JP4996782B2 - 再充電性リチウム電池用電解質ポリマー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、導電率が改善された電解質ポリマーを導入した電気化学電池(cell)での該ポリマーの使用に関する。
特に、この発明は、室温かそれより高温で改善された導電率と高度な機械特性が組み合わさった電解質ポリマーに関し、その改善された導電率は、80℃までの熱老化サイクルの後でさえ高い値を維持する。
さらに詳細には、本発明の電解質ポリマーは、再充電性のリチウム充電池(battery)の薄膜及び電極の製造に用いられる。
【0002】
【従来の技術】
再充電性の充電池セルの隔膜を形成する電解質ポリマーをフィルム組成物の形態で用いることは、当該分野で公知である。該電解質ポリマーで構成される隔膜は、解離性のリチウム塩の有機溶液を加えることでイオン的に導電性のポリマーマトリクスからなり、これによりイオンを移動させる。
再充電性の充電池セルでの使用に適したポリマーマトリクスは、低いコストで市場で入手可能で、電気化学的に広範囲に使用できる可能性があり、高い融解温度と低いクリープを有し、高度なイオン導電率を保証し、かつ同時に容易な加工性を維持するために良好な機械特性を有して多量の液状電解質を吸収できる性質を有するべきである。
結晶性ポリマーが電解質溶液で膨張しているポリエチレンオキシド(PEO)ベースの電解質ポリマーが、この分野で開発されている。この電解質ポリマーで得られるフィルムは、導電率が良好であるが機械特性に適さず電気化学安定性に乏しい。
【0003】
別のタイプの電解質ポリマーが、米国特許第5,296,318号で提案されている。ここで、再充電性リチウム充電池のポリマー膜の製造には、フッ化ビニリデン(VDF)ベースのコポリマーが用いられている。特に、上記特許では75〜92重量%量のVDFと8〜25重量%量のヘキサフルオロプロペン(HFP)を含むコポリマーが記載されている。これらのコポリマーは、コポリマー自体と溶媒からなる電解質ポリマー、例えばリチウム塩を含有するエチレンカーボネート/プロピレンカーボネート(EC/PC)混合物を製造できる。この組成物のポリマー膜は、注型、およびリチウム塩が溶媒に溶けたエチレンカーボネートとプロピレンカーボネートの混合物(例えばテトラヒドロフラン)で膨張したポリマーを溶解させて得ることができる。その後、基層上で溶液のコーティングが生じ、溶媒(THF)を蒸留する。このようにして約100μmのポリマーフィルムが得られる。これらのコポリマーの欠点は、導電率が低い点にある。
【0004】
米国特許第5,418,091号と 5,456,000号には、つねにVDF/HFPコポリマーを含有するポリマー膜の製造方法と充電池自体の製造方法が記載されている。特に、ポリマー膜は、適切な可塑剤を20〜70重量%量でポリマーに加える抽出/活性化処理で製造されている。この工程の電解質ポリマーは不活性型で、電解質ポリマー自体を用いる充電池の構成成分を蓄電(storage)することができる。それは不活性型で可塑剤(例えばジブチルフタレート)を含み、ポリマーからの可塑剤の抽出とリチウム塩を含有するEC/PC混合物で形成される電解質溶液での置換で活性化する。
【0005】
適切な機械特性を有する電解質ポリマー組成物を得るために、VDFとの重合化について上記特許で用いられているHFPの最適量は8〜25重量%の範囲である。HFPコモノマー量が8重量%未満である際、得られるフィルムはリチウム塩を含有する高沸点溶媒の保持を制限し、それ故にイオン導電率を低下させる。他方、HFPコモノマー量が25重量%より多い際は、得られる電解質ポリマーは、放射線によるその後の架橋処理に付されなければ機械特性が適切なフィルム形成を生じることができない。
【0006】
また、上記特許には、抽出/活性化処理を陽極と陰極の製造にも応用することによる全体的な充電池の組み立てが記載されている。2つの電極は沈積(deposit)、例えば可塑剤を含有するポリマーを金属基層に注型して得られる。次に2つの電極の間にセパレータを置き、次いで全ての充電池構成成分に存在するポリマーフィルムを融解処理(例えば同時押出し)に付し、セパレータと電極間の粘着を助ける。次に、リチウム塩含有電解質溶液で可塑剤を置換して充電池を活性化する。上記特許によるこれらの充電池の製造例は、J.M.TarasconらによりSolid State Ionic 86-88 (1996) 49〜54頁に記載されている。
