JP5007683B2 - 発光装置及び電子機器 - Google Patents
発光装置及び電子機器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5007683B2 JP5007683B2 JP2008039798A JP2008039798A JP5007683B2 JP 5007683 B2 JP5007683 B2 JP 5007683B2 JP 2008039798 A JP2008039798 A JP 2008039798A JP 2008039798 A JP2008039798 A JP 2008039798A JP 5007683 B2 JP5007683 B2 JP 5007683B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- light emitting
- light
- organic
- emitting device
- elements
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- 238000001514 detection method Methods 0.000 claims description 73
- 230000006870 function Effects 0.000 claims description 32
- 238000003860 storage Methods 0.000 claims description 10
- 239000011159 matrix material Substances 0.000 claims description 5
- 239000000758 substrate Substances 0.000 description 27
- 238000012937 correction Methods 0.000 description 12
- 239000010410 layer Substances 0.000 description 11
- 238000000034 method Methods 0.000 description 10
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 9
- 239000010408 film Substances 0.000 description 7
- 239000011229 interlayer Substances 0.000 description 7
- 239000000463 material Substances 0.000 description 7
- 238000005259 measurement Methods 0.000 description 7
- 239000002346 layers by function Substances 0.000 description 6
- 230000003287 optical effect Effects 0.000 description 5
- 238000012546 transfer Methods 0.000 description 5
- 239000003990 capacitor Substances 0.000 description 4
- 230000008569 process Effects 0.000 description 4
- 230000009471 action Effects 0.000 description 3
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 3
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 3
- 238000009434 installation Methods 0.000 description 3
- 239000000853 adhesive Substances 0.000 description 2
- 230000001070 adhesive effect Effects 0.000 description 2
- 238000005229 chemical vapour deposition Methods 0.000 description 2
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 2
- 238000002347 injection Methods 0.000 description 2
- 239000007924 injection Substances 0.000 description 2
- 238000004020 luminiscence type Methods 0.000 description 2
