JP5018892B2 - 通信システム - Google Patents

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Description

本発明は、無線通信を行なう基地局装置間及び基地局装置と基地局制御装置間の通信システムに関する。
例えば、LTE(Long Term Evolution)に代表される次世代無線移動通信システムにおいて、該無線移動通信システムを構築する装置である無線基地局装置(以下eNB)は、上位装置であるMME/SAE-GW装置(無線基地局制御装置)及び無線基地局装置間を、IP伝送路を用いて接続する。
上述のインタフェースは、それぞれeNB間をX2 Interface, eNB-MME/SAE-GW間をS1 Interfaceと呼称している。また、その他の装置間を形成するインタフェースに関しても標準化上議論されている。(3GPP TR 23.882 3GPP System Architecture Evolution : Report on Technical Options and Conclusions 等を参照のこと)
このようなシステムにおいて、移動通信システムを構成する各装置間インタフェースの確立は、システム起動時に任意に設定可能であることが一般的だが、その設定方法は半固定的設定であり、システム稼働中の可変は難しい構成となっている。このため、システムに在圏する移動局装置(UE)が、エリア移動に伴うハンドオーバを行う場合、そのハンドオーバがMMW/SAE-GW配下のeNB間でハンドオーバを行う場合や、MME/SAE-GW間に跨るシステムエリア(サービスエリア)間のハンドオーバの場合には、ハンドオーバを許容する側のシステムにおいては、該当ハンドオーバ回線は事前に用意(準備)されている必要がある。ハンドオーバ用の回線が準備されていることが前提条件で、ハンドオーバ元無線基地局装置(以下Source eNB)はMME/SAE-GWから受信した移動局向けのダウンリンク(DL)データをある送信単位ごとに(ex, RLC-SDU単位)、ハンドオーバ先無線基地局装置(以下Target eNB)へ転送するなどのハンドオーバに必要な動作を実施することが可能となり、Target eNBはハンドオーバ処理を通じて受信したデータを移動局装置(以下UE)へ転送することが可能となる。つまり、移動局が要求してくるハンドオーバに関して、ハンドオーバ先基地局装置との回線が未起動の場合には、上記に示す様なハンドオーバ処理はできないことになってしまう。
図1にeUTRAの概略構成図、図2にハンドオーバ時のユーザデータの伝送経路図、図3にH.O.時の装置間シーケンス図を示す。
MME/SAEゲートウェイ10−1の配下に、eNB11−1と11−2があり、MME/SAEゲートウェイ10−2の配下に、eNB11−2と11−3がある。MME/SAEゲートウェイ10−1、10−2とeNB11−1〜11−3の間は、S1インタフェースで接続されている。eNB11−1〜11−3の間は、X2インタフェースによって接続されている。eNB11−1〜11−3間のネットワークは、E-UTRANとなっている。
図2は、ハンドオーバ時のユーザデータの伝送経路を説明する図である。最初、移動局13は、Source eNB11−1の配下にいたとする。上位ネットワークから伝送されてきたユーザデータは、MME/SAEゲートウェイ10において、Source eNB11−1の側に転送され、Source eNB11−1から移動局13に無線でユーザデータが送られてくる。次に、移動局13がSource eNB11−1から、ハンドオーバして、Target eNB11−2の配下になったとする。すると、Source eNB11−1は、ユーザデータをTarget eNB11−2に転送する。Target eNB11−2は、受け取ったユーザデータを移動局13に送信する。なお、MME/SAEゲートウェイ10と、Source eNB11−1、Target eNB11−2との間のインタフェースは、S1インタフェースである。また、Source eNB11−1とTarget eNB11−2との間は、X2インタフェースである。
図3は、ハンドオーバ時のシーケンス図である。
最初、MME/SAEゲートウェイから移動局UEに、Source eNBを介して、ユーザデータが送られる。ハンドオーバ(H.O.)が開始されると、ユーザデータは、Source eNBからTarget eNBに転送されてから、移動局UEに送られる。ハンドオーバ処理が終わると、移動局UEは、Target eNB配下となったとので、ユーザデータは、MME/SAEゲートウェイからTarget eNBを介して、移動局UEに送られる。
