以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明におけるアンチコリジョン機能を実現するための装置構成及び、フローチャートについて説明する。
図1に本発明におけるアンチコリジョン機能を搭載する対象であるICチップのブロック図を示す。
図1において、ICチップ101は、演算回路106、アナログ部115を有する。演算回路106は、CPU(Central Processing Unit;中央処理装置ともいう)102、ROM103(Read Only Memory;読み出し専用メモリともいう)、RAM104(Random Access Memory;ランダムアクセスメモリともいう)、コントローラ105を有する。また、アナログ部115は、アンテナ107、共振回路108、電源回路109、リセット回路110、クロック生成回路111、復調回路112、変調回路113、電源管理回路114を有する。また、コントローラ105は、CPUインターフェース116(CPUIF)、制御レジスタ117、コード抽出回路118、符号化回路119より構成される。なお、図1では、説明の簡略化のため通信信号として、受信信号120と送信信号121とに分けて示したが、実際には両者の波形は重ね合わされており、ICチップ101及びリーダライタ装置の間で送受信される。受信信号120は、アンテナ107と共振回路108とで受信された後、復調回路112により復調される。また、送信信号121は、変調回路113により変調された後、アンテナ107より送信される。なお、受信信号及び送信信号とは、ICチップ側を主体とした表現であり、ICチップが外部からの信号を受信、外部に信号を送信するものであることを付記する。本明細書においては、リーダライタよりICチップが受信する信号、換言すればリーダライタが送信する信号のことを外部との信号といい、外部との信号をICチップが受信及びリーダライタが送信のことを外部との信号の送受信という。
なお、ROMは、リーダライタから受信した受信データがアンチコリジョンした際に機能するプログラム(以下、アンチコリジョンプログラムという)のデータが格納され、RAMにはプログラムが機能した際の処理データが格納される。ROMにはマスクROM(Read Only Memory)等があり、RAMにはスタティック型メモリ(SRAM)やダイナミック型メモリ(DRAM)等がある。具体的には、アンチコリジョンプログラムのデータにはリーダライタとICチップ間のアンチコリジョン機能を実行する複数のアンチコリジョンのためのルーチン(以下、アンチコリジョンルーチンという)が含まれる。
また図2には、ROM103、RAM104のアドレス空間を示す。ROM103には、アンチコリジョンプログラム201、UID202(UNIQUE Identifier;個体識別番号)が格納されている。アンチコリジョンプログラム201は、コマンド判断ルーチン201A、マスク長判断ルーチン201B、CRC判断ルーチン201C(Cyclic Redundancy Check;巡回冗長検査)を有する。また、スロット判断ルーチン201Dを有する。コマンド判断ルーチン201Aとは、特定のコマンドの判断の処理を実行する機能をもったプログラムコードのことをいう。マスク長判断ルーチン201Bとは、マスク長を判断するための処理を実行する機能をもったプログラムコードのことをいう。CRC判断ルーチン201Cとは、CRCを判断するための処理を実行する機能をもったプログラムコードのことをいう。スロット判断ルーチン201Dとは、N個(Nは2以上の整数)のスロットか1つのスロットかを判断するための処理を実行する機能をもったプログラムコードのことをいう。なおスロットとは、同時にアンチコリジョン処理できるICチップの数のことである。これらの複数のルーチンについては、後述することでさらに詳細に説明することにする。
RAM104には、送信データレジスタ203、受信データレジスタ204、比較レジスタ205、スロットレジスタ206を有する。送信データレジスタ203は、ICチップが送信したデータを格納する機能を有する。受信データレジスタ204は、ICチップが受信するデータを格納する機能を有する。比較レジスタ205は、UID202のデータを格納するための機能を有する。スロットレジスタ206は、マスクしたUIDのデータを格納するための機能を有する。RAM104は、ROM103に比べて情報量が少ないため、その面積は小さい。
また図3には、リーダライタからICチップに送られる信号、換言するとICチップが受信する信号の構成について示す。受信信号は、SOF301(Start Of Frame;フレームの開始)、フラグ302、コマンド303、データ304、CRC305、EOF306(End Of Frame;フレームの終了)を有する信号である。SOF301,EOF306は単に信号の開始と終了を示すものである。フラグ302はASK(振幅偏移;Amplitude shift keying)、FSK(周波数偏移;Frequency shift keying)等の変調の種類、また複数のICチップをリーダライタが読み取る際に同時にN個読み取る場合には、スロット読み取る等のリーダライタ側からの読み取り制約の情報を有する。コマンド303は、リーダライタがICチップを読み取るか否かを規定する信号であり、信号が読み取られる場合には「インベントリー(Inventory)=1」、それ以外の状態(読み取りを休止する等の命令)では、「インベントリー(Inventory)≠1」との情報を有する。データ304には、UID等の情報が含まれる。CRC305はデータの誤認を防止するためにデータより生成される固有のコードの情報を有する。
次に、図1におけるICチップでのアンチコリジョン機能のプログラムの動作を、図4のフローチャートと対応させながら説明する。
まず、ICチップが有するリセット回路110は、受信信号120を受けて演算回路106にリセットをかける(初期リセット:ステップ401)。復調回路112はリセットがかかると受信信号120の復調を開始し、コード抽出回路118へ復調された受信データ122を出力する。コード抽出回路118は復調された受信データ122から制御コードを抽出し制御レジスタ117へ書き込む。
ICチップが有するCPU102は、制御レジスタ117にコード抽出回路からの信号の書き込みがあると動作を開始する(開始:ステップ402)。CPU102は、制御レジスタ117内の制御コードにSOF(Start Of Frame)が含まれていれば(制御レジスタ判断:ステップ403)、ROM103からアンチコリジョンプログラムを読み込み(プログラム読み込み:ステップ404)、アンチコリジョンプログラム内のアンチコリジョンルーチンを実行する(ルーチン実行:ステップ409)。一方、制御レジスタ117の制御コードにSOFが含まれていなければ初期リセット後のステップ401の状態に戻る。なお、CPU102は、アンチコリジョンルーチンの実行終了後、初期リセット後のステップ401の状態に戻る。
なお、本発明においてアンチコリジョンプログラムを実行させるためのCPU102のクロック周波数は、1MHz以上とすることが好ましく、より好ましくは100MHz以上とするが好ましい。なお、CPUにおける処理を複数のCPUで分割し、パイプライン処理を行うことで、より低いクロック周波数のCPUであってもアンチコリジョンプログラムを高速で実行させることができるため好適である。
次に、図1におけるICチップでのアンチコリジョン機能を実現するためのアンチコリジョンプログラム内のアンチコリジョンルーチンを図5〜9を用いて説明する。
