JP5022389B2 - 増圧給水システム - Google Patents

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Description

本発明は、受水槽を介して給水する受水槽式と、水道用配水管に直結して給水を行う増圧直結給水方式とを併用した中高層建物用の増圧給水システムのポンプ直列運転システムに関する。
近年、水道用配水管に直結して給水を行う増圧直結給水方式が広く普及してきている。加えて、最近、大都市においてこの給水方式を17階建て以上の中高層建物にも適用していく動向が見られ、具体的な採用検討が開始されている。これらの増圧直結給水方式は日本水道協会規格の適合品である必要があるが、この規格は、口径は〜75mm。水量は〜約800L/min、全揚程は〜75mまでしかカバーしていない。
この17階建て以上の中高層建物に増圧直結給水方式を適用する場合、現行の増圧給水システム(ポンプ)を直列に接続して用いるか、高揚程ポンプを開発して用いる等が考えられる。前者は既に前述のように対応規格があるが、後者は規格化をする等の準備が必要である。このため、前者の増圧給水部(ポンプ)を直列に接続して用いる方式が脚光を浴びている。
しかし、この17階建て以上の中高層建物規模を考えると、低層ゾーン用増圧給水部が前記日本水道協会規格の範囲を越えて適合品とならないものが出てくる。これに対応するためには、低層ゾーン用は、受水槽を介して給水する受水槽式とし、中層以上を水道用配水管に直結して給水を行う増圧直結給水方式とし、これらを併用する必要がある。
これらの従来例として特許文献1、特許文献2がある。
実開昭59−107072号公報 特開平7−331711号公報
しかしながら、これらのシステムには、例えば低層ゾーン、中層ゾーン、高層ゾーン毎に分けられた給水システム(ポンプ)が独立して作動しているため、一部のゾーンや局所で、短時間に集中した水の使用があった場合、それより低層のゾーンでもポンプを運転させることになるが、高層と低層ゾーンでのポンプの起動タイミング、圧力変動対策、連系運転や全体システムとしての協調性がなく、一部のゾーンや局所において、給水圧力低下等の問題が生じる恐れがある。従って、低層用、中層用、高層用それぞれのゾーンで、始動・停止のハンチング現象が起こる恐れがある。
本発明は、上記従来技術の欠点に鑑み、予想される一部のゾーンや局所における、給水圧力の低下や、ハンチング等の問題を解消すると共に、受水槽方式と直結増圧方式を併用して、安定で信頼性の高い増圧給水システムを提供する。
上記課題を解決するため、本発明は、建物の各層ゾーンの設けた各増圧給水部の間で運転信号と停止信号(運転/停止信号)を相互に送受信させることにより、連系(連動)運転及びアンサバック運転ができるように信号の相互送受信を行なう制御装置を設ける。
上記課題を解決するため、本発明は、水道用配水管からの水を一旦貯水する受水槽と、上記受水槽の貯水を加圧して建物の低位層ゾーンから高位層ゾーンのそれぞれの給水をまかなう各層ゾーンに設けられた増圧給水部を備え、上記各層ゾーンの増圧給水部が直列接続されて直列運転する増圧給水システムにおいて、
上記各層ゾーンの増圧給水部の間で運転信号と停止信号を相互に送受信すると共に、これらの信号の受信に基いて当該ゾーンの増圧給水部を運転/停止する制御装置を設け、
高位層ゾーンで水の使用があったとき、当該ゾーンから低位層ゾーンに運転信号を送信して低位層ゾーンの増圧給水部を運転するとともに、当該高層ゾーンの増圧給水部を運転するように構成したことを特徴とする。
また、本発明は、上記に記載の増圧給水システムにおいて、高位層ゾーンで水の使用があったとき、当該ゾーンから低位層ゾーンに運転信号を送信して低位層ゾーンの増圧給水部を先に運転し、次いで当該高層ゾーンの増圧給水部を連係運転するように構成したことを特徴とする。
また、本発明は、上記に記載の増圧給水システムにおいて、上記増圧給水部は、上記受水槽の貯水を加圧して建物の低層ゾーンの給水をまかなう低層ゾーンの増圧給水部と、この増圧給水部に接続して建物の中層ゾーンの給水をまかなう中層ゾーンの増圧給水部と、前記中層ゾーンの増圧給水部に接続して建物の高層ゾーンの給水をまかなう高層ゾーンの増圧給水部からなることを特徴とする。
また、本発明は、上記に記載の増圧給水システムにおいて、上記制御装置は各層ゾーンに設けられ、高位層ゾーンで水の使用があったとき、当該ゾーンの制御装置から低位層ゾーンの制御装置に運転信号を送信して低位層ゾーンの増圧給水部を先に運転し、次いで高位層ゾーンの増圧給水部を連携運転するように構成されたことを特徴とする。
また、本発明は、上記に記載の増圧給水システムにおいて、さらに前記高位層ゾーンの増圧給水部が停止したとき、低位層の増圧給水部が停止するように構成されたことを特徴とする。
また、本発明は、上記に記載の増圧給水システムにおいて、上記制御装置は前記高位層ゾーンの増圧給水部が停止したとき、当該ゾーンから低位層に停止信号を送信して低位層の増圧給水部が遅れて停止するように構成されたことを特徴とする。
また、本発明は、水道用配水管からの水を一旦貯水する受水槽と、上記受水槽の貯水を加圧して建物の低層ゾーンの給水をまかなう低層ゾーンの増圧給水部と、この増圧給水部に接続して建物の中層ゾーンの給水をまかなう中層ゾーンの増圧給水部と、前記中層ゾーンの増圧給水部に接続して建物の高層ゾーンの給水をまかなう高層ゾーンの増圧給水部を備えた増圧給水システムにおいて、