また、eNB間において、Source eNBがTarget eNBのIP アドレスを未保持の場合、つまりX2 Interfaceが確立されていない時にH.O.(ハンドオーバ)要求が来るとSource eNB - Target eNB間は、MME/SAE-GW経由のハンドオーバになるとされている(ex, R3-070695)。
図4にX2 Interface未確立時のユーザデータ転送シーケンスを示す。
最初、MME/SAEゲートウェイからSource eNBを介して、移動局UEにユーザデータが送られる。ハンドオーバが始まると、MME/SAEゲートウェイからのユーザデータは、Source eNBからTarget eNBに転送されるが、Source eNBとTarget eNBとの間のX2インタフェースが未確立であるため、ユーザデータは、Source eNBからMME/SAEゲートウェイに送られ、MME/SAEゲートウェイを介して、Target eNBに送られる。Target eNBに送られたユーザデータは、移動局UEに送られる。ハンドオーバ処理が終了すると、ユーザデータは、MME/SAEゲートウェイから、Target eNBを経由して、移動局UEに送られる。
上述したように、移動局のエリア移動に伴うハンドオーバ動作にて、H.O.処理には、eNB間でユーザデータの転送をおこなうことも含まれている。この一連の動作により、UEが連続したユーザデータを受信可能(ロスレスハンドオーバ)にすることをハンドオーバ処理の目的の一つとしている。しかし、図3に示す様に、装置間インタフェース未起動時に、必要回線を起動するためには、例えばIPアドレスのような、移動先装置の装置情報を移動元装置が認識する必要がある。従って各装置は、ハンドオーバを意識した回線接続を構成する各装置個別情報(IPアドレス等)を保持する必要が発生する。(もしくは、システム起動時に全ての構成装置の装置情報を各装置に初期登録しておく必要があり拡張性が小さい)。しかし実際には、保持する情報(IPアドレスなど)は装置毎で異なることや、全装置間の回線設定を必要としないため、システムを構成する各装置で個々環境に応じた設定・調整が必要となり、オペレータに多大な労力が必要となる(例えばハンドオーバエリアの設計/隣接エリアの設計など)。またシステムの拡張(装置の追加設置、運用形態変更)への柔軟な対応がし難い状況になってしまう。
特許文献1は、網接続装置を介してインターネット網に接続された該無線基地局において、位置情報管理センタに対し、呼接続すべき前記移動電話機が位置する該無線基地局に接続された網接続装置のIPアドレスを問い合わせ、該IPアドレスを有する網接続装置との間で通話回線を接続するように構成されていることを特徴とする移動電話システムについて述べたものである。
特開平11-150753号公報 3GPP TR25.912、[online]、[平成19年5月1日検索]、インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/Specs/html-info/25-series.htm > 3GPP TS25.331、[online]、[平成19年5月29日検索]、インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/Specs/html-info/25-series.htm > 3GPP TR23.882、[online]、[平成19年5月29日検索]、インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/Specs/html-info/23-series.htm > 3GPP R3-070695、[online]、[平成19年5月29日検索]、インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG3_Iu/TSGR3_55bis/docs/ >
本発明の課題は、管理が比較的簡単で、拡張性に富む、インタフェースが確立していない装置間での通信を可能にする通信システムを提供することである。
