JP4984441B2 - 加熱および冷却のためのエネルギー制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、空調装置による冷暖房、あるいは内燃機関の吸排気の温度制御、さらには車両が走行することに伴うエネルギーを利用した加熱・冷却などの各種の加熱および冷却のためのエネルギーを制御する装置に関するものである。
加熱および冷却を行う装置として、空調装置が知られている。空調装置は、居住空間などの固定された空間の冷暖房を行う以外に、車両に搭載されて車室の冷暖房を行うように構成されたものも多用されている。車両用の空調装置のうち内燃機関を動力源とする車両における空調装置では、動力源が熱を発するので、これを利用して暖房を行うことができる。これに対して冷房のためには、一般に、ヒートポンプを使用しており、エンジンなどの動力源もしくはバッテリーの電力を利用してコンプレッサーを駆動し、冷媒の圧縮・放熱・膨張・吸熱により車室内から外部に熱を放出させて車室内を冷却している。
上記のコンプレッサーを使用した空調装置では、その冷媒が環境に及ぼす影響が必ずしも好ましくないために、例えば特許文献1に記載された発明では、廃熱を熱電変換して電力を発生させ、その電力によって、ペルチェ効果およびゼーベック効果を生じる熱電モジュールを駆動して冷房を行うように構成している。また、この特許文献1の発明では、廃熱を蓄熱装置に蓄え、その熱を利用して熱電モジュールによって発電し、その電力をバッテリーに蓄えるとともにその電力を利用して、車両が停止している場合であっても、空調を行えるようになっている。
特開2003−175720号公報
上記の特許文献1に記載された発明では、熱電モジュールに通電し、またその電極を変換することにより、暖房や冷房を行うように構成されているが、冷房と暖房とはいずれか一方を実行している際に他方は実行しないから、例えば熱電モジュールに通電して冷房を行う場合には、熱電モジュールで生じる熱を外部に放出している。そのため、廃熱回収が可能であっても、その利用効率が必ずしも高くなく、改善の余地が多分にあった。
この発明は上記の技術的課題に着目して成されたものであって、居室や車室などの居住空間のみならず各種の対象部位を加熱もしくは冷却するにあたり、エネルギーの利用効率を向上させることのできる制御装置を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため請求項1の発明は、加熱要求もしくは冷却要求の状況に応じてエネルギーを蓄えもしくは放出する手段を備えた加熱および冷却のためのエネルギー制御装置において、第1蓄熱器と、該第1蓄熱器に熱伝達可能に連結されかつ熱エネルギーと電気エネルギーとの相互の変換を行う第1熱電変換素子および第2熱電変換素子と、前記第1蓄熱器に蓄熱するように前記第1および第2の熱電変換素子のいずれか一方に通電する第1制御手段と、前記第1蓄熱器の有する熱エネルギーを電力として出力するように前記第1および第2の熱電変換素子のいずれか他方の通電を制御する第2制御手段と、前記第1蓄熱部の有する熱の利用状態を予測する予測手段と、蓄電装置と、前記予測手段で前記第1蓄熱部の有する熱の利用を中断することが予測された場合に、前記第1および第2の熱電変換素子の少なくとも一方で発電を行って前記蓄電装置に電力を蓄える第6制御手段とを備えていることを特徴とする装置である。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記第1および第2の熱電変換素子が、前記第1蓄熱器の外周部に熱伝達可能に密着して前記第1蓄熱器の外周部を覆っていることを特徴とする加熱および冷却のためのエネルギー制御装置である。
請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記第2蓄熱器の熱を利用して電力を出力可能な第3熱電変換素子が前記第2蓄熱器に熱授受可能に連結され、前記第1および第2の蓄熱器のいずれか一方で蓄熱を行うようにいずれかの熱電変換素子に通電するとともに該蓄熱に伴う他方の蓄熱器での温度差によって他のいずれかの熱電変換素子から電力を取り出す第3制御手段を更に備えていることを特徴とする加熱および冷却のためのエネルギー制御装置である。