まず、図5に示すフローチャートと対応させながらアンチコリジョンルーチンの動作を説明する。CPU102は、ROM103からアンチコリジョンプログラムを読み込み、アンチコリジョンルーチンを開始する(ルーチン開始:ステップ501)。CPU102は、制御レジスタ117のフラグコードを読み込み、RAM104へ書き込む(フラグ取得:ステップ502)。次に、CPU102は、制御レジスタ117のコマンドコードを読み込み、RAM104へ書き込む(コマンド取得:ステップ503)。CPU102は、コマンドコードの種類によって処理をInventoryとInventory以外に分岐(コマンド判断ルーチン:ステップ509)させ(図5の(A)、(B)、(C)、(D))、さらに複数のルーチンを実行させることができる。最後に、CPU102はアンチコリジョンするための複数のルーチンを終了する(終了:ステップ504)。
次に図6のフローチャートと対応させながら図1におけるICチップでのコマンドコード別処理の詳細を説明する。
図6にInventoryコマンドのフローチャートを示す(図5における(A))。CPU102は、制御レジスタ117のマスク値コードを読み込み、RAM104へ書き込む(マスク値取得:ステップ601)。CPU102は、制御レジスタ117のマスク長コードを読み込み、RAM104へ書き込む(マスク長取得:ステップ602)。CPU102は、マスク長コードの値によって処理を分岐させる(マスク長判断:ステップ603)。マスク長コードの値が0以外のときのみ、CPU102は、UID値を読み込み(UID値読み込み:ステップ604)、マスク長コード分だけ右シフト(UID値を右シフト:ステップ605)させ、最下位ビットよりlogN/log2ビット分(本実施の形態では4ビット分)をスロットレジスタに格納(スロットレジスタに格納:ステップ606)する。
次に図7にマスク長判断のフローチャートを示す(図5における(B))。CPU102は、マスク長コードの値によって処理を分岐(マスク長判断ルーチン:ステップ611)させる。CPU102は、マスク長コードが0の時に、OUTJUDGEフラグを1にする(OUTJUDGE=1:ステップ619)。一方、CPU102は、マスク長コードが0以外の時には、CRCフラグの値によって処理を分岐させる(CRC判断:ステップ612)。CPU102は、CRCフラグが0の時に、OUTJUDGEフラグを0にする(OUTJUDGE≠1:ステップ618)。CPU102は、CRCフラグが1の時には、STATEフラグの値によって処理を分岐させる(STATE判断:ステップ613)。CPU102は、STATEフラグが0以外の時に、OUTJUDGEフラグを0にする(OUTJUDGE≠1:ステップ618)。CPU102は、STATEフラグが0の時に、UID値を読み込み(UID値読み込み:ステップ614)、最下位ビットよりマスク長コードビット分だけ、比較レジスタに格納する(UID値の最下位ビットよりマスク長分を比較レジスタに格納;ステップ615)。最後にCPU102は、マスク値コードを読み込み(マスク値読み込み:ステップ616)、最下位ビットよりマスク長コード分を比較レジスタと比較し(比較レジスタ=マスク値:ステップ617)、一致したときはOUTJUDGEフラグを1にする(OUTJUDGE=1:ステップ619)。一方、一致しなかったときは、OUTJUDGEフラグを0にする(OUTJUDGE≠1:ステップ618)。
なおCRCフラグは、受信信号のCRC305と、CPU102がデータ304から演算したCRCとが一致した場合にはCRCフラグ「1」、一致しない場合にはCRCフラグ「0」の情報を有する。
またOUTJUDGEフラグは、ICチップよりリーダライタに応答動作を行うか否かを規定する信号である。応答動作を行うためにUID値を制御レジスタ117に書き込む場合には「OUTJUDGE=1」、それ以外の状態では、「OUTJUDGE=0」との情報を有する。
またSTATEフラグは、ICチップよりリーダライタへの応答動作を行うか否かを、上述のOUTJUDGEフラグが「1」または「0」に関わらず規定する信号である。ICチップよりリーダライタへの応答動作を行う場合には「STATE=0」、それ以外の状態では、「STATE≠0」(STATE=1を含む)との情報を有する。
CRCフラグ、OUTJUDGEフラグ、STATEフラグ等のフラグコードは、RAM104の送信データレジスタ203、受信データレジスタ204、比較レジスタ205、スロットレジスタ206に用いる以外の領域を用いて、処理が行われる。
CPU102は、フラグコードを読み込み、フラグコードの種類によって処理をNスロット(本実施の形態ではN=16)と1スロットに分岐させ、いずれかの処理を実行する。
次に図8にスロット判断(N/1スロット判断:ステップ621)のフローチャートを示す(図5における(C))。CPU102は、1スロットの処理を開始すると、制御レジスタ117の状態がEOFであることを検出するまで待ち(EOF検出:ステップ622)、その後、OUTJUDGEフラグ(OUTJUDGE判断;ステップ623)が1であれば、UID値を制御レジスタ117へ書き込み(UID応答:ステップ624)、応答動作を開始させ、アンチコリジョンルーチンを終了する。CPU102は、16スロットの処理を開始すると、スロットカウンタへ0を代入する(SLOT=0:ステップ625)。次にCPU102は、制御レジスタ117の状態がEOFであることを検出するまで待ち(EOF検出:ステップ626)、その後、OUTJUDGEフラグが1(OUTJUDGE判断;ステップ627)で且つスロットカウンタ値がスロットレジスタ値と同じである(スロット値比較;ステップ628)ときのみ、UID値を制御レジスタ117へ書き込み(UID応答:ステップ629)、応答動作を開始させる。CPU102は、スロットカウンタ値を1増加させる(SLOT=SLOT+1:ステップ630)。CPU102は、スロットカウンタ値が16のときにアンチコリジョンルーチンを終了させ、スロットカウンタ値が16より小さいとき(SLOT判断:ステップ631)には、再び、制御レジスタ117の状態がEOFであることを検出するまで待つ(EOF検出:ステップ626)。
なお、SLOTの演算は、RAM104の送信データレジスタ203、受信データレジスタ204、比較レジスタ205、スロットレジスタ206に用いる以外の領域を用いて、処理が行われる。
図9にInventory以外のコマンドのフローチャートを示す(図5における(D))。CPU102は、コマンドコードの種類によって処理をStayQuietとStayQuiet以外に分岐させ(コマンド判断:ステップ701)、いずれかのルーチンを実行させることができる。
図9のフローチャートについて説明する。CPU102は、StayQuietコマンドの処理を開始すると、制御レジスタ117の状態がEOFであることを検出するまで待つ(EOF検出:ステップ702)。CPU102は、CRCフラグが0の時に、STATEフラグを変更せずに、アンチコリジョンルーチンを終了する。一方、CPU102は、CRCフラグが1の時に、UID値を読み込み(UID値読み込み:ステップ704)、比較レジスタに格納する(比較レジスタに格納:ステップ705)。CPU102は、マスク値コードを読み込み、比較レジスタと比較し(マスク値比較:ステップ706)、一致しなかったときはSTATEフラグを0にして(STATE=0:ステップ707)、アンチコリジョンルーチンを終了する。一致したときは、STATEフラグを1にして(STATE=1:ステップ708)、アンチコリジョンルーチンを終了する。また、CPU102は、StayQuietコマンド以外の処理はアンチコリジョンルーチンを終了する。
