JP5022113B2 - 落下傘のリーフィング装置 - Google Patents

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本発明は、落下傘が全開する前段階における落下傘のリーフィング手法において最も一般的なリーフィングラインによる落下傘のリーフィングでは達成できない程小さい減速力で落下傘を減速させることを可能とする落下傘のリーフィング装置に関する。
高速で飛翔又は落下する落下物を落下傘を使用して減速する場合に、大きな落下傘を一挙に全開させると、急激な減速による衝撃力により落下物や落下傘が損傷するため、このような場合は落下傘による減速を段階的に行う。
落下傘による段階的な減速の方法の一つとして、大きさの異なる落下傘を小さい順に段階的に開傘させる方法があるが、その他の方法として、落下傘の開度をしぼる単独又は複数のリーフィングラインと、時限式に逐次これらのリーフィングラインを切断する切断器とを使用して、落下傘を段階的に広げる方法がある。
特開2006−240532号公報 特開2007−90982号公報
リーフィングラインによる方法では、落下傘はリーフィングラインで開度を拘束された部位以外の部分が空気をはらんで膨らむため、リーフィングラインのみで初期の小さな減速を調整することが困難である。
本発明の目的は、単独又は複数のリーフィングラインとの併用が可能で、リーフィングラインでは達成が困難な極めて小さな減速を行うことが可能な落下傘のリーフィング装置を提供することにある。
本発明の落下傘のリーフィング装置は、閉傘状態の落下傘の周面を覆うことにより該閉傘状態を保持する閉傘保持布と、上記閉傘保持布による上記落下傘の閉傘状態の保持を許容し、所定時間を経過した後は、上記閉傘保持布による上記落下傘の閉傘状態の保持を解除する保持解放手段と、を備えることを特徴としている。
本発明は、上記閉傘保持布が、上記落下傘の軸線と略平行な方向に延びる一対の側縁部どうしを結合することにより筒形状をなし、かつ該一対の側縁部どうしが離れることにより展開する展開布からなり、上記展開布の一対の側縁部どうしを仮止めし、上記保持解放手段の動作に連動して該仮止め状態を解除する仮止め手段を備える態様で実施可能である。
この実施態様では、上記仮止め手段が、上記閉傘保持布の一方の側縁部に並べて穿設した複数の貫通孔と、上記閉傘保持布の他方の側縁部に並べて固定した、対応する各貫通孔を貫通する複数のループと、からなり、上記各ループは、上記貫通孔を貫通した後に直上のループを通り抜けて下方に延びているのが好ましい。
さらに、上記保持解放手段が、一端が上記展開布の下端部近傍に止着したゴム紐と、一端が該ゴム紐を自由状態より伸張させながら該ゴム紐の他端に接続し、かつ緊張状態で最下部に位置する上記ループを通り抜けるループ貫通紐と、上記展開布の下端部近傍に設けた、上記ループ貫通紐を切断可能な時限式の切断手段と、を備えるのが好ましい。
さらに、上記展開布が閉傘状態の上記落下傘の周囲を覆う筒形状をなすときに、該展開布の下端開口部を、上記落下傘の下端より小径となるように絞り込んだ状態で該落下傘の下端より下方に位置させるのが好ましい。
また本発明は、上記閉傘保持布が閉傘状態にある上記落下傘より大径で、その下端開口部が上記落下傘の下端より下方に位置し、かつ浮力を生じる抵抗体に接続する筒状保持布であり、上記保持解放手段が、上記筒状保持布の下端部に設けた、該筒状保持布の下端開口部を該落下傘の下端より小径になるまで絞る絞り紐と、上記筒状保持布の下端部近傍に設けた、上記絞り紐を通しかつ切断可能な時限式の切断手段と、を備える態様で実施することも可能である。
