路推定用既知信号の強度が大きければ、当該伝送路推定用既知信号が、AGCによって歪みが生じるほど増幅されかねない。その結果、当該伝送路推定用既知信号にもとづく伝送路推定の誤差が大きくなる。
一方、伝送路推定用既知信号が配置される系列にAGC用既知信号が配置される場合、AGC用既知信号が配置される系列の数と、データが配置される系列の数が異なるので、データの復調にとって、AGC用既知信号によって設定された利得では、適していない可能性がある。その結果、復調されたデータに誤りが生じやすくなる。
基地局装置が複数の端末装置との通信を多重化する際に、CSMA(Carrier Sense Multiple Access)が実行される場合、送信されるパケット信号の間隔は、キャリアセンスがなされるための期間をもとに規定される。しかしながら、伝送効率を向上させるためには、パケット信号の送信間隔が短くなるように規定する方が望ましい。そのために、所定の期間において、ひとつの基地局信号が帯域を占有し、複数のパケット信号を連続的に送信する。このような状況下において、前述の伝送推定用信号が伝送される場合でも、伝送効率の低下が抑えられる方が望ましい。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、伝送路推定用の既知信号を伝送する際に、伝送効率の低下を抑制しながら、伝送路推定の精度を向上させる無線装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の無線装置は、所定の期間において、少なくともひとつの系列によって形成されるパケット信号を複数送信する無線装置であって、複数のパケット信号のそれぞれに対する系列の数を調節する調節部と、調節部によって系列の数が調節されたパケット信号のうち、もっとも系列の数の大きいパケット信号を特定する特定部と、特定部において特定したパケット信号に対して、系列のそれぞれに既知信号とデータ信号とを配置し、さらに別の系列を設定しながら、別の系列に付加的な既知信号を配置する手段と、特定部において特定していないパケット信号に対して、少なくともひとつの系列に既知信号とデータ信号とを配置する手段とを含む生成部と、生成部において生成した複数のパケット信号を送信する送信部と、を備える。
この態様によると、データ信号が配置される系列の数の多いパケット信号に対して、付加的な既知信号を配置させるので、付加的な既知信号の期間を短くでき、伝送効率の低下を抑制できる。
特定部は、もっとも系列の数の大きいパケット信号を特定するとともに、特定したパケット信号を複数のパケット信号のうちの後部に配置させてもよい。この場合、付加的な既知信号を配置したパケット信号を後部に配置するので、端末装置に対して最新の伝送路特性を推定させることができる。
生成部は、特定部において特定したパケット信号に対して、データ信号と既知信号が配置されるタイミング以外のタイミングに付加的な既知信号を配置してもよい。この場合、データ信号が配置される系列において既知信号が配置されるタイミングと、データ信号が配置されない系列において既知信号が配置されるタイミングとをずらすことによって、両者の受信電力を近くでき、伝送路特定の推定の悪化を抑制できる。
生成部は、既知信号が連続して配置されながら、その前段に制御信号が配置され、さらにその前段に別の既知信号が配置される第1のフォーマットと、既知信号の間に制御信号が配置される第2のフォーマットとを規定しており、複数のパケット信号のうちの先頭のパケット信号に第1のフォーマットを使用しながら、残りのパケット信号に第2のフォーマットを使用し、かつ特定部において特定したパケット信号における別の系列での既知信号として、第1のフォーマットのうちの既知信号の部分を使用してもよい。この場合、複数のパケット信号の先頭のパケット信号に、第1のフォーマットを使用するので、従来のシステムとの互換性を維持でき、残りのパケット信号に、第2のフォーマットを使用するので、伝送効率を改善でき、付加的な既知信号として、第1のフォーマットのうちの既知信号の部分を使用するので、伝送効率を改善できる。
生成部は、特定部において特定したパケット信号に対して、データ信号が配置される主系列のうちのひとつに配置された既知信号を基準として、他の系列に配置された既知信号に、既知信号内での循環的なタイミングシフトを行いながら、データ信号が配置されない副系列に配置された付加的な既知信号に対してもタイミングシフトを行っており、かつタイミングシフト量には予め優先度を設けており、主系列に対して、優先度の高いタイミングシフト量から順にタイミングシフト量を使用し、副系列に対しても、優先度の高いタイミングシフト量から順にタイミングシフト量を使用してもよい。この場合、タイミングシフト量に優先度を規定し、データ信号が配置される系列とデータ信号が配置されない系列とのそれぞれに対して、高い優先度から順に使用することによって、同一のタイミングシフト量を多く使用できる。
生成部は、特定部において特定したパケット信号に対して、データ信号が配置される主系列のうちのひとつに配置された既知信号を基準として、他の系列に配置された既知信号に、既知信号内での循環的なタイミングシフトを行いながら、データ信号が配置されない副系列に配置された付加的な既知信号に対してもタイミングシフトを行っており、かつ複数の系列に対してそれぞれ異なった値のタイミングシフト量が設定されていてもよい。この場合、複数の系列に配置された既知信号のそれぞれに対するタイミングシフト量は同一の値であるので、データ信号が配置される系列が変更されても、受信側において容易に対応できる。
生成部において既知信号および付加的な既知信号は、時間領域において所定の単位が繰り返されることによって形成されており、かつ所定の単位の符号の組合せは、系列間において直交関係が成立するように規定されておりながら、複数の系列のそれぞれに対し、所定の単位の符号の組合せが固定されるように規定されていてもよい。この場合、符号の組合せが固定されているので、処理を簡易にできる。
「所定の単位」は、時間領域において規定される場合だけでなく、周波数領域において規定される場合であってもよい。後者の場合、所定の単位を時間領域に変換したときに、複数の単位のそれぞれに対応した期間が異なっていてもよい。
生成部において既知信号および付加的な既知信号は、時間領域において所定の単位が繰り返されることによって形成されており、かつ所定の単位の符号の組合せは、系列間において直交関係が成立するように規定されておりながら、所定の単位の符号の組合せには予め優先度を設けており、データ信号が配置される系列に対して、優先度の高い符号の組合せから順に符号の組合せを使用し、データ信号が配置されない系列に対しても、優先度の高い符号の組合せから順に符号の組合せを使用してもよい。この場合、優先度の高い符号の組合せから順に符号の組合せを使用するので、データ信号が配置されない系列と、データ信号が配置される系列に対する伝送路特性の計算に対して、共通の回路を使用できる。
生成部は、特定部において特定したパケット信号でのデータ信号に対しても循環的なタイミングシフトを行っており、タイミングシフト量として、主系列に対するタイミングシフト量を使用してもよい。この場合、データ信号を復調できる。
