JP5006508B2 - 画像表示装置及び画像表示方法 - Google Patents

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Description

本発明は、画像表示装置及び画像表示方法に関する。
近年、情報機器の発達はめざましく、例えば画像表示装置では、解像度が高く、低消費電力でかつ薄型への要求に伴い、その研究開発が進められている。中でも液晶表示装置は、液晶分子の配列を電気的に制御して、光学的特性を変化させることができ、前記のニーズに対応できる表示装置として期待されている。このような液晶表示装置の一形態として、液晶ライトバルブを用いた光学系から射出される表示画像を投射レンズを通してスクリーンに拡大投射する液晶プロジェクタ(投射型液晶表示装置)が知られている(例えば特許文献1参照)。
液晶プロジェクタは、光変調器として液晶ライトバルブを用いたものであるが、プロジェクタには、液晶ライトバルブの他、デジタルマイクロミラーデバイスを光変調器としたものも実用化されている。ところが、この種の従来のプロジェクタは以下のような課題を有している。
(1)光学系を構成する様々な光学要素で生じる光漏れや迷光のため、充分なコントラストが得られない。そのため、表示できる階調範囲(ダイナミックレンジ)が狭く、陰極線管(CRT)を用いた既存の表示装置に比較すると、表示画像の品質や迫力の点で劣ってしまう。
(2)各種の映像信号(画像信号)処理により表示画像の品質向上を図ろうとしても、ダイナミックレンジが固定されているために、充分な効果を発揮することができない。
このようなプロジェクタの課題に対する解決策、つまりダイナミックレンジを拡張する方法としては、画像信号に応じて光変調器(ライトバルブ)に入射させる光の量を変化させることが考えられる。それを実現するのに最も簡便な方法は、ランプの光出力強度を変化させる調光処理を行うことである。具体的には、プロジェクタにおいて、メタルハライドランプの出力光の制御を行うことが挙げられる。
ところで、このようなプロジェクタにあっては、ライトバルブに入射する光量を変化させる調光技術とは別に、入力した画素信号(階調信号)を伸張する伸張技術を用いている。この伸張技術は、入力した画素信号(階調信号)を伸張し、最終的に得られる伸張処理後の明るさ信号により、表示画像を調整するようにしている。
すなわち、従来では、階調信号としての画像信号をまず伸張処理し、その後、得られた伸張処理後の階調信号(画像信号)を明るさ信号に変換し、この明るさ信号を基に、ライトバルブを制御するようにしている。また、前記の調光処理においても、階調値で与えられた調光制御信号に対し、これを明るさ信号に変換した後、この明るさ信号を基に、例えば調光素子を制御するようにしている。
階調値で与えられた画像信号(階調信号)の、明るさ信号への変換については、通常、ある一定の処理によってなされている。この「階調信号(画像信号)−明るさ信号」の関係(処理)は「ガンマ特性」と呼ばれることが多く、sRGBの規格においては、(明るさ信号)は以下の式で示されている。
(明るさ信号)=(階調信号)2.2
すなわち、前述したように伸張処理や調光処理を行った後、得られた伸張処理後の階調信号や調光制御信号を前記式により2.2乗して明るさ信号に変換し、得られた明るさ信号により、ライトバルブや調光素子を制御するようにしているのである。
ところが、近年ではより自然な表示特性を得るため、前記の「階調信号−明るさ信号」の関係(処理)についても、前記の式で示したような一様な、すなわち階調信号の大小に関係なく一種類の変換形態で階調信号(画像信号)から明るさ信号に変換する方式に代えて、例えばLUT(ルック・アップ・テーブル)を用いることにより、複雑な変換処理を行うようになっている。つまり、階調信号(画像信号)の階調度に応じて異なる複数の変換形態で、階調信号(画像信号)から明るさ信号に変換するようになっている。
特開平3−179886号公報
しかしながら、このように複雑な変換処理を行った場合、特に伸張処理後の階調信号については、一旦伸張処理を行った後に明るさ信号への変換処理を行うことにより、得られた表示画像が、画像信号で与えられた本来のトーンや色とは異なったものとなってしまい、表示品質が低下するといった課題がある。
すなわち、図13(a)の曲線で示すように、前記式[(明るさ信号)=(階調信号)2.2]で示す一様な変換処理の場合、階調信号としての画像信号(x、x)を、図13(b)に示すようにまず伸張処理(例えば2倍)を行って伸張処理後の画像信号(x’、x’)を得、その後、これら画像信号(x’、x’)に対して明るさ信号への変換処理を行い、伸張後の明るさ信号(y’、y’)を得ても、得られた明るさ信号(y’、y’)の比(y’:y’)は、伸張処理前の画像信号(x、x)を直接明るさ信号に変換処理し、得られた明るさ信号の比(y:y)と同じになる。
したがって、画像信号に対する明るさ信号への変換処理を、伸張処理前に行った場合も伸張処理後に行った場合も、人間の目には同じに視認されるのである。
これに対して、図14(a)、(b)の曲線で示すような複雑な変換処理を行う場合、伸張処理後の画像信号(x’、x’)に対して明るさ信号への変換処理を行った場合と、伸張処理前の画像信号(x、x)を直接明るさ信号に変換処理した場合とでは、得られる明るさ信号(y’、y’)、(y、y)の比(y’:y’)、(y:y)が異なってしまう。