上記各層ゾーンの増圧給水部間で運転信号と停止信号を相互に送受信すると共に、これらの信号の受信に基いて当該ゾーンの増圧給水部を運転/停止する制御装置を各層ゾーンに設け、
高位層ゾーンで水の使用があったとき、当該高位層ゾーンの増圧給水部から低位層ゾーンの増圧給水部へ順次運転信号を送信し、この低位層ゾーンの増圧給水部は更に低位層の増圧給水部に運転信号を発信して最低位層から高位層ゾーンへと順番に増圧給水部を運転し、
当該高位層ゾーンの増圧給水部が停止したとき、当該高位層ゾーンの増圧給水部から低位層ゾーンの増圧給水部へ順次停止信号を送信して、最低位層ゾーンの増圧給水部が最後に停止するように高位層から最低位層ゾーンへと順番に増圧給水部の運転を停止するように構成されたことを特徴とする。
また、本発明は、水道用配水管からの水を一旦貯水する受水槽と、上記受水槽の貯水を加圧して建物の低層ゾーンの給水をまかなう低層ゾーンの増圧給水部と、この増圧給水部に接続して建物の中層ゾーンの給水をまかなう中層ゾーンの増圧給水部と、前記中層ゾーンの増圧給水部に接続して建物の高層ゾーンの給水をまかなう高層ゾーンの増圧給水部を備えた増圧給水システムにおいて、
上記各層ゾーンの増圧給水部間で運転信号と停止信号を相互に送受信すると共に、これらの信号の受信に基いて当該ゾーンの増圧給水部を運転/停止する制御装置を各層ゾーンに設け、
高位層ゾーンで水の使用があったとき、当該高位層ゾーンの増圧給水部から低位層ゾーンの増圧給水部へ運転信号を送信して、当該高位層から最低位層ゾーンの増圧給水部を運転すると共に、当該高層ゾーンの増圧給水部を運転し、
当該高位層ゾーンの増圧給水部が停止したとき、当該高位層ゾーンの増圧給水部から低位層ゾーンの増圧給水部へ順次停止信号を送信し、最低位層ゾーンの増圧給水部が最後に停止するように高位層から最低位層ゾーンへと順番に増圧給水部の運転を停止するように構成されたとを特徴とする。
また、本発明は、上記に記載の増圧給水システムにおいて、上記制御装置は高位層ゾーンで水の使用があったとき、低位層ゾーンの増圧給水部に運転信号を送信する条件を決める圧力ヘッドパラメータ、又はタイマー要素を記憶するメモリを有することを特徴とする。
また、本発明は、上記に記載の増圧給水システムにおいて、上記制御装置は、低位層から高位層ゾーンの増圧給水部が同時運転中は、最高位層ゾーンの増圧給水部を使用量変動に伴う可変速運転制御し、これより低位層ゾーンの増圧給水部を高位層ゾーンが運転中は停止制御するように構成されたことを特徴とする。
本発明によれば、一部のゾーンや局所で短時間に集中した水の使用があった場合でも、建物の各ゾーンの給水部の間で強調して運転するので、給水圧力の変動や、ハンチング等の問題を解消して、安定で信頼性の高い給水を行うことができる。また、受水槽方式と直結増圧方式により、低コストで自由度の高いシステムを実現できる。
本発明の増圧給水システムの一実施例を示すシステム系統図。 本発明の一実施例を示す低層ゾーンの増圧給水部の内部構成図。 本発明の一実施例を示す中高層ゾーンの増圧給水部の内部構成図。 本発明の一実施例を示す制御装置の回路図。 本発明の一実施例を示す低層ゾーン増圧給水部の運転特性図。 本発明の一実施例を示す中層ゾーン増圧給水部の運転特性図。 本発明の一実施例を示す高層ゾーン増圧給水部の運転特性図。
以下、本発明の一実施例を図1〜図7により説明する。
(実施例)
図1は本発明実施例の中高層建物用の増圧給水システムのシステム系統図を示す。
1は水道配水管、10は吸い込み側を水道配水管枝管2に接続され、量水計3を介して給水を貯水する受水槽10(水道の配水管より給水する例えばボールタップ11注水口に備えている)である。4は送水管5を介して、低層ゾーン需要端(例えば水栓5a、5b、5c)へ給水する低層ゾーンの加圧給水部(以下説明の便宜上、増圧給水部と称する。)である。6は吸い込み側を前記低層ゾーンの増圧給水部4の送水配管5と直結し、送水管7を介して中層ゾーン需要端(例えば水栓7a、7b、7c)へ給水する中層ゾーンの増圧給水部である。8は吸い込み側を前記中層ゾーンの増圧給水部6の送水配管7と直結し、送水管9を介して高層ゾーン需要端(例えば水栓9a、9b、9c)へ給水する高層ゾーンの増圧給水部である。
上記のように、建物の各層ゾーンの増圧給水部が直列接続され、高層ゾーンに給水される場合に各層ゾーンの増圧給水部が直列運転される。
低層と、中層の増圧給水部4,6の間は、低層増圧給水部4が運転状態を示す運転/停止信号(運転信号と停止信号)S11及びこれのアンサーバック信号S12と、中層増圧給水部6が運転状態を示す運転/停止信号S13及びこれのアンサーバック信号S14の各信号が送受信するように電気的に接続される。
中層と、高層の増圧給水部6,8の間は、中層増圧給水部6が運転している状態を示す運転/停止信号S21及びこれのアンサーバック信号S22と、高層増圧給水部8が運転している状態を示す運転/停止信号S23及びこれのアンサバック信号S24の各信号が送受信するように電気的に接続される。
これらの信号を各増圧給水部の間を相互に送受信し連系運転システムを構築する。尚、これらの信号は通信を用いても良いし、無線でも良い。
