JP5025212B2 - ラックガイド及びこのラックガイドを備えるラックピニオン式ステアリング装置 - Google Patents

ラックガイド及びこのラックガイドを備えるラックピニオン式ステアリング装置 Download PDF

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Description

本発明は、自動車等の車両のハンドル操作により、ピニオンを介してラックバーを往復移動させて操舵を行うステアリング装置等に用いられるラックガイド、及びこのラックガイドを備えるラックピニオン式ステアリング装置に関する。
図9に示すように、従来のラックピニオン式ステアリング装置61は、一般に、操舵により回転されるように、ハウジング62内に軸受63、64を介して回転自在に配されたピニオン65と、このピニオン65の回転により、紙面に直交する方向に移動するように、ピニオン65と噛み合うラック歯66aを有するラックバー66と、このラックバー66の移動を案内するように、ハウジング62内の横方向(ラックバー66の移動方向と直交する方向)に延設された円筒状の保持孔62aに移動自在に配されるラックガイド67と、ハウジング62の保持孔62aを閉鎖する蓋部材69とラックガイド67との間に配され、ラックガイド67を介してラックバー66のラック歯66aを、ピニオン65に弾性的に押圧するコイルばね70とを備える。
このラックピニオン式ステアリング装置61は、ラックバー66のラック歯66aと、ピニオン65との噛合い部で、ピニオン軸の回転に伴って互いに離反する向きの力が作用してラックバー66に撓みが生じ、ラック歯66aの歯条の配列方向へのガタつきが大きくなる結果、ラック歯66aとピニオン65との歯部間に打音が生じるため、ピニオン軸と反対側に摩擦抵抗の小さい凹面、多くは半円筒状の凹面を有するラックガイド67を設け、このラックガイド67の凹面をコイルばね70の弾性押圧力によりラックバー66に押圧し、ラックガイド67の凹面をラックバー66に摺接させてラックバー66との摺動摩擦抵抗を低減しつつ、ラック歯66aの歯条の配列方向のガタつきを抑制し、ラック歯66aとピニオン65との噛合い部での打音を低減させるように構成される。
実願昭56−115067号のマイクロフィルム
上記ラックピニオン式ステアリング装置61において、ラックガイド67としては、従来、鉄系焼結金属、アルミニウム合金又は合成樹脂にて形成されたラックガイド67が提案されている。鉄系焼結金属又はアルミニウム合金からなるラックガイド67は、ラックバー66からの衝撃荷重に対して充分な機械的強度を有する反面、摺動摩擦抵抗が大きいため、ステアリング系の効率が低下するという問題があり、また、合成樹脂からなるラックガイド67は、摺動摩擦抵抗を低減させることができる反面、高荷重や衝撃荷重に対する機械的強度に劣り、クリープ変形を生じてラックバー66の支持能力が低下し、ラックバー66を円滑に支持し難いという問題がある。
また、いずれのラックガイド67でも、ラックガイド67の外周面67aと保持孔62aを規定するハウジング62の内周面62bとの間には、ラックガイド67のピニオン65側への移動を許容するための環状隙間Δが設けられ、この環状隙間Δが大きいと、保持孔62aの径方向に沿うラックガイド67の動きが大きくなり、ラックガイド67の外周面67aと、ハウジング62の内周面62bとの衝突音、及びラック歯66aとピニオン65の歯との衝突音が大きくなるという問題がある。
上述した問題を解決するため、ラックガイド67とハウジング62との間にゴム弾性体からなるOリングを介在させ、そのOリングを、ラックガイド67の外周面67aと、ハウジング62の内周面62bとで挟み込むことで、ラックガイド67の径方向に沿う動きを規制する提案(特許文献1所載)がなされている。
しかし、そのようなOリングを、ラックガイド67の外周面67aとハウジング62の内周面62bとで挟み込むと、そのOリングとハウジング62の内周面62bとの摺動摩擦抵抗が大きいため、当該摺動摩擦抵抗によりコイルばね70の負荷が大きくなり、コイルばね70にヘタリ(劣化)が生じ易くなり、コイルばね70の弾性押圧力が不足すると、ラックガイド67の踊りが生じ、ラックガイド67がハウジング62に衝突し、これによっても打音を誘発することになる。
