JP4998431B2 - 燃料噴射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料噴射装置に関し、特にエマルジョン燃料を噴射する燃料噴射装置に関する。
従来、燃料に水を添加し、燃料中に水を分散させたエマルジョン燃料を用いる燃料噴射装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。エマルジョン燃料が内燃機関に噴霧されると、図3に示すように、エマルジョン燃料に内包される水が蒸発することにより、周りの燃料が微粒化され、燃焼が改善される。
特開2005−127196号公報
しかしながら、特許文献1に記載の燃料噴射装置では、エンジン始動時などの燃焼室の温度が低い場合においては、水の蒸発が起こりにくく、燃料の微粒化を促進することが困難であった。燃料が微粒化されないと、例えば、筒内直噴式ガソリンエンジンにおいては、微粒化されずに燃え残った燃料が燃焼室を形成するピストンやシリンダの壁面に付着するという問題点があった。また例えば、ディーゼルエンジンにおいては、燃料の微粒化を促進して自着火燃焼させるために、燃料室を高圧にする必要があった。また、燃焼室の温度が低いエンジン始動時などにおいては、グロープラグを燃焼室に挿入することにより、噴射された燃料を昇温する必要があった。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、エマルジョン燃料の微粒化を促進する燃料噴射装置を提供することにある。
請求項1に記載の燃料噴射装置は、インジェクタと、噴射制御手段と、マイクロ波照射手段と、マイクロ波照射制御手段と、を備えている。インジェクタは、内燃機関の燃焼室にエマルジョン燃料を噴射する。噴射制御手段は、内燃機関の運転状態に応じて、インジェクタから噴射されるエマルジョン燃料の噴射量及び噴射時期を含む噴射情報を算出し、当該噴射情報に基づいてインジェクタを制御するものである。なお、噴射量について言えば、噴射量を直接算出する構成に限定されず、噴射期間や噴射圧力、開口面積等によって間接的に算出するように構成してもよい。
本発明は、インジェクタから噴射されたエマルジョン燃料にマイクロ波を照射可能なマイクロ波照射手段を備え、マイクロ波照射制御手段が、噴射制御手段により算出される噴射情報に基づき、インジェクタから噴射されるエマルジョン燃料にマイクロ波を照射するようにマイクロ波照射手段を制御する点に特徴を有している。マイクロ波照射制御手段は、例えば、マイクロ波照射手段からのマイクロ波の照射期間や照射出力、照射のタイミング等を制御する。
この構成によれば、インジェクタから噴射されたエマルジョン燃料にマイクロ波が照射されるため、エマルジョン燃料中の水が励起し、昇温して蒸発する。その結果、燃料を微粒化することができる。
例えば、筒内直噴式ガソリンエンジンにおいては、インジェクタから噴射されたエマルジョン燃料が燃焼室を形成するピストンやシリンダの壁面に到達する前にマイクロ波を照射し、燃料を微粒化して燃焼させることにより、燃料の壁面への付着を防止することができる。燃料が壁面に付着しなければ、噴射された燃料が高効率に燃焼に供されるので、燃費の向上につながる。また、壁面に付着した燃料が壁面の熱によって分解されることによって生じる大気汚染物質である炭化水素(以下、「HC」という。)の発生を抑制することができ、HCの排出を低減可能である。
また例えば、ディーゼルエンジンにおいては、燃料の微粒化を促進することにより自着火燃焼が促進される。燃料の微粒化により自着火が促進されれば、燃料を微粒化するための高圧を緩和することができるため、ポンプ負荷を低減することができる。また、従来ディーゼルエンジンに用いられているグロープラグとは異なり、噴射された燃料と接触することなく自着火燃焼を促進することができる。
請求項2に記載の燃料噴射装置のマイクロ波照射制御手段は、インジェクタからエマルジョン燃料の照射が開始されてから所定時間経過後にマイクロ波が照射されるようにマイクロ波照射手段を制御する。
この構成によれば、燃料を微粒化させたいタイミングでマイクロ波を照射することができるので、所望のタイミングで燃料を微粒化することが可能である。例えばディーゼルエンジンにおいては、早期着火を防止し、着火時期を適切に制御することができる。また例えば筒内直噴式ガソリンエンジンにおいては、インジェクタから噴射された燃料が燃焼室の壁面に到達する時間よりも短い時間として所定時間を設定することにより、燃料の壁面への付着を防止することができる。
ところで、噴射されるエマルジョン燃料の量によって、含まれる水の量が異なる。すなわち、噴射されるエマルジョン燃料の量が異なれば、当該エマルジョン燃料中の水を蒸発させるために要するマイクロ波照射量も異なる。なお、マイクロ波照射量は、照射期間や照射出力に依存している。そこで、以下に示す構成を採用してもよい。
請求項3に記載の燃料噴射装置のマイクロ波照射制御手段は、噴射制御手段により算出されるエマルジョン燃料の噴射量に基づいて、照射されるマイクロ波の照射期間及び照射出力の少なくとも一方が可変となるようにマイクロ波照射手段を制御する。これにより、エマルジョン燃料の噴射量に基づいて、適切にマイクロ波を照射し、燃料を微粒化することができる。
請求項4に記載の燃料噴射装置のマイクロ波照射制御手段は、噴射制御手段により算出されるエマルジョン燃料の噴射量が所定量以上であるとき、マイクロ波照射手段からマイクロ波を照射するようにマイクロ波照射手段を制御する。例えば筒内直噴式ガソリンエンジンにおいては、エマルジョン燃料の噴射量が所定量未満であるとき、マイクロ波を照射しなくても燃料が壁に付着しないので、マイクロ波を照射する必要がない。そのため、エマルジョン燃料の噴射量が所定量以上であるときに、マイクロ波を照射する構成とすることにより、適切にマイクロ波を照射し、燃料を微粒化することができる。
ところで、燃焼室の温度によって、噴射されたエマルジョン燃料中の水の蒸発しやすさは変わってくる。そこで、以下に示す構成を採用してもよい。
請求項5に記載の燃料噴射装置は、燃焼室の温度を測定可能な温度測定手段を有している。温度測定手段は、燃焼室の温度を直接測定するように構成してもよいし、例えば排ガス温度を測定することにより間接的に測定するように構成してもよい。
請求項6に記載の燃料噴射装置のマイクロ波照射制御手段は、温度測定手段により測定される燃焼室の温度に基づいて、照射されるマイクロ波の照射期間及び照射出力の少なくとも一方が可変となるようにマイクロ波照射手段を制御する。例えばエンジン始動時のように、燃焼室内の温度が低いときには、エマルジョン燃料中の水が蒸発しにくい。そのため、例えば、燃焼室内の温度が低いときには、マイクロ波の照射出力を高くすることにより、燃料の微粒化を促進することができる。
請求項7に記載の燃料噴射装置のマイクロ波照射制御手段は、温度測定手段により測定される燃焼室の温度が所定温度以下であるとき、マイクロ波照射手段からマイクロ波を照射するようにマイクロ波照射手段を制御する。燃焼室の温度が十分に高い場合、マイクロ波を照射しなくてもエマルジョン燃料中の水が蒸発し、燃料を微粒化することができる。そのため、燃焼室の温度が所定温度以下であるときに、マイクロ波を照射する構成とすることにより、適切にマイクロ波を照射し、燃料を微粒化することができる。
また例えば、筒内直噴式ガソリンエンジンにおいて、排ガス中のHC濃度が高い場合、燃料が燃焼室の壁面に付着していることが推測される。そこで、以下の構成を採用することができる。
請求項8に記載の燃料噴射装置は、エマルジョン燃料の燃焼に伴い、燃焼室から排出される排ガス中の炭化水素濃度を測定可能な炭化水素濃度測定手段を有している。マイクロ波照射制御手段は、炭化水素濃度測定手段により測定される排ガス中の炭化水素濃度に応じて、照射されるマイクロ波の照射期間及び照射出力の少なくとも一方が可変となるようにマイクロ波照射手段を制御する。排ガス中の炭化水素濃度に応じてマイクロ波照射量をフィードバック制御することにより、適切にマイクロ波を照射することができる。これにより、燃料の微粒化が促進され、壁面への燃料の付着が防止されるので、排ガス中のHC濃度を低減することができる。
以下、本発明による燃料噴射装置を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による燃料噴射装置を図1に示す。燃料噴射装置1は、車両に搭載された筒内直噴式の4気筒のガソリンエンジンに適用される。なお、図1では1つの気筒についてのみを示し、他の気筒については省略した。燃料噴射装置1は、内燃機関としてのエンジン10に燃料を噴射するための装置であり、インジェクタ30、マイクロ波照射手段としてのマイクロ波発生装置40、電子制御装置(以下、「ECU」という。)50等を具備している。
エンジン10は、シリンダブロック11、吸気弁20および排気弁25を有するシリンダヘッド12、シリンダブロック11の内壁を往復移動するピストン13、および、可燃混合気もしくは燃料等に点火する点火装置15を備える周知の内燃機関である。ピストン13の頂面には、キャビティ14が形成されている。燃焼室19は、シリンダブロック11の内壁、ピストン13の頂面、シリンダヘッド12、吸気弁20、および排気弁25により区画されている。
シリンダヘッド12は、吸入空気が流れる通路を形成する図示しない吸気管に接続し、吸入空気が導かれる吸気ポート21と、燃焼ガス等が流れる通路を形成する図示しない排気管に接続し、燃焼ガスを排出する排気ポート26と、を有している。そして、吸気ポート21には吸気弁20が開閉可能に配設され、排気ポート26には排気弁25が開閉可能に配設されている。すなわち、吸気弁20は、吸気管から吸気ポート21に導かれた吸入空気の燃焼室19への流れを遮断または許容する。排気弁25は、燃焼室19内にて生成された燃焼ガスの排気ポート26への流れを遮断または許容する。
点火装置15は、燃焼室19内に導入された燃料混合気を火花点火するための点火プラグ、および、ECU50からの指令に従い点火プラグに火花放電用の高電圧を印加するための点火コイルから構成されている。なお、図1では、煩雑になることを避けるため、ECU50から点火装置15への制御線は図示していない。
インジェクタ30は、シリンダヘッド12に設けられ、エマルジョン燃料を燃焼室19内に直接噴射する。具体的には、インジェクタ30は、インジェクタ30の先端付近に形成された図示しない噴孔からピストン13の頂面に形成されるキャビティ14に向けてエマルジョン燃料を噴射する。
エマルジョン燃料とは、燃料中に水を分散させたものである。本実施形態においては、ガソリンに水と界面活性剤が添加されて予めエマルジョン化されたものをエマルジョン燃料として用いるものとする。
マイクロ波発生装置40は、マイクロ波発生部41、及びマイクロ波発信器42から構成される。マイクロ波発生部41は、2.45GHzで発振するマグネトロンである。マイクロ波発生部41は、シリンダブロック11に設けられたマイクロ波発信器42と接続されている。マイクロ波発信器42は、インジェクタ30から噴射されたエマルジョン燃料にマイクロ波が照射されるような位置関係となるように配設されている。
ECU50は、周知のマイクロコンピュータを主体に構成され、図示しない各種センサよりアクセル開度、エンジン回転数等の検出信号が入力される。ECU50は、各種入力情報に基づいてインジェクタ30から噴射されるエマルジョン燃料の噴射量及び噴射時期を含む噴射情報を算出し、当該噴射情報に基づいてインジェクタ30による燃料噴射を制御する。また、ECU50は、算出された噴射情報に基づいて、マイクロ波発生装置40から照射されるマイクロ波の照射タイミング、照射期間、照射出力等を制御する。さらにまた、ECU50は、点火装置15への通電を制御している。なお、本実施形態におけるECU50が、「噴射制御手段」および「マイクロ波照射制御手段」を構成する。
ここで、図2及び図3に基づいて、インジェクタ30から噴射されたエマルジョン燃料にマイクロ波を照射する状態について説明する。記号Jで示すように、インジェクタ30からエマルジョン燃料がピストン13の頂面に形成されるキャビティ14に向けて噴射される。エマルジョン燃料が噴射されてから所定時間経過後、記号Mで示すように、マイクロ波発信器42からマイクロ波が照射されると、噴射されたエマルジョン燃料中の水がマイクロ波によって励起し、昇温し、蒸発する。
図3(a)に示すように、マイクロ波照射前においては、エマルジョン燃料中の水はガソリンに内包されている。インジェクタ30から噴射されたエマルジョン燃料にマイクロ波が照射されると、内包されている水が励起し、昇温し、蒸発するので、図3(b)に示すように、周囲のガソリンは微粒化される。
本発明は、ECU50が、噴射情報に基づき、インジェクタ30から噴射されるエマルジョン燃料にマイクロ波を照射するようにマイクロ波発生装置40を制御している点に特徴を有している。そこで、図4に示すフローチャートに基づいてマイクロ波照射制御について説明する。なお、本処理は、イグニッションスイッチがオンされてから、所定間隔、例えば100msecごと、に行われるものとする。
最初のステップS100(以下、「ステップ」を省略し、単に記号「S」で示す)では、インジェクタ30からエマルジョン燃料の噴射が開始されたか否かを判断する。インジェクタ30からエマルジョン燃料の噴射が開始されていない場合(S100:NO)、マイクロ波照射を行わず、本処理を終了する。インジェクタ30からエマルジョン燃料の噴射が開始された場合(S100:YES)、S101へ移行する。
S101では、インジェクタ30からエマルジョン燃料の噴射開始からの時間T0の計時を開始する。
S102では、ECU50により算出されたエマルジョン燃料の噴射量Tqを取得する。
S103では、S102で取得されたエマルジョン燃料の噴射量Tqが所定量QLより大きいか否かを判断する。エマルジョン燃料の噴射量Tqが所定量QLより小さい場合(S103:NO)、マイクロ波照射を行わず、本処理を終了する。すなわち、エマルジョン燃料の噴射量Tqが所定量QL以下の場合、マイクロ波を照射しなくても燃料が壁面に到達しないと推察されるので、マイクロ波照射を行わないものとする。一方、エマルジョン燃料の噴射量Tqが所定量QLより大きい場合(S103:YES)、S104へ移行する。
S104では、S101において計時が開始された時間であるインジェクタ30からエマルジョン燃料が噴射されている時間T0が、所定時間T1より大きいか否かを判断する。時間T0が、所定時間T1以下である場合(S104:NO)、S104の判断を繰り返す。時間T0が、所定時間T1を超えた場合(S104:YES)、S105へ移行する。なお、本実施形態における所定時間T1は、インジェクタ30からエマルジョン燃料が噴射されてから燃焼室19を形成するピストン13やシリンダブロック11の壁面に到達するまでに要する時間よりも短い時間に設定されているものとする。
そして、S105では、インジェクタ30から噴射されるエマルジョン燃料に向けて、マイクロ波発生装置40からマイクロ波を照射する。マイクロ波発生装置40によりマイクロ波を照射する期間は、インジェクタ30から噴射されるエマルジョン燃料の噴射量に基づいて決定されるものであり、図5のグラフに示すような対応関係に基づいて算出される期間とする。また、本実施形態においては、照射出力は一定であるものとする。
なお、S100〜S105が、「マイクロ波照射制御手段」の機能としての処理に相当する。
図5は、インジェクタ30から噴射されるエマルジョン燃料の噴射量と、マイクロ波発生装置40からマイクロ波が照射される照射期間との関係を示したグラフである。横軸にインジェクタ30から噴射されるエマルジョン燃料の噴射量、縦軸にマイクロ波発生装置40からマイクロ波が照射される照射期間を示した。
インジェクタ30から噴射されるエマルジョン燃料の噴射量がQL以下の場合、マイクロ波発生装置40からマイクロ波の照射を行わない(図4中のS103:NO)。
インジェクタ30から噴射されるエマルジョン燃料の噴射量がQLより大きい場合、図5に示す対応関係でエマルジョン燃料の噴射量に基づいてマイクロ波照射期間を決定する。
ここで、図6に基づき、燃料噴射率、熱発生率、マイクロ波照射率の関係について、それぞれに記号Q、H、Rを付して説明する。図6では、縦軸を燃料噴射率Q(mg/deg)、熱発生率H(J/deg)、および、マイクロ波照射率R(J/deg)とし、横軸をクランク角(CA)とする。
クランク角A1において、インジェクタ30からのエマルジョン燃料の噴射が開始される(図4中のS100:YES)。すると、ECU50では、時間T0の経時が開始される(図4中のS101)。エマルジョン燃料の噴射開始からの時間T0が所定時間T1を超えたとき(図4中のS104:YES)、照射出力をR1とし、照射期間をT2として、マイクロ波が照射される(図4中のS105)。エマルジョン燃料にマイクロ波が照射されると、ガソリンに内包されている水が励起し、昇温し、蒸発する。これにより、周囲のガソリンが微粒化される。
なお、上述した通り、本実施形態における所定時間T1は、インジェクタ30からエマルジョン燃料が噴射されてから燃焼室19を形成するピストン13やシリンダブロック11の壁面に到達するまでに要する時間よりも短い時間に設定されている。また、マイクロ波の照射出力は、所定値R1であるものとする。さらにまた、マイクロ波の照射期間T2は、ECU50により算出されるエマルジョン燃料の噴射量に基づいて、図5のグラフに示すような対応関係に基づいて算出される。なお、エマルジョン燃料の噴射量は、燃料噴射率Qのグラフと横軸とで囲まれた面積(記号QSで示した。)に相当する。
マイクロ波が照射されて微粒化された燃焼室19内の燃料は、所定のタイミングであるクランク角A2において、ECU50からの指令に基づいて点火装置15が通電されることにより火花点火され、燃焼する。
以上詳述したように、本実施形態の燃料噴射装置1は、インジェクタ30から噴射されるエマルジョン燃料にマイクロ波を照射可能であるマイクロ波発生装置40を有している。そして、ECU50は、インジェクタ30から噴射されるエマルジョン燃料の噴射量及び噴射時期を含む噴射情報を算出し、当該噴射情報に基づいて、インジェクタ30から噴射されるエマルジョン燃料にマイクロ波を照射するようにマイクロ波発生装置40を制御している。
インジェクタ30から噴射されたエマルジョン燃料にマイクロ波を照射することにより、エマルジョン燃料中の水が励起し、昇温して蒸発することにより、ガソリンを微粒化することができる。
また、ECU50は、インジェクタ30からエマルジョン燃料の噴射が開始されてから所定時間T1経過後にマイクロ波が照射されるようにマイクロ波発生装置40を制御している(図4中のS104:YES)。所定時間T1は、インジェクタ30からエマルジョン燃料が噴射されてから燃焼室19を形成するピストン13やシリンダブロック11の壁面に到達するまでに要する時間よりも短い時間に設定されている。
さらにまた、ECU50は、エマルジョン燃料の噴射量に基づいて照射されるマイクロ波の照射期間が可変となるようにマイクロ波発生装置40を制御している。また、エマルジョン燃料の噴射量が所定量QL以上であるとき、マイクロ波を照射するようにマイクロ波発生装置40を制御している。
これにより、インジェクタ30からのエマルジョン燃料の噴射量やタイミングに基づいて、マイクロ波照射量や照射期間、照射のタイミングが適切に制御される。特に、インジェクタ30から噴射されたエマルジョン燃料が燃焼室19を形成するピストン13やシリンダブロック11の壁面に到達する前にマイクロ波を照射し、エマルジョン燃料中の水を励起し、蒸発させ、周囲のガソリンを微粒化して燃焼させることにより、燃焼室19を形成するピストン13やシリンダブロック11の壁面へのガソリンの付着を防止することができる。ガソリンがピストン13やシリンダブロック11の壁面に付着しなければ、微粒化されたガソリンが高効率に燃焼に供されるので、燃費の向上につながる。また、ピストン13やシリンダブロック11の壁面に付着したガソリンが壁面の熱によって分解されることによって生じるHCの発生を抑制することができ、HCの排出を低減可能である。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態による燃料噴射装置を図7に示す。燃料噴射装置5は、車両に搭載された4気筒のコモンレール式ディーゼルエンジンに適用される。なお、図7では、1つの気筒についてのみを示し、他の気筒については省略した。燃料噴射装置5は、内燃機関としてのエンジン510に燃料を噴射するための装置であり、インジェクタ530、マイクロ波照射手段としてのマイクロ波発生装置540、ECU550等を具備している。
エンジン510は、シリンダブロック511、吸気弁520および排気弁525を有するシリンダヘッド512、および、シリンダブロック511の内壁を往復移動するピストン513を備える周知の内燃機関である。ピストン513の頂面には、キャビティ514が形成されている。燃焼室519は、シリンダブロック511の内壁、ピストン513の頂面、シリンダヘッド512、吸気弁520、および排気弁525により区画されている。
シリンダヘッド512は、吸入空気が流れる通路を形成する図示しない吸気管に接続し、吸入空気が導かれる吸気ポート521と、燃焼ガス等が流れる通路を形成する図示しない排気管に接続し、燃焼ガスを排出する排気ポート526と、を有している。排気管には、排ガス温度を測定可能な温度センサが設けられている。そして、吸気ポート521には吸気弁520が開閉可能に配設され、排気ポート526には排気弁525が開閉可能に配設されている。すなわち、吸気弁520は、吸気管から吸気ポート521に導かれた吸入空気の燃焼室519への流れを遮断または許容する。排気弁525は、燃焼室519内にて生成された燃焼ガスの排気ポート526への流れを遮断または許容する。
インジェクタ530は、シリンダヘッド512に設けられ、図示しないコモンレールから供給されたエマルジョン燃料を燃焼室519内に噴霧する。具体的には、インジェクタ530は、インジェクタ530の先端付近に形成された図示しない噴孔からピストン513の頂面に形成されるキャビティ514に向けてエマルジョン燃料を噴射する。
エマルジョン燃料とは、燃料中に水を分散させたものである。本実施形態においては、軽油に水と界面活性剤とが添加されて予めエマルジョン化されたものをエマルジョン燃料として用いるものとする。
マイクロ波発生装置540は、マイクロ波発生部541、及びマイクロ波発信器542から構成される。マイクロ波発生部541は、2.45GHzで発振するマグネトロンである。マイクロ波発生部541は、シリンダヘッド512に設けられたマイクロ波発信器542と接続されている。マイクロ波発信器542は、インジェクタ530から噴射されるエマルジョン燃料が衝突しない位置に配置されている。また、図8に示すように、マイクロ波発信器542から照射されるマイクロ波の照射方向は、インジェクタ530から噴射されるエマルジョン燃料に衝突可能な方向となっている。
図7に戻り、ECU550は、周知のマイクロコンピュータを主体に構成され、図示しない各種センサよりアクセル開度、エンジン回転数、コモンレール圧等の検出信号が入力される。ECU550は、各種入力情報に基づいてインジェクタ530から噴射されるエマルジョン燃料の噴射量及び噴射時期を含む噴射情報を算出し、当該噴射情報に基づいてインジェクタ530による燃料噴射を制御する。また、ECU550は、算出された噴射情報に基づいて、マイクロ波発生装置540から照射されるマイクロ波の照射タイミング、照射期間、照射出力等を制御する。なお、本実施形態におけるECU550が、「噴射制御手段」および「マイクロ波照射制御手段」を構成する。
ここで、図8に基づいて、インジェクタ530から噴射されたエマルジョン燃料にマイクロ波を照射する状態について説明する。記号Jで示すように、インジェクタ530からエマルジョン燃料がピストン513の頂面に形成されるキャビティ514に向けて噴射される。エマルジョン燃料が噴射されてから所定時間経過後、記号Mで示すように、マイクロ波発信器542からマイクロ波が照射されると、噴射されたエマルジョン燃料中の水がマイクロ波によって励起し、昇温し、蒸発する。
繰り返しになるが、図3(a)に示すように、マイクロ波照射前においては、エマルジョン燃料中の水が軽油に内包されている。インジェクタ30から噴射されたエマルジョン燃料にマイクロ波が照射されると、内包されている水が励起し、昇温し、蒸発するので、図3(b)に示すように、周囲の軽油が微粒化される。
本発明は、ECU550が、噴射情報に基づいて、インジェクタ530から噴射されるエマルジョン燃料にマイクロ波を照射するようにマイクロ波発生装置540を制御している点に特徴を有している。そこで、図9に示すフローチャートに基づいてマイクロ波照射制御について説明する。なお、本処理は、イグニッションスイッチがオンされてから、所定間隔、例えば100msecごと、に行われるものとする。
最初のS200では、燃焼室519の温度を取得する。本実施形態においては、排気管に設けられた温度センサにより測定された温度を燃焼室519の温度とする。すなわち、排気管に設けられた温度センサが、「温度測定手段」を構成している。
S201では、S200で取得された燃焼室519の温度が所定温度より小さいか否かを判断する。なお、本実施形態において、所定温度は400Kであるものとする。燃焼室519の温度が所定温度以上の場合(S201:NO)、マイクロ波を照射しなくてもエマルジョン燃料中の水が蒸発可能であると考えられるため、マイクロ波照射を行わず、本処理を終了する。燃焼室519の温度が所定温度より小さい場合(S201:YES)、S202へ移行する。
S202では、インジェクタ530からエマルジョン燃料の噴射が開始されているか否かを判断する。インジェクタ530からエマルジョン燃料の噴射が開始されていない場合(S202:NO)、マイクロ波照射を行わず、本処理を終了する。インジェクタ530からエマルジョン燃料の噴射が開始された場合(S202:YES)、S203へ移行する。
S203では、インジェクタ530からエマルジョン燃料の噴射開始からの時間T5の計時を開始する。
S204では、ECU550により算出されたエマルジョン燃料の噴射量Tq5を取得する。
S205では、S204で取得されたエマルジョン燃料の噴射量Tq5が、所定量QL5より大きいか否かを判断する。エマルジョン燃料の噴射量Tq5が所定量QL5以下の場合(S205:NO)、マイクロ波照射を行わず、本処理を終了する。エマルジョン燃料の噴射量Tq5が所定量QL5以上である場合(S205:YES)、S206へ移行する。
S206では、S203にて計時が開始された時間であるインジェクタ530からエマルジョン燃料が噴射されている時間T5が、所定時間T6より大きいか否かを判断する。時間T5が所定時間T6以下である場合(S206:NO)、S206の判断を繰り返す。時間T5が所定時間T6を超えた場合(S206:YES)、S207へ移行する。なお、本実施形態における所定時間T6は、噴射された燃料を自着火させる所望のタイミングの直前となるように設定されている。
そしてS207では、インジェクタ530から噴射されるエマルジョン燃料に向けて、マイクロ波発生装置540からマイクロ波を照射する。マイクロ波発生装置540によりマイクロ波を照射する期間は、インジェクタ530から噴射されるエマルジョン燃料の噴射量に基づいて決定されるものであり、図10のグラフに示すような対応関係に基づいて算出される期間とする。また、マイクロ波の照射出力は、燃焼室519の温度に基づいて決定されるものであり、図11のグラフに示すような対応関係に基づいて算出される出力とする。
なお、S200〜S207が、「マイクロ波照射制御手段」の機能としての処理に相当する。
図10は、インジェクタ530から噴射されるエマルジョン燃料の噴射量と、マイクロ波発生装置540からマイクロ波が照射される照射期間との関係を示したグラフである。横軸にインジェクタ530から噴射されるエマルジョン燃料の噴射量、縦軸にマイクロ波発生装置540からマイクロ波が照射される照射期間を示した。
インジェクタ530から照射されるエマルジョン燃料の噴射量がQL5以下の場合には、マイクロ波発生装置540からマイクロ波の照射を行わない(図9中のS205:NO)。
インジェクタ530から照射されるエマルジョン燃料の噴射量がQL5より大きい場合、図10に示す対応関係でエマルジョン燃料の噴射量に基づいてマイクロ波照射期間を決定する。
図11は、燃焼室519の温度と、マイクロ波発生装置540から照射される照射出力との関係を示したグラフである。横軸に燃焼室519の温度、縦軸にマイクロ波発生装置540からマイクロ波を照射する照射出力を示した。
燃焼室519の温度が400K以上である場合、マイクロ波発生装置540からマイクロ波の照射を行わない(図9中のS201:NO)。
燃焼室519の温度が400K未満である場合、図11に示す対応関係で、燃焼室519の温度に基づいてマイクロ波照射出力を決定する。
ここで、図12に基づき、燃料噴射率、熱発生率、マイクロ波照射率の関係について、それぞれに記号Q、H、Rを付して説明する。図12では、縦軸を燃料噴射率Q(mg/deg)、熱発生率H(J/deg)、および、マイクロ波照射率R(J/deg)とし、横軸をクランク角(CA)とする。
クランク角A3において、インジェクタ530からエマルジョン燃料の噴射が開始される(図9中のS202:YES)、すると、ECU550では、時間T5の計時が開始される(図9中のS203)。エマルジョン燃料の噴射開始からの時間T5が、所定時間T6を超えたとき(図9中のS206:YES)、照射出力をR2とし、照射期間をT7として、マイクロ波が照射される。エマルジョン燃料にマイクロ波が照射されると、軽油に内包されている水が励起し、昇温し、蒸発する。これにより、周囲の軽油が微粒化される。
なお、上述した通り、本実施形態における所定時間T6は、インジェクタ530からエマルジョン燃料が噴射されてから、噴射された燃料を自着火させる所望のタイミングの直前となるように設定されている。また、マイクロ波の照射出力R2は、燃焼室519の温度に基づいて、図11に示すような対応関係に基づいて算出される。さらにまた、マイクロ波の照射期間T7は、ECU550により算出されるエマルジョン燃料の噴射量に基づいて、図10に示すような対応関係に基づいて算出される。なお、エマルジョン燃料の噴射量は、燃料噴射率Qのグラフと横軸とで囲まれた面積(記号QS5で示した)に相当する。
以上、詳述したように、本実施形態における燃料噴射装置5は、インジェクタ530から噴射されるエマルジョン燃料にマイクロ波を照射可能であるマイクロ波発生装置540を有している。そして、ECU550は、インジェクタ530から噴射されるエマルジョン燃料の噴射量及び噴射時期を含む噴射情報を算出し、当該噴射情報に基づいて、インジェクタ530から噴射されるエマルジョン燃料にマイクロ波を照射するようにマイクロ波発生装置540を制御している。
インジェクタ530から噴射されたエマルジョン燃料にマイクロ波を照射と、エマルジョン燃料中の水が励起し、昇温して蒸発することにより、軽油を微粒化することができる。本実施形態の内燃機関は、ディーゼルエンジンであるので、軽油が微粒化されることにより、自着火が促進される。マイクロ波照射により燃料の微粒化が促進されれば、燃料を微粒化するための高圧を緩和することができるため、ポンプ負荷を低減することができる。また、本実施形態におけるマイクロ波発生装置540は、インジェクタ530から噴射されたエマルジョン燃料が直接接触しないように構成されているので、従来ディーゼルエンジンに用いられているグロープラグとは異なり、噴射された燃料と接触することなく自着火燃焼を促進することができる。また、マイクロ波発生装置540は、噴射された燃料と接触しないので、マイクロ波発生装置540による吸熱が起こらないため、エマルジョン燃料中の水の蒸発を促進することができる。
ECU550は、エマルジョン燃料の噴射が開始されてから所定時間T6経過後にマイクロ波が照射されるようにマイクロ波発生装置540を制御している(図9中のS206:YES)。所定時間T6は、噴射された燃料を自着火させる所望のタイミングの直前に設定されている。
また、ECU550は、エマルジョン燃料の噴射量に基づいて照射されるマイクロ波の照射期間が可変となるようにマイクロ波発生装置540を制御している。また、エマルジョン燃料の噴射量が所定量QL5より大きいとき、マイクロ波を照射するようにマイクロ波発生装置540を制御している。
これにより、インジェクタ530からのエマルジョン燃料の噴射量やタイミングに合わせて、マイクロ波照射量や照射期間、照射のタイミングが適切に制御される。特に、軽油を燃焼させたい所望のタイミングの直前にマイクロ波を照射し、エマルジョン燃料中の水を励起し、蒸発させ、周囲の軽油を微粒化して燃焼させることにより、早期着火を防止し、着火時期を適切に制御することができる。
さらにまた、燃料噴射装置5は、排ガスの温度を測定可能な温度センサを有しており、この温度センサにより測定された温度を燃焼室519の温度としている。ECU550は、燃焼室519の温度に基づいて、照射されるマイクロ波の照射出力が可変となるようにマイクロ波発生装置540を制御している。また、燃焼室519の温度が400K以下であるとき、燃焼室519の温度が低いほど、照射されるマイクロ波の照射出力が高くなるようにマイクロ波発生装置540を制御している。
これにより、燃焼室519の温度に基づいて、適切にマイクロ波を照射し、軽油を微粒化することができる。特に、エンジン始動時などの燃焼室の温度が低い場合における燃料の微粒化を促進することができる。
(他の実施形態)
上記実施形態では、マイクロ波発生装置としてマグネトロンを用いたが、他の実施形態では、水を励起可能なマイクロ波を発生可能な装置であればどのようなものであってもよく、クライストロン、ジャイロトロンなどが例示される。
上記実施形態では、エマルジョン燃料は予めエマルジョン化されたものを用いたが、他の実施形態では、燃料と水とを別々に搭載し、車上でエマルジョン化するように構成してもよい。また、燃料としては、ガソリンや軽油だけでなく、ジメチルエーテルなどの他の燃料を用いてもよい。
また、排気管に排ガス中の炭化水素濃度を測定可能な炭化水素濃度測定手段としてのガスセンサを設け、当該ガスセンサにより検出された炭化水素濃度に応じて、マイクロ波照射量をフィードバック制御するように構成してもよい。このような構成は、特に筒内直噴式ガソリンエンジンに好適に用いることができる。排ガス中の炭化水素濃度が高い場合、インジェクタから噴射された燃料が燃焼室を形成する壁面に付着して熱分解されていると考えられるため、マイクロ波照射量を多くすることにより、エマルジョン燃料の微粒化を促進し、壁面への付着を防止することができる。マイクロ波の照射量を多くするには、照射期間を長くしてもよいし、照射出力を高くしてもよい。また、インジェクタからエマルジョン燃料が噴射されてからマイクロ波照射が開始されるまでの時間が短くなるように制御してもよい。
上記実施形態では、エマルジョン燃料の噴射量に基づいて、マイクロ波の照射期間を決定し、燃焼室の温度に基づいて照射出力を決定したが、他の実施形態においては、エマルジョン燃料の噴射量に基づいて、照射出力を決定してもよい。また、燃焼室の温度に基づいて照射期間を決定してもよい。エマルジョン燃料の噴射量および燃焼室の温度を組み合わせてマイクロ波の照射期間および照射出力を決定してもよい。
また、上記実施形態では、排ガス温度を測定することにより、燃焼室の温度を間接的に測定する構成としたが、他の実施形態では、燃焼室の温度を直接測定するように構成してもよい。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
本発明の第1実施形態による燃焼噴射装置の構成を示す概略構成図である。 本発明の第1実施形態による燃料噴射装置のインジェクタから噴射されたエマルジョン燃料にマイクロ波を照射する状態を説明する説明図である。 マイクロ波によりエマルジョン燃料が微粒化する状態を説明する説明図である。 本発明の第1実施形態によるマイクロ波照射制御を説明するフローチャートである。 本発明の第1実施形態における燃料噴射量とマイクロ波照射期間との対応関係を示す説明図である。 本発明の第1実施形態によるマイクロ波照射のタイミングを説明する説明図である。 本発明の第2実施形態による燃焼噴射装置の構成を示す概略構成図である。 本発明の第2実施形態による燃料噴射装置のインジェクタから噴射されたエマルジョン燃料にマイクロ波を照射する状態を説明する説明図である。 本発明の第2実施形態によるマイクロ波照射制御を説明するフローチャートである。 本発明の第2実施形態における燃料噴射量とマイクロ波照射期間との対応関係を示す説明図である。 本発明の第2実施形態における燃焼室の温度とマイクロ波照射出力との対応関係を示す説明図である。 本発明の第2実施形態によるマイクロ波照射のタイミングを説明する説明図である。
符号の説明
1:燃料噴射装置、10:エンジン(内燃機関)、19:燃焼室、30:インジェクタ、40:マイクロ波発生装置(マイクロ波照射手段)、50:ECU(噴射制御手段、マイクロ波照射制御手段)、5:燃料噴射装置、510:エンジン(内燃機関)、519:燃焼室、530:インジェクタ、540:マイクロ波発生装置(マイクロ波照射手段)、550:ECU(噴射制御手段、マイクロ波照射制御手段)

Claims (8)

  1. 内燃機関の燃焼室にエマルジョン燃料を噴射するインジェクタと、
    前記内燃機関の運転状態に応じて前記インジェクタから噴射されるエマルジョン燃料の噴射量及び噴射時期を含む噴射情報を算出し、当該噴射情報に基づき前記インジェクタを制御する噴射制御手段と、
    前記インジェクタから噴射されるエマルジョン燃料にマイクロ波を照射可能なマイクロ波照射手段と、
    前記噴射制御手段により算出される前記噴射情報に基づき、前記インジェクタから噴射されるエマルジョン燃料にマイクロ波を照射するように前記マイクロ波照射手段を制御するマイクロ波照射制御手段と、
    を備えることを特徴とする燃料噴射装置。
  2. 前記マイクロ波照射制御手段は、
    前記インジェクタからエマルジョン燃料の噴射が開始されてから所定時間経過後にマイクロ波が照射されるように前記マイクロ波照射手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射装置。
  3. 前記マイクロ波照射制御手段は、
    前記噴射制御手段により算出されるエマルジョン燃料の噴射量に基づいて、照射されるマイクロ波の照射期間及び照射出力の少なくとも一方が可変となるようにマイクロ波照射手段を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の燃料噴射装置。
  4. 前記マイクロ波照射制御手段は、
    前記噴射制御手段により算出されるエマルジョン燃料の噴射量が所定量以上であるとき、前記マイクロ波照射手段からマイクロ波を照射するように前記マイクロ波照射手段を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の燃料噴射装置。
  5. 前記燃焼室の温度を測定可能な温度測定手段を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の燃料噴射装置。
  6. 前記マイクロ波照射制御手段は、
    前記温度測定手段により測定される前記燃焼室の温度に基づいて、照射されるマイクロ波の照射期間及び照射出力の少なくとも一方が可変となるように前記マイクロ波照射手段を制御することを特徴とする請求項5に記載の燃料噴射装置。
  7. 前記マイクロ波照射制御手段は、
    前記温度測定手段により測定される前記燃焼室の温度が所定温度以下であるとき、前記マイクロ波照射手段からマイクロ波を照射するように前記マイクロ波照射手段を制御することを特徴とする請求項5または6に記載の燃料噴射装置。
  8. エマルジョン燃料の燃焼に伴い、前記燃焼室から排出される排ガス中の炭化水素濃度を測定可能な炭化水素濃度測定手段を有し、
    前記マイクロ波照射制御手段は、
    前記炭化水素濃度測定手段により測定される排ガス中の炭化水素濃度に応じて、照射されるマイクロ波の照射期間及び照射出力の少なくとも一方が可変となるように前記マイクロ波照射手段を制御することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の燃料噴射装置。
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