ここで、図1では建物の各層ゾーンを低層ゾーン、中層ゾーン、高層ゾーンとしているが、高位層ゾーンと低位層ゾーンと表現することができる。すなわち、建物の各ゾーンを高さの相対的表現にしたものであり、図1の低層ゾーンと中層ゾーンの関係では、低層ゾーンが低位層ゾーンで、中層ゾーンが高位層ゾーンとなり、図1の中層ゾーンと高層ゾーンの関係では、中層ゾーンが低位層ゾーンで、高層ゾーンが高位層ゾーンとなる。
図2は建物の低層ゾーンに設置される増圧給水部4の内部構成図である。CU1はこの増圧給水部4の制御装置であり、前記各信号S11〜S14を送受信すると共に、上記信号の受信に基いて当該ゾーンの増圧給水部4を運転/停止する。P11、P12はそれぞれ加圧ポンプ1号、2号であり、動力ケーブルS34、S35を介して上記制御装置CU1によって交互に運転と停止がなされる。受水槽10には水位検出手段12を備えており、この信号L1を前記制御装置CU1に取り込み、水位が低下してポンプが運転できない状態の時は、前記両加圧ポンプを停止させて空転保護の機能を有する。
PS12は吐出圧力ヘッド(送水圧力ヘッド)を検出する圧力センサであり、この検出圧力ヘッドに応じた電気信号S31を制御装置CU1に送信する。FS11、FS12は、それぞれ加圧ポンプP11とP12を流れる水使用の過少水量状態を検出する流量スイッチであり、信号S32、S33で制御装置CU1に送信する。T1は内部に所定圧力で空気を保有する圧力タンクであり、送水配管5の圧力変動防止、及び蓄圧を目的に使用する。10−1〜10−4はそれぞれ加圧ポンプP11とP12の吸込み側と吐出し側に設けられた仕切弁、12,13は吐出し側に設けられた逆止め弁である。
図3は建物の中層ゾーンおよび高層ゾーンに設置される増圧給水部6,8の内部構成図である。CU2、CU3はそれぞれ中層ゾーンおよび高層ゾーンに設置される増圧給水部の制御装置である。制御装置CU1とCU2の間では信号S11〜S14が送受信され、制御装置CU2とCU3の間では信号S21〜S24が送受信される。そして上記いずれかの信号の受信に基いて、CU2、CU3はそれぞれ当該ゾーンの増圧給水部6、と増圧給水部8の運転と停止の制御を行う。
BP21、BP22はそれぞれ増圧ポンプ1号、2号でありこれらの間は動力ケーブルS34、S35で結線されおり交互に運転する構成となっている。PS21は水道配水管側の圧力ヘッドを検出する圧力センサであり、ここの検出圧力ヘッドに応じた電気信号S30を、制御装置CU2(CU3)に発信する。同様に、PS22は吐出圧力ヘッド(送水圧力ヘッド)を検出する圧力センサであり、ここの検出圧力ヘッドに応じた電気信号S31をそれぞれ制御装置CU2(CU3)に発信する。FS21、FS22はそれぞれ1号及び2号増圧ポンプの吐出側に設置され水使用の過少水量状態を検出する流量スイッチであり、電気信号S32、S33を制御装置CU2(CU3)に発信する。T2(T3)は内部に空気を保有する圧力タンクであり、圧力変動防止及び蓄圧を目的に使用する。又、10−1〜10−4は仕切弁、12,13は逆止め弁である。
図4に制御装置CU1〜CU3の回路図を示す。PWは電源、INV1、INV2はそれぞれ増圧ポンプ1号及び2号を駆動する可変速駆動装置であり、例えばインバータである。このインバータは、運転指令信号STX1、STX2により始動、停止を行い、周波数指令信号fx1、fx2により周波数制御を行い、前記した増圧ポンプ1号及び2号用のモータIM1、IM2に可変周波数、可変電圧を供給する。CONS1、CONS2はそれぞれオペレータ部であり、インバータの加速時間や過電流トリップレベル等のパラメータを設定したり、単独で運転/停止等を指令するものである。ELB1、ELB2はそれぞれ設置されたインバータとモータIM1、IM2の漏電保護を行う漏電遮断器である。
CUは制御部であり、マイクロプロセッサーCPU、入出力ポートPIO−1〜PIO−5、アナログ入出力ポートD/A、メモリーM、安定化電源回路AVRで構成されている。又、増圧給水部が作動するのに必要なプログラム、制御パラメータおよびタイマー要素が前記メモリーMに格納されている。SSは運転/停止スイッチであり、ON状態でAVRを介してCUに電源が供給され、OFF状態で電源断となり運転中であれば停止される。
Zはリレー駆動手段であり、CPUのソフト処理によりPIO−4よりZにON・OFF信号が出力されてリレーSTX1、STX2、X1、X2を開閉駆動する。リレーSTX1、STX2は前述したインバータの運転/停止信号であり、リレーX1は他の増圧給水部の制御装置に運転信号を出力し、リレーX2はアンサーバック信号を出力する。建物の中層ゾーンの制御装置CU2の場合は、低層ゾーン及び高層ゾーンに発信するため、上記リレーは2組必要となる。又、他の増圧給水部(低層ゾーン)の制御装置CU1からの運転信号S11及び(又は)アンサバック信号S14の受信は、リレ−X3、X4により受信し、これらの信号をPIO−5より入力する。
SWは、後述の図5〜図7に示す増圧給水部の動作を制御する各制御パラメータを設定するためのスイッチである。これらの値はPIO−3より取り込みメモリーMに格納処理される。また、前述した水道の配水管側の圧力ヘッドを検出する圧力センサ、及び吐出側圧力ヘッドを検出する圧力センサの信号は、アナログポートA/Dにより取り込まれ、メモリーMに格納処理される(例えば0〜100mに変換)。
