JP5021506B2 - 交通流シミュレーションシステム及び方法 - Google Patents

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本発明は、交通流シミュレーションシステム及び方法に関する。
従来、運転支援装置は、複雑な交通環境下での作動試験やドライバの反応などを十分に調査した上で社会実験等を行い、問題のないことが確認された上で市場に展開されている。ここで、市場に展開される前の設計段階においては、運転支援装置がどのように動作するかをチェックするためにシミュレーション装置が用いられている。
特許文献1には、ドライバによる周辺状況の認知状態や判断を考慮して交通シミュレーションを行う交通シミュレーション装置が開示されている。特許文献1に記載されている移動体モデル部10Aは、移動体をモデル化したものであり、同文献の図1に示すように、運転支援装置の動作を模擬する車載装置部20Aを備えている。車載装置部20Aの処理結果は、ドライバの判断の仕方を模擬する判断部12や、移動体の挙動を模擬する挙動演算部14に出力される。この結果、車載装置部20Aによって模擬された運転支援装置の動作が考慮され、道路空間上に配置された移動体が移動する。
特開2007−72809号公報
しかし、特許文献1に記載された技術は、運転支援装置に対してドライバがどのように反応したかを考慮することなく移動体の挙動をシミュレーションしているため、高精度に交通流をシミュレーションできない問題がある。
また、今後、複数の運転支援装置が車両に搭載されることが考えられ、運転支援装置の組み合わせに応じて確認すべき動作の数が膨大になる。このため、特許文献1の交通シミュレーション装置を用いたとしても、すべての動作をチェックすることは困難であり、設計者が想定していなかった状況下で運転支援装置が作動する可能性がある。そのため、設計時に、様々な環境下で運転支援装置の動作を評価できるシミュレーション装置が非常に有効である。
本発明は、上述した課題を解決するために提案されたものであり、運転支援装置に対するドライバの反応を考慮して交通流をシミュレーションする交通流シミュレーションシステムを提供することを目的とする。さらに、本発明は、様々な環境下で運転支援装置の動作を評価できる交通流シミュレーションシステム及び方法を提供することも目的とする。
第1の発明である交通流シミュレーションシステムは、仮想空間に模擬交通環境を設定する模擬交通環境設定手段と、前記仮想空間上の各模擬車両にそれぞれ運転支援を行う模擬運転支援手段と、模擬運転支援手段の特性及び運転者の特性の各々の条件に対して、制動回避、操舵回避、制動及び操舵回避のそれぞれの条件付き確率を記憶する回避行動選択割合記憶手段を備え、前記回避行動選択割合記憶手段から、前記模擬運転支援手段の特性と前記模擬車両を運転する運転者の特性に対応するような、制動回避、操舵回避、制動及び操舵回避のそれぞれの条件付き確率を読み出し、読み出した条件付き確率を用いて、ドライバが制動回避、操舵回避、制動及び操舵回避のいずれを選択するかを、ドライバの反応として設定するドライバ反応設定手段と、前記模擬交通環境設定手段により設定された模擬交通環境と、前記ドライバ反応設定手段により設定されたドライバの反応と、に基づいて、模擬車両の動きをシミュレーションするシミュレーション手段と、を備えている。
第2の発明である交通流シミュレーションシステムは、仮想空間に模擬交通環境を設定する模擬交通環境設定手段と、前記仮想空間上の各模擬車両にそれぞれ運転支援を行う模擬運転支援手段と、警報による音刺激レベル、視覚刺激レベル、及び触覚刺激レベルの少なくとも1つを含む模擬運転支援手段の特性、並びに年代、性別、眠気レベル、及び薬物依存レベルの少なくとも1つを含む運転者の特性の各々の条件に対して、模擬運転支援手段による警報の発生からドライバが反応するまでのドライバ反応時間についての条件付き確率を記憶する回避行動反応時間分布記憶手段を備え、前記回避行動反応時間分布記憶手段から、前記模擬運転支援手段の特性と前記模擬車両を運転する運転者の特性に対応するような、ドライバ反応時間についての条件付き確率を読み出し、読み出した条件付き確率を用いてドライバ反応時間を、ドライバの反応として設定するドライバ反応設定手段と、前記模擬交通環境設定手段により設定された模擬交通環境と、前記ドライバ反応設定手段により設定されたドライバの反応と、に基づいて、模擬車両の動きをシミュレーションするシミュレーション手段と、を備えている。