以上のような形態とすることで、アンチコリジョン機能を有するICチップにおいて、製品毎の無線手段の信号の種類や、規格が変更になることに伴う仕様の変更により、ICチップのマスク設計の段階から作り直す必要ない。そのため、アンチコリジョンプログラムの変更だけで対応することができ、製造コストの削減及び製造時間の短縮ができる。また、マスク設計の変更によって再度作り直したICチップが不具合といった懸念もない。
また従来においては、専用の衝突防止機能を有するICチップを製造する際においては、衝突防止機能を備えた回路を搭載することもあった。しかしながら、本発明では衝突防止機能を読み出し専用メモリにプログラムとして格納するため、衝突防止機能を備えた回路よりも読み出し専用メモリの方が作りやすいといった利点が得られるため、ICチップの不具合の削減を図ることができる。
なお、本実施の形態は、本明細書中の他の実施の形態のいかなる記載とも自由に組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態2)
実施の形態1においては、アンチコリジョン機能を行うための複数のルーチンを有するアンチコリジョンプログラムをROMに格納することによりにICチップがアンチコリジョン機能を取りうる構成について示した。本実施の形態においては、実施の形態1とは異なる形態のアンチコリジョン機能を実現するための装置構成及び、回路構成について説明する。フローチャートについては実施の形態と同様であるため、必要に応じて実施の形態で述べた図を用いて説明する。
図10に本発明におけるアンチコリジョン機能を搭載する対象であるICチップのブロック図を示す。図10は実施の形態1における図1のICチップのブロック図に補助演算回路1001を加えたものであり、図1と同様にCPU102と、ROM103と、RAM104と、コントローラ105と、からなる演算回路106と、アンテナ107と、共振回路108と、電源回路109と、リセット回路110と、クロック生成回路111と、復調回路112と、変調回路113と、電源管理回路114と、からなるアナログ部115と、を有する。コントローラ105は、CPUインターフェース(CPUIF)116と、制御レジスタ117と、コード抽出回路118と、符号化回路119と、から構成される。
このようなICチップにおけるアンチコリジョン機能の処理は、実施の形態1と同じであるが、一部処理を補助演算回路1001で行う。
この補助演算回路1001に搭載する回路として好適なものは、シフト演算回路、CRC演算回路、がある。具体的には、図6におけるUID値を右シフト(ステップ605)には右シフト回路が、図7、図9におけるCRC判断(ステップ612、ステップ703)にはCRC演算回路が適している。
次に、シフト演算回路の一例である4ビットパラレル入力−パラレル出力、右シフト回路の回路構成を図11に示す。右シフト回路は、2入力セレクタとOR回路で構成される。右シフト回路は、入力信号をシフト信号値分だけ右シフトさせて、出力信号として出力する。本回路構成は、右シフト、ビット幅4ビットに限定されること無く、左シフトやより広いビット幅入力を持つ回路にも適用可能である。
図11において、第1の入力信号822と、第2の入力信号823と、第3の入力信号824と、第4の入力信号825と、からなる4ビット入力信号は、セレクタ805〜814へ入力される。第1のシフト信号820と、第2のシフト信号821と、からなる2ビットシフト信号は、OR回路801〜804へ入力され、セレクタ選択信号となって、セレクタ805〜814を制御する。
本実施形態の一例である4ビットパラレル入力−パラレル出力の動作を以下に説明する。なお、入力信号は2進数で「1111」、シフト信号は2進数で「01」であるときの動作を説明する。
シフト信号が「01」であるとき、OR回路803のみ「1」を出力し、その他OR回路はすべて「0」を出力する。OR回路803の出力した「1」を受け取ったセレクタ807、810、812は、それぞれ第2の入力信号823である「1」、第3の入力信号824である「1」、第4の入力信号825である「1」を、セレクタ808、811、812へ出力する。OR回路804の出力した「0」によって動作するセレクタ808、811、813、814は、それぞれ、セレクタ807の出力した値である「1」、セレクタ810の出力した値である「1」、セレクタ812の出力した値である「1」、あらかじめセットされた「0」を第1の出力信号826、第2の出力信号827、第3の出力信号828、第4の出力信号829へ出力する。
したがって、出力信号は2進数で「0111」となり、入力信号「1111」を右へ1ビットシフトした値となる。
次に、CRC演算回路の一例であるCRC−16受信回路の構成を図12に示す。CRC−16受信回路は、シフトレジスタとXOR回路で構成された巡回型シフトレジスタ回路である。CRC−16受信回路は、入力信号をCRC生成多項式(X16+X12+X5+1)で除算する。除算した結果、余りが無ければ入力信号が正しいものであることがわかり、余りがあれば入力信号が間違っていることがわかる。本回路構成は、CRC−16受信回路に限定されること無く、CRC−CCIT、CRC−12、CRC−32回路にも適用可能である。
本実施形態の一例であるCRC−16受信回路の動作を以下に説明する。
シフトレジスタ903、905、907は、リセット信号911を受けて、レジスタを「0」にセットする。動作クロック910のタイミングで任意のビット数を持つ入力信号901の最初のビットがXOR回路908に入力されると、その値は、4ビットシフトレジスタ903より出力された「0」とXOR演算され、5ビットシフトレジスタ907へ入力される。その後、4クロック後に最初のビットは、XOR回路906で、4ビットシフトレジスタ903より出力された「0」と再びXOR演算され、7ビットシフトレジスタ905へ入力される。このような処理を繰り返し、最初のビットは、XOR回路904、4ビットシフトレジスタ903を経て、出力信号902として出力される。
なお、上記処理は、任意のビット数を持つ入力信号901をCRC−16生成多項式(X16+X12+X5+1)で除算を行ったことと同じことである。
これら機能を有する回路を補助演算回路1001に含み、CPU102の命令によって動作することで、ROM103に搭載されたルーチンよりも高速に処理を行うことが可能になる。
以上のような形態とすることで、アンチコリジョン機能を有するICチップにおいて、製品毎の無線手段の信号の種類や、規格が変更になることに伴う仕様の変更により、ICチップのマスク設計の段階から作り直す必要ない。そのため、アンチコリジョンプログラムの変更だけで対応することができ、製造コストの削減及び製造時間の短縮ができる。また、マスク設計の変更によって再度作り直したICチップが不具合といった懸念もない。
また従来においては、専用の衝突防止機能を有するICチップを製造する際においては、衝突防止機能を備えた回路を搭載することもあった。しかしながら、本発明では衝突防止機能を読み出し専用メモリにプログラムとして格納するため、衝突防止機能を備えた回路よりも読み出し専用メモリの方が作りやすいといった利点が得られるため、ICチップの不具合の削減を図ることができる。