生成部において生成した複数のパケット信号のうち、少なくとも特定部において特定したパケット信号を変形し、変形したパケット信号を送信部に出力する変形部をさらに備えてもよい。変形部は、主系列の数を複数の系列の数まで拡張した後に、拡張された系列に対して、拡張された系列のうちのひとつに配置された既知信号を基準として、他の系列に配置された既知信号に、既知信号内での循環的なタイミングシフトを行う第1処理部と、副系列の数を複数の系列の数まで拡張した後に、拡張された系列に対して、拡張された系列のうちのひとつに配置された付加的な既知信号を基準として、他の系列に配置された付加的な既知信号に、付加的な既知信号内での循環的なタイミングシフトを行う第2処理部とを備えてもよい。第1処理部において拡張された系列に対して使用されるタイミングシフト量のそれぞれと、第2処理部において拡張された系列のそれぞれに対して使用されるタイミングシフト量のそれぞれとが、同一の値になるように設定されていてもよい。
生成部におけるタイミングシフト量の絶対値は、変形部におけるタイミングシフト量の絶対値よりも大きな値になるように設定されていてもよい。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、伝送路推定用の既知信号を伝送する際に、伝送効率の低下を抑制しながら、伝送路推定の精度を向上できる。
本発明を具体的に説明する前に、概要を述べる。本発明の実施例は、少なくともふたつの無線装置によって構成されるMIMOシステムに関する。無線装置のうちの一方は、送信装置に相当し、他方は、受信装置に相当する。送信装置は、複数の系列によって構成されるパケット信号を生成する。ここでは、特に、送信装置がトレーニング信号を送信する際の処理を説明する。そのため、前述のレート情報による適応変調処理や、ビームフォーミングについては、公知の技術を使用すればよく、ここでは説明を省略する。
また、送信装置は、基地局装置に相当する。基地局装置は、基本的に複数の端末装置に対して、CSMAを実行する。また、伝送効率を向上させるために、基地局装置は所定の期間にわたり無線帯域を占有し、複数のパケットを連続的に送信する。ここでは、特に後者を説明の対象にし、CSMAに関しては公知の技術を使用すればよいので、説明を省略する。このような状況下、AGC用既知信号が配置された系列の数と、伝送路推定用既知信号が配置された系列の数が異なることによって、受信装置における伝送路特性の推定精度が悪化する可能性がある。また、トレーニング信号を送信する場合であっても、伝送効率の低下を抑制したい。そのため、本実施例では、以下の処理を実行する。
基地局装置は、送信すべき複数のデータ信号をそれぞれ取得する。基地局装置は、複数のデータ信号の系列の数をそれぞれ調査し、系列の数が昇順となるように複数のデータ信号を並べる。すなわち、系列の数が多いデータ信号が後部になるように複数のデータ信号が並べられる。基地局装置は、複数のデータ信号のそれぞれに対して、既知信号を付加することによって複数のパケット信号を生成する。また、最後に配置されたパケット信号が前述のトレーニング信号となるように、基地局装置はパケット信号を生成する。さらに、基地局装置は、トレーニング信号を生成する際に、AGC用既知信号の後段に伝送路推定用既知信号を配置する(以下、この系列を「主系列」という)。その後段に、基地局装置は、別の系列(以下、「副系列」という)を設け、副系列にも伝送路推定用既知信号を配置する。さらにその後段にて、基地局装置は、主系列にデータ信号を配置する。
図1は、本発明の実施例に係るマルチキャリア信号のスペクトルを示す。特に、図1は、OFDM変調方式での信号のスペクトルを示す。OFDM変調方式における複数のキャリアのひとつをサブキャリアと一般的に呼ぶが、ここではひとつのサブキャリアを「サブキャリア番号」によって指定するものとする。MIMOシステムには、サブキャリア番号「−28」から「28」までの56サブキャリアが規定されている。なお、サブキャリア番号「0」は、ベースバンド信号における直流成分の影響を低減するため、ヌルに設定されている。一方、MIMOシステムに対応していないシステム(以下、「従来システム」という)には、サブキャリア番号「−26」から「26」までの52サブキャリアが規定されている。なお、従来システムの一例は、IEEE802.11a規格に準拠した無線LANである。また、複数のサブキャリアにて構成されたひとつの信号の単位であって、かつ時間領域のひとつの信号の単位は、「OFDMシンボル」と呼ばれるものとする。
また、それぞれのサブキャリアは、可変に設定された変調方式によって変調されている。変調方式には、BPSK(Binary Phase Shift Keying)、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)、64QAMのいずれかが使用される。
また、これらの信号には、誤り訂正方式として、畳み込み符号化が適用されている。畳み込み符号化の符号化率は、1/2、3/4等に設定される。さらに、並列に送信すべきデータの数は、可変に設定される。なお、データは、パケット信号として送信されており、並列に送信されるパケット信号のそれぞれは、前述のごとく「系列」と呼ばれる。その結果、変調方式、符号化率、系列の数の値が可変に設定されることによって、データレートも可変に設定される。なお、「データレート」は、これらの任意の組合せによって決定されてもよいし、これらのうちのひとつによって決定されてもよい。なお、従来システムにおいて、変調方式がBPSKであり、符号化率が1/2である場合、データレートは6Mbpsになる。一方、変調方式がBPSKであり、符号化率が3/4である場合、データレートは9Mbpsになる。
図2は、本発明の実施例に係る通信システム100の構成を示す。通信システム100は、無線装置10と総称される第1無線装置10a、第2無線装置10bを含む。また、第1無線装置10aは、アンテナ12と総称される第1アンテナ12a、第2アンテナ12b、第3アンテナ12c、第4アンテナ12dを含み、第2無線装置10bは、アンテナ14と総称される第1アンテナ14a、第2アンテナ14b、第3アンテナ14c、第4アンテナ14dを含む。ここで、第1無線装置10aが、送信装置および基地局装置に対応し、第2無線装置10bが、受信装置および端末装置に対応する。
通信システム100の構成として、MIMOシステムの概略を説明する。データは、第1無線装置10aから第2無線装置10bに送信されているものとする。第1無線装置10aは、第1アンテナ12aから第4アンテナ12dのそれぞれから、複数の系列のデータをそれぞれ送信する。その結果、データレートが高速になる。第2無線装置10bは、第1アンテナ14aから第4アンテナ14dによって、複数の系列のデータを受信する。さらに、第2無線装置10bは、アダプティブアレイ信号処理によって、受信したデータを分離して、複数の系列のデータを独立に復調する。
ここで、アンテナ12の本数は「4」であり、アンテナ14の本数も「4」であるので、アンテナ12とアンテナ14の間の伝送路の組合せは「16」になる。第iアンテナ12iから第jアンテナ14jとの間の伝送路特性をhijと示す。図中において、第1アンテナ12aと第1アンテナ14aとの間の伝送路特性がh11、第1アンテナ12aから第2アンテナ14bとの間の伝送路特性がh12、第2アンテナ12bと第1アンテナ14aとの間の伝送路特性がh21、第2アンテナ12bから第2アンテナ14bとの間の伝送路特性がh22、第4アンテナ12dから第4アンテナ14dとの間の伝送路特性がh44と示されている。なお、これら以外の伝送路は、図の明瞭化のために省略する。なお、第1無線装置10aと第2無線装置10bとが逆になってもよい。また、第1無線装置10aから第2無線装置10bに、トレーニング信号が送信されるものとする。
