JP4993565B2 - 介護支援システム - Google Patents

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Description

本発明は、被介護者のベッド上からの離床や呼吸状況等を判定し、その判定結果を記録したり、判定結果に応じて警報を発する介護支援システムに関するものである。
従来から、ベッドに臥床(仰臥、横臥、伏臥の総称であり、以下同じ。)している被介護者の体動を圧電素子で検出し、その検出信号を処理することで、ベッド上の被介護者の在/不在を検出する監視装置が提案されている(例えば、特許文献1)。また、腕に取り付けた脈波センサで脈波を検出し、加速度センサで体動を検出して、これらを処理することで睡眠状態や無呼吸状態を判定する装置があった(例えば、特許文献2)。
特開平7−204166号公報 特開2005−279113号公報
しかしながら、ベッドに臥床している被介護者の体動を検出してその被介護者の臥床/離床を検出することと、ベッドに臥床している被介護者の呼吸状況を検出することとは、その検出信号の大きさが極端に異なり、また外部環境ノイズの影響を受け易いことから、両者を共通のセンサで検出することは困難であった。
本発明の目的は、1個のセンサ手段を用いながらも、被介護者の臥床/離床の判定と呼吸状況の判定が実現できるようにした介護支援システムを提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1にかかる発明の介護システムは、ベッドに設置したセンサ手段と、該センサ手段から出力する信号を処理する信号処理手段とを有する介護支援システムであって、前記センサ手段は、前記ベッドに設置され印加する圧力に応じて静電容量値が変化する静電容量圧力センサおよび該静電容量圧力センサに一体化され該静電容量圧力センサの前記静電容量値の変化に応じた周波数信号を発振する発振回路からなるセンサマットと、該センサマットの前記発振回路で発生する周波数信号をケーブルを介して取り込み周波数を表すサンプリング信号を一定時間毎に出力するセンサ本体とを備え、前記信号処理手段は、前記センサ手段で得られた前記サンプリング信号を取り込んで処理を加え、臥床者の前記ベッドからの離床判定、臥床者の無呼吸判定、臥床者の呼吸状況判定等の判定を行い、前記離床判定は、前記サンプリング信号により得られる周波数値が予め設定したしきい値を上回った状態が所定時間を継続したとき、離床と判定する処理であることを特徴とする。
請求項2にかかる発明は、請求項1に記載の介護支援システムにおいて、前記呼吸状況判定は、前記サンプリング信号から直流成分およびノイズ成分を除去して得た時間軸呼吸信号をフーリエ変換してスペクトルを得、最大スペクトルの大きさに応じて臥床者の無呼吸、通常呼吸、体位変化を判定する処理であり、前記最大スペクトルの周波数に応じて、臥床者の前記通常呼吸の強弱を判定することを特徴とする。
請求項3にかかる発明は、請求項1に記載の介護支援システムにおいて、前記呼吸状況判定は、前記サンプリング信号から直流成分およびノイズ成分を除去して得た時間軸呼吸信号をフーリエ変換してスペクトルを得、最大スペクトルの大きさに応じて臥床者の無呼吸、通常呼吸、体位変化を判定する処理であり、前記最大スペクトルの半値幅に応じて、臥床者の呼吸の揺らぎの大きさを判定することを特徴とする。
請求項4にかかる発明は、請求項1に記載の介護支援システムにおいて、前記呼吸状況判定は、前記サンプリング信号から直流成分およびノイズ成分を除去して得た時間軸呼吸信号をフーリエ変換してスペクトルを得、最大スペクトルの大きさに応じて臥床者の無呼吸、通常呼吸、体位変化を判定する処理であり、前記最大スペクトルより小さな強度で且つ該最大スペクトルの第2高調波でないスペクトルが存在するとき、臥床者の呼吸変化があったと判定することを特徴とする。
請求項5にかかる発明は、請求項1に記載の介護支援システムにおいて、前記呼吸状況判定は、前記サンプリング信号から直流成分およびノイズ成分を除去して得た時間軸呼吸信号をフーリエ変換してスペクトルを得、最大スペクトルの大きさに応じて臥床者の無呼吸、通常呼吸、体位変化を判定する処理であり、前記最大スペクトルの大きさと該最大スペクトルの第2高調波の大きさの比率に応じて、前記臥床者の呼吸の非対称を判定することを特徴とする。
