JP5010580B2 - ファスナ取り付け工具 - Google Patents

Description

本発明は、ファスナ取り付け工具に関する。本発明は、相対引き付け動作によってブラインドリベット又はボルトを取り付けるように空気作動され、且つ相対引き付け動作をもたらすヘッドピストンの引き付け行程を油圧で動作させるための空気圧／油圧増圧器を組み込むことができるタイプの、ファスナ取り付け工具に特に適用可能である。

当該工具は、長年にわたりよく知られている。当該工具の典型的な例は、本出願人の以前の明細書国際公開ＷＯ第９６／３８２４５号に記載されており、当該工具の構成、動作、及び実施要件に関するさらなる情報は上記明細書を参照されたい。

通常、この種のブラインドリベット工具では、折れたリベットステムをリベット打ち装置の後部にある回収ボトル内に進ませるために、ホース及び継手によって圧縮空気流が工具に供給され、続いてヘッドピストン内に見られる中央ボアを通して送られる。さらに、同じ供給源からの圧縮空気が真空発生器を通して送られる。真空発生器は、リベット打ち前にガン内の所定位置にブラインドリベットを保持するために真空を形成する。

圧縮空気の無駄及び関連する排気の騒音を防止するために、工具を使用する予定が長期間ない場合には真空発生器及びステム排出システムへの圧縮空気の供給をオフにできることが有利である。

従来のファスナ取り付け工具では、空気がピストンのボア及び後部に送られる際に通る弁を手動調整することによって、ステム排出システム及び真空発生器への給気を制御することが可能である。しかしながら、この弁の手動調整には、一般ユーザに不都合なねじ回し又は他の工具の使用が必要である。また、弁は、工具内の寸法の異なるファスナに必要なさまざまな空気流に対応するように使用されることしか意図されておらず、またそのようにしか設計されていない。

代替的に、圧縮空気流を工具に供給するホースは、工具への空気流を完全に止めるために使用され得る遮断弁を有する。これは、通常の工具使用に関連する動作がないため、上述の弁の閉鎖と同じくオペレータ側の意識的行為を必要とする。

欧州特許第１０１３３５８号には、ファスナ取り付け工具が記載されており、これは２つの「トリガ」を有する。第１のトリガは、ファスナを取り付ける機構を起動する。第２のトリガは、第１のトリガとは別に設けられ、工具内への空気流を制御する。第２のトリガを押すと、「制御ボルト」が起動されて圧縮空気接続を提供する。解除されると、制御ボルトが停止されて圧縮空気流が止まる。２つのトリガは、互いに離れて設置され、第２のトリガは工具のハンドルの前部に設置される。

ドイツ特許ＤＥ１００１１３０５号及び実用新案ＤＥ２００１１３４４号には、ハンドルを握ると圧縮空気流を起動するセンサがハンドルの前部にある同様の機構が記載されている。ファスナ取り付け機構を起動するために第２の別個のトリガが設けられる。

本発明の一態様によれば、ブラインドファスナを取り付けるためのファスナ取り付け工具であって、工具を通る空気流を制御する空気弁と、ファスナを取り付ける作動手段とに接続されるトリガを備え、トリガは、弁が工具に空気流が通るのを防止するように構成される、第１の位置と、トリガが作動手段を起動してファスナの取り付けを行わせ、且つ弁が工具に空気流を通すように構成される、第２の位置とを有する、ブラインドファスナを取り付けるためのファスナ取り付け工具が提供される。

好ましくは、トリガは、作動手段を起動せずに工具に空気流を通すことができるようにする、中立位置も有する。弁は回転弁であってもよい。

好ましくは、トリガは、工具ハンドルに向かう延長部が設けられている。延長部は、ヨーク構成部で終端し、且つ弁の回転軸と概ね平行に弁から延びるピンと係合する。

好ましくは、ヨーク及びピンは、トリガが第２の位置にあるときにピンに荷重が加わらず、且つトリガを中立位置と第２の位置との間で移動させたときに弁の位置が変わらないように係合される。

本発明の別の態様によれば、ピボット点に回転可能に取り付けられるトリガであって、工具に向かう延長部を含み、延長部は遠位端にヨークを有する、トリガと、空気を流し通す通路及び弁の回転軸と概ね平行な方向に弁から延びるピンを有する回転弁とを備えるファスナ取り付け工具が提供される。このファスナ取り付け工具において、ヨークは、トリガが移動すると弁が移動して通路を遮断するように、ピンと係合するように配置される。トリガはさらに、第２の位置にあるときにファスナを取り付ける手段を作動させるようになっている。

ハンドヘルドリベット打ち工具の包括的構成は、国際公開ＷＯ第９６／３８３４５号に記載されているものと同様であり、当該工具の構成及び動作の説明は上記明細書を参照されたい。工具は、空気圧／油圧増圧器を含み、ホースを通して圧縮空気が供給される。外部トリガを押すと、増圧器が作動されてヘッドピストンをボアに沿って駆動し、工具の鼻先に挿入されているブラインドリベットのピンテールをジョーアセンブリに掴ませて引かせる。ブラインドリベットの本体は変形し、最終的にはリベットのピンが折れてジョーが折れたピンテールを掴んだまま後退する。ジョーがピンテールを離すと、ピンテールはボアの中央に沿って延びる管に沿って後方に排出される。管は、ボアの後端に固定されるコネクタブロックを通してボア内に通じている。