なお図4では、リレー駆動手段Z、リレーSTX1、STX2、X1〜X4を、制御部CUの外に描いているが、制御部CUの中に含めても良い。
図5は、建物の低層ゾーンに設置される増圧給水部BU1の運転を制御するパラメータを示した運転特性図で、増圧ポンプの作動を示すためのポンプ性能曲線と、これと関連付けてパラメータを示しており、縦軸に全揚程H、横軸に吐出し量Q(Q0は使用最大水量に相当)を表す。
曲線Aは、インバータ周波数fmax(100%周波数)でポンプ運転時のポンプQ−H性能曲線である。曲線Fは、低層ゾーン用の増圧給水部BU1の運転により、増圧ポンプを可変速運転してこのゾーンに給水した際の、ポンプ自身や送水配管等の抵抗を含んだ負荷ロード曲線である。又、この低層ゾーンへ給水するのに所望な水量が前述した吐き出し量(使用最大水量)Q0であり、所望な圧力ヘッド全揚程H0である。このQ0、H0は設計値であり、これが前述したポンプQ−H性能曲線Aと抵抗曲線Fとの交点Oに来るよう設計するのが望ましいが、抵抗曲線F上の交点Oより小さくなるよう設計しても良い。
曲線B、Cは、それぞれインバータ周波数をf1、fmin(最低周波数)まで変えてポンプを運転した時のポンプQ−H性能曲線である。インバータ周波数は無段階であり、曲線Aと曲線Cとの間にこれに対応した曲線を引くことが可能であるが、説明の便宜上、代表して曲線B、Cで表している。又、インバータ周波数f1で運転したときは、ポンプのQ−H性能曲線はBで、ポンプ吐き出し量はQ1となり、インバータ周波数fminで運転したときは、ポンプのQ−H性能曲線はCで、ポンプ吐き出し量は0となることを意味している。
そして、使用水量が0〜Q0に変化した場合、増圧ポンプは抵抗曲線F上に沿って、インバータから出力される周波数fmin〜fmaxにより、圧力ヘッドを推定末端圧一定制御と言われる方式により運転制御される。この制御を行う際に、曲線F上に目標圧力として吐出し量0のときに所望な値をH00(インバータ周波数fminに対応)と、吐出し量Qmaxのときに所望な値をH0(インバータ周波数fmaxに対応)とを設ける。なお、、曲線FのH00とH0間は、直線近似、関数として処理、あるいはテーブルとして処理される。
ところで、高位層ゾーンで水が使用されて直列に接続された複数のポンプを連動運転した際、水使用ゾーンの圧力変動抑制のために、高位層ゾーン以外(低位層ゾーン)のポンプを吐き出し圧力一定制御方式で運転したほうが望ましい。そこで、吐き出し量0〜Q0まで、HO−定制御を行った場合の特性は水平線G上となる。この吐き出し量0のときのインバータ周波数をf2とし、ポンプQ−H性能曲線をEとし、H0−定の水平線Gとの交点をD11とする。
ここで、高位層ゾーンと低位層ゾーンとは、高低を相対的に表現したものであり、例えば、図1に示すように、建物に低層ゾーン、中層ゾーン、高層ゾーンがある場合、中層ゾーンは低層ゾーンに対して高位層ゾーンとなり、高層ゾーンに対して低位層ゾーンとなる。
図5で、PONは増圧ポンプの始動圧力ヘッド(大体はH00の近くに設定)、POFFは増圧ポンプの停止圧力ヘッド(大体はPONより高く設定)である。Qminは水使用が過少水量の場合に増圧ポンプを停止させるための吐き出し量であり、前述した流量検出手段によって検出する。さらに、この状態を検出して停止させる直前に圧力タンクT1への蓄圧を図るために、インバータ周波数をfoffまで高めて増圧ポンプを運転し停止させる。このとき、増圧ポンプはポンプQ−H性能曲線Dに沿って運転され、停止圧力ヘッドがPOFFに達すると、停止される。尚、圧力タンクT1への蓄圧は圧力センサPS12の検出により検出される。
図6は、建物の中層ゾーンに設置する増圧給水部BU2の運転を制御するパラメータを示す運転特性図であり、(a)がポンプの吸い込み側、(b)がポンプの吐き出し側を示す。(a)で縦軸に配水管の圧力ヘッドを示し、SLLは配水管の圧力ヘッドが低下しポンプを停止させるための圧力ヘッドであり、SLは復帰圧力ヘッドを示す。通常の設定例ではSLLが7m、SLが10mである。(b)は図5と同じであるが、設計値のQ0、H0が中層ゾーンに給水するのに必要な値となる。
図7は、建物の高層ゾーンに設置する増圧給水部BU3の運転を制御するパラメータを示す運転特性図であり、(a)がポンプの吸い込み側、(b)がポンプの吐き出し側を示す。(a)は図6(a)と同じであるが、(b)は図6(b)から、最高位ゾーンでは必要のない吐き出し圧力一定制御時の水平線Gを省いている。すなわち、高層ゾーンではポンプが抵抗曲線F上に沿って運転されるので、水平線Gは不要なためである。なお、設計値のQ0、H0は、高層ゾーンでも給水するのに必要な値となる。
以上の構成において、各実施態様について説明する。
(第1の実施態様)
前述したように各増圧給水部の間を運転/停止信号を相互で送受信する。すなわち、低層から中層へは、低層ゾーンより中層ゾーンへ運転/停止信号S11を発信し、そのアンサバック信号S12を受信する。そして、中層より低層へは、運転/停止信号S13を発信し、そのアンサバック信号S14を受信して、相互に信号の送受信を行う。