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 2
- 206010034972 Photosensitivity reaction Diseases 0.000 description 1
- 230000015572 biosynthetic process Effects 0.000 description 1
- 230000008859 change Effects 0.000 description 1
- 230000006866 deterioration Effects 0.000 description 1
- 230000005611 electricity Effects 0.000 description 1
- 238000005401 electroluminescence Methods 0.000 description 1
- 239000011521 glass Substances 0.000 description 1
- 230000012447 hatching Effects 0.000 description 1
- 230000005525 hole transport Effects 0.000 description 1
- 230000006872 improvement Effects 0.000 description 1
- 238000012423 maintenance Methods 0.000 description 1
- 239000011368 organic material Substances 0.000 description 1
- 230000000149 penetrating effect Effects 0.000 description 1
- 230000036211 photosensitivity Effects 0.000 description 1
- 239000004033 plastic Substances 0.000 description 1
- 239000010453 quartz Substances 0.000 description 1
- 230000009467 reduction Effects 0.000 description 1
- VYPSYNLAJGMNEJ-UHFFFAOYSA-N silicon dioxide Inorganic materials O=[Si]=O VYPSYNLAJGMNEJ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000013589 supplement Substances 0.000 description 1
- 239000010409 thin film Substances 0.000 description 1
- 230000009466 transformation Effects 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Electroluminescent Light Sources (AREA)
Description
あるいは、前述の特許文献2及び3は、それぞれ、「発光素子」に「定電圧」が印加されることを前提として、「発光素子の光量のばらつきを補正する補正データを…階調データに付加」する技術を開示し(以上、「」内は特許文献2の〔請求項1〕より。)、あるいは、「発光素子の光量のばらつきを補正する電気量の補正データ」を、「階調データ」に基づいて形成する技術を開示する(以上、「」内は特許文献3の〔請求項1〕より。)。
しかしながら、特許文献1の技術では、「光量検出手段」の設置位置が極めて好適に選択されているものの、当該の手段をいわば特別に設置すること自体は、従来の光センサ等を設ける技術と違いはなく、したがって、その設置の手間等を考えると、製造プロセス、コスト等の上で改善の余地があるといえる。
また、特許文献2及び3は、有機EL素子のばらつきを、いざ実際になくそうとする段階における技術として非常に好適ではあるが、そこで用いられる「補正データ」は、当該文献において、いわばアプリオリに取得されるかのような体裁で取り扱われており、それを取得するための具体的手段については特に言及がない。特許文献2及び3の技術はそれ自体で極めて有効ではあるが、好適な補正データの取得手段が提案されればより活きてくるということがいえるだろう。
以上を要するに、本発明にいう「複数の発光素子」は、その全部が、発光機能を担う素子であると同時に、光検出をも担いうる素子である。
以上のような結果、本発明においては、実際の装置上において、「光検出素子」概念に具体的に該当する何らかの特別の要素を、特別に設ける必要は必ずしもない。したがって、本発明に係る「発光装置」は、その構造、あるいは構成が極めて簡易となりえる。また、同じ理由から、その製造プロセスは極めて簡素となり得るし、さらには製造コスト、材料コスト等の各種のコストの増大がもたらされるということもない。