本発明によると、所定時間を経過する前は、閉傘保持布によって閉傘状態を保持された落下傘が抵抗力を生じる。しかし、閉傘保持布が閉傘状態にある落下傘の周囲を包むため、落下傘が内部に流入した空気圧により膨張することがない。そのため、傘体の長さを考慮しても落下傘が発生する抵抗力はリーフィングラインによって開度を規制したときよりも小さいので、この小さな抵抗力によって落下物(あるいは高速飛翔体等)の初期減速が行われる。
請求項2のように構成すれば、仮止め手段が機能しているときは、筒形状をなす展開布によって落下傘の閉傘状態が確実に保持される。
さらに、保持解放手段の動作に連動して仮止め手段が仮止め状態を解除すると、展開布の一対の側縁部どうしが分離するので、落下傘の閉傘状態の保持を速やかに解除できる。
請求項3のように構成すれば、安価かつ簡単な構造の仮止め手段が得られる。
請求項4のように構成すれば、切断手段によってループ貫通紐を切断すると、伸張状態にあったゴム紐が自由状態に弾性復帰し、このときのゴム紐の弾性力によってループ貫通紐が最下部のループから勢いよく脱出する。
このようにループ貫通紐が最下部のループから勢いよく脱出すると、展開布の下縁開口部が速やかに開放され、さらに落下傘の傘縁から落下傘内へ空気流が流れ込みこの空気流の力により落下傘が開くので、各ループが直上のループから速やかに脱出する。そのため、落下傘の閉傘状態の保持をより円滑に解除できるようになる。
請求項5のように構成すれば、展開布の下端開口部が落下傘の下端より小径となるように絞り込まれているので、落下傘の傘縁から落下傘内へ下方から上方に高速で流れる空気が流入するのをほぼ遮断できるので、落下傘頂部付近が空気で膨張して過大な減速を生ずることを防止できる。また、展開布およびループに要求される強度を低減できる。
さらに、展開布の下端開口部より下方に位置していた空気(風)は展開布の下端部の外周面に沿って上方に滑らかに流れるので、落下傘の抵抗力が急激に増大することはない。従って、落下物の落下速度の急激な低下を防止できる。
請求項6のように構成すれば、筒状保持布は展開布とは異なり仮止め手段が不要なので、部品点数を削減することができる。
また、筒状保持布の下端開口部が落下傘の下端より下方に位置するとき、絞り紐によって絞られた筒状保持布の下端開口部が落下傘の下端より小径となるので、筒状保持布が不意に落下傘から引き抜かれることを防止できる。
さらに、落下傘の傘縁から落下傘内へ下方から上方に高速で流れる空気が流入するのをほぼ遮断できるので、落下傘頂部付近が空気で膨張して過大な減速を生ずることを防止できる。また、展開布に要求される強度を低減できる。
しかも、切断手段によって絞り紐を切断すると、筒状保持布の下端開口部が閉傘状態の落下傘より大径になるので、落下傘は筒状保持布から速やかに脱出できる。
以下、本発明の第1の実施形態を図1から図9を参照しながら説明する。
本実施形態のパラシュートシステムは、無人飛行機Aを地上へ着陸させる際に無人飛行機Aの落下速度(降下速度)を減速させるためのものであり、大きな構成要素として主傘(落下傘)20とパイロット傘(補助傘)30を具備している。
主傘20は、扇形をなす複数のゴア21の側縁部を繋ぎ合わせた構造の傘体22と、上端を傘体22の周縁部(下縁部)に固定すると共に下端を無人飛行機Aを吊り下げる懸吊帯25に連結した複数の吊索23と、を具備している。傘体22は、図3に示す閉傘状態に折り畳むことが可能であり、さらにS字状に小さく折りたたんで無人飛行機A内に収納される。主傘20は、図6に示す全開状態まで開傘すると略半球形状となる。さらに、図5に示すように、傘体22の内周面の周縁部には周方向に沿って延びる公知の開度の異なる(径が異なる)複数本のリーフィングライン24(図5では1本のみ図示している)によるリーフィング機構が設けてある。
パイロット傘30は、扇形をなす複数のゴア31の側縁部を繋ぎ合わせた構造の傘体32と、上端を傘体32の周縁部に固定し下端を纏めた複数の吊索33と、上端が吊索33の下端に結合し下端が主傘20の頂部に仮縛状態で接続された連結索35と、を有している。傘体32は、図2に示すように、着脱可能なキャップ体34を被せることにより折り畳まれた閉傘状態となり、図3に示す全開状態まで開傘すると略半球形状となる。図3から明らかなように、パイロット傘30の傘体32は主傘20の傘体22より小径である。