本発明の一側面における通信システムは、移動局と無線で通信する複数の無線基地局装置を備えた通信システムであって、第1の無線基地局装置配下の移動局が第2の無線基地局装置配下にハンドオーバする時を契機として、該第1の無線基地局装置から、該第2の無線基地局装置のネットワークアドレスの問い合わせを受け付ける問い合わせ受け付け手段と、該第1の無線基地局装置のネットワークアドレスと、ハンドオーバ先の候補となる該第2の無線基地局装置のネットワークアドレスとを対応付けて格納するデータベース手段と、該問い合わせにしたがって、該データベース手段から該第2の無線基地局装置のネットワークアドレスを取得し、該第1の無線基地局装置へ送信する送信手段とを備え、該第1の無線基地局装置が該第2の無線基地局装置との間のインタフェースを確立する。
eUTRAの概略構成図である。 ハンドオーバ時のユーザデータの伝送経路図である。 ハンドオーバ時の装置間シーケンス図である。 X2 Interface未確立時のユーザデータ転送シーケンスである。 本発明の実施形態に従った処理のシーケンスである。 本発明の実施形態に従った無線基地局装置の装置構成図である。 本発明の実施形態に従ったアドレス管理機能を持ったネットワーク構成を示す図である。 MME/SAE-GWにアドレス管理機能部を持たせた場合の構成図である。 本実施形態を用いたMME/SAE-GW内、eNB間ハンドオーバのシーケンス図である。 Cell-IDについて説明する図(その1)である。 Cell-IDについて説明する図(その2)である。 アドレス管理機能が有するアドレステーブル例の一例を示す図である。 アドレス管理ノードのIP絞込み方法を説明する図(その1)である。 アドレス管理ノードのIP絞込み方法を説明する図(その2)である。 アドレス管理ノードのIP絞込み方法を説明する図(その3)である。 アドレス管理ノードのIP絞込み方法を説明する図(その4)である。 アドレス管理機能へのアドレス問い合わせシーケンスを示す図である。 他ネットワークのアドレス管理ノードへの問い合わせシーケンスを示す図である。 WiMAXネットワークと3GPPネットワーク(LTEネットワーク)を跨ぐインタフェース確立のシーケンスを示す図である。 アドレス解決応答がNGだった場合のシーケンスを示す図である。 Source eNBのアドレス解決までのフローを示す図である。 ネットワーク識別用のネットワークIDが含まれる場合のアドレス解決までのフローを示す図である。
本発明の実施形態では、システムを構成する各装置が必要とする Interfaceを自律で確立することができることを特徴としている。例えば、eNB間にX2 Interface がない場合、UEからMeasurement ReportによりTarget eNB情報を取得したSource eNBは、ネットワーク上にあるアドレス管理Nodeにアクセスし、Target eNBのIP アドレスを取得することでX2 Interfaceを確立し、eNB間でのハンドーバ処理を可能にするものである。
図5に、本発明の実施形態に従った処理のシーケンスを示す。
本実施形態では、ネットワークの各ノードのIPアドレスを管理するアドレス管理ノードを設ける。アドレス管理ノードの機能は、独立のサーバとして設けても良いし、Source eNBや、Target eNB、MME/SAEゲートウェイ内に設けても良いが、以下の説明においては、独立したサーバとして設けられているとする。
MME/SAEゲートウェイからSource eNBを介して、ユーザデータが移動局UEに送られていた時に、ハンドオーバ処理が始まる。ハンドオーバ処理が始まると、Source eNBは、ユーザデータをTarget eNBに送る必要があるが、X2インタフェースが確立しておらず、Target eNBのIPアドレスがわからないので、転送できない。そこで、Source eNBは、アドレス管理ノードにTarget eNBのIPアドレスを問い合わせ、これを取得する。Source eNBがIPアドレスを取得することにより、Source eNBとTarget eNBとの間にX2インタフェースを確立する。そして、Source eNBは、ユーザデータをTarget eNBに転送し、以下、ハンドオーバ処理を実行する。
各ネットワーク装置は移動局のハンドオーバ実行時に、対象移動先装置との回線が未確立の場合、アドレス管理NodeへTarget 装置の装置情報(IPアドレス等)を問い合わせることにより、必要 Interfaceを確立し、回線起動後に該Interfaceを経由してハンドオーバ処置をすることが可能になる。
各装置の装置情報管理を一つのNodeに集約させることにより、各装置でそれぞれ情報管理するよりもネットワーク構築の負担は軽減され、システム拡張時にも個別情報管理ノードの情報をアップデートするだけで、移動局からのハンドオーバ毎に回線起動させることができ、オペレータの過剰なシステム設計(置局設計)を軽減させることが可能となる。
