JP5000238B2 - 活性エネルギー線硬化性封止剤および該封止剤を用いた光半導体装置 - Google Patents

活性エネルギー線硬化性封止剤および該封止剤を用いた光半導体装置 Download PDF

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Description

本発明は活性エネルギー線硬化性の封止剤に関する。さらに詳しくは、本発明は、透明性が良好で、さらに優れた密着性、耐湿熱性、耐熱衝撃性を有する、発光ダイオードをはじめとする光半導体素子封止用途等に好適な封止剤に関する。また、該封止剤によって発光ダイオードを封止してなる光半導体装置に関する。
現在、携帯電話、液晶ディスプレイのバックライト、照明や自動車のテールランプなどの様々な分野で発光ダイオード(LED)が用いられている。これらLED等の光半導体素子を用いた光半導体装置においては、光半導体素子はエポキシ樹脂などの封止剤によって封止されている。他にも、同様の封止剤は、プリント配線基板上の半導体チップを覆うグローブトップ用液状封止剤や表面実装封止剤など電子デバイス分野一般で広く用いられている。
これらエポキシ樹脂からなる封止剤の中でも、紫外線などの活性エネルギー線により硬化可能な活性エネルギー線硬化性の封止剤は、短時間硬化が可能で生産性が向上する、溶剤を全くまたは殆ど用いないことにより作業環境がクリーンである、加熱処理が不要で様々な材料、用途に適用できるなどの利点があり、例えば、硬化性エポキシ基含有プレポリマー、光開始剤およびポリカプロラクトンポリオール、ポリエステルポリオール等の可塑剤を含む紫外線硬化性調合物が知られている(特許文献1参照)。
特開2001−135864号公報
本発明者らは、上記に示された紫外線硬化性組成物について、LED用封止剤に用いることを検討した。しかしながら、上記特許文献1には、脂環式エポキシ樹脂とポリオールを可塑剤として含む組成物が記載されているが、文献に記載のエステル結合やエーテル結合を有するポリオールを用いた場合には、熱分解や加水分解が起こりやすく、その結果、耐湿熱性(信頼性)や密着性(熱衝撃に対する密着性を含む)が不十分であることがわかった。特に、近年の光学部品や電子部品の小型化や高性能化の流れに伴い、密着性や耐湿熱性、耐熱衝撃性向上の要求が益々高まってきており、更なる改善を要するのが現状である。
本発明の目的は、エポキシ樹脂の特徴である透明性を損なわずに、密着性、耐湿熱性および耐熱衝撃性にも優れた樹脂硬化層(封止剤層)を形成する、LEDの封止用途などに有用な活性エネルギー線硬化性封止剤を提供することにある。さらには、該封止剤によってLEDが封止されてなる光半導体装置を提供することにある。
本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、脂環式エポキシ樹脂と、特定の構造、特性を有するポリオール、活性エネルギー線感応触媒および特定の多価カルボン酸及び/又はその酸無水物からなる封止剤によって、上記目的が達成されることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、分子内に環状脂肪族骨格と1個以上のエポキシ基を有する脂環式エポキシ樹脂(A)、数平均分子量が400以上のポリオール(B)、活性エネルギー線感応触媒(C)および3価以上の多価カルボン酸の酸無水物(D′)からなる樹脂組成物であって、前記脂環式エポキシ樹脂(A)が、下記式(II)
Figure 0005000238
(式中、Yは、単結合、又は、アルキレン基、カルボニル基(−CO−)、エーテル結合(−O−)、エステル結合(−COO−)、アミド結合(−CONH−)、カーボネート結合(−OCOO−)、及びこれらが複数個連結した基から選択された連結基を示す)
で表される化合物であり、ポリオール(B)が、分子鎖の両末端に水酸基を有するポリオレフィン系ポリオール、及び両末端に水酸基を有するビニルエーテル系オリゴマーから選択された、炭素−炭素単結合からなる主鎖を有するポリオール(B1)であり、脂環式エポキシ樹脂(A)とポリオール(B)の合計量(100重量部とする)に対して、脂環式エポキシ樹脂(A)の配合量が30〜90重量部、ポリオール(B)の配合量が10〜70重量部、触媒(C)の配合量が0.05〜10重量部であり、3価以上の多価カルボン酸の酸無水物(D′)の配合量が、脂環式エポキシ樹脂(A)(100重量部とする)に対して、0.5〜15重量部であることを特徴とする活性エネルギー線硬化性封止剤を提供する。
さらに、本発明は、ポリオレフィン系ポリオールが、分子鎖の両末端に水酸基を有するポリジエン系ポリオールに水素添加して作製したポリオレフィン系ポリオールである上記の活性エネルギー線硬化性封止剤を提供する。
さらに、本発明は、分子鎖の両末端に水酸基を有するポリジエン系ポリオールが、分子鎖の両末端に水酸基を有するポリイソプレンである上記の活性エネルギー線硬化性封止剤を提供する。
さらに、本発明は、ビニルエーテル系オリゴマーが、下記化学式(I)で表されるオリゴマーである上記の活性エネルギー線硬化性封止剤を提供する。
Figure 0005000238
(式中、R1は水素原子、アルキル基またはアリール基を示し、nは1〜50の整数である。)
また本発明は、分子内に環状脂肪族骨格と1個以上のエポキシ基を有する脂環式エポキシ樹脂(A)、数平均分子量が400以上のポリオール(B)、活性エネルギー線感応触媒(C)および3価以上の多価カルボン酸の酸無水物(D′)からなる樹脂組成物であって、前記脂環式エポキシ樹脂(A)が、下記式(II)
Figure 0005000238
(式中、Yは、単結合、又は、アルキレン基、カルボニル基(−CO−)、エーテル結合(−O−)、エステル結合(−COO−)、アミド結合(−CONH−)、カーボネート結合(−OCOO−)、及びこれらが複数個連結した基から選択された連結基を示す)