図3に示すように、閉傘状態にある主傘20の傘体22の中央部よりやや上方の部位から傘縁にかけてナイロン(あるいは、ポリエステル、超高分子量ポリエチレン(商品名スペクトラ、ダイニーマ(登録商標)等)、アラミド繊維(例えば、ケブラー(登録商標)等)等)によって成形した展開布(保持布)40を巻き付けてある。
展開布40の展開形状は矩形であり、展開布40は上下方向に延びる一対の側縁部を備えている。展開布40の一方の側縁部には複数の貫通孔41が該側縁部に沿って穿設してあり、他方の側縁部の外周面には貫通孔41と同数のループ42が該側縁部に沿って設けてある。従って図7に示すように、各ループ42が対応する各貫通孔41を展開布40の内周面側から外周面側に通り抜け、さらに各ループ42が直上のループ42を通り抜けることにより展開布40は筒形状をなし、この状態で閉傘状態にある傘体22の周面を覆う。
さらに、このように貫通孔41及びループ42によって形作られた展開布40の筒形状は、展開布40に設けた固定筒51(作動延時式(時限式)の切断具52を内蔵)とループ貫通紐53とゴム紐54からなる保持解放手段50によって保持されている。
展開布40の外周面の下端部近傍に固定した固定筒51は中空の筒体であり、その内部に、主傘20の傘体22がパイロット傘30により無人飛行機Aから引き出された状態において作動する切断具(切断手段)52を備えている。可撓性を有する柔軟な材料からなるループ貫通紐53は、固定筒51の壁面に穿設した貫通孔(図示略)を通って固定筒51を通り抜けており、その一端を展開布40の外周面に固定している。このループ貫通紐53は最下部のループ42を通り抜けており、展開布40の下端部に穿設した通し孔43を通って一旦展開布40の内側に延び、さらに展開布40の下端部に穿設した別の通し孔44を通って展開布40の外側に延びている。ループ貫通紐53の他端にはゴム紐54の下端が結合しており、ゴム紐54の上端は自由状態より伸張した状態で展開布40の外周面の下端部近傍に止着してある。
このように、ゴム紐54の弾性力がループ貫通紐53及び最下部のループ42に及んでいるので、ループ貫通紐53及び総てのループ42は緊張状態となり、図7に示すように展開布40の下端開口部45は傘体22の下端部より小径になる。
このように、展開布40が閉傘状態にある傘体22の周面を覆うことにより該閉傘状態が保持される。また、展開布40が閉傘状態にある傘体22から不意に上方に抜け出すことはない。
次に以上構成のパラシュートシステムによって無人飛行機Aを着陸させる要領について説明する。
まず、主傘20及びパイロット傘30を折り畳んで閉傘状態にし、さらに、キャップ体34で傘体32を覆い、かつ展開布40で傘体22を覆う。そして、このように閉傘した主傘20を小さなS字折りにし、パイロット傘30とともに無人飛行機Aの内部に収納する。
高速飛行中の無人飛行機A(図1参照)が着陸態勢に入ると、無人飛行機Aの上部に形成したハッチ(図示略)が開き、図2に示すようにハッチを通してパイロット傘30及びキャップ体34が無人飛行機Aの上方に飛び出す。すると、キャップ体34が傘体32から自動的に分離するので、閉傘状態にあった傘体32が下方からの風圧によって図3に示す全開状態まで開傘し、さらに吊索33及び連結索35が緊張状態になる。さらに図3に示すように、パイロット傘30の浮力によって主傘20が無人飛行機Aの上方に引き出され略直線状になる。パイロット傘30はこの直後に連結索35とともに主傘20の頂部から切り離される。