そこで、本発明は、上記諸点に鑑みてなされたものであり、合成樹脂製であって、耐圧強度を高めるとともに、ハウジング内でのラックバー方向への移動を円滑に行わせることができ、ハウジングとの衝突音の発生を回避することも可能なラックガイド及びこれを用いたラックピニオン式ステアリング装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、ラックガイドであって、ラックバーを摺動案内する凹面と、該ラックバーに向かう押圧力を受ける受圧面と、該受圧面の外周縁に延設されるとともに円周方向に沿って複数個の切割り溝によって分割された複数個の円筒舌片部とを有する合成樹脂製のラック支持体と、該ラック支持体の前記受圧面側に配され、外周面に円周方向に沿って複数個の突出部を有する弾性部材と、該弾性部材に前記ラックバーに向かう押圧力を与える受圧面と、該受圧面側の外周面に円周方向に沿って形成される複数個の切欠き凹部と、該複数個の切欠き凹部の隣接する切欠き凹部の間に位置する切欠き凸部とを有する押圧部材とを備え、前記ラック支持体は、前記複数個の円筒舌片部の各々の端部を、前記押圧部材の前記複数個の切欠き凹部の各々に嵌合させて配され、前記弾性部材は、一方の受圧面を前記ラック支持体の前記受圧面に、他方の受圧面を前記押圧部材の前記受圧面に各々当接させるとともに、前記複数個の突出部の各々を、該ラック支持体の前記複数個の切割り溝の各々と、該切割り溝に嵌合する前記押圧部材の切欠き凸部とで形成される空間部に位置させて、該ラック支持体と押圧部材との間に配されることを特徴とする。
そして、本発明によれば、合成樹脂からなるラック支持体を用いることにより、ラックバーとの間の摺動摩擦抵抗を低減させることができ、弾性部材は、付与されたラックバーに向かう押圧力により該ラック支持体の受圧面と押圧部材の受圧面との間で圧縮され、該弾性部材には反発弾性力が蓄積され、該弾性部材に蓄積された反発弾性力により該ラック支持体の耐圧強度が高められ、結果としてラック支持体によるラックバーの支持能力が高められるので、クリープ変形に起因する支持能力の低下を回避し得、ラックバーを円滑に摺動支持することができる。
また、前記ラックガイドにおいて、ラック支持体の円筒舌片部の端部は、弾性部材の圧縮に伴って径方向外方に弾性変形し、該端部がハウジングの保持孔の内周面と締め代をもって摺接することにより、ラックガイドの径方向の動きに基づく該ラックガイドの外周面とハウジングの保持孔の内周面との間の衝突音の発生を回避することができる。また、ラックガイドのラックバー方向への移動に対しては、ラック支持体の円筒舌片部の端部とハウジングの保持孔の内周面との間の摺動によって円滑に行われる。
さらに、ラックガイドにその軸方向の過大な荷重が入力された場合であっても、ラック支持体の切割り溝と、該切割り溝に嵌合する押圧部材の切欠き凸部とで形成される空間部に位置する弾性部材の突出部が該空間部より膨出するとともに、ハウジングの保持孔の内周面に圧接することにより、該弾性部材に蓄積された反発弾性力によりラック支持体の耐圧強度が高められるので、ラック支持体の破損等の不具合を回避し得る。
前記ラックガイドにおいて、前記弾性部材及び前記押圧部材は、各々貫通孔を有し、前記ラック支持体は、前記受圧面に一体に設けられるとともに、前記弾性部材及び前記押圧部材の前記貫通孔を貫通する突出支持部を備えることができる。該ラック支持体の突出支持部を押圧部材の貫通孔に挿入することにより、該ラック支持体、弾性部材及び押圧部材との一体化を容易に行うことが可能となる。
また、前記ラックガイドにおいて、前記ラック支持体の前記突出支持部は、前記押圧部材の前記貫通孔の孔径よりも小径の円柱部と、該円柱部の自由端部側に開設された切割り溝と、該突出支持部を前記貫通孔に挿通した後、該突出支持部の該貫通孔からの抜け出しを阻止する膨出部とを備えることができる。切割り溝を利用して突出支持部を貫通孔に挿通させることにより、ラック支持体の貫通孔への突出支持部の挿入を容易に行うことができるとともに、膨出部によって突出支持部の貫通孔からの抜け出しを阻止するため、弾性部材に対してラック支持体及び押圧部材を確実に固定することができる。