第3の発明である交通流シミュレーションシステムは、仮想空間に模擬交通環境を設定する模擬交通環境設定手段と、前記仮想空間上の各模擬車両にそれぞれ運転支援を行う模擬運転支援手段と、模擬運転支援手段の特性及び運転者の特性の各々の条件に対して、模擬運転支援手段による警報によってドライバが感じる煩わしさの各々のレベルについての条件付き確率を記憶する煩わしさレベル分布記憶手段を備え、前記煩わしさレベル分布記憶手段から、前記模擬運転支援手段の特性と前記模擬車両を運転する運転者の特性に対応するような、煩わしさの各々のレベルについての条件付き確率を読み出し、読み出した条件付き確率を用いてドライバが感じる煩わしさレベルを、ドライバの反応として設定するドライバ反応設定手段と、前記模擬交通環境設定手段により設定された模擬交通環境と、前記ドライバ反応設定手段により設定されたドライバの反応と、に基づいて、模擬車両の動きをシミュレーションするシミュレーション手段と、を備えている。
第1〜第3の発明において、前記ドライバ反応設定手段は、前記回避行動選択割合記憶手段、回避行動反応時間分布記憶手段、及び煩わしさレベル分布記憶手段の少なくとも1つを備え、前記ドライバが制動回避、操舵回避、制動及び操舵回避のいずれを選択するか、前記ドライバ反応時間、及び前記ドライバが感じる煩わしさレベルの少なくとも1つを、前記ドライバの反応として設定することができる。
また、第1〜第3の発明は、前記シミュレーション手段による各々の模擬車両の動きによる交通状況を記録する交通状況記録手段と、前記交通状況記録手段により記録された交通状況に基づいて前記模擬運転支援手段によって模擬される運転支援装置の運転支援効果を算定する運転支援効果算定手段と、を更に備えることができるこれにより、交通流シミュレーションの結果を用いて模擬運転支援手段によって模擬される運転支援を評価することができる。
第4の発明である交通流シミュレーション方法は、仮想空間に模擬交通環境を設定し、前記仮想空間上の各模擬車両にそれぞれ運転支援を行い、模擬運転支援の特性及び運転者の特性の各々の条件に対して、制動回避、操舵回避、制動及び操舵回避のそれぞれの条件付き確率を記憶する回避行動選択割合記憶手段から、前記模擬運転支援の特性と前記模擬車両を運転する運転者の特性に対応するような、制動回避、操舵回避、制動及び操舵回避のそれぞれの条件付き確率を読み出し、読み出した条件付き確率を用いて、ドライバが制動回避、操舵回避、制動及び操舵回避のいずれを選択するかを、ドライバの反応として設定し、前記設定された模擬交通環境と、前記設定されたドライバの反応と、に基づいて、模擬車両の動きをシミュレーションする。
第1〜第4の発明によれば、運転支援装置に対するドライバの反応を考慮して交通流をシミュレーションすることができる。
第1の発明によれば、模擬運転支援手段の特性及び運転者の特性の各々の条件に対して、ドライバが制動回避、操舵回避、制動及び操舵回避のいずれを選択するかをシミュレーションした上で、交通流をシミュレーションすることができる。
第2の発明によれば、模擬運転支援手段の特性及び運転者の特性の各々の条件に対してドライバ反応時間をシミュレーションした上で、交通流をシミュレーションすることができる。
第3の発明によれば、模擬運転支援手段の特性及び運転者の特性の各々の条件に対してドライバの煩わしさをシミュレーションした上で、交通流をシミュレーションすることができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る交通流シミュレーションシステムの構成を示すブロック図である。
交通流シミュレーションシステムは、模擬交通環境を設定する模擬交通環境設定装置10と、運転支援装置の動作をシミュレーションする運転支援装置シミュレーション装置20と、運転支援装置シミュレーション装置20に対するドライバの反応を設定するドライバ反応設定装置30と、交通流をシミュレーションする交通流シミュレーション装置40と、交通状況を記録する交通状況記録装置50と、運転支援装置シミュレーション装置20による運転支援の効果を算定する支援効果算定装置60と、を備えている。
