JP4997597B2 - 最短経路探索方法 - Google Patents
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Description
近年情報技術(IT)の発達により、大規模な地図情報をコンパクトにコンピュータ上に格納することが可能となり、最短経路問題を解くソフトをつけた上で、ナビゲーションシステムという形で自動車に搭載できるようになってきた。
この問題を解決するために、いくつかのアプローチが取られてきた。
近年、地図情報(地図データ)にある種の前処理を行い、後で最短経路を求める場合に短時間で解けるようにする、というアプローチがとられ始めている。これには、計算機技術の進歩により、大規模な地図情報に対しても、ある程度複雑な前処理が現実的な時間内にできるようになってきたという理由もあると考えられる。この手法は、比較的成功を収めており、大規模な地図情報上でも短時間で最短経路を求めることに成功している。
一つはビットベクトル法と呼ばれるもので、地図をいくつかのエリアに分割し、各頂点とエリアの組に対して、その頂点に接続する枝の中で、その頂点からエリア内の頂点への最短経路が使う利用枝を選び出しておく手法である。最短経路探索時には、各頂点から探索を行う際に、目的地を含むエリアに向かう最短経路が使用する利用枝の方向のみへ、探索の腕を伸ばすことで探索を省略する。直感的には、目的地に向かわない方向の枝への探索は全て省略されるため、探索の範囲を大幅に減らすことができる。しかし、前処理では基本的に全点間の最短経路問題を解かなければいけないため、高速化を行っても非常に長い時間がかかるという欠点がある。また、各枝について、エリアの数だけのビットが保存領域として必要となる。
(1)全ての道路を複数の不定形の地域に分割して記憶すると共に、地域間の接続関係も別に記憶しておき、出発地と目的地が属する二つの地域間を結ぶ地域を選定した後に、選定した地域に属する道路について経路探索を行う経路探索方法(下記特許文献1参照)。
(3)道路地図情報を、主要道路を対象とする主要道路レイヤと、主要道路と主要でない道路とを共に対象とする一般道路レイヤとに分け、かつ、複数のメッシュに区分して記憶すると共に、各メッシュの道路の接続情報も記憶するようにした経路計算方法(下記特許文献3参照)。
本発明は、上記問題点を除去し、幾何学的な構造を用いた前処理を行い、探索を速め、スケーラビリティとグラフの疎化に優れた最短経路探索方法を提供することを目的とする。
〔1〕最短経路探索方法において、第1の外部記憶装置から地図情報を主記憶装置に読み込み、前記地図情報に基づきメッシュの形状、およびこのメッシュを囲むように外領域の設定を行い、各メッシュ内の枝であり、前記外領域の外側の任意の2点間の最短経路の集合である疎化ネットワークの構築を行い、この疎化ネットワークを第2の外部記憶装置に記憶し、始点と終点の位置情報を入力し、前記始点と前記終点の両者を前記外領域に含まないメッシュを集め、このメッシュの中で、他のメッシュに含まれない極大なメッシュのみを残し、残りのメッシュを捨て、前記残った極大なメッシュの境界をまたぐ利用枝を探索し、この探索した利用枝で前記極大なメッシュをつなぎ、前記第2の外部記憶装置から前記疎化ネットワークを読み出して、最短経路求解用疎化ネットワークを構築し、この最短経路求解用疎化ネットワーク内での始点から終点への最短経路を求めて、該最短経路を出力することを特徴とする。
地図情報に基づいてメッシュの大きさを設定し、各最小メッシュを含む大きな外領域を設定し、その外領域の外側の2点を結ぶ最短経路に含まれるメッシュの枝を利用枝とし、この利用枝を全てのメッシュについて求める。2点間の最短経路を求めるときは、2点の両方から遠い部分では利用枝のみを探索することで高速化を行う。また、複数の階層的な大きさのメッシュに対して、利用枝を用意し、始点と終点の両方から遠い領域ほど、より大きなメッシュを使えるようにする。利用枝が作るネットワークは、次数2の頂点を多く含み、このような頂点を縮約すると、メッシュの大きさによらず、利用枝の本数は同程度となるので、階層的にメッシュを用意することにより、始点と終点間が遠くてもネットワークの枝数は多くならずに最短経路を検索することができる。
本発明の階層メッシュ疎化法(Level−wise Mesh Sparsification)は、従来技術で説明した従来の手法とは異なる新しい手法である。従来の手法を使って言い表すならば、ハイウェイ階層法を幾何学的な構造の上に落としたものだと言える。
まず、〔1〕で用語の定義を行い、〔2〕で階層メッシュ疎化法の基礎となる疎化ネットワークとその性質を説明する。また、〔3〕で疎化ネットワークを始点終点に近いエリアに適用する外行き・内行きの疎化ネットワークの説明を行い、〔4〕では前処理を高速に行う手法を説明する。
〔1〕定義
G=(V, A)を頂点集合V、枝集合Aからなる有向ネットワークとし、d:A→Rを枝の距離関数とする。特に本発明では、地図情報を仮定するため、距離関数は正、つまり、d:A→R+ であるとする。頂点集合Vの各点は2次元ユークリッド空間上に置かれているものとし、頂点vのx座標、y座標をそれぞれx(v), y(v)と表記する。一般性を失うことなく、あるMに対して0≦x(v), y(v)<Mが成り立つとし、0≦x, y<Mである領域を地図領域と呼ぶ。また、始点vと終点uに対して、〔v,(v,w1),w1,(w1,w2),…,wk,(wk,u),u)〕となっている頂点と枝の列をパスと呼ぶ。パスは、頂点の列あるいは枝の列から一意的に導かれるため、隣接する頂点の列、あるいは隣接する枝の列もパスと呼ぶ。v, uはこのパスの端点と呼ばれる。パスの長さは、パスに含まれる枝の距離和で定義する。u, vを結ぶパスの中で最も長さの短いものをu, vを結ぶ最短経路と呼び、その長さをdu (v)と表記する。最短経路は唯一的であるとは限らないが、ここでは摂動を加えることで唯一的になると仮定しておく。頂点rに対して、頂点rを根とする木で、頂点rから木の各頂点uへのパスが、頂点rから木の各頂点uへの最短経路となっているようなものを頂点rの最短経路木と呼ぶ。通常、最短経路木は全ての頂点を含む全張木で定義するが、ここでは、一部の頂点のみを含むものもよしとする。頂点集合Uと始点rに対して、頂点集合Uの頂点を全て含むrの最短経路木の中で極小なものをTr (U)と表記する。Tr (U)は、頂点rから頂点集合Uの各頂点への最短経路の和集合である。頂点rと枝e=(u, v)に対して、dr (v)−dr (u)をeの縮退コストと呼び、cr (e)で定義する。このcr (e)は負にはならず、cr (e)が0となるとき、またそのときに限り枝eは最短経路木に含まれる。
ここで、階層メッシュ疎化法の基礎となる疎化ネットワークとその性質について説明する。
kレベルのメッシュmに対して、メッシュmの外領域Sを、メッシュmを完全に含むような連結な領域で定義する。このとき、メッシュmの外領域Sの境界頂点rに対してTr 〔B(S)〕の枝でE(m)に含まれるものを、全ての境界頂点rに対して求めて和をとった枝集合をSE(m)と表記する。さらに、SE(m)の枝が導くグラフRに対して以下の縮約操作を行って得られるグラフを、mの疎化ネットワークと呼び、SG(m)と表記する。疎化ネットワークはメッシュmの外領域Sにより変化することを注意しておく。
アルゴリズム縮約操作(領域R):
(1)グラフRに次数2の頂点vが含まれるならば、頂点vに隣接する頂点u,wに対して、u,w間に枝がなければ枝(u,w)で結び、そのコストをd(u,v)+d(v,w)とし、枝(u,w)が存在するならば、そのコストをd(u,w)とd(u,v)+d(v,w)の小さい方にする。そして、頂点vと枝(u,v),(v,w)を除去する。
(3)上記(1),(2)の条件が成り立たなくなるまで、上記(1),(2)を繰り返す。
この操作は、O(|SE(m)|)時間で実行できることを注意しておく。
疎化ネットワークに対しては、以下の補助定理1が成り立つ。
補助定理1:
u,vをmの外領域に含まれないGの頂点とする。このとき、Gでの頂点u,v間の最短経路長とSG(m)をGに埋め込んだネットワークでの頂点u,v間の最短経路長は等しい。特にGでの最短経路は、埋め込んだネットワークでの最短経路の、縮約された枝を元に戻すことにより得られる。
上記定理より、各メッシュに対して疎化ネットワークを構築する、という前処置を行っておけば、u,v間の最短経路を求める際に、まずu,vの疎化ネットワークを構築し、そのうえで最短経路を解く、というアプローチが行える。
また、ネットワークが変化した時に、前処理を行うタイプのアルゴリズムは前処理をし直さなければならないが、階層メッシュ疎化法はその時間が少なくてすむという長所がある。ある枝が追加・削除されたとき、あるいは枝の距離が変わったときに、作り直さなければいけない疎化ネットワークは、外領域がその枝を含むようなメッシュだけである。これは、例えば外領域の倍率hが3であるとき、各レベルで9個までである。
〔3〕外行き疎化ネットワーク
上記により定義した疎化ネットワークでは、始点と終点の周りに関してはネットワークの疎化が行われなかった。これは疎化ネットワークの発想の基本が、遠距離移動を行う際の中間部分の探索を高速化しようという発想に基づいているからで、ある意味で当然である。しかし、似たようなアイデアを用いると、始点終点の周りに関しても、ある種の疎なネットワークを構築することができる。ここでは、疎化ネットワークを始点や終点に近いエリアに適用する外行き及び内行きの疎化ネットワークについて説明する。
uをメッシュmの外領域に含まれない頂点、vをメッシュmに含まれる頂点とする。このとき、Gでのu,v間の最短経路長と、メッシュmの外行き疎化ネットワークをGに埋め込んだネットワークでのu,v間の最短経路長は等しい。
外行き疎化ネットワークは、メッシュの中の全ての端点を始点とする最短経路木の和集合であるので、あまり疎になるとは考えられない。メッシュmの内部での袋小路的な構造、あるいは通過速度の遅い道からなる部分に関しては、そこから出て行く枝が外行き疎化ネットワークに含まれることはあっても、そこに入る枝が含まれることは考えにくい。そうなると、メッシュmに含まれる頂点rに対して、メッシュmの中で枝を順向きにたどって頂点rから到達可能な頂点・枝は、非常に少ないと考えられる。
補助定理3:
uをメッシュmの外領域に含まれない頂点、vをメッシュmに含まれる頂点とする。このとき、Gでのu,v間の最短経路長と、メッシュmの内行き疎化ネットワークをGに埋め込んだネットワークでのu,v間の最短経路長は等しい。
〔4〕疎化ネットワークの再帰的な利用による前処理の高速化
疎化ネットワークを求めるためには、基本的に外領域の境界頂点の全対に対して最短経路を求める必要がある。これは時間のかかる作業である。メッシュが大きくなるにつれ、メッシュの数自体は減るが、ネットワーク規模が大きくなるため、計算時間はそれほど短縮されず、逆に増加する可能性もある。ここでは、疎化ネットワークを求める高速アルゴリズムについて説明する。
本発明の階層メッシュ疎化法の基本的なアイデアは、各メッシュ内で遠距離の移動の中間で使われる枝のみを選別し、縮約操作でネットワークを疎化・単純化するものである。同時に、始点の周辺・終点の周辺に対しても外行き疎化ネットワークと内行き疎化ネットワークを提供するようにした。両者ともに、計算実験の結果、ネットワークのサイズの縮小に大きく貢献することがわかった。また、前処理に再帰的に階層メッシュ疎化法を用いることで高速化を行う方法を提供することができる。
この図において、1は最短経路演算手段であり、この最短経路演算手段1はメッシュ設定手段2と、メッシュ疎化ネットワーク構築手段3と、始点と終点の設定手段4と、極大なメッシュの設定手段5と、その境界をまたぐ利用枝を探索し、その探索した利用枝でメッシュをつなぐ手段6と、メッシュ疎化ネットワーク構築手段3からのデータを利用した求解用疎化ネットワーク構築手段7と、最短経路探索手段8とを備えている。また、11は最短経路演算手段1に取り込まれる地図情報、12は最短経路演算手段1に情報を入力する入力手段、13は最短経路演算手段1からの最短経路出力が提供される出力手段(表示・記憶・プリントアウトなどの報知手段)である。
図2は本発明の最短経路探索の基本的説明図(その1)である。
この図において、21はメッシュ、22はその外領域、23はその外領域の境界、24は始点、25は終点であり、ここでは、外領域22の外側に始点24と終点25がある。ここで、始点24と終点25の最短経路を求める場合には、メッシュ21内の疎化ネットワークは、外領域22の外側の任意の2点を結ぶ最短経路の枝を含んでいるため、疎化ネットワークの線26のみを使っても最短経路を求めることができる。つまり、最短経路計算で使われる情報(データ)が少なくなる。
この図に示すように、位置をずらしたメッシュ21′の疎化ネットワークも合わせて使用すると、最短経路計算で使われる情報(データ)がさらに少なくなる。ここで、22′はメッシュ21′の外領域、23′は外領域22′の境界である。また、24′は始点、25′は終点である。
いろいろな大きさのメッシュ31,32で、遠いところ同士の最短経路で使われる道を覚え、始点33と終点34が指定されたら、なるべく道数の少ないネットワークを構成し(大きいメッシュ32を優先的に使う)、最短経路を計算する。
この図において、始点42と終点43が与えられたときの極大なメッシュ41が示されている。
West Virginia州の道路ネットワークに対する適用例を用いて説明する。
図6はWest Virginiaの地図情報(データ)を示す図であり、300146ノード、657716枝を有している。Dijkstra法とbinary heap法ではデータをメモリにした格納後、計算に約1秒かかる。なお、Dijkstra法の計算時間は枝数にほぼ比例する。
図8は図6における始点と終点が指定された場合の極大なメッシュの疎化ネットワークを組み合わせてできるネットワークとその上での最短経路探索例を示す図(その1)である。
図9は図6における始点と終点が指定された場合の最短経路探索例を示す図(その2)である。
図8と対比すると明らかなように、指定される始点と終点が異なれば、計算に使われるネットワークも異なることが分かる。
以下、より具体的に説明する。
図10は本発明の疎化ネットワーク構築システムの構成図である。
図11に示すように、データ縮小法のフローチャートは、以下のようである。
(1)まず、第1の外部記憶装置61から地図情報を主記憶装置62に読み込む(ステップS1)。
(2)次に、その地図情報に基づいて領域設定を行う(ステップS2)。
(3)次に、領域設定に基づいて各メッシュの設定を行う(ステップS3)。
(4)次に、各メッシュの疎化ネットワークの構築を行う(ステップS4)。
(5)最後に、そのメッシュの疎化ネットワークを第2の外部記憶装置66に記憶する(ステップS5)。
ここで、上記(4)の各メッシュの疎化ネットワークにおいては、図12に示すように、各レベルの各メッシュに対して以下の操作を行い、メッシュの疎化ネットワークを構築する。
(4−1)メッシュ内にある交差点に接続する道路を全て探索して、メッシュに関するネットワークを構築する(ステップS11)。
(4−3)探索した全ての道路それぞれに対して、接続する交差点を1つ選定する(ステップS13)。
(4−4)選定された交差点の各ペアについて、その点間の最短経路を求める(ステップS14)。
なお、上記(4)においては、地図をある方向にスキャンしながら順にメッシュを調べることで、メッシュに関するネットワークの構築にかかるための時間を減らしても良い。
上記(4−3)においては、地図をスキャンし、各交差点を得てもよい。
上記(5)においては、上記(4−5)にて各疎化ネットワークを構築するごとに第2の外部記憶装置66に書き込むことで、主記憶装置62の節約を行っても良い。
以下、アルゴリズムの動作を具体的に説明する。
上記(4−1)で構築されたネットワークは、例えば、図13のような、交差点を頂点とし、交差点を接続する道路を枝とするようなネットワークとなり、各枝に、その道路の区間距離、あるいはその道路を通過するのにかかる所要時間のデータがある。
上記(4−3)で選定する交差点は、例えば、図13に示される黒丸で示したものになる。
上記(4−4)では、図13に示される黒丸で示した交差点の全てのペアについて、両者を結ぶ最短経路を求める。例えば、図13では、黒丸aから残りの黒丸b,c,…,hへの最短経路の例を、図14では、黒丸gから残りの黒丸a,b,…,hへの最短経路の例を示した。枝の距離と図中の枝を示す線分の距離は対応しないため、見かけ上最短である経路が選定されていないことに留意しておく。
図15はa,b,…,hの全対間の最短経路を重ね合わせた図である。
この中の、実線の四角内のネットワークが、対応するメッシュの疎化ネットワークになる。
まず、レベル0のメッシュを地図の領域全てとし、レベル1のメッシュを、レベル0のメッシュを4分割して得られるものとする。以下、レベルkのメッシュは、レベルk−1のメッシュを4分割して得るものとする。各レベルのメッシュは、地図領域全体を分割したものになっている。
実際に2点a,b間の最短経路を求める際には、疎化ネットワークを組合せて、最短経路求解用のネットワークを構築する。2点a,bの両点を外領域の外側とするようなメッシュを集め、その中で極大なもの、つまり、他の、そのようなメッシュに含まれないもののみを集める。図16にその例を示した。
図16に示される四角は、2点a,bを含むもの以外が上記で述べたメッシュに対応し、それらは、外領域に2点a,bを含まない。
最短経路を求める際には、これらのメッシュのネットワークを接続して、最短経路求解用疎化ネットワークを構築し、最短経路アルゴリズムを実行する。
(1)始点(現在地)と終点(目的地)の位置情報を入力する(ステップS21)。これは、図16に示した2点a,bを入力することに対応する。
(2)始点(現在地)と終点(目的地)の両者を外領域に含まないメッシュを集める(ステップS22)。これは、図16に示される2点a,bを含まない四角、およびそれらに含まれる四角を集めることに相当する。
(4)残ったメッシュの境界をまたぐ枝を調べ上げる(ステップS24)。これは、図16でのメッシュ、および2点a,bを含む四角い領域をつなげるために使う枝を調べ上げている。
(6)求解用疎化ネットワーク内での始点(現在地)から終点(目的地)への最短経路を求める(ステップS26)。
(7)求めた最短経路を出力する(ステップS27)。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
2,64 最小のメッシュ設定手段
3,65 メッシュ疎化ネットワーク構築手段
4 始点と終点の設定手段
5 極大なメッシュの設定手段
6 探索した利用枝でメッシュをつなぐ手段
7 求解用疎化ネットワーク構築手段
8 最短経路検索手段
11 地図情報
12 入力手段
13 出力手段
21,21′,31,41 最小のメッシュ
22,22′ 外領域
23,23′ 外領域の境界
24,24′,33,42 始点
25,25′,33,34,43 終点
26 最小のメッシュ内で覚えた線
32 大きなメッシュ
41 始点と終点が与えられたときの極大なメッシュ
51,52 最短経路
61 第1の外部記憶装置
61A メモリドライブ
61B 地図情報記憶装置
62 主記憶装置
63 領域設定手段
66 第2の外部記憶装置
Claims (3)
- (a)第1の外部記憶装置から地図情報を主記憶装置に読み込み、
(b)前記地図情報に基づきメッシュの形状、および該メッシュを囲むように外領域の設定を行い、
(c)各メッシュ内の枝であり、前記外領域の外側の任意の2点間の最短経路の集合である疎化ネットワークの構築を行い、
(d)該疎化ネットワークを第2の外部記憶装置に記憶し、
(e)始点と終点の位置情報を入力し、
(f)前記始点と前記終点の両者を前記外領域に含まないメッシュを集め、
(g)該メッシュの中で、他のメッシュに含まれない極大なメッシュのみを残し、残りのメッシュを捨て、
(h)前記残った極大なメッシュの境界をまたぐ利用枝を探索し、
(i)該探索した利用枝で前記極大なメッシュをつなぎ、前記第2の外部記憶装置から前記疎化ネットワークを読み出して、最短経路求解用疎化ネットワークを構築し、
(j)該最短経路求解用疎化ネットワーク内での始点から終点への最短経路を求めて、該最短経路を出力することを特徴とする最短経路探索方法。 - 請求項1記載の最短経路探索方法において、前記メッシュの疎化ネットワークの構築は、(a)前記メッシュM内にある交差点に接続する道路を全て探索して、前記メッシュに関するネットワークを構築し、(b)前記メッシュからある程度の距離にある領域を外領域とし、該外領域の境界上にある道路を全て探索し、(c)該探索した道路のそれぞれに対して、接続する交差点を1つ選定し、(d)該選定された交差点の各ペアについて、その点間の最短経路を求め、(e)前記メッシュに関するネットワークで、前記最短経路のいずれにも含まれないものを消去することを特徴とする最短経路探索方法。
- 請求項1記載の最短経路探索方法において、前記始点の周辺及び前記終点の周辺に対しても前記メッシュの中の全ての端点を始点とする最短経路木の和集合である外行き疎化ネットワークと前記メッシュの中の全ての端点を終点とする最短経路木の和集合である内行き疎化ネットワークを用いることを特徴とする最短経路探索方法。
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