図6は、本発明の実施形態に従った無線基地局装置の装置構成図である。
Target eNBの装置情報(IPアドレス等)取得処理は、CPU27で行う。マストヘッド増幅器20−1〜20−3は、送受信信号の増幅を行なう。送信電力増幅器21は、送信信号の増幅を行なう。TRX22−1〜22−3は、送受信部である。BB23−1〜23−3は、ベースバンドユニットである。ベースバンドユニット23−1〜23−3のうちのいずれとデータを授受するかは、スイッチ24によって切り替えられる。データベース28は、無線基地局装置として保持しておくべきデータを格納する。コモンメモリ26は、作業メモリである。CPU27は、無線基地局装置として実行すべき様々な処理を行なう。ハイウェイインタフェース25は、他のネットワーク装置との接続インタフェースである。
図7は、本発明の実施形態に従ったアドレス管理機能を持ったネットワーク構成を示す図である。
移動局13がSource eNB11−1配下からTarget eNB11−2配下にハンドオーバする場合、Source eNB11−1は、アドレス管理部14にTarget eNB11−2のIPアドレスを問い合わせ、取得する。取得したIPアドレスにしたがって、Source eNB11−1とTarget eNB11−2との間にX2インタフェースを確立し、ユーザデータを転送する。
このアドレス管理を行う機能は、独立したノードとして存在させるだけでなく、MME/SAE-GWや他eNB、その他システム構成装置に機能部として持たせることも可能である。
図8は、MME/SAE-GWにアドレス管理機能部を持たせた場合の構成図である。
移動局13がSource eNB11−1配下からTarget eNB11−2配下にハンドオーバする場合、Source eNB11−1は、MME/SAEゲートウェイ10aに搭載されるアドレス管理部14にTarget eNB11−2のIPアドレスを問い合わせ、取得する。取得したIPアドレスにしたがって、Source eNB11−1とTarget eNB11−2との間にX2インタフェースを確立し、ユーザデータを転送する。
図9は、本実施形態を用いたMME/SAE-GW内、eNB間ハンドオーバのシーケンス図である。
ハンドオーバシーケンス中の(1)〜(8)について説明する。
(1)H.O.前の状態。MME/SAE-GWから送られたPacket Dataは、Source eNBを経由し、UEへ送信される。
(2)UEは、近隣のeNBから取得した情報を集約し、Source eNB へMeasurement Reportを送信する。Measurement Reportは、3GPP TS 25.331に規定されているUEから無線基地局への報告であり、移動局が感知した電波の強度状態等の情報が記載され、この情報に基づいて、ハンドオーバを行なうか否かを決定するなどに用いられる。
このとき、Target eNBを含む各eNBは、自eNBを特定できる個別識別IDをUEへ送信する。本実施形態では、Cell-IDの領域を使用することとし、新たにパラメータを追加するためにデータ領域を増やすことはしない。
UEからMeasurement Report を受信したSource eNBは、上記情報を含む報告内容からH.O.に必要な情報を取得する。
(3)Source eNBは、UEのH.O.先であるTarget eNBとX2 Interfaceが確立されているか判定する。確立されていなかった場合、Target eNB の装置情報であるIP アドレスを取得するために、アドレス管理ノードへアドレス解決要求を送信する。
この要求には、先にUEから取得したTarget eNBの個別識別IDであるNode IDが格納されている。オプションとして、ネットワークIDが付与されている場合もある。この要求を受信したアドレス管理ノードは、この情報を元にTarget eNBのIP アドレスを解決する。
アドレス管理ノードは、Node IDと各eNBの装置情報を対応させたデータベースを保持しており、受信したNode IDをキーとして、eNBの装置情報を検索する機能を持つ。また、アドレス管理ノードは、アドレス解決を要求してきたSource eNBの装置情報(IPアドレス等)から、検索対象をUEがH.O.する可能性のあるeNBのみに絞り込むことを可能とする。
