JP5016013B2 - 動力作業機 - Google Patents

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    • F16D43/18Automatic clutches actuated entirely mechanically controlled by angular speed with centrifugal masses actuating the clutching members directly in a direction which has at least a radial component; with centrifugal masses themselves being the clutching members with friction clutching members

Description

本発明は、原動機からの動力を遠心クラッチおよび伝動軸を介して作業部に伝達する動力作業機に関する。
従来、刈払機や剪枝機等の動力作業機は、その形状による作業性の良さ等から多肢に利用されている。このような動力作業機の一例である携帯型の刈払機は、たとえば、遠心クラッチが付いたエンジンを備える原動機ユニットと、後述の伝動軸が内部に配置される操作管と、スロットルレバーを有するハンドルと、草等を刈る刃(刈刃)を備えた刈刃部(作業部)と、前記操作管内に配置されて原動機ユニットから刈刃部に動力を伝達する伝動軸等とから構成されている。
このような動力作業機においては、原動機としてのエンジンの加減速時におけるトルク変動や刈刃の負荷変動等により伝動軸に捩れ力が発生すると、前記捩れ力による捩れとそのスプリングバックとによりエンジンに捩れ振動が発生する。
このような捩れ振動は操作管やハンドルにも振動やぶれを誘発させ、この振動やぶれが作業者に伝わると、作業者に対して不快感を与えたり、作業者の疲労の原因となったりする。
そこで、この振動を抑制する目的で捩りコイルバネを内蔵した振動吸収継手を遠心クラッチのクラッチドラムと伝動軸(従動軸)との間に配置したものが提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特許第4167679号公報 特開2005−168339号公報
ところで、上述の特許文献1,2の振動吸収継手が伝動軸とクラッチドラムとにそれぞれスプライン結合されているので、構造上、これらスプライン結合部分に多少のがたがある状態となる。この場合に、動力作業機の高速運転時に、ある程度の重量を持った振動吸収継手が上述のがたに基づく芯ずれ状態で高速回転することにより、回転振動が発生してしまう。この回転振動が上述の捩れ振動と同様に作業者に不快感を与えたり、作業者の疲労の原因となってしまう可能性がある。
また、特許文献1,2の携帯型刈払機は、従来の携帯型刈払機に、新たに上述の振動吸収継手を純粋に追加する構造である。また、振動吸収継手は、互いに回転可能でスプライン結合部を持つ一組の筒状部材と捩りコイルバネで構成され、さらに、特許文献1では、捩りコイルバネの捩れ量の上限を規制する回転ストッパが設けられていることにより、ある程度の重量を有する。以上のことから、従来の刈払機では、ある程度の重量を有する振動吸収継手の分だけ携帯型刈払機の重量が増加してしまうという問題がある。
本発明は、前記事情に鑑みて為されたものであり、原動軸と遠心クラッチの原動側部材との間に防振部材を設けることにより、構成を簡略化し、捩れ振動を防振するために必要な重量の増加を抑制するとともに、遠心クラッチと原動軸との間に防振構造を設けることにより、遠心クラッチ切断時に原動側部材と原動軸との間に防振部材に基づく相対的な回転が発生するのを防止することができる動力作業機を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は、原動軸(12)に接続された原動側部材(24,30)と、従動軸(1)に接続された従動側部材(16)とを備え、前記原動側部材(24,30)と前記従動側部材(16)とを接続して前記原動軸(12)側から前記従動軸(1)側に動力を伝達する接続状態と、前記接続を解除した切断状態とに切替可能な遠心クラッチ(10)を介して原動機(4)から作業部(3)に動力を伝達する動力作業機において、前記原動軸(12)から前記遠心クラッチ(10)の原動側部材(24,30)に動力を伝動するとともに、前記原動機(4)側と前記作業部(3)側との相互の回転振動を防振する防振部材(15)と、前記遠心クラッチ10が切断状態の場合にのみ、前記防振部材(15)を介さずに前記原動側部材(24,30)と前記原動軸(12)とを一体に回転可能に固定するロック手段(25,40,42)とを備えることを特徴とする。