図3は、本発明の実施例に係るパケット信号の配置を示す。図3は、図2の第1無線装置10a、すなわち基地局装置から送信される複数のパケット信号を示す。ここでは、説明を明瞭にするために、「パケット信号1」から「パケット信号4」の4つのパケット信号が送信の対象になっているものとする。また、「パケット信号1」と「パケット信号2」での系列の数が「2」になっており、「パケット信号3」と「パケット信号4」での系列の数が「3」になっている。また、隣接したパケット信号の間隔は、「T」であるものとする。ここで、間隔「T」は、キャリアセンスのために必要とされる期間よりも短い期間であるとする。すなわち、図示しない端末装置は、間隔「T」よりも長い期間においてキャリアセンスを実行するので、間隔「T」の間にパケット信号の送信を開始できない。その結果、基地局装置は、複数のパケット信号を連続して送信でき、これは、複数のパケット信号を送信すべき期間にわたって当該帯域を占有することに相当する。
図示のごとく、基地局装置は、系列の数の小さいパケット信号を前方に配置し、系列の数の大きいパケット信号を後方に配置する。さらに、基地局装置は、最後に配置されたパケット信号をトレーニング信号とする。すなわち、最も系列の数が大きいパケット信号がトレーニング信号とされる。通常のパケット信号の構成およびトレーニング信号の構成は、後述するが、トレーニング信号では、通常のパケット信号に別の系列が付加される。このとき、付加する系列の数が小さいほど付加する系列の長さが短くなる。そのため、伝送効率の低下が抑制される。また、無線伝送路は、一般的に変動する。トレーニング信号を最後に配置することによって、端末装置は、最新の伝送路特性を取得できる。
図4(a)−(b)は、通信システム100におけるパケットフォーマットを示す。図4(a)−(b)は、トレーニング信号でなく、通常のパケット信号のフォーマットを示す。ここで、図4(a)は、系列の数が「4」である場合に対応し、図4(b)は、系列の数が「2」である場合に対応する。図4(a)では、4つの系列に含まれたデータが、送信の対象とされるものとし、第1から第4の系列に対応したパケットフォーマットが上段から下段に順に示される。
第1の系列に対応したパケット信号には、プリアンブル信号として「L−STF」、「HT−LTF」等が配置される。「L−STF」、「L−LTF」、「L−SIG」、「HT−SIG」は、従来システムに対応したAGC設定用の既知信号、伝送路推定用の既知信号、制御信号、MIMOシステムに対応した制御信号にそれぞれ相当する。MIMOシステムに対応した制御信号には、例えば、系列の数に関する情報やデータ信号の宛先が含まれている。「HT−STF」、「HT−LTF」は、MIMOシステムに対応したAGC設定用の既知信号、伝送路推定用の既知信号に相当する。一方、「データ1」は、データ信号である。なお、L−LTF、HT−LTFは、AGCの設定だけでなく、タイミングの推定にも使用される。
また、第2の系列に対応したパケット信号には、プリアンブル信号として「L−STF(−50ns)」と「HT−LTF(−400ns)」等が配置される。また、第3の系列に対応したパケット信号には、プリアンブル信号として「L−STF(−100ns)」と「HT−LTF(−200ns)」等が配置される。また、第4の系列に対応したパケット信号には、プリアンブル信号として「L−STF(−150ns)」と「HT−LTF(−600ns)」等が配置される。
ここで、「−400ns」等は、CDD(Cyclic Delay Diversity)におけるタイミングシフト量を示す。CDDとは、所定の区間において、時間領域の波形をシフト量だけ後方にシフトさせ、所定の区間の最後部から押し出された波形を所定の区間の先頭部分に循環的に配置させる処理である。すなわち、「L−STF(−50ns)」には、「L−STF」に対して、−50nsの遅延量にて循環的なタイミングシフトがなされている。なお、L−STFとHT−STFは、800nsの期間の繰り返しによって構成され、その他のHT−LTF等は、3.2μsの期間の繰り返しによって構成されているものとする。ここで「データ1」から「データ4」にもCDDがなされており、タイミングシフト量は、前段に配置されたHT−LTFでのタイミングシフト量と同一の値である。
また、第1の系列において、HT−LTFが、先頭から「HT−LTF」、「−HT−LTF」、「HT−LFT」、「−HT−LTF」の順に配置されている。ここで、これらを順に、すべての系列において「第1成分」、「第2成分」、「第3成分」、「第4成分」と呼ぶ。すべての系列の受信信号に対して、第1成分−第2成分+第3成分−第4成分の演算を行えば、受信装置において、第1の系列に対する所望信号が抽出される。また、すべての系列の受信信号に対して、第1成分+第2成分+第3成分+第4成分の演算を行えば、受信装置において、第2の系列に対する所望信号が抽出される。また、すべての系列の受信信号に対して、第1成分−第2成分−第3成分+第4成分の演算を行えば、受信装置において、第3の系列に対する所望信号が抽出される。また、すべての系列の受信信号に対して、第1成分+第2成分−第3成分−第4成分の演算を行えば、受信装置において、第4の系列に対する所望信号が抽出される。なお、加減処理は、ベクトル演算にて実行される。
「L−LTF」から「HT−SIG」等までの部分は、従来システムと同様に、「52」サブキャリアを使用する。なお、「52」サブキャリアのうちの「4」サブキャリアがパイロット信号に相当する。一方、「HT−LTF」等以降の部分は、「56」サブキャリアを使用する。
図4(b)は、図4(a)に示したパケットフォーマットのうちの第1系列と第2系列に類似している。ここで、図4(b)の「HT−LTF」の配置が、図4(a)の「HT−LTF」の配置と異なっている。すなわち、HT−LTFには、第1成分と第2成分だけが含まれている。第1の系列において、HT−LTFが、先頭から「HT−LTF」、「HT−LTF」の順に配置され、第2の系列において、HT−LTFが、先頭から「HT−LTF」、「−HT−LTF」の順に配置されている。すべての系列の受信信号に対して、第1成分+第2成分の演算を行えば、受信装置において、第1の系列に対する所望信号が抽出される。また、すべての系列の受信信号に対して、第1成分−第2成分の演算を行えば、受信装置において、第2の系列に対する所望信号が抽出される。
図5(a)−(b)は、通信システム100における別のパケットフォーマットを示す。図5(a)では、図4(a)での「L−STF」、「L−LTF」、「L−SIG」が配置されていない。すなわち、従来システムとの互換性を維持するための信号が配置されてない。その代わりに、図5(a)では、「L−STF」等が配置されていないので、パケット信号の伝送効率が図4(a)よりも改善されている。第1の系列において、「HT−STF」に続いて、図4(a)と同様の4つの「HT−LTF」等が配置されているが、1番目の「HT−LTF」と2番目の「−HT−LTF」との間に、「HT−SIG」が配置されている。また、4つの「HT−LTF」等の後段に、「データ1」が配置されている。第2の系列から第4の系列に対しては、第1の系列に−400ns、−200ns、−600nsでのCDDがなされた信号がそれぞれ配置されている。図5(b)は、図5(a)に示したパケットフォーマットのうちの第1系列と第2系列に類似している。すなわち、図5(b)は、図4(b)に対応したフォーマットである。