本発明を適用したLTEシステムにおいては、装置情報をIPアドレスとし、アドレス管理ノードはNode IDと各eNBのIPアドレスを対応させたデータベースを保持する。また、アドレス解決要求に含まれるSource eNBのIPアドレスで絞込みを行うことで、Node IDは重複可能になり、データ量を少なく抑えることを可能とする。
また、アドレス管理Nodeへの問い合わせを行った結果、回答NGだった場合、Source eNB - Target eNB間でX2 Interfaceを確立することはせず、MME/SAE-GW経由でUser dataを転送する。
Source eNBは、アドレス管理Nodeからアドレス解決応答を受信し、Target eNBのIP アドレスを取得する。これによりSource eNB-Target eNB間にはハンドオーバ用回線であるX2 Interfaceが確立されたことになる。
(4)Source eNBは、Target eNBに対しH.O. Requestを送信し、Target eNBからH.O. Responseを受信することでUEがH.O.に必要な情報を取得する。Source eNBはUEへH.O. Commandを送信することで、Target eNBへ接続するための必要情報を通知する。
(5)MME/SAE-GWからUE向けに送られるPacket DataはSource eNBへ送信される。このとき、Source eNBは(3)で確立したX2 Interfaceを利用し、Source eNBからTarget eNBへ向けて、MME/SAE-GWから受信したPacket Dataを転送する。
(6)UEは、Target eNBへH.O.を実施し、処理が完了した後、Target eNBへH.O.Completeを送信する。H.O.Completeを受信したTarget eNBは、MME/SAE-GWへ向けH.O.Completeを送信する。
H.O.Completeを受信したMME/SAE-GWはPacket Dataの送信先を、Source eNBからTarget eNBへ切り替え、H.O.Complete ACKをTarget eNBへ送信する。
(7)H.O.Complete ACKを受信したTarget eNBは、Release ResourceをSource eNBへ送信し、Source eNB内のTarget eNB向けPacket Data格納バッファを解放する。
(8)H.O.完了後の状態。MME/SAE-GWから送られたPacket Dataは、Source eNBを経由し、UEへ送信される。
図10及び図11は、Cell-IDについて説明する図である。
現在Cell-IDに規定される値は8bitで表現することができる。ただし、実際に使用される範囲はごく狭いものであり、Cell-IDを規定されるbit数以下の値で表現することが可能である。図10は、Cell-ID領域の使用例を示す図である。ただしbit数は一例である。
またオプションとしてネットワーク識別用のID “ネットワークID”を付与することを可能とする。図11は、ネットワークIDを適用した場合のCell-ID領域を示す図である。
本実施形態ではLTEで考案されている従来Cell-IDに割り当てられている領域を、個別識別IDであるネットワークID、Node ID、Cell-IDに分割して使用する。以下にネットワークID、Node IDの説明を記載する。
・ネットワークID:
次世代無線通信ネットワークにおけるそのネットワークを識別するIDである。アドレス管理ノードはこのIDを用いて、アドレス管理ノードで問い合わせが可能かどうかを判定する。
また、次世代無線通信ネットワークでは、WLANやNon 3GPPネットワーク間とのH.O.も想定されているため、このIDを使用することで、H.O.が、LTE内で行われるH.O.なのか、他ネットワーク所属NodeとのH.O.なのかも識別可能とする。
図12は、アドレス管理機能が有するアドレステーブルの一例を示す図である。
アドレス管理機能には、各Source eNBのIPアドレスについて、ハンドオーバする可能性のあるeNBのIPアドレスが登録される。装置情報として登録されるeNBのIPアドレスは、Node IDと対応付けられて登録される。Source eNBから受信されるアドレス解決要求は、パラメータとして、Source eNBのIPアドレス、ネットワークID、Node IDを有しており、図12のようなテーブルを索引することにより、ハンドオーバする先の装置のIPアドレスをアドレス解決応答として、アドレス解決要求元に返送する。
図13〜図16は、アドレス管理ノードのIP絞込み方法を説明する図である。
