JP5020117B2 - ガルバノスキャナ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、動作指令値を出力してガルバノスキャナを回転動作させるとともに、検出した角度検出値によりガルバノスキャナをフィードバック制御するガルバノスキャナの制御装置に関するものである。
ガルバノスキャナはレーザ加工機に搭載され、高速高精度なレーザ加工に用いられる。例えば、従来、プリント基板に高精度な穴あけ加工を行うレーザ加工機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このようなガルバノスキャナは、ミラーあるいは角度センサのディスクに起因するねじり方向の振動モードが発生するので、これを制御する制御装置は、ノッチフィルタのような振動周波数成分を減衰させるフィルタを用いて振動しないように制御している。しかしながら、長期間ガルバノスキャナを駆動していると、接着剤の経時変化等により機械剛性が変化する。その結果、機械振動周波数も変化するので、所定のタイミングでガルバノスキャナの振動周波数を計測し、ノッチフィルタの周波数設定値を補正するようにしている。
特開2006−276128号公報
上記のようなガルバノスキャナにおいて、ミラーは通常、ミラーマウントに接着材で固定されている。また、エンコーダのような回転角度センサのディスクも接着剤を用いてシャフトに固定されることが多い。そのため、高加速度で加速減速を繰り返す動作を行うと、経時変化により接着部分の接着強度が時間とともに変化し、その結果、振動周波数が変化する。このため、従来のガルバノスキャナ制御装置にあっては、上記のように所定のタイミングで機械振動周波数を計測してノッチフィルタの設定値を補正する補正手段をもっていた。
従来のガルバノスキャナ制御装置にあっては上述のように設定値を修正する手段を持つ。しかしながら、従来のガルバノスキャナ制御装置は、機械特性(機械剛性や摩擦、ガタ等)が経時変化しても機械状態が正常であるか異常であるかを診断する手段を持っていない。その結果、例えば、ミラーやエンコーダのディスクの接着に用いられている接着剤の経時変化によって機械剛性が大きく低下したり、ベアリングの摩耗で摩擦が大きくなった場合でも駆動しつづけてしまい、位置決め精度が低下したり、エンコーダディスクやミラーの接着はがれ等の破損が発生したりする。また、このような機械特性が変化したガルバノスキャナを使ったレーザ加工機は、ビームの位置決め精度が低下し、加工不良を発生する。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、ガルバノスキャナの機械状態を診断し、精度不良が発生する前に事前に注意信号を発生して、ガルバノスキャナの交換を適切な時期に行える機械状態診断機能を持ったガルバノスキャナ制御装置を得ることを目的としている。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のガルバノスキャナ制御装置は、動作指令値を出力してガルバノスキャナを回転動作させるとともに、検出した角度検出値によりフィードバック制御するガルバノスキャナの制御装置において、ガルバノスキャナの周波数特性(周波数伝達関数と同意)を計測する為の加振信号を発生する加振信号発生部と、動作指令値に換えて加振信号をガルバノスキャナに出力する切換部と、加振信号によりガルバノスキャナを動作させた際の周波数特性を算出する周波数特性計算部と、ガルバノスキャナの周波数特性の特徴とガルバノスキャナの機械状態が記載された機械状態診断データと、周波数特性計算部の算出した周波数特性と機械状態診断データに基づいて、ガルバノスキャナが正常な状態か異常な状態かを診断する機械状態診断部と、機械状態診断部の診断結果を出力する表示部とを備えたことを特徴とする。
この発明のガルバノスキャナ制御装置によれば、周波数特性を計測することにより、ガルバノスキャナの機械状態を診断し、精度不良が発生する前に事前に注意信号を発生して、ガルバノスキャナの交換時期を知らせるので、ガルバノスキャナの交換を適切な時期に行えるとともに、機械特性が低下したガルバノスキャナを使ったレーザ加工機により加工不良が発生することがない、という効果を奏する。
以下に、本発明にかかるガルバノスキャナ制御装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
ガルバノスキャナはミラーやエンコーダの接着材等の経時変化により、機械振動周波数が変化するので、機械振動を抑制するノッチフィルタの設定周波数を適宜、振動周波数を計測しながら修正する機能を持つ。しかしながら、従来、機械状態が正常であるか異常であるかを診断する機能がなかったので、機械剛性がかなり低くなったり、機械の摩擦が大きくなったりしても駆動しつづける。その結果、ガルバノスキャナは精度が低下し、また、このようなガルバノスキャナを搭載したレーザ加工機は精度低下による加工不良を出してしまうことがあった。本実施の形態のガルバノスキャナ制御装置においては、ガルバノスキャナの周波数特性計測部と機械状態診断部を持つので、ガルバノスキャナの機械特性が劣化しても、精度不良が発生する前に注意信号を発生して、ガルバノスキャナの交換を適切に行うことができる。