なお、上記における括弧内の符号は、図面において対応する要素を便宜的に表記したものであり、したがって本発明は図面上の記載に限定されるものではない。これは、「特許請求の範囲」の記載についても同様である。
本発明の動力作業機によれば、防振部材が遠心クラッチの原動側部材(たとえば、クラッチボス)と原動軸との間に配置されて原動軸から遠心クラッチの原動側部材に動力を伝達するようになっているので、従来のように遠心クラッチと伝動軸との間の継手としてスプライン結合部を有する二つの筒状部材を用いる必要がない。また、遠心クラッチの従動側部材(たとえば、クラッチドラム)と伝動軸とを直結することができる。したがって、従来の振動吸収継手のように、ガタによる回転振動が発生しない。
また、遠心クラッチと原動機の原動軸との間に防振部材が配置されるので、遠心クラッチとたとえば原動機としてのエンジンとを一体の原動機ユニットとすると、当該原動機ユニットより刈払部等の作業部側を捩り振動を防止する機構を持たない従来の構造と同様にすることができる。すなわち、従来の構成において、原動機ユニット部分を代えるだけで、本発明の動力作業機とすることができる。
また、遠心クラッチの原動側部材と原動軸との間に防振部材があることから、遠心クラッチの接続および切断にかかわらず、防振部材に原動軸から回転力が伝達され、そのままでは、遠心クラッチの切断時も防振部材を介して原動側部材が回転することになり、振動を防止する防振部材により原動側部材と原動軸との間に回旋運動(相対的な回転)が生じてしまう。
特に、原動機としてエンジンを用いた場合には、エンジンの不整燃焼に起因する原動軸の角速度変化は遠心クラッチが切断状態となったアイドリング時に最大となるため、防振部材により遠心クラッチの原動側部材と原動軸との間に相対的に大きな回転が生じてしまう。
ここで、遠心クラッチの切断時は、従動軸(伝動軸)が回転しないことにより、従動軸で捩り振動が発生せず、防振部材による防振の必要がないのに、上述の原動軸と原動側部材との間の相対的な回転で余計な負荷がかかることになるが、本発明では、ロック手段により、遠心クラッチの切断時は、原動軸と遠心クラッチの原動側部材とが一体に回転可能に固定されるので、原動軸と遠心クラッチとの間で相対的な回転が生じず、余計な負荷がかかるのを防止することができる。
本発明の実施の形態に係る動力作業機としての刈払機を示す斜視図である。 前記刈払機を示す要部断面図である。 前記刈払機を示す要部分解斜視図である。 前記刈払機を示す要部分解斜視図である。 図2のB−B矢視断面図である。 図2のB−B矢視断面図である。 図2のA−A矢視断面図である。 図2のA−A矢視断面図である。 図2のA−A矢視断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る動力作業機としての刈払機を示す斜視図であり、図2は前記刈払機を示す要部断面図であり、図3および図4は前記刈払機を示す要部分解斜視図であり、図5および図6は図2のB−B矢視断面であり、図7〜図9は図2のA−A矢視断面図である。
図1に示すように、この実施形態に係る携帯型の刈払機は、内部に後述の伝動軸1(図2に図示)が配置される操作管2と、操作管2の前端部に設けられる刈刃部3と、操作管2の後端部に設けられる原動機部4と、操作管2の中央より少し後ろ側に設けられたハンドル5とを備えている。
刈刃部3は、刈刃6と刈刃6の後ろ側を覆う刈刃カバー7と、伝動軸1から刈刃6に回転力を伝動するギア(図示略)と、当該ギアを覆うギアカバー8とを備えている。
また、原動機部4は、燃料タンク、リコイルスタータ等が付設されるとともに遠心クラッチ10(図2に図示)が付いた原動機としてのエンジン9を備えている。
また、エンジン9に接続された遠心クラッチ10、遠心クラッチ10に接続される伝動軸1の後端部および操作管2の後端部が、エンジン9に設けられたファンカバー11により覆われている。
ファンカバー11に覆われた部分には、図2から図9に示すように、エンジン9の出力軸(原動軸12)としてのクランク軸の先端部から遠心クラッチ10を介して伝動軸1に至る動力伝達機構(動力伝達経路)が設けられている。
この動力伝達経路は、エンジン9の原動軸12と一体に回転するマグネトロータ13と、動力の伝達・遮断を行う遠心クラッチ10と、マグネトロータ13と遠心クラッチ10との間の動力伝達部材であって、マグネトロータ13(原動軸12)の回転を遠心クラッチ10に伝達するための捩りコイルバネ15とを備えている。