で表される化合物であり、ポリオール(B)が液状のポリカーボネートポリオール(B2)であり、脂環式エポキシ樹脂(A)とポリオール(B)の合計量(100重量部とする)に対して、脂環式エポキシ樹脂(A)の配合量が30〜90重量部、ポリオール(B)の配合量が10〜70重量部、触媒(C)の配合量が0.05〜10重量部であり、3価以上の多価カルボン酸の酸無水物(D′)の配合量が、脂環式エポキシ樹脂(A)(100重量部とする)に対して、0.5〜15重量部であることを特徴とする活性エネルギー線硬化性封止剤を提供する。
さらに、本発明は、ポリカーボネートポリオール(B2)が、1,6−ヘキサンジオール成分、その他のジオール成分、及び、カーボネート成分から構成され、1,6−ヘキサンジオール成分とその他のジオール成分のモル比が9:1〜1:9である上記の活性エネルギー線硬化性封止剤を提供する。
さらに、本発明は、炭素数3〜15、フッ素数1〜23の直鎖状あるいは分岐鎖状のアルコールを含む上記の活性エネルギー線硬化性封止剤を提供する。
さらに、本発明は、芳香環、または、臭素及び芳香環を有するエポキシ樹脂を含む上記の活性エネルギー線硬化性封止剤を提供する。
さらに、本発明は、上記の活性エネルギー線硬化性封止剤で発光ダイオードを封止してなる光半導体装置を提供する。
なお、本明細書には、上記の発明のほか、分子内に環状脂肪族骨格と1個以上のエポキシ基を有する脂環式エポキシ樹脂(A)、数平均分子量が400以上のポリオール(B)、活性エネルギー線感応触媒(C)および3価以上の多価カルボン酸及び/又は3価以上の多価カルボン酸の酸無水物(D)からなる樹脂組成物であって、ポリオール(B)が炭素−炭素単結合からなる主鎖を有するポリオール(B1)であることを特徴とする活性エネルギー線硬化性封止剤;分子内に環状脂肪族骨格と1個以上のエポキシ基を有する脂環式エポキシ樹脂(A)、数平均分子量が400以上のポリオール(B)、活性エネルギー線感応触媒(C)および3価以上の多価カルボン酸及び/又は3価以上の多価カルボン酸の酸無水物(D)からなる樹脂組成物であって、ポリオール(B)が液状のポリカーボネートポリオール(B2)であることを特徴とする活性エネルギー線硬化性封止剤;これらの活性エネルギー線硬化性封止剤で発光ダイオードを封止してなる光半導体装置についても説明する。
本発明の活性エネルギー線硬化性封止剤は、脂環式エポキシ樹脂と特定のポリオールおよび特定の多価カルボン酸及び/又はその酸無水物を用いるため、脂環式エポキシ樹脂の良好な透明性を保持したまま、さらに密着性、耐湿熱性、耐熱衝撃性に優れた封止剤層(硬化後)を形成する。上記特性を反映して、該封止剤によりLEDを封止してなる光半導体装置は、輝度が高く、変形などの外力や環境条件変化などに対しても剥離、LEDの破損などを生じない優れた耐久性、信頼性を有する。
本発明の活性エネルギー線硬化性封止剤は、分子内に環状脂肪族骨格と1個以上のエポキシ基を有する脂環式エポキシ樹脂(以下、エポキシ樹脂(A)という)、数平均分子量が400以上のポリオール(以下、ポリオール(B)という)、活性エネルギー線感応触媒(以下、触媒(C)という)および3価以上の多価カルボン酸及び/又は3価以上の多価カルボン酸の酸無水物(以下、多価カルボン酸/酸無水物(D)という)を必須の成分としてなる。(A)〜(D)の他にも、本発明の効果を阻害しない範囲内で、他の樹脂や消泡剤、酸拡散制御剤、反応性希釈剤、光増感剤、脱水剤、界面活性剤、帯電防止剤、難燃剤、濡れ改良剤、シランカップリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤や滑剤、無機微粒子、有機微粒子などの各種の添加剤が含有されていてもよい。
本発明の封止剤に用いられるエポキシ樹脂(A)は、耐熱性、透明性の観点から、分子内に環状脂肪族骨格および1個以上のエポキシ基を有する。エポキシ基は分子内に1個以上含まれていればよく、特に限定されないが、好ましくは2つのエポキシ基を含み、エポキシ基は環状脂肪族骨格を構成する2つの炭素原子を含んで形成されているのが好ましい。このようなエポキシ樹脂(A)としては、例えば、下記のような構造式を有する化合物が挙げられる。
Figure 0005000238
上記一般式(II)で表される化合物は、対応する脂環式オレフィン化合物を脂肪族過カルボン酸等によって酸化させることにより製造される。中でも、実質的に無水の脂肪族過カルボン酸を用いて製造されたものが高いエポキシ化率を有する点で好ましい(例えば、特開2002−275169号公報参照)。
上記一般式(II)において、Yは単結合又は連結基を示し、連結基としては、例えば、アルキレン基、カルボニル基(−CO−)、エーテル結合(−O−)、エステル結合(−COO−)、アミド結合(−CONH−)、カーボネート結合(−OCOO−)、及びこれらが複数個連結した基などが挙げられる。アルキレン基の炭素数は1〜18が好ましく、メチレン、メチルメチレン、ジメチルメチレン、エチレン、プロピレン、トリメチレン基などの直鎖状、分岐鎖状のアルキレン基や、1,2−シクロペンチレン、1,3−シクロペンチレン、シクロペンチリデン、1,2−シクロへキシレン、1,3−シクロへキシレン、1,4−シクロへキシレン、シクロヘキシリデン基などの2価の脂環式炭化水素基(特に2価のシクロアルキレン基)等が例示される。
上述の化合物としては、具体的には、下記のような化合物が例示される。
Figure 0005000238
なお、上記mは、1〜30の整数である。
エポキシ樹脂(A)としては、上記の他、2つのエポキシ基のうち1つのみが環状脂肪族骨格を構成する2つの炭素原子を含んで形成されている、例えば、リモネンジエポキシドであっても良い。また、エポキシ基が環状脂肪族骨格を構成する炭素原子を含まない、以下のようなグリシジルエーテルも使用可能である。
Figure 0005000238
また、その他にも、以下のような、3以上のエポキシ基を有する多官能エポキシやエポキシ基を1つのみしか有しないモノエポキシも用いることが可能である。
Figure 0005000238
なお、上記l、p、qは、1〜30の整数であり、上記a、b、c、d、e、fは、0〜30の整数である。また、R2、R3は水素原子、アルキル基またはアリール基を示す。