図1は本発明にかかるガルバノスキャナ制御装置が制御するガルバノスキャナの要部構成を示す斜視図である。図1においては、回動可能に支持されてレーザビームを反射するミラー102を備え、これによりレーザビームの位置決めをするガルバノスキャナ101の例を示す。ミラー102は、ミラーマウント103を介してシャフト104に固定されている。また、ミラー102とミラーマウント103は、接着剤によって接着されている。シャフト104は、2つの軸受け105,105によって図示しない筐体に回転自在に支持されている。2つの軸受け105,105間において、可動コイル106がシャフト104に固定されている。さらに可動コイル106を挟んで、極性の異なる1対の永久磁石107が対向して配置されている。そして、可動コイル106は永久磁石107の発生する磁界中に設置されており、可動コイル106と永久磁石107とによりシャフト104が回転するように構成されている。可動コイル106はシャフト104に矩形状に巻装されているが、その詳細は省略している。
シャフト104の回転角を計測するロータリエンコーダ(以下、エンコーダ)は、エンコーダディスク110とエンコーダヘッド111で構成されている。そして、ミラーマウント103と片方の軸受け105との間において、所定間隔で放射状に設けられた多数の放射状パターンを有するディスク110がマウント110Mによりシャフト104に固定されている。ディスク110はマウント110Mに接着剤により接着されている。エンコーダヘッド111は図示しない筐体に固定され、シャフト104が回転することで、ディスク110が回転し、エンコーダヘッド111とディスク110の放射状パターンとの相対位置が変化する。エンコーダヘッドは、この放射状パターンに光を照射するとともに、放射状パターンからの反射光を受光することで、この放射状パターンとの相対変位を計測し、シャフトの角度情報を正弦波、あるいはパルス信号に変換して出力する。一方、コイル106にはリード線112を介して回転に必要な電流を入力すると、可動コイル106から磁力が発生し、永久磁石107との間で、トルクが発生し、シャフト104ひいてはミラー102が回転されるように働く。ミラー102とミラーマウント103は、ミラー部41を構成している。エンコーダディスク110とエンコーダヘッド111は、エンコーダ部42を構成している。可動コイル106と永久磁石107とシャフト104は、モータ部43を構成している。
図2は本発明にかかる実施の形態1のガルバノスキャナ制御装置20Aの機能構成ブロック図である。図2において、一点鎖線で囲まれた部分は、マイクロプロセッサで実行するデジタル制御処理部1Aを示し、プログラムで記述されており、一定のサンプリング時間間隔で処理動作が行われる。このデジタル制御処理部1Aの出力は電流指令としてデジタル値で出力され、D/A変換器2でアナログ信号に変換される。電流アンプ3はD/A変換器2のアナログ電圧に対応した電流をガルバノスキャナ101に供給する。
ガルバノスキャナ101は、電流アンプ3が供給する電流に応じてトルクを発生してミラー部41を回転させる。エンコーダ部42で検出したガルバノスキャナ101の角度信号はパルス信号や正弦波信号にて出力される。エンコーダ信号処理回路5はスキャナ101の角度信号をデジタル値に変換してデジタル制御処理部1Aへ出力する。図中波線で示されるガルバノスキャナ制御装置20Aは、デジタル制御処理部1Aと、D/A変換器2と、電流アンプ3と、エンコーダ信号処理回路5とから構成される。
次に、デジタル制御処理部1Aの構成と動作を説明をする。位置指令生成部6は、あらかじめ記載されている目標位置プログラムから、順次目標角度を読み出し、ガルバノスキャナ101が高速にしかもスムーズに目標角度に位置決めできるように加速減速処理を行いながら制御サンプリング周期毎に角度指令を計算し出力する。位置制御部7は、位置指令生成部6から出力される角度指令と、エンコーダ信号処理回路5から入力されるガルバノスキャナ101の角度検出値の角度誤差が0になるように位置制御演算を行い、速度制御部8に速度指令を出力する。位置制御演算は例えば比例積分計算により行う。速度制御部8は、位置制御部7から出力される速度指令と、エンコーダ信号処理回路5から入力される角度検出値の微分値を計算して角速度検出値を求め、角速度指令と角速度検出値の差が0となるように速度制御演算を行い、電流指令値を出力する。速度制御演算は例えば比例積分演算により行う。
振動抑制フィルタ9は、ガルバノスキャナ101の機械共振が起こる周波数成分を減衰させるフィルタであり、例えば、式1に示すような伝達関数を持つノッチフィルタを使用する。式1は2つの機械共振を減衰させるノッチフィルタの1例であり、式1において、ω1は第1のノッチ周波数、ζ1は第1のノッチ周波数のノッチ幅と深さを決めるダンピング定数、ω2は第2のノッチ周波数、ζ2は第2のノッチ周波数のノッチ幅と深さを決めるダンピング定数である。なお、sはラプラス演算子である。