模擬交通環境設定装置10は、道路構造、路面状況、道路外建造物構造、交通量、環境照度、雨、湿度、風、照明条件等を仮想空間上に設置し、これらの物理特性と高越雨竜シミュレーションの入力条件とする。
なお、模擬交通環境設定装置10は、特に限定されるものではなく、特開2007−80216号公報に記載された走行環境作成部10(段落[0016]、[0022]、図1)、特開2007−72809号公報に記載された交通データベース40([0025]、図1)等の公知の技術を用いることができる。
運転支援装置シミュレーション装置20は、実機の運転支援装置の有する機械的、電気的構成を模擬したものであり、その運転支援装置のアルゴリズムを内蔵している。そして、運転支援装置シミュレーション装置20は、模擬交通環境設定装置10で設定された模擬交通環境において、模擬対象となる運転支援装置が状況判断に使用するセンサ出力をシミュレートし、更に上記アルゴリズムに従って運転支援装置からドライバへの情報提供や操作支援の情報をシミュレートして、その情報を交通流シミュレーション装置40に出力する。
なお、運転支援装置シミュレーション装置20は、特に限定されるものではなく、特開2007−72809号公報に記載された車載搭載部20A又は20B([0031]〜[0038]、図1)等の公知の技術を用いることができる。
ドライバ反応設定装置30は、事前にドライビングシミュレータ等により計測した運転支援装置の情報提供機能及び操作支援によりドライバが反応する操作挙動の分布を有し、それを利用してモンテカルロシミュレーションを実行する。ドライバ反応設定装置30は、情報提供におけるHMIのモダリティ(触覚、聴覚、視覚およびその複合)毎にドライバの年齢、性別および眠気や飲酒等によるドライバの内部状態別の情報提供に対して時間あたりの情報提供頻度に対する煩わしさを感じる分布DBを有している。
具体的には、ドライバ反応設定装置30は、回避行動選択割合データベース31、回避行動反応時間分布データベース32、煩わしさレベル分布データベース33を有している。
図2は、回避行動選択割合データベース31の構成を示す図である。回避行動選択割合データベース31は、運転支援装置シミュレーション装置20により模擬される運転支援装置の特性及び運転者の特性の各々の条件に対して、制動回避、操舵回避、制動及び操舵回避のそれぞれの条件付き確率を記憶したものである。つまり、運転支援装置の特性及び運転者の特性が設定項目であり、制動回避、操舵回避、制動及び操舵回避のそれぞれの条件付き確率P(X)、P(X)、P(X)が出力項目である。
運転支援装置の特性とは、具体的には、その運転支援装置が警報を発するときの音刺激のレベルを示すSoundレベル、視覚刺激のレベルを示すVisualレベル、触覚刺激のレベルを示すTactileレベルをいう。これらの数値が小さいときはドライバが感じる各々の刺激は小さくなり、これらの数値が大きいときはドライバが感じる各々の刺激は大きくなる。
また、運転者の特性とは、年代を示すAgeレベル、性別を示すSexレベル、眠気のレベルを示すDrowsyレベル、薬物依存のレベルを示すDrunkレベルをいう。Ageレベルが小さいときは低い年代のドライバを示し、Ageレベルが大きいときは高い年代のドライバを示す。Sexレベルは、男性(=1)又は女性(=2)を示す。Drowsyレベルが小さいときは眠気が低く、Drowsyレベルが大きくなると眠気が大きいことを示す。Drunkレベルが小さいときは薬物依存性が低く、Drunkレベルが大きくなると薬物依存性が大きいことを示 す。
ドライバ反応設定装置30は、運転支援装置シミュレーション装置20がドライバに対して警報を発することをシミュレーションすると、運転支援装置シミュレーション装置20が模擬する運転支援装置の特性と、ドライバの特性と、を用いて、ドライバが操舵回避を行う条件付き確率P(X)、ドライバが制動回避を行う条件付き確率P(X)、ドライバが操舵回避及び制動回避を行う条件付き確率P(X2&X1)をそれぞれ求める。
例えば、設定項目のすべてのレベルが1の場合、P(X1)=10[%]、P(X2)=70[%]、P(X2&X1)=20[%]となる。Drunkレベルが2であって他の設定項目のすべてのレベルが1の場合、P(X1)=33[%]、P(X2)=33[%]、P(X2&X1)=33[%]となる。