なお、本実施の形態は、本明細書中の他の実施の形態のいかなる記載とも自由に組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態3)
本実施の形態では、絶縁基板上に形成された薄膜トランジスタによりICチップを形成する形態について説明する。
図13(A)に示すように、絶縁基板1300を用意する。絶縁基板1300には、ガラス基板、石英基板、プラスチック基板等が挙げられる。また、これら基板において、その裏面を研磨する等の手法によって薄くすることができる。さらに、金属元素等の導電性基板や、シリコン等の半導体性基板上に絶縁性を有する材料を用いて層を形成した基板を用いることも可能である。ICチップを、例えばプラスチック基板に形成することにより、柔軟性が高く、軽量で薄型な装置を作製することができる。
絶縁基板1300上に剥離層1301を選択的に形成する。勿論、剥離層1301を絶縁基板1300全面に形成しても良い。剥離層1301はスパッタリング法やプラズマCVD法等により、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、ジルコニウム(Zr)、亜鉛(Zn)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、珪素(Si)から選択された元素、又は前記元素を主成分とする合金材料、又は前記元素を主成分とする化合物材料からなる層を、単層又は積層して形成する。珪素を含む層の結晶構造は、非晶質、微結晶、多結晶のいずれの場合でもよい。
剥離層1301上に下地層1302を形成する。下地層1302は、酸化珪素、窒化珪素、または酸化窒化珪素等の絶縁性を有する材料を用い、単層構造または積層構造で形成することができる。積層構造を用いる場合、下地層1302の一層目として、膜厚10nm以上200nm以下(好ましくは50nm以上100nm以下)の酸化窒化珪素層を形成する。当該酸化窒化珪素層は、プラズマCVD法を用い、SiH4、NH3、N2O及びH2を反応ガスとして形成することができる。次いで下地層1302のニ層目として、膜厚50nm以上200nm以下(好ましくは100nm以上150nm以下)の酸化窒化珪素層を形成する。当該酸化窒化珪素層は、プラズマCVD法を用い、SiH4及びN2Oを反応ガスとして形成することができる。
下地層1302上に半導体層1304を形成する。半導体層1304は、シリコン材料、又はシリコンとゲルマニウムからなる材料等、シリコン半導体層を用いて形成することができる。半導体層1304の結晶構造は非晶質、微結晶、多結晶のいずれでもよい。
多結晶の半導体層を形成するには、非晶質半導体層に対して加熱処理を行う手法がある。加熱処理には、レーザ照射、加熱炉、ランプ照射等が挙げられ、これらのいずれか一又は複数を用いることができる。
レーザ照射には、連続発振型のレーザビーム(CWレーザ)やパルス発振型のレーザビーム(パルスレーザ)を用いることができる。レーザビームとしては、Arレーザ、Krレーザ、エキシマレーザ、YAGレーザ、Y2O3レーザ、YVO4レーザ、YLFレーザ、YAlO3レーザ、ガラスレーザ、ルビーレーザ、アレキサンドライトレーザ、Ti:サファイヤレーザ、銅蒸気レーザまたは金蒸気レーザのうち一種または複数種から発振されるものを用いることができる。このようなレーザビームの基本波と、当該基本波の第2高調波から第4高調波といった高調波のレーザビームのいずれかを照射することで、粒径の大きな結晶を有するシリコン層を得ることができる。高調波には、Nd:YVO4レーザ(基本波1064nm)の第2高調波(532nm)や第3高調波(355nm)を用いることができる。レーザ照射におけるエネルギー密度は0.01〜100MW/cm2程度(好ましくは0.1〜10MW/cm2)が必要である。そして、走査速度を10〜2000cm/sec程度として照射する。
なお、基本波のCWレーザと高調波のCWレーザとを照射するようにしてもよいし、基本波のCWレーザと高調波のパルスレーザとを照射するようにしてもよい。複数のレーザ光を照射することにより、広範囲のエネルギー領域を補うことができる。
また、パルスレーザであって、非晶質状態を有するシリコン層がレーザによって溶融してから固化するまでに、次のパルスのレーザを照射できるような発振周波数でレーザを発振させるレーザビームを用いることもできる。このような周波数でレーザを発振させることで、走査方向に向かって連続的に成長した結晶粒を有するシリコン層を得ることができる。このようなレーザの発振周波数は10MHz以上であり、通常用いられている数十Hz〜数百Hzの周波数帯よりも著しく高い。
加熱処理として加熱炉を用いる場合には、非晶質状態を有する半導体層を400〜550℃で2〜20時間かけて加熱する。このとき、徐々に高温となるように温度を400〜550℃の範囲で多段階に設定するとよい。最初の400℃程度の低温加熱工程により、非晶質状態を有する半導体層に含まれる水素等が出てくるため、結晶化の際に層表面が荒れるのを低減することができる。
上記加熱処理の行程において、半導体層の結晶化を促進させる金属、例えばニッケル(Ni)を添加する。例えば、非晶質状態を有する珪素層上にニッケルを含む溶液を塗布し、加熱処理を行うことができる。このように金属を用いて加熱処理を行うことで、加熱温度を低減することができ、さらに、結晶粒界の連続した多結晶珪素層を得ることができる。ここで結晶化を促進するための金属としてはNiの他に、鉄(Fe)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、銅(Cu)、銀(Au)等を用いることもできる。
結晶化を促進させる金属はメモリセル等の汚染源となるため、半導体層を結晶化した後に、金属を除去するゲッタリング行程を行うことが望ましい。ゲッタリング行程では、半導体層を結晶化した後、半導体層上にゲッタリングシンクとなる層を形成し、加熱することで金属をゲッタリングシンクへ移動させる。ゲッタリングシンクには、多結晶半導体層や不純物が添加された半導体層を用いることができる。例えば、多結晶珪素層上にアルゴン等の不活性元素が添加された多結晶半導体層を形成し、これをゲッタリングシンクとして用いることができる。ゲッタリングシンクに不活性元素を添加することによって、ひずみを生じさせ、より効率的に金属を捕獲することができる。また新たにゲッタリングシンクを形成することなく、TFTの半導体層の一部にリン等の元素を添加することによって、金属を捕獲することもできる。
このように形成された半導体層を、所定の形状に加工し、島状の半導体層1304を形成する。加工手段には、フォトリソグラフィ法によって形成されたマスクを用いて、エッチングする。エッチングには、ウェットエッチング法又はドライエッチング法を適用することができる。
半導体層1304を覆うようにゲート絶縁層1305として機能する絶縁層を形成する。ゲート絶縁層1305は、下地層1302と同様の材料、方法により形成することができる。
図13(B)に示すように、ゲート絶縁層1305を介してゲート電極層1306として機能する導電層を形成する。ゲート電極層1306はアルミニウム(Al)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、タングステン(W)もしくはシリコン(Si)の元素からなる膜又はこれらの元素を有する合金膜を用いることができる。ゲート電極層1306は、単層構造又は積層構造とすることができ、積層構造として窒化タンタルとタングステンの積層構造を適用することができる。ゲート電極層1306の加工手段には、フォトリソグラフィ法によって形成されたマスクを用いて、エッチングする。エッチングには、ウェットエッチング法又はドライエッチング法を適用することができる。