請求項6にかかる発明は、請求項1乃至5のいずれか1つに記載の介護支援システムにおいて、前記判定の結果を記録する記録手段を設けたことを特徴とする。
請求項7にかかる発明は、請求項1乃至5のいずれか1つに記載の介護支援システムにおいて、前記判定の結果に応じて警報を発する警報手段を設けたことを特徴とする。
本発明によれば、静電容量圧力センサと発振回路をセンサマットに一体化しているので、発振周波数に静電容量圧力センサ以外の容量成分が関与しないようにすることができ、精度の高い検出信号を取得することができる。よって、そのセンサマットを設置したベッドに臥床している被介護者の離床判定と呼吸状況判定の両方を行うことが可能となる。
また、離床判定では、実際に離床があってから所定時間が経過した後にその判定を行うので、体位変動等を離床と誤って判定することを回避できる。また、無呼吸判定は、単位時間内の複数の時間軸呼吸信号の分散を用いて判定するので、正確で迅速な判定を行うことができる。
また、呼吸状況判定は、周波数信号をフーリエ変換して得たスペクトルを分析して判定するので、臥床者の無呼吸、通常呼吸、体位変化、通常呼吸での強弱、揺らぎ、呼吸変化、呼吸非対称等を判定できる。
以下、本発明の介護支援システムの実施例について説明する。図1は介護支援システムの全体構成を示すブロック図である。100はセンサ装置であって、ベッドにセットされるセンサマット110、ケーブル120、センサ本体130、および無線LANシステム140からなる。200はセンサ装置100から取り込んだ信号を処理する信号処理装置であって、無線LANシステム210、信号処理部220、およびデータ管理装置230からなる。300は一部の信号処理機能と警報発生機能を備えた遠隔端末装置であって、無線LANシステム310、警報端末部320、およびコンピュータ装置330からなる。警報端末部320は、LANインターフェース321、CPU322、メモリ書き込み部323、メモリ324、警報表示器325、警報応答釦326、および電源回路327を有する。コンピュータ装置330は、メモリ324に蓄えられたデータを随時DSU端子等から読み込んで信号処理を行う。請求項との関係では、センサ装置100がセンサ手段に相当し、信号処理部200や遠隔端末装置300が信号処理手段に相当する。
図2は、センサ装置100のセンサマット110とケーブル120とセンサ本体130の詳細を示す回路図である。センサマット110は静電容量圧力センサ(容量素子)111、抵抗112、および演算増幅器113の組み込みにより構成されたシュミットトリガ型の発振回路114を備え、その発振周波数は静電容量圧力センサ111の容量変化に応じて変化する。
センサ本体130は、ケーブル120を介してセンサマット110に電力を供給する電池131、発振回路110をセンサ本体130の内部回路と絶縁するためのホトカプラ等の絶縁回路132、ノイズ除去用の容量133、発振回路114から入力する発振周波数信号の信号処理および通信制御のためのCPU134、無線LANシステム140に信号を送るインターフェース135、商用電源から内部電源を作成する電源回路136、電源スイッチ137等を備える。CPU134からはインターフェース135に信号を出力する他に、ナースコールNCも出力する。
図3は、前記したセンサマット110の構成を示す図である。基材シート1の上面に静電容量圧力センサ111と発振回路114が一体的に構成されている。静電容量圧力センサ111は、中心導体箔2の両面に誘電体としての絶縁クッション材3,4を介して外部シールド箔5,6を重ねて構成したものであり、中心導体箔2が一方の電極となり、外部シールド箔5,6が他方の電極となって、その外部シールド箔5,6は発振回路114で発振した周波数信号に対する外来ノイズの干渉防止の役目も果たしている。絶縁クッション材3,4は外部シールド箔5,6で覆われた内部に中心導体箔2と共に実装され外来雑音の誘導を無くしている。また、発振回路114の内のセンサマット110以外はその構成部品の周囲がシールドケースに覆われている。