図3は、回避行動反応時間分布データベース32の構成を示す図である。回避行動反応時間分布データベース32は、運転支援装置シミュレーション装置20により模擬される運転支援装置の特性及び運転者の特性の各々の条件に対して、模擬運転支援手段による警報の発生からドライバが反応するまでのドライバ反応時間についての条件付き確率P(Ti)(i=1〜20、0〜2秒までの0.1秒毎の条件付き確率)を記憶したものである。
ドライバ反応設定装置30は、運転支援装置シミュレーション装置20がドライバに対して警報を発することをシミュレーションすると、次のように各々の条件付き確率を求める。 例えば、設定項目のすべてのレベルが1の場合、反応時間が0〜0.1秒である条件付き確率P(T1)=0[%]、反応時間が0.1〜0.2秒である条件付き確率P(T2)=5[%]、反応時間が0.1〜0.2秒である条件付き確率P(T3)=10[%]、・・・、反応時間が1.8〜1.9秒である条件付き確率P(T19)=5[%]、反応時間が1.9〜2.0秒である条件付き確率P(T20)=0[%]となる。
図4は、煩わしさレベル分布データベース33の構成を示す図である。煩わしさレベル分布データベース33は、運転支援装置シミュレーション装置20により模擬される運転支援装置の特性及び運転者の特性の各々の条件に対して、模擬される運転支援装置による警報によってドライバが感じる煩わしさの各々のレベルについての条件付き確率P(Ai)を記憶したものである。
ここで、運転支援装置の特性としては、上述したものの他に、単位時間当たりの警報の発生頻度のレベルを示すFreqレベルがある。Freqレベルが小さいと単位時間当たりに発生する警報の頻度は小さいが、Freqレベルが小さいと単位時間当たりに発生する警報の頻度は大きくなる。また、煩わしさA1は最も煩わしさが小さいことを示し、A2、A3になるに従って煩わしさのレベルが大きくなることを示す。ここでは、煩わしさのレベルは3段階であるが、これに限定されるものではないのは勿論である。
ドライバ反応設定装置30は、運転支援装置シミュレーション装置20がドライバに対して警報を発することをシミュレーションすると、次のように各々の条件付き確率を求める。 例えば、設定項目のすべてのレベルが1の場合、P(A1)=95[%]、P(A2)=5[%]、P(A3)=0[%]となる。Drunkレベルが2であって他の設定項目のすべてのレベルが1の場合も同様に、P(A1)=95[%]、P(A2)=5[%]、P(A3)=0[%]となる。
図5は、回避行動選択割合データベース31、回避行動反応時間分布データベース32、煩わしさレベル分布データベース33によってそれぞれ求められる条件付き確率Pの式を示す図である。すなわち、ドライバ反応設定装置30は、各データベースと図5に示す各々の式を用いて、回避行動、回避行動反応時間、煩わしさレベルの条件付き確率を求める。
そして、ドライバ反応設定装置30は、各データベースを用いて条件付き確率を求めた後、例えば0から99までの乱数を発生して、乱数の値が条件付き確率のどこに分布しているかに基づいて、ドライバの反応を設定する。
ドライバ反応設定装置30は、例えば、設定項目のレベルがすべて1であって乱数の値が5の場合、その乱数の値はP(X1)、P(T2)、P(A1)に分布するので、ドライバの反応として、操舵回避、反応時間0.1〜0.2秒、煩わしさのレベルA1を設定する。
また、ドライバ反応設定装置30は、運転支援装置シミュレーション装置20によって模擬される運転支援装置毎に、時間あたりの情報提供頻度に対する煩わしさが閾値以上になった場合には、交通状況記録装置50にその結果を出力する。
交通流シミュレーション装置40は、模擬交通環境設定装置10、運転支援装置シミュレーション装置20、ドライバ反応設定装置30の出力を用いて、模擬交通環境にある各々の模擬車両の挙動をシミュレーションすることにより、模擬交通環境の交通流をシミュレーションする。
ここでは、交通流シミュレーション装置40は、運転支援装置シミュレーション装置20へ自車周辺の交通環境の状況を返信する一方で、運転支援装置シミュレーション装置20が動作したことをドライバ反応設定装置30に伝達する。また、交通流シミュレーション装置40は、予め取得された様々な交通環境下での運転操作分布や、ドライバの行動判断基準、例えば先行車に対する衝突余裕時間(Time to Collision)や車間時間、車速、先行車の制動灯の条件に対する制動開始判断の分布を取得し、それを使用したモンテカルロシミュレーションを実行する。さらに、交通流シミュレーション装置40は、薬物等による眠気等のドライバの内的状態や加齢効果による視覚特性の分布、判断に要する時間の分布、操作の迅速さや正確さの条件付き分布もあわせて持つことができる。