図13は、A,B,C,DそれぞれのeNBに対し、アドレス管理ノードが接続された図である。図14は、図13におけるアドレス管理ノードが接続された時にアドレス管理ノード内にある、「H.O.可能性のあるeNBの一覧」を示す図である。
図14によれば、Node: Aに対向する接続先NodeはB,Dであり、それぞれNode IDを付与され、装置情報と関連付けて管理されている。
図13のネットワークに新規にNode:Eを配置し、図15のような構成になった場合、アドレス管理ノード内にある、「H.O.可能性のあるeNBの一覧」は、図16のように更新する必要がある。
ネットワークに追加されたNode:Eは、Node:A〜Dのそれぞれのテーブルに、接続先Nodeとして認識されることになる。
以上の更新は、ネットワーク管理者がアドレス管理ノードのテーブルを手動で更新することによって行なう。
図17は、アドレス管理機能へのアドレス問い合わせシーケンスを示す図である。
Source eNBは、アドレス管理機能(ノード)にアドレス解決要求を送信し、アドレス管理機能からアドレス解決応答を受け取る。これにより、Source eNBは、Target eNBのIPアドレスがわかるので、X2インタフェースを確立する。
Cell-ID割り当て領域にオプションであるネットワークIDを付与した場合、アドレス管理ノード内でIPアドレス検索を実施する際、自データベース内に該当するNode IDとIPアドレスの組み合わせが無い場合には、他アドレス管理ノードへの問い合わせを可能とする。
図18は、他ネットワークのアドレス管理ノードへの問い合わせシーケンスを示す図である。
図18では、異なるネットワークAとBの間を、便宜的にルータで接続しているとする。Source eNBは、自ネットワーク(ネットワークA)のアドレス管理機能へ、アドレス解決要求を出す。アドレス管理機能は、ネットワークIDを判定し、ネットワークBへ問い合わせが必要と判断する。すると、ネットワークAのアドレス管理機能は、ネットワークBのアドレス管理機能へアドレス解決要求を出す。ネットワークBのアドレス管理機能がアドレス解決応答をネットワークAのアドレス解決機能へ返すと、これをネットワークAのアドレス管理機能は、Source eNBへ転送する。Source eNBは、これにより、ネットワークBにある、Target eNBの装置情報(IPアドレス等)を取得し、Source eNBとTarget eNBとの間でX2インタフェースを確立する。
この方法を用いれば、Node間をつなぐプロトコル確立シーケンスも同様に確立できる。
また、これまでは3GPPに即した無線通信システムをベースに検討してきたが、WiMAXなどの他無線通信システムでも適用可能である。
図19は、WiMAXネットワークと3GPPネットワーク(LTEネットワーク)を跨ぐインタフェース確立のシーケンスを示す図である。
ここで、 ASN-GWは無線網におけるAAA(roaming manager)、Mobility(Handoff Manager)機能Mobile IP Foreign Agent機能を具備する装置であり、BS(Base Station)はWiMAXネットワークにおける無線基地局装置である。
このとき、LTEネットワーク内に配置されたアドレス管理機能は、WiMAXネットワーク内に配置されたアドレス管理機能とネットワークを跨いで通信することを可能とすることで、Source eNBとBS間でInterfaceを確立する。
LTEネットワークとWiMAXネットワークそれぞれにあるアドレス管理機能は、アドレス管理機能間で接続シーケンスを実行させるが、このときASN-GWを経由する際に影響を与えることはなく、既存のASN-GW装置構成のままアドレス解決を可能とする。
Source eNBは、自ネットワーク(LTEネットワーク)のアドレス管理機能へ、アドレス解決要求を出す。アドレス管理機能は、ネットワークIDを判定し、WiMAXネットワークへ問い合わせが必要と判断する。すると、LTEネットワークのアドレス管理機能は、WiMAXネットワークのアドレス管理機能へアドレス解決要求を出す。WiMAXネットワークのアドレス管理機能がアドレス解決応答をLTEネットワークのアドレス解決機能へ返すと、これをLTEネットワークのアドレス管理機能は、Source eNBへ転送する。Source eNBは、これにより、WiMAXネットワークにある、BSの装置情報(IPアドレス等)を取得し、Source eNBとBSとの間でインタフェースを確立する。
図20は、アドレス解決応答がNGだった場合のシーケンスを示す図である。