パイロット傘30によって無人飛行機Aから引き出された主傘20は展開布40によって閉傘状態に保持されているが、傘体22及び展開布40は一定の浮力を発生する。ただし、このときの傘体22の上方から見たときの面積は各リーフィングライン24によって開度を規制された場合に比べてかなり小さいので、この際に傘体22及び展開布40が発生する浮力は各リーフィングライン24によって開度を規制された場合より小さい。さらに図7に示すように、展開布40の下端部がその他の部分より小径となるように絞られているので、このとき傘体22及び展開布40の下端より下方に位置していた空気(風)は展開布40の下端部の湾曲面に沿って上方に円滑に流れる(矢印B参照)。従って、展開布40の下端部を絞り込まない場合に比べて傘体22及び展開布40が発生する浮力は小さくなっている。
さらに、展開布40全体で閉傘状態にある主傘20の周面を覆うので、主傘20の傘縁から主傘20内に下方から上方へ高速で流れる空気が流入するのをほぼ遮断できる。従って、流入した空気により主傘20が膨らむことがなく(主傘20の浮力が急激に増大することがなく)、展開布40に要求される強度を低減できる。
このように閉傘状態の傘体22及び展開布40による浮力により、無人飛行機Aの落下速度は緩やかに減速される。
傘体32が開傘してから所定時間が経過すると、展開布40の外周面の下端部近傍に固定した固定筒51の中の切断具52がループ貫通紐53を切断する。すると、伸張していたゴム紐54が自由状態まで縮むので、この弾性力によってループ貫通紐53が最下部のループ42から勢いよく脱出する。すると、展開布40の下端が開放され、下方からの風圧及び傘体22の開傘方向の圧力によって、各ループ42が直上のループ42及び対応する各貫通孔41から脱出し展開布40の一対の側縁部どうしが速やかに離れるので、主傘20が開傘を始める。
このように展開布40が左右に分離して開くと傘体22は下方からの風圧によって開傘するが、各リーフィングライン24が傘体22の開度をさらに段階的に規制するので、図5に示すように傘体22は全開状態より小さい複数の開度(例えば図5に示す開度)まで段階的に開き各開度状態を所定時間維持する。このように傘体22がいきなり全開になるのではなく段階的に開くので、無人飛行機Aの落下速度が急激に減速することはなく、緩やかに減速する。
そして、各リーフィングライン24を利用した主傘による緩やかな減速状態が所定時間経過するごとに、各リーフィングライン24の近傍に設けた切断機構(ループ貫通紐53の切断機構と同じ構造)が各リーフィングライン24を順次切断するので、傘体22は下方からの風圧によって図6に示すように全開状態まで開傘する。傘体22が全開すると傘体22が大きな浮力を発生するので、無人飛行機Aの落下速度は大幅に低下する。しかし、傘体22が全開するまでに多段階で無人飛行機Aの落下速度を減速しているので、無人飛行機Aや主傘20に大きな負荷が掛かることはない。
傘体22によって落下速度が抑制された無人飛行機Aは、ゆっくりと着陸地に向かって降下し、やがて着陸する。
以上説明したように本実施形態のパラシュートシステムは、展開布40によって主傘20を閉傘状態に保持することにより、各リーフィングライン24の開度規制によって生じる減速よりもさらに緩やかな減速を実現できる。
従って、従来のパラシュートシステムより緩やかで、かつ無人飛行機A及び主傘20に大きな負担を掛けることがない減速を実現できる。
次に、本発明の第2の実施形態について図10から図12を参照しながら説明する。なお、第1の実施形態と同じ部材には同じ符号を付すに止めて、その詳細な説明は省略する。
本実施形態の特徴点は、図10に示すとおり展開布40の代わりに筒状保持布(保持布)60を用いた点にある。
この筒状保持布60は、綿布を下端部のみが開口する筒形状をなすように縫製したものであり、主傘20の傘体22全体を閉傘状態で包み込む。
本実施形態ではパイロット傘30を連結索35を介して筒状保持布60の頂部に連結している。