Figure 0005020117
前記速度制御部8から出力される電流指令は、振動抑制フィルタ9により振動成分が減衰され、スイッチ10に出力される。スイッチ10はスイッチ制御部11により制御される。通常のミラー位置決め制御を行う場合は、スイッチ制御部11はスイッチ10を接点B側に接続し、振動抑制フィルタ9から出力される電流指令をD/A変換器2に出力する。
ガルバノスキャナ101の周波数特性を計測する場合は、スイッチ制御部11はスイッチ10を接点A側に切り替える。なお、スイッチ10の切り替え時にはサーボ制御ループが動作しないように速度制御部8及び位置制御部7の出力を0にしてから行う。加振信号発生部12は、ガルバノスキャナ101の周波数特性を計測するための加振信号を出力する。加振信号としては、ガルバノスキャナ101の振動周波数成分を持ったスィープサイン信号、マルチサイン信号、ランダム信号、M系列信号、及びインパルス信号等が出力される。加振信号発生部12から出力される加振信号は、電流指令としてD/A変換器2へ出力され、電流アンプ3で増幅されてガルバノスキャナ101を駆動し、エンコーダ信号処理回路5から角度検出値が出力される。周波数特性計算部13は、加振時の前記電流指令と角度検出値の時系列データを入力し、前記電流指令から前記角度検出値までの周波数特性を計算する。他に、加振時の前記電流指令から前記角度検出値の微分値(角速度検出値)までの周波数特性を計算する場合や、加振時の前記電流指令から前記角度検出値の2階微分値(角加速度検出値)までの周波数特性を計算する場合もある。周波数特性は前記時系列データとシステム同定手法を用いて算出する。
図3に周波数特性計算部13で求められるガルバノスキャナ101の電流指令から角速度検出値までの周波数特性の1例を示す。図3の周波数特性は、2つの共振と1つの反共振を持つ。なお、複数の共振、反共振を区別するため、周波数の低いものから順次、第1共振、第2共振、第1反共振と名付ける。図3のFk1は第1共振周波数、Fk2は第2共振周波数、Fh1は第1反共振周波数、Gk1、Gk2、Gh1はそれぞれの共振、反共振に対するピークゲインである。また、振動周波数は、共振周波数、反共振周波数の総称とする。通常、第1反共振周波数Fh1、第1共振周波数Fk1のように最も低い振動周波数は、ミラー102とシャフト104間の捻れやミラー102自体の捻れ振動モードであり、それより高い第2共振周波数Fk2のような振動周波数は、エンコーダディスク110とシャフト104間の捻れやエンコーダディスク110の変形による捻じれ振動モードによる。前記ミラー部41による共振周波数がエンコーダディスク110による共振周波数より低いのは、主にミラー部41のイナーシャがエンコーダディスク110のイナーシャより大きいことによる。
なお、周波数特性計算部13で求めた振動周波数は振動抑制フィルタ9に設定する。例えば、式1のω1はFk1×(2π)、ω2はFk2×(2π)を設定する。なお、(2π)は、単位系Hzからrad/secに変換する係数である。
図4には、ミラー102とシャフト104間の捻れ方向の機械剛性が低下した場合の周波数特性変化の1例を示す。原因としてはミラー102とミラーマウント103との固定に使用されている接着剤の接着強度の低下などがある。図4では、第1共振周波数Fk1がFk1aに、第1反共振周波数Fh1がFh1aに低下している様子を示している。
また、図5にエンコーダディスク110とシャフト104間の捻れ方向の剛性が低下した場合の周波数変化の1例を示す。原因としてはエンコーダディスク110とマウント110Mとの固定に使用されている接着剤の接着強度の低下やエンコーダディスク110に使用される材料(プラスティック等)の特性変化などがある。図5では、第2共振周波数Fk2がFk2aに低下している様子を示している。
また、図6では、ガルバノスキャナ101のベアリング105が機械特性変化して、ガルバノスキャナ101の回転方向の摩擦が大きくなった場合の1例を示す。図では、第1共振周波数のピークゲインGk1がGk1aに低下し、第1反共振のピークゲインGh1がGh1aに上昇した様子を示す。また、第2共振のピークゲインも図6のように低下する。この場合は、第1共振周波数Fk1、第2共振周波数Fk2、第1反共振周波数Fh1の変化は小さい。なお、前記ピークゲインGk1、Gh1や第2共振のピークゲインは、ベアリング105とシャフト104間にガタがあってシャフト104の回転ブレが発生する場合も同様な変化を起こすこともあるが、いずれも、ベアリング105の機械特性変化が前記ピークゲインの変化として現れる。このようにガルバノスキャナ101の機械特性の変化は、図4乃至図6で示したように、周波数特性の変化として現れる。
機械状態診断テーブル(機械状態診断データ)14は、図4乃至図6で示した現象(特徴)を用いてガルバノスキャナ101の機械特性変化を診断するデータである。この機械状態診断テーブル14の1例を図7に示す。図7は、ガルバノスキャナ101の各振動周波数、ピークゲインと、ガルバノスキャナ101の機械の状態を関係付けたテーブルの1例である。本テーブルの値は、基準となるガルバノスキャナを実測して求めた基準設定値であるが、同形状のガルバノスキャナを複数台実測して求めたり、構造解析シミュレーション等により事前に作成したりしてもよい。