そして、この発明によれば、共通配線は、第2に、対象外素子が前記発光強度を検出する際、当該発光強度に応じて当該対象外素子に流れる電流を検出するために用いられる。この場合、前記「所定の大きさの電流」が前記微小な電流なのであれば、当該の微小な電流の変動が、共通配線を通じて検出されることになる。
このようにして、本発明に係る「共通配線」は、対象外素子を光検出素子として好適に機能させうるとともに、その検出結果を好適に取得することをも可能とする。
なお、本発明は、このような2つの機能を別々の要素で実現する場合も当然その範囲内におさめるものであるが、本態様では、かかる2つの機能を1個の「共通配線」で実現していることになる。かかる観点からすると、本態様は、装置構成の簡略化、製造プロセスの簡易化、あるいは材料コストの節約、等が更に促進されることになる。
この態様によれば、前記1個の発光素子に着目したとき、当該発光素子に発光機能の発揮が期待される場合と光検出機能の発揮が期待される場合との、2つ場合の間の切換が、好適に行われる。すなわち、当該発光素子を、まさに発光素子として機能させるときは、第1スイッチング素子をOFFとするとともに、第2スイッチング素子をONとするとよく、対象外素子として機能させるときには、その逆に、第1スイッチング素子をONとするとともに、第2スイッチング素子をOFFとするとよい。
この態様によれば、前記「ある時点」以後の装置運用に伴う発光素子の劣化に、好適に対応することができる。これは、例えば、本態様では、「ある時点」における、複数の発光素子の各々自身の発光強度を基準とした補正が、当該「ある時点」以後、当該複数の発光素子の各々について適宜行われる、といった運用が可能になるからである。
なお、本態様にいう「ある時点」は、例えば、当該発光装置の製品出荷時、等々に設定可能である。
この態様によれば、前述したような補正が、前記「ある時点」以後、所定期間の経過のたびに実施され得ることになるので、経過時間にかかわらない、当初の状態そのままの発光強度の可能な限りの維持が、好適に行われる。
なお、本態様にいう「所定期間」の具体的な長さは、様々に定められ得る。例えば、“20秒”とか、あるいは、“1日”とかであってよい。あるいは、当該発光装置が例えばプリンタヘッドに用いられるのであれば、当該「所定期間」は“1ジョブ完了までの時間”などと設定されてもよい(なお、ここで「1ジョブ」とは、1個のまとまりとして把握される印刷作業の全体を意味する用語として用いた。この場合、“1ジョブ完了までの時間”に対応する実時間の長さは、印刷作業の内容に応じて異なることになる。)。
この態様によれば、「光検出専用素子」が備えられているので、所定の配列の端部に並べられた発光素子についても、その発光強度の把握や、あるいは、それに基づく前記フィードバック制御が好適に行われることになる。このことは、当該発光素子に対応する「光検出素子」の数は、例えば前記所定の配列の真ん中に位置する発光素子に対応するそれに比べて、実質的に少なくなるおそれがあることを鑑みるに、明らかである。
なお、本態様にいう「光検出専用素子」は、前述した対象外素子(即ち、発光素子)と同じ構造をもって好適である。そのようであれば、両者は共通の工程上で製造され得ることになるため、前述した製造プロセスの簡易化、コスト低廉化等の効果がより徹底されるからである。ただ、この場合、当該の「光検出専用素子」については、これが発光するのに必要な要素等の結線等は必要ない(その意味で、「検出専用」である。)。例えば、前述の態様の中で登場した、「電源線」等を、当該「光検出専用素子」に接続する必要はない。
なお、ただし、この「光検出専用素子」には、「発光素子」とはその構造等が異なった、公知のフォトダイオード等が当てられてよいことはいうまでもない。
この態様によれば、発光素子が線状配列に従って並べられるので、当該発光装置は、例えば、プリンタ等の画像形成装置を構成するプリンタヘッド等に好適に用いられる。
この態様によれば、発光素子がマトリクス状配列に従って並べられるので、当該発光装置は、例えば、テレビ等の画像表示装置を構成するもの等として好適に用いられる。
この態様によれば、発光素子が有機EL素子を含むので、前述のように、発光機能とともに光検出機能をも果たしうる「発光素子」が好適に提供されることになる。
本発明の電子機器は、上述した各種の発光装置を備えているので、輝度ムラ、濃度ムラ、あるいは画像ムラ等のない高品質な静電潜像の形成や、あるいは、画像表示等を行うことが可能となる。
これらの素子基板7及びカバー基板12は、お互いの辺縁同士で、接着剤51により相互に接着されている。
このような素子基板7及びカバー基板12は、例えばガラスや石英、プラスチックなどの透光性材料で作られる。