このように比が異なってしまうと、画像信号(x、x)がそれぞれ色成分であり、これらx、xがR、G、Bのいずれか2つの信号に対応する場合、例えば、xがR、xがGの場合、これらx、xの合成によってなされる表示色は、特に伸張処理後に明るさ信号への変換を行った場合、y’=Rの明るさとy’=Gの明るさの比が変わってしまうことから、本来の色とは異なってしまう。また、同じ色成分間である場合にも、本来のトーンとは異なるといった現象が起きてしまう。その結果、得られる表示画像が、画像信号で与えられた本来のトーンや色とは異なったものとなってしまい、前述したように表示品質が低下してしまう。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、特により自然な表示特性を得るべく、「階調信号(画像信号)−明るさ信号」の変換を複雑な変換処理で行うようにした画像表示方式において、画像信号で与えられた本来のトーンや色により忠実な表示を可能にした、画像表示装置及び画像表示方法を提供することにある。
前記目的を達成するため本発明の画像表示装置は、入力された画像信号に基づき、ライトバルブ上の画像を変化させるとともに、ライトバルブに入射する光量を調光処理によって変化させ、表示画像を調整する画像表示装置であって、
階調信号として入力された前記画像信号を明るさ信号に変換する信号変換手段と、
前記明るさ信号を伸張処理して伸張明るさ信号に変換する伸張処理手段と、
前記明るさ信号を基に前記表示画像の明るさを特徴付ける画像パラメータを決定する画像パラメータ決定手段と、
前記画像パラメータ決定手段で決定された画像パラメータに基づいて前記調光処理に係る調光制御パラメータを決定し、該調光制御パラメータに基づいて前記調光処理を行わせる調光制御手段と、
前記伸張明るさ信号に基づいてライトバルブ上の画像変化に係る画像制御パラメータを決定し、該画像制御パラメータに基づいてライトバルブ上の画像を変化させるライトバルブ制御手段と、を備えてなり、
前記信号変換手段は、入力された画像信号を、その階調信号としての階調値に応じて異なる複数の変換形態で、階調信号から明るさ信号に変換することを特徴としている。
また、本発明の画像表示方法は、入力された画像信号に基づき、ライトバルブ上の画像を変化させるとともに、ライトバルブに入射する光量を調光処理によって変化させ、表示画像を調整する画像表示方法であって、
階調信号として入力された前記画像信号を明るさ信号に変換する第1ステップと、
前記明るさ信号を伸張処理して伸張明るさ信号に変換する第2ステップと、
前記明るさ信号を基に前記表示画像の明るさを特徴付ける画像パラメータを決定する第3ステップと、
前記第3ステップで決定された画像パラメータに基づいて前記調光処理に係る調光制御パラメータを決定し、該調光制御パラメータに基づいて前記調光処理を行わせる第4ステップと、
前記伸張明るさ信号に基づいてライトバルブ上の画像変化に係る画像制御パラメータを決定し、該画像制御パラメータに基づいてライトバルブ上の画像を変化させる第5ステップと、を備えてなり、
前記第1ステップは、入力された画像信号を、その階調信号としての階調値に応じて異なる複数の変換形態で、階調信号から明るさ信号に変換することを特徴としている。
前記画像表示装置及び画像表示方法によれば、階調信号として入力された前記画像信号を明るさ信号に変換する信号変換手段が、入力された画像信号を、その階調信号としての階調に応じて異なる複数の変換形態で明るさ信号に変換するもの、すなわち複雑な変換処理を行うものとなっているので、より自然な表示特性を得ることが可能になる。
また、信号変換手段によって画像信号から明るさ信号に変換した後、伸張処理手段によって得られた明るさ信号を伸張処理し、伸張明るさ信号に変換するようにしているので、変換処理によって信号間の比が変わってしまうことがなく、したがって画像信号で与えられた本来のトーンや色により忠実な表示が可能になる。
また、従来では伸張処理後の階調信号と調光制御信号とをそれぞれ別に明るさ信号に変換していたのに対し、本発明では画像信号から明るさ信号に一回変換処理するだけでよく、したがって回路構造や変換方法の変更が容易になり、画像の種類や視聴者の好みに応じた変更に容易に対応可能となる。
また、前記画像表示装置においては、前記信号変換手段は、入力された画像信号を、所定の変換式に基づいて明るさ信号に変換するのが好ましく、または、入力された画像信号を、ルック・アップ・テーブルに基づいて明るさ信号に変換するのが好ましい。
このようにすれば、より複雑な変換処理が可能になる。
また、前記画像表示装置においては、前記画像パラメータ決定手段は、前記明るさ信号を基に前記画像パラメータを決定するものとなっており、
前記伸張処理手段における伸張係数は、前記画像パラメータに基づいて伸張係数を決定する伸張係数決定手段により、与えられるのが好ましい。
このようにすれば、伸張係数が、本来のトーンや色により忠実な信号に基づいて決定された画像パラメータから決定されるので、得られる表示画像が本来のトーンや色により忠実になる。
また、前記画像表示装置においては、前記信号変換手段は、画像信号から明るさ信号に変換する際に、明るさ信号の精度を高くするのが好ましい。
信号変換手段は複雑な変換処理を行うものとなっているので、整数で与えられた階調信号(画像信号)を明るさ信号に変換した際、得られた明るさ信号は例えば計算式上、整数とはならずに小数を伴うことが多くなる。しかし、信号変換手段は計算の負荷を軽減するため、通常は四捨五入や切り捨て、切り上げ等の処理を行うことで、本来の数値とは異なる(差を有する)整数を、明るさ信号としてを与える。
ところが、特に低階調側など、階調信号に対する明るさ信号への変換形態が、階調信号の増減に対して明るさ信号を小さく増減させる処理形態の場合、前記の四捨五入や切り捨て等の処理で形成された本来の数値に対する差の、実際に与えられる明るさ信号の値に対する割合が大きくなってしまい、結果としてより自然な表示特性が得られ難くなってしまう。