なお、交通流シミュレーション装置40は、特に限定されるものではなく、特開2007−72809号公報に記載された交通状況管理部30、交通データベース40、空間配置部50([0039]、[0040]等、図1)、または特開2007−80216号公報に記載された交通状況管理部30、走行環境作成部10等の公知技術を用いてもよい。
交通状況記録装置50は、交通流シミュレーション装置40により計算された交通状況を記録することができ、特に、運転支援装置シミュレーション装置20が作動した場面の前後時間を含む交通状況をシミュレーション設定条件とともにファイルに出力することができる。また、交通状況記録装置50は、ファイルによって交通流シミュレーション装置40と再度同じ交通状況を再現できる機能を有する。
さらに、交通状況記録装置50は、設定ファイル内の運転支援装置シミュレーション装置20およびドライバ反応設定装置30内の設定条件を変更する編集機能を有している。
例えば、交通状況記録装置50は、運転支援装置シミュレーション装置20によって模擬される運転支援装置が変更されると、変更後の運転支援装置の特性に対応するように、ドライバ反応設定装置30の各データベースのSoundレベル、Visualレベル、Tactileレベルをそれぞれ編集することができる。
支援効果算定装置60は、交通状況記録装置50にて記録されたファイルを用いて、交通流シミュレーション装置40と再度同じ交通状況を再現できる機能を有する。さらに、支援効果算定装置60は、設定ファイル内の運転支援装置シミュレーション装置20およびドライバ反応設定装置30内の設定条件を比較したい条件をテキストファイル又は、比較条件の設定をGUI等で複数条件設定できる機能を使用して、運転支援装置シミュレーション装置20の起動状態の変化や運転支援による事故低減率を算定できる機能を有する。
図6は、支援効果算定装置60によって算定された運転支援装置A、B、Cの評価を示す図である。運転支援装置シミュレーション装置20によって模擬される運転支援装置A、B、Cはそれぞれ次のとおりである。
A:自律型、擬音警報を発生後に制動介入
B:自律型、擬音警報を発生後に車間制御介入
C:路車間型、音声警告するが介入制御なし
図6では、交差点1、2、単路3のシミュレート結果が表されている。交差点1では、24時間で10万台当たり計60回の運転支援(警報又は警告の発生)が行われた。交差点2では、24時間で20万台当たり計500回の運転支援が行われた。単路3では、24時間で15万台当たり計10回の運転支援が行われた。
図7は、支援効果算定装置60によって算定された交差点1における運転支援装置A、B、Cが単独又は同時に作動した回数を示す図である。図7によると、運転支援装置A、B、Cのすべてが作動する条件は5%(3回)、運転支援が矛盾する可能性があり、警報の競合もある。但し、煩わしさレベルは小である。
図8は、支援効果算定装置60によって算定された交差点2における運転支援装置A、B、Cが単独又は同時に作動した回数を示す図である。図8によると、運転支援装置A、B、Cのすべてが作動する条件は0%(0回)、運転支援の矛盾はないが、警報の競合はある。なお、煩わしさレベルは大である。
以上のように、本発明の実施の形態に係る交通流シミュレーションシステムは、回避行動選択割合データベース31、回避行動反応時間分布データベース32、煩わしさレベル分布データベース33を用いることにより、運転支援装置シミュレーション装置20によって模擬される運転支援装置に対する、ドライバの反応をシミュレーションする。これにより、上記交通流シミュレーションシステムは、運転支援装置だけでなく、その運転支援装置に対してどのようにドライバが反応したかを考慮して、模擬車両をシミュレーションすることができる。