有機EL素子(発光素子)8は、相互に対向する2つの電極、及び、これら2つの電極間に少なくとも有機発光層を含む発光機能層を備えている(いずれも図1において不図示。なお、後述する図5参照)。これらの各層は、図1の視点でいえば、図中紙面を貫く方向に沿って積層される構造をもつ。前記2つの電極のうち一方の電極には、共通線16が接続され、他方の電極には単位駆動回路9aが接続される。
また、発光機能層に含まれる有機発光層は正孔と電子が結合して発光する有機EL物質から構成されている。発光機能層は、前記有機発光層のほか、電子ブロック層、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層及び正孔ブロック層の一部又は全部を備えていてもよい。
ただし、この配列態様は単なる一例に過ぎない。例えば、有機EL素子8は、前記の素子基板7の長手方向に沿った直線を挟んで、千鳥足状に配列されていてもよい(「千鳥足状の配列」とは、端から順番に有機EL素子に1,2,3,…と番号を振るとするなら、奇数番目は当該直線を基準として図1中下側、偶数番目は当該直線を基準として図1中上側に配置される、というような配列、を含意する。)。
なお、本実施形態では、特に断りがない限り、有機EL素子8の全数が、N個あるものとした説明を行う(図1の符号D1,D2,…,DN参照)。
前述の回路要素のうち駆動トランジスタTr1は、そのドレインが有機EL素子8を構成する前記画素電極に接続されており、そのソースが第2スイッチング・トランジスタ(第2スイッチング素子)Tr2のドレインに接続されている。また、この駆動トランジスタTr1のゲートは、データ書込用トランジスタTr4のドレインに接続されている。
前記第2スイッチング・トランジスタTr2(以下、「第2SWトランジスタTr2」と略す。)は、そのゲートがデータ線6に接続されており、そのソースが電源線113に接続されている。また、前記データ書込用トランジスタTr4は、そのゲートが走査線3に接続されており、そのソースがデータ線6に接続されている。
蓄積容量Cは、駆動トランジスタTr1のゲートとデータ書込用トランジスタTr4との間を結ぶ配線の途中から延びる配線上に存在する。その一方の電極は、図2に示すように接地されている。
一方、データ信号Dがノン・アクティブである場合、第2SWトランジスタTr2はON状態にある。したがって、電源線113、第2SWトランジスタTr2、駆動トランジスタTr1及び有機EL素子8間には電流が流れる。なお、駆動トランジスタTr1は、飽和領域において使用されることが前提とされる。
この場合、有機EL素子8に流される電流は、駆動トランジスタTr1のゲートにかけられている電圧の大きさに応じる。すなわち、当該電圧は、データ書込用トランジスタTr4を通じて供給されるデータ信号Dのレベル、あるいは、蓄積容量Cがもつ蓄積電荷量の大きさに応じるが、この電圧の印加態様は、駆動トランジスタTr1のソース・ドレイン間に流れる電流の大きさを変える。
このようにして、有機EL素子8に流れる電流の大きさは変更を受けうることになる。そして、当該有機EL素子8は、そこに供給される電流量に応じた発光強度で発光する。
この電流検出用のトランジスタTr3(以下、「第1SWトランジスタTr3」という。)は、そのゲートがデータ線6に接続されており、そのドレインが駆動トランジスタTr1及び第2SWトランジスタTr2間の配線に接続されている。このうち特に、後者の結線態様によって、有機EL素子8(あるいは、駆動トランジスタTr1)からみて、第1SWトランジスタTr3と第2SWトランジスタTr2とは互いに並列関係にあることになる。また、第1SWトランジスタTr3のソースは、電流検出線118に接続されている。
なお、この第1SWトランジスタTr3は、n型トランジスタである一方、前述の第2SWトランジスタTr2は、p型トランジスタである。したがって、これらのトランジスタ(Tr3及びTr2)は、データ線6を通じて供給されてくるデータ信号のレベルに応じて、いわば交替的に反応する。すなわち、第1SWトランジスタTr3がOFF状態にあるとき、第2SWトランジスタTr2はON状態にあるが、第1SWトランジスタTr3がON状態にあるとき、第2SWトランジスタTr2はOFF状態にある。
さらに、前記電流検出線118は電流計測回路108に接続される。ただし、この電流検出線118は、図1に示すように、制御回路CCにも接続されている。
電源回路110は、本実施形態に係る発光装置10全体の電源の供給源である。なお、特に、この電源回路110は、有機EL素子8を発光させるための電流の供給源としての機能をもつ。
以上のようにして、各有機EL素子8に供給される各データ信号Dpのレベルは、電流計測回路108の検出電流値Vsenに応じて変更を受け得るようになっている。
〔I〕 制御回路CCは、電流計測回路108からの検出電流値Vsenに応じた原データ信号Doutの生成を行い、かつ、その原データ信号Doutをデータ信号供給回路106に供給する。