Source eNBは、アドレス管理機能にアドレス解決要求を送信するが、アドレス管理機能では、アドレス解決がNGとなるため、Source eNBは、NGとなったアドレス解決応答を受ける。これにより、Source eNBは、Target eNBとのX2インタフェースを確立できず、ユーザデータを送信できない。したがって、Source eNBは、MME/SAEゲートウェイ(aGW)を介して、Target eNBにユーザデータを送信する。
図21は、Source eNBのアドレス解決までのフローを示す図である。
ステップS10において、Source eNBが、Measurement reportを受信する。ステップS11において、Source eNBとTarget eNBとの間にX2インタフェースが確立されているか否かを判断する。ステップS11の判断がYesの場合には、ハンドオーバ処理を実施する。ステップS11の判断がNoの場合には、ステップS12において、アドレス管理ノードへ、アドレス解決を要求する。ステップS13において、アドレス管理ノードからIPアドレスを取得できるか否かを判断する。ステップS13の判断がNoの場合には、MME/SAEゲートウェイ経由で、ユーザデータを送信する方法でハンドオーバを実施する。ステップS13の判断がYesの場合には、ステップS14において、自データベースからTarget eNBのIPアドレスを取得し、Target eNB経由でユーザデータを送る方法でハンドオーバを実施する。
図22は、ネットワーク識別用のネットワークIDが含まれる場合のアドレス解決までのフローを示す図である。
ステップS20において、Source eNBがMeasurement reportを受信する。ステップS21において、Source eNBとTarget eNBとの間にX2インタフェースが確立されているか否かを判断する。ステップS21の判断がYesの場合、ハンドオーバ処理を実施する。ステップS21の判断がNoの場合には、ステップS22において、アドレス管理ノードへ問い合わせを行なう。ステップS23において、アドレス管理ノードから受信したアドレス解決応答に設定されたネットワークIDは自ネットワークのものか否かを判断する。ステップS23の判断がYesの場合、ステップS24において、Node IDからIPアドレスが取得できるか否かを判断する。ステップS24の判断がNoの場合には、MME/SAEゲートウェイ経由のハンドオーバ処理を実施する。ステップS24の判断がYesの場合には、ステップS25において、アドレス管理ノードのテーブルからTarget eNBのIPアドレスを取得し、Source eNBとTarget eNBとの間でノード間インタフェースを確立する。ステップS23の判断がNoの場合、ステップS26において、他ネットワークのアドレス管理ノードへ問い合わせを行なう。ステップS27において、アドレス解決応答を受信する。ステップS28において、アドレス解決が出来ているか否かを判断する。ステップS28の判断がYesの場合には、Source eNBとTarget eNBとの間でノード間インタフェースを確立する。ステップS28の判断がNoの場合には、MME/SAEゲートウェイ経由でハンドオーバ処理を開始する。
以上の実施形態によれば、アドレス管理ノードへTarget eNBのIPアドレスを問い合わせることでX2 Interfaceを確立することが可能となり、X2 Interfaceを経由してユーザデータを転送することが可能になる。

Claims (12)

  1. 移動局と複数の無線基地局装置を備えた通信システムであって、
    第1の無線基地局と第2の無線基地局の間のインタフェースが確立されていない場合に、第1の無線基地局装置配下の移動局が第2の無線基地局装置配下にハンドオーバする時を契機として、該第1の無線基地局装置から、該第2の無線基地局装置のネットワークアドレスの問い合わせを受け付ける問い合わせ受け付け手段と、
    該第1の無線基地局装置のネットワークアドレスと、ハンドオーバ先の候補となる該第2の無線基地局装置のネットワークアドレスとを対応付けて格納するデータベース手段と、
    該問い合わせにしたがって、該データベース手段から該第2の無線基地局装置のネットワークアドレスを取得し、該第1の無線基地局装置へ送信する送信手段とを備え、
    該第1の無線基地局装置が該第2の無線基地局装置との間のインタフェースを確立することを特徴とする通信システム。