そこで、例えば明るさ信号の精度(処理桁数)を向上することにより、前記の四捨五入や切り捨て等の処理によってできた値の、実際に与えられる明るさ信号の値に対する差を小さくする。その結果、より自然できめ細かい表示特性が得られるようになる。
また、精度を低くすれば、従来に比べ信号変換手段での演算の負荷を軽減し、装置の小型化(小容量化)を図ることができる。
なお、この画像表示装置においては、前記信号変換手段は、階調信号から明るさ信号に変換した後、得られた明るさ信号の分布を均等化する均等化処理を行うようになっており、前記調光制御手段は、調光制御パラメータを決定した後、前記均等化処理と逆の逆均等化処理を行うようになっており、前記ライトバルブ制御手段は、画像制御パラメータを決定した後、前記均等化処理と逆の逆均等化処理を行うようになっているのが好ましい。
前記の画像表示装置において、前記信号変換手段は、画像信号を明るさ信号に変換する際に明るさ信号を高精度化しているので、例えば高階調側における階調信号(画像信号)に対する明るさ信号への変換形態が、階調信号(画像信号)の増減に対して明るさ信号を大きく増減させる処理形態の場合に、前記の四捨五入や切り捨て等の処理で形成された本来の数値の、実際に与えられる明るさ信号の値に対する差が極端に小さくなる。その結果、より自然な表示特性が得られるようにはなるものの、表示特性の向上はほとんど視認されない程度に小さいものとなる。
一方、このようにして得られた階調信号(明るさ信号)をそのまま用いて伸張処理等を行うと、これらに要する処理(演算処理)の負担が大きくなり、コストが上昇してしまう。
そこで、前記信号変換手段においては、画像信号を明るさ信号に変換した後、得られた明るさ信号の分布を均等化する均等化処理を行い、また、その後得られた調光制御パラメータや画像制御パラメータについては、前記均等化処理と逆の逆均等化処理を行うことで、処理(演算処理)の負担を軽減し、装置を小型化することなどによってコストダウンを図ることが可能になる。
以下、図面を参照して、本発明の画像表示装置及び画像表示方法を詳しく説明する。
まず、本発明の画像表示方法を用いる画像表示装置として、R(赤)、G(緑)、B(青)の異なる色毎に液晶ライトバルブを備えた、3板式のプロジェクタを例にして説明する。
図1は、このようなプロジェクタの一例の概略構成を示す図である。図1に示したプロジェクタは、光源510、調光素子26、ダイクロイックミラー513、514、反射ミラー515、516、517、リレーレンズ518、519、520、赤色光用液晶ライトバルブ522、緑色光用液晶ライトバルブ523、青色光用液晶ライトバルブ524、クロスダイクロイックプリズム525、投射レンズ系526を備えたものである。
調光素子26としては、例えば、透過率が可変とされた液晶パネルを用いても良いし、可動式の遮光板などを用いても良い。液晶パネルを用いた調光素子は応答速度が比較的速いものである一方、可動式遮光板などを用いた機械的な調光素子は応答速度が比較的遅いものである。いずれにしても、これら調光素子と液晶ライトバルブとの応答速度は異なるものである。
光源510は、超高圧水銀灯等のランプ511とランプ511の光を反射するリフレクタ512とから構成されている。この光源510とダイクロイックミラー513との間には、光源510からの光量を調節する調光素子26が配置されている。
青色光・緑色光反射のダイクロイックミラー513は、光源510からの白色光のうちの赤色光LRを透過させるとともに、青色光LBと緑色光LGとを反射する。透過した赤色光LRは、反射ミラー517で反射され、赤色光用液晶ライトバルブ522に入射される。
一方、ダイクロイックミラー513で反射された緑色光LGは、緑色光反射用のダイクロイックミラー514によって反射され、緑色光用液晶ライトバルブ523に入射される。また、ダイクロイックミラー513で反射された青色光LBは、ダイクロイックミラー514も透過し、リレーレンズ518、反射ミラー515、リレーレンズ519、反射ミラー516、リレーレンズ520からなるリレー系521を経て、青色光用液晶ライトバルブ524に入射される。
各液晶ライトバルブ522、523、524により変調された3つの色光は、クロスダイクロイックプリズム525に入射する。このプリズムは、4つの直角プリズムが貼り合わされ、その内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に形成されたものである。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成されて、カラー画像を表す光が形成される。合成された光は、投射光学系である投射レンズ系526によってスクリーン527上に投射され、画像が拡大されて表示される。各液晶ライトバルブ522、523、524には、画像信号に基づいて、各色光に所定の画像処理を施す画像処理部(図1では図示を省略)が接続されている。
次に、このようなプロジェクタの駆動方法に基づき、本発明の画像表示装置及び画像表示方法について説明する。
[第1の実施形態]
図2は、本発明の画像表示装置の第1の実施形態を用いた前記プロジェクタの、駆動回路の構成を示すブロック図である。調光機能を持たないプロジェクタの場合、入力された画像信号(映像信号)は適当な補正処理を経て、そのまま液晶パネルドライバに供給されるが、本発明の画像表示装置のように、調光機能を有し、かつそれを画像信号に基づいて制御する方式の場合、基本的な構成として、以下に説明するようにデジタル信号処理ブロックである信号変換部82、画像解析部83、調光制御部85、伸張処理部87、ライトバルブドライバ88などの回路を備えている。