〔II〕 制御回路CCは、走査線3に供給するための書込信号WRTを生成する。また、その供給タイミングを制御する。
〔III〕 制御回路CCは、電流供給線118に印加するための電圧Vthを生成する。また、その印加タイミングを制御する(この点については、後に改めて触れる。)。
まず、説明の前提として、図2に関し若干補足する。図2は、既述のように、3つの単位駆動回路9aの回路構成を図示するが、これらについて、図中左から順に、n−1,n,n+1という記号を付す。ここでn=2,3,4,…,N−1である(Nは、既述のように、有機EL素子8の全数、即ち単位駆動回路9aの全数)。かかる記号は、図2から明らかなように、各単位駆動回路9aを構成する要素を指示する符号の添え字としても用いられる(例えば、記号nに対応する単位駆動回路9a中の駆動トランジスタTr1は、Tr1n、というようである)。
以上のような記号使用を前提に、以下では、記号nの単位駆動回路9aに対応する有機EL素子8nの発光強度を検出する例を主にとりあげて説明する。
なお、有機EL素子8nが発光するための回路動作については、既に触れたとおりである。これをその要点に限りまとめると、図3中の真ん中の列に示されるようになる。すなわち、データ信号Dnはノン・アクティブとなって、第2SWトランジスタTr2nはONとなり、有機EL素子8nはONとなる(即ち、発光する。)。なお、図3中、駆動トランジスタTr1nの欄に示される“○”は、当該飽和トランジスタTr1nに所定の電流が流れることを表している(駆動トランジスタTr1nは飽和領域において動作する。)。また、この場合、第1SWトランジスタTr3nはOFFである。
すなわち、これらの単位駆動回路9aについては、図3の“n−1”の列、及び、“n+1”の列に表されるように、データ信号Dn−1及びDn+1がアクティブとされる結果、有機EL素子8nに対応する第1SWトランジスタTr3n及び第2SWトランジスタTr2nの状態とは逆に、第1SWトランジスタTr3n−1及びTr3n+1はONとなり、第2SWトランジスタTr2n−1及びTr2n+1は、OFFとなる。これにより、有機EL素子8n―1又は8n+1は、電源線113との間の導通を遮断されるが、電源供給線118との間の導通が確保される。
一方、このような状態がつくりだされると同時に、又は、その直前に、制御回路CCは、電源供給線118に電圧Vthを印加する(図1参照)。この電圧Vthは、有機EL素子8n―1及び8n+1が発光するには十分でない大きさの電流を流すために印加される電圧である。したがって、この電圧Vthの値は、少なくとも有機EL素子8n―1及び8n+1の閾値電圧よりも小さい。以上により、有機EL素子8n―1及び8n+1には、微小な電流が流される。
そして、この変動の結果は、駆動トランジスタTr1n―1及びTr1n+1、第1SWトランジスタTr3n―1及びTr3n+1を介して、電流検出線118に流れる電流の変動をもたらす。図1の電流計測回路108は、電流検出線118におけるこの変動電流の値を、検出電流値Vsenとして検出する。
曲線Sがこのようなかたちをとるのは、例えば、図5に示すような事情があるからである。すなわち、図5においては、素子基板7上に、各種層間絶縁膜300、画素電極13、発光機能層18及び対向電極5という積層構造が構築されている例が示されているが(このうち後三者が有機EL素子8を構成する。)、図中最右端の有機EL素子8から発せられた光は、例えば、素子基板7と各種層間絶縁膜300との間の界面で反射する。この場合、当該光ないし反射光の波長、各種層間絶縁膜300の屈折率と素子基板7の屈折率との関係、あるいは、当該有機EL素子8から発した光が別の有機EL素子8に入射するまでの光学的距離、等々の影響を受けて、当該有機EL素子8から発した光は、そのすぐ隣に位置する有機EL素子8ではなく、それよりも遠い場所に位置する有機EL素子8に、より大きな強度で入射する可能性がある。図4中の曲線Sの山は、このような事情を背景に持つ可能性がある(なお、前述の反射は、各種層間絶縁膜300及び素子基板7間だけでなく、各種層間絶縁膜300が複数の層間絶縁膜からなる場合は、当該複数の層間絶縁膜間の界面、あるいは、素子基板7の図5中下面、等々においても生じる可能性がある。)。
いずれにせよ、電流計測回路108は、電流検出線118を通じ、有機EL素子8nを除く、有機EL素子8Kの全部で検出された前記の微小電流の変動を、総体的に、検出する。
ただし、この際、線上に配列された各有機EL素子8のうち、その両端に位置する有機EL素子81及び88については、そのそれぞれの両隣双方には有機EL素子8は存在しないので、そのどちらか一方の側に隣接する有機EL素子8に対応する単位駆動回路9aついて、前述の、n−1及びn+1に対応する単位駆動回路9aに関する動作と同様の動作が行われる。