本発明のエポキシ樹脂(A)は、1種類のみを用いてもよいし、2種以上を混合して用いても良い。
本発明のエポキシ樹脂(A)は、市場でも入手することが可能で、例えば、「セロキサイド2021P」、「セロキサイド2081」、「エポリードGT301」、「エポリードGT401」、「エポリードPB3600」、「エポリードPB4700」、「EHPE3150」、「セロキサイド3000」、「セロキサイド2000」(いずれもダイセル化学工業(株)製)が好ましく例示される。上記の中でも、特に好ましくは、「セロキサイド2021P」(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)である。
本発明のエポキシ樹脂(A)は液状が好ましい。なお、本願にいう「液状」とは、25℃で測定した粘度が100000mPa・s以下(好ましくは、50000mPa・s以下)であることをいう。また、粘度(70℃)は3000mPa・s以下が好ましく、より好ましくは500mPa・s以下である。2種以上のエポキシ樹脂を混合して用いる場合には混合した後に上記の粘度を満たせばよい。混合した後に固体状やペースト状の場合や高粘度な場合には、作業性が低下したり、ポリオール(B)との混和性が低下して、硬化後の封止剤層の密着性、耐熱衝撃性や透明性が低下する場合がある。
本発明の封止剤に用いられるポリオール(B)は、1分子内に水酸基を2個以上有する化合物であり、好ましくは、1分子あたりの水酸基数は2個である。
本発明の封止剤が活性エネルギー線硬化する際に、上記エポキシ樹脂(A)とポリオール(B)は、カチオン重合により、共重合体(硬化物)を形成する。ここで、例えば、前記共重合体のポリオール成分の主鎖にエーテル結合が含まれる場合には、硬化物が熱分解しやすくなり、また、エステル結合が含まれる場合には、加水分解が起こりやすくなるため、硬化物を高温高湿の環境下で使用する際に安定性(耐湿熱性)が低下する。また、耐熱衝撃性が低下する。このため、ポリオール(B)は、主鎖にエーテル結合、エステル結合などを含まない安定な構造であることが求められ、そのようなポリオール(B)としては、主鎖が実質的に炭素−炭素単結合のみから構成されるポリオール(B1)、若しくは、主鎖に酸素原子を有していても加水分解などを受けにくいポリカーボネートポリオール(B2)を用いることができる。
本発明の封止剤においては、高透明、高耐熱等の特性を有するエポキシ樹脂(A)に対して、ポリオール(B)成分を加えることによって、硬化後の封止剤層が粘り強くなる(強靱性が向上する)ことにより、変形や温湿度環境の変化に対して、LEDと封止剤層がより剥離しにくくなり、密着性が向上する。また、耐熱衝撃性が向上する。
本発明のポリオール(B)の数平均分子量は、400以上(例えば、400〜10000)であり、好ましくは480〜10000、より好ましくは1000〜10000、さらに好ましくは1500〜5000である。ポリオール(B)の分子量が400未満である場合には、エポキシ樹脂(A)のエポキシ基に対するポリオール(B)の水酸基の量が相対的に多くなりすぎるため、親水性が高くなり、水分をとりこみやすくなる。この水分による硬化阻害のため封止剤層の硬化度(重合度)が低下し、硬化不良が生じたり、密着性、耐湿熱性や耐熱衝撃性が低下したりする。また、分子量が10000を超える場合には、液状でなくなったり、粘度が高くなったりして、エポキシ樹脂(A)との混和性が低下して透明性や密着性が低下する場合や塗工性が低下する場合がある。また、エポキシ樹脂(A)のエポキシ基に対する水酸基の量が相対的に少なくなり、封止剤の硬化反応速度が遅くなり、生産性が低下する場合がある。
本発明のポリオール(B)が炭素−炭素単結合からなる主鎖を有するポリオール(B1)である場合、ポリオール(B1)の主鎖を構成する結合(ただし、末端基との結合は含まない)の90%以上が炭素−炭素単結合であり、好ましくは95%以上が炭素−炭素単結合であり、さらに好ましくは、主鎖は炭素−炭素単結合のみから構成される。ポリオール(B1)としては、分子量制御の観点から、炭素数が25〜700の直鎖状または分岐鎖状のジオールが好ましく例示される。水酸基の位置は、主鎖末端、側鎖で特に限定されないが、強靱性、密着性の観点から、主鎖の両末端に位置することが好ましい。この様なポリオール(B1)としては、分子鎖の両末端に水酸基を有するポリオレフィン系ポリオールが挙げられる。
上記、分子鎖の両末端に水酸基を有するポリオレフィン系ポリオールとしては、分子鎖の両末端に水酸基を有するポリエチレンやポリプロピレンなどが挙げられるが、好ましくは、上述の分子鎖の両末端に水酸基を有するポリジエン系ポリオールに水素添加して製造されたものが好ましく、例えば、分子鎖の両末端に水酸基を有するポリブタジエンやポリイソプレンに水素添加したものが好ましい。
本発明のポリオール(B1)としては、上記の他、両末端に水酸基を有するビニルエーテル系オリゴマーも好ましく、例えば、前記式(I)に示されたビニルエーテル系オリゴマーを用いることができる。前記式(I)において、R1は水素原子、アルキル基またはアリール基を示し、nは1〜50の整数である。なお、ここでいうアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ヘキシル基などの炭素数1〜10程度の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基などが挙げられる。また、アリール基としては、フェニル、ナフチル基などが挙げられる。アリール基の芳香環は置換基を有していてもよい。該置換基としては、例えば、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基などが挙げられるが、これに限定されるものではない。
上記に挙げたポリオール(B1)としては、例えば、協和発酵ケミカル(株)製「TOE−2000H」、出光興産(株)製「エポール」などが市販品として入手可能である。