また、遠心クラッチ10を介して動力が伝達される伝動軸1は、その一端が遠心クラッチ10の後述の従動側部材である有蓋円筒状のクラッチドラム16と一体に回転するように当該クラッチドラム16に連結されている。伝動軸1の他端が上述のようにギアを介して刈刃6を回転駆動可能に当該刈刃6に連結されている。
クラッチドラム16および伝動軸1は、操作管2に固定されているファンカバー11に取り付けられたベアリング(ラジアルボールベアリング)17を介して、ファンカバー11および操作管2に回転自在に支持されている。ファンカバー11に接続される操作管2の後端部および当該ファンカバー11の内側には、伝動軸1を囲むように円筒状の振動吸収部材18が設けられている。
原動軸12の先端部には、先端側(刈刃6側)に向かうほど径を縮小させるテーパ部が設けられるとともに、さらに先端側に雄ネジが設けられている。マグネトロータ13は、円板状に形成され、その中央にテーパ上の貫通孔20が形成され、この貫通孔20に原動軸12の先端側のテーパ部を挿入させることにより原動軸12にマグネトロータ13が装着されている。
また、原動軸12の先端部の雄ネジは、マグネトロータ13を貫通した状態で、シャフト21を貫通するように形成されたネジ孔(雌ネジ)の後端部に螺合している。このシャフト21によって、マグネトロータ13がシャフト21に締結され、マグネトロータ13と原動軸12が一体に回転可能となっている。また、シャフト21とマグネトロータ13の間にはワッシャ22が介在している。
マグネトロータ13の先端側の前面には、回転中心から所定距離の位置で、かつ、マグネトロータ13の中心を通る一つの直線上に配置された一対のロータ突出部(ボス)23が設けられている。一対のロータ突出部23は、マグネトロータ13の中心を挟む位置に配置されており、マグネトロータ13の中心に対して互いに180度ずれた位置に配置されている。ロータ突出部23は、円筒状で、軸方向がマグネトロータ13の回転中心軸および原動軸12の軸方向に平行とされ、マグネトロータ13の前面から先端側に突出した状態に形成されている。
シャフト21は、先端部を除く全体が概略円筒状とされるとともに、この円筒部分の後端側より先端側の方が径が小さくされることにより先端側が小径部、後端側が大径部とされ、小径部と大径部との間に段差を有し、この段差より先端側の小径部の周囲に後述のクラッチボス24が回転自在に配置されている。すなわち、クラッチボス24の中央部に設けられた貫通孔34にシャフト21の小径側となる先端側部分が挿入され、シャフト21を中心としてクラッチボス24が回転自在に配置されている。
シャフト21の先端部は、四角形状(正方形状)の回り止め形状を有し、このシャフト21の先端部に歯車形状を有するディスク25が固定される。ディスク25は、その中央部に前記シャフト21の先端部とほぼ同形状(クリアランス分だけ僅かに大きい形状)となる四角形状の孔を有し、当該孔にシャフト21の先端部が挿入されてシャフト21と一体に回転するようになっている。
また、シャフト21のネジ孔の先端部にはワッシャ28を介してボルト29が螺合され、ボルト29によりシャフト21にディスク25が締結されている。なお、ボルト29を締め付けることで、ディスク25がシャフト21に締結されるとともに、シャフト21が締め付けられることで、原動軸12にマグネトロータ13が締結された状態となる。
この際にシャフト21と原動軸12とは同軸上に配置されている。また、原動軸12とマグネトロータ13には、図示しないキー溝が形成されるとともに、これらキー溝の両方に渡ってキーが挿入されることで回り止め構造が設けられ、原動軸12とマグネトロータ13とが一体に回転するようになっている。
遠心クラッチ10は、前記原動側部材としてのクラッチボス24およびクラッチシュ30と、従動側部材としてのクラッチドラム16と、一対のクラッチシュ30を互いに引き付けるクラッチバネ31とを備えている。
クラッチボス24は、概略直方体形状を成し、中央部には、直方体の長手方向と直角な向きに突出する円筒部32が設けられている。クラッチボス24の円筒部32の部分には、円筒部32内と連通してクラッチボス24を貫通する貫通孔34が設けられている。また、長手方向の両端部の端面には、それぞれ貫通孔34の軸方向と直交する方向に沿った溝35が形成されている。クラッチボス24は、円筒部32を後端側(エンジン9側)に、向けた状態で、シャフト21の先端側の小径部が円筒部32内の貫通孔34に挿入されている。貫通孔34の内径は、シャフト21の小径部よりクリアランス分だけ大きく、大径部より小さい。したがって、クラッチボス24は、シャフト21が挿入された状態で、その後端側の位置がシャフト21の小径部と大径部との間の段差により規制されている。