また、上述のように、順次検出対象とされていく有機EL素子8に対しては、すべて、同じレベルのデータ信号Dnが与えられる。これにより、理論上は、N個の有機EL素子8の全部は同じ発光強度で発光することになるはずであるが、実際上は、当該有機EL素子8の1個1個の発光特性が異なること、あるいは、駆動トランジスタTr1の特性が異なること、等の様々な要因により、N個の有機EL素子8はそれぞれ、一般に、互いに異なる発光強度で発光することになる。これは当然、N個の有機EL素子8それぞれについての、電流計測回路108における検出電流値Vsen(以下、「初期値」ということがある。)に相違をもたらす。
制御回路CC中のメモリCCMは、このようにして得られた、1個1個の有機EL素子8に固有の初期値INInを記憶する。メモリCCMの内容は、このようにして初期化される。
(1) 本実施形態に係る発光装置10によれば、上述のように、有機EL素子8n→光検出素子としての有機EL素子8K→電流検出線118及び電流計測回路108→制御回路CC→有機EL素子8n、という流れに沿った、いわゆるフィードバック制御が行われる。したがって、N個の有機EL素子8間の発光強度のばらつきは、一定の範囲内に収められ得ることになる。これにより、当該発光装置10の具体的適用場面に応じて、輝度ムラ、濃度ムラ、あるいは画像ムラ等のない、高品質な静電潜像の形成や、あるいは、画像表示等が行われ得る。
このようであるから、本実施形態によれば、「光検出素子」を、有機EL素子8とは別個・特別に設ける必要がない。したがって、本実施形態に係る発光装置10は、その構造、あるいは構成が極めて簡易となりえる。また、同じ理由から、その製造プロセスは極めて簡素となり得るし、さらには製造コスト、材料コスト等の各種のコストの増大がもたらされるということもない。
また、本実施形態におけるデータ信号の補正も、前記初期化以後、適宜に、あるいは、所定期間ごとに実施されてよい。例えば、当該補正は“5分”ごとに実施する、としたり、“10日”ごとに実施する、などとしてよい。あるいは、当該発光装置10が例えばプリンタヘッドに用いられるのであれば、当該「所定期間」は“1ジョブ完了までの時間”などと設定されてもよい(ここで「1ジョブ」とは、1個のまとまりとして把握される印刷作業の全体を意味する用語として用いた。“1ジョブ完了までの時間”に対応する実時間の長さは、印刷作業の内容に応じて異なることになる。)
(1) 上述した実施形態では、有機EL素子8が線状に一列に並ぶ形態について説明しているが、本発明は、かかる形態に限定されない。例えば、図8に示すような構成も、本発明の範囲内にある。
この図8では、素子基板7Aの上に、複数の有機EL素子8がマトリクス状配列に従って並べられている。これらの有機EL素子8の各々も、前述の実施形態と同様、画素電極、発光機能層及び対向電極から構成されている。これら有機EL素子8が並べられている領域は、画像表示領域7aを構成する。
なお、図中上下方向には、各データ線6Aにそれぞれ並行するように、複数の電源線113Aも延びる。また、対向電極用電源線201(以下、単に「電源線201」という。)は、素子基板7の外形輪郭線にほぼ沿うように、平面視してΠ字状の形状をもつ。この電源線201は、有機EL素子8の対向電極に例えばグランドレベル等の電源電圧を供給する。
また、このような形態では、大多数の有機EL素子8は、図9に示すように、その周囲に8個の有機EL素子8を隣接させていることになるので、ある1個の有機EL素子8を検出対象とする場合、それに隣接する8個の有機EL素子8、更には、その周囲に隣接する多数の有機EL素子8が、光検出素子として機能しうることになる。なお、図9における白丸及びハッチングされた丸の意義は、図6の場合と同様である。
例えば、図10に示すように、線状配列の最左端に位置する有機EL素子81に関しては、その更に左隣に光検出素子801及び802を設け、最右端に位置する有機EL素子88に関しては、その更に右隣に光検出素子803及び804を設けるようにしてもよい(図中、比較的濃いハッチングが施された丸、参照。なお、その他の丸の意義は、図6と場合と同様である)。
これらの光検出素子801乃至804の構造及び光検出機能は、図1、図2、あるいは図5等を参照して説明した有機EL素子8と殆ど同じである。ただし、発光機能はもたない。したがって、これら光検出素子801乃至804は、図2を参照して説明した電源線113等と結線されている必要はない。
図11は、上記実施形態の発光装置10を光ヘッド(発光装置)として用いる画像形成装置の部分的な構成を示す斜視図である。同図に示すように、この画像形成装置は、発光装置10、集束性レンズアレイ15及び感光体ドラム110を含む。
なお、この集束性レンズアレイ15としては、具体的には例えば、日本板硝子株式会社から入手可能なSLA(セルフォック・レンズ・アレイ)を用いることができる(セルフォック:SELFOCは日本板硝子株式会社の登録商標)。これを用いれば、発光装置10からの光は、感光体ドラム110の上で、正立等倍結像する。