請求項4の発明は、請求項1の発明において、前記各蓄熱器の有する熱で所定の温度制御対象部の加熱もしくは冷却を行う温度制御機構を更に備えていることを特徴とする加熱および冷却のためのエネルギー制御装置である。
請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記所定の温度制御対象部の加熱もしくは冷却を前記いずれかの蓄熱器の有する熱で行うか否かの選択を行う選択手段を更に備えていることを特徴とする加熱および冷却のためのエネルギー制御装置である。
請求項6の発明は、請求項1ないし5のいずれかの発明において、前記第1および第2の熱電変換素子の少なくともいずれかに電力を供給する電源部と、該電源部から前記いずれかの熱電変換素子に選択的に電力を供給して、少なくとも前記第1蓄熱部に蓄熱する第4制御手段を更に備えていることを特徴とする加熱および冷却のためのエネルギー制御装置である。
請求項7の発明は、請求項6の発明において、前記電源部は、機械エネルギーと熱エネルギーと光エネルギーとのいずれかを電気エネルギーに変換する回生手段と、蓄電装置とのいずれかを含むことを特徴とする加熱および冷却のためのエネルギー制御装置である。
請求項8の発明は、請求項4なし7のいずれかの発明において、前記温度制御対象部が存在している環境と前記温度制御対象部の目標温度との少なくともいずれか一方に基づいて、前記蓄熱器の少なくともいずれか一方の蓄熱量を制御する第5制御手段を更に備えていることを特徴とする加熱および冷却のためのエネルギー制御装置である。
請求項9の発明は、請求項4なし8のいずれかの発明において、前記蓄熱部もしくは前記蓄冷部との間で熱交換して昇温もしくは冷却される熱輸送媒体を更に備えていることを特徴とする加熱および冷却のためのエネルギー制御装置である。
請求項10の発明は、請求項7の発明において、冷房もしくは暖房のために前記蓄熱器または蓄冷器に予め蓄熱もしくは蓄冷するプレ空調要求の有無を判断する判断手段を更に備え、プレ空調要求があった場合には、熱エネルギーと光エネルギーとのいずれかを電気エネルギーに変換する前記回生手段によりエネルギー回生して蓄熱または蓄冷するように構成されていることを特徴とする加熱および冷却のためのエネルギー制御装置である。
請求項11の発明は、加熱要求もしくは冷却要求の状況に応じてエネルギーを蓄えもしくは放出する手段を備えた加熱および冷却のためのエネルギー制御装置において、熱エネルギーと電気エネルギーとの相互の変換を行う熱電変換素子と、前記熱電変換素子から熱エネルギーを受け取るように前記熱電変換素子に熱伝達可能に接続されかつ受け取った熱エネルギーで温度が上昇した状態を維持する蓄熱部と、前記熱電変換素子に熱エネルギーを奪われるように前記熱電変換素子に熱伝達可能に接続されかつ熱エネルギーが奪われることにより温度が低下した状態を維持する蓄冷部と、前記蓄冷部を冷却するとともに前記蓄熱部を加熱するように前記熱電変換素子に通電する第1制御手段と、前記蓄熱部と前記蓄冷部との温度差に基づいて前記熱電変換素子から電力を出力させる第2制御手段と、前記第1蓄熱部の有する熱の利用状態を予測する予測手段と、蓄電装置と、前記予測手段で前記第1蓄熱部の有する熱の利用を中断することが予測された場合に、前記第1および第2の熱電変換素子の少なくとも一方で発電を行って前記蓄電装置に電力を蓄える第6制御手段とを更に備えていることを特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、回収した熱(もしくは冷熱)を第1蓄熱器に蓄えるばかりでなく、回収もしくは発生させた電気エネルギーを各熱電変換素子によって熱エネルギーに変換しかつ第1蓄熱器に蓄えることができる。その場合、蓄熱および蓄冷のいずれも可能である。そして、いずれかの熱電変換素子に通電して暖房などの加熱を行う場合、それに伴ってその熱電変換素子で生じる冷熱を蓄えることができ、また反対に通電して冷房を行う場合には、それに伴ってその熱電変換素子で生じる熱を蓄熱できるので、無駄な放熱を回避してエネルギーの利用効率を向上させることができる。さらに、車両などの空調のための装置として用いる場合には、各熱電変換素子によって加熱もしくは冷却を行うことができるので、従来使用していたコンプレッサーを用いる必要が無くなり、装置を小型軽量化できるとともに、燃費を向上させることができる。また、熱の利用の中断が予測された場合、蓄熱部や蓄冷部の熱によって発電を行い、その電力を蓄電装置に蓄えるので、その中断中における熱の放散によるエネルギーの損失を防止もしくは抑制してエネルギーの利用効率を向上させることができる。
請求項2の発明によれば、蓄熱器を各熱電変換素子が覆って密着しているので、これらの間の熱抵抗や熱損失を低減することができる。
請求項3の発明によれば、熱電変換素子がペルチェ効果あるいはゼーベック効果を奏することに伴う加熱部および冷却部に対応して第1蓄熱部および第2蓄熱部が設けられているから、熱電変換素子での温度差を大きくして効率よく発電することができ、また通電して発熱もしくは冷却する場合には、発熱させることに伴う冷熱、および冷却することに伴う発熱を、各蓄熱部で蓄えることができ、その結果、無駄に熱を放散させることなく、エネルギー効率を向上させることができる。
請求項4の発明によれば、蓄熱部や蓄冷部の熱で温度制御対象部を加熱し、あるいは冷却する機構を備えているから、コンプレッサーや膨張弁などのヒートポンプ機構を省略してコンパクトな空調装置を得ることができる。また、内燃機関の吸気の冷却に使用すれば、内燃機関の出力を増大させることができ、さらには内燃機関の始動時の加熱に使用することにより、その暖機を早くして排ガスの悪化などの不都合を抑制できる。
請求項5の発明によれば、加熱もしくは冷却のための熱源を選択できるので、エネルギーの利用効率を向上させることができる。
請求項6の発明によれば、熱電変換素子によって電力を熱エネルギーに変化でき、そのための電源部と、電力から変換した熱を蓄熱部に選択的に蓄える制御手段とを備えているから、電力によって加熱および冷却を行うことができるとともに、余剰電力が生じた場合にはこれを熱として蓄えておくことが可能になる。
請求項7の発明によれば、その電源部が機械エネルギーと熱エネルギーと光エネルギーとのいずれかを電力に変換する回生手段を含んでいるから、回生したエネルギーによって加熱あるいは冷却を行うことができ、したがってエネルギー効率を向上させることができるとともに、車両に使用した場合には、燃費を向上させることができる。
請求項8の発明によれば、温度制御対象部の加熱あるいは冷却に必要なエネルギー量がその環境によって影響されるので、その環境に基づいて蓄熱量あるいは冷熱量を制御するように構成されており、したがって熱電変換素子を必要時のみ動作させ、換言すれば不必要に過剰に動作させないので、その耐久性を向上させることができ、併せて蓄熱量もしくは冷熱量の少なくとも不足を未然に回避し、要求に応じた加熱あるいは冷却を行うことができる。
請求項9の発明によれば、熱輸送媒体によって蓄熱部の熱あるいは蓄冷部の冷熱を取り出すことができるので、熱電変換素子によって得られた熱もしくは冷熱によって冷暖房や暖機もしくは内燃機関の吸気冷却などを行うことができ、エネルギーの利用効率を向上させることができることに加えて、従来にない加熱および冷却のためのシステムを得ることができる。
そして、請求項10の発明によれば、プレ空調の要求が有った場合には、太陽熱や太陽光あるいは適宜の箇所の余剰熱などを使用して電気エネルギーを得、これを利用して蓄熱もしくは蓄冷することができるので、車両にあっては搭乗者の居ない状態でエンジンを駆動する必要がなく、したがって好適にプレ空調を行うことができる。
さらに、請求項11の発明によれば、蓄熱部と蓄冷部との間に熱電変換素子を配置した構成であって、その熱電変換素子に通電して加熱もしくは冷却を行い、また熱電変換素子で発電させるように構成されているから、熱電変換素子での温度差を大きくして効率よく発電することができ、また通電して発熱もしくは冷却する場合には、発熱させることに伴う冷熱、および冷却することに伴う発熱を、蓄熱部および蓄冷部で蓄えることができ、その結果、無駄に熱を放散させることなく、エネルギー効率を向上させることができる。これに加えて、熱の利用の中断が予測された場合、蓄熱部や蓄冷部の熱によって発電を行い、その電力を蓄電装置に蓄えるので、その中断中における熱の放散によるエネルギーの損失を防止もしくは抑制してエネルギーの利用効率を向上させることができる。
つぎにこの発明を具体例に基づいて詳細に説明する。この発明における「加熱および冷却」の対象箇所は、居住空間に限られないのであり、温度を所定の目標温度に設定する要求のある箇所もしくは部位であれば特に限定されない。したがってこの発明は、固定設置された構造物以外に車両を対象とすることができる。
図1に車両を対象として加熱・冷却を行うように構成した例をブロック図で示してあり、その特徴的構成は、熱電変換および蓄熱もしくは蓄冷の構造にある。すなわち、図1に示すように、熱電変換素子1と、この熱電変換素子1との間で熱授受を行う蓄熱器2および蓄冷器3とが設けられている。その熱電変換素子1は、図2に示すように、P型半導体4とN型半導体5とを組み合わせたπ型構造の広く知られたものである。したがって、この熱電変換素子1は、電流を流す電極と電流の向きとを所定のコントローラ6で制御することにより、図2のA面が加熱部となるとともにB面が冷却部となり、あるいはA面が冷却部となるとともにB面が加熱部となるように構成されている。また、これらの面を適宜に加熱および冷却することにより、電力が生じ、発電機として機能する。
また、蓄熱器2は、外部から熱を受け取ってその熱エネルギーを蓄える装置であり、顕熱蓄熱器や潜熱蓄熱器を使用することができる。より具体的には、単位容積あたりの蓄熱量を多くして全体としての構成を小さくするために、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、酢酸ナトリウム三水塩などの有機化合物からなる潜熱蓄熱器が好ましく、蓄熱器として要求される性能を考慮して選択すればよい。この蓄熱器2は上記の熱電変換素子1におけるA面およびB面のうちの一方の面との間で熱伝達するように設けられている。該一方の面と蓄熱器2との間の熱抵抗は可及的に小さいことが好ましいので、蓄熱器2を前記一方の面に密着させて配置することが好ましい。しかしながら、この発明では、蓄熱器2を前記一方の面にヒートパイプやサーマルジョイントなどの熱伝導性の良好な部材を介して連結してもよい。
さらに、前記蓄冷器3は、外部に熱を奪われて熱エネルギーの低下した状態を維持する装置であり、顕熱蓄熱器や潜熱蓄熱器を使用することができる。より具体的には、単位容積あたりの蓄熱量を多くして全体としての構成を小さくするために、例えば水や塩水(ブライン)、エチレングリコールなどの有機化合物からなる潜熱蓄熱器が好ましい。この蓄冷器3は上記の熱電変換素子1におけるA面およびB面のうちの他方の面との間で熱伝達するように設けられている。該他方の面と蓄冷器3との間の熱抵抗は可及的に小さいことが好ましいので、蓄冷器3を前記他方の面に密着させて配置することが好ましい。しかしながら、この発明では、蓄冷器3を前記他方の面にヒートパイプやサーマルジョイントなどの熱伝導性の良好な部材を介して連結してもよい。
上記の蓄熱器2の外面のうち、前記熱電変換素子1に接触していない外面に、第2の熱電変換素子7が熱伝達可能に連結されている。この第2の熱電変換素子7は、原理的な構造が上述した第1の熱電変換素子1と同様の構成のものである。また一方、蓄冷器3の外面のうち、前記熱電変換素子1に接触していない外面に、第3の熱電変換素子8が熱伝達可能に連結されている。この第3の熱電変換素子8は、原理的な構造が上述した第1の熱電変換素子1あるいは第2の熱電変換素子7と同様の構成のものである。したがって蓄熱器2および蓄冷器3の外周には熱電変換素子1,7,8が密着し、これらの熱電変換素子1,7,8が蓄熱器2および蓄冷器3の外周を覆っている。そして、これらの第2および第3の熱電変換素子7,8の外周側を覆うようにケーシング9が設けられており、その全体が蓄熱・蓄冷部10を構成している。
上記の蓄熱器2および蓄冷器3に対する熱エネルギーの出し入れは、前述した熱電変換素子1,7,8の少なくともいずれかに通電して蓄熱器2を加熱するとともに蓄冷器3を冷却して行い、あるいは少なくともいずれかの熱電変換素子1,7,8を、蓄熱器2および蓄冷器3の温度差もしくはこれらと外気との温度差に基づいて発電機として機能させ、電力を取り出すことにより行う。これに替えて、もしくはこのような構成に加えて、蓄熱器2および蓄冷器3から直接熱エネルギーを取り出し、あるいはいわゆる冷熱を取り出すように構成してもよい。
例えば図3に示すように、蓄熱器2あるいは蓄冷器3の内部に、フィン11を備えたパイプ12を貫通させて、そのフィン11を備えたパイプ12の一部を、蓄熱用あるいは蓄冷用の媒体13中に埋設する。そして、そのパイプ12をポンプ14および熱交換器15に連結して循環流路を形成し、その内部に熱輸送媒体Htを循環させれば、蓄熱器2あるいは蓄冷器3と熱交換器15との間で熱を輸送し、外部に放熱して加熱し、あるいは冷却することができる。この図3に示す機構がこの発明における温度制御機構の一例である。
なお、上記の循環路に切換弁(図示せず)を設けて、加熱(暖房)と冷却(冷房)とに、単一の循環路を共用するように構成してもよい。また、上記の循環路にコンプレッサーおよび膨張弁(それぞれ図示せず)を設けてヒートポンプとして構成してもよい。このように構成した場合には、電気エネルギーをコンプレッサーによって熱エネルギーに変換し、これを蓄熱器2もしくは蓄冷器3に蓄えることが可能になる。
上記の熱交換器15は所定の温度制御対象部16に配置されている。この温度制御対象部16の具体的な例は、車両における車室の内部や家屋の内部、内燃機関の吸気路、飲料や食品の保管箇所などである。
前述した各熱電変換素子1,7,8は、これらに電力を供給し、あるいは発電した電力を蓄える電源部に電気的に接続されている。その電源部は、バッテリー17や内燃機関に付設されたオルタネータ、ハイブリッド車のモータ・ジェネレータ(それぞれ図示せず)などである。図1には、バッテリー17の例を示してある。このバッテリー17と各熱電変換素子1,7,8とは、昇降圧装置18を介して接続されている。この昇降圧装置18は、バッテリー17と各熱電変換素子1,7,8との間で電力を受け渡す場合に、それぞれに応じて電圧を設定するためのものであり、トランスやスイッチングレギュレータなどから構成されている。
図1に示す例では、電力を得るための更に他の手段が設けられている。その一例が光・熱発電素子19および熱発電素子20である。その光・熱発電素子19は例えばウィンドウガラス(図示せず)に付設されており、太陽光を電力に変化し、またその変換に伴う熱や太陽熱を電力に変換する手段である。また、熱発電素子20は、熱エネルギーを電気エネルギーに変換する素子であり、その熱エネルギーとしては、内燃機関が駆動することに起因する廃熱、排気の有する廃熱、ブレーキでの摩擦熱、ハイブリッド車のモータ・ジェネレータあるいはインバータで生じる熱、車体の有する熱などを利用できる。
これらの光・熱発電素子19および熱発電素子20は、前記昇降圧装置18を介してバッテリー17および各熱電変換素子1,7,8に電気的に接続されている。したがって、これらの光・熱発電素子19および熱発電素子20もこの発明における電源部を構成している。
エネルギーの回収・蓄積やその利用のための制御監視装置21が設けられている。この制御監視装置21は主としてデータ処理を行って適宜に指令信号を出力するものであって、マイクロコンピュータを主体として構成されている。したがって、この制御監視装置21には、上述した蓄熱器2および蓄冷器3の状態を示すデータ、各熱電変換素子1,7,8に関するデータ、バッテリー17および光・熱発電素子19ならびに熱発電素子20に関するデータが入力され、またこれらの機器や昇降圧装置18に対する指令信号を適宜に出力するように構成されている。
エネルギーの回収・蓄積および利用を効率よく行うためには、各種のデータを利用することが好ましく、そのために図1に示す例では、上記の制御監視装置21に更に他のデータが入力されている。すなわち、制御監視装置21にはエンジン制御ECU(電子制御装置)22が接続され、両者の間でデータを送受信するよう構成されている。このエンジン制御ECU22は、マイクロコンピュータを主体にして構成され、入力されたデータおよび予め記憶しているデータおよびプログラムに従って演算を行い、エンジンを制御するように構成されている。
その入力データの一つとして走行環境情報23が入力されている。その走行環境情報23は、車載のナビゲーションシステムや地上局からサインポスト(インフラ)もしくは人工衛星などを経由して得られる情報であり、具体的には、自車両が位置する地点の高度、道路勾配、その周囲の道路の勾配や渋滞の状況、走行予定路の天気や気温、湿度、カーブの度合いなどである。これらの情報に基づいて、エンジンが出力する動力に余裕動力が生じるか否かなどを判断することができる。
さらに、主として空調のためのデータが、制御監視装置21に入力されている。すなわち、外気温センサ24からの検出信号、日射センサ25からの検出信号、温度や風量を設定するエアコン操作パネル26からの信号、内気温センサ27からの検出信号、プレ空調要求スイッチ(SW)28からの信号、携帯端末29からの信号(主としてプレ空調設定信号)などが入力されている。
つぎに上述した装置における蓄熱および蓄冷の作用について説明する。図4は上述した蓄熱・蓄冷部10における蓄熱器2および蓄冷器3と各熱電変換素子1,7,8との相対関係を模式的に示しており、(A)は冷房のために駆動している状態、(B)は暖房のために駆動している状態を示している。なお、図4で矢印の向きは、電流の向きを示している。
冷房の際には、図4の(A)に示すように、蓄冷器3で熱を奪って空気を冷却するから、第1および第3の熱電変換素子1,8によって蓄冷器3の熱エネルギーを低下させるように動作させる。すなわち、第3の熱電変換素子8には、蓄冷器3に熱伝達可能に連結されている部分が冷却部となり、これとは反対側が加熱部となるように電流を流す。そのための電源は、上述したバッテリー17および光・熱発電素子19ならびに熱発電素子20のいずれかである。また、同様に、第1の熱電変換素子1には、蓄冷器3に熱伝達可能に連結されている部分が冷却部となり、これとは反対側(蓄熱器2側)が加熱部となるように電流を流す。
したがって第3の熱電変換素子8では、蓄冷器3側が冷却部となって蓄冷器3から熱を奪い、蓄冷器3を冷却し、またこれと反対側が加熱部となって熱を外気に放出する。また、第1の熱電変換素子1では、蓄冷器3側が冷却部となって蓄冷器3から熱を奪い、これとは反対側が加熱部となって蓄熱器2を加熱し、ここに熱エネルギーを蓄える。その結果、蓄冷器3の温度が低下し、いわゆる冷熱が蓄えられるので、これを利用して冷房が行われる。具体的には、図3に示すパイプ12内に流す熱輸送媒体Htが冷却され、温度の低下した熱輸送媒体Htが熱交換器15で周囲の空気と熱交換して空気を冷却する。
上述したように蓄熱器2は、第1の熱電変換素子1から熱を受けてその温度が上昇する。その熱は、エンジンの暖機などに使用することができる。また、第2の熱電変換素子7は、蓄熱器2に連結されている箇所の温度が高くなり、これとは反対側が相対的に低温となるので、余剰の熱エネルギーによって発電し、バッテリー17に充電する。
冬季の暖房を行う場合には、図4の(B)に示すように、上述した冷房の場合とは反対に動作させる。すなわち、暖房の際には、蓄熱器2から熱を放出して空気を加熱するから、第1および第2の熱電変換素子1,7によって蓄熱器2の熱エネルギーを増大させるように動作させる。すなわち、第2の熱電変換素子7には、蓄熱器2に熱伝達可能に連結されている部分が加熱部となり、これとは反対側が冷却部となるように電流を流す。そのための電源は、上述したバッテリー17および光・熱発電素子19ならびに熱発電素子20のいずれかである。また、同様に、第1の熱電変換素子1には、蓄熱器2に熱伝達可能に連結されている部分が加熱部となり、これとは反対側(蓄冷器3側)が冷却部となるように電流を流す。
したがって第2の熱電変換素子7では、蓄熱器2側が加熱部となって蓄熱器2に熱を伝達して蓄え、またこれと反対側が冷却部となって外気から熱を奪う。また、第1の熱電変換素子1では、蓄熱器2側が加熱部となって蓄熱器2に熱を蓄え、これとは反対側が冷却部となって蓄冷器3にいわゆる冷熱を蓄える。その結果、蓄熱器2の温度が高くなり、またその熱エネルギーが増大するので、これを利用して暖房が行われる。具体的には、図3に示すパイプ12内に流す熱輸送媒体Htが加熱され、温度の上昇した熱輸送媒体Htが熱交換器15で周囲の空気と熱交換して空気を加熱する。
一方、蓄冷器3は、第1の熱電変換素子1に熱を奪われてその温度が低下する。したがって蓄冷器3をエンジンの吸気の冷却などに使用することができる。また、第3の熱電変換素子8は、蓄冷器3に連結されている箇所の温度が低くなり、これとは反対側が相対的に高温となるので、余剰の熱エネルギーによって発電し、バッテリー17に充電する。
以上説明したように、上記の制御装置によれば、冷房のために冷却することにより生じた熱エネルギーを蓄熱器2によって回収し、さらには電力に変化してバッテリー17に蓄えることができ、また反対に暖房のために加熱することにより生じた低温状態すなわち冷熱を蓄冷器3によって回収し、さらには外気との温度差に基づいて発電してバッテリー17に電力として蓄えることができる。そのため、外部に放出してしまうエネルギー量を削減し、エネルギーの利用効率を向上させることができる。また、車両の場合、エンジンで生じる熱エネルギーや太陽光あるいは太陽熱として車両に加えられるエネルギー、さらには車両の減速に伴うエネルギーを回生するので、この点でもエネルギーの利用効率を向上させることができる。
この発明の装置は、蓄熱器2あるいは蓄冷器3を備えているから、冷房あるいは暖房の開始時に、その蓄えたエネルギーを利用して急速冷房や急速暖房を行うことができる。図5にその制御例をフローチャートで示してある。先ず、プレ空調の要求情報を読み込む。すなわち、前述したプレ空調要求スイッチ(SW)28による情報を読み込み(ステップS1)、またプレ空調の設定を行う携帯端末29による情報を読み込む(ステップS2)。これらの情報に基づいてプレ空調の要求が有るか否かが判断される(ステップS3)。ここでプレ空調とは、冷房や暖房に備えて熱エネルギーあるいは電気エネルギーを蓄えておく制御もしくは操作である。したがって、その要求がないことによりステップS3で否定的に判断された場合には、特に制御を行うことなくこのルーチンを一旦終了する。
これに対してプレ空調の要求があることによりステップS3で肯定的に判断された場合には、外気温センサ24からの情報および日射センサ25からの情報ならびに内気温センサ27からの情報を読み込む(ステップS4)。これは、要求されている空調温度を達成するために必要な熱量を求めるためである。
その後、要求されている空調が冷房か否かが判断される(ステップS5)。この判断は、目標温度と内気温センサ27で検出した温度との差に基づいて判断することができ、あるいはエアコン操作パネル26での操作内容に基づいて判断することができる。冷房が要求されていることによりステップS5で肯定的に判断された場合には、光・熱発電素子19での発電状態に関する情報や熱発電素子20での発電状態に関する情報および第2の熱電変換素子7での発電に関する情報が読み込まれる(ステップS6)。すなわち、太陽エネルギーなどの外部からのエネルギーによる発電や廃熱を熱源とする発電の状態が検出される。