  2. 前記問い合わせには、前記第2の無線基地局装置の識別子が含まれることを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記問い合わせには、前記第2の無線基地局装置が所属するネットワークの識別子が含まれることを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  4. 前記問い合わせには、前記第1の無線基地局装置のネットワークアドレスが含まれることを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  5. 前記データベース手段は、前記第1の無線基地局装置のネットワークアドレスごとに、ハンドオーバ先の候補となる前記第2の無線基地局装置の識別子とネットワークアドレスを対応付けたテーブルを格納しており、異なるテーブル間では、該第2の無線基地局装置の識別子の重複を許した構成となっていることを特徴とする請求項2に記載の通信システム。
  6. 前記第1の無線基地局装置が所属するネットワークと、前記第2の無線基地局装置が所属するネットワークが異なる場合、該第2の無線基地局装置が所属する通信システムに、該第2の無線基地局装置のネットワークアドレスの送信を依頼することを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  7. 請求項1の通信システムの機能は、独立したネットワークノードとして構成されることを特徴とする通信システム。
  8. 請求項1の通信システムの機能は、無線基地局装置に搭載されることを特徴とする通信システム。
  9. 請求項1の通信システムの機能は、無線基地局制御装置に搭載されることを特徴とする通信システム。
  10. 請求項1の通信システムが、前記第2の無線基地局装置のネットワークアドレスを取得できない場合には、前記第1の無線基地局装置と該第2の無線基地局装置は、基地局制御装置を介して通信を行なうことを特徴とする通信システム。
  11. 無線通信システムであって、
    移動局は、近隣の基地局からの電波の強度状態と当該基地局を特定する識別情報とを対応付けた測定結果報告を第一の基地局に送信する手段を備え、
    前記第一の基地局は、前記測定結果報告を受信し、前記測定結果報告に基づいて前記移動局がハンドオーバすべき他の基地局である第二の基地局を選択したときに、前記第二の基地局と前記第一の基地局との装置間接続が確立されていない場合、前記測定結果報告から取得される第二の基地局を特定する識別情報を用いて、前記第二の基地局と前記第一の基地局との装置間接続を確立するためのアドレス情報を管理装置に問い合わせる手段を備え、
    前記管理装置は、基地局装置を特定する識別情報と当該基地局装置のアドレス情報とを対応付けて記憶しており、前記問い合わせに応じて前記第二の基地局を特定する識別情報に対応するアドレス情報を前記第一の基地局へ返信する手段を備え、
    前記第一の基地局は、前記管理装置から返信されたアドレス情報を用いて、前記第二の基地局との装置間接続を確立させ、前記装置間接続を介して前記移動局宛てのデータを前記第二の基地局へ転送する手段を更に備え、
    前記移動局は、前記第二の基地局へのハンドオーバを実施した場合、前記第一の基地局から前記第二の基地局へ転送されたデータを、前記第二の基地局から受信する手段を更に備える、
    ことを特徴とした無線通信システム。
  12. 無線通信システムにおける基地局であって、
    近隣の基地局からの電波の強度状態と当該基地局を特定する識別情報とを対応付けた測定結果報告を移動局から受信する手段と、
    前記測定結果報告に基づいて前記移動局がハンドオーバすべき他の基地局が選択された場合であって、当該基地局と前記他の基地局との装置間接続が確立されていないとき、前記測定結果報告から取得される前記他の基地局を特定する識別情報を用いて、当該基地局と前記他の基地局との装置間接続を確立するためのアドレス情報を問い合わせる手段と、
    前記管理装置から、前記問い合わせに応じて前記他の基地局を特定する識別情報に対応する前記他の基地局のアドレス情報を受信する手段と、
    前記管理装置から受信した前記他の基地局のアドレス情報を用いて、前記他の基地局との装置間接続を確立させ、前記確立された装置間接続を介して前記移動局宛てのデータを前記他の基地局へ転送して、当該基地局から前記他の基地局へハンドーバを実施した移動局へ前記他の基地局を経由してデータを伝送する手段とを備える、
    ことを特徴とした基地局。
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