さらに、本発明は、ラックピニオン式ステアリング装置であって、内部に円筒状の保持孔を有するハウジングと、該ハウジング内に回転自在に配されるとともに、操舵により回転されるピニオンと、該ピニオンに噛合するラック歯を有するラックバーと、前記ハウジングの保持孔に移動自在に配されるとともに、前記ラックバーを移動自在に案内支持する上述のラックガイドと、前記保持孔内に配され、前記ラックガイドを介して前記ラックバーの前記ラック歯を前記ピニオンに弾性的に押圧する弾性手段とを備え、前記ラックガイドは、前記ラック支持体の前記円筒舌片部の端部と前記保持孔の円筒内面との間に締め代をもって該保持孔内に配され、前記弾性部材は、付与された前記ラックバーに向かう押圧力により、前記ラック支持体の前記受圧面と、前記押圧部材の前記受圧面との間で圧縮されて反発弾性力が蓄積され、該弾性部材に蓄積された反発弾性力により前記ラック支持体の耐圧強度が高められてラックバーの支持能力が高められることを特徴とする。
本発明のラックピニオン式ステアリング装置によれば、ラック支持体の軸方向に対してラック支持体の耐圧強度が高められているため、路面から大きな荷重が入力された場合でもラックバーを支持することができ、また、ラック支持体のハウジングの内周面への直接的な接触を確実に回避でき、しかも、ラックガイドのラックバー方向への移動を円滑に行わせることができる。
以上のように、本発明によれば、耐圧強度が高く、ハウジング内でのラックバー方向への移動を円滑に行わせることができ、ハウジングとの衝突音の発生を回避することも可能なラックガイド及びこれを用いたラックピニオン式ステアリング装置を提供することができる。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明にかかるラックピニオン式ステアリング装置(以下、「ステアリング装置」という)の一実施の形態を示し、このステアリング装置1は、内部に円筒状の保持孔2aを有するハウジング2と、ハウジング2内に設けられた軸受3、4を介し、操舵により軸心O回りにR方向に回転するピニオン5と、ピニオン5のR方向の回転により、図1の紙面に直交する方向(図4(a)のA方向)に移動するように、ピニオン5と噛み合うラック歯6aを有するラックバー6と、ラックバー6のA方向の移動を案内するように、ハウジング2内の保持孔2aにA方向及びピニオン5の軸方向(B方向)の各々に直交するC方向に移動自在に配されるとともに、ラックバー6をA方向に移動自在に案内支持するラックガイド7と、ハウジング2の保持孔2aを閉鎖する蓋部材8とラックガイド7との間に配されるとともに、ラックガイド7を介してラックバー6のラック歯6aをピニオン5に弾性的に押圧する弾性手段としてのコイルばね9等を備える。
ハウジング2は、円筒部2bを有する本体2cと、円筒部2bに形成された保持孔2aとを備え、図2に示すように、円筒部2bの内周面2dには、蓋部材8が螺着され、保持孔2aの一端面が閉鎖される。蓋部材8は、円筒部2bへの螺合状態が緩まないように、ロックナット10により円筒部2bに固定される。
図1において、ラックバー6は、ハウジング2を貫通してA方向に延設され、ラック歯6aが形成された面とは反対の面に円弧凸面6bを有する。
ラックガイド7は、図3に示すように、一方の端面11aにラックバー6(図2参照)の円弧凸面6bを摺動案内する円弧凹面11bを有し、他方の端面にラックバー6に向かう押圧力F(図1参照)を受ける受圧面11cと、該受圧面11cの外周縁に円周方向に沿って複数個の切割り溝11dによって分割された複数個の円筒舌片部11eを一体に有する合成樹脂製のラック支持体11と、ラック支持体11の受圧面11c側に配されるとともに、外周面に円周方向に沿って複数個の突出部12dを一体に備えた弾性部材12と、弾性部材12にラックバー6に向かう押圧力Fを与える受圧面13cと、該受圧面13c側の端部外周面に円周方向に沿って形成された複数個の切欠き凹部13dを備えた押圧部材13とを備える。