このセンサマット110は、発振回路114が静電容量圧力センサ111と一体化されているので、静電容量圧力センサ111と発振回路114との間の配線の浮遊容量の影響を殆ど回避することができ、ノイズ成分を低減できるので、センサ感度を大きくすることができる。しかも、その発振回路114の出力は、信号線がシールドされたケーブル120により引き出され、このケーブル120は商用電源を使用する電源回路135に対して絶縁回路132により絶縁されているので、電源回路136が誘導雷などで異常高圧を発生する場合があっても、その影響を受けることはない。このように低ノイズで高感度な構造が実現できることによって、1個のセンサマット110が、被介護者の大きな変化を伴う臥床/離床の検出と微小な変化の呼吸信号検出に、共用可能となる。呼吸信号は強くでている場合であっても、臥床/離床の差の信号強度に比べ50dB程度も低いが、これが検出可能となる。
さて、センサマット110は、ベッドに臥床する被介護者の胸部付近の下に敷いてセットする。これにより、センサマット110から出力する周波数信号であるパルス信号は、図4(a)に示すように、パルス幅が臥床者の体位変化および呼吸によって変化する信号となる。例えば、静電容量圧力センサ111にかかる圧力が大きいときは、その静電容量圧力センサ111の静電容量が大きくなるので、発振回路114の発振周波数が低下してパルスのパルス幅が大きくなり、圧力が小さいときは発振周波数が上昇してパルス幅が小さくなる。
センサ130において、この図4(a)のパルス信号を時間Tsの間だけカウントして、そのカウント値を時間Tsごとに図4(b)のサンプリグパルスによりサンプリングすると、図4(c)のサンプリング信号VS(n)を得ることができる(n=1〜n)。そのサンプリング信号VS(n)の値は、静電容量圧力センサ111にかかる圧力が大きいときは小さな値となり、圧力が低いときは大きな値となる。このサンプリング信号VS(n)を信号処理装置200の信号処理部220に取り込んで行われる処理を、図6に示すフローチャートをも参照して説明する。なお、警報や記録は信号処理装置200のデータ管理装置230で行われる。
<離床判定>
ベッドに臥床していた被介護者が離床したときは、サンプリング信号VS(n)は小さな値から大きな値に変化するので、予め離床判断のしきい値VSthを設定しておいて、
VS(n)>VSth (1)
となったときに、図4(d)に示す“1”のしきい値判定信号を出力する判定手段を設けておくことにより、離床の判定を行う。
ここで、しきい値VSthは次のようにして決める。まず、デフォルトでの離床状態のサンプリング値をVSempと設定し(センサマット110の種類やベッドに載せる布団等によって異ならせる)、臥床時のサンプリング値をVSprsntとする。この臥床時のサンプリング値VSprsntは臥床者の体型や重量および臥床の仕方によって異なるため、最大値に設定する。以上から、離床判定のしきい値VSthは、次式のごとく、変化する離床/臥床時の値に対し中心点になる次の式(2)
VSth=√(VSemp×VSprsnt) (2)
により幾何平均で決定する。なお、通常の算術平均によってもよい。
ところで、各サンプリング信号VS(n)の値をしきい値VSethと比較して、上記式(1)が満足されたとき、直ちにこれを離床状態となったと判定すると、寝返り等の体位変化をも離床と誤判定してしまう恐れがある。
そこで、本実施例では、サンプリング信号VS(n)の値が、例えば3〜5秒間連続して上記式(1)を満足したときに、図4(e)に示すように、初めて、離床と判定する方式を採用する。このときは、この時間を3秒間とすると、サンプリング回数bは、サンプリング間隔Ts=50m秒では、b=3/0.05(=60)個となる。このように、一旦式(1)を満足してから、この状態がサンプリング回数bが60に達しても継続しているときに初めて、図4(e)の離床判定信号を出力する。こように積分操作を加えると、寝返り等の体位変化を離床と誤検出することを避けることができる。図6のフローチャートでは待機時間については記載しなかったが、ステップS1では、しきい値VSeth=10000として、VS(n)が10000を超えたときに離床と判定し、ステップS2で警報を発する。この場合は、離床でなくマットはずれの場合もある。