この結果、交通流シミュレーションシステムは、環境入力が可能な運転支援装置のセンサ系シミュレータや、運転支援装置の判断ロジックが実場面でどのように働くのかを仮想空間上で模擬することができる。さらに、交通流シミュレーションシステムは、事前に計測された運転支援装置に対するドライバ反応を各データベースに登録することによって、設計中の運転支援装置の動作状況を仮想空間上で模擬することができ、更に、その起動頻度や、他の1つ以上の運転支援装置との運転支援の干渉、周囲車両への影響の度合いを事前に評価することができ、開発期間の短縮及び開発費用の低減を達成することができる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内で設計上の変更をされたものにも適用可能であるのは勿論である。
本発明の実施の形態に係る交通流シミュレーションシステムの構成を示すブロック図である。 回避行動選択割合データベース31の構成を示す図である。 回避行動反応時間分布データベース32の構成を示す図である。 煩わしさレベル分布データベース33の構成を示す図である。 回避行動選択割合データベース、回避行動反応時間分布データベース、煩わしさレベル分布データベースによってそれぞれ求められる条件付き確率Pの式を示す図である。 支援効果算定装置によって算定された運転支援装置A、B、Cの評価を示す図である。 支援効果算定装置によって算定された交差点1における運転支援装置A、B、Cが単独又は同時に作動した回数を示す図である。 支援効果算定装置によって算定された交差点2における運転支援装置A、B、Cが単独又は同時に作動した回数を示す図である。
符号の説明
10 模擬交通環境設定装置
20 運転支援装置シミュレーション装置
30 ドライバ反応設定装置
31 回避行動選択割合データベース
32 回避行動反応時間分布データベース
33 煩わしさレベル分布データベース
40 交通流シミュレーション装置
50 交通状況記録装置
60 支援効果算定装置

Claims (8)

  1. 仮想空間に模擬交通環境を設定する模擬交通環境設定手段と、
    前記仮想空間上の各模擬車両にそれぞれ運転支援を行う模擬運転支援手段と、
    模擬運転支援手段の特性及び運転者の特性の各々の条件に対して、制動回避、操舵回避、制動及び操舵回避のそれぞれの条件付き確率を記憶する回避行動選択割合記憶手段を備え、前記回避行動選択割合記憶手段から、前記模擬運転支援手段の特性と前記模擬車両を運転する運転者の特性に対応するような、制動回避、操舵回避、制動及び操舵回避のそれぞれの条件付き確率を読み出し、読み出した条件付き確率を用いて、ドライバが制動回避、操舵回避、制動及び操舵回避のいずれを選択するかを、ドライバの反応として設定するドライバ反応設定手段と、
    前記模擬交通環境設定手段により設定された模擬交通環境と、前記ドライバ反応設定手段により設定されたドライバの反応と、に基づいて、模擬車両の動きをシミュレーションするシミュレーション手段と、
    を備えた交通流シミュレーションシステム。
  2. 仮想空間に模擬交通環境を設定する模擬交通環境設定手段と、
    前記仮想空間上の各模擬車両にそれぞれ運転支援を行う模擬運転支援手段と、
    警報による音刺激レベル、視覚刺激レベル、及び触覚刺激レベルの少なくとも1つを含む模擬運転支援手段の特性、並びに年代、性別、眠気レベル、及び薬物依存レベルの少なくとも1つを含む運転者の特性の各々の条件に対して、模擬運転支援手段による警報の発生からドライバが反応するまでのドライバ反応時間についての条件付き確率を記憶する回避行動反応時間分布記憶手段を備え、前記回避行動反応時間分布記憶手段から、前記模擬運転支援手段の特性と前記模擬車両を運転する運転者の特性に対応するような、ドライバ反応時間についての条件付き確率を読み出し、読み出した条件付き確率を用いてドライバ反応時間を、ドライバの反応として設定するドライバ反応設定手段と、
    前記模擬交通環境設定手段により設定された模擬交通環境と、前記ドライバ反応設定手段により設定されたドライバの反応と、に基づいて、模擬車両の動きをシミュレーションするシミュレーション手段と、
    を備えた交通流シミュレーションシステム。
  3. 仮想空間に模擬交通環境を設定する模擬交通環境設定手段と、
    前記仮想空間上の各模擬車両にそれぞれ運転支援を行う模擬運転支援手段と、