すなわち、本実施形態では、アナログ信号として入力された画像信号が、ADコンバータ81を経てデジタル信号からなる階調信号、例えば0〜255の範囲の整数で示される階調信号に変換され、信号変換部82(信号変換手段)に入力される。この信号変換部82では、階調信号となった前記画像信号を、やはり整数からなる階調値(階調信号)で示される明るさ信号に変換する(第1ステップ)。ただし、この信号変換部82による変換処理は、前述した「ガンマ特性」のような、一様な、すなわち階調信号の大小に関係なく一種類の変換形態で階調信号(画像信号)から明るさ信号に変換する方式ではなく、複雑な変換処理、つまり階調信号(画像信号)の階調度に応じて異なる複数の変換形態で、階調信号(画像信号)から明るさ信号に変換するようになっている。
なお、この信号変換部82では、前述したように256段階で与えられる階調信号(画像信号)に対し、変換処理を行った後、変換処理後に得られる明るさ信号についても、256段階で与えられる明るさ信号となるよう、その変換比、すなわち[画像信号:明るさ信号]を1:1としている。
このような、異なる複数の変換形態からなる複雑な変換処理としては、例えばLUT(ルック・アップ・テーブル)を用いた変換処理を採用することができる。また、LUTによる処理に代えて、例えば階調に応じて複数の式を組み合わせ、得られた式を用いて変換処理を行うようにしてもよい。
ここで、この信号変換部82は、複雑な変換処理を行うものとなっているので、整数で与えられた階調信号を明るさ信号に変換した際、得られた明るさ信号は例えば計算式上、整数とはならずに小数を伴うことが多くなる。そこで、本発明の信号変換手段82は、計算の負荷を軽減するため、例えば四捨五入や切り捨て、切り上げ等の処理を行うことで、本来の数値とは異なる(差を有する)整数を、明るさ信号としてを与えるようになっている。
このようにして信号変換部82で得られた明るさ信号は、画像解析部83(画像パラメータ決定手段)に出力されるとともに、伸張処理部87(伸張処理手段)にも出力される。
画像解析部83では、入力した前記明るさ信号に基づき、最終的に得られる表示画像の明るさを特徴付ける制御信号(画像パラメータ)を単位時間毎に抽出・決定し(第3ステップ)、決定した制御信号を調光制御部85(調光制御手段)に出力する。
調光制御部85(調光制御手段)では、前記制御信号(画像パラメータ)に基づいて調光制御パラメータを決定し、この調光制御パラメータに基づいて調光素子ドライバ86を制御する(第4ステップ)。そして、最終的には調光素子ドライバ86が調光素子26を実際に駆動させることにより、調光制御部85は調光素子26を駆動させ、調光処理を行わせるものとなる。
ここで、前記画像解析部83での制御信号(画像パラメータ)の決定(第3ステップ)方法としては、例えば次の(a)〜(c)に示す3通りが挙げられる。
(a)注目しているフレームに含まれている画素データのうち、明るさが最大の階調値を制御信号(画像パラメータ)とする方法。
例えば、0〜255の256ステップの階調数からなる画像信号を想定する。連続した映像を構成する任意の1フレームに着目した場合、そのフレームに含まれる画素データの階調値毎の出現数分布(ヒストグラム)が、図3のようになったとする。この図3の場合、ヒストグラムに含まれる最も明るい階調値が150であるので、この階調値150を制御信号(画像パラメータ)とする。この方法は、入力される画像信号に対し、最も忠実に明るさを表現できる方法である。
(b)注目しているフレームに含まれている階調値毎の出現数分布(ヒストグラム)より、最大の明るさから出現数について一定の割合(例えば10%)となる階調値を制御信号(画像パラメータ)とする方法。
例えば、画像信号の出現数分布が図4のようであった場合、ヒストグラムより明るい側から10%の領域をとる。10%に相当するところの階調値が230であったとすると、この階調値230を制御信号(画像パラメータ)とする。図4に示したヒストグラムのように、階調値255の近傍に突発的なピークがあった場合、前記(a)の方法を採用すれば、階調値255が明るさ制御信号となる。しかしながら、この突発的なピーク部分は表示画像全体における情報としてはあまり意味をなしていない。これに対して、階調値230を明るさ制御信号とする本方法は、表示画像全体の中で情報として意味を持つ領域によって判定する方法と言うことができる。なお、前記の割合は0.1〜50%程度の範囲で変化させてもよい。
(c)表示画像を複数のブロックに分割して、ブロック毎、含まれている画素の階調値の平均値を求め、最大のものを制御信号(画像パラメータ)とする方法。
例えば、図5に示すように、表示画像をm×n個のブロックに分割し、それぞれのブロックA11,…,Amn毎の明るさ(階調値)の平均値を算出し、そのうちで最大のものを制御信号(画像パラメータ)とする。なお、表示画像の分割数は6〜200程度とすることが望ましい。この方法は、表示画像全体の雰囲気を損なうことなく、明るさを制御することができる方法である。
なお、前記(a)〜(c)の方法では、制御信号(画像パラメータ)の抽出・決定を、通常は表示領域全体に対して行うが、他に例えば、表示領域の中央部分など、特定の部分だけに前記方法を適用することもできる。その場合に、視聴者が注目している部分から明るさを決定するような制御が、可能となる。
また、この画像解析部83には、前記伸張処理部87(伸張処理手段)での伸張係数を決定する伸張係数決定部84(伸張係数決定手段)が備えられており、この伸張係数決定部84は、抽出・決定した前記の制御信号(画像パラメータ)を基に、後述するように伸張処理部87で伸張処理する際の伸張係数を決定するようになっている。
また、前記のように決定された制御信号(画像パラメータ)を入力した調光制御部85では、この制御信号に基づき、調光素子ドライバ86を制御するための調光量信号(調光制御パラメータ)を決定し、この調光量信号に基づいて調光素子ドライバ86を制御する。この方法にあっても、例えば次の2通りが考えられる。