図7の記号の意味を以下に説明する。Fk1x1は第1共振周波数が低下して故障状態になる周波数、Fk1x2は第1共振周波数が低下して正常な状態から故障状態に移行中と判断される要注意周波数、Fk1x3は第1共振周波数が上昇して正常な状態から故障状態に移行中と判断される要注意周波数、Fk1x4は第1共振周波数が上昇して故障状態になる周波数であり、これらは式2の関係にある。なお、式2のFk10は、ガルバノスキャナ101の機械剛性が正常時の第1共振周波数の値であり、例えば、工場出荷時のガルバノスキャナ101のサーボパラメータ調整直後の第1共振周波数である。
0<Fk1x1<Fk1x2<Fk10<Fk1x3<Fk1x4 ・・・(2)
同様に、Fk2x1は第2共振周波数が低下して故障状態になる周波数、Fk2x2は第2共振周波数が低下して正常な状態から故障状態に移行中と判断される要注意周波数、Fk2x3は第2共振周波数が上昇して正常な状態から故障状態に移行中と判断される要注意周波数、Fk2x4は第2共振周波数が上昇して故障状態になる周波数の周波数であり、これらは式3の関係にある。なお、式3のFk20は、ガルバノスキャナの機械剛性が正常時の第2共振周波数の値であり、例えば、工場出荷時のガルバノスキャナ101のサーボパラメータ調整直後の第2共振周波数である。
0<Fk2x1<Fk2x2<Fk20<Fk2x3<Fk2x4 ・・・(3)
同様に、Fh1x1は第1反共振周波数が低下して故障状態になる周波数、Fh1x2は第1反共振周波数が低下して正常な状態から故障状態に以降したと判断される要注意周波数、Fh1x3は第1反共振周波数が上昇して正常な状態から故障状態に移行したと判断される要注意周波数、Fh1x4は第1反共振周波数が上昇して故障状態になる周波数の周波数であり、これらは式4の関係にある。なお、式4のFh10は、ガルバノスキャナの機械剛性が正常時の第1反共振周波数の値であり、例えば、工場出荷時のガルバノスキャナ101のサーボパラメータ調整直後の第1反共振周波数である。
0<Fh1x1<Fh1x2<Fh10<Fh1x3<Fh1x4 ・・・(4)
同様に、Gk1x1は第1共振のピークゲインが低下して故障状態になるピークゲイン、Gk1x2は第1共振のピークゲインが低下して正常な状態から故障状態に以降したと判断される要注意ピークゲイン、Gk1x3は第1共振のピークゲインが上昇して正常な状態から故障状態に移行中と判断される要注意ピークゲイン、Gk1x4は第1共振周波数のピークゲインが上昇して故障状態になるピークゲインであり、これらは式5の関係にある。なお、式5のGk10は、ガルバノスキャナの機械剛性が正常時の第1共振のピークゲインであり、例えば、工場出荷時のガルバノスキャナ101のサーボパラメータ調整直後のピークゲインである。
0<Gk1x1<Gk1x2<Gk10<Gk1x3<Gk1x4 ・・・(5)
次に、第1の機械状態診断部15は、前記周波数特性計算部13の計算結果と機械状態診断テーブル14により、ガルバノスキャナ101の機械状態を診断する。機械状態診断テーブル14が図7のテーブルの場合、第1の機械状態診断部15は、前記周波数特性計算部13より、第1共振周波数Fk1、第2共振周波数Fk2、第1反共振周波数Fh1、第1共振ピークゲインGk1を入力し、図7のデータテーブルを用いてそれらがどの周波数範囲、あるいは、ピークゲイン範囲になるかを検索し、その周波数範囲、ピークゲイン範囲に対応した機械状態診断結果をピックアップする。
例えば、前記周波数特性計算部13より入力した第1共振周波数Fk1の値が、Fk1x1〜Fk1x2の周波数範囲に入っていれば、機械状態診断結果はミラー要注意となる。また、第2共振周波数Fk2の値が、0〜Fk2x1の周波数範囲に入っていれば、機械状態診断結果はエンコーダ異常となる。
なお、機械状態診断結果が、ミラー異常、エンコーダ異常、ベアリング異常のいずれか1つでもあった場合、第1の機械状態診断部15はガルバノスキャナ異常と診断し、前記診断結果であるスキャナ異常と、ミラー異常、エンコーダ異常、ベアリング異常等を適宜出力するとともに、必要に応じて周波数特性計算部13の計測結果を出力する。また、ガルバノスキャナ異常が出た場合は、ガルバノスキャナの制御動作を停止するとともに、ガルバノスキャナ交換要求を出力する。また、ガルバノスキャナ異常が出ない場合で、その診断結果がミラー注意、エンコーダ注意、ベアリング注意のいずれか1つでもあった場合、ガルバノスキャナ要注意と診断し、前記診断結果であるスキャナ要注意、ミラー要注意、エンコーダ要注意、ベアリング要注意等を適宜出力するとともに、必要に応じて、周波数特性計算部13の計測結果を出力する。また、ガルバノスキャナ要注意が出た場合は、ガルバノスキャナ101のメンテナンス要求を必要に応じて出力する。