    模擬運転支援手段の特性及び運転者の特性の各々の条件に対して、模擬運転支援手段による警報によってドライバが感じる煩わしさの各々のレベルについての条件付き確率を記憶する煩わしさレベル分布記憶手段を備え、前記煩わしさレベル分布記憶手段から、前記模擬運転支援手段の特性と前記模擬車両を運転する運転者の特性に対応するような、煩わしさの各々のレベルについての条件付き確率を読み出し、読み出した条件付き確率を用いてドライバが感じる煩わしさレベルを、ドライバの反応として設定するドライバ反応設定手段と、
    前記模擬交通環境設定手段により設定された模擬交通環境と、前記ドライバ反応設定手段により設定されたドライバの反応と、に基づいて、模擬車両の動きをシミュレーションするシミュレーション手段と、
    を備えた交通流シミュレーションシステム。
  4. 前記ドライバ反応設定手段は、前記回避行動選択割合記憶手段、回避行動反応時間分布記憶手段、及び煩わしさレベル分布記憶手段の少なくとも1つを備え、前記ドライバが制動回避、操舵回避、制動及び操舵回避のいずれを選択するか、前記ドライバ反応時間、及び前記ドライバが感じる煩わしさレベルの少なくとも1つを、前記ドライバの反応として設定する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の交通流シミュレーションシステム。
  5. 前記シミュレーション手段による各々の模擬車両の動きによる交通状況を記録する交通状況記録手段と、
    前記交通状況記録手段により記録された交通状況に基づいて前記模擬運転支援手段によって模擬される運転支援装置の運転支援効果を算定する運転支援効果算定手段と、を更に備えた
    請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の交通流シミュレーションシステム。
  6. 仮想空間に模擬交通環境を設定し、
    前記仮想空間上の各模擬車両にそれぞれ運転支援を行い、
    模擬運転支援の特性及び運転者の特性の各々の条件に対して、制動回避、操舵回避、制動及び操舵回避のそれぞれの条件付き確率を記憶する回避行動選択割合記憶手段から、前記模擬運転支援の特性と前記模擬車両を運転する運転者の特性に対応するような、制動回避、操舵回避、制動及び操舵回避のそれぞれの条件付き確率を読み出し、読み出した条件付き確率を用いて、ドライバが制動回避、操舵回避、制動及び操舵回避のいずれを選択するかを、ドライバの反応として設定し、
    前記設定された模擬交通環境と、前記設定されたドライバの反応と、に基づいて、模擬車両の動きをシミュレーションする
    交通流シミュレーション方法。
  7. 仮想空間に模擬交通環境を設定し、
    前記仮想空間上の各模擬車両にそれぞれ運転支援を行い、
    警報による音刺激レベル、視覚刺激レベル、及び触覚刺激レベルの少なくとも1つを含む模擬運転支援の特性、並びに年代、性別、眠気レベル、及び薬物依存レベルの少なくとも1つを含む運転者の特性の各々の条件に対して、模擬運転支援による警報の発生からドライバが反応するまでのドライバ反応時間についての条件付き確率を記憶する回避行動反応時間分布記憶手段から、前記模擬運転支援の特性と前記模擬車両を運転する運転者の特性に対応するような、ドライバ反応時間についての条件付き確率を読み出し、読み出した条件付き確率を用いてドライバ反応時間を、ドライバの反応として設定し、
    前記設定された模擬交通環境と、前記設定されたドライバの反応と、に基づいて、模擬車両の動きをシミュレーションする
    交通流シミュレーション方法。
  8. 仮想空間に模擬交通環境を設定し、
    前記仮想空間上の各模擬車両にそれぞれ運転支援を行い、
    模擬運転支援の特性及び運転者の特性の各々の条件に対して、模擬運転支援による警報によってドライバが感じる煩わしさの各々のレベルについての条件付き確率を記憶する煩わしさレベル分布記憶手段から、前記模擬運転支援の特性と前記模擬車両を運転する運転者の特性に対応するような、煩わしさの各々のレベルについての条件付き確率を読み出し、読み出した条件付き確率を用いてドライバが感じる煩わしさレベルを、ドライバの反応として設定し、
    前記設定された模擬交通環境と、前記設定されたドライバの反応と、に基づいて、模擬車両の動きをシミュレーションする
    交通流シミュレーション方法。
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