(a)出力された制御信号(画像パラメータ)に対して、調光素子26による単位時間(例えば1/60秒)あたりの明るさ変化が既定値を超えないように調光量信号(調光制御パラメータ)を決定し、制御する方法。
この場合は、予め用意されたLUT(ルック・アップ・テーブル)に制御信号(画像パラメータ)を照らし合わせることで調光量信号を決定し、明るさに応じた素子制御を行う。調光素子26を比較的低速で動作させれば、細かい時間の変化に素子が追従しないため、短い周期での明暗の変化を避けることができる。
(b)出力された制御信号(画像パラメータ)にLPF(ローパスフィルター)をかけ、得られた出力を調光量信号(調光制御パラメータ)とし、制御する方法。
例えば、LPFによって1〜30秒以下の制御信号(画像パラメータ)の変化分をカットし、その出力を調光制御パラメータとして、これにより制御する。この方法によれば、細かい時間の変化分はカットされるため、前記のような短い周期での明暗の変化を避けることができる。
このようにして、例えば階調値190が制御信号(画像パラメータ)に決定された場合、最大明るさ(階調値255)の光量を100%とすると、190/255=75%の光量が得られるように調光量信号(調光制御パラメータ)を決定し、これを調光素子ドライバ86に出力する。調光素子ドライバ86では、入力した調光量信号(調光制御パラメータ)を例えば電圧に変換することなどにより、調光素子26を駆動する。調光素子26を、例えば遮光板によって形成した場合、透過率が75%(遮光率が25%)となるように遮光板を回動させる。同様に、階調値230が制御信号(画像パラメータ)である場合、230/255=90%の光量が得られるように調光素子26を駆動する(回動させる)。
一方、伸張処理部87では、前述したように信号変換部82から明るさ信号を入力するとともに、画像解析部83の伸張係数決定部84から伸張係数を入力する。そして、入力した明るさ信号に対し、同じく入力した伸張係数を用いて伸張明るさ信号に変換する(第2ステップ)。
このように、信号変換部82によって画像信号(階調信号)から明るさ信号に変換した後、この明るさ信号を伸張処理することで伸張明るさ信号に変換するようにしているので、画像信号として与えられた信号間の比は、この変換処理によって変わってしまうことがない。すなわち、伸張明るさ信号間の比は、与えられた画像信号間の比そのままに、保持されるようになっている。
ここで、この伸張処理部87における伸張処理として具体的には、信号変換部82からの入力信号としての明るさ信号に対し、伸張係数決定部84から入力した伸張係数を乗算することで、伸張明るさ信号を算出するようになっている。
なお、前記伸張係数決定部84(伸張係数決定手段)での、前記制御信号(画像パラメータ)に基づく伸張係数の決定方法としては、例えば予め設定した式によって求める方法や、予め用意したLUT(ルック・アップ・テーブル)に基づいて求める方法が採用される。
また、このようにして伸張処理を行い、伸張明るさ信号を得たら、伸張処理部87はこの伸張明るさ信号をライトバルブドライバ88(ライトバルブ制御手段)に出力する。
ライトバルブドライバ88では、入力した前記伸張明るさ信号に基づき、ライトバルブ上の画像変化に係る画像制御パラメータ(画像制御信号)を決定し、該画像制御パラメータに基づいてライトバルブ上の画像を変化させる(第5ステップ)。
すなわち、このライトバルブドライバ88は、入力した前記伸張明るさ信号に基づいて画像制御信号(画像制御パラメータ)を決定したら、この画像制御信号をDAコンバータ89に入力する。すると、このDAコンバータ89によって画像制御信号は再びアナログ信号に変換され、その後、パネルドライバ90に入力される。そして、さらにこのパネルドライバ90からRパネル51(赤色光用液晶ライトバルブ522)、Gパネル52(緑色光用液晶ライトバルブ523)、Bパネル53(青色光用液晶ライトバルブ524)のそれぞれに、信号として例えば電圧が供給される。
これにより、Rパネル51(赤色光用液晶ライトバルブ522)、Gパネル52(緑色光用液晶ライトバルブ523)、Bパネル53(青色光用液晶ライトバルブ524)は、前記の画像制御信号に基づいた画像を表示する。
このように、本実施形態の画像表示装置及び画像表示方法にあっては、信号変換部82(信号変換手段)が、入力された画像信号を、その階調信号としての階調値に応じて異なる複数の変換形態で、画像信号(階調信号)から明るさ信号に変換するもの、すなわち、例えばルックアップ・テーブルを用いて複雑な変換処理を行うものとなっているので、より自然な表示特性を得ることができる。
また、信号変換部82(信号変換手段)によって画像信号を明るさ信号に変換した後、伸張処理部87(伸張処理手段)によって得られた明るさ信号を伸張処理し、伸張明るさ信号に変換するようにしているので、変換処理によって信号間の比が変わってしまうことがなく、したがって画像信号で与えられた本来のトーンや色により忠実な表示を行うことができる。
また、画像解析部83(画像パラメータ決定手段)が、前記明るさ信号を基に制御信号(画像パラメータ)を決定するものとなっており、伸張処理部87(伸張処理手段)における伸張係数が、前記制御信号(画像パラメータ)に基づいて伸張係数決定部84(伸張係数決定手段)で決定され、与えられるようになっているので、この与えられた伸張係数が、本来のトーンや色により忠実な信号に基づいて決定された制御信号(画像パラメータ)から決定されたことにより、得られる表示画像が本来のトーンや色により忠実なものとなる。