表示部16はディスプレイ装置やランプ、スピーカ装置等のマンマシンI/Fであり、第1の機械状態診断部15の出力結果を表示する。記録部17は、第1の機械状態診断部15の出力結果を、記憶媒体(メモリ、ハードディスク、CD、DVD、プリンタ紙等)に記憶あるいは記録し、機械状態の経時変化を調査するために使用する。
図8は機械状態の診断手順を示すフローチャートである。図8において、ステップS1は、位置制御部7の出力を0にして位置サーボ動作をOFFする。ステップS2では、速度制御部8の出力を0にし、速度サーボ動作をOFFにする。ステップS3では、スイッチ制御部11によりスイッチ10を接点A側に切り替え、ガルバノスキャナ101に周波数特性計測のためのランダム信号を出力する準備をする。ステップS4では、加振信号生成部12よりランダム信号を発生し、D/A変換部2に電流指令として出力し、ガルバノスキャナ101を加振する。ステップS5では、周波数特性計算部13で、加振時の前記電流指令とエンコーダ信号処理回路5から入力される角度検出値あるいは角度検出値の微分値、あるいは角度検出値の2階微分値を用いて、ガルバノスキャナ101の周波数特性を計算し、第1共振周波数Fk1と第2共振周波数Fk2、第1反共振周波数Fh1、第1共振周波数のピークゲインGk1等の特徴量を計算し出力する。ステップS6では、周波数特性計算部13で求めた前記第1共振周波数Fk1、第2共振周波数Fk2と第1反共振周波数Fh1を用いて振動抑制フィルタ9の周波数設定値を修正する。ステップS7では、第1の機械状態診断部15により、周波数特性計算部13で求めた前記第1共振周波数Fk1と第2共振周波数Fk2、第1反共振周波数Fh1、第1共振ピークゲインGh1と機械状態診断テーブル14により、機械状態診断を行う。機械状態診断結果は、前記のように、スキャナ異常、スキャナ要注意、ミラー要注意、ミラー異常、エンコーダ要注意、エンコーダ異常、ベアリング要注意、ベアリング異常の診断結果と、診断結果に応じて、ガルバノスキャナ交換要求、メンテナンス要求と周波数特性計算部13の出力を出力する。ステップS8では第1の機械状態診断部15の出力を表示部16に表示する。ステップS9では、第1の機械状態診断部15の出力を記憶部17に記録する。
なお、図8の機械状態診断は、ガルバノスキャナ101がレーザ加工機のような加工機に搭載されている場合、レーザ加工機の加工作業前に起動したり、ガルバノスキャナ101の位置決め精度が基準値よりも悪くなったりした場合、あるいは、レーザ加工を行わない加工休止時間を利用して起動する。また、一定時間間隔で起動してもよい。
また、図7の機械状態診断部14の例では、第1共振のピークゲインGk1を用いてベアリングの機械状態診断を行っているが、第2共振のピークゲインを用いて同様にベアリングの機械状態診断を行ってもよいし、第1反共振のピークゲインGh1を用いてベアリングの機械状態診断を行ってもよい。また、第1共振のピークゲインGk1と第1反共振のピークゲインGh1の差を用いてベアリングの機械状態診断を行ってもよい。
ガルバノスキャナ制御装置20Aは、上記のように動作して機械の状態を正常か要注意か故障かを診断し表示する手段を持つので、ガルバノスキャナ101の機械特性が経時変化し、機械状態が異常状態になって位置決め不良を起こす前にガルバノスキャナ101を交換する等の対策を行うことができる。
以上のように本実施の形態のガルバノスキャナ制御装置20Aによれば、機械状態診断部15を有しており、ガルバノスキャナ101の機械剛性が変化したり、ベアリングの摩擦が変化したりしても、ガルバノスキャナ101の周波数特性を計測して、正常状態か故障が発生する前の要注意状態であるかを診断し、さらにその結果を表示する手段をもつことにより、ガルバノスキャナが位置決め不良を起こす前に交換を促すことができるので、加工不良を起こさず、安定した信頼性の高い位置決めができるといった従来にない効果を奏する。
実施の形態2.
図9は本発明にかかる実施の形態2のガルバノスキャナ制御装置20Bの機能構成ブロック図である。図9において、本実施の形態のガルバノスキャナ制御装置20Bは、要注意の度合いをしめす信号を計算し出力する第2の機械状態診断部18を有している。上記実施の形態1のガルバノスキャナ制御装置20Aの第1の機械状態診断部15では、ガルバノスキャナ101の機械状態が要注意と診断した場合に、どの程度で故障するのか、判別できない。これに対して本実施の形態の第2の機械状態診断部18は、どの程度で故障するのか判別するために、要注意の度合いをしめす信号を出力する。なお、第2の機械状態診断部18以外の構成は、実施の形態1のものと全く同じ動作をするので説明を省略し、第2の機械状態診断部18の要注意度合いの算出式の説明のみ行う。なお、前記要注意度合いの計算は、図8の機械状態診断モードのS7の処理時に実施し、周波数特性計算部13で求めた前記第1共振周波数Fk1、第2共振周波数Fk2、第1反共振周波数Fh1、第1共振ピークゲインGh1と、機械状態診断テーブルの設定値である前記Fk1x1、Fk1x2、Fk1x3、Fk1x4、Fk2x1、Fk2x2、Fk2x3、Fk2x4、Fh1x1、Fh1x2、Fh1x3、Fh1x4、Gk1x1、Gk1x2、Gk1x3、Gk1x4を入力して計算する。なお、求める要注意レベルは、第1共振周波数Fk1を用いて求めたミラーの要注意レベルをLm1、第1反共振周波数Fh1を用いて求めたミラーの要注意レベルをLm2、前記Lm1とLm2を考慮して求められるミラーの要注意レベルをLm、第2共振周波数Fk2を用いて求めたエンコーダの要注意レベルをLe、第1共振のピークゲインGh1を用いて求めたベアリングの要注意レベルをLbとし、前記Lm、Le、Lbを考慮して求められるガルバノスキャナ101の要注意レベルをLgとすると、例えば、下記のように求められる。