本発明のポリオール(B)がポリカーボネートポリオール(B2)である場合、ポリカーボネートポリオール(B2)は液状である。ポリカーボネートポリオールが固体状(ワックス状、ペースト状など)である場合には、エポキシ樹脂(A)との混和性が悪く、ポリオール添加の効果が小さくなる。すなわち、共重合組成に偏りが生じ、密着性が低下したり、局所的に耐湿性が低下したりする。また、硬化時に硬化の不均一が生じて、「しわ」の発生など生産性が低下する場合や、分散不良により透明性が低下してLEDの輝度や発色が低下する場合がある。さらに、耐熱衝撃性が低下して、製品の耐久性、信頼性が低下する場合がある。
上記、ポリカーボネートポリオール(B2)としては、通常のポリカーボネートポリオールを製造する方法と同じくホスゲン法または、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートのようなジアルキルカーボネートまたはジフェニルカーボネートを用いるカーボネート交換反応(特開昭62−187725号、特開平2−175721号、特開平2−49025号、特開平3−220233号、特開平3−252420号公報等)などで合成される。
ジアルキルカーボネート等と共にカーボネート交換反応で用いられるポリオールとしては、1,6−ヘキサンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,12−ドデカンジオール、ポリブタジエンジオール、ネオペンチルグリコール、テトラメチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールなどが挙げられる。
上記のポリカーボネートポリオール(B2)としては、例えば、ダイセル化学工業(株)製「プラクセルCD205PL、CD205HL、CD210PL、CD210HL、CD220PL、CD220HL」、宇部興産(株)製「UH−CARB50、UH−CARB100、UH−CARB300、UH−CARB90(1/3)、UH−CARB90(1/1)、UC−CARB100」、旭化成ケミカルズ(株)製「PCDL T4671、T4672、T5650J、T5651、T5652」などが市販品として入手可能である。
本発明のポリカーボネートポリオール(B2)は、上記の中でも、液状化発現の効果や製造コストなどの観点から、1,6−ヘキサンジオール成分、化学式HO−R4−OHで表されるその他のジオール成分、及び、カーボネート成分から構成されるオリゴマーである場合に、エポキシ樹脂(A)との相溶性の観点で、特に好ましい。また、上記の場合に、1,6−ヘキサンジオール成分とその他のジオール成分のモル比は、9:1〜1:9が好ましく、より好ましくは、7:3〜3:7である。なお、R4は2価の有機基を示す。R4の炭素数は、例えば、2〜14であり、酸素、窒素、硫黄原子を含んでいてもよく、また、直鎖状、分岐状のいずれでもよい。さらに、1〜3個の環状構造を有していてもよく、環内に酸素、窒素、硫黄原子を含んでいてもよい。中でも、R4として酸素原子が介在していてもよい炭素数2〜14の2価の炭化水素基(特にアルキレン基、シクロアルキレン基又はこれらの結合した基)が好ましい。エポキシ樹脂(A)とポリカーボネートポリオール(B2)の相溶性が悪い場合には、透明性が低下したり、密着性、耐熱衝撃性が低下したりする場合がある。
本発明の封止剤中、エポキシ樹脂(A)の配合量は、エポキシ樹脂(A)とポリオール(B)の合計量(100重量部とする)に対して、30〜90重量部が好ましく、より好ましくは50〜80重量部である。また、ポリオール(B)の配合量は、エポキシ樹脂(A)とポリオール(B)の合計量(100重量部)に対して、10〜70重量部が好ましく、より好ましくは20〜50重量部である。エポキシ樹脂(A)の配合量が90重量部を超える場合には、ポリオール(B)の添加効果が小さく、硬化後の封止剤層の密着性が低下し変形が加わった際に剥離が生じる場合がある。また、耐熱衝撃性が低下し耐久性や信頼性が低下する場合がある。含有量が30重量部未満である場合には、透明性、耐熱性、耐湿性が低下する場合がある。
本発明の封止剤に用いられる触媒(C)は、紫外線などの活性エネルギー線の照射により、プロトン、アニオン、ラジカル等を発生する触媒であれば、特に限定されず、カチオン重合開始剤、ラジカル重合触媒、アニオン重合触媒であってもよいが、好ましくはカチオン重合触媒である。また、活性エネルギー線についても、紫外線や電子線など、特に限定されないが、反応性などの観点から、紫外線を用いることが好ましい。触媒(C)の具体例としては、エポキシ樹脂(A)およびポリオール(B)との組み合わせでも異なるが、例えば、光カチオン重合開始剤としては、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩などが挙げられる。また、触媒(C)は、異なる光カチオン重合開始剤同士を併用してもよく、光カチオン重合開始剤と光ラジカル重合開始剤を併用してもよく、光カチオン重合開始剤と熱によりプロトンを発生する熱カチオン重合開始剤を併用してもよい。なお、触媒(C)としては、既存の市販品を用いることが可能であり、The DOW Chemical Company製「CYRACURE UVI−6992、UVI−6976」、旭電化工業(株)製「アデカオプトマー SP−150、SP−152、SP−170、SP−172」、三新化学工業(株)製「サンエイド SI−60L、SI−80L、SI−100L、SI−110L、SI−180L」、GE東芝シリコーン(株)製「UV9380c」、ローディアジャパン(株)製「Rhodorsil2074」、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製「IRGACURE250」、ダイセル・サイテック(株)製「Uvacure1590」、などが市場で入手可能である。