ゲート電極層1306の側面にサイドウォール1307と呼ばれる絶縁物を形成する。サイドウォール1307は、下地層1302と同様の材料、方法により形成することができる。またサイドウォール1307の端部にテーパ形状を有するためには、等方性エッチングを用いればよい。サイドウォール1307により、ゲート長が狭くなるにつれて生じる短チャネル効果を防止することができる。短チャネル効果はNチャネル型TFTに顕著であるため、少なくともNチャネル型TFTのゲート電極側面に設けるとよい。
このような状態で、ゲート絶縁層1305をエッチングする。その結果、半導体層1304の一部や下地層1302が露出する。エッチングには、ウェットエッチング法又はドライエッチング法を適用することができる。
そして、ゲート電極層1306、及びサイドウォール1307を用いて、半導体層1304に不純物元素を添加し、高濃度不純物領域1310、1312を形成する。Nチャネル型TFTとする場合、不純物元素はリン(P)を用い、Pチャネル型TFTとする場合、不純物元素はボロン(B)を用いることができる。このとき、不純物元素の添加量によっては、サイドウォール1307下方に低濃度不純物領域が形成される。本実施の形態ではNチャネル型の不純物領域にのみ低濃度不純物領域1311を形成する。低濃度不純物領域1311は、短チャネル効果を防止することができるからである。このような低濃度不純物領域を有する構造をLDD(Lightly Doped Drain)構造と呼ぶ。
その後、下地層1302、半導体層1304、ゲート電極層1306、サイドウォール1307を覆うように絶縁層1314を形成する。絶縁層1314は、CVD法によってシリコンを有する材料から形成するとよい。
絶縁層1314を形成後、必要に応じて加熱処理を行う。加熱処理には、上記結晶化と同様な手段を用いることができる。加熱処理により、不純物領域の活性化を行うことができる。CVD法により形成された絶縁層1314は、水素を多く含むため、上記加熱処理により水素が拡散し、不純物領域の膜あれを低減することができる。
図13(C)に示すように、層間膜として機能する絶縁層1315、1316を形成する。絶縁層1315、1316には、無機材料又は有機材料を用いることができる。無機材料は、酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素等を用いることができる。有機材料はポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、レジスト又はベンゾシクロブテン、シロキサン、ポリシラザンを用いることができる。なお、シロキサンとは、シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成される。置換基として、少なくとも水素を含む有機基(例えばアルキル基、芳香族炭化水素)が用いられる。置換基として、フルオロ基を用いてもよい。または置換基として、少なくとも水素を含む有機基と、フルオロ基とを用いてもよい。ポリシラザンは、シリコン(Si)と窒素(N)の結合を有するポリマー材料を出発原料として形成される。無機材料を用いると不純物元素の侵入を防止することができ、有機材料を用いると平坦性を高めることができる。そのため、本実施の形態では、絶縁層1315に無機材料を用い、絶縁層1316に有機材料を用いる。
絶縁層1314、1315、1316にコンタクトホールを形成して配線1318を形成する。配線1318は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、タングステン(W)もしくはシリコン(Si)の元素からなる膜又はこれらの元素を有する合金膜を用いることができる。配線1318は、単層構造又は積層構造を用いることができ、例えば第1層にタングステン、窒化タングステン等を用い、第2層にアルミニウムとシリコンの合金(Al−Si)、アルミニウムとチタンの合金(Al−Ti)を用い、第3層に窒化チタン膜、チタン膜等を順次積層した構造を適用することができる。配線1318の加工には、フォトリソグラフィ法で形成されたマスクを用いた、エッチング法がある。エッチング法には、ウェットエッチング法又はドライエッチング法を適用することができる。配線1318は、半導体層1304では不純物領域に接続し、このような配線をソース電極、ドレイン電極と呼ぶことができる。
このようにして、Nチャネル型TFT1330、Pチャネル型TFT1331を形成することができる。
その後必要に応じて、配線1318上に保護膜1319を形成する。保護膜1319は、珪素を有する酸化物、又は珪素を有する窒化物によって形成することができる。例えば、窒化珪素を用いて保護膜1319を形成する。その結果、水分や酸素の侵入を防止することができる。
図13(D)に示すように、TFT間に開口部を形成し、エッチング剤1325を導入する。開口部はウェットエッチング法又はドライエッチング法を用いて形成することができる。なお開口部の形成位置は、TFT間でなくともよく、半導体層1304が形成されない領域であればよい。エッチング剤1325は、ウェットエッチング法であれば、フッ酸を水やフッ化アンモニウムで希釈した混液、フッ酸と硝酸の混液、フッ酸と硝酸と酢酸の混液、過酸化水素と硫酸の混液、過酸化水素とアンモニウム水と水の混液、過酸化水素と塩酸と水の混液等を用いる。また、ドライエッチング法であれば、フッ素等のハロゲン系の原子や分子を含む気体、又は酸素を含む気体を用いる。好ましくは、エッチング剤として、フッ化ハロゲン又はハロゲン間化合物を含む気体又は液体、例えば三フッ化塩素(ClF3)を適用することができる。
エッチング剤を導入することにより、剥離層1301が除去される。すると、絶縁基板1300が剥離される。このようにして、薄型化、軽量化を達成したICチップを形成することができる。
エッチング剤を導入する方法以外に、レーザ描画により剥離層1301を露出させたり、ICチップの側面に切り込みをいれる等して、物理的に絶縁基板1300を剥離させてもよい。
図13(E)に示すように、フィルム1327、1328によって覆い、ICチップを完成させることができる。このとき、接着層1329を用いて、フィルム1327や1328と貼り合わせてもよい。フィルム1327、1328には、水分や酸素等の侵入を防ぐために、保護膜を形成しても良い。また配線1318上には保護膜1319が形成されているため、下地層1302又は接着層1329の下方に保護膜を形成してもよい。保護膜は、珪素を有する酸化物、又は珪素を有する窒化物によって形成することができる。
このように絶縁基板上、さらに絶縁基板を剥離したICチップは、より軽量で安価に提供することができる。またこのようなICチップは柔軟性に富むため、曲面に貼り付けることも可能である。
また、本実施の形態は、本明細書中の他の実施の形態のいかなる記載とも自由に組み合わせて実施することが可能である。そのため、本発明の半導体装置のアンチコリジョン機能を有するICチップにおいて、製品毎の無線手段の信号の種類や、規格が変更になることに伴う仕様の変更により、ICチップのマスク設計の段階から作り直す必要ない。そのため、アンチコリジョンプログラムの変更だけで対応することができ、製造コストの削減及び製造時間の短縮ができる。また、マスク設計の変更によって再度作り直したICチップが不具合といった懸念もない。