(a)第1共振周波数Fk1が、Fk1x1より上〜Fk1x2以下の範囲にある場合のミラーの要注意レベルLm1
Lm1=(Fk1x2−Fk1)/(Fk1x2−Fk1x1)(6)
(b)第1共振周波数Fk1がFk1x3以上〜Fk1x4未満の範囲にある場合のミラーの要注意レベルLm1
Lm1=(Fk1x3−Fk1)/(Fk1x3−Fk1x4)(7)
(c)第2共振周波数Fk2が、Fk2x1より上〜Fk2x2以下の範囲にある場合のエンコーダの要注意レベルLe
Le=(Fk2x2−Fk2)/(Fk2x2−Fk2x1)(8)
(d)第2共振周波数Fk2が、Fk1x3以上〜Fk1x4未満の範囲にある場合のエンコーダの要注意レベルLe
Le=(Fk2x3−Fk2)/(Fk2x3−Fk2x4)(9)
(e)第1反共振周波数Fh1が、Fh1x1より上〜Fh1x2以下の範囲にある場合のミラーの要注意レベルLm2
Lm2=(Fh1x2―Fh1)/(Fh1x2−Fh1x1)(10)
(f)第1反共振周波数Fh1が、Fk1x3以上〜Fk1x4未満の範囲にある場合のミラーの要注意レベルLm2
Lm2=(Fh1x3−Fh1)/(Fh1x3−Fh1x4)(11)
(g)第1共振ピークゲインGk1が、Gk1x1より上〜Gk1x2以下の範囲にある場合のベアリングの要注意レベルLe
Le=(Gk1x2−Gk1)/(Gk1x2−Gk1x1)(12)
(h)第1共振ピークゲインGk1が、Gk1x3以上〜Gk1x4未満の範囲にある場合のベアリングの要注意レベルLe
Le=(Gk1x3−Gk1)/(Gk1x3−Gk1x4)(13)
(i)前記Lm1とLm2を考慮して求められるミラーの要注意レベルLm
Lm=max{Lm1,Lm2}(14)
(j)ガルバノスキャナの要注意レベルLg
Lg=max{Lm、Le、Lb}(15)
上記要注意レベルLm1、Lm2、Le、Lb、Lm、Lgは、0〜1までの範囲をとり、0で正常、1で故障を意味する。
以上のように本実施の形態の第2の機械状態診断部18は、実施の形態1の第1の機械状態診断部15の出力に加えて、要注意レベルLm1、Lm2、Le、Lb、Lm、Lgを計算し、適宜必要に応じてLe、Lb、Lm、Lgを出力する。第2の機械状態診断部18の出力は、表示部16で表示するとともに、記憶部17で記録される。このように、要注意レベルを出力する機能も持つので、ガルバノスキャナの交換時期をより正確に知ることができる。
実施の形態3.
前記機械状態診断テーブル14に設定される故障周波数、要注意周波数、故障ピークゲイン、及び要注意ピークゲインの値は、ガルバノスキャナの基準設定値であり、ガルバノスキャナ101の周波数特性の固体差が大きいと、適正な値からずれる可能性がある。そこで、本実施の形態においては、機械状態診断テーブル14の設定値を個別のガルバノスキャナの周波数特性の初期値(例えば、工場出荷時のガルバノスキャナ101の正常な状態の周波数特性)を用いて修正することで、ガルバノスキャナ間の固体差の影響を小さくすることができる。
図10は本発明にかかる実施の形態3のガルバノスキャナ制御装置20Cの機能構成ブロック図である。図10において、一点鎖線で囲まれた部分のデジタル制御処理部1Cは図2のデジタル制御処理部1Aと同様、プログラムで記述されており、一定のサンプリング時間間隔で処理動作が行われる。図10のデジタル制御処理部1C内の構成部1〜17は実施の形態1と同じ動作をするため説明は省略する。基準機械状態テーブル19は、基準となるガルバノスキャナから求めた機械状態の異常、要注意とそれに対応する周波数特性の特徴値が対応付けられた表であり、図11に一例を示す。図11のFsk1x1、Fsk1x2、Fsk1x3、Fsk1x4、Fsk2x1、Fsk2x2、Fsk2x3、Fsk2x4、Fsh1x1、Fsh1x2、Fsh1x3、Fsh1x4、Gsk1x1、Gsk1x2、Gsk1x3、Gsk1x4は、図7のFk1x1、Fk1x2、Fk1x3、Fk1x4、Fk2x1、Fk2x2、Fk2x3、Fk2x4、Fh1x1、Fh1x2、Fh1x3、Fh1x4、Gk1x1、Gk1x2、Gk1x3、Gk1x4と対応する機械状態を判定する周波通特性の特徴量である。また、Fsk1x0、Fsk2x0、Fsh1x0、Gsk1x0は、前記基準となるガルバノスキャナの正常な状態の周波数特性の初期値であり、通常は、工場出荷時の値を設定する。なお、Fsk1x0は第1共振周波数の初期値、Fsk2x0は第2共振周波数の初期値、Fsh1は第1反共振周波数の初期値、Gsk1は第1共振周波数のピークゲインの初期値である。