<無呼吸判定>
次に、呼吸検出のための処理を説明する。各サンプリング信号VS(n)の値は、図4(f)に示すように、得られるサンプリング信号VS(n)の時間軸に沿って、k個毎にブロック化する。これにより、第1ブロック、第2ブロック、・・・・が得られる。このブロックの大きさ、つまりデータ数kは、呼吸の状態の判別を許容時間以内に行うことと、後記する呼吸スペクトルの周波数間隔をスペクトル分析の精度を損なわない粗さに確保することから、30秒間のデータ数とする。30秒間のデータ数は30/0.05=600であるが、演算処理の関係から512個とする。
まず、臥床時の直流成分を取り除き(ステップS3)、演算桁数を下げる。直流成分除去は、各サンプリング信号VS(n)の任意の値を、以降の連続するサンプリング値から減算することで行うが、この操作は、後記する統計の分散値に影響はなく、以降の信号処理において結果に影響を与えることはない。
センサマット110で検出する周波数変化から得られる呼吸信号の強度は、強く出ている場合でも、臥床時と離床時の信号強度差に比べて50dB程度低いので、次に、緩慢な体位変化や心拍による信号成分および諸環境ノイズ成分を除去するために、前記直流成分を除去したサンプリング信号VS(n)の値をデジタル帯域濾波器に通過させてノイズ除去を行い(ステップS3)、図4(g)に示す時間軸呼吸信号St(n)を得る。
このデジタル帯域濾波の処理においては、以降の信号処理を効果的にするため、約30秒間に得られる2個(512個)の有効データが必要であり、[(2個+ディジタル帯域濾波器の次数m−1)個]のサンプリング値を算出する。追加される(m−1)個のサンプリング値の最初のサンプリング値は、次のディジタル帯域通過濾波器の処理を行う先頭のサンプリング値となる。本処理方法により、サンプリング値の欠落をなくし、かつFFT(高速フーリエ変換)対象の信号を乱れさせないように準備できる。
無呼吸判定は、図4(g)に示したノイズ除去後の時間軸呼吸信号St(n)の波形に従って実行する。まず、予め無呼吸時の時間軸呼吸信号St(n)の分散値Vnを測定しておき、この分散値Vnに応じてしきい値Vntを定める。一方、時間軸呼吸信号St(n)のサンプリング値に対して、1ブロックを複数分割した時間Tna(約5秒)のサンプリング数ka個について、図4(h)に示すように、時間軸呼吸信号St(n)の平均値Stavを求める。次に図4(i)に示すように、(St(n)−Stav)を求め、(St(n)−Stav)のka個の総和を求めた後に、その平方根を求め、図4(j)に示すように、分散値Vtevを得る。そして、
Vtev<Vnt (3)
の場合に、ステップS4に示すように、無呼吸と判断する。臥床と判断されているときにのみ、式(3)の判定を行うことにより、ほぼTna時間(約5秒)という短い時間内で迅速に確度の高いかつ無呼吸の判定を行うことができる。
ただ、この方法は、ka個の連続する時間軸呼吸信号St(n)に対し平均値Stavが順次計算され、その後、逆戻りして、更に(St(n)−Stav)のka個の総和を求めることになり、手順が複雑で処理上でメモリーエリアを節約できない。
これを回避するには、式の変形を行い、順次計算し前のデータを消滅させる方式を採用する。これにより、メモリーの節約と演算時間の抑制をすることができる。すなわち、各時間軸呼吸信号St(n)の先頭の値St(1)を仮の平均値として演算する。そのとき、式(3)に適用する分散値Vtevは次の式(4)で計算されるため、メモリーの占有量を約ka分の1に減少でき時間を半減できる。
Figure 0004993565
N=ka、Vi=St(i)、A=仮の平均値である。
<呼吸状況判断>
式(3)で無呼吸判定とされなかった場合は、次に呼吸状況を判断する。このときは、時間軸呼吸信号St(n)をFFT(高速フーリエ変換)して(ステップS7)スペクトルを算出し、このスペクトル分析を行う(ステップS8)ことで、呼吸状況の判断を行う。