また従来においては、専用の衝突防止機能を有するICチップを製造する際においては、衝突防止機能を備えた回路を搭載することもあった。しかしながら、本発明では、衝突防止機能を読み出し専用メモリにプログラムとして格納することにより、衝突防止機能を備えた回路より読み出し専用メモリの方が作りやすいことによるICチップの不具合の削減を図ることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、単結晶シリコンに形成されたトランジスタによりICチップを形成する形態について図14を用いて説明する。
まず、図14(A)を用いて、トランジスタの作製工程について説明する。単結晶シリコンからなるシリコン基板1901を用意する。そして、シリコン基板の主面(素子形成面または回路形成面)の第1の素子形成領域にn型ウェル1902を、第2の素子形成領域にp型ウェル1903をそれぞれ選択的に形成する。また、シリコン基板の裏面を研磨する等の手法によって薄くすることも可能である。予め、シリコン基板を薄膜化することによって、軽量で薄型な半導体装置を作製することができる。
次いで、第1の素子形成領域と第2の素子形成領域とを区画するための素子分離領域となるフィールド酸化膜1904を形成する。フィールド酸化膜1904は厚い熱酸化膜であり、公知のLOCOS法を用いて形成すればよい。なお、素子分離法は、LOCOS法に限定されず、例えば素子分離領域はトレンチ分離法を用いてトレンチ構造を有していてもよいし、LOCOS構造とトレンチ構造の組み合わせであってもよい。
次いで、シリコン基板の表面を、例えば熱酸化させることによってゲート絶縁膜を形成する。ゲート絶縁膜は、CVD法を用いて形成してもよく、酸化窒化珪素膜や酸化珪素膜や窒化珪素膜やそれらの積層膜を用いることができる。
次いで、ポリシリコン層1905b、1906bとシリサイド層1905a、1906aとの積層膜を全面に形成し、リソグラフィ技術およびドライエッチング技術に基づき積層膜を形成することによってゲート絶縁膜上にポリサイド構造を有するゲート電極1905、1906を形成する。ポリシリコン層1905b、1906bは低抵抗化するために予め、1021/cm3程度の濃度でリン(P)をドープしておいても良いし、ポリシリコン層を形成した後で濃いn型不純物を拡散させても良い。また、シリサイド層1905a、1906aを形成する材料はモリブデンシリサイド(MoSix)、タングステンシリサイド(WSix)、タンタルシリサイド(TaSix)、チタンシリサイド(TiSix)などを適用することが可能であり、公知の方法に従い形成すれば良い。
次いで、エクステンション領域を形成するために、ゲート絶縁膜を介してシリコン半導体基板にイオン注入を行う。本実施の形態においては、各ソース領域およびドレイン領域とチャネル形成領域との間に形成された不純物領域をエクステンション領域と呼ぶ。エクステンション領域1907、1908の不純物濃度は、ソース領域およびドレイン領域の不純物濃度よりも低い場合もあるし、同等の場合もあるし、高い場合もある。即ち、エクステンション領域の不純物濃度は、半導体装置に要求される特性に基づいて決定すればよい。
本実施の形態は、本発明に適用されるCMOS回路を製造する場合であるので、pチャネル型FETを形成すべき第1の素子形成領域をレジスト材料で被覆し、n型不純物であるヒ素(As)やリン(P)をシリコン基板に注入する。また、nチャネル型FETを形成すべき第2の素子形成領域をレジスト材料で被覆し、p型不純物であるボロン(B)をシリコン基板に注入する。
次いで、イオン注入された不純物の活性化および、イオン注入によって発生したシリコン基板における結晶欠陥を回復するために、第1回目の活性化処理を行う。Siの融点程度の温度まで半導体基板を加熱して活性化する。
次いで、ゲート電極の側壁にサイドウォール1909、1910を形成する。例えば酸化珪素からなる絶縁材料層を全面にCVD法にて体積させ、かかる絶縁材料層をエッチバックすることによってサイドウォールを形成すればよい。エッチバックの際に自己整合的にゲート絶縁膜を選択的に除去してもよい。また、エッチバック後にゲート絶縁膜のエッチングを行ってもよい。こうして、ゲート電極の幅と、そのゲート電極の側壁の両側に設けられたサイドウォールの幅とを合計した幅を有するゲート絶縁膜1911、1912が形成される。
次いで、ソース領域およびドレイン領域を形成するために、露出したシリコン基板にイオン注入を行う。pチャネル型FETを形成すべき第1の素子形成領域をレジスト材料で被覆し、n型不純物であるヒ素(As)やリン(P)をシリコン基板に注入してソース領域1913及びドレイン領域1914を形成する。また、nチャネル型FETを形成すべき第2の素子形成領域をレジスト材料で被覆し、p型不純物であるボロン(B)をシリコン基板に注入してソース領域1915及びドレイン領域1916を形成する。
次いで、イオン注入された不純物の活性化および、イオン注入によって発生したシリコン基板における結晶欠陥を回復するために、第2回目の活性化処理を行う。
そして、活性化後に層間絶縁膜やプラグ電極やメタル配線等を形成する。第1の層間絶縁膜1917は、プラズマCVD法や減圧CVD法を用いて酸化シリコン膜や酸化窒化シリコン膜などを形成する。さらにその上にリンガラス(PSG)、あるいはボロンガラス(BSG)、もしくはリンボロンガラス(PBSG)の第2の層間絶縁膜1918が形成する。第2の層間絶縁膜1918は、平坦性を上げるため、スピンコート法や常圧CVD法で作製する。なお、層間絶縁膜は単層であってもよいし、3層以上の多層構造であってもよい。
ソース電極1919、1921、及びドレイン電極1920、1922は、第1の層間絶縁膜1917および第2の層間絶縁膜1918にそれぞれのFETのソース領域及びドレイン領域に達するコンタクトホールを形成した後に形成するもので、低抵抗材料として通常良く用いられるアルミニウム(Al)を用いると良い。また、Alとチタン(Ti)の積層構造としても良い。
なお、コンタクト穴は、電子線直接描画技術によって形成してもよい。電子線直接描画は、ポジ型の電子線描画用レジストを第1の層間絶縁膜1917及び第2の層間絶縁膜1918上の全面に形成し、電子線が照射された部分を現像液によって溶解させる。そして、コンタクト穴が形成される箇所のレジストに穴が空き、レジストをマスクとしてドライエッチングを行なうことにより、所定の位置の第1の層間絶縁膜1917及び第2の層間絶縁膜1918がエッチングされてコンタクト穴を形成することができる。
最後に、パッシベーション膜1923を形成する。図16において向かって左側がpチャネル型トランジスタ1925であり、右側がnチャネル型トランジスタ1926である。
パッシベーション膜1923は、プラズマCVD法で窒化シリコン膜、または酸化シリコン膜、あるいは窒化酸化シリコン膜で形成されている。また、窒化シリコン膜等の代わりに有機樹脂膜、若しくはパッシベーション膜の上に有機樹脂膜を積層してもよい。有機樹脂材料として、ポリイミド、ポリアミド、アクリル、ベンゾシクロブテン(BCB)などを用いることができる。有機樹脂膜を用いる利点は、膜の形成方法が簡単である点や、比誘電率が低いので寄生容量を低減できる点、平坦化するのに適している点などがある。勿論、上述した以外の有機樹脂膜を用いても良い。
このようにして、単結晶基板上にpチャネル型トランジスタ1925とnチャネル型トランジスタ1926を形成することができる。