ラック支持体11は、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂等の自己潤滑性を有する合成樹脂からなり、図4及び図5に示すように、一方の端面11aに、図2に示したラックバー6の円弧凸面6bを摺動案内する円弧凹面11bと、他方の端面にラックバー6に向かう押圧力Fを受ける受圧面11cと、該受圧面11cの外周縁に延設されるとともに、円周方向に沿って複数個の切割り溝11dによって分割された複数個の円筒舌片部11eを一体に有する本体11fと、本体11fの受圧面11cに一体に形成された突出支持部11gと、円弧凹面11bの底部に形成された円筒凹部11hと、ラックバー6の移動方向(A方向)と直交する方向に該円筒凹部11hに連なって延設される長溝11iとを備える。長溝11iには、グリース等の潤滑油剤を溜め、ラックバー6をより低摩擦抵抗をもって摺動自在に支持することができる。
突出支持部11gは、円柱部11jと、円柱部11jの端部に膨出部11kを備え、該膨出部11kは、円柱部11jの外面に連なる拡径した上平面部11pと、該上平面部11pと所定間隔隔てた下平面部11mと、これら上、下平面部11p、11m間の外面に截頭円錐面部11nと、下平面部11mの端面から上平面部11pに向かって形成された切割り溝11oとを備える。
突出支持部11gの膨出部11kは、該膨出部11kに形成された切割り溝11oにより径方向に縮径可能であるため、該膨出部11kの弾性変形を容易にし、後述する押圧部材13(図7及び図8参照)の貫通孔13hへの挿入を容易にするとともに、押圧部材13の円筒状の凹部13gの底面に開口する貫通孔13hからの突出支持部11gの抜け出しを阻止する。
図6(a)〜(c)に示す弾性部材12は、天然ゴムもしくは合成ゴム、又はポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマー等の合成樹脂エラストマーからなり、中央部に円孔12aを備え、外面に円筒面12bを備えた環状ブロック部12cと、該環状ブロック部12cの外周面に円周方向に沿って形成された複数個の突出部12dとを一体に備え、該環状ブロック部12cの一方の端面12eは、図4及び図5に示したラック支持体11の受圧面11cに対面する環状の受圧面12fを形成し、他方の端面12gは、後述する押圧部材13の受圧面13cに対面する環状の受圧面12hを形成する。
図7及び図8に示す押圧部材13は、ガラス繊維、炭素繊維等の強化合成樹脂や、鉄系焼結合金、アルミニウム合金等からなり、円筒状の外周面13aと、一方の端面13bに、図6に示した弾性部材12としての環状ブロック部12cの他方の受圧面12hに対面する受圧面13cと、該受圧面13c側の端部外周面に円周方向に沿って形成された複数個の切欠き凹部13dと、該切欠き凹部13dを形成することによって形成される切欠き凸部13eと、他方の端面13fに形成された円筒状の凹部13gと、該受圧面13cの中央部に該凹部13gに連なる貫通孔13hとを備える。尚、凹部13gが形成された側の端面13fには、該凹部13gを囲んで円周方向に沿う複数個の凹部13iが形成されており、該凹部13iは押圧部材13の肉厚を均一にするための肉盗みである。
図3に示すように、弾性部材12の環状ブロック部12cの円孔12aにラック支持体11の突出支持部11gを挿入し、受圧面12fをラック支持体11の受圧面11cに当接させるとともに、複数個の突出部12dをラック支持体11の複数個の切割り溝11dに各々挿入したのち、該ラック支持体11の突出支持部11gを押圧部材13の貫通孔13hに挿入するとともに、該ラック支持体11の円筒舌片部11eを押圧部材13の切欠き凹部13dに嵌入させ、該環状ブロック部12cの受圧面12hを該押圧部材13の受圧面13cに当接させ、該ラック支持体11と弾性部材12と押圧部材13とが組合わされ、ラックガイド7が形成される。このラックガイド7において、ラック支持体11の円筒舌片部11eの端面と、押圧部材13の切欠き凹部13dの底面13jとの間に隙間δが形成されている。