まず、前述の時間軸呼吸信号St(n)について、前記した1ブロック当りの全値(512個)を対象として、各ブロック毎にFFT演算を行い、周波数軸の呼吸信号スペクトルを得る。そして、呼吸信号スペクトルを周波数軸で微分し、スペクトルの要素を抽出する。これにより、呼吸の周波数の変化、呼吸のスペクトルのピーク強度および各スペクトルの相対的強度等を算出し、呼吸状況の判断を行う。本方法により、従来では困難であった呼吸周波数、その周波数安定度、呼吸の揺らぎ、呼吸の吸引と排出の特徴、体位変動等を検出することが可能となる。
図5は呼吸信号のスペクトルを周波数軸で表したスペクトル分布図である。横軸の周波数であるkの最大値は256であり、その1目盛りは0.039Hzである。k=1は周波数0Hzである。最大ピーク値はAmax(km)、2番目のピーク値はAmp(kp)、最小ピーク値はAmin(kmin)、A2m(k2m)はAmax(km)の第2高調波である。km、kp、kmin、k2mは周波数である。k2m=2×(km-1)+1である
呼吸信号の分析は、先ず、最大振幅値Amaxが十分な大きさであるかを判断する(ステップS9)。本実施例では無呼吸判断のしきい値(Amax=100)に対し約5倍の値(Amax=500)をしきい値とする。また振幅値により体位変化の有無を判断し、このときのしきい値は、無呼吸判断のしきい値に対し約80倍以上(Amax=8000)に設定し、これを超えると体位変化と判断する。以上により、無呼吸警報および記録(ステップS10)、センサマット位置確認警報および記録(ステップS11)、体位変化有無判定(ステップS12)に分類できる。体位変化があるときは体位変化警報および記録を行う(ステップS13)。
次に、信号強度がある程度あり、且つ体位変化が無いときに、最大振幅Amaxの周波数kmの値を判定する。このときは、まず、第1段階として、その周波数kmが、km<7、7≦km<10、10≦kmのいずれの範囲にあるかを判定(ステップS14)し、km<7では呼吸が遅い領域としてこれを記録(ステップS15)し、7≦km<10では呼吸が普通の領域としてこれを記録(ステップS16)し、10≦kmでは呼吸が速い領域としてこれを記録(ステップS17)する。
第2段階として、ステップS14での各判定結果について、ピーク値Amaxの半値幅kbを求め、その半値幅kbがAmaxの周波数kmに対し、ある比率、例えばkb/km<0.3であれば揺らぎ無しとし、そうでなければ揺らぎ有りと判定して、呼吸の安定性を判断する。半値幅kbは補間の技術により求める。このように半値幅kbを使用することおよび周波数kmで基準化することにより、センサマット110からの信号の強さおよび個人差のある呼吸周波数に影響されないで、遅い呼吸時、普通の呼吸時、速い呼吸時のそれぞれについて、揺らぎの有無を観察することができる(ステップS18〜S21)。
第3段階として、平常の呼吸周波数領域にAmax(km)の高調波ではない別のピーク値(図5ではAmp(kp)を示した)が複数個存在する場合は、呼吸に変化があったと判断できる。
第4段階として、Amax(km)の第2高調波周波数k2mに、Amax(km)の例えば1/2の値より大きいピークがある場合は、呼吸が非対称(吸う時間と吐く時間が異なる)であり呼吸の特異な状況と判断する。
<呼吸観察>
本実施例では、以上のようにして採取した時間軸呼吸信号、離床判定結果、無呼吸判定結果、並びに呼吸状況に関する判定(呼吸が遅い/普通/速い、呼吸の揺らぎの有無、呼吸の変化、呼吸の非対称の有無等)結果のデータを信号処理装置200のデータ管理装置230に蓄積する。そして、本データの中から任意の主要な項目を選択し、1時間ごとに発生件数をグラフ表示できるようにすれば、例えば、睡眠時間帯の呼吸状況を遅い/普通/速いの分類毎に累積しておくことで、各呼吸状況の累積時間を求め、被介護者の状況を判断することができる。また、時間軸呼吸信号や処理データの記憶と表示を行う機能を持たせ、データと表示を結び付け、日々の介護および健康管理に役立てることができる。