したがって、電解質ポリマーは、ポリマー自体、溶媒及び/又はエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のような可塑剤とLiSO3CF3、LiN(SO2CF3)2、LiPF6等のようなリチウム塩からなるシステムである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術のVDF/HFP電解質ポリマーの欠点は、良好な機械特性を示したとしてもイオン導電率が高くない点である。別の欠点は、電解質ポリマーが高温、例えば80℃で老化サイクルに付される際に、導電率を急激に低下させる点である。
このため、良好な機械特性と改善されたイオン導電率;好ましくは80℃までの高温での熱老化サイクル後でさえ改善された導電率値であることを特徴とする導電率の組み合わせを有する電解質ポリマーを利用可能にする必要があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
ここで驚くべきことに、VDFコポリマーベースの電解質ポリマーは改善された導電率を示し、好ましくは高温での熱老化サイクル後でさえ改善された導電率値を維持することが、本出願人により見出された。
したがって、本発明の目的は、ポリマー構造(I):
(CH2-CF2)m-(CXY-C(ORf)Z)n-(CF2-CF(CF3))p (I)
[式中、Rfは1〜3個の炭素原子を有するパーフルオロアルキル基;
X、Y及びZは互いに同一か又は異なってF、Cl又はHから選択され、Fが好ましく;
繰返し単位m、n及びpはポリマーに存在する相当するモノマー単位の数を定義する整数で、n 又はpは0であってもよいが同時に0ではなく;
m、n、pの合計は、ASTM D-1238法による10kgの負荷の下で230℃で測定されるメルトフローインデックス(MFI)が 0.1〜100、好ましくは0.5〜50であるコポリマーを生じるようなものである]を有し、有機開始剤の存在下75〜120℃、好ましくは95〜120℃での乳化重合で得ることができるフッ化ビニリデン(VDF)コポリマーを電解質ポリマーの製造に使用することである。
【0009】
【発明の実施の形態】
NMR19Fで同定可能なモルで示されるポリマー構造(I)のVDF量は92〜99モル%の範囲で、コモノマー量は1〜8モル%であり、2〜5モル%のコモノマー量が好ましい。
この発明で、VDFコモノマーはヘキサフルオロプロペン(HFP)及び/又は式(II):
CXY=CZORf (II)
[式中、X、Y、Z、Rfは上記の意味を有する]のパーフルオロアルキルビニルエーテルから選択できる。
好ましいコモノマーは、X、Y及びZがフッ素原子である式(II)のパーフルオロアルキルビニルエーテル、詳細にはRfがCF3であるパーフルオロメチルビニルエーテル(MVE)、RfがCF2CF3であるパーフルオロエチルビニルエーテル(EVE)、RfがCF2CF2CF3であるパーフルオロプロピルビニルエーテル(PVE)である。また、上記のコモノマー混合物を用いることができる。
【0010】
出願人は、驚くべきことにかつ予期しなかったことに、上記の好ましいコモノマーと上述の重合条件を用いることで、約10-3S/cmより高い改善された導電率を有し、高温での熱老化サイクル後でさえ改善された導電率を維持する電解質ポリマーを得ることができることを見出した。
本発明の電解質ポリマーを用いて得られるフィルムは、高度な機械特性と組み合わさった改善されたイオン導電率を有し、本発明の結果物を得るのに必須の工程として架橋を要しない。
本発明のVDFコポリマーは、再充電性リチウム充電池の主要な部材、例えばポリマー隔膜、陽極及び陰極の製造に使用できる電解質ポリマーの製造に適している。
【0011】
本出願人によれば、1モル%未満のコモノマー量によりイオン導電率が非常に低く、それ故にリチウム充電池の種々の構成成分の製造に適さない電解質ポリマーの得られることが見出された。本発明の電解質ポリマーのイオン導電率は、厚みが100μmのポリマーフィルムについて室温で測定される約10-3S/cmより高いことが好ましい。このフィルムは注型で製造され、1:1の容量比でエチレンカーボネート/プロピレンカーボネートに溶かした30重量%のコポリマーマトリクスと70重量%の1.5M(モル) LiN(SO2CF3)2溶液からなる。8モル%より多いコモノマー量では融解温度が130℃より低く(結晶度の低下)、それ故に隔膜、陽極及び陰極を形成するポリマーフィルムの機械特性に不適当なコポリマーが生じる。
【0012】
上記のとおり、本発明のVDFコポリマーは、75〜120℃、好ましくは95〜120℃の合成温度で乳化重合により製造される。重合開始剤として、ジテル(diter)ブチルペルオキシド(DTBP)又はジイソプロピルパーオキシジカーボネート(IPP)のような有機性のものが用いられる。他の有機性開始剤は、VDF乳化重合で用いられる剤である。本発明のモノマーの乳化重合は、例えば欧州特許第626,396号に記載されている。本出願人名義の欧州特許出願第816,397号に記載されているように、ポリマー合成は好ましくはマイクロエマルジョンでさらに生じることができる。
【0013】
水性エマルジョンでの(共)重合の場合、適切な界面活性剤の存在が必要である。もっとも一般的には、式:
Rf-X--M+
[式中、Rfは(パー)フルオロアルキル鎖 C5-C16又は(パー)フルオロポリオキシアルキレン鎖、X-は-COO-又は-SO3 -、M+はH+、NH4 +、アルカリ金属イオンから選択される]のフッ素化界面活性剤が用いられる。これらのうち、末端に1以上のカルボキシル基を有するアンモニウム及び/又はパーフルオロナトリウム-オクタノエート;(パー)フルオロポリオキシアルキレン等が挙げられる。
【0014】
重合は、米国特許第4,789,717号及び第4,864,006号によりパーフルオロポリオキシアルキレンのエマルジョン又はマイクロエマルジョンの存在下で、又は欧州特許出願第625,526号により水素化末端基及び/又は水素化繰返し単位を有するフルオロポリオキシアルキレンのマイクロエマルジョンの存在下で有利に行なうことができる。
ポリマー合成で分子量の調節に適切な連鎖移動剤、例えば欧州特許第655,468号に記載のHCFC 123を用いることができる。
重合で得ることができるポリマーラテックスを凝固して脱イオン水で洗浄し、好ましくは5回以上、例えば10回洗浄を繰返し、12〜24時間の一定時間80〜120℃の温度で乾燥する。
得られるコポリマーの分子量は、ASTM D-1238法により230℃で測定されるメルトフローインデックス(MFI)で示すことができる。コポリマーMFIは、上記のとおり10kgの負荷で0.1〜100の範囲である。
【0015】
電解質ポリマーは、本発明のVDFコポリマーと溶解したリチウム塩と、任意に可塑剤とを含有する溶媒からなる。この結果、電解質ポリマーの電気特性はリチウム塩及びそのイオンを含む溶媒の選択と量にも依存する。リチウム塩としては、LiSO3CF3、LiN(SO2CF3)2、LiPF6、LiClO4、LiAsF6、LiBF4が、より適切に用いられる。相溶性の溶媒と可塑剤は、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエトキシエタン、ジエチルカーボネート、ジメトキシエタン、ジメチルフタレート、ジブチルフタレート、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、N-メチル-ピロリドンであってもよい。使用可能な溶媒量は、一般的に全電解質ポリマーの20〜80重量%の範囲である。
【0016】
本発明の電解質ポリマーは陽極と陰極の製造に使用でき、さらに導入に適した材料、例えば陰極のニッケルリチウム酸化物と陽極のグラファイトが該電解質ポリマーを含み、この結果複合電極を形成してもよい。
本発明のポリマー構造(I)を原料とするリチウム充電池の組立て及びポリマー隔膜、陽極と陰極の製造は、従来技術で公知の従来方法、例えば米国特許第5,296,318号と欧州特許第793,287号に記載の低沸点溶媒を用いる注型または米国特許第5,418,091号と第5,456,000号に記載の抽出/活性化方法ならびに同時押出し処理により行なうことができる。
リチウム充電池の組立ては、リチウム塩が湿度に高度に感受性であるため湿気が全くない環境で行なわなければならない。これにより、組立てコストが増し、前述の抽出/活性化方法の使用によるこの欠点を解消することができる。この場合、活性化工程を除けば、この充電池は制御されていない環境で製造できる。
【0017】
抽出/活性化処理を用いることにより、低揮発性の可塑剤を選択してポリマーマトリクスから容易に除き、次いでその中の幾つかの細孔を電池の活性化のあいだに電解質溶液で膨張させることが重要である。したがって、ポリマーマトリクスからの電解質溶液の吸収を増し、その結果そのイオン導電率を増すために、例えばSiO2のような無機充填剤をポリマーマトリクスに加えることができる。
上記のとおり、本発明の電解質ポリマーから得られる製造製品は、セパレータ部材、陽極及び陰極のような再充電性リチウム充電池のフィルムや主要な部材である。これらの製品は、低沸点溶媒を用いるか、又は前述の抽出/活性化処理による注型で得ることができる。注型する低沸点溶媒として、テトラヒドロフラン、アセトン、ジメチルアセトアミド(DMA)を用いることができる。
【0018】
以下の具体的な実施例により本発明を例示するが、これは本発明の目的を示すものにすぎず、その範囲を制限するものではない。
【実施例】
実施例
特徴づけ
実施例1〜9のコポリマーの合成反応のためのマイクロエマルジョンの製造
攪拌機を備えたガラス反応器で、緩やかに攪拌しながらNaOH 4.83gを脱イオン水32.83gに溶かす。得られた溶液に、
1)数平均分子量が434の式: CF3O(CF2-CF(CF3)O)p(CF2O)qCFqCOOH
の酸52.35g;
2)平均分子量が760の式: CF3O(CF2-CF(CF3)O)p(CF2O)qCF3
[式中、p/qは20]のガルデン(Galden)(R)10g
を加える。
得られたシステムは、2〜90℃で完全に透明となる。
【0019】
実施例1〜9のポリマーフィルムのイオン導電率測定装置
イオン導電率は、1Hz〜1MHzの周波数、20〜80℃の温度範囲でSolartron 1255 周波数応答分析器(FRA)を用いてIS(インピーダンス(impendance)分光計)で測定する。ディスク形状のポリマーフィルムのサンプルは2つの銀板の間に置き、Buchi TO-50ストーブ内で静止したヘリウム雰囲気中で測定する。
【0020】
実施例1
この実施例で用いたコモノマーは、式:
CF2=CFOCF3
のパーフルオロメチルビニルエーテル(MVE)である。
40rpmで作動する攪拌機を備えた横型の重合反応器21リットル中に、脱イオン水16リットルとマイクロエマルジョン73.4gを導入した。反応器は125℃まで加熱し、次いで組成がVDFモル 94%、MVE 6モル%のモノマー混合物で相対圧49バールに加圧する。
ジテルブチルペルオキシド55gを供給後、重合反応を開始し、最初に供給した混合物(VDF 94%;MVE 6%)と同モル比のモノマーを連続的に供給して反応圧を一定に保つ。
モノマー28gが反応した際は、HCFC 123 5.8gを連鎖移動剤として加える。モノマー56gが反応した際は、合成温度を105℃まで上げ、この温度で反応を続ける。所定の4,800gに相当するモノマー量が285分以内に反応した際は、モノマーの供給を停止する。相対圧49バールを生じる残留モノマーは、相対圧が9バールになるまで取り込む。
【0021】
次いで反応器を脱気し、合成で得られるラテックスを放出する。機械的に攪拌してラテックスを凝固させ、得られたスラリーを10回洗浄して24時間80℃で乾燥する。MFI(230℃、負荷10kg)が1に等しい粉末が最終的に得られる。
19F-NMRで測定されるコポリマー組成はMVE 4.8モル%に等しく、100までの残りはVDFからなる。
DSCで測定されるコポリマー温度と第二融解エンタルピー(T2 °及びΔH2 °)は各々134℃及び8.4cal/gで、表1に示している。
【0022】
コポリマーを原料とするポリマーフィルムの製造
その後、溶媒からの伝統的な注型処理を用いてポリマーフィルムを製造し、フィルム製造を乾燥ボックス(dry box)(水約10ppm)中で作用させる。
得られたVDFコポリマーの粉末0.8g量を無水テトラヒドロフラン(THF)6mlに溶かし、次いで溶液を50℃まで加熱する。完全に溶解後、エチレンカーボネート/プロピレンカーボネートに溶かしたLiN(CF3SO2)2 1.5モル溶液 1.867gを1:1の容量比で攪拌しながらゆっくり加える(約1時間)。
得られた高粘度溶液はテフロン基層に沈積し、溶媒(THF)をゆっくり蒸発させる。厚みが約100μmのコポリマーを30重量%含有するポリマーフィルムは、このようにして得られる。
【0023】
ポリマーフィルムは、この装置で行なうサイクルにより、Solartron 1255 周波数応答分析器(FRA)の20〜80℃の熱サイクルに付す。20℃( σ 20 ℃ )及び40℃( σ 40 ℃ )で測定されるポリマーフィルムのイオン導電率は、表1に示す。
熱サイクル後、20℃での第二イオン導電率測定にポリマーフィルムを付す。得られたデータを表2に示す。
【0024】
実施例2
下記の変更以外は実施例1に記載のようにして、重合を行なった:
a)反応器を125℃まで加熱し、次いで組成がVDF 95.5モル%、MVE 4.56モル%のモノマー混合物で相対圧49バールに加圧する、
b)ジテルブチルペルオキシド55gを供給後に重合反応を開始し、最初に供給した混合物(VDF 95.5モル%;MVE 4.56モル%)と同じモル比のモノマーを連続的に供給して反応圧を一定に保ち、
c)モノマー28gが反応した際は、HCFC 123 25.9gを連鎖移動剤として供給し、
d)4,800gに相当する所定のモノマー量が300分で反応した際は、モノマーの供給を停止する。
最後に実施例1と同じ特徴づけを粉末について行なう。MFI値(230℃、負荷10kg)は3.5に等しい。
【0025】
19F-NMRで測定されるコポリマー組成はMVE 3.7モル%に等しく、100までの残りはVDFからなる。
DSCで測定されるコポリマー温度と第二融解エンタルピー(T2 °及びΔH2 °)は各々140℃及び9.1cal/gで、表1に示している。
その後、実施例1に記載のコポリマーを原料として、ポリマーフィルムを製造する。
ポリマーフィルムは、Solartron 1255 周波数応答分析器(FRA)の20〜80℃の熱サイクルに付す。20℃( σ 20 ℃ )及び40℃( σ 40 ℃ )で測定されるポリマーフィルムのイオン導電率は、表1に示す。
熱サイクル後、20℃での第二イオン導電率測定にポリマーフィルムを付す。得られたデータを表2に示す。
【0026】
実施例3
下記の変更以外は実施例1に記載のようにして、重合を行う:
a)反応器を125℃まで加熱し、次いで組成がVDF 97.5モル%、MVE 2.5モル%のモノマー混合物で相対圧49バールに加圧する、
b)ジテルブチルペルオキシド55gを供給後に重合反応を開始し、最初に供給した混合物(VDF 97.5モル%;MVE 2.5モル%)と同じモル比のモノマーを連続的に供給して反応圧を一定に保ち、
c)モノマー28gが反応した際は、HCFC 123 41.7gを連鎖移動剤として供給し、
d)4,800gに相当する所定のモノマー量が372分で反応した際は、モノマーの供給を停止する。
最語に、実施例1と同じ特徴づけを粉末について行なう。MFI値(230℃、負荷10kg)は5.5に等しい。
【0027】
19F-NMRで測定されるコポリマー組成はMVE 1.9モル%に等しく、100までの残りはVDFからなる。
DSCで測定されるコポリマー温度と第二融解エンタルピー(T2 °及びΔH2 °)は各々153℃及び10.7cal/gで、表1に示している。
次に実施例1に記載のコポリマーを原料として、ポリマーフィルムを製造する。
ポリマーフィルムは、Solartron 1255 周波数応答分析器(FRA)の20〜80℃の熱サイクルに付す。20℃( σ 20 ℃ )及び40℃( σ 40 ℃ )で測定されるポリマーフィルムのイオン導電率は、表1に示す。
熱サイクル後、20℃での第二イオン導電率測定にポリマーフィルムを付す。得られたデータを表2に示す。
【0028】
実施例4
この実施例で用いたコモノマーは、式:
CF2=CFCF3
のヘキサフルオロプロペン(HFP)である。
40rpmで作動する攪拌機を備えた横型の重合反応器21リットル中に、脱イオン水16リットルとマイクロエマルジョン73.4gを導入した。反応器は125℃まで加熱し、次いで組成がVDF 94%、HFP 6%のモノマー混合物で相対圧49バールに加圧する。
ジテルブチルペルオキシド55gを供給後、重合反応を開始し、最初に供給した混合物(VDF 94%;HFP 6%)と同モル比のモノマーを連続的に供給して反応圧を一定に保つ。
モノマー28gが反応した際は、HCFC 123 23gを連鎖移動剤として加える。モノマー56gが反応した際は、合成温度を105℃まで上げ、この温度で反応を続ける。所定の4,800gに相当するモノマー量が405分以内で反応した際は、モノマーの供給を停止する。相対圧49バールを生じる残留モノマーは、相対圧が9バールになるまで取り込む。
【0029】
次いで反応器を脱気し、合成で得られるラテックスを放出する。機械的に攪拌してラテックスを凝固し、得られたスラリーを10回洗浄して24時間80℃で乾燥する。MFI(230℃、負荷10kg)が8.0に等しい粉末が最終的に得られる。
19F-NMRで測定されるコポリマー組成はHFP 4.9モル%に等しく、100までの残りはVDFからなる。
DSCで測定されるコポリマー温度と第二融解エンタルピー(T2 °及びΔH2 °)は各々139℃及び8.5cal/gで、表1に示している。
その後、実施例1に記載のコポリマーを原料としてポリマーフィルムを製造する。
次に、ポリマーフィルムは、Solartron 1255 周波数応答分析器(FRA)の20〜80℃の熱サイクルに付す。20℃( σ 20 ℃ )及び40℃( σ 40 ℃ )で測定されるポリマーフィルムのイオン導電率は、表1に示す。
熱サイクル後、20℃での第二イオン導電率測定にポリマーフィルムを付す。得られたデータを表2に示す。
【0030】
実施例5
下記の変更以外は実施例1に記載のようにして、重合を行う:
a)反応器を125℃まで加熱し、次いでVDF 97.5モル%、HFP 2.5モル%の組成を有するモノマー混合物で相対圧49バールに加圧する、
b)ジテルブチルペルオキシド55gを供給後に重合反応を開始し、最初に供給した混合物(VDF 97.5モル%;HFP 2.5モル%)と同じモル比のモノマーを連続的に供給して反応圧を一定に保ち、
c)モノマー28gが反応した際は、HCFC 123 41.7gを連鎖移動剤として供給し、
d)4,800gに相当する所定のモノマー量が423分で反応した際は、モノマーの供給を停止する。
実施例1と同じ特徴づけを最終的に粉末について行なう。MFI値(230℃、負荷10kg)は6.7に等しい。
【0031】
19F-NMRで測定されるコポリマー組成はHFP 2.0モル%に等しく、100までの残りはVDFからなる。
DSCで測定されるコポリマー温度と第二融解エンタルピー(T2 °及びΔH2 °)は各々153℃及び11.0cal/gで、表1に示している。
ポリマーフィルムは、実施例1に記載のようにして製造する。20℃( σ 20 ℃ )及び40℃( σ 40 ℃ )で測定されるポリマーフィルムのイオン導電率は、表1に示す。
【0032】
実施例6
この実施例で用いたコモノマーは、式:
CF22=CFOCF2CF3
のパーフルオロエチルビニルエーテル(EVE)である。
40rpmで作動する攪拌機を備えた横型の重合反応器21リットル中に、脱イオン水16リットルとマイクロエマルジョン73.4gを導入した。反応器は125℃まで加熱し、次いで組成がVDF 96%、EVE 4%のモノマー混合物で相対圧49バールに加圧する。
ジテルブチルペルオキシド55gを供給後、重合反応を開始し、最初に供給した混合物(VDF 96%;EVE 4%)と同モル比のモノマーを連続的に供給して反応圧を一定に保つ。
モノマー28gが反応した際は、HCFC 123 40.3gを連鎖移動剤として加える。モノマー56gが反応した際は、合成温度を105℃まで上げ、この温度で反応を続ける。所定の4,800gに相当するモノマー量が361分以内に反応した際は、モノマーの供給を停止する。相対圧49バールを生じる残留モノマーは、相対圧が9バールになるまで取り込む。
【0033】
次いで反応器を脱気し、合成で得られるラテックスを放出する。機械的に攪拌してラテックスを凝固し、得られたスラリーを10回洗浄して24時間80℃で乾燥する。MFI(230℃、負荷10kg)が14に等しい粉末が最終的に得られる。
19F-NMRで測定されるコポリマー組成はEVE 2.9モル%に等しく、100までの残りはVDFからなる。
DSCで測定されるコポリマー温度と第二融解エンタルピー(T2 °及びΔH2 °)は各々149℃及び9.0cal/gで、表1に示している。
その後、実施例1に記載のようにしてポリマーフィルムを製造する。
ポリマーフィルムのイオン導電率は、20℃( σ 20 ℃ )及び40℃( σ 40 ℃ )で測定する。得られたデータを表1に示す。
【0034】
実施例7
下記の変更以外は実施例1に記載のようにして、重合を行う:
a)反応器を125℃まで加熱し、次いで組成がVDF 97.5モル%、EVE 2.5モル%のモノマー混合物で相対圧49バールに加圧する、
b)ジテルブチルペルオキシド55gを供給後に重合反応を開始し、最初に供給した混合物(VDF 97.5モル%;EVE 2.5モル%)と同じモル比のモノマーを連続的に供給して反応圧を一定に保ち、
c)モノマー28gが反応した際は、HCFC 123 10.3gを連鎖移動剤として供給し、
d)4,800gに相当する所定のモノマー量が355分で反応した際は、モノマーの供給を停止する。
最終的に実施例6と同じ特徴づけを粉末について行なう。MFI値(230℃、負荷10kg)は7.9に等しい。
【0035】
19F-NMRで測定されるコポリマー組成はEVE 1.8モル%に等しく、100までの残りはVDFからなる。
DSCで測定されるコポリマー温度と第二融解エンタルピー(T2 °及びΔH2 °)は各々155℃及び10.6cal/gで、表1に示している。
ポリマーフィルムは、実施例1に記載のようにして製造する。20℃( σ 20 ℃ )及び40℃( σ 40 ℃ )で測定されるポリマーフィルムのイオン導電率は、表1に示す。
【0036】
実施例8
この実施例で用いたコモノマーは、式:
CF2=CFOCF2CF2CF3
のパーフルオロプロピルビニルエーテル(PVE)である。
40rpmで作動する攪拌機を備えた横型の重合反応器21リットル中に、脱イオン水16リットルとマイクロエマルジョン73.4gを導入した。反応器は125℃まで加熱し、次いで組成がVDF 95.5モル%、PVE 4.5モル%のモノマー混合物で相対圧49バールに加圧する。
ジテルブチルペルオキシド55gを供給後、重合反応を開始し、最初に供給した混合物(VDF 95.5%;PVE 4.5%)と同モル比のモノマーを連続的に供給して反応圧を一定に保つ。
モノマー28gが反応した際は、HCFC 123 26gを連鎖移動剤として加える。モノマー56gが反応した際は、合成温度を105℃まで上げ、この温度で反応を続ける。所定の4,800gに相当するモノマー量が240分以内で反応した際は、モノマーの供給を停止する。相対圧49バールを生じる残留モノマーは、相対圧が9バールになるまで取り込む。
【0037】
次いで反応器を脱気し、合成で得られるラテックスを放出する。機械的に攪拌してラテックスを凝固し、得られたスラリーを数回洗浄して24時間80℃で乾燥する。MFI(230℃、負荷10kg)が4.5に等しい粉末が最終的に得られる。
19F-NMRで測定されるコポリマー組成はPVE 3.7モル%に等しく、100までの残りはVDFからなる。
DSCで測定されるコポリマー温度と第二融解エンタルピー(T2 °及びΔH2 °)は各々142.3℃及び8.4cal/gで、表1に示している。
その後、実施例1に記載のようにしてポリマーフィルムを製造する。
ポリマーフィルムのイオン導電率は20℃( σ 20 ℃ )及び40℃( σ 40 ℃ )で測定し、表1に示す。
【0038】
実施例9
下記の変更以外は実施例8に記載のようにして、重合を行なう:
a)反応器を125℃まで加熱し、次いで組成がVDF 97.5モル%、PVE 2.5モル%のモノマー混合物で相対圧49バールに加圧する、
b)ジテルブチルペルオキシド55gを供給後に重合反応を開始し、最初に供給した混合物(VDF 97.5モル%;PVE 2.5モル%)と同じモル比のモノマーを連続的に供給して反応圧を一定に保ち、
c)モノマー28gが反応した際は、HCFC 123 40.3gを連鎖移動剤として供給し、
d)4,800gに相当する所定のモノマー量が338分で反応した際は、モノマーの供給を停止する。
最後に実施例1と同じ特徴づけを粉末について行なう。MFI値(230℃、負荷10kg)は6.9に等しい。
【0039】
19F-NMRで測定されるコポリマー組成はPVE 1.8モル%に等しく、100までの残りはVDFからなる。
DSCで測定されるコポリマー温度と第二融解エンタルピー(T2 °及びΔH2 °)は各々155℃及び11.3cal/gで、表1に示している。
ポリマーフィルムは、実施例1に記載のようにして製造する。20℃( σ 20 ℃ )及び40℃( σ 40 ℃ )で測定されるポリマーフィルムのイオン導電率は、表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
表1のデータから、本発明のVDFコポリマーから得られるポリマーフィルムは、20℃及び/又は40℃でイオン導電率が高く、一般には約10-3mS/cmより高い導電率を有することが分かる。
さらに、表2のデータから、2〜5モル%量でコモノマーとしてパーフルオロアルキルビニルエーテルを用いることにより、80℃までの熱処理サイクルの後でさえ約10-3mS/cmより高いイオン導電率を維持するポリマーフィルムの得られることが明らかである。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、室温かそれより高温で改善された導電率と高度な機械特性を備え、特に80℃までの熱老化サイクルの後でさえ改善された導電率値を維持することができるポリマーフィルムが得られる。
Claims (10)
- ポリマー構造(I):
(CH2-CF2)m-(CXY-C(ORf)Z)n (I)
[式中、Rfは1〜3個の炭素原子を有するパーフルオロアルキル基;
X、Y及びZは互いに同一か又は異なって、F、Cl又はHから選択され;
繰返し単位m及びnはポリマーに存在する相当するモノマー単位の数を定義する整数で;
m、nの合計は、ASTM D-1238法による10kgの負荷の下で230℃で測定されるメルトフローインデックス(MFI)が0.1〜100であるコポリマーを生じるようなものである]を有し、有機開始剤の存在下75〜120℃での乳化重合で得ることができるフッ化ビニリデン(VDF)コポリマーであり、
フッ化ビニリデン量が95〜98モル%の範囲で、式(I)の(CXY-C(ORf)Z)のモノマー単位に対応するコモノマー量が2〜5モル%の範囲である
フッ化ビニリデン(VDF)コポリマーの電解質ポリマーを製造するための使用。 - コモノマーが、X、Y及びZがフッ素原子であるパーフルオロアルキルビニルエーテルである請求項1に記載のVDFコポリマーの使用。
- 電解質ポリマーが、溶解したリチウム塩と、任意に可塑剤とを含有する溶媒からなる請求項1または2に記載のVDFコポリマーの使用。
- 溶媒量が、全電解質ポリマーの20〜80重量%の範囲である請求項3に記載のVDFコポリマーの使用。
- リチウム塩が、LiSO3CF3、LiN(SO2CF3)2、LiPF6、LiClO4、LiAsF6、LiBF4から選択される請求項3又は4に記載のVDFコポリマーの使用。
- 溶媒と可塑剤が、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエトキシエタン、ジエチルカーボネート、ジメトキシエタン、ジメチルフタレート、ジブチルフタレート、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、N-メチル-ピロリドンから選択される請求項3〜5のいずれかに1つに記載のVDFコポリマーの使用。
- 再充電性リチウム充電池のフィルムを得るための請求項1〜6のいずれか1つに記載のVDFコポリマーの使用。
- 再充電性リチウム充電池のセパレータ部材を得るための請求項1〜6のいずれか1つに記載のVDFコポリマーの使用。
- 再充電性リチウム充電池の陽極を得るための請求項1〜6のいずれか1つに記載のVDFコポリマーの使用。
- 再充電性リチウム充電池の陰極を得るための請求項1〜6のいずれか1つに記載のVDFコポリマーの使用。
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