図11に示すように、筒状保持布60の下端部の内周面には、その全周に渡って周方向に延びる袋部61が形成してある。袋部61の内部には固定筒51(図示略)が固定してある。さらに、袋部61には可撓性を有する柔軟な材料からなる紐62を挿入してある。この紐62は固定筒51の貫通孔を通って固定筒51を貫通し、かつその両端末を相互に結束することにより袋部61を小径になるように絞り込んでいる。そのため、図11に示すように、筒状保持布60で閉傘状態にある傘体22を覆い、筒状保持布60の下端開口部63を傘体22の下端より下方に位置させると、筒状保持布60の下端開口部63は傘体22の下端部より小径となる。
このような構成の本実施形態では、図10に示すようにパイロット傘30が主傘20を落下中の無人飛行機Aから引き出すと、筒状保持布60が傘体22の閉傘状態を保持するので、傘体22及び筒状保持布60が展開布40で傘体22を覆ったときと同程度の浮力を発生する。
また、傘体22及び筒状保持布60の下端より下方に位置していた空気(風)は筒状保持布60の下端部の湾曲面に沿って上方に円滑に流れるので、筒状保持布60の下端部を絞り込まない場合に比べて傘体22及び筒状保持布60が発生する浮力は小さい。そのため、閉傘状態の傘体22及び筒状保持布60による浮力により、無人飛行機Aの落下速度が緩やかに減速する。
また、図11に示すように筒状保持布60の下端部は絞り込まれた形状となるので、筒状保持布60が傘体22から不意に上方に抜け出すことはない。さらに、主傘20の傘縁から主傘20内に下方から上方へ高速で流れる空気が流入するのをほぼ遮断できるので、流入した空気により主傘20が膨らむことがなく(主傘20の浮力が急激に増大することがなく)、筒状保持布60に要求される強度を低減できる。
このような傘体22及び筒状保持布60による減速状態が所定時間経過すると、固定筒51内の切断具52によって紐62が切断されるので、図12に示すように筒状保持布60の下端開口部63の径が拡がり、下端開口部63が閉傘状態の傘体22より大径になる。
そのため、閉傘状態にある傘体22が下端開口部63から下方に脱出し、パイロット傘30と連結索35及び筒状保持布60が主傘20から分離するので、傘体22は各リーフィングライン24による段階的なさらなる開度規制を経た後に全開状態まで開傘する。
以上説明したように、本実施形態の筒状保持布60も第1の実施形態の展開布40と同じ効果を発揮できる。
さらに、筒状保持布60は常に筒状をなすので、第1の実施形態のように仮止め手段(貫通孔41、ループ42)を設ける必要がない。そのため、第1の実施形態の展開布40に比べて部品点数が少なく、安価に製造できる。
以上、第1及び第2の実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態ではパラシュートシステムで無人飛行機Aを吊支しているが、無人飛行機A以外の落下物や高速飛翔体、例えば空中飛翔型の魚雷等の減速システムとして実施することは勿論可能である。
さらに、高速で飛行する輸送機からの物料投下における物料傘に第1の実施形態のように展開布40を利用する場合は、パイロット傘30を使用せず、機体に繋留される索(スタティック・ライン。抵抗体)で落下傘を伸張させてもよい。
本発明の第1の実施形態の無人飛行機の側面図である。 無人飛行機からパイロット傘が放出された状態を示す側面図である。 (a)はパイロット傘が開傘して主傘を無人飛行機から引き出した状態を示す側面図であり、(b)はパイロット傘の拡大図である。 閉傘保持布の仮止めが解除されたときの展開布、主傘及び無人飛行機の側面図である。 主傘がリーフィングライン(リーフィング機構)によって開度を規制された状態で開傘したときの側面図である。 主傘が全開したときの主傘と無人飛行機の側面図である。 閉傘状態の主傘と閉傘保持布の下部を拡大して示す側面図である。 切断具がループ貫通紐を切断する前における閉傘保持布の下部の側面図である。 切断具がループ貫通紐を切断した後の図8と同様の側面図である。 (a)は本発明の第2の実施形態の図3と同様の側面図であり、(b)はパイロット傘の拡大図である。 閉傘状態の主傘と筒状保持布の下部を拡大して示す側面図である。 パイロット傘、連結索及び筒状保持布が主傘から分離したときのパイロット傘、閉傘保持布、主傘及び無人飛行機の側面図である。
