JP5003912B2 - 無励磁作動型ブレーキおよびそれを用いたサーボモータ - Google Patents
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Description
しかしながら、無励磁作動形電磁ブレーキは、アーマチュアがフィールドコアの磁極面に磁気吸着されるときに、これら部材に強い衝撃力が作用するので、また、慣性回転するブレーキディスクにアーマチュアを当接したとき、アーマチュアとこのアーマチュアの回転を規制する部材に強い衝撃力が作用するので、長年使用すると鍍金層がはく離してしまう場合がある。また、鍍金層がはく離した部分に錆が発生すると、アーマチュアの円滑な動作が得られなくなるなど、品質上の問題が発生するため、何らかの対策を講じる必要があった。このようなアーマチュアの円滑な動作を維持することができる無励磁作動形電磁ブレーキとして、図3に示すものがある(例えば、特許文献1を参照)。
図3は従来の無励磁作動型ブレーキの断面図である。図面の無励磁作動形電磁ブレーキは、一般産業用機械(サーボモータ等)の動力伝達系路を構成する回転軸(以下、被制動軸と称す。)の軸端に装着され、安全ブレーキとして使用されるものである。
図3において、1は被制動軸、2電磁コイル、3はフィールドコア、6は制動ばね、8はアーマチュア、10はディスクである。
無励磁作動形電磁ブレーキは、図示しないサーボモータなどのハウジングに固定されるフィールドコア3を有する。このフィールドコア3には環状の収納溝が形成されており、該収納溝内に多条に巻回された電磁コイル2が収納され、絶縁樹脂により固定されている。また、フィールドコア3には、ばね挿入穴が形成されており、ばね挿入穴には、圧縮コイルばねからなる制動ばね6が挿入されている。この制動ばね6の巻き端部がアーマチュア8に当接されている。ここで、電磁コイル2に通電しない場合、制動ばね6のばね力により大きな力でアーマチュア8を押圧するため、押圧されるアーマチュア8と被制動軸1に装着されるディスク10との摩擦係合部で発生する保持・制動トルクを増大させることができるようになっている。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、無励磁作動型ブレーキの高出力化、小型化、省エネ化、低温化を実現する無励磁作動型ブレーキおよびそれを用いたサーボモータを提供することを目的とする。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の無励磁作動型ブレーキにおいて、前記制動ばねを前記バーの支点部近傍に配してあり、前記バーは、前記フィールドコアを支点とし、前記電磁コイル と前記フィールドコア による磁気吸引力を力点とし、前記制動ばねのばね力に抗する力が集中する前記支点部近傍を作用点となるようにした、てこ機構であることを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項2に記載の無励磁作動型ブレーキにおいて、前記制動ばねをねじりばねで構成したことを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項2に記載の無励磁作動型ブレーキにおいて、前記制動ばねを板ばねで構成したことを特徴としている。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4までの何れか1項に記載の無励磁作動型ブレーキにおいて、前記制動ばねと前記バーを一体化したことを特徴としている。
請求項6記載の発明は、請求項1〜5までの何れか1項に記載の無励磁作動型ブレーキにおいて、前記無励磁作動型ブレーキが摩擦係合面を1面のみとする単板無励磁作動型ブレーキであることを特徴としている。
請求項7記載の発明は、請求項1〜5までの何れか1項に記載の無励磁作動型ブレーキにおいて、前記無励磁作動型ブレーキが摩擦係合面を複数面とする多板無励磁作動型ブレーキであることを特徴としている。
請求項8記載の発明は、請求項1〜7までの何れか1項に記載の前記無励磁作動型ブレーキを回転体の被制動軸に取り付けたサーボモータであることを特徴としている。
請求項2に記載の発明によると、てこの原理により、小さな磁気吸引力で大きなばね力に抗することができ、保持・制動トルクの高出力化を維持しつつ、電磁コイルのターン数減少、電磁コイルの消費電力減少に伴う小型化を実現することができる。
本発明が従来技術と異なる部分は、制動ばね6とアーマチュア8の間にバー4を備えた部分である。
このようにすることで、フィールドコア内に制動ばねを配置していたスペースを利用し、コイルのターン数を増加することで、ブレーキの高出力化、小型化を実現することができる。
また、本実施例において、制動ばねとバーを弾性体で一体化する構成にしても構わない。
このようにすることで、部品点数を削減することができる。
また、本実施例において、バーとアーマチュアを一体化した構成にしても構わない。
さらに、本実施例において、無励磁作動型ブレーキを、摩擦係合面を1面のみとする単板無励磁作動型ブレーキとしても構わない。
このようにすることで、部品点数の削減、およびブレーキの小型化を実現することができる。
さらにまた、本実施例において、無励磁作動型ブレーキを、摩擦係合面を複数面とする多板無励磁作動型ブレーキとしても構わない。
このようにすることで、ブレーキの省エネ化、低音化することができる。
2 電磁コイル
3 フィールドコア
4 バー
5 バー支点部
6 制動ばね
7 バー力点部
8 アーマチュア
9 バー作用点部
10 ディスク
Claims (8)
- 電磁コイルと、
この電磁コイルを収納するためのフィールドコアと、
このフィールドコアに対向配置され被制動軸に装着されたディスクと、
このディスクと前記フィールドコアとの間に設けられ、前記被制動軸の軸線方向にのみ移動自在に配置された磁性体からなるアーマチュアと、
前記フィールドコア内に収納され、前記アーマチュアを前記ディスクに押圧する制動ばねと、
を備えた無励磁作動形電磁ブレーキにおいて、
前記制動ばねと前記アーマチュアの間に、前記フィールドコアを支点とし、前記制動ばねを力点とし、前記アーマチュアを押圧する部位を作用点となるようにした、てこ機構となる磁性体のバーを備えたことを特徴とする無励磁作動型ブレーキ。 - 前記制動ばねを前記バーの支点部近傍に配してあり、
前記バーは、前記フィールドコアを支点とし、前記電磁コイル と前記フィールドコア による磁気吸引力を力点とし、前記制動ばねのばね力に抗する力が集中する前記支点部近傍を作用点となるようにした、てこ機構であることを特徴とする請求項1記載の無励磁作動型ブレーキ。 - 前記制動ばねをねじりばねで構成したことを特徴とする請求項2に記載の無励磁作動型ブレーキ。
- 前記制動ばねを板ばねで構成したことを特徴とする請求項2に記載の無励磁作動型ブレーキ。
- 前記制動ばねと前記バーを一体化したことを特徴とする請求項1〜4までの何れか1項に記載の無励磁作動型ブレーキ。
- 前記無励磁作動型ブレーキが摩擦係合面を1面のみとする単板無励磁作動型ブレーキであることを特徴とする請求項1〜5までの何れか1項に記載の無励磁作動型ブレーキ。
- 前記無励磁作動型ブレーキが摩擦係合面を複数面とする多板無励磁作動型ブレーキであることを特徴とする請求項1〜5までの何れか1項に記載の無励磁作動型ブレーキ。
- 請求項1〜7までの何れか1項に記載の前記無励磁作動型ブレーキを回転体の被制動軸
に取り付けたことを特徴とするサーボモータ。
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JP2008240957A JP5003912B2 (ja) | 2008-09-19 | 2008-09-19 | 無励磁作動型ブレーキおよびそれを用いたサーボモータ |
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