また、従来では伸張処理後の階調信号と調光制御信号とをそれぞれ別に明るさ信号に変換していたのに対し、本実施形態では信号変換部82によって画像信号から明るさ信号に一回変換処理するだけでよく、したがって回路構造や変換方法の変更が容易になり、画像の種類や視聴者の好みに応じた変更に容易に対応することができる。
ここで、この第1の実施形態に係る画像表示装置と、従来の画像表示装置とからそれぞれ得られた表示画像の信号についてのヒストグラムを示す。
図6は、ある表示画像についての画像信号から明るさ成分のみを抽出した際の、階調ごとの画像信号のヒストグラムである。
このようなヒストグラムで表される画像信号に対し、第1の実施形態に係る画像表示装置では、信号変換部82により、図7中実線で示す曲線による複雑な変換処理(第1ステップ)を行った。そして、このような変換処理によって明るさ信号を得た後、伸張処理部87で1.5倍の伸張処理を行った(第2ステップ)。
一方、従来の画像表示装置では、まず、図6のヒストグラムで表される画像信号に対して1.5倍の伸張処理を行い、その後、図7中実線で示す曲線による複雑な変換処理を行った。
第1の実施形態に係る画像表示装置では、信号変換部82によって変換処理を行うことで、図8(a)に示すような明るさ信号のヒストグラムが得られた。そして、得られた明るさ信号を伸張処理することで、図8(b)に示すような伸張明るさ信号のヒストグラムが得られた。
図8(b)に示されるヒストグラムは、図8(a)に示されるヒストグラムとほぼ同じ分布形状となっており、したがって第1の実施形態に係る画像表示装置は、画像信号で与えられた本来のトーンや色により忠実な表示をなすことが確認された。
一方、伸張処理を行った後、変換処理を行った従来の画像表示装置では、図8(c)に示すような伸張明るさ信号のヒストグラムが得られた。この図8(c)に示されるヒストグラムは、画像信号(階調信号)を明るさ信号に変換して得られた図8(a)に示されるヒストグラムとは異なる分布形状となっており、したがって従来の画像表示装置は、画像信号で与えられた本来のトーンや色に対し、十分に忠実な表示がなされないことが分かった。
[第2の実施形態]
図9は、本発明の画像表示装置の第2の実施形態を用いた前記プロジェクタの、駆動回路の構成を示すブロック図である。この第2の実施形態が前記第1の実施形態と異なるところは、信号変換部(信号変換手段)における具体的な処理内容である。すなわち、第1の実施形態における信号変換部82が、その画像信号から明るさ信号への変換を同じ精度で行っているのに対し、本実施形態の信号変換部91は、画像信号から明るさ信号に変換する際に、明るさ信号の精度を高くしている点にある。
本実施形態では、信号変換部91を、例えばその回路上のマイクロプロセッサの処理を2bitあるいは4bitを増設し、変換処理後に得られる明るさ信号の階調値が、例えば256×4(=1024)、あるいは256×16(=4096)となるようにしている。
信号変換部91をこのように構成することで、本実施形態では、特に低階調側において、より自然できめ細かい表示特性が得られるようになる。
すなわち、信号変換部91は複雑な変換処理を行うので、整数で与えられた階調信号(画像信号)を明るさ信号に変換した際、得られた明るさ信号は例えば計算式上、整数とはならずに小数を伴うことが多くなる。そこで、信号変換部82では計算の負荷を軽減するため、四捨五入や切り捨て等の処理を行うことで、本来の数値とは異なる(差を有する)整数を、明るさ信号としてを与える。
ところが、特に低階調側では、階調信号(画像信号)に対する明るさ信号への変換形態が、階調信号(階調値)の増減に対して明るさ信号を小さく増減させる処理形態の場合、前記の四捨五入や切り捨て等の処理で形成された本来の数値と、実際に与えられる明るさ信号の値との誤差が大きくなってしまい、結果として自然な表示特性が得られ難くなってしまう。
そこで、本実施形態では、前述したように階調信号(画像信号)に対する明るさ信号への変換の際の数値精度を高くすることにより、前記の四捨五入や切り捨て等の処理で形成された本来の数値と、実際に与えられる明るさ信号の値との誤差を小さくしている。その結果、本実施形態では、前述したように特に低階調側において、より自然できめ細かい表示特性が得られるようになるのである。
なお、精度を低くすることで、従来に比べ信号変換部91(信号変換手段)での演算の負荷を軽減し、装置の小型化(小容量化)を図ることもできる。
[第3の実施形態]
図10は、本発明の画像表示装置の第3の実施形態を用いた前記プロジェクタの、駆動回路の構成を示すブロック図である。この第3の実施形態が前記第2の実施形態と異なるところは、前記信号変換部91(信号変換手段)に均等化処理部92が備えられ、前記調光制御部85(調光制御手段)に逆均等化処理部93が備えられ、前記ライトバルブドライバ88(ライトバルブ制御手段)に逆均等化処理部94が備えられた点である。
信号変換部91(信号変換手段)に備えられた均等化処理部92は、信号変換部91で画像信号を明るさ信号に変換した後の得られた明るさ信号に対し、その階調度を均等化する均等化処理を行うものである。
すなわち、本実施形態の画像表示装置において、前記信号変換部91(信号変換手段)は、第2の実施形態で示したように画像信号を明るさ信号に変換する際の変換の際の数値精度を高く(具体的には処理信号ビット幅を2ないし4ビット拡張)しているので、前述したように低階調側でより自然できめ細かい表示特性が得られるようになる。
しかし、例えば図7中実線で示す曲線による変換処理での、高階調側のように、横軸に示す画像信号(階調信号)に対し、縦軸に示す明るさ信号(階調信号)への変換形態が、画像信号(階調信号)の増減に対して明るさ信号(階調信号)を、1:1を越えて大きく増減させる処理形態の場合に、さらに前記変換精度を高くすると、前記の四捨五入や切り捨て等の処理で形成された本来の数値に対する差の、実際に与えられる明るさ信号の値に対する割合が極端に小さくなる。その結果、より自然な表示特性が得られるようにはなるものの、表示特性の向上はほとんど視認されない程度に小さいものとなる。