また、クラッチボス24を取り付けた後に、シャフト21の先端部には、貫通孔34より径の大きい前記ディスク25が上述のようにボルト29およびワッシャ28で固定されており、クラッチボス24の先端側(刈刃6側)への移動がこのディスク25により規制されている。すなわち、クラッチボス24は、シャフト21の段差とシャフト21の先端部に締結されたディスク25とにより、伝動軸1の軸方向に沿った前後位置を規制されているとともに、シャフト21の軸回りに回転自在とされている。
また、クラッチボス24には、クラッチ突出部(ボス)37が設けられている。このクラッチ突出部37は、クラッチボス24の後端側(エンジン9側)を向いた側面の長手方向の両端部から伝動軸1の軸方向に沿って後端側に突出している。ここで、伝動軸1とシャフト21とクラッチボス24とマグネトロータ13とは、同軸上に配置されており、マグネトロータ13のロータ突出部23と、クラッチボス24のクラッチ突出部37との軸心からの距離がほぼ同じとなっている。また、ロータ突出部23の先端部とクラッチ突出部37の先端部との前後位置がほぼ同じとなっている。したがって、マグネトロータ13とクラッチボス24とが相対的に回転した場合に、ロータ突出部23と、クラッチ突出部37とが接触して、マグネトロータ13とクラッチボス24との相対的な回転を規制するようになっている。これにより、後述の捩りコイルバネ15の捩れ方向の変形量を規制するようになっている。
クラッチシュ30は、概略板状で、外周側が半円より短い円弧状に形成され、円弧の両端部をつなぐ弦となる部分の中央部に四角形状の凹部38が形成され、凹部38の開口の底部となる内側面には、突条39が形成されている。凹部38には、クラッチボス24の長手方向の端部が挿入されるようになっており、クラッチボス24の溝35にクラッチシュ30の突条39が挿入されるようになっている。これにより、クラッチシュ30は、クラッチボス24に対して溝35の深さ方向(凹部38の深さ方向で、回転中心に対して径方向)に沿って移動自在に支持された状態となっている。このクラッチシュ30の移動方向は、クラッチボス24の回転中心(伝動軸1と同軸となる軸心)を通る一つの直線に沿ったものであり、半径方向となるとともに、クラッチボス24の長手方向に沿ったものとなる。
言い換えると、クラッチシュ30は、クラッチボス24の長手方向の両端部にそれぞれ移動自在に係合しており、上述の移動方向に沿って互いに近づく方向と互いに離れる方向に移動自在となる。また、二つのクラッチシュ30は、それぞれ左右端部がクラッチバネ(引張コイルバネ)34により連結された状態となっている。そして、クラッチボス24が後述のように回転した場合に、クラッチシュ30もクラッチボス24と一体に回転し、遠心力によりクラッチシュ30どうしが互いに離れる方向に移動するが、この際には、クラッチボス24の回転速度(マグネトロータ13および原動軸12の回転速度)が速くなり、クラッチシュ30に作用する遠心力がクラッチバネ31の付勢力を超えることで、クラッチシュ30がそれぞれ離れる方向に移動し、後述のようにクラッチシュ30の円弧状の外周面がクラッチドラム16の内周面に当設する。なお、クラッチシュ30の円弧状の外周面の半径と、クラッチドラム16の円状の内周面の半径とはほぼ同じとなっているとともに、クラッチシュ30の外周面にはクラッチドラム16の内周面に当接する円弧板状の当接板が取り付けられている。
また、クラッチボス24の回転速度が遅くなると、クラッチシュ30に作用する遠心力よりクラッチバネ31の付勢力が大きくなり、クラッチシュ30が互いに近づく方向に移動する。
これにより、クラッチシュ30の外周面がクラッチドラム16の外周面から離れる。
また、クラッチシュ30がクラッチドラム16の内周面から離れた状態で、歯車状のディスク25と、クラッチシュ30の弦となる側面の凹部38により形成された左右2箇所の角部40が、ディスク25の外周面に歯車状に多数並んで形成された溝部42に勘合するようになっている。この状態で、ディスク25を介して、原動軸12、マグネトロータ13およびシャフト21と、クラッチシュ30およびクラッチボス24とが一体に回転する状態となる。
また、クラッチボス24は、シャフト21に対して回転自在となっているが、クラッチボス24は、防振部材としての捩りコイルバネ15を介してマグネトロータ13に接続され、マグネトロータ13に連動して回転するようになっている。