低層ゾーンで水の使用があり、中層ゾーンでは水の使用がない場合は、信号S11、S12が発信されて、低層ゾーンの増圧給水部4が前述で説明したように作動し運転する。中層ゾーンで水の使用があり低層ゾーンで水の使用がない場合は、先ず中層ゾーンの増圧給水部6が始動条件が成立してこの増圧ポンプが運転を開始するとともに、低層ゾーンの増圧給水部4の制御装置CU1に運転/停止信号S13を発信する。受信した低層ゾーンの増圧給水部4はアンサバック信号S14を発信すると共に、自身の始動条件の成立如何にかかわらず、運転を開始する。合わせて運転信号S11を発信し、そのアンサバック信号S12を受信する。このように、中層ゾーンの増圧給水部6と低層ゾーンの増圧給水部4は連系(連動)して直列運転を行う。
中層と高層に関しては次の通りである。中層から高層へは、中層ゾーンより高層ゾーンへ運転/停止信号S21を発信し、そのアンサバック信号S22を受信する。そして、高層より中層へは、運転/停止信号S23を発信し、そのアンサバック信号S24を受信して、相互に信号の送受信を行う。
中層ゾーンで水の使用があり、高層ゾーンでは水の使用がない場合は、信号S21、S22が発信されて、中層ゾーンの増圧給水部6が前述で説明したように作動し運転する。高層ゾーンで水の使用があり中層ゾーンで水の使用がない場合は、先ず高層ゾーンの増圧給水部8が始動条件が成立してこの増圧ポンプが運転を開始するとともに、中層ゾーンの増圧給水部6の制御装置CU2に運転/停止信号S23を発信する。受信した中層ゾーンの増圧給水部6はアンサバック信号S24を発信すると共に、自身の始動条件の成立如何にかかわらず、運転を開始する。合わせて運転信号S21を発信し、そのアンサバック信号S22を受信する。このように、高層ゾーンの増圧給水部8と中層ゾーンの増圧給水部6は連系(連動)して直列運転を行う。
(第2の実施態様)
本実施態様は第1の実施態様に連動継続機能を付加したものである。第1の実施態様と同じ内容のものは記載を省く。中層ゾーンで水の使用があり低層ゾーンでは水の使用がない場合は、先ず中層ゾーンの増圧給水部6の始動条件が成立して、これの増圧ポンプは運転を開始するとともに、低層ゾーンの増圧給水部4に運転/停止信号S13を発信する。受信した低層ゾーンの増圧給水部4はアンサバック信号S14を発信すると共に、自身の始動条件の成立如何にかかわらず、運転を開始する。合わせて運転信号S11を発信し、そのアンサバック信号S12を受信する。この後、低層ゾーンで水の使用がなくここの増圧給水部4の停止条件が成立していても、中層ゾーンの増圧給水部6から運転/停止信号のS13を受信しているときは、低層ゾーンの増圧給水部4は運転を継続するようにしたものである。
中層と高層に関しても、高層ゾーンで水の使用があり中層ゾーンで水の使用がない場合は、上記と同様に中層ゾーンで水の使用がなくここの増圧給水部6の停止条件が成立していても、高層用増圧給水部8から運転/停止信号のS23を受信しているときは、中層ゾーンの増圧給水部6は運転を継続するようにしたものである。
(第3の実施態様)
本実施態様は第1の実施態様に当該層の始動の前に当該層より低位層を先に始動させるようにしたものである。第1の実施態様と同じ内容のものは記載を省く。中層ゾーンで水の使用があり、低層ゾーンでは水の使用がない場合は、先ず中層ゾーンの増圧給水部6は始動条件が成立すると、低層ゾーンの増圧給水部4に運転/停止信号S13を発信する。受信した低層ゾーンの増圧給水部4はアンサバック信号S14を発信すると共に、自身の始動条件の成立如何にかかわらず、運転を先に開始する。合わせて運転信号S11を発信する。中層ゾーンの増圧給水部6は、この運転信号S11を受信したら遅れて運転を開始しそのアンサバック信号S12を低層ゾーンの増圧給水部に返信する。
中層と高層に関しても同様であり、高層ゾーンで水の使用があり中層ゾーンで水の使用がない場合は、上記と同様に中層ゾーンで先に運転を開始し、送れて高層ゾーンで運転を開始するようにしたものである。このように高位層ゾーンより低位層ゾーンが先に運転開始する制御によれば、低位層ゾーンの圧力が先に確立するため、この圧力をベースにしてその高位の層では安定して圧力を確立させることができる。
(第4の実施態様)
本実施態様は、第2の実施態様に低層及び中層の増圧給水部の両方が運転している際に、低層で水の使用がなくても、中層で水使用があれば低層も運転を継続し、中層が、水使用がなく停止したら続いて低層も停止するようにしたものである。
すなわち、中層ゾーンで水の使用があり、低層ゾーンでは水の使用がない場合は、先ず中層ゾーンの増圧給水部6の始動条件が成立して、これの増圧ポンプは運転を開始するとともに、低層ゾーンの増圧給水部4に運転/停止信号S13を発信する。受信した低層ゾーンの増圧給水部4はアンサバック信号S14を発信すると共に、自身の始動条件の成立如何にかかわらず、運転を開始する。合わせて運転信号S11を発信し、そのアンサバック信号を受信する。この後、低層ゾーンで水の使用がなくここの増圧給水部4の停止条件が成立していても、中層ゾーンの増圧給水部6から運転/停止信号のS13を受信しているときは、低層ゾーンの増圧給水部4は運転を継続し、前記中層ゾーンの増圧給水部6は、水使用がなく停止条件が成立したら停止して運転/停止信号のS13を解除する。これによって、低層ゾーンの増圧給水部4は運転を停止する。