一方、このようにして得られた階調信号(明るさ信号)をそのまま用いて伸張処理等を行うと、これらに要する処理(演算処理)の負担が大きくなり、コストが上昇してしまう。すなわち、前記の信号変換部91(信号変換手段)での画像信号(階調信号)から明るさ信号(階調信号)への変換により、得られた明るさ信号はその階調数が例えば256から1024あるいは4096に拡大されているからである。
そこで、本実施形態の信号変換部91では、画像信号を明るさ信号に変換した後、この変換で階調度が低階調側と高階調側とで不均一化されたのを、均等化処理部92で再度均等化するべく、均一化処理を行っている。例えば、図7中実線で示す曲線による変換処理では、低階調側で、画像信号(階調信号)の増減に対して明るさ信号(階調信号)の増減が小さくなるように変換し、高階調側で、画像信号(階調信号)の増減に対して明るさ信号(階調信号)の増減が大きくなるように変換している。
これに対して均等化処理部92では、このような変換処理によって明るさ信号の階調度が低階調側と高階調側とで不均一化されたのを、再度均等化するべく、例えば図11中の曲線で示すような変換処理(均一化処理)を行っている。図11中の曲線で示す変換処理は、例えばF(x)=x1/2〜x1/3として示される式によって変換処理をなすもので、図7中実線で示す曲線による変換処理とは逆に、低階調側で、画像信号(階調信号)の増減に対して明るさ信号(階調信号)の増減が大きくなるように変換し、高階調側で、画像信号(階調信号)の増減に対して明るさ信号(階調信号)の増減が小さくなるように変換している。
このような均一化処理を行うことで、特に、過剰に伸張され、この伸張された分が表示品質の向上にほとんど寄与しない高階調側を短縮し、一方、低階調側については、さらに伸張しあるいはほぼ同等の階調度に保持することができる。これにより、この均一化処理によって得られた明るさ信号は、その最大階調が短縮され、したがって扱われる明るさ信号の階調数が、均一化処理前に比べ小さくなる。
よって、この均一化処理後に得られた明るさ信号を伸張処理部87で伸張処理し、また、この明るさ信号に基づいて画像解析部83で制御信号(画像パラメータ)を決定し、さらに調光制御部85で調光量信号(調光制御パラメータ)を決定する際、明るさ信号の階調数が小さくなっていることから、これら伸張処理部87や画像解析部83、調光制御部85での処理(演算処理)の負担を軽減する。
なお、このような均一化処理を行ったままでは、得られる画像制御信号や調光量信号が、入力した画像信号に基づく本来の信号とは異なってしまうため、これを元に戻すべく、逆均一化処理を行う。すなわち、前記調光制御部85(調光制御手段)では、調光量信号(調光制御パラメータ)を決定した後、逆均等化処理部93によってこの調光量信号を逆均等化処理する。同様に、前記ライトバルブドライバ88(ライトバルブ制御手段)では、画像制御信号(画像制御パラメータ)を決定した後、逆均等化処理部94によってこの画像制御信号を逆均等化処理する。
これら逆均等化処理部93、94での逆均等化処理としては、前記均等化処理と逆の処理、すなわち、前記の均等化処理とこの逆均等化処理とを行うことで、処理前の値が結果として変化せず、同じ値になるような処理を行う。具体的には、例えば均等化処理として図11中の曲線で示す変換処理(F(x)=x1/2〜x1/3として示される式による変換処理)を行った場合、逆均等化処理としては、図12中の曲線で示す変換処理、すなわち、F(x)=x〜xとして示される式による変換処理を行う。
このような処理を行うことで、最終的に得られる調光量信号(調光制御パラメータ)や画像制御信号(画像制御パラメータ)は入力した画像信号に基づく信号となり、したがって、得られる表示画像は画像信号で与えられた本来のトーンや色を忠実に表示するものとなる。
よって、本実施形態にあっては、特に低階調側においてより自然できめ細かい表示特性が得られるのに加え、均等化処理及び逆均等化処理を行うことで、例えば画像解析部83や伸張処理部87での処理(演算処理)の負担を軽減し、装置(回路)を小型化することなどによってコストダウンを図ることができる。
以上、本発明の画像表示装置及び画像表示方法の好適な実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されないことは言うまでもない。前述した実施形態で示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の要旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、前記実施形態では、調光手段として調光素子26を用いたものを例示した。この調光素子26は例えば、機械式のシャッター及び液晶シャッターなどが考えられる。
また、本発明の技術範囲はこのような調光手段に限定されず、例えば高圧水銀ランプやLED(発光ダイオード)などの光源の出力強度を直接的に変化させる調光手段を用いたプロジェクタに対して本発明を適用することも可能である。
また、前記実施形態では、プロジェクタとして透過型の液晶装置を光変調手段として用いたものを例示したが、例えばLCOS等の反射型のプロジェクタ、あるいは、MEMS技術に基づくミラー方式の空間光変調器を用いたプロジェクタに対して本発明を適用することもできる。
本発明に係るプロジェクタの概略構成図である。 本発明に係る画像表示装置の第1の実施形態を示すブロック図である。 画像信号の階調値分布を示したヒストグラムである。 画像信号の階調値分布を示したヒストグラムである。 表示画像を複数領域に分割した様子を示した図である。 階調ごとの画像信号のヒストグラムである。 画像信号−明るさ信号の変換処理の一例を示すグラフである。 (a)〜(c)は各処理後での階調ごとの画像信号のヒストグラムである。 本発明に係る画像表示装置の第2の実施形態を示すブロック図である。 本発明に係る画像表示装置の第3の実施形態を示すブロック図である。 均一化処理の一例を示すグラフである。 逆均一化処理の一例を示すグラフである。 画像信号−明るさ信号の変換の一例を説明するためのグラフである。 画像信号−明るさ信号の変換の他の例を説明するためのグラフである。
符号の説明
26…調光素子、82、91…信号変換部(信号変換手段)、
83…画像解析部(画像パラメータ決定手段)、
84…伸張係数決定部(伸張係数決定手段)、85…調光制御部(調光制御手段)、
87…伸張処理部(伸張処理手段)、
88…ライトバルブドライバ(ライトバルブ制御手段)、92…均等化処理部、
93、94…逆均等化処理部、510……光源

Claims (6)

  1. 入力された画像信号に基づき、ライトバルブ上の画像を変化させるとともに、ライトバルブに入射する光量を調光処理によって変化させ、表示画像を調整する画像表示装置であって、
    階調信号として入力された前記画像信号を明るさ信号に変換する信号変換手段と、
    前記信号変換手段で変換された前記明るさ信号に基づいて決定された伸張係数を前記明るさ信号に乗算する伸張処理を行うことにより、該明るさ信号を伸張明るさ信号に変換する伸張処理手段と、
    前記明るさ信号を基に前記表示画像の明るさを特徴付ける画像パラメータを決定する画像パラメータ決定手段と、
    前記画像パラメータ決定手段で決定された画像パラメータに基づいて前記調光処理に係る調光制御パラメータを決定し、該調光制御パラメータに基づいて前記調光処理を行わせる調光制御手段と、
    前記伸張明るさ信号に基づいてライトバルブ上の画像変化に係る画像制御パラメータを決定し、該画像制御パラメータに基づいてライトバルブ上の画像を変化させるライトバルブ制御手段と、を備えてなり、
    前記信号変換手段は、入力された画像信号を、その階調信号としての階調値に応じて異なる複数の変換形態で、階調信号から明るさ信号に変換した後に、前記入力された画像信号の階調度の増減に対する得られた明るさ信号の階調度の増減の傾きを均等化する均等化処理を行うようになっており、
    前記調光制御手段は、調光制御パラメータを決定した後、前記均等化処理と逆の逆均等化処理を行うようになっており、
    前記ライトバルブ制御手段は、画像制御パラメータを決定した後、前記均等化処理と逆の逆均等化処理を行うようになっていることを特徴とする画像表示装置。
  2. 前記信号変換手段は、入力された画像信号を、所定の変換式に基づいて明るさ信号に変換することを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  3. 前記信号変換手段は、入力された画像信号を、ルック・アップ・テーブルに基づいて明るさ信号に変換することを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  4. 前記画像パラメータ決定手段は、前記明るさ信号を基に前記画像パラメータを決定するものとなっており、
    前記伸張処理手段における伸張係数は、前記画像パラメータに基づいて伸張係数を決定する伸張係数決定手段により、与えられることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像表示装置。
  5. 前記信号変換手段は、画像信号から明るさ信号に変換する際に、明るさ信号の精度を高くすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像表示装置。
  6. 入力された画像信号に基づき、ライトバルブ上の画像を変化させるとともに、ライトバルブに入射する光量を調光処理によって変化させ、表示画像を調整する画像表示方法であって、
    階調信号として入力された前記画像信号を明るさ信号に変換する第1ステップと、
    前記第1ステップで変換された前記明るさ信号に基づいて決定された伸張係数を前記明るさ信号に乗算する伸張処理を行うことにより、該明るさ信号を伸張明るさ信号に変換する第2ステップと、
    前記明るさ信号を基に前記表示画像の明るさを特徴付ける画像パラメータを決定する第3ステップと、
    前記第3ステップで決定された画像パラメータに基づいて前記調光処理に係る調光制御パラメータを決定し、該調光制御パラメータに基づいて前記調光処理を行わせる第4ステップと、
    前記伸張明るさ信号に基づいてライトバルブ上の画像変化に係る画像制御パラメータを決定し、該画像制御パラメータに基づいてライトバルブ上の画像を変化させる第5ステップと、を備えてなり、
    前記第1ステップは、入力された画像信号を、その階調信号としての階調値に応じて異なる複数の変換形態で、階調信号から明るさ信号に変換した後に、前記入力された画像信号の階調度の増減に対する得られた明るさ信号の階調度の増減の傾きを均等化する均等化処理を行うようになっており、
    前記第4ステップは、調光制御パラメータを決定した後、前記均等化処理と逆の逆均等化処理を行うようになっており、
    前記第5ステップは、画像制御パラメータを決定した後、前記均等化処理と逆の逆均等化処理を行うようになっていることを特徴とする画像表示方法。
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