捩りコイルバネ15は、その内径がシャフト21の大径部およびシャフト21の小径部が挿入されたクラッチボス24の円筒部32の外径より少し大きく、これらシャフト21の大径部および円筒部32の外周を囲むように配置される。この状態で捩りコイルバネ15は、クラッチボス24の後側面とマグネトロータ13の前側面との間に配置されている。
また、捩りコイルバネ15の両端部には、捩りコイルバネ15の軸方向に平行な直線状の固定部41,46が形成されている。そして、捩りコイルバネ15の先端側の固定部41は、クラッチボス24に形成された係止孔43に挿入されて捩りコイルバネ15とクラッチボス24が連結されている。また、捩りコイルバネ15の後端側の固定部46は、ワッシャ22に形成された係止孔44を貫通してマグネトロータ13に形成された係止孔45に挿入されて捩りコイルバネ15とマグネトロータ13が連結されている。
したがって、マグネトロータ13とクラッチボス24とが相対的に回転した場合に、捩りコイルバネをその捩る方向もしくはその捩れを緩める方向に弾性変形させることになる。
クラッチドラム16は、有蓋円筒状で上述のように伝動軸1と一体に回転可能に接合され、ベアリング17に支持されている。また、内部には、上述のようにクラッチボス24およびクラッチシュ30が配置されている。
以上のような動力作業機においては、エンジン9が駆動されると、原動軸12が回転するとともに原動軸12と一体にマグネトロータ13、シャフト21およびディスク25が回転する。そして、図5に示すように、ディスク25の外周面の溝部42がクラッチシュ30の前記角部40に嵌合し、シャフト21およびディスク25の回転がクラッチシュ30に伝動され、クラッチシュ30およびクラッチボス24を原動軸12と一体に回転させる状態となる。すなわち、遠心クラッチ10の原動側部材であるクラッチシュ30およびクラッチボス24が原動軸12と一体に回転する状態、すなわち直結状態となる。
この状態では、原動軸12およびマグネトロータ13と、クラッチシュ30およびクラッチボス24との間に回転差が生じない。この際に、エンジン9はアイドリング状態で回転数が小さく、一対のクラッチシュ30に作用する遠心力がクラッチバネ31の付勢力より小さく、クラッチシュ30は互いに近づいた状態で上述のようにディスク25に嵌合するとともに、クラッチドラム16の内周面からクラッチシュ30の外周面が離れた状態となっている。したがって、クラッチドラム16にエンジン9の回転が伝達されず、伝動軸1および刈刃6は回転せずに停止した状態となっている。
このアイドリング時には、エンジン9の不整燃焼に起因する原動軸12およびマグネトロータ13の大きな角速度変化が生じる可能性があるが、上述のように原動軸12と切断状態の遠心クラッチ10の原動軸12に接続される原動側部材としてのクラッチボス24およびクラッチシュ30とが一体に回転する状態となっているので、上述の角速度変化に基づいて原動軸12およびマグネトロータ13と、クラッチボス24およびクラッチシュ30との間で回転角度差が生じることがない。したがって、遠心クラッチ10の切断時に意味なく原動軸12およびマグネトロータ13と、クラッチボス24およびクラッチシュ30との間で相対的な回転が生じることによる振動の発生を防止することができる。
アイドリング状態からスロットルレバー50を操作してエンジン9の回転数を上昇させると、図6に示すように、一対のクラッチシュ30は、回転速度の増加に基づいてクラッチバネ31の付勢力より遠心力が大きくなり、一対のクラッチシュ30が互いに離れるように移動し、クラッチシュ30の外周面がクラッチドラム16の内周面に当接して、遠心クラッチ10が接続状態となるとともに、クラッチシュ30の角部40と、ディスク25の溝部42とが離れて、角部40と溝部42との嵌合が解除され、クラッチシュ30がディスク25に対して回転自在な状態となるが、クラッチボス24が捩りコイルバネ15を介してマグネトロータ13に接続されていることにより、原動軸12およびマグネトロータ13の回転が捩りコイルバネ15を介してクラッチボス24およびクラッチシュ30に伝動される。
この状態では、原動軸12およびマグネトロータ13と、クラッチボス24およびクラッチシュ30とが相対的に回転可能となるように、捩りコイルバネ15が弾性変形する状態となる。