中層と高層に関しても同様であり、高層ゾーンで水の使用があり中層ゾーンで水の使用がない場合で、その後高層ゾーンで水使用がなく増圧給水部8で停止条件が成立したら停止して運転/停止信号のS23を解除する。これによって、はじめて中層ゾーンの増圧給水部6は運転を停止する。
(第5の実施態様)
本実施態様は第1と第2の実施態様を組み合わせたものである。
低層(低位層)ゾーンで水の使用があり、中層(高位層)ゾーンでは水の使用がない場合は信号S11、S12が発信されて、低層ゾーンの増圧給水部4が前述で説明したように作動し運転する。中層ゾーンで水の使用があり、低層ゾーンでは水の使用がない場合は、先ず中層ゾーンの増圧給水部6の始動条件が成立して、これの増圧ポンプは運転を開始するとともに、低層ゾーンの増圧給水部4に運転/停止信号S13を発信する。受信した低層ゾーンの増圧給水部4はアンサバック信号S14を発信すると共に、自身の始動条件の成立如何にかかわらず運転を開始する。合わせて運転信号S11を発信し、そのアンサバック信号を受信する。
この後、低層で水の使用がなくこの増圧給水部4の停止条件が成立していても、中層ゾーンの増圧給水部から運転/停止信号のS13を受信しているときは、低層ゾーンの増圧給水部は運転を継続し、前記中層ゾーンの増圧給水システは、水使用がなく停止条件が成立したら停止して運転/停止信号のS13を解除する。これによって、低層ゾーンの増圧給水部は運転を停止する。
中層と高層の関係についても同様であり、上記説明で低層を中層(低位層)に、中層を高層(高位層)にそれぞれ読替えて説明することができる。
(第6の実施態様)
本実施態様は第3と第4の実施態様を組み合わせたものである。
中層ゾーンで水の使用があり、低層ゾーンでは水の使用がない場合は、先ず中層ゾーンの増圧給水部6は始動条件が成立すると、低層ゾーンの増圧給水部4に運転/停止信号S13を発信する。受信した低層ゾーンの増圧給水部4はアンサバック信号S14を発信すると共に、自身の始動条件の成立如何にかかわらず、先に運転を開始する。合わせて運転信号S11を発信する。中層ゾーンの増圧給水部6は、この運転信号S11を受信したら遅れて運転を開始し、そのアンサバック信号を低層ゾーンの増圧給水部に返信する。
この後、低層ゾーンで水の使用がなくここの増圧給水部4の停止条件が成立していても、中層ゾーンの増圧給水部6から運転/停止信号のS13を受信しているときは、低層ゾーンの増圧給水部4は運転を継続し、前記中層ゾーンの増圧給水部6は水使用がなく停止条件が成立したら停止して運転/停止信号のS13を解除する。これによって、低層ゾーンの増圧給水部4ははじめて運転を停止する。
中層と高層の関係についても同様であり、上記で低層を中層に、中層を高層にそれぞれ読替えることができる。
(第7の実施態様)
高層ゾーンで水の使用がある場合、中層及び低層ゾーンでの水の使用如何にかかわらず、先ず高層ゾーンの増圧給水部8は始動条件が成立すると、給水部8から中層ゾーンの増圧給水部6に運転/停止信号S23を発信する。受信した中層ゾーンの増圧給水部6はアンサバック信号S24を発信すると共に、低層ゾーンの増圧給水部4に運転/停止信号S13を発信する。
受信した低層ゾーンの増圧給水部4はアンサバック信号S14を発信すると共に、自身の始動条件の成立如何にかかわらず、運転を開始する。合わせて運転信号S11を中層ゾーンの増圧給水部6に発信する。中層ゾーンの増圧給水部6は、この運転信号S11を受信したら始動条件の成立如何にかかわらず運転を開始し、そのアンサバック信号S12を低層ゾーンの増圧給水部に返信し、運転/停止信号S21を高層ゾーンの増圧給水部8に発信する。高層ゾーンの増圧給水部は、運転/停止信号S21を受信したら運転を開始すると共にアンサーバック信号S22を発信する。この後も継続して高層に水使用があってここの増圧給水部8が運転しているときは、中層、低層に水の使用がなく停止条件の成立如何にかかわらず運転を継続する。
(第8の実施態様)
高層ゾーンで水の使用がある場合、中及び低層ゾーンでの水の使用如何にかかわらず、先ず高層ゾーンの増圧給水部8は始動条件が成立すると、中層ゾーンの増圧給水部6に運転/停止信号S23を発信する。受信した中層ゾーンの増圧給水部6は、アンサバック信号S24を発信すると共に低層ゾーンの増圧給水部4に運転/停止信号S13を発信する。
受信した低層ゾーンの増圧給水部4は、アンサバック信号S14を発信すると共に自身の始動条件の成立如何にかかわらず運転を開始し、合わせて運転信号S11を発信する。中層ゾーンの増圧給水部6は、この運転信号S11を受信したら始動条件の成立如何にかかわらず運転を開始し、そのアンサバック信号S12を低層ゾーンの増圧給水部4に返信し、運転/停止信号S21を高層ゾーンの増圧給水部8に発信する。高層ゾーンの増圧給水部は、運転/停止信号S21を受信したら運転を開始すると共にアンサーバック信号S22を発信する。この後も高層に継続して水使用があって、ここの増圧給水部8が運転しているときは、中層、低層に水の使用がなく停止条件の成立如何にかかわらず運転を継続する。
高層ゾーンで水の使用がなくなり停止条件が成立したら、高層ゾーンの増圧給水部8は停止し、停止と共に運転/停止信号S23を解除する。このとき、低層は水の使用がなく停止条件成立如何にかかわらず、中層からの運転/停止信号S13が発信されていれば運転を継続する。中層ゾーンで水の使用がなくなり停止条件が成立したら、中層ゾーンの増圧給水部は停止し、停止と共に運転/停止信号S13を解除する。低層ゾーンの増圧給水部はこの運転/停止信号S13の解除により、停止条件が成立したら停止する。