符号の説明
20 主傘(落下傘)
21 ゴア
22 傘体
23 吊索
24 リーフィングライン(リーフィング機構)
25 懸吊帯
30 パイロット傘(抵抗体)
31 ゴア
32 傘体
33 吊索
34 キャップ体
35 連結索
40 展開布(閉傘保持布)
41 貫通孔(仮止め手段)
42 ループ(仮止め手段)
43 44 通し孔
45 下端開口部
50 保持解放手段
51 固定筒
52 切断具(切断手段)
53 ループ貫通紐
54 ゴム紐
60 筒状保持布(閉傘保持布)
61 袋部
62 紐(絞り紐)
63 下端開口部
A 無人飛行機(高速飛翔体。落下物)

Claims (6)

  1. 閉傘状態の落下傘の周面を覆うことにより該閉傘状態を保持する閉傘保持布と、
    上記閉傘保持布による上記落下傘の閉傘状態の保持を許容し、所定時間を経過した後は、上記閉傘保持布による上記落下傘の閉傘状態の保持を解除する保持解放手段と、
    を備えることを特徴とする落下傘のリーフィング装置。
  2. 請求項1記載の落下傘のリーフィング装置において、
    上記閉傘保持布が、上記落下傘の軸線と略平行な方向に延びる一対の側縁部どうしを結合することにより筒形状をなし、かつ該一対の側縁部どうしが離れることにより展開する展開布からなり、
    上記展開布の一対の側縁部どうしを仮止めし、上記保持解放手段の動作に連動して該仮止め状態を解除する仮止め手段を備える落下傘のリーフィング装置。
  3. 請求項記載の落下傘のリーフィング装置において、
    上記仮止め手段が、上記閉傘保持布の一方の側縁部に並べて穿設した複数の貫通孔と、上記閉傘保持布の他方の側縁部に並べて固定した、対応する各貫通孔を貫通する複数のループと、からなり、
    上記各ループは、上記貫通孔を貫通した後に直上のループを通り抜けて下方に延びている落下傘のリーフィング装置。
  4. 請求項3記載の落下傘のリーフィング装置において、
    上記保持解放手段が、
    一端が上記展開布の下端部近傍に止着したゴム紐と、
    一端が該ゴム紐を自由状態より伸張させながら該ゴム紐の他端に接続し、かつ緊張状態で最下部に位置する上記ループを通り抜けるループ貫通紐と、
    上記展開布の下端部近傍に設けた、上記ループ貫通紐を切断可能な時限式の切断手段と、
    を備える落下傘のリーフィング装置。
  5. 請求項2から4のいずれか1項記載の落下傘のリーフィング装置において、
    上記展開布が閉傘状態の上記落下傘の周囲を覆う筒形状をなすときに、該展開布の下端開口部を、上記落下傘の下端より小径となるように絞り込んだ状態で該落下傘の下端より下方に位置させた落下傘のリーフィング装置。
  6. 請求項1記載の落下傘のリーフィング装置において、
    上記閉傘保持布が閉傘状態にある上記落下傘より大径で、その下端開口部が上記落下傘の下端より下方に位置し、かつ浮力を生じる抵抗体に接続する筒状保持布であり、
    上記保持解放手段が、上記筒状保持布の下端部に設けた、該筒状保持布の下端開口部を該落下傘の下端より小径になるまで絞る絞り紐と、上記筒状保持布の下端部近傍に設けた、上記絞り紐を通しかつ切断可能な時限式の切断手段と、を備える落下傘のリーフィング装置。
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