このような感光体ドラム110及び前記の発光装置10は、当該感光体ドラム110の回転タイミングと発光装置10の各有機EL素子の発光タイミングとの間に所定の関係が成立するように、制御される。例えば、主走査方向に沿っては、形成しようとする画像の1ライン分の明暗に応じて、各有機EL素子の発光・非発光が制御され、副走査方向に沿っては、1ライン分の画像に関する感光工程が完了した後に感光体ドラムが所定の角度だけ回転するように、当該感光体ドラムの回転が制御される。このようにして、感光ドラム110の外表面には、所望の画像に応じた潜像(静電潜像)が形成される。
Claims (9)
- 所定の配列に従ってその各々が並べられ、供給される電流量に応じてその発光強度が変化する複数の発光素子と、
前記発光素子の発光強度を検出する光検出素子と、
前記光検出素子の検出結果に応じて、前記発光素子に流される電流の量を制御する制御手段と、
前記複数の発光素子の各々に共通に、電気的に接続される共通配線と、
を備え、
前記光検出素子は、
前記複数の発光素子のうち当該光検出素子の検出対象とされた発光素子以外の発光素子の全部又は一部を含み、
当該共通配線は、
前記光検出素子として機能する前記発光素子に所定の大きさの電流を流すために、及び、
前記発光強度の検出の際、当該発光強度に応じて当該発光素子に流れる電流を検出するために、
用いられる、
ことを特徴とする発光装置。 - 前記共通配線と、前記複数の発光素子の各々との電気的な接続の有無を制御する複数の第1スイッチング素子と、
前記複数の発光素子の各々に共通に電気的に接続され、これら発光素子に発光用の電流を供給するために用いられる電源線と、
当該電源線と、前記複数の発光素子の各々との電気的な接続の有無を制御する複数の第2スイッチング素子と、
を更に備え、
前記複数の発光素子のうちの任意の1個の発光素子に着目した場合、
当該1個の発光素子が前記光検出素子の検出対象とされるとき、
当該1個の発光素子に対応する前記第1スイッチング素子はOFFとなり、且つ、当該1個の発光素子に対応する前記第2スイッチング素子はONとなり、
当該1個の発光素子が前記光検出素子として機能するとき、
当該1個の発光素子に対応する前記第1スイッチング素子はONとなり、且つ、当該1個の発光素子に対応する前記第2スイッチング素子はOFFとなる、
ことを特徴とする請求項1に記載の発光装置。 - ある時点における、前記光検出素子の検出結果を記憶する記憶手段を更に備え、
前記制御手段は、
前記ある時点以降における前記光検出素子の検出結果と、前記記憶手段の記憶内容とを比較し、その結果に応じて、前記発光素子に流される電流の量を制御する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の発光装置。 - 前記制御手段は、
前記ある時点以降、所定期間の経過の度に、前記光検出素子の検出結果を参照する、
ことを特徴とする請求項3に記載の発光装置。 - 前記光検出素子は、
前記複数の発光素子のうち前記所定の配列の端部に並べられた発光素子の発光強度を検出するための光検出専用素子を含む、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の発光装置。 - 前記所定の配列は、線状配列を含む、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発光装置。 - 前記所定の配列は、マトリクス状配列を含む、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発光装置。 - 前記発光素子は、有機EL素子を含む、
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の発光装置。 - 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の発光装置を備える、
ことを特徴とする電子機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008039798A JP5007683B2 (ja) | 2008-02-21 | 2008-02-21 | 発光装置及び電子機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008039798A JP5007683B2 (ja) | 2008-02-21 | 2008-02-21 | 発光装置及び電子機器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009200218A JP2009200218A (ja) | 2009-09-03 |
JP5007683B2 true JP5007683B2 (ja) | 2012-08-22 |
Family
ID=41143416