ボアからコネクタブロックを通してコレクタボトルまでピンテールを進めるために、ピストンの後ろのボアからボアに沿って圧力下で空気が供給され続ける。

新たな構成では、トリガ１０が回転弁１２に連結され、図１〜図４にそれぞれ示す３つの位置を取り得る。

図１及び図２に示すような中立位置では、空気が真空発生器及びステム排出システムまで流れるが、リベット打ち動作は行われない。

図３に示す第１の位置では、真空発生器及びステム排出システムは、回転弁によって給気を遮断することによって停止させられる。

図４の第２の位置では、工具を使用してリベットが取り付けられる。

好ましくは、トリガ１０は、工具のピボット点１１に回転可能に取り付けられ、遠位端にヨーク１４がある延長部を有する。ヨーク１４は、弁上のピン１６と係合する。そのため、トリガ１４の回転移動によって弁１２が回転する。

図１及び図２では、トリガ１０は「中立位置」にある。この位置では、弁１２は開いており、入口１８から真空発生器及びステム排出機構に圧縮空気を連通させる。空気は、入口１８から弁１２のボア２０を通じて出口２２まで通り、出口２２は真空発生器及びステム排出機構に通じる。

トリガ１０が回転移動すると、それに対応して延長部及びヨーク１４が移動する。これにより、ピン１６の移動及び弁１２の回転が得られる。弁の回転が、図３に示すように入口１８及び出口２２に対するボアを変える。工具がしばらくの間使用されない場合、オペレータは、この機能を用いて真空発生器及びステム排出機構への給気を止めることができる。

弁がこの位置にあることは、圧縮空気が弁１２のボアを通過することができず、それゆえ、真空システムが無効になって、圧縮空気の無駄が防止されることになる。

図４は、完璧を期して示されるものであり、トリガの第２の位置を示す。図４では、トリガ１０が押されることにより、上述のように増圧器が作動されてブラインドリベットの取り付けが行われる。

ヨーク１４及びピン１６は、ヨーク１４の移動が必然的にピン１６及び弁１２の運動を引き起こすほど精密には係合されないことが好都合である。むしろ、ヨーク１４とピン１６との間に隙間を設けることが好ましい。トリガ１０が移動してファスナの取り付けを開始するように使用するときに、ヨーク１４が回転移動してもピン１６が大きく移動しないように、この隙間は構成されるべきである。これは、トリガ１０が第２の位置にあるときに、弁を通って真空発生器及びステム排出機構へ至る空気通過が影響を受けず、工具の使用中に工具のの性能が空気流の変化によって影響を受けないことを意味する。さらに、工具の通常動作中はトリガフィンガに付加的な荷重が加わらない。

図５及び図６は、本発明の代替的な実施形態を示す。図４及び図５では、弁１２への空気入口２６が、弁の回転が弁１２への空気の流れに影響を及ぼさないように構成される。図４では、トリガ１０は中立位置にあり、弁ボア２４が出口２２と整列しているため圧縮空気を入口２６から真空発生器に流すことができる。

図６では、トリガ１０はピボット点１１を軸に第１の位置へ回転させられている。これは、上述のように、ヨーク１４の回転運動を引き起こし、その結果ピン１６及び弁１２の運動も引き起こす。したがって、図２に示すのと同様に、弁１２が回転させられるため、ボア２４と出口２２とが整列しなくなる。こうして、出口２２への、したがって真空発生器及びステム排出システムへの圧縮空気流が止められることにより、圧縮空気の無駄が防止される。

本発明の第１の実施形態によるブラインドリベット工具のヘッドの縦断面図である。 トリガが中立位置にあるブラインドリベット工具のヘッドの縦断面図である。 トリガが第１の位置にあるブラインドリベット工具のヘッドの縦断面図である。 トリガが第２の位置にあるブラインドリベット工具のヘッドの縦断面図である。 本発明の代替的な実施形態によるブラインドリベット工具のヘッドの縦断面図であり、トリガが中立位置にある。 前記代替的な実施形態のブラインドリベット工具のヘッドの縦断面図であり、トリガが第１の位置にある。

Claims (4)

1. ブラインドファスナを取り付けるためのファスナ取り付け工具であって、該工具を通る空気流を制御する空気弁と、ファスナを取り付ける作動手段とに接続されるトリガを備え、該トリガは、
   （ａ）前記弁が該工具に空気流が通るのを防止するように構成される、第１の位置と、
   （ｂ）前記トリガが前記作動手段を起動して前記ファスナの取り付けを行わせ、且つ前記弁が該工具に空気流を通すように構成される、第２の位置と
   （ｃ）前記作動手段を起動せずに、該工具に空気流を通すことができるようにする、中立位置と
   を有し、
   前記トリガは、工具ハンドルに向かう延長部を有し、
   前記延長部は、ヨーク構成部で終端し、且つ前記弁の回転軸と概ね平行に前記弁から延びるピンと係合する、
   ブラインドファスナを取り付けるためのファスナ取り付け工具。
2. 前記弁は回転弁である、請求項１に記載のファスナ取り付け工具。
3. 前記ヨーク構成部及び前記ピンは、前記トリガが前記第２の位置にあるときに、前記ピンに荷重が加わらないように係合され、且つ前記トリガを前記中立位置と前記第２の位置との間で移動させたときに前記弁の位置が変わらないように係合される、請求項１または２に記載のファスナ取り付け工具。
4. 前記トリガは、ピボット点に回転可能に取り付けられ、
   前記ヨーク構成部は、前記トリガが前記第１の位置に移動すると前記弁が移動して前記通路を遮断するように前記ピンと係合するように配置される、請求項２に記載のファスナ取り付け工具。

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