なお、pチャネル型トランジスタ1925とnチャネル型トランジスタ1926の作成された基板において、その裏面を研磨する等の手法によってさらに半導体装置を薄くしてもよい。シリコン基板をさらに薄膜化することによって、軽量で薄型な半導体装置を作製することができる。
そして、図14(B)に示すように、フィルム1927、1928によって覆い、ICチップを完成させることができる。フィルム1927、1928には、水分や酸素等の侵入を防ぐために、保護膜を形成しても良い。保護膜は、珪素を有する酸化物、又は珪素を有する窒化物によって形成することができる。また、フィルムにはICチップのアンテナとなるパターンが形成されていてもよい。
このように単結晶基板上に形成されたICチップは、軽量でより小型化された製品を提供することができる。またこのようなICチップは小型化された半導体装置を作成することができ、トランジスタのばらつきも小さいため、好適である。
また、本実施の形態は、本明細書中の他の実施の形態のいかなる記載とも自由に組み合わせて実施することが可能である。そのため、本発明の半導体装置のアンチコリジョン機能を有するICチップにおいて、製品毎の無線手段の信号の種類や、規格が変更になることに伴う仕様の変更により、ICチップのマスク設計の段階から作り直す必要ない。そのため、アンチコリジョンプログラムの変更だけで対応することができ、製造コストの削減及び製造時間の短縮ができる。また、マスク設計の変更によって再度作り直したICチップが不具合といった懸念もない。
また従来においては、専用の衝突防止機能を有するICチップを製造する際においては、衝突防止機能を備えた回路を搭載することもあった。しかしながら、本発明では、衝突防止機能を読み出し専用メモリにプログラムとして格納することにより、衝突防止機能を備えた回路より読み出し専用メモリの方が作りやすいことによるICチップの不具合の削減を図ることができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、本発明における半導体装置の例として、暗号処理機能を有するICチップについて図15を用いて説明する。
まず、図15を用いてICチップのブロック構成を説明する。図15において、ICチップ101は、CPU102と、ROM103と、RAM104と、コントローラ105と、からなる演算回路106と、アンテナ107と、共振回路108と、電源回路109と、リセット回路110と、クロック生成回路111と、復調回路112と、変調回路113と、電源管理回路114と、からなるアナログ部115と、を有する。コントローラ105は、CPUインターフェース(CPUIF)116と、制御レジスタ117と、コード抽出回路118と、符号化回路119と、から構成される。なお、図15では、説明の簡単化のため、通信信号を受信信号120と、送信信号121とに分けて示したが、実際には、両者は重ね合わされており、ICチップ101及びリーダライタの間で同時に送受信される。受信信号120は、アンテナ107と共振回路108とで受信された後、復調回路112により復調される。また、送信信号121は、変調回路113により変調された後、アンテナ107より送信される。
図15において、通信信号により形成される磁界中にICチップ101を置くと、アンテナ107と共振回路108により、誘導起電力を生じる。誘導起電力は、電源回路109における電気容量により保持され、また電気容量によって電位が安定化され、ICチップ101の各回路に電源電圧として供給される。リセット回路110は、ICチップ101全体の初期リセット信号を生成する。例えば、電源電圧の上昇に遅延して立ち上がる信号をリセット信号として生成する。クロック生成回路111は、電源管理回路114より生成される制御信号に応じて、クロック信号の周波数とデューティー比を変更する。復調回路112は、ASK方式の受信信号120の振幅の変動を”0”/”1”の受信データ122として検出する。復調回路112は、例えばローパスフィルターとする。さらに、変調回路113は、送信データをASK方式の送信信号121の振幅を変動させて送信する。例えば、送信データ123が”0”の場合、共振回路108の共振点を変化させ、通信信号の振幅を変化させる。電源管理回路114は、電源回路109より演算回路106に供給される電源電圧または演算回路106における消費電流を監視し、クロック生成回路111において、クロック信号の周波数とデューティー比を変更するための制御信号を生成する。
本実施の形態におけるICチップの動作を説明する。まず、リーダライタより送信された受信信号120により、ICチップ101が暗号文データを含む受信信号120受信する。受信信号120は、復調回路112で復調された後、コード抽出回路118で制御コマンドや暗号文のデータなどに分解され、制御レジスタ117に格納される。ここで、制御コマンドは、ICチップ101の応答を指定するデータである。例えば、固有ID番号の送信、動作停止、暗号解読などを指定する。ここでは、暗号解読の制御コマンドを受信したとする。
続いて、演算回路106において、CPU102が、ROM103に格納された暗号解読プログラムにしたがって、ROM103にあらかじめ格納された秘密鍵1501を用いて暗号文を解読(復号)する。復号された暗号文(復号文)は、制御レジスタ117に格納される。この際、RAM104をデータ格納領域として用いる。なお、CPU102は、CPUIF116を介してROM103、RAM104、制御レジスタ117にアクセスする。CPUIF116は、CPU102が要求するアドレスより、ROM103、RAM104、制御レジスタ117のいずれかに対するアクセス信号を生成する機能を有している。
最後に、符号化回路119において、復号文から送信データ123を生成し、変調回路113で変調し、アンテナ107より送信信号121をリーダライタに送信する。
なお、本実施の形態では、演算方式として、ソフトウェア的に処理する方式、すなわち、CPUと大規模メモリとで演算回路を構成し、プログラムをCPUで実行する方式について説明したが、目的に応じて最適な演算方式を選び、当該方式に基づいて構成することも可能である。例えば、演算方式として、他にも、演算をハードウェア的に処理する方式と、ハードウェア及びソフトウェアを併用する方式と、が考えられる。ハードウェア的に処理する方式では、専用回路で演算回路を構成すれば良い。ハードウェア及びソフトウェアを併用する方式では、専用回路と、CPUと、メモリと、で演算回路を構成し、専用回路で演算処理の一部分を行い、残りの演算処理のプログラムをCPUで実行すれば良い。
また、本実施の形態は、本明細書中の他の実施の形態のいかなる記載とも自由に組み合わせて実施することが可能である。そのため、本発明の半導体装置のアンチコリジョン機能を有するICチップにおいて、製品毎の無線手段の信号の種類や、規格が変更になることに伴う仕様の変更により、ICチップのマスク設計の段階から作り直す必要ない。そのため、アンチコリジョンプログラムの変更だけで対応することができ、製造コストの削減及び製造時間の短縮ができる。また、マスク設計の変更によって再度作り直したICチップが不具合といった懸念もない。
また従来においては、専用の衝突防止機能を有するICチップを製造する際においては、衝突防止機能を備えた回路を搭載することもあった。しかしながら、本発明では、衝突防止機能を読み出し専用メモリにプログラムとして格納することにより、衝突防止機能を備えた回路より読み出し専用メモリの方が作りやすいことによるICチップの不具合の削減を図ることができる。
(実施の形態6)