周波数特性初期値テーブル20は、個別のスキャナの正常な状態の周波数特性、通常、工場出荷時の初期値が記載された表であり、Fik1x0は第1共振周波数の初期値、Fik2x0は第2共振周波数の初期値、Fih1x0は第1反共振周波数の初期値、Gik1x0は第1共振のピークゲインの初期値である。これらの値は周波数特性計算部13を用いてあらかじめ求めておく。
テーブルデータ作成部21は前記基準機械状態テーブル19と周波数特性初期値テーブル20のデータを用いて、個別のスキャナに対応する機械状態を診断する第2の機械診断テーブル22の設定値を計算する。計算式の1例を下記に示す。
まず、基準機械状態テーブル19の機械状態の異常、要注意状態を判定する周波数特性の特徴量と初期値の比率を計算する。
αsk1x1=Fsk1x1/Fsk1x0(16)
αsk1x2=Fsk1x2/Fsk1x0(17)
αsk1x3=Fsk1x3/Fsk1x0(18)
αsk1x4=Fsk1x4/Fsk1x0(19)

αsk2x1=Fsk2x1/Fsk2x0(20)
αsk2x2=Fsk2x2/Fsk2x0(21)
αsk2x3=Fsk2x3/Fsk2x0(22)
αsk2x4=Fsk2x4/Fsk2x0(23)

αsh1x1=Fsh1x1/Fsh0x0(24)
αsh1x2=Fsh1x2/Fsh0x0(25)
αsh1x3=Fsh1x3/Fsh0x0(26)
αsh1x4=Fsh1x4/Fsh0x0(27)

αsgk1x1=Gsh1x1/Gsk1x0(28)
αsgk1x2=Gsh1x2/Gsk1x0(29)
αsgk1x3=Gsh1x3/Gsk1x0(30)
αsgk1x4=Gsh1x4/Gsk1x0(31)
次に、周波数特性初期値テーブル20の値と16式〜31式の前記比率を用いて、第2の機械状態テーブル22の機械状態の異常、要注意状態を判定する周波数特性の特徴量の設定値Fik1x1、Fik1x2、Fik1x3、Fik1x4、Fik2x1、Fik2x2、Fik2x3、Fik2x4、Fih1x1、Fih1x2、Fih1x3、Fih1x4、Gik1x1、Gik1x2、Gik1x3、Gik1x4を計算する。
Fik1x1=αsk1x1*Fik1x0(32)
Fik1x2=αsk1x2*Fik1x0(33)
Fik1x3=αsk1x3*Fik1x0(34)
Fik1x4=αsk1x4*Fik1x0(35)

Fik2x1=αsk2x1*Fik2x0(36)
Fik2x2=αsk2x2*Fik2x0(37)
Fik2x3=αsk2x3*Fik2x0(38)
Fik2x4=αsk2x4*Fik2x0(39)

Fih1x1=αsh1x1*Fih1x0(40)
Fih1x2=αsh1x2*Fih1x0(41)
Fih1x3=αsh1x3*Fih1x0(42)
Fih1x4=αsh1x4×Fih1x0(43)

Gih1x1=αsgk1x1×Gik1x0(44)
Gih1x2=αsgk1x2×Gik1x0(45)
Gih1x3=αsgk1x3×Gik1x0(46)
Gih1x4=αsgk1x4×Gik1x0(47)
ここで求めたFik1x1、Fik1x2、Fik1x3、Fik1x4、Fik2x1、Fik2x2、Fik2x3、Fik2x4、Fih1x1、Fih1x2、Fih1x3、Fih1x4、Gik1x1、Gik1x2、Gik1x3、Gik1x4は第2の機械状態診断テーブルに格納される。
第2の機械状態診断テーブル22は個別のガルバノスキャナの機械状態を診断するように設定値を修正されたテーブルであり、実施の形態1の機械状態診断テーブル14に対応するテーブルと同等の動作をするので説明は省略する。なお、設定値のFik1x1、Fik1x2、Fik1x3、Fik1x4、Fik2x1、Fik2x2、Fik2x3、Fik2x4、Fih1x1、Fih1x2、Fih1x3、Fih1x4、Gik1x1、Gik1x2、Gik1x3、Gik1x4は、実施の形態1の機械状態診断テーブル14の設定値Fk1x1、Fk1x2、Fk1x3、Fk1x4、Fk2x1、Fk2x2、Fk2x3、Fk2x4、Fh1x1、Fh1x2、Fh1x3、Fh1x4、Gk1x1、Gk1x2、Gk1x3、Gk1x4に対応する。
次に、第3の機械状態診断部23は、前記周波数特性計算部13の計算結果と第2の機械状態診断テーブル22により、ガルバノスキャナ101の機械状態を診断するが、実施の形態1の第1の機械状態診断部15と同等の動作をするので、説明は省略する。なお、第2の機械状態診断テーブル22は、実施の形態1の機械状態診断テーブル14に対応する。
このように、ガルバノスキャナ101の個別の周波数特性の初期値を使うことで、ガルバノスキャナの個体差があっても、機械状態診断データである図13のデータテーブルは適切な値に修正されるので、ガルバノスキャナの機械状態を正確に診断することができる。
以上のように、本発明にかかるガルバノスキャナの制御装置は、ミラーを回転(あるいは回動)させてレーザ光等の光ビームの位置決めを行うガルバノスキャナの制御装置に有用であり、特に、レーザ加工機に用いられるガルバノスキャナの制御を行う制御装置に適している。