(第9の実施態様)
自身が最低層ゾーンの増圧給水部ではない場合、自身の始動条件より先に成立する低位層ゾーンの増圧給水部のメモリMに始動指令を発信する圧力ヘッドパラメータを設けたものである。
例えば、中層ゾーンにおいては、図6(b)の吐出し側ポンプ運転特性図において、中層の増圧給水部6の増圧ポンプ始動圧力ヘッドPONより数m高く、低層の増圧給水部4の増圧ポンプ始動圧力ヘッドPONHを設ける。この設定により、中層用の給水圧力ヘッドが低下傾向において始動条件(PON)となる前に、低層用の始動条件(PONH)となる。したがって、この始動条件で中層より低層に運転/停止信号S13を発信され、これを受信した低層用はアンサバック信号S14を返信すると共に、自己の始動条件成立の如何によらず運転を開始し、運転/停止信号S12を発信する。
同様に、図7(b)吐出し側ポンプ運転特性図において、高層ゾーンの増圧給水部8の増圧ポンプ始動圧力ヘッドPONより数m高く、中層ゾーンの増圧給水部6の増圧ポンプ始動圧力ヘッドPONHを設ける。この設定により、高層用の給水圧力ヘッドが始動条件(PON)となる前に、中層用の始動条件(PONH)となる。したがって、この始動条件で高層より中層に運転/停止信号S23を発信すされ、これを受信した中層用はアンサバック信号S24を返信すると共に、自己の始動条件成立の如何によらず運転を開始し、運転/停止信号S22を発信する。
別の実施例として、メモリMにタイマーを設ける。たとえば始動条件が成立したらこのタイマーを計時開始し、タイムアップで増圧ポンプを始動するようにする。低層及び中層で水の使用がなく高層で水の使用があり、高層の始動条件が成立したら、高層の増圧給水部8はタイマーの計時を開始すると共に、中層に運転/停止信号S23を発信する。これを受信した中層は始動条件成立如何にかかわらず始動するために、自身のメモリMのタイマーの計時を開始すると共に、低層に運転/停止信号S13を発信する。これを受信した低層用は始動条件成立如何にかかわらず始動するために、自身のメモリMのタイマーの計時を開始する。これらのタイマーを例えば、高層を5秒、中層を3秒、低層を0秒と設定しておくと、低層が運転開始し、3秒後に中層、5秒後に高層というように順番に運転を開始していく。
(第10の実施態様)
本実施態様では低層ゾーンから高層ゾーンの増圧給水部までが複数運転中は、運転中の最高位の増圧給水部は使用量変動に伴う可変速運転を行い、これより低位の増圧給水部は最高速固定運転を行うようにしたものである。
例えば、低層及び中層で水の使用がなく高層で水の使用がある場合、ここの始動条件が成立しても、高層の増圧給水部は高位からの運転/停止信号がないので、図7に示す圧力制御運転を行い、中層に運転/停止信号S23を発信する。これを受信した中層は始動条件成立如何にかかわらず、低層に運転/停止信号S13を発信する。これを受信した低層用は始動条件成立如何にかかわらず、インバータによる最高速度で運転し、中層に運転/停止信号S12を発信する。これを受信した中層はインバータによる最高速度で運転し、高層に運転/停止信号S22を発信する。これを受信した高層はインバータによる使用量変動に伴う可変速運転を行う。
本実施態様によれば、高位層ゾーンより低位層ゾーンが先に最高速度で運転開始するので、低位層ゾーンの圧力の確保が確実となり、高位層の運転では圧力変動が少なくなるので、使用量変動に応じた可変速運転で省エネを図ることができる。
また、上記実施態様で高位層ゾーンより低位層ゾーンが先に運転開始する制御によれば、低位層ゾーンの圧力が先に確立するため、この圧力をベースにしてその高位の層では運転により圧力を安定して確立させることができる。
(第11の実施態様)
第1から第10までの実施態様に、始動、停止の条件として次ものを付加することができる。
低層ゾーン用増圧給水部:
始動条件:圧力センサの検出圧力がPON以下、または高位層からの運転信号あり
停止条件:高位層からの運転信号がなく、かつ流量スイッチがON(Qmin以下)
中層ゾーン用増圧給水部:
始動条件:圧力センサの検出圧力がPON以下、または高位層からの運転信号あり
停止条件:高位層からの運転信号がなく、かつ流量スイッチがON(Qmin以下)
高層ゾーン用増圧給水部:
始動条件:圧力センサの検出圧力がPON以下
停止条件:流量スイッチがON(Qmin以下)
1、2…水道用配水管、10…受水槽、11〜14…逆流防止弁、15…バイパス管、BU1…低層ゾーンの増圧給水部、BU2…中層ゾーンの増圧給水部、BU3…高層ゾーンの増圧給水部、CU…制御部、CU1〜CU3…制御装置、S11〜S24…運転信号、停止信号(運転/停止信号)、アンサーバック信号。

Claims (10)

  1. 水道用配水管からの水を一旦貯水する受水槽と、上記受水槽の貯水を加圧して建物の低位層ゾーンから高位層ゾーンのそれぞれの給水をまかなう各層ゾーンに設けられた増圧給水部を備え、上記各層ゾーンの増圧給水部が直列接続されて直列運転する増圧給水システムにおいて、
    上記各層ゾーンの増圧給水部の間で運転信号と停止信号を相互に送受信すると共に、これらの信号の受信に基いて当該ゾーンの増圧給水部を運転、停止する制御装置を設け、