以上から、異常な呼吸(呼吸が速い、非対称等)の時間帯がある場合は、グラフの該当時間をクリックすることにより、その時間帯の約30秒毎にブロック化された時間軸呼吸信号の波形および周波数軸のスペクトルを観察できる。本観察により、目視により呼吸状況が把握でき、より感性的な判断が出来ると共に呼吸状況の判定精度を上げることができる。この観察波形およびスペクトルは、蓄積されたデータに対し3〜5秒間隔での表示が選択できるようにしておけば、チェックが容易になる。
図7に呼吸安定状態の呼吸信号の時間軸波形(a)とスペクトル(b)を、図8に呼吸不安定状態の呼吸信号の時間軸波形(a)とスペクトル(b)を、図9に寝返り(体位変化)時の呼吸信号の時間軸波形(a)とスペクトル(b)を、図10にノイズの時間軸波形(a)とスペクトル(b)を、それぞれ示した。時間軸波形(a)の横軸は時間(秒)、縦軸は振幅(任意単位)、スペクトル(b)の横軸は周波数(Hz)、縦軸は振幅(任意単位)である。図5との比較では、横軸の周波数は、0Hzがk=1、0.195Hzがk=6、0.390Hがk=11、0.585Hzがk=16、0.780Hzがk=21、0.975Hzがk=26、1.117Hzがk=31である。
本実施例の介護支援システムは、家庭での看護等において個人が使用することもできる。この場合は、センサ装置100と遠隔端末装置300を組み合わせ、センサ装置100で得られたサンプリング信号VS(n)を遠隔端末装置300の警報端末部320に取り込んでコンピュータ装置330との連動により、前述したのと同様に処理する。そして、遠隔警報端末部320に実装したメモリ324に、時間軸呼吸信号St(n)や得られた各種データを蓄えて、後の観察に供する。また、離床判定および無呼吸判定では、その結果に応じて介護者に警報通知を行う。この場合の警報は、警報表示器325により警報音とランプの点滅により行う。なお、遠隔端末装置300のコンピュータ装置330は必ずしも必要なく、これを削除した場合は、遠隔警報端末部320によって、前出の離床判定および無呼吸判定のみのを行う。この簡易化により、容易な使用方法と装置価格の低減ができ、家庭への導入が容易になる。
<別の実施例>
前記したセンサ装置100は、そのセンサマット110を小型化して、車椅子の着座部の前側と後側の両方に個々に取り付けて、両センサ装置100が離席を検出(前記臥床判定の式(1)の処理と同じ)したときに、実際に離席があったと判定し、その離席検出の信頼性を向上させることもできる。なお、着座部の前側と後側の両センサマットを1つのセンサ装置に実装し、両センサマットによる離席検出を行うよう1つのセンサ装置を構成してもよい。このような車椅子からの離席の検出は、転倒の場合もあり得るので瞬間的な検出が必要なことから、ベッドからの離床と異なって、ある時間を待つことなく、直ちに検出信号を出力させる。この車椅子の離席についても前記同様に監視/記録を行うことができる。遠隔端末装置300に取り込めば、遠隔地で離席の監視/記録を行うことができる。また、センサ装置100を2つ用いて、一方は離床判定、無呼吸判定、呼吸状況判断、および呼吸観察等を行うようにし、他方は離床判定のみを行うようにし、一方のセンサマットから臥床者の身体が離れてしまうような身体移動(マットはずれ)と離床を判別することもできる。
本発明の介護支援システムの構成を示すブロック図である。 センサ装置の一部の回路図である。 センサマットの説明図である。 処理の信号波形図である。 スペクトル分析のための波形図である。 処理のフローチャートである。 呼吸安定状態の呼吸信号の時間軸波形(a)とスペクトル(b)を示す図である。 呼吸不安定状態の呼吸信号の時間軸波形(a)とスペクトル(b)を示す図である。 寝返り(体位変化)時の呼吸信号の時間軸波形(a)とスペクトル(b)を示す図である。 ノイズの時間軸波形(a)とスペクトル(b)を示す図である。
符号の説明