図6(a)−(d)は、通信システム100におけるトレーニング信号用のパケットフォーマットを示す。図6(a)−(d)は、図5(a)−(b)でのパケット信号に対するトレーニング信号である。図6(a)は、データ信号が配置される主系列の数が「2」である場合であり、図6(b)−(c)は、主系列の数が「1」である場合であり、図6(d)は、主系列の数が「3」場合である。すなわち、図6(a)では、第1の系列と第2の系列とにデータ信号が配置され、図6(b)−(c)では、第1の系列にデータ信号が配置され、図6(d)では、第1の系列から第3の系列とにデータ信号が配置される。
図6(a)の第1の系列と第2の系列のうち、HT−LTFに関する配置までは、図5(b)での配置と同一である。しかしながら、その後段において、第1の系列と第2の系列には、空白の期間が設けられる。一方、第1の系列と第2の系列での空白の期間において、第3の系列と第4の系列には、HT−LTFが配置される。また、第3の系列と第4の系列に配置されたHT−LTFに続いて、第1の系列と第2の系列には、データが配置される。なお、第3の系列と第4の系列でのHT−LTFの配置は、図4(b)での配置と同一である。
このような配置によって、「HT−STF」が配置された系列の数が、データ信号が配置された系列の数に等しくなるので、受信装置において「HT−STF」によって設定された利得に含まれる誤差が小さくなり、データ信号の受信特性の悪化を防止できる。また、第3系列と第4系列に配置された「HT−LTF」は、ふたつの系列に配置されているだけなので、受信装置において「HT−STF」によって設定された利得に含まれる誤差が小さくなり、伝送路推定の精度の悪化を防止できる。
ここで、タイミングシフト量について、「0ns」、「−400ns」、「−200ns」、「−600ns」の順に優先度が低くなるように、優先度が規定されているものとする。すなわち、「0ns」の優先度が最も高く、「−600ns」の優先度が最も低くなるように規定されている。そのため、第1の系列と第2の系列では、タイミングシフト量として、「0ns」、「−400ns」の値が使用されている。一方、第3の系列と第4の系列でもタイミングシフト量として「0ns」、「−400ns」の値が使用されている。その結果、第1の系列での「HT−LTF」、「HT−LTF」の組合せが第3の系列でも使用され、第2の系列での「HT−LTF(−400ns)」、「−HT−LTF(−400ns)」の組合せが第4の系列でも使用されるので、処理が簡易になる。
図6(b)の第1の系列のうち、HT−LTFに関する配置までは、図5(b)の第1の系列に対する配置と同等である。ここで、「HT−LTF」はひとつのみに配置される。しかしながら、その後段において、第1の系列には、空白の期間が設けられる。一方、第1の系列での空白の期間において、第2の系列から第4の系列には、HT−LTFが配置される。また、第2の系列から第4の系列に配置されたHT−LTFに続いて、第1の系列には、データが配置される。ここで、第2の系列から第3の系列に配置されるHT−LTFの配置は、図4(a)での配置に類似する。
図6(c)は、図6(b)と同様に構成されるが、図6(c)における「HT−LTF」の符号の組合せが、図6(b)のものと異なる。ここで、「HT−LTF」の符号の組合せは、系列間において直交関係が成立するように規定されている。また、図6(c)では、複数の系列のそれぞれに対し、「HT−LTF」の符号の組合せが固定されるように規定されている。ここで、図6(c)では、図6(b)と同様に、第2の系列から第4の系列であっても、優先度の高い「0ns」、「−400ns」、「−200ns」が使用される。
図6(d)の第1の系列から第3の系列のうち、HT−LTFに関する配置までは、図5(a)での第1の系列から第3の系列に対する配置と同一である。その後段において、第1の系列から第3の系列には、空白の期間が設けられる。一方、第1の系列から第3の系列での空白の期間において、第4の期間にはひとつの「HT−LTF」が配置される。また、また、第4の系列に配置されたHT−LTFに続いて、第1の系列から第3の系列には、データが配置される。なお、第4の系列に配置されたHT−LTFに対するタイミングシフト量は、前述の優先度にしたがって、「0ns」に設定される。
図6(a)での第3の系列および第4の系列、すなわち副系列には、ふたつの「HT−LTF」が配置される。また、図6(b)および図6(c)での第2の系列から第4の系列、すなわち副系列には、4つの「HT−LTF」が配置される。さらに、図6(d)での第4の系列、すなわち副系列には、ひとつの「HT−LTF」が配置される。これらを比較すると、図6(d)での副系列に配置された「HT−LTF」の長さが最も短くなる。すなわち、トレーニング信号を生成すべきパケット信号での主系列の数が大きくなると、副系列の長さが短くなる。この特徴を利用し、本実施例では、トレーニング信号を生成するために、主系列の数が大きいパケット信号を調査する。
図7(a)−(d)は、通信システム100における別のトレーニング信号用のパケットフォーマットを示す。図7(a)−(b)は、図6(a)−(d)にそれぞれ対応する。
図7(a)−(d)では、複数の系列のそれぞれにタイミングシフト量が対応づけられながら規定されている。ここで、第1の系列に対してタイミングシフト量「0ns」が規定され、第2の系列に対してタイミングシフト量「−400ns」が規定され、第3の系列に対してタイミングシフト量「−200ns」が規定され、第4の系列に対してタイミングシフト量「−600ns」が規定されている。そのため、図7(a)では、図6(a)における第3の系列と第4の系列でのタイミングシフト量「0ns」、「−400ns」の代わりに、「−200ns」、「−600ns」が使用される。一方、図7(b)−(c)では、図6(b)−(c)における第2の系列から第4の系列でのタイミングシフト量「0ns」、「−400ns」、「−200ns」の代わりに、「−400ns」、「−200ns」、「−600ns」が使用される。また、図7(d)では、図6(d)における第4の系列でのタイミングシフト量「0ns」の代わりに、「−600ns」が使用される。
図7(c)は、図7(b)と同様に構成されるが、図7(c)における「HT−LTF」の符号の組合せが、図7(b)のものと異なる。「HT−LTF」の符号の組合せには予め優先度が設けられている。すなわち、図4(a)の第1の系列における符号の組合せの優先度が最も高く、第4の系列における符号の組合せの優先度が最も低くなるような規定がなされている。また、データ信号が配置される系列に対して、優先度の高い符号の組合せから順に符号の組合せを使用し、データ信号が配置されない系列に対しても、優先度の高い符号の組合せから順に符号の組合せを使用する。このように、符号の組合せを同じにしておけば、受信装置が+−の演算を行って各成分を取り出す場合に、データが配置されない系列の「HT−LTF」の部分に対する伝送路特性の計算と、データが配置される系列の「HT−LTF」の部分に対する伝送路特性の計算に対して、共通の回路を使用できる。
図8は、通信システム100において最終的に送信されるパケット信号のパケットフォーマットを示す。図8は、図6(d)あるいは図7(d)のパケット信号を変形させた場合に相当する。図6(d)あるいは図7(d)の第1の系列から第3の系列に配置された「HT−STF」と「HT−LTF」までに、後述の直交行列による演算がなされる。その結果、「HT−STF1」から「HT−STF4」が生成される。「HT−LTF」についても同様である。さらに、第1の系列から第4の系列のそれぞれに対して、タイミングシフト量「0ns」、「−50ns」、「−100ns」、「−150ns」によるCDDが実行される。なお、2度目のCDDでのタイミングシフト量の絶対値は、HT−STFおよびHT−LTFに対して1度目になされたCDDでのタイミングシフト量の絶対値よりも小さくなるように設定される。第4の系列に配置された「HT−LTF」と、第1の系列から第3の系列「データ1」等に対しても同様の処理が実行される。
図9は、第1無線装置10aの構成を示す。第1無線装置10aは、無線部20と総称される第1無線部20a、第2無線部20b、第4無線部20d、ベースバンド処理部22、変復調部24、IF部26、制御部30を含む。また信号として、時間領域信号200と総称される第1時間領域信号200a、第2時間領域信号200b、第4時間領域信号200d、周波数領域信号202と総称される第1周波数領域信号202a、第2周波数領域信号202b、第4周波数領域信号202dを含む。なお、第2無線装置10bは、第1無線装置10aと同様に構成される。そのため、以下の説明において、受信動作に関する説明は、第2無線装置10bでの処理に対応し、送信動作に関する説明は、第1無線装置10aでの処理に対応する。
無線部20は、受信動作として、アンテナ12によって受信した無線周波数の信号を周波数変換し、ベースバンドの信号を導出する。無線部20は、ベースバンドの信号を時間領域信号200としてベースバンド処理部22に出力する。一般的に、ベースバンドの信号は、同相成分と直交成分によって形成されるので、ふたつの信号線によって伝送されるべきであるが、ここでは、図を明瞭にするためにひとつの信号線だけを示すものとする。また、AGCやA/D変換部も含まれる。AGCは、「L−STF」、「HT−STF」においてゲインを設定する。
無線部20は、送信動作として、ベースバンド処理部22からのベースバンドの信号を周波数変換し、無線周波数の信号を導出する。ここで、ベースバンド処理部22からのベースバンドの信号も時間領域信号200として示す。無線部20は、無線周波数の信号をアンテナ12に出力する。すなわち、無線部20は、無線周波数のパケット信号をアンテナ12から送信する。また、PA(Power Amplifier)、D/A変換部も含まれる。時間領域信号200は、時間領域に変換されたマルチキャリア信号であり、デジタル信号であるものとする。
ベースバンド処理部22は、受信動作として、複数の時間領域信号200をそれぞれ周波数領域に変換し、周波数領域の信号に対してアダプティブアレイ信号処理を実行する。ベースバンド処理部22は、アダプティブアレイ信号処理の結果を周波数領域信号202として出力する。ひとつの周波数領域信号202が、送信された複数の系列のそれぞれに相当する。また、ベースバンド処理部22は、送信動作として、変復調部24から、周波数領域の信号としての周波数領域信号202を入力し、周波数領域の信号を時間領域に変換し、複数のアンテナ12のそれぞれに対応づけながら時間領域信号200として出力する。
送信処理において使用すべきアンテナ12の数は、制御部30によって指定されるものとする。ここで、周波数領域の信号である周波数領域信号202は、図1のごとく、複数のサブキャリアの成分を含むものとする。図を明瞭にするために、周波数領域の信号は、サブキャリア番号の順番に並べられて、シリアル信号を形成しているものとする。
図10は、周波数領域の信号の構成を示す。ここで、図1に示したサブキャリア番号「−28」から「28」のひとつの組合せを「OFDMシンボル」というものとする。「i」番目のOFDMシンボルは、サブキャリア番号「1」から「28」、サブキャリア番号「−28」から「−1」の順番にサブキャリア成分を並べているものとする。また、「i」番目のOFDMシンボルの前に、「i−1」番目のOFDMシンボルが配置され、「i」番目のOFDMシンボルの後ろに、「i+1」番目のOFDMシンボルが配置されているものとする。なお、「L−SIG」等の部分では、ひとつの「OFDMシンボル」に対して、サブキャリア番号「−26」から「26」の組合せが使用される。
図9に戻る。また、ベースバンド処理部22は、図4(a)−(b)、図5(a)−(b)、図6(a)−(d)、図7(a)−(d)のパケットフォーマットに対応したパケット信号を生成するために、CDDを実行する。さらに、ベースバンド処理部22は、図8のパケットフォーマットに示したパケット信号への変形を実行するために、ステアリング行列の乗算を実行する。これらの処理の詳細は、後述する。
変復調部24は、受信処理として、ベースバンド処理部22からの周波数領域信号202に対して、復調とデインタリーブを実行する。なお、復調は、サブキャリア単位でなされる。変復調部24は、復調した信号をIF部26に出力する。また、変復調部24は、送信処理として、インタリーブと変調を実行する。変復調部24は、変調した信号を周波数領域信号202としてベースバンド処理部22に出力する。送信処理の際に、変調方式は、制御部30によって指定されるものとする。
IF部26は、受信処理として、複数の変復調部24からの信号を合成し、ひとつのデータストリームを形成する。さらに、ひとつのデータストリームを復号する。IF部26は、復号したデータストリームを出力する。また、IF部26は、送信処理として、ひとつのデータストリームを入力し、符号化した後に、これを分離する。さらに、IF部26は、分離したデータを複数の変復調部24に出力する。送信処理の際に、符号化率は、制御部30によって指定されるものとする。ここで、符号化の一例は、たたみ込み符号化であり、復号の一例は、ビタビ復号であるとする。
制御部30は、第1無線装置10aのタイミング等を制御する。制御部30は、IF部26、変復調部24、ベースバンド処理部22に対して、図3のごとく所定の期間において、少なくともひとつの系列によって形成されるパケット信号を複数送信するための制御を実行する。制御部30は、複数のパケット信号のそれぞれに対する系列の数を調節する。すなわちIF部26に入力されたデータ信号であって、パケット信号として送信すべきデータ信号のデータ量に応じて、系列の数を調節する。例えば、データ量が多ければ、系列の数を増加する。また、制御部30は、受信装置において処理可能な系列数を予め受けつけ、受けつけた系列の数に応じて、パケット信号の系列の数を調節してもよい。
制御部30は、系列の数が調節されたパケット信号のうち、もっとも系列の数の大きいパケット信号を特定する。さらに、制御部30は、もっとも系列の数の大きいパケット信号を特定するとともに、特定したパケット信号を複数のパケット信号のうちの後部に配置させる。すなわち、制御部30は、図3のような複数のパケット信号の配置になるように制御を実行する。また、制御部30は、IF部26、変復調部24、ベースバンド処理部22と協同しながら、図4(a)−(b)、図5(a)−(b)、図6(a)−(d)、図7(a)−(d)、図8のように、複数の系列によって形成されるパケット信号を生成する。ここでは、図6(a)−(d)と図7(a)−(d)を生成するための処理を中心に説明するが、図4(a)−(b)と図5(a)−(b)の生成には、説明のうちの対応する処理が使用されればよい。
制御部30は、ベースバンド処理部22に対して、特定したパケット信号での主系列にHT−LTFとデータとを配置するように指示する。これは、図6(a)−(d)、図7(a)−(d)での主系列での配置に相当する。主系列は、例えば、図6(d)の第1の系列から第3の系列に相当する。また、制御部30は、副系列を設定しながら、副系列にHT−LTFを配置する。ここで、制御部30は、主系列でのHT−LTFおよびデータが配置されるタイミング以外のタイミングにHT−LTFを配置させる。これは、図6(a)−(d)、図7(a)−(d)での副系列での配置に相当する。副系列は、例えば、図6(d)の第4の系列に相当する。
制御部30は、特定していないパケット信号に対して、少なくともひとつの系列にHT−LTFとデータとを配置する。これは、図4(a)−(b)、図5(a)−(b)での配置に相当する。ここで、図4(a)−(b)示されたフォーマット、すなわちHT−LTFが連続して配置されながら、その前段にHT−SIGが配置され、さらにその前段にL−LTFが配置されるフォーマット(以下、「第1のフォーマット」という)が規定されている。また、図5(a)−(b)に示されたフォーマット、すなわち、HT−LTFの間にHT−SIGが配置されるフォーマット(以下、「第2のフォーマット」という)が規定されている。
制御部30は、複数のパケット信号のうちの先頭のパケット信号に第1のフォーマットを使用しながら、残りのパケット信号に第2のフォーマットを使用する。すなわち、図3のパケット信号1には第1のパケットフォーマットが使用され、パケット信号2から4には第2のパケットフォーマットが使用される。さらに、特定したパケット信号における副系列での既知信号として、第1のフォーマットのうちのHT−LTFの部分が使用される。すなわち、図3のパケット信号4の副系列には、第1のフォーマットのうちのHT−LTFの部分を使用する。
制御部30は、ベースバンド処理部22に対して、主系列に配置されたHT−LTF等にCDDを実行させる。なお、CDDは、ひとつに配置されたHT−LTFを基準として、他の系列に配置されたHT−LTFに、HT−LTF内での循環的なタイミングシフトを実行させることに相当する。また、制御部30は、副系列に配置されたHT−LTFに対してもCDDを行う。制御部30は、タイミングシフト量に予め優先度を設けている。ここでは、前述のごとく、タイミングシフト量「0ns」の優先度を最も高く設定し、それに続いて「−400ns」、「−200ns」、「−600ns」の順に低くなっていくような優先度を設定する。
さらに、制御部30は、ベースバンド処理部22に、主系列に対して、優先度の高いタイミングシフト量から順にタイミングシフト量を使用させる。例えば、図6(d)の場合、第1の系列に対して「0ns」を使用させ、第2の系列に対して「−400ns」を使用させ、第3の系列に対して「−200ns」を使用させる。また、制御部30は、副系列に対しても、優先度の高いタイミングシフト量から順にタイミングシフト量を使用させる。例えば、例えば、図6(d)の場合、第4の系列に対して「0ns」を使用させる。なお、制御部30は、ベースバンド処理部22に、データに対してもCDDを実行させ、タイミングシフト量として、主系列に対するタイミングシフト量を使用させる。以上の処理によって、図6(a)−(d)に示したパケットフォーマットのパケット信号が生成される。
一方、これとは別に、複数の系列に対してそれぞれ異なった値のタイミングシフト量が設定されていてもよい。例えば、第1の系列のタイミングシフト量として、「0ns」が設定され、第2の系列のタイミングシフト量として、「−400ns」が設定され、第3の系列のタイミングシフト量として、「−200ns」が設定され、第4の系列のタイミングシフト量として、「−600ns」が設定される。以上の処理によって、図7(a)−(d)に示したパケットフォーマットのパケット信号が生成される。
以上の処理によって、図6(a)−(d)、図7(a)−(d)のようなパケットフォーマットのパケット信号が生成された後、制御部30は、ベースバンド処理部22に、これらのようなパケット信号を変形させ、変形したパケット信号を無線部20に送信させる。すなわち、制御部30は、図6(a)−(d)あるいは図7(a)−(d)に示したパケットフォーマットを図8に示したパケットフォーマットに変形させる。ベースバンド処理部22は、主系列の数を複数の系列の数まで拡張した後に、拡張された系列に対して、CDDを実行する。また、ベースバンド処理部22は、副系列の数を複数の系列の数まで拡張した後に、拡張された系列に対して、CDDを実行する。ここで、制御部30は、主系列に対するタイミングシフト量と、主系列に対するタイミングシフト量とを同一の値になるように設定する。
この構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされた通信機能のあるプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
図11は、ベースバンド処理部22の構成を示す。ベースバンド処理部22は、受信用処理部50、送信用処理部52を含む。受信用処理部50は、ベースバンド処理部22における動作のうち、受信動作に対応する部分を実行する。すなわち、受信用処理部50は、時間領域信号200に対してアダプティブアレイ信号処理を実行しており、そのために時間領域信号200のウエイトベクトルの導出を実行する。また、受信用処理部50は、アレイ合成した結果を周波数領域信号202として出力する。なお、受信用処理部50は、周波数領域信号202をもとにレート情報を生成してもよい。レート情報の生成については、前述のごとく公知の技術でよいので、説明を省略する。
送信用処理部52は、ベースバンド処理部22における動作のうち、送信動作に対応する部分を実行する。すなわち、送信用処理部52は、周波数領域信号202を変換することによって、時間領域信号200を生成する。また、送信用処理部52は、複数の系列を複数のアンテナ12にそれぞれ対応づける。さらに、送信用処理部52は、図6(a)−(d)、図7(a)−(d)に示されたようなCDDを実行し、図8に示されたようなステアリング行列の演算を実行する。なお、送信用処理部52は、最終的に時間領域信号200を出力する。一方、送信用処理部52は、図6(a)−(d)、図7(a)−(d)に示されたパケット信号を送信する際に、ビームフォーミングを実行してもよい。ビームフォーミングについては、前述のごとく公知の技術でよいので、説明を省略する。
図12は、受信用処理部50の構成を示す。受信用処理部50は、FFT部74、ウエイトベクトル導出部76、合成部80と総称される第1合成部80a、第2合成部80b、第3合成部80c、第4合成部80dを含む。
FFT部74は、時間領域信号200に対してFFTを実行することによって、時間領域信号200を周波数領域の値に変換する。ここで、周波数領域の値は、図10のように構成されているものとする。すなわち、ひとつの時間領域信号200に対する周波数領域の値は、ひとつの信号線にて出力される。
ウエイトベクトル導出部76は、周波数領域の値から、サブキャリア単位にウエイトベクトルを導出する。なお、ウエイトベクトルは、複数の系列のそれぞれに対応するように導出され、ひとつの系列に対するウエイトベクトルは、アンテナ12の数に対応した要素をサブキャリア単位に有する。また、複数の系列のそれぞれに対応したウエイトベクトルの導出には、HT−LTF等が使用される。また、ウエイトベクトルを導出するために、適応アルゴリズムが使用されてもよく、あるいは伝送路特性が使用されてもよいが、これらの処理には、公知の技術が使用されればよいので、ここでは、説明を省略する。なお、ウエイトベクトル導出部76は、ウエイトを導出する際に、前述のごとく、第1成分−第2成分+第3成分−第4成分等の演算を実行する。最終的に、前述のごとく、サブキャリア、アンテナ12、系列のそれぞれを単位にして、ウエイトが導出される。
合成部80は、FFT部74にて変換された周波数領域の値と、ウエイトベクトル導出部76からのウエイトベクトルとによって、合成を実行する。例えば、ひとつの乗算対象として、ウエイトベクトル導出部76からのウエイトベクトルのうち、ひとつのサブキャリアに対応したウエイトであって、かつ第1の系列に対応したウエイトが選択される。選択されたウエイトは、アンテナ12のそれぞれに対応した値を有する。
また、別の乗算対象として、FFT部74にて変換された周波数領域の値のうち、ひとつのサブキャリアに対応した値が選択される。選択された値は、アンテナ12のそれぞれに対応した値を有する。なお、選択されたウエイトと選択された値は、同一のサブキャリアに対応する。アンテナ12のそれぞれに対応づけられながら、選択されたウエイトと選択された値が、それぞれ乗算され、乗算結果が加算されることによって、第1の系列のうちのひとつのサブキャリアに対応した値が導出される。第1合成部80aでは、以上の処理が他のサブキャリアに対しても実行され、第1の系列に対応したデータが導出される。また、第2合成部80bから第4合成部80dでは、同様の処理によって、第2の系列から第4の系列に対応したデータがそれぞれ導出される。導出された第1の系列から第4の系列は、第1周波数領域信号202aから第4周波数領域信号202dとしてそれぞれ出力される。
図13は、送信用処理部52の構成を示す。送信用処理部52は、分散部66、IFFT部68を含む。IFFT部68は、周波数領域信号202に対してIFFTを実行し、時間領域の信号を出力する。その結果、IFFT部68は、系列のそれぞれに対応した時間領域の信号を出力する。
分散部66は、IFFT部68からの系列とアンテナ12とを対応づける。分散部66は、図4(a)−(b)、図5(a)−(b)、図6(a)−(d)、図7(a)−(d)のパケットフォーマットに対応したパケット信号を生成するために、CDDを実行する。CDDは、行列Cとして、以下のように実行される。
Figure 0005026005
ここで、δは、シフト量を示し、lは、サブキャリア番号を示している。さらに、行列Cと系列との乗算は、サブキャリアを単位にして実行される。すなわち、分散部66は、L−STF等内での循環的なタイミングシフトを系列単位に実行する。また、タイミングシフト量は、図4(a)−(b)、図5(a)−(b)、図6(a)−(d)、図7(a)−(d)のごとく設定される。
分散部66は、図6(a)−(d)、図7(a)−(d)のごとく生成されたトレーニング信号に対して、ステアリング行列をそれぞれ乗算することによって、トレーニング信号の系列の数を複数の系列の数まで増加させる。ここで、分散部66は、乗算を実行する前に、入力した信号の次数を複数の系列の数まで拡張する。図6(d)、図7(d)の場合、第1の系列から第3の系列に配置された「HT−STF」等が入力されるので、入力した信号の数は、「3」であり、ここでは、「Nin」によって代表させる。そのため、入力したデータは、「Nin×1」のベクトルによって示される。また、複数の系列の数は、「4」であり、ここでは、「Nout」によって代表させる。分散部66は、入力したデータの次数をNinからNoutに拡張させる。すなわち、「Nin×1」のベクトルを「Nout×1」のベクトルに拡張させる。その際、Nin+1行目からNout行目までの成分に「0」を挿入する。一方、図6(d)、図7(d)の第4の系列に配置された「HT−LTF」に対して、Ninまでの成分が「0」であり、Nin+1行目からNout行目までの成分にHT−LTF等が挿入されている。
また、ステアリング行列Sは、次のように示される。
Figure 0005026005
ステアリング行列は、「Nout×Nout」の行列である。また、Wは、直交行列であり、「Nout×Nout」の行列である。直交行列の一例は、ウォルシュ行列である。ここで、lは、サブキャリア番号を示しており、ステアリング行列による乗算は、サブキャリアを単位にして実行される。さらに、Cは、前述のごとく、CDDを示す。ここで、CDDにおけるタイミングシフト量は、複数の系列のそれぞれに対して異なるように規定されている。すなわち、第1の系列に対して「0ns」、第2の系列に対して「−50ns」、第3の系列に対して「−100ns」、第4の系列に対して「−150ns」のようにタイミングシフト量が規定される。
図14は、第1無線装置10aにおける送信処理の手順を示すフローチャートである。IF部26は、データ信号を複数入力する(S10)。制御部30は、系列の数に応じて、データ信号を並べる(S12)。制御部30は、前方に系列の数の少ないデータ信号を配置し、後方に系列の数の多いデータ信号を配置する。制御部30は、ベースバンド処理部22に、先頭に第1のフォーマットを付加させ(S14)、残りに第2のフォーマットを付加させる(S16)。制御部30は、最後部の副系列に付加的なHT−LTFを付加する(S18)。
本発明の実施例によれば、データが配置される系列の数の多いパケット信号に対して、付加的なHT−LTFを配置させるので、付加的なHT−LTFの期間を短くできる。また、付加的なHT−LTFの期間を短くできるので、伝送効率を改善できる。また、付加的なHT−LTFを配置したパケット信号を後部に配置するので、端末装置に対して最新の伝送路特性を推定させることができる。また、複数のパケット信号の先頭のパケット信号に、第1のフォーマットを使用するので、従来システムとの互換性を維持できる。また、複数のパケット信号の残りのパケット信号に、第2のフォーマットを使用するので、伝送効率を改善できる。また、付加的なHTーLTFに、第1のフォーマットのうちのHT−LTFの部分を使用するので、伝送効率を改善できる。
また、トレーニング信号を生成する際に、HT−STFが配置される系列の数と、データが配置される系列の数とを同一の数にするので、HT−STFによって設定された利得がデータに対応し、データの受信特性の悪化を抑制できる。また、トレーニング信号を生成する際に、データが配置される系列においてHT−LTFが配置されるタイミングと、データが配置されない系列においてHT−LTFが配置されるタイミングとをずらすことによって、両者の受信電力を近くできる。また、両者の受信電力を近くすることによって、データが配置されない系列にHT−STFが配置されなくても、当該系列による伝送路特定の推定の悪化を抑制できる。