弾性手段15は、図2に示すように、一端では押圧部材13の円筒状凹部13gの底面に接触する一方、他端では、蓋部材8に接触し、ラックガイド7と蓋部材8との間に圧縮されて配されたコイルばね9を備え、コイルばね9は、押圧部材13を介してラック支持体11の円弧凹面11bをラックバー6の円弧凸面6bに弾性的に押圧する。
上記構成を有するラックガイド7は、図2に示すように、ハウジング2の保持孔2a内において、弾性手段15としてのコイルばね9の弾発力によってF方向に圧縮され、ラック支持体11と押圧部材13との間に配された弾性部材12が圧縮されて径方向外方に膨出することにより、ラック支持体11の円筒舌片部11eは径方向外方に弾性変形し、該円筒舌片部11eの端部は、保持孔2aの内周面2dと締め代をもって該保持孔2a内に配される。また、ラック支持体11の切欠き凹部11dと、押圧部材13の切欠き凸部13eとの空間部に位置する弾性部材12の突出部12dは、該空間部内において該押圧部材13の切欠き凸部13eに押圧されて該空間部より突出する。
以上のラックピニオン式ステアリング装置1では、図1に示すように、ステアリング操作によりピニオン5がR方向に回転されると、ラックバー6がピニオン5とラック歯6aとの噛み合いを介してA方向に直動される結果、ラックバー6に連結された自動車の車輪にステアリング操作が伝達される。この際、ラックガイド7は、ラックバー6の円弧凸面6bに円弧凹面11bで接触してラックバー6のA方向の直動を案内するとともに、弾性手段15による弾性力でピニオン5とラック歯6aとの噛み合いを確保させつつ、ラックバー6の軸方向Cの変位に追従して弾性手段15としてのコイルばね9の伸縮を伴ってB方向にハウジング2の保持孔2aを規定する円筒部2bに対して移動する。
本実施形態のラックガイド7においては、図3に示すように、弾性部材12は、コイルばね9の弾発力により、ラック支持体11の受圧面11c及び円筒舌片部11eと、押圧部材13の受圧面13cとで形成される円筒部の内面内で圧縮され、該弾性部材12には反発弾性力が蓄積され、あたかも剛体のような挙動を示す。これにより、該ラック支持体11の耐圧強度が高められ、ラック支持体11によるラックバー6の支持能力が高められる結果、ラック支持体11にクリープ変形等を生じることなく、クリープ変形等に起因する支持能力の低下を回避し得、ラックバー6を円滑に摺動案内することができる。
また、ラック支持体11の円筒舌片部11eの端部が、弾性部材12の圧縮による径方向外方への膨出により径方向外方に弾性変形し、ハウジング2の保持孔2aを規定する円筒状の内周面2dとの間に締め代が与えられているので、ラックガイド7のラックバー6方向への移動を妨げることなく、当該移動を円滑に行わせることができるばかりでなく、ラック支持体11のハウジング2の保持孔2aを規定する円筒状の内周面2dへの直接的な接触を確実に回避できるので、ハウジング2との衝突音の発生を回避できる。
さらに、該ステアリング装置1において、ラックガイド7にF方向に過大な荷重が入力されても、ラック支持体11の切割り溝11dと、該切割り溝11dに嵌合する押圧部材13の切欠き凸部13eとで形成される空間部に位置する弾性部材12の突出部12dが該空間部より膨出するとともに、該ハウジング2の保持孔2aの内周面2dに圧接することにより、該弾性部材12の反発弾性力がさらに高められ、その結果、該ラック支持体11の耐圧強度が高められるので、ラック支持体11の破損等の不具合を回避し得る。
本発明にかかるラックガイドの一実施の形態を示す全体断面図である。 図1のラックガイド及びその近傍を示す拡大断面図である。 図1に示すラックガイドの一部断面図である。 図3のラックガイドのラック支持体を示す図であって、(a)は平面図、(b)は一部破断正面図、(c)は底面図である。 図3のラックガイドのラック支持体を示す図であって、(a)は、図4(c)のI−I線断面図、(b)は、図4(c)のII矢視図である。 図3のラックガイドの弾性部材を示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は(a)のIII−III線断面図である。 図3のラックガイドの押圧部材を示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図である。 図7(c)のIV−IV線断面図である。 従来のラックピニオン式ステアリング装置の一例を示す断面説明図である。
符号の説明
1 ラックピニオン式ステアリング装置
2 ハウジング
2a 保持孔
2b 円筒部
2c 本体
2d 内周面
3 軸受
4 軸受
5 ピニオン
6 ラックバー
6a ラック歯
6b 円弧凸面
7 ラックガイド
8 蓋部材
9 コイルばね
10 ロックナット
11 ラック支持体
11a 端面
11b 円弧凹面
11c 受圧面
11d 切割り溝
11e 円筒舌片部
11f 本体
11g 突出支持部
11h 円筒凹部
11i 長溝
11j 円柱部
11k 膨出部
11m 下平面部
11n 截頭円錐面部
11o 切割り溝
11p 上平面部
12 弾性部材
12a 円孔
12b 円筒面
12c 環状ブロック部
12d 突出部
12e 端面
12f 受圧面
12g 端面
12h 受圧面
13 押圧部材
13a 外周面
13b 端面
13c 受圧面
13d 切欠き凹部
13e 切欠き凸部
13f 端面
13g 凹部
13h 貫通孔
13i 凹部
13j 底面
15 弾性手段

Claims (4)

  1. ラックバーを摺動案内する凹面と、該ラックバーに向かう押圧力を受ける受圧面と、該受圧面の外周縁に延設されるとともに円周方向に沿って複数個の切割り溝によって分割された複数個の円筒舌片部とを有する合成樹脂製のラック支持体と、
    該ラック支持体の前記受圧面側に配され、外周面に円周方向に沿って複数個の突出部を有する弾性部材と、
    該弾性部材に前記ラックバーに向かう押圧力を与える受圧面と、該受圧面側の外周面に円周方向に沿って形成される複数個の切欠き凹部と、該複数個の切欠き凹部の隣接する切欠き凹部の間に位置する切欠き凸部とを有する押圧部材とを備え、
    前記ラック支持体は、前記複数個の円筒舌片部の各々の端部を、前記押圧部材の前記複数個の切欠き凹部の各々に嵌合させて配され、
    前記弾性部材は、一方の受圧面を前記ラック支持体の前記受圧面に、他方の受圧面を前記押圧部材の前記受圧面に各々当接させるとともに、前記複数個の突出部の各々を、該ラック支持体の前記複数個の切割り溝の各々と、該切割り溝に嵌合する前記押圧部材の切欠き凸部とで形成される空間部に位置させて、該ラック支持体と押圧部材との間に配されることを特徴とするラックガイド。
  2. 前記弾性部材及び前記押圧部材は、各々貫通孔を有し、前記ラック支持体は、前記受圧面に一体に設けられるとともに、前記弾性部材及び前記押圧部材の前記貫通孔を貫通する突出支持部を備えることを特徴とする請求項1に記載のラックガイド。
  3. 前記ラック支持体の前記突出支持部は、前記押圧部材の前記貫通孔の孔径よりも小径の円柱部と、該円柱部の自由端部側に開設された切割り溝と、該突出支持部を前記貫通孔に挿通した後、該突出支持部の該貫通孔からの抜け出しを阻止する膨出部とを備えることを特徴とする請求項2に記載のラックガイド。
  4. 内部に円筒状の保持孔を有するハウジングと、
    該ハウジング内に回転自在に配されるとともに、操舵により回転されるピニオンと、
    該ピニオンに噛合するラック歯を有するラックバーと、
    前記ハウジングの保持孔に移動自在に配されるとともに、前記ラックバーを移動自在に案内支持する請求項1乃至3のいずれかに記載のラックガイドと、
    前記保持孔内に配され、前記ラックガイドを介して前記ラックバーの前記ラック歯を前記ピニオンに弾性的に押圧する弾性手段とを備え、
    前記ラックガイドは、前記ラック支持体の前記円筒舌片部の端部と前記保持孔の円筒内面との間に締め代をもって該保持孔内に配され、前記弾性部材は、付与された前記ラックバーに向かう押圧力により、前記ラック支持体の前記受圧面と、前記押圧部材の前記受圧面との間で圧縮されて反発弾性力が蓄積され、該弾性部材に蓄積された反発弾性力により前記ラック支持体の耐圧強度が高められてラックバーの支持能力が高められることを特徴とするラックピニオン式ステアリング装置。
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