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008039798A Expired - Fee Related JP5007683B2 (ja) | 2008-02-21 | 2008-02-21 | 発光装置及び電子機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5007683B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005128089A (ja) * | 2003-10-21 | 2005-05-19 | Tohoku Pioneer Corp | 発光表示装置 |
JP2006251201A (ja) * | 2005-03-09 | 2006-09-21 | Sony Corp | 発光表示装置 |
-
2008
- 2008-02-21 JP JP2008039798A patent/JP5007683B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009200218A (ja) | 2009-09-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI457899B (zh) | 顯示裝置 | |
JP2005173184A (ja) | 表示装置及びその駆動制御方法 | |
JP5176812B2 (ja) | ラインヘッドおよび画像形成装置 | |
US9110399B2 (en) | Optical writing device and image forming apparatus | |
JP2015016615A (ja) | 印刷装置 | |
JP2005103816A (ja) | 画像記録装置およびその光量補正方法 | |
US8054324B2 (en) | Optical head and image forming apparatus | |
JP2007253505A (ja) | 発光装置、露光装置および表示装置 | |
JP2008122836A (ja) | エレクトロルミネッセンス素子、画素回路、表示装置、および露光装置 | |
JP5217859B2 (ja) | 発光装置、発光装置の製造方法及び画像形成装置 | |
JP5007683B2 (ja) | 発光装置及び電子機器 | |
JP2011183721A (ja) | 露光装置及びその駆動制御方法並びに画像形成装置 | |
JP5338224B2 (ja) | 露光装置及びその駆動制御方法 | |
JP2002144634A (ja) | 電子写真用光ヘッドと、これを用いた画像形成装置及び画像形成の方法 | |
JP3501121B2 (ja) | 光ヘッドおよびそれを用いた画像形成装置 | |
JP2006196488A (ja) | 電気光学装置、画像形成装置および画像読み取り装置 | |
JP4924390B2 (ja) | 発光装置、電子機器 | |
JP4888527B2 (ja) | 発光装置及び画像形成装置 | |
JP2009111212A (ja) | 発光装置及び電子機器 | |
JP2007290330A (ja) | 画像形成装置 | |
JP5418978B2 (ja) | 発光装置、露光装置及び画像形成装置 | |
JP2006289957A (ja) | 画像形成装置 | |
US10802416B1 (en) | Print head and image forming apparatus | |
JP4962289B2 (ja) | 発光装置、電子機器 | |
JP4807442B2 (ja) | 発光装置、及び、画像形成装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20101028 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20111108 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120106 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120501 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120514 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5007683 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150608 Year of fee payment: 3 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |