JP4994492B2 - 充填用モルタルの骨材、及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本願発明は、長距離圧送性に優れると共に、ブリーディングの発生を防止する充填用モルタルの骨材、及びその製造方法に関する。
現在、導水用の地中埋設管や、鉱物採掘後の廃坑、または戦中の防空壕後の地下トンネルなどが、不要となって廃棄や放置されている地下空洞が全国に多数存在している。これらの埋設物は内部が空洞になっているため、地盤陥没や細菌の温床や迷惑動植物の巣窟となるなどの危険性が懸念されるため、これらを掘り起こして撤去する必要があった。
しかし、廃棄された地中埋設管(以下、「廃棄管」と称する。)の地上には、年月の経過によって他の施設や交通手段が整備されている場合が多いため、その撤去施工中には他の施設等を一時的に移設したり交通遮断を行ったりする必要があり、公共への影響が大きく多大な費用と時間を要するなどの障害があった。この対策として、地上施設に影響を及ぼさない方法、具体的には地下の廃棄管の空洞に流動性に優れたエアーモルタルやエアーミルクを充填する方法が実施されていた。
エアーモルタルとは、セメント、骨材(主に、洗い砂)、水を混合して練り合わせた(以下、「混練」と称する。)スラリー状のモルタルと、気泡剤や希釈水で発泡させた気泡とを混練して製造したものであり、エアーミルクとは、セメント、水に発泡させた気泡を混練して製造したものである。
また、上記のエアーモルタルやエアーミルク以外の充填材やその製造方法も開示されている。例えば、特許文献1には、細粒度やベントナイトにパルプ繊維を含む水を加えた調整泥水を製作し、これにセメント系固化材等の建設発生土を加えた分離抑制泥水が開示されている。
特許文献2には、水、セメント系固化材から選ばれる水硬性粉体、粘土硬物質、フライアッシュ、等から選ばれる助剤、アルミナ、石膏、等から選ばれる刺激材を含有する水硬性スラリーと、スルホン基を有する芳香属化合物及び、その塩とアルキルトリメチルアンモニウム塩とからなるスラリー改質剤を含有してなる空隙充填材が開示されている。
特開平11−293700号公報(第2―4頁、図1) 特開2004―67453号公報(第3―6頁)
上記のエアーモルタルやエアーミルクは、外力の作用がなければ理論的にブリーディングは発生しないとされていた。しかし、実際には廃棄管に充填するために圧送(ポンプ等により圧力を加えて送り出すこと。)している途中や充填後にブリーディングが発生する問題があった。ここで、ブリーディングとは、その構成材料内で比重の最も小さい水が、骨材、セメント粒子の分離や沈降に伴ってモルタルの上面に上昇する現象である。そして、その内部においてセメント粒子や骨材と水分の一体性が崩れた状態である材料分離を起こした場合には、ブリーディングが顕著となる傾向があった。
上記のブリーディングや材料分離は、エアーモルタルやエアーミルクの以下の特性によって生じると考えられる。エアーモルタルやエアーミルクは、その製造時の気泡の混練によって内部に多数の独立気泡を包含して流動性を向上させたものであるため、廃棄管充填のため圧送すると圧力の偏り等の外力によって内部に独立気泡が合体した気泡群を形成する。この気泡群はある程度大きくなると浮力が増して上昇すると共に界面において消泡、つまり、気泡膜を消滅させて希釈水に戻る。この結果、水分のみが上方に偏ってブリーディングが生じ、内部では材料分離が生じることとなった。
また、圧送時の圧力の偏りは、エアーモルタルやエアーミルクの独立気泡や気泡群を内部に留めおいた状態で消泡させることもあった。この消泡によっても気泡膜は希釈水に戻り、エアーモルタルやエアーミルクの全体水分量が増加する結果、材料分離を生じ易くなることとなった。これとは逆に、内部に多数の独立気泡が合体した大きな気泡を生じさせる場合もあり、この点からも材料分離を生じ易くしていた。
上記ブリーディングや材料分離の要因となる独立気泡の消泡や合体は、エアーモルタルやエアーミルクの流動性を低下させて長距離圧送を困難としていた。また、ブリーディングの発生後にエアーモルタル等が硬化すれば、硬化後に廃棄管内周との間に大きな空洞が形成されることとなった。ブリーディングに至らなくても、材料分離によって独立気泡が合体した大きな気泡が内部に留まって、硬化後の内部に大きな空洞が形成される場合もあった。これらの空洞は充填後の廃棄管等の強度不足の要因となり、本来の充填目的を十分に達成できなくなる問題があった。
特許文献1の分離抑制泥水は、泥水の粗粒分の沈降時間を遅らせることで流動性を向上させて長距離圧送を確保している。しかし、圧送及び充填後には粗流分の分離が発生して沈降するため、分離抑制泥水の充填後にはブリーディングが発生する問題があった。このため、分離抑制泥水は、大規模土木現場の埋め戻し作業、トンネル掘削現場等のコンクリート構造物と地盤との空隙の充填、等に向いているが、都市地下部の廃棄管のようにブリーディングを可能な限り抑制する精密な充填現場には、不向きであった。
特許文献2の空隙充填剤においては、分離抵抗性の向上の要因となる粘性を増大させるため、スルホン基を有する芳香族化合物、及びアルキルトリメチルアンモニウム塩、等の保管や取り扱いが煩雑なスラリー改質剤を必要としていた。これらスラリー改質剤は、特許文献1で分離抵抗性を向上させる目的で添加する古新聞紙等のパルプ繊維に比べるとコストアップ要因であると共に、ある程度大きな空間を充填する場合には廃棄物を有効利用できないため、リサイクルの観点からも問題があった。
そこで、本願発明は、上記したように未だ解決に至っていない問題点に着目し、長距離圧送性に優れ、かつ、ブリーディングや材料分離を生じることなく、さらには、廃棄物を利用可能でリサイクルの観点からも優れた充填用モルタルの原材料となる骨材、及びその製造方法を提供する。
本願発明の充填用モルタルの骨材(以下、「本骨材」と略称する。)は、上記課題を解決するため、以下の構成を採用している。
すなわち、本骨材は繊維質材と、クリンカアッシュと、ベントナイトと、及び水と、を混合してなることを特徴としている。
また、本骨材は、繊維質材7〜9重量%と、クリンカアッシュ50〜60重量%と、ベントナイト3〜5重量%と、及び水25〜40重量%と、を混合してなることを好適な混合比率としている。
上記の繊維質材としては、植物繊維質、動物繊維質、化学繊維質、又は無機繊維質からなる質材を原材料とし、これらの1種又は2種以上を組み合わせて粒状、細片状、小片状、又は破砕片状にした物を用いている。なお、原材料となる繊維質材としては、リサイクル重視の観点からは、セルロース(不溶性食物繊維)を含む紙、特に廃棄物として回収した古紙を用いることが好適である。他にも、動物繊維質や化学繊維質を含む布切れや被服類(例えば、毛糸、セーター、フリース、等)、無機繊維質(例えば、ガラス繊維やカーボン繊維、等)を含むプリント基板やプラスチック製品を用いても良い。
次に、本骨材の製造方法は、以下の製造工程から構成している。
すなわち、粒度を調整したクリンカアッシュに上記種々の繊維質材の一種又は2種以上を組み合わせて投入し、これを所定時間練り合わせた後に、これにベントナイト、及び水を添加して再度練り合わせて製造したことを特徴としている。また、練り合わせたベントナイトは、十分に膨潤させていることを特徴としている。
上記のクリンカアッシュと繊維質材の練り合わせにおいては、繊維質材から繊維、例えば、セルロースが分離され、この繊維がクリンカアッシュの粒子間に進入して粒子と絡み合うまで行うことが好適である。
ベントナイト、及び水の添加においては、先にベントナイトを投入し、その後全体を練り合わせしつつ、水がベントナイト全体へ均等に添加されるように、水を均一散布することが好適である。また、ベントナイト及び水を予め混合してベントナイト混合水溶液の状態として添加するようにしても良い。
[本骨材の性質]
本骨材は、上記構成及び製造方法を採用するため、以下の性質を有する。
まず、骨材の一つとして従来の砂に代えて、比重が約3分の1のクリンカアッシュを採用しているため、骨材としての全体の重量が軽くなっている。
また、粒度を調整したクリンカアッシュと繊維質材を混合して練り合わせているため、クリンカアッシュの粒子間に、繊維質材から分離した繊維が進入して粒子と適度に絡み合った状態となるこれにより、この繊維は、クリンカアッシュ粒子同士と連係して分離を阻害する抵抗体として作用することとなる
上記クリンカアッシュ及び繊維質材を練り合わせたものにベントナイト及び水を添加して再度練り合わせているため、多孔質な表面を有するクリンカアッシュが膨潤したベントナイトを表面の孔内部に取り込み保持している。これに加え、クリンカアッシュと混合した繊維質材も膨潤機能を有するため、本骨材全体での水分を保持する能力、すなわち保水力が高くなっている。ベントナイトは、水を添加すると水中での分散性に優れ、増粘性を発揮する。
本骨材は、上記構成及び製造方法により上記の性質を有するため、従来の骨材に比べて軽く、保水性や粘性に優れる効果を奏する。
本骨材を用いる充填用モルタルは、流動性に優れて長距離圧送を可能とする効果を有する。これは、充填用モルタル全体の保水性の向上によってセメントの硬化時間が遅延し、流動状態を長時間において維持できるからである。
また、充填用モルタルの圧送時や充填後の材料分離を抑制すると共に、ブリーディングの発生を防止する効果を有する。これは、骨材の保水力が高いためにモルタル内で混合した固形物と水の分布に偏りがなく、骨材を媒体として定着する独立気泡の分布も偏りがないからである。この結果、充填用モルタル内で独立気泡が安定的に分散することとなり、圧送時でも気泡の合体や消泡が少なく、材料分離を抑制すると共にブリーディングの発生を防止している。
また、本骨材は、主な原材料として繊維質材及びクリンカアッシュを採用し、繊維質材としては、特に廃棄物として回収した古紙、布切れや被服類等を採用することができる。つまり、原材料として上記の廃棄物を有効に活用できるため、リサイクルの観点からも優れており、その産業界に対する貢献は顕著である。
本願発明の骨材の好適な混合比率を示す一覧表である。 本願発明の骨材の製造工程を示すフロー図である。
本実施例の本骨材は、細骨材と混和剤と併せ持った性質を有し、これにセメント、水、気泡を混練して製造する充填用モルタルの原材料の一つである。本骨材を用いる充填用モルタル(以下、「本モルタル」と称する。)は、都市部等の地下に埋設された廃棄管の内部や既設開水路表面に補強用として敷設された強化樹脂板の隙間、等の充填材として用いることができる。他にも、地下トンネルと地山との間の空隙である裏込め領域、若しくは鉱物採掘後の廃坑、等の充填材として用いても良い。
本モルタルの充填方法は、充填現場で原材料を混練して製造した本モルタルを圧送ポンプ等の搬送手段により廃棄管の内部に圧送し、または隙間に打設することによって実施している。
以下、本骨材の具体的実施形態例について、図面に基づいて詳細に説明する。図1は本骨材の好適な混合比率の例を示す一覧表であり、図2は本骨材の製造工程を示すフロー図である。
本骨材は、繊維質材、クリンカアッシュ、ベントナイト、及び水、とを混合して構成している。その混合比率の範囲は、繊維質材7.0〜9.0重量%、クリンカアッシュ50.0〜60.0重量%、ベントナイト3.0〜5.0重量%、及び水25.0〜40.0重量%としている。また、前記範囲内でも図1のNo.1〜3に示す混合比率を選択することが好適である。さらに、最適な混合比率は、繊維質材9.0重量%、クリンカアッシュ60.0重量%、ベントナイト4.5重量%、及び水26.5重量%である。
上記の繊維質材としては、植物繊維質、動物繊維質、化学繊維質、及び無機繊維質からなる質材を原材料とし、これらを粒状、細片状、小片状、又は破砕片状にして一種又は二種以上の組み合わせから適宜に選択して採用することができる。本実施例ではセルロース(不溶性食物繊維)を含む古紙、すなわち、古新聞、古雑誌、段ボール、等のリサイクル可能な古紙を切断又は粉砕して細片状にしたものを採用している。この採用した繊維質材は、膨潤性や保水性に優れている。
また、本骨材は従来の砂に代わる細骨材としてクリンカアッシュを採用している。このクリンカアッシュは、石炭火力発電所のボイラー底部から発生する石炭灰であり、軽量多孔質な砂状粒子の特徴を有するものである。このクリンカアッシュは、砂の粒度分布に似ており、比重も砂より約3分の1と軽く、表面が多孔質となっている。
ベントナイトは、モンモリロナイトを主成分として他に石英、雲母、長石、ゼオドライトからなるものである。このベントナイトは、水中で弱いゲル構造を形成して自身の数十倍の水を吸収するために膨潤性が高く、さらには水溶液とした場合に水中での分散性に優れ、水との混合により増粘性が向上する性質を有する。
[本骨材の製造方法]
次に、本骨材の製造方法について説明する。本骨材の製造方法は、図2のフローに示す以下の工程により構成している。
まず、クリンカアッシュの粒度の調整を実施する。クリンカアッシュの粒度は従来の細骨材である洗い砂と同程度である粒径6mm以下に揃うように篩い分けして調整する。
クリンカアッシュの粒度調整後に、これに繊維質材である古紙を投入して混合し、クリンカアッシュと繊維質材の練り合わせ(混合、攪拌)を行う。この練り合わせにおいては、専用装置を用いて古紙から分離されたセルロースが、クリンカアッシュの粒子間に進入して粒子と絡み合うまで行う。これにより、前記セルロースは、粒度が揃ったクリンカアッシュの粒子どうしを連係して自由な移動を阻害する分離抵抗として作用することとなる。

クリンカアッシュと繊維質材の混合及び練り合わせが終了したら、これにベントナイトを投入する。そして、ベントナイト全体へ水が均等に添加されるように、すなわち、水を均一散布(所謂シャワリング)しつつ、全体の練り合わせを行う。この工程により、ベントナイトは水溶液となって膨潤しつつクリンカアッシュの表面の多孔質に取り込まれ、または繊維質材に吸収されることとなる。
上記のベントナイトの投入、及び水の添加においては、ベントナイトと水を予め混合してベントナイト混合水溶液の状態として投入して練り合わせるようにしても良い。
ベントナイト投入後の再度の練り合わせの後、ベントナイトを十分に膨潤させて本骨材の製造が完了する。なお、ベントナイトの膨潤時間は24時間程度を要することが好適であるが、その膨潤時間を待たずに出荷や搬送のために本骨材を所定量に分けて袋詰を行い、この袋内で膨潤させるようにしても良い。
[本骨材を用いた本モルタルについて]
上記構成の本骨材は、セメント、水、気泡剤と共にモルタルの主な原材料の一つであることは上述の通りであるが、本モルタルの一例とする混合比率は、本骨材18.0〜24.0重量%、セメント40.0〜45.0重量%、水32.0〜38.0重量%、気泡剤及び希釈水1.30〜1.50重量%である。本モルタルの製造工程は、本骨材とセメントと水と混練してスラリーを形成し、これに気泡剤及び希釈水から空気量を30%程度とした独立気泡を投入し、全体を混練することにより製造している。
上記のモルタルは、本骨材を原材料としているために、以下の独自の性質を有する。
(1)流動性の向上、長距離圧送性に優れる
まず、本骨材は、従来の細骨材である洗い砂に比べて軽いクリンカアッシュ表面の多孔に膨潤性の高いベントナイトを取り込み、さらにその粒子間に膨潤性の高い繊維質材(セルロース)が絡み合った構成である。
このため、本モルタルは膨潤性の向上によって保水性が向上している。この結果、セメント成分に対して本骨材からの水分補給が有り、セメント硬化の遅延が発生して長時間の流動状態を維持できる。この作用に加え、従来モルタルよりも全体の重量が軽くなっているため、長距離圧送性に優れるものとなっている。
また、後述するように内部の独立気泡の合体や消泡が抑制されて内部に多数の独立気泡が存在するため、所謂ベアリング効果が低下せずに流動性が長時間維持されて、この点からも長距離圧送性に優れる。
(2)材料分離の発生抑制、及びブリーディングの発生防止
そして、以下の作用により、廃棄管に本モルタルを充填した後の材料分離の発生が抑制され、ブリーディングの発生も防止されている。
まず、本骨材は、セメント、水、独立気泡と混練しても、固形物である粒子と水分の分布状態に偏りがない状態となる。これは、繊維質材やクリンカアッシュに吸収されているベントナイトの膨潤性によって、水成分が全体に分散して保持されているからである。この水成分の保持作用により、固形物のクリンカアッシュやセメント粒子のみが水分に対して沈降して一体性が崩れる材料分離の発生が抑制され、ひいてはブリーディングの発生も防止される。
また、本骨材のベントナイトは、本モルタル製造用の水との混練により弱いゲル構造を成して増粘性や分散性を発揮するため、クリンカアッシュやセメント粒子の移動を阻害する。これに加え、クリンカアッシュに絡むセルロースもその移動を阻害する分離抵抗として作用する。この結果、本モルタルの材料分離の発生が抑制されると共にブリーディングの発生も防止される。
さらに、本モルタルは上述したように、固形物と水分の分布状態に偏りがない状態であるが、内部の独立気泡は膨潤したクリンカアッシュ表面のベントナイトや繊維質材を媒体として定着するため、同様にその分布状況にも偏りがない。また、圧送時に偏った圧力を受けても、クリンカアッシュやベントナイトの移動が阻害されているため、これを媒体とする独立気泡の移動も阻害され、その合体や消泡が著しく少なくなる。
この結果、独立気泡の合体や消泡に起因する材料分離が抑制され、ブリーディングの発生も防止される。さらには、圧送時においても多数の独立気泡の存在が維持されるため、所謂ベアリング効果が低下せずに流動性にも優れる。

Claims (7)

  1. 繊維質材と、クリンカアッシュと、ベントナイトと、水と、を混合してなることを特徴とする充填用モルタルの骨材。
  2. 繊維質材7〜9重量%と、クリンカアッシュ50〜60重量%と、ベントナイト3〜5重量%と、及び水25〜40重量%と、を混合してなることを特徴とする請求項1記載の充填用モルタルの骨材。
  3. 繊維質材が、植物繊維質、動物繊維質、化学繊維質、又は無機繊維質からなる質材の1種又は2種以上を組み合わせて粒状、細片状、小片状、又は破砕片状にした物であることを特徴とする請求項1、又は2記載の充填用モルタルの骨材。
  4. 粒度を調整したクリンカアッシュに繊維質材を投入して練り合わせた後に、
    ベントナイト、及び水を添加して再度練り合わせて製造したことを特徴とする充填用モルタルの骨材の製造方法。
  5. クリンカアッシュと繊維質材との練り合わせにおいて、繊維質材から繊維が分離して、クリンカアッシュの粒子間に進入して粒子と絡み合うまで練り合わせたことを特徴とする請求項4記載の充填用モルタルの骨材の製造方法。
  6. ベントナイトと水との添加において、ベントナイトの添加後にベントナイト全体へ均等添加となるように水を散布したことを特徴とする請求項4記載の充填用モルタルの骨材の製造方法。
  7. ベントナイトと水との添加において、予め両者を混合してベントナイト混合水溶液として添加することを特徴とする請求項4記載の充填用モルタルの骨材の製造方法。
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