本発明の触媒(C)の、封止剤中の配合量は、エポキシ樹脂(A)とポリオール(B)の合計量(100重量部)に対して、0.05〜10重量部が好ましく、より好ましくは1〜8重量部である。触媒(C)の含有量が0.05重量部未満の場合には、活性エネルギー線照射時の重合反応の開始効率が悪く、局所的に重合して斑となったり、生産性が低下したりする場合があり、含有量が10重量部を超える場合には、透明性が低下したり、硬化反応の制御が困難、硬化後の封止剤層の分子量が小さくなり、耐湿熱性や耐熱衝撃性が低下したりする。
本発明の封止剤に用いられる多価カルボン酸/酸無水物(D)は、3価以上の多価カルボン酸及び/又は3価以上の多価カルボン酸の酸無水物である。これらを添加することにより、3次元架橋構造の形成を促進し強固な構造体が形成できる。このため、硬化物の耐熱性(ガラス転移温度)と密着性を向上させることができる。上記、多価カルボン酸/酸無水物(D)としては、例えば、ヘミメリット酸、トリメシン酸、トリカルバリリル酸、トリメット酸等の芳香族系トリカルボン酸;シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸、クエン酸等の脂肪族系トリカルボン酸;無水トリメリット酸等の芳香族系トリカルボン酸無水物;シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸無水物等の脂肪族系トリカルボン酸無水物;メロファン酸、プレーニト酸、ピロメリット酸等の芳香族系テトラカルボン酸;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸等の脂肪族系テトラカルボン酸;無水ピロメリット酸、4,4’−オキシジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、「リカシッド TMTA−C」(新日本理化(株)製)、「リカシッド MTA−15」(新日本理化(株)製)、「リカシッド TMEG−S」(新日本理化(株)製)等の芳香族系テトラカルボン酸無水物;ビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体等のその他の多価カルボン酸などが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2以上を併用してもよい。
本発明の多価カルボン酸/酸無水物(D)の、封止剤中の配合量は、エポキシ樹脂(A)100重量部に対して0.1〜20重量部が好ましく、特に好ましくは0.5〜15重量部である。多価カルボン酸/酸無水物(D)の配合量が0.1重量部未満の場合には、架橋構造形成の効果が小さくなる場合があり、20重量部を超える場合には粘度が上昇し、塗工性が不良となる場合がある。
本発明の封止剤には、反応速度を調節する目的で、必要に応じて、水酸基を有する化合物(数平均分子量400未満の低分子量のポリオールを含む)を添加してもよい。その場合、水酸基を有する化合物としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリンなどが挙げられる。上述の通り、水酸基を添加すると硬化反応速度を速めることが可能である。ただし、上記化合物を多量に添加すると、連鎖移動反応が起こりやすくなるため、硬化度が低下し、硬化後の封止剤層の耐湿熱性や耐熱衝撃性が低下する場合がある。このため、好ましい添加量は、エポキシ樹脂(A)とポリオール(B)の合計量(100重量部)に対して、0.5〜5重量%程度である。
本発明の封止剤には、硬化後の封止剤層の屈折率調整の観点で、フッ素含有アルコールや芳香環または臭素と芳香環を有するエポキシ樹脂(A)以外のエポキシ樹脂を添加してもよい。フッ素含有アルコール添加により屈折率を低く調整することができ、一方、上記芳香環または臭素及び芳香環を有するエポキシ樹脂添加により屈折率を高く調整することができる。これらの添加量は、本発明の効果を損なわない範囲内で、所望の屈折率に従って適宜変更できるが、エポキシ樹脂(A)とポリオール(B)の合計量(100重量部)に対して、1〜50重量%程度が好ましい。
上記フッ素含有アルコールは、炭素数が3〜15であり、フッ素数が1〜23の、直鎖または分岐状のアルコールが好ましく、例えば、1H,1H−トリフルオロエタノール、1H,1H−ペンタフルオロプロパノール、6−(パーフルオロエチル)ヘキサノール、1H,1H−ヘプタフルオロブタノール、2−(パーフルオロブチル)エタノール、3−(パーフルオロブチル)プロパノール、6−(パーフルオロブチル)ヘキサノール、2−パーフルオロプロポキシ−2,3,3,3−テトラフルオロプロパノール、2−(パーフルオロヘキシル)エタノール、3−(パーフルオロヘキシル)プロパノール、6−(パーフルオロヘキシル)ヘキサノール、2−(パーフルオロオクチル)エタノール、3−(パーフルオロオクチル)プロパノール、6−(パーフルオロオクチル)ヘキサノール、2−(パーフルオロデシル)エタノール、1H,1H−2,5−ジ(トリフルオロメチル)−3,6−ジオキサウンデカフルオロノナノール、6−(パーフルオロ−1−メチルエチル)ヘキサノール、2−(パーフルオロ−3−メチルブチル)エタノール、2−(パーフルオロ−5−メチルヘキシル)エタノール、2−(パーフルオロ−7−メチルオクチル)エタノール、1H,1H,3H−テトラフルオロプロパノール、1H,1H,5H−オクタフルオロペンタノール、1H,1H,7H−ドデカフルオロヘプタノール、1H,1H,9H−ヘキサデカフルオロノナノール、2H−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、1H,1H,3H−ヘキサフルオロブタノール、2,2,3,3,4,4,5,5,−オクタフルオロ−1,6−ヘキサンジオール、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロ−1,8−オクタンジオール、2,2−ビス(トリフルオロメチル)プロパノール等が挙げられる。
上記芳香環または臭素と芳香環を有するエポキシ樹脂(A)以外のエポキシ樹脂は、既存の市販品を用いることも可能であり、例えば、市場で入手可能なものとしては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂としてはジャパンエポキシレジン(株)製「エピコート 828、1001、1004、1009」や大日本インキ化学工業(株)製「エピクロン 850−S、860、1055」、ビスフェノールF型エポキシ樹脂としては大日本インキ化学工業(株)製「エピクロン 830−S」、ビスフェノールS型エポキシ樹脂としては大日本インキ化学工業(株)製「エピクロン EXA1514」;フェニルグリシジルエーテルとしてはナガセケムテックス(株)製「デナコール EX−141」;多官能エポキシ樹脂としてはジャパンエポキシレジン(株)製「エピコート 152、157S65、1031S、604」や大日本インキ化学工業(株)製「エピクロン N−665、HP−7200」;ナフタレン型エポキシ樹脂としては大日本インキ化学工業(株)製「エピクロン HP−4032、EXA−4701」;ビフェノール型エポキシ樹脂としてはジャパンエポキシレジン(株)製「エピコート YX4000」;フェノキシ樹脂としてはジャパンエポキシレジン(株)製「エピコート 1256、4250」;臭素化エポキシ樹脂としてはジャパンエポキシレジン(株)製「エピコート 5050、5051」や大日本インキ化学工業(株)製「エピクロン 152、153」やナガセケムテックス(株)製「デナコール EX−147」(ジブロモフェニルグリシジルエーテル)等が挙げられる。
本発明の封止剤には、上記の他にも、本発明の効果を阻害しない範囲内で、着色剤、消泡剤、酸拡散制御剤、反応性希釈剤、光増感剤、脱水剤、界面活性剤、帯電防止剤、難燃剤、濡れ改良剤、シランカップリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤や滑剤、無機微粒子(無機充填剤を含む)、有機微粒子などの各種の添加剤が含有されていてもよい。
本発明の封止剤中の、エポキシ基と水酸基の比率(エポキシ基/水酸基)は、2〜15が好ましく、より好ましくは3〜13である。上記範囲よりも水酸基が多い場合には、封止剤層の硬化度(重合度)が低下し、耐湿熱性や耐熱衝撃性が低下する場合がある。また、水分による硬化阻害のため、硬化速度(反応速度)が低下して、硬化不良や生産性低下を招く場合がある。水酸基が少ない場合にも、硬化速度が低下するため、生産性が低下する場合がある。
本発明の封止剤の粘度(E型粘度計、25℃)は、加工性の観点から、100〜100000mPa・sが好ましく、より好ましくは200〜50000mPa・sである。封止剤の粘度は、エポキシ、ポリオールの組成、分子量などによって制御することができる。
本発明の封止剤の硬化時の硬化収縮は、密着性の観点から、低い方が好ましく、硬化前後の密度差から求めた硬化収縮率が10%以下が好ましく、より好ましくは7%以下である。
本発明の封止剤は、活性エネルギー硬化により、透明性が高く、密着性、耐湿熱性、耐熱衝撃性に優れた封止剤層(硬化層)を形成しうる。このため、本発明の封止剤は、照明や自動車のヘッドライトなどの高輝度が求められる用途、高温高湿や大きな温湿度変化のある環境に曝される用途や屈曲などの変形が加わる用途に好適に用いられる。封止(樹脂により包埋)される材料(被封止物という)としては、特に限定されないが、例えば、LED、フォトダイオードをはじめとする光半導体素子、プリント配線板上のチップなどが挙げられる。
中でも、本発明の封止剤を用いて、LEDを封止することによって、光半導体装置が得られる。該光半導体装置は、携帯電話、ディスプレー、液晶表示板などの液晶パネルのバックライト、照明、自動車のテールランプ、信号灯、道路交通表示板などに好適に用いることができる。
本発明の封止剤の硬化方法は、作業性、生産性や耐熱性に劣る材料に対しても適用できるなどの観点から、活性エネルギー線照射による。照射する活性エネルギー線としては、可視光、赤外線、紫外線、X線、α線、β線、γ線、電子線などを用いることができる。中でも、安全性、反応効率などの工業性の観点などから紫外線が最も好ましく用いられる。用いられる紫外線の波長は200〜400nmが好ましく、好ましい照射条件としては、例えば、照度1〜1000mW/cm2、照射量0.1〜10000mJ/cm2である。活性エネルギー線の照射装置としては、例えば、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、エキシマランプなどのランプ光源、アルゴンイオンレーザーやヘリウムネオンレーザーなどのパルス、連続のレーザー光源などを用いることが可能である。また、硬化を更に進行させるため、活性エネルギー線硬化の後に熱処理することができる。熱処理の条件は、被着材により異なるが、例えば、室温〜180℃の範囲で10分〜1週間程度行うことが好ましい。
本発明の封止剤を硬化してなる封止剤層のガラス転移温度(Tg)は、80℃以上が好ましく、より好ましくは110℃以上である。封止剤層のTgが80℃未満の場合には、耐熱性が不足し、高温環境下にさらされた場合に密着力低下が低下し封止物との界面での剥離が生じる場合がある。
上記封止剤層の光透過率(島津製作所(株)製、分光光度計「UV−2450」、波長400nm、硬化物の厚み100μmの場合)は、75T%以上が好ましく、より好ましくは85T%以上である。光透過率が75T%未満である場合には、光学材料として使用困難な場合や、輝度や発色が低下する場合がある。
[物性の測定方法ならびに効果の評価方法]
以下に、本願で用いられる測定方法および効果の評価方法について例示する。
(1)ガラス転移温度(Tg)
実施例および比較例で得られた封止剤を、アプリケータを用いて、鋼板上に、20μmの厚みで塗布する。UV照射装置(アイグラフィックス(株)製、商品名「ECS−301」)を用いて、前記塗膜に紫外線を照射(積算光量1500mJ/cm2)して硬化させ、試験片を作製した。
剛体振り子型粘弾性測定器((株)エー・アンド・ディー製「RPT3000」)を用いて、対数減衰率のピーク温度を測定し、ガラス転移温度(Tg)とした。
(2)透明性(光透過率)
実施例および比較例で得られた封止剤を、アプリケータを用いて、剥離可能な基板(離型コートを施したガラス板)上に、100μmの厚みで塗布した後、上記(1)と同様にして紫外線硬化後、基板より剥離して、試験片を作製した。
分光光度計(島津(株)製「UV−2450」)を用いて、波長400nmにおける光透過率(T%)を測定した。光線透過率が85T%以上を透明性良好(○)、75T%以上85T%未満を使用可能なレベルの透明性(△)、75T%未満を透明性不良(×)と判断した。
(3)加熱加湿後の透明性(耐湿熱性)
上記(2)と全く同様にして作製した試験片を、熱風オーブン中で260℃1分間加熱した後、85℃、85%RH環境下で1週間放置した。
上記(2)と同様にして、波長400nmにおける光透過率(T%)を測定し、(2)と同じ基準で加熱加湿後の透明性を判断した。
(4)密着性(耐熱衝撃性)
実施例および比較例で得られた封止剤を、銅板(縦150mm×巾25mm×厚み1.5mm)に塗布(厚み:100μm)した後、上記(1)と同様にして紫外線硬化し、試験片を得た。
該試験片に対して、恒温恒湿槽(エスペック(株)製「TSE−11−A」)を用いて、−40℃(条件1)で30分間放置した後、85℃(条件2)で30分間放置するサイクルを、連続で500サイクル繰り返した。なお、条件1から条件2への条件変更は昇温速度5℃/分(25分間)、条件2から条件1への条件変更は降温速度5℃/分(25分間)で行った。
500サイクル後、試験片の接着界面に染色浸透探傷液(日本マテック(株)製、商品名「KD−CHECK RDP−1」)を塗布し、割れや剥離の有無を目視にて観察し(試験回数:n=5)、全ての試験片において割れ、剥離の見られなかった場合を密着性(耐熱衝撃性)良好(○)と判断し、1つでも割れ、剥離の見られた場合には密着性(耐熱衝撃性)不良(×)と判断した。
(5)加熱加湿後の密着性(耐湿熱性)
上記(4)と全く同様にして作製した試験片を、熱風オーブン中で260℃1分間加熱した後、85℃、85%RH環境下で1週間放置した。
上記(4)と同様に試験片の接着界面に染色浸透探傷液(日本マテック(株)製、商品名「KD−CHECK RDP−1」)を塗布し、割れや剥離の有無を目視にて観察し(試験回数:n=5)、全ての試験片において割れ、剥離の見られなかった場合を加熱加湿後の密着性良好(○)と判断し、1つでも割れ、剥離の見られた場合には不良(×)と判断した。
(6)粘度
E型粘度計を用いて、25℃において測定した。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。表1には、実施例、比較例における含有成分の配合量(重量部)を示す。表2には、実施例、比較例で得られた封止剤およびその硬化物を、上記測定方法に従い評価した結果を示す。なお、表1中のA1(脂環式エポキシ)、B1(炭素−炭素単結合からなる主鎖を有するポリオール)、B2−(1)、(2)(ポリカーボネートポリオール)、B3、B4(その他のポリオール)、C1(活性エネルギー線感応触媒)、D1(多価カルボン酸/酸無水物)及びはその他の添加剤は下記の通りである。
[エポキシ樹脂]
A1:ダイセル化学工業(株)製「セロキサイド2021P」(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)
[ポリオール]
B1:協和発酵ケミカル(株)製「TOE−2000H」(式(I)の両末端水酸基型ビニルエーテルオリゴマー:HO(CH22(CH(OC25)CH2nCH2OH)、数平均分子量2000、主鎖の結合:炭素−炭素単結合
B2−(1):ダイセル化学工業(株)製「プラクセル CD205PL」(液状ポリカーボネートポリオール)、数平均分子量500、主鎖の結合:カーボネート結合を含む
B2−(2):ダイセル化学工業(株)製「プラクセル CD220PL」(液状ポリカーボネートポリオール)、数平均分子量2000、主鎖の結合:カーボネート結合を含む
B3:ダウケミカル(株)製、商品名「TONE0301」(ポリε−カプロラクトン変性トリメチロールプロパン)、数平均分子量300、主鎖の結合:エステル結合を含む
B4:宇部興産(株)製、1,6−ヘキサンジオール
[活性エネルギー線感応触媒]
C1:ダイセル・サイテック(株)製「Uvacure1590」(トリアリルスルフォニウムヘキサフルオロホスフェイト塩)
[多価カルボン酸/酸無水物]
D1:三菱ガス化学(株)製「H−TMAn」(シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸無水物)
[その他の添加剤]
フッ素含有アルコール: ダイキンファインケミカル研究所製「A−5410」
臭素化フェニルグリシジルエーテル:ナガセケムテックス社製「デナコールEX−147」
実施例1
表1に示すとおり、脂環式エポキシ樹脂として、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(ダイセル化学工業(株)製、商品名「セロキサイド2021P」)を75重量部、ポリオールとして、両末端水酸基型ビニルエーテルオリゴマー(協和発酵ケミカル(株)製「TOE−2000H」)を25重量部、活性エネルギー線感応触媒として、トリアリルスルフォニウムヘキサフルオロホスフェイト塩(ダイセル・サイテック(株)製、商品名「Uvacure1590」を3重量部、多価カルボン酸無水物として、シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸無水物(三菱ガス化学(株)製、商品名「H−TMAn」)3.75重量部(エポキシ樹脂に対して5重量部である)、および、エチレングリコール1重量部を、シンキー社製の「あわとり練太郎」を用いて室温で1時間攪拌混合して、活性エネルギー線硬化性封止剤を作製した。
得られた封止剤の硬化物は、表2に示すとおり、優れた耐熱性、密着性(耐熱衝撃性)、耐湿熱性(信頼性)を有していた。
実施例2〜6
ポリオール(B)の種類、配合量を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様にして、活性エネルギー線硬化性封止剤を作製した。なお、実施例5、6にはそれぞれ屈折率調整用のフッ素含有アルコール、臭素化フェニルグリシジルエーテルを添加した。
得られた封止剤の硬化物は、表2に示すとおり、優れた耐熱性、密着性(耐熱衝撃性)、耐湿熱性(信頼性)を有していた。
比較例1、2
表1に示すように、ポリオールをエステル基を有するポリオールに変更し、多価カルボン酸/酸無水物を用いないで、実施例1と同様にして、活性エネルギー線硬化性封止剤を作製した。
比較例1より得られた封止剤の硬化物は、表2に示すとおり、耐湿熱性、密着性(耐熱衝撃性)に劣っていた。比較例2の封止剤は硬化性が悪く、測定方法の硬化条件では十分に硬化しなかった。
比較例3
表1に示すように、ポリオールおよび多価カルボン酸/酸無水物を用いない以外は、実施例1と同様にして、活性エネルギー線硬化性封止剤を作製した。
比較例3より得られた封止剤の硬化物は、表2に示すとおり、加熱加湿後の密着性、密着性(耐熱衝撃性)に劣っていた。
比較例4
表1に示すように、ポリオールを低分子量ポリオールに変更し、多価カルボン酸/酸無水物を用いないで、実施例1と同様にして、活性エネルギー線硬化性封止剤を作製した。
比較例4より得られた封止剤の硬化物は、表2に示すとおり、加熱加湿後の密着性、密着性(耐熱衝撃性)に劣っていた。
比較例5
表1に示すように、多価カルボン酸/酸無水物を用いない以外は、実施例6と同様にして、活性エネルギー線硬化性封止剤を作製した。
比較例5より得られた封止剤の硬化物は、表2に示すとおり、加熱加湿後の密着性に劣っていた。
Figure 0005000238
Figure 0005000238

Claims (9)

  1. 分子内に環状脂肪族骨格と1個以上のエポキシ基を有する脂環式エポキシ樹脂(A)、数平均分子量が400以上のポリオール(B)、活性エネルギー線感応触媒(C)および3価以上の多価カルボン酸の酸無水物(D′)からなる樹脂組成物であって、前記脂環式エポキシ樹脂(A)が、下記式(II)
    Figure 0005000238
    (式中、Yは、単結合、又は、アルキレン基、カルボニル基(−CO−)、エーテル結合(−O−)、エステル結合(−COO−)、アミド結合(−CONH−)、カーボネート結合(−OCOO−)、及びこれらが複数個連結した基から選択された連結基を示す)
    で表される化合物であり、ポリオール(B)が、分子鎖の両末端に水酸基を有するポリオレフィン系ポリオール、及び両末端に水酸基を有するビニルエーテル系オリゴマーから選択された、炭素−炭素単結合からなる主鎖を有するポリオール(B1)であり、脂環式エポキシ樹脂(A)とポリオール(B)の合計量(100重量部とする)に対して、脂環式エポキシ樹脂(A)の配合量が30〜90重量部、ポリオール(B)の配合量が10〜70重量部、触媒(C)の配合量が0.05〜10重量部であり、3価以上の多価カルボン酸の酸無水物(D′)の配合量が、脂環式エポキシ樹脂(A)(100重量部とする)に対して、0.5〜15重量部であることを特徴とする活性エネルギー線硬化性封止剤。
  2. ポリオレフィン系ポリオールが、分子鎖の両末端に水酸基を有するポリジエン系ポリオールに水素添加して作製したポリオレフィン系ポリオールである請求項に記載の活性エネルギー線硬化性封止剤。
  3. 分子鎖の両末端に水酸基を有するポリジエン系ポリオールが、分子鎖の両末端に水酸基を有するポリイソプレンである請求項に記載の活性エネルギー線硬化性封止剤。
  4. ビニルエーテル系オリゴマーが、下記化学式(I)で表されるオリゴマーである請求項に記載の活性エネルギー線硬化性封止剤。
    Figure 0005000238
    (式中、R1は水素原子、アルキル基またはアリール基を示し、nは1〜50の整数である。)
  5. 分子内に環状脂肪族骨格と1個以上のエポキシ基を有する脂環式エポキシ樹脂(A)、数平均分子量が400以上のポリオール(B)、活性エネルギー線感応触媒(C)および3価以上の多価カルボン酸の酸無水物(D′)からなる樹脂組成物であって、前記脂環式エポキシ樹脂(A)が、下記式(II)
    Figure 0005000238
    (式中、Yは、単結合、又は、アルキレン基、カルボニル基(−CO−)、エーテル結合(−O−)、エステル結合(−COO−)、アミド結合(−CONH−)、カーボネート結合(−OCOO−)、及びこれらが複数個連結した基から選択された連結基を示す)
    で表される化合物であり、ポリオール(B)が液状のポリカーボネートポリオール(B2)であり、脂環式エポキシ樹脂(A)とポリオール(B)の合計量(100重量部とする)に対して、脂環式エポキシ樹脂(A)の配合量が30〜90重量部、ポリオール(B)の配合量が10〜70重量部、触媒(C)の配合量が0.05〜10重量部であり、3価以上の多価カルボン酸の酸無水物(D′)の配合量が、脂環式エポキシ樹脂(A)(100重量部とする)に対して、0.5〜15重量部であることを特徴とする活性エネルギー線硬化性封止剤。
  6. ポリカーボネートポリオール(B2)が、1,6−ヘキサンジオール成分、その他のジオール成分、及び、カーボネート成分から構成され、1,6−ヘキサンジオール成分とその他のジオール成分のモル比が9:1〜1:9である請求項に記載の活性エネルギー線硬化性封止剤。
  7. さらに、炭素数3〜15、フッ素数1〜23の直鎖状あるいは分岐鎖状のアルコールを含む請求項1〜のいずれかの項に記載の活性エネルギー線硬化性封止剤。
  8. さらに、芳香環、または、臭素及び芳香環を有するエポキシ樹脂を含む請求項1〜のいずれかの項に記載の活性エネルギー線硬化性封止剤。
  9. 請求項1〜のいずれかの項に記載の活性エネルギー線硬化性封止剤で発光ダイオードを封止してなる光半導体装置。
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