アンテナは、電波法に定められた範囲内で目的見合った大きさ、形状であればよい。送受信される信号は、125kHz、13.56MHz、915MHz、2.45GHzなどがあり、それぞれISO規格などが設定される。具体的なアンテナとしては、ダイポールアンテナ、パッチアンテナ、ループアンテナ、八木アンテナなどが用いればよい。本実施の形態では、ICチップに接続されるアンテナ形状について説明する。
図16(A)に示すように、ICチップ1601に接続されるアンテナ1602を示す。図16(A)において、ICチップ1601が中心部に設けられ、アンテナ1602はICチップ1601の接続端子に接続されている。アンテナの長さを確保するため、アンテナ1602は矩形状に折れ曲がっている。
図16(B)には、ICチップ1601が一端側に設けられ、アンテナ1603はICチップ1601の接続端子に接続されている。アンテナの長さを確保するため、アンテナ1603は矩形状に折れ曲がっている。
図16(C)には、ICチップ1601の両端に矩形状に折れ曲がったアンテナ1604が設けられている。
図16(D)には、ICチップ1601の両端に直線上のアンテナ1605が設けられている。
このようにアンテナの形状はICチップの構造若しくは偏波、又は用途に見合ったものを選択すればよい。そのため、ダイポールアンテナであれば折り返しダイポールアンテナであってもよい。ループアンテナであれば、円形ループアンテナ、方形ループアンテナであってもよい。パッチアンテナであれば円形パッチアンテナ、方形パッチアンテナであってもよい。
パッチアンテナの場合、セラミック等の誘電材料を用いたアンテナを用いればよい。パッチアンテナの基板として用いる誘電材料の誘電率を高くすることによってアンテナを小型化することができる。また、パッチアンテナの場合、機械強度が高いため、繰り返し使用することが可能である。
パッチアンテナの誘電材料は、セラミック、有機樹脂、又はセラミックと有機樹脂の混合物等で形成することができる。セラミックの代表例としては、アルミナ、ガラス、フォルステライト等が挙げられる。さらには、複数のセラミックを混合して用いてもよい。また、高い誘電率を得るためには、誘電体層を、強誘電体材料で形成することが好ましい。強誘電体材料の代表例としては、チタン酸バリウム(BaTiO3)、チタン酸鉛(PbTiO3)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)、ジルコン酸鉛(PbZrO3)、二オブ酸リチウム(LiNbO3)、チタン酸ジルコン鉛(PZT)等が挙げられる。さらには、複数の強誘電体材料を混合して用いてもよい。
また、本実施の形態は、本明細書中の他の実施の形態のいかなる記載とも自由に組み合わせて実施することが可能である。そのため、本発明の半導体装置のアンチコリジョン機能を有するICチップにおいて、製品毎の無線手段の信号の種類や、規格が変更になることに伴う仕様の変更により、ICチップのマスク設計の段階から作り直す必要ない。そのため、アンチコリジョンプログラムの変更だけで対応することができ、製造コストの削減及び製造時間の短縮ができる。また、マスク設計の変更によって再度作り直したICチップが不具合といった懸念もない。
また従来においては、専用の衝突防止機能を有するICチップを製造する際においては、衝突防止機能を備えた回路を搭載することもあった。しかしながら、本発明では、衝突防止機能を読み出し専用メモリにプログラムとして格納することにより、衝突防止機能を備えた回路より読み出し専用メモリの方が作りやすいことによるICチップの不具合の削減を図ることができる。
(実施の形態7)
本発明の半導体装置は、ICチップとして利用できる。例えば、紙幣、硬貨、有価証券類、証書類、無記名債券類、包装用容器類、書籍類、記録媒体、身の回り品、乗物類、食品類、衣類、保健用品類、生活用品類、薬品類及び電子機器等に設けて使用することができる。これらの具体例に関して図17を用いて説明する。本発明のICチップは、リーダライタとICチップ間の信号の送受信における衝突防止機能を有している。このため、図17に示すような様々な商品に添付されたICチップの情報を同時に読み取ることが可能となる。また、RFIDは実施の形態3で示したように薄膜トランジスタを用いることで薄型化できるため、物品のデザイン性の低下を防ぐことができる。
図17に本発明の読み取りにおける一態様を示す。図17に示すICチップ1701は、非接触でリーダライタ1703とデータの送受信を行う非接触型である。電波圏内1702に存在するICチップ1701は、リーダライタ1703と無線通信を行うことができる。なお、ICチップ1701とリーダライタ1703との距離、すなわち電波圏内1702の距離は、無線通信に用いる周波数に起因する。また周波数は、ICチップ1701に用いられる実行アンテナ長に起因する。この実行アンテナ長はアンテナ形状に起因する。
図17において、リーダライタ1703は包装用容器類1705、記憶媒体1706、書籍類1707がリーダライタの電波圏内に存在し、リーダライタはコンピュータと電気的に接続され、商品の管理または商品の情報の読み取り等をおこなう。なお、包装用容器類1705とは、お弁当等の包装紙、ペットボトル等を指すものとする。また、書籍類1707とは、書物、本等を指すものとする。また、記憶媒体1706とは、DVDソフト、ビデオテープ等を指すものとする。図17において、電波圏内1702に存在する本発明の衝突防止機能を有するICチップ1701を有する包装用容器類1705、記憶媒体1706、書籍類1707は、リーダライタ1703により、瞬時にそれぞれの情報を読み出される。
包装用容器類1705、記憶媒体1706、書籍類1707等にICチップ1701を設けることにより、検品システムやレンタル店のシステムなどの効率化を図ることができる。ICチップ1701の設け方としては、物品の表面に貼ったり、物品に埋め込んだりして設ける。例えば、本ならば紙に埋め込んだり、有機樹脂からなるパッケージなら当該有機樹脂に埋め込んだりするとよい。このようにして、包装用容器類1705、記憶媒体1706、書籍類1707等にICチップを設けることにより、検品システムやレンタル店のシステムなどの効率化を図ることができる。
以上のように、本発明の半導体装置は物品であればどのようなものにでも設けて使用してもよく、ほかにも紙幣、硬貨、有価証券類、証書類、無記名債券類、身の回り品、乗物類、食品類、衣類、保健用品類、生活用品類、薬品類及び電子機器等に使用することができる。本実施の形態は、上述した他の実施の形態と自由に組み合わせて行うことができる。
また、本実施の形態は、本明細書中の他の実施の形態のいかなる記載とも自由に組み合わせて実施することが可能である。そのため、本発明の半導体装置のアンチコリジョン機能を有するICチップにおいて、製品毎の無線手段の信号の種類や、規格が変更になることに伴う仕様の変更により、ICチップのマスク設計の段階から作り直す必要ない。そのため、アンチコリジョンプログラムの変更だけで対応することができ、製造コストの削減及び製造時間の短縮ができる。また、マスク設計の変更によって再度作り直したICチップが不具合といった懸念もなくすことができる。
また従来においては、専用の衝突防止機能を有するICチップを製造する際においては、衝突防止機能を備えた回路を搭載することもあった。しかしながら、本発明では、衝突防止機能を読み出し専用メモリにプログラムとして格納することにより、衝突防止機能を備えた回路より読み出し専用メモリの方が作りやすいことによるICチップの不具合の削減を図ることができる。