また、タイミングシフト量に優先度を規定し、データが配置される系列とデータが配置されない系列とのそれぞれに対して、高い優先度から順に使用することによって、同一のタイミングシフト量を多く使用できる。また、同一のタイミングシフト量を多く使用することによって、処理を簡易にできる。また、複数の系列の数を「2」とし、データが配置される系列の数を「1」とする場合、受信装置は、HT−LTFの受信状況に応じて、複数の系列のいずれかにデータが配置されるべきかを送信装置に指示できる。すなわち、送信ダイバーシチを実行できる。
また、複数の系列に配置されたHT−LTFのそれぞれに対するタイミングシフト量は同一の値であるので、データが配置される系列が変更されても、受信装置において容易に対応できる。また、複数の系列のそれぞれに対して異なったタイミングシフト量を設定するので、均一的に処理を実行できる。また、均一的に処理を実行できるので、処理を簡易にできる。また、次に続くパケット信号において、データが配置される系列の数が増加する場合であっても、増加される系列に対するHT−LTFは、同一のタイミングシフト量にて既に送信されているので、受信装置は、既に導出したタイミング等を使用できる。また、既に導出したタイミング等を使用できるので、受信装置は、データが配置された系列の数の増加に容易に対応できる。
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
本発明の実施例において、複数の系列の数が「4」である場合を説明した。しかしながらこれに限らず例えば、複数の系列の数は、「4」より小さくても構わないし、「4」より大きくても構わない。これにあわせて、前者の場合、アンテナ12の数が「4」より少なくても構わないし、アンテナ12の数が「4」より大きくても構わない。本変形例によれば、さまざまな系列の数に本発明を適用できる。
本発明の実施例に係るマルチキャリア信号のスペクトルを示す図である。 本発明の実施例に係る通信システムの構成を示す図である。 本発明の実施例に係るパケット信号の配置を示す図である。 図4(a)−(b)は、図2の通信システムにおけるパケットフォーマットを示す図である。 図5(a)−(b)は、図2の通信システムにおける別のパケットフォーマットを示す図である。 図6(a)−(d)は、図2の通信システムにおけるトレーニング信号用のパケットフォーマットを示す図である。 図7(a)−(d)は、図2の通信システムにおける別のトレーニング信号用のパケットフォーマットを示す図である。 図2の通信システムにおいて最終的に送信されるパケット信号のパケットフォーマットを示す図である。 図2の第1無線装置の構成を示す図である。 図9における周波数領域の信号の構成を示す図である。 図9のベースバンド処理部の構成を示す図である。 図11の受信用処理部の構成を示す図である。 図11の送信用処理部の構成を示す図である。 図9の第1無線装置における送信処理の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
10 無線装置、 12 アンテナ、 14 アンテナ、 20 無線部、 22 ベースバンド処理部、 24 変復調部、 26 IF部、 30 制御部、 50 受信用処理部、 52 送信用処理部、 100 通信システム。

Claims (7)

  1. 所定の期間において、少なくともひとつの系列によって形成されるパケット信号を複数送信する無線装置であって、
    複数のパケット信号のそれぞれに対する系列の数を調節する調節部と、
    前記調節部によって系列の数が調節されたパケット信号のうち、もっとも系列の数の大きいパケット信号を特定する特定部と、
    前記特定部において特定したパケット信号に対して、既知信号とデータ信号とを配置するとともに、データ信号が配置された系列数よりも既知信号が配置される系列数を大きくするように設定する手段と、前記特定部において特定していないパケット信号に対して、既知信号とデータ信号とを配置するとともに、データ信号が配置された系列数と既知信号が配置される系列数とを同一にするように設定する手段とを含む生成部と、
    前記生成部において生成した複数のパケット信号を送信する送信部と、
    を備えることを特徴とする無線装置。
  2. 前記特定部は、もっとも系列の数の大きいパケット信号を特定するとともに、特定したパケット信号を複数のパケット信号のうちの後部に配置させることを特徴とする請求項1に記載の無線装置。
  3. 前記生成部は、前記特定部において特定したパケット信号に対して、データ信号が配置された系列に既知信号を配置し、その後段に、データが配置された系列以外の系列に既知信号を配置し、その後段にデータ信号を配置することを特徴とする請求項1または2に記載の無線装置。
  4. 前記生成部は、既知信号の前段に制御信号が配置され、さらにその前段に別の既知信号が配置される第1のフォーマットと、既知信号の間に制御信号が配置される第2のフォーマットとを規定しており、複数のパケット信号のうちの先頭のパケット信号に第1のフォーマットを使用しながら、残りのパケット信号に第2のフォーマットを使用することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の無線装置。
  5. 前記生成部は、前記特定部において特定したパケット信号に対して、データ信号が配置された系列に配置された既知信号にCDD(Cyclic Delay Diversity)を行いながら、データ信号が配置された系列以外の系列に配置された既知信号にもCDDを行っており、かつCDDのタイミングシフト量には予め優先度を設けており、データ信号が配置された系列に対して、優先度の高いタイミングシフト量から順にタイミングシフト量を使用し、データ信号が配置された系列以外の系列に対しても、優先度の高いタイミングシフト量から順にタイミングシフト量を使用することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の無線装置。
  6. 前記生成部において既知信号は、時間領域において所定の単位が繰り返されることによって形成されており、かつ所定の単位の符号の組合せは、系列間において直交関係が成立するように規定されておりながら、所定の単位の符号の組合せには予め優先度を設けており、データ信号が配置され系列に対して、優先度の高い符号の組合せから順に符号の組合せを使用し、データ信号が配置された系列以外の系列に対しても、優先度の高い符号の組合せから順に符号の組合せを使用することを特徴とする請求項5に記載の無線装置。
  7. 前記生成部は、前記特定部において特定したパケット信号でのデータ信号に対しても循環的なタイミングシフトを行っており、タイミングシフト量として、データ信号が配置された系列に対するタイミングシフト量を使用することを特徴とする請求項5に記載の無線装置。
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