本発明にかかるガルバノスキャナ制御装置が制御するガルバノスキャナの要部構成を示す斜視図である。 本発明にかかる実施の形態1のガルバノスキャナ制御装置の機能構成ブロック図である。 ガルバノスキャナの周波数特性を示す図である。 ガルバノスキャナのミラーとシャフト間の捻れ方向の機械剛性が低下した場合の周波数特性の変化を示す図である。 ガルバノスキャナのエンコーダディスクとシャフト間の捻れ方向の剛性が低下した場合の周波数特性の変化を示す図である。 ガルバノスキャナのベアリングが機械特性変化して、ガルバノスキャナの回転方向の摩擦が大きくなった場合の周波数特性の変化を示す図である。 機械状態診断データの1例を示すテーブルを示す図である。 機械状態の診断手順を示すフローチャートである。 本発明にかかる実施の形態2のガルバノスキャナ制御装置の機能構成ブロック図である。 本発明にかかる実施の形態3のガルバノスキャナ制御装置の機能構成ブロック図である。 基準機械状態データの1例を示すテーブルを示す図である。 ガルバノスキャナの初期値データの1例を示すテーブルを示す図である。 第2の機械状態診断データの1例を示すテーブルを示す図である。
符号の説明
1A,1B デジタル制御処理部
2 D/A変換器
3 電流アンプ
5 エンコーダ信号処理回路
6 位置指令生成部
7 位置制御部
8 速度制御部
9 振動抑制フィルタ
10 スイッチ(切換部)
11 スイッチ制御部(切換部)
12 加振信号発生部
13 周波数特性計算部
14 機械特性診断テーブル(機械特性診断データ)
15 第1の機械状態診断部
16 表示部
17 記憶部
18 第2の機械状態診断部
19 基準機械状態テーブル
20 周波数特性初期値テーブル
20A,20B ガルバノスキャナ制御装置
21 テーブルデータ作成部
22 第2の機械特性診断テーブル(機械特性診断データ)
41 ミラー部
42 エンコーダ部
43 モータ部
101 ガルバノスキャナ

Claims (7)

  1. 動作指令値を出力してガルバノスキャナを回転動作させるとともに、ガルバノスキャナの回転角度を検出する角度センサの検出値によりフィードバック制御するガルバノスキャナの制御装置において、
    ガルバノスキャナの周波数特性を計測する為の加振信号を発生する加振信号発生部と、
    前記動作指令値に代えて前記加振信号によりガルバノスキャナを動作させた際の周波数特性を、前記加振信号によりガルバノスキャナを動作させた際の電流指令と前記角度センサの検出値とを用いて算出する周波数特性計算部と、
    ガルバノスキャナの正常状態及び故障が起きる前の要注意状態の際の周波数特性の特徴を含むガルバノスキャナの周波数特性の特徴と、故障状態と要注意状態、要注意状態と正常状態を診断できる2つ以上の診断基準と、標準初期値とを含むガルバノスキャナの機械状態とが関連して記載された機械状態診断データと、
    前記機械状態診断データにおける前記2つ以上の診断基準のそれぞれと前記標準初期値との比率を計算し、個別のガルバノスキャナの正常な状態の周波数特性における個別初期値と前記計算された比率とを用いて前記機械状態診断データにおける前記2つ以上の診断基準のそれぞれを修正し、修正された機械状態診断データを作成するデータ作成部と、
    前記周波数特性計算部の算出した周波数特性と前記修正された機械状態診断データに基づいて、ガルバノスキャナが正常状態か要注意状態か故障状態かを診断する機械状態診断部と、
    前記機械状態診断部の診断結果を出力する表示部と
    を備えたことを特徴とするガルバノスキャナ制御装置。
  2. 前記機械状態診断データとして、ガルバノスキャナの共振周波数及び反共振周波数を用いることを特徴とする請求項1に記載のガルバノスキャナ制御装置。
  3. 前記機械状態診断データとして、ガルバノスキャナの共振周波数及び反共振周波数のピークゲインを用いることを特徴とする請求項1に記載のガルバノスキャナ制御装置。
  4. 前記機械状態診断部は、ミラー部の機械剛性状態を診断する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のガルバノスキャナ制御装置。
  5. 前記機械状態診断部は、センサ部の機械剛性状態を診断する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のガルバノスキャナ制御装置。
  6. 前記機械状態診断部は、ベアリングの機械状態を診断する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のガルバノスキャナ制御装置。
  7. 前記機械状態診断部は、要注意状態を状態の程度により複数の段階に分けて出力する
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のガルバノスキャナ制御装置。
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