したがって、この状態では、作業中にエンジン9の加減速によるトルク変動や刈刃負荷(作業負荷)の変動により、マグネトロータ13と刈刃6との間の伝動軸1および遠心クラッチ10からなる動力伝達経路において、正転方向または逆転方向に捩れ方向の力が発生すると、遠心クラッチ10のクラッチボス24とマグネトロータ13とを連結している捩りコイルバネ15が弾性変形することで、上述のように発生した捩れ方向の力が減衰される。よって、捩れ方向の力による伝動軸1の捩れ振動の発生を抑制することができる。
この際には、ベアリング17により回転自在に支持されるクラッチドラム16にクラッチシュ30が圧接されて一体に回転し、クラッチボス24は、シャフト21に対して僅かなクリアランスを持ってほとんどガタが無い状態で回転し、高速回転となっても回転振動の発生を抑制することができる。
また、草を刈る際の刈刃6の負荷が極めて大きくなるなどして、捩りコイルバネ15では減衰させることが難しいほどの強い捩り方向の力が動力伝達経路に働いた場合は、マグネトロータ13とクラッチシュ30およびクラッチボス24との間での相対的な回転角度差が大きくなり、上述のクラッチボス24のクラッチ突出部37とロータ突出部23とが当接し、マグネトロータ13とクラッチボス24との相対的な回転角度差がさらに大きくなるのが規制される。なお、この例では、一対のクラッチ突出部37と一対のロータ突出部23とが配置されているので、相対的な回転角度の範囲は、正転方向および逆転方向合わせて180度より小さくなっている。たとえば、マグネトロータ13とクラッチシュ30との間に捩れ方向に力が作用していない状態では図7に示すように、クラッチ突出部37とロータ突出部23とが互いに回転中心を挟んで90度ずれた状態で配置され、捩れ方向の力が作用すると、図8に示すようにクラッチ突出部37とロータ突出部23とが互いに近づき、さらに捩れ方向の力が強くなると、図9に示すように、クラッチ突出部37とロータ突出部23とが接触することになる。
そして、スロットルレバー50から手を離してアイドル位置とすると、エンジン9がアイドリング時の回転数となり、遠心クラッチ10において、クラッチシュ30の遠心力が小さくなり、クラッチシュ30がクラッチバネ31の付勢力により互いに近づいて、クラッチドラム16から離れ、遠心クラッチ10が切断状態となる。
この際には、クラッチシュ30が回転中心に近づくことで、クラッチシュ30の角部40がディスク25の溝部42に嵌合し、クラッチシュ30およびクラッチボス24がディスク25およびシャフト21を介して原動軸12およびマグネトロータ13と一体に回転可能な状態に戻り、アイドリング時にクラッチシュ30とマグネトロータ13との間で相対的に回転角度が変化するのが防止される。
この例の動力作業機によれば、クラッチボス24とマグネトロータ13とに連結された捩りコイルバネ15により伝動軸1の振動が抑制されるとともに、クラッチボス24とマグネトロータ13との回転角度差が大きくなって捩りコイルバネ15の弾性変形量が大きくなるとクラッチ突出部37とロータ突出部23とが当接して捩りコイルバネ15の弾性変形量を制限することにより捩りコイルバネ15の耐久性を向上することができ、さらに、伝動軸1への回転の伝動が遮断されるアイドリング時にクラッチボス24とマグネトロータ13との間に回転角度の差が生じるのを防止できる。
1 伝動軸(従動軸)
3 刈刃部(作業部)
4 原動機部
9 エンジン(原動機)
10 遠心クラッチ
12 原動軸
15 捩りコイルバネ
16 クラッチドラム(従動側部材)
24 クラッチボス(原動側部材)
25 ディスク(ロック手段)
30 クラッチシュ(原動側部材)
40 クラッチシュの角部(ロック手段)
42 ディスクの溝部(ロック手段)

Claims (1)

  1. 原動軸(12)に接続された原動側部材(24,30)と、従動軸(1)に接続された従動側部材(16)とを備え、前記原動側部材(24,30)と前記従動側部材(16)とを接続して前記原動軸(12)側から前記従動軸(1)側に動力を伝達する接続状態と、前記接続を解除した切断状態とに切替可能な遠心クラッチ(10)を介して原動機(4)から作業部(3)に動力を伝達する動力作業機において、
    前記原動軸(12)から前記遠心クラッチ(10)の原動側部材(24,30)に動力を伝動するとともに、前記原動機(4)側と前記作業部(3)側との相互の回転振動を防振する防振部材(15)と、
    前記遠心クラッチ10が切断状態の場合にのみ、前記防振部材(15)を介さずに前記原動側部材(24,30)と前記原動軸(12)とを一体に回転可能に固定するロック手段(25,40,42)とを備えることを特徴とする動力作業機。
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