100:センサ装置、110:センサマット、111:静電容量圧力センサ、112:抵抗、113:増幅器、114:発振回路、120:ケーブル、130:センサ本体、131:電池、132:絶縁回路、133:容量、134:CPU、135:インターフェース、136:電源回路、137:スイッチ、1:基材、2:中心導体箔,3,4:絶縁クッション材、5,6:外部シールド箔、140:無線LANシステム
200:信号処理装置、210:無線LANシステム、220:信号処理部、230:データ管理装置
300:遠隔端末装置、310:無線LANシステム、320:警報端末部、321:インターフェース、322:CPU、323:メモリ書き込み回路、324:メモリ、325:警報表示器、326:警報応答釦

Claims (7)

  1. ベッドに設置したセンサ手段と、該センサ手段から出力する信号を処理する信号処理手段とを有する介護支援システムであって、
    前記センサ手段は、前記ベッドに設置され印加する圧力に応じて静電容量値が変化する静電容量圧力センサおよび該静電容量圧力センサに一体化され該静電容量圧力センサの前記静電容量値の変化に応じた周波数信号を発振する発振回路からなるセンサマットと、該センサマットの前記発振回路で発生する周波数信号をケーブルを介して取り込み周波数を表すサンプリング信号を一定時間毎に出力するセンサ本体とを備え、
    前記信号処理手段は、前記センサ手段で得られた前記サンプリング信号を取り込んで処理を加え、臥床者の前記ベッドからの離床判定、臥床者の無呼吸判定、臥床者の呼吸状況判定等の判定を行い
    前記離床判定は、前記サンプリング信号により得られる周波数値が予め設定したしきい値を上回った状態が所定時間を継続したとき、離床と判定する処理であることを特徴とする介護支援システム。
  2. 請求項1に記載の介護支援システムにおいて、
    前記呼吸状況判定は、前記サンプリング信号から直流成分およびノイズ成分を除去して得た時間軸呼吸信号をフーリエ変換してスペクトルを得、最大スペクトルの大きさに応じて臥床者の無呼吸、通常呼吸、体位変化を判定する処理であり、
    前記最大スペクトルの周波数に応じて、臥床者の前記通常呼吸の強弱を判定することを特徴とする介護支援システム。
  3. 請求項1に記載の介護支援システムにおいて、
    前記呼吸状況判定は、前記サンプリング信号から直流成分およびノイズ成分を除去して得た時間軸呼吸信号をフーリエ変換してスペクトルを得、最大スペクトルの大きさに応じて臥床者の無呼吸、通常呼吸、体位変化を判定する処理であり、
    前記最大スペクトルの半値幅に応じて、臥床者の呼吸の揺らぎの大きさを判定することを特徴とする介護支援システム。
  4. 請求項1に記載の介護支援システムにおいて、
    前記呼吸状況判定は、前記サンプリング信号から直流成分およびノイズ成分を除去して得た時間軸呼吸信号をフーリエ変換してスペクトルを得、最大スペクトルの大きさに応じて臥床者の無呼吸、通常呼吸、体位変化を判定する処理であり、
    前記最大スペクトルより小さな強度で且つ該最大スペクトルの第2高調波でないスペクトルが存在するとき、臥床者の呼吸変化があったと判定することを特徴とする介護支援システム。
  5. 請求項1に記載の介護支援システムにおいて、
    前記呼吸状況判定は、前記サンプリング信号から直流成分およびノイズ成分を除去して得た時間軸呼吸信号をフーリエ変換してスペクトルを得、最大スペクトルの大きさに応じて臥床者の無呼吸、通常呼吸、体位変化を判定する処理であり、
    前記最大スペクトルの大きさと該最大スペクトルの第2高調波の大きさの比率に応じて、前記臥床者の呼吸の非対称を判定することを特徴とする介護支援システム。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1つに記載の介護支援システムにおいて、
    前記判定の結果を記録する記録手段を設けたことを特徴とする介護支援システム。
  7. 請求項1乃至5のいずれか1つに記載の介護支援システムにおいて、
    前記判定の結果に応じて警報を発する警報手段を設けたことを特徴とする介護支援システム。
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