    高位層ゾーンで水の使用があったとき、当該ゾーンから低位層ゾーンに運転信号を送信して低位層ゾーンの増圧給水部を運転するとともに、当該高層ゾーンの増圧給水部を運転するように構成したことを特徴とする増圧給水システム。
  2. 請求項1に記載の増圧給水システムにおいて、高位層ゾーンで水の使用があったとき、当該ゾーンから低位層ゾーンに運転信号を送信して低位層ゾーンの増圧給水部を先に運転し、次いで当該高位層ゾーンの増圧給水部を連係運転するように構成したことを特徴とする増圧給水システム。
  3. 請求項1または2に記載の増圧給水システムにおいて、上記増圧給水部は、上記受水槽の貯水を加圧して建物の低層ゾーンの給水をまかなう低層ゾーンの増圧給水部と、この増圧給水部に接続して建物の中層ゾーンの給水をまかなう中層ゾーンの増圧給水部と、前記中層ゾーンの増圧給水部に接続して建物の高層ゾーンの給水をまかなう高層ゾーンの増圧給水部からなることを特徴とする増圧給水システム。
  4. 請求項2に記載の増圧給水システムにおいて、上記制御装置は各層ゾーンに設けられ、高位層ゾーンで水の使用があったとき、当該ゾーンの制御装置から低位層ゾーンの制御装置に運転信号を送信して低位層ゾーンの増圧給水部を先に運転し、次いで高位層ゾーンの増圧給水部を連携運転するように構成されたことを特徴とする増圧給水システム。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の増圧給水システムにおいて、さらに前記高位層ゾーンの増圧給水部が停止したとき、低位層の増圧給水部が停止するように構成されたことを特徴とする増圧給水システム。
  6. 請求項5に記載の増圧給水システムにおいて、上記制御装置は前記高位層ゾーンの増圧給水部が停止したとき、当該ゾーンから低位層に停止信号を送信して低位層の増圧給水部が遅れて停止するように構成されたことを特徴とする増圧給水システム。
  7. 水道用配水管からの水を一旦貯水する受水槽と、上記受水槽の貯水を加圧して建物の低層ゾーンの給水をまかなう低層ゾーンの増圧給水部と、この増圧給水部に接続して建物の中層ゾーンの給水をまかなう中層ゾーンの増圧給水部と、前記中層ゾーンの増圧給水部に接続して建物の高層ゾーンの給水をまかなう高層ゾーンの増圧給水部を備えた増圧給水システムにおいて、
    上記各層ゾーンの増圧給水部間で運転信号と停止信号を相互に送受信すると共に、これらの信号の受信に基いて当該ゾーンの増圧給水部を運転、停止する制御装置を各層ゾーンに設け、
    高位層ゾーンで水の使用があったとき、当該高位層ゾーンの増圧給水部から低位層ゾーンの増圧給水部へ順次運転信号を送信し、この低位層ゾーンの増圧給水部は更に低位層の増圧給水部に運転信号を発信して最低位層から高位層ゾーンへと順番に増圧給水部を運転し、
    当該高位層ゾーンの増圧給水部が停止したとき、当該高位層ゾーンの増圧給水部から低位層ゾーンの増圧給水部へ順次停止信号を送信して、最低位層ゾーンの増圧給水部が最後に停止するように高位層から最低位層ゾーンへと順番に増圧給水部の運転を停止するように構成されたことを特徴とする増圧給水システム。
  8. 水道用配水管からの水を一旦貯水する受水槽と、上記受水槽の貯水を加圧して建物の低層ゾーンの給水をまかなう低層ゾーンの増圧給水部と、この増圧給水部に接続して建物の中層ゾーンの給水をまかなう中層ゾーンの増圧給水部と、前記中層ゾーンの増圧給水部に接続して建物の高層ゾーンの給水をまかなう高層ゾーンの増圧給水部を備えた増圧給水システムにおいて、
    上記各層ゾーンの増圧給水部間で運転信号と停止信号を相互に送受信すると共に、これらの信号の受信に基いて当該ゾーンの増圧給水部を運転、停止する制御装置を各層ゾーンに設け、
    高位層ゾーンで水の使用があったとき、当該高位層ゾーンの増圧給水部から低位層ゾーンの増圧給水部へ運転信号を送信して、当該高位層から最低位層ゾーンの増圧給水部を運転すると共に、当該高層ゾーンの増圧給水部を運転し、
    当該高位層ゾーンの増圧給水部が停止したとき、当該高位層ゾーンの増圧給水部から低位層ゾーンの増圧給水部へ順次停止信号を送信し、最低位層ゾーンの増圧給水部が最後に停止するように高位層から最低位層ゾーンへと順番に増圧給水部の運転を停止するように構成されたとを特徴とする増圧給水システム。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の増圧給水システムにおいて、上記制御装置は高位層ゾーンで水の使用があったとき、低位層ゾーンの増圧給水部に運転信号を送信する条件を決める圧力ヘッドパラメータ、又はタイマー要素を記憶するメモリを有することを特徴とする増圧給水システム。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の増圧給水システムにおいて、上記制御装置は、低位層から高位層ゾーンの増圧給水部が同時運転中は、最高位層ゾーンの増圧給水部を使用量変動に伴う可変速運転制御し、これより低位層ゾーンの増圧給水部を高位層ゾーンが運転中は停止制御するように構成されたことを特徴とする増圧給水システム。
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