これらの情報に基づいて発電量が有るか否かが判断される(ステップS7)。太陽光もしくは太陽熱あるいは廃熱による発電量がないこともしくは少ないことによりステップS7で否定的に判断された場合には、特に制御を行うことなくこのルーチンを一旦終了する。エネルギー回収できないからである。これに対してステップS7で肯定的に判断されれば、第1および第3の熱電変換素子1,8に対して、前記蓄冷器3から熱を奪うように通電(駆動)し、併せてその蓄冷のための電流制御を行うように昇降圧装置18に指示を出力する(ステップS8)。その場合、電源としてはバッテリー17や各発電素子19,20などを使用でき、さらに余分な電力は、昇降圧装置18を介してバッテリー17に充電する。したがって蓄冷器3に十分な冷熱が蓄えられ、冷房の開始時には、要求に応じて急速冷房を行うことができる。その熱エネルギーは、太陽エネルギーや廃熱であるから、車両の燃費が悪化するなどのことはない。
一方、ステップS5で否定的に判断された場合、要求されている空調が暖房か否かが判断される(ステップS9)。この判断は、冷房の判断と同様にして行うことができる。このステップS9で否定的に判断された場合には、空調を行う必要がないので、特に制御を行うことなくこのルーチンを一旦終了する。
暖房が要求されていることによりステップS9で肯定的に判断された場合には、光・熱発電素子19での発電状態に関する情報や熱発電素子20での発電状態に関する情報および第3の熱電変換素子8での発電に関する情報が読み込まれる(ステップS10)。すなわち、太陽エネルギーなどの外部からのエネルギーによる発電や廃熱を熱源とする発電の状態が検出される。
これらの情報に基づいて発電量が有るか否かが判断される(ステップS11)。これは、前述したステップS7での判断と同様の判断ステップである。このステップS11で否定的に判断された場合には、特に制御を行うことなくこのルーチンを一旦終了する。エネルギー回収できないからである。これに対してステップS11で肯定的に判断されれば、第1および第2の熱電変換素子1,7に対して、前記蓄冷器3から熱を奪うように通電(駆動)し、併せて余分な電力は、昇降圧装置18を介してバッテリー17に充電する(ステップS12)。したがって蓄熱器2に十分な熱が蓄えられ、暖房の開始時には、要求に応じて急速暖房を行うことができる。その熱エネルギーは、太陽エネルギーや廃熱であるから、車両の燃費が悪化するなどのことはない。
ところで前述した図1に示す構成では、外気温センサ24や日射センサ25および内気温センサ27などを備え、さらに走行環境情報23を得るように構成されているので、これらの情報やエアコン操作パネル26で設定された目標温度などに基づいて、空調に必要な熱量を求めることができる。その必要熱量を大きくは超えない範囲でエネルギーを蓄積すれば、装置の過剰な駆動を抑制することができる。
図6は熱電変換素子1,7,8などの装置の過剰な駆動を抑制するプロセスを組み込んだ制御例を示しており、ここに示すルーチンは、図5に示すルーチンのステップS4とステップS5との間に以下に述べるステップS41ないしステップS44を組み込んだものである。すなわち前述したステップS4に続くステップS41では、走行環境情報23が読み込まれる。そして、その走行環境情報23を含む各種の情報に基づいて、冷房および暖房に必要な熱量が算出される(ステップS42)。その走行環境情報23には、高度や湿度あるいは降雨の有無などを含み、さらには現在地以外にその周囲や走行予定路の情報を含むから、これらの情報を加味して必要熱量が求められている。
ついで、蓄熱器2および蓄冷器3の蓄積熱量などの情報が読み込まれる(ステップS43)。そして、ステップS42で算出された必要熱量とステップS43で求められた蓄熱量とが比較される(ステップS44)。すなわち、必要熱量が蓄熱量より多いか否かが判断される。このステップS44で否定的に判断された場合、すなわち蓄熱量が必要熱量以上の場合には、このルーチンを一旦終了する。すなわち、加熱のため、あるいは冷却のための熱量が既に蓄えられているので、それ以上に蓄熱する必要がないからである。したがって、蓄熱・蓄冷部10や各発電素子19,20などが停止され、装置が不必要に駆動されたり、それに伴って耐久性が低下するなどの不都合が回避もしくは抑制される。
なお、ステップS44で肯定的に判断された場合には、蓄熱量が必要熱量に対して不足していることになるので、前述したステップS5ないしステップS12に進んで、可能な蓄熱を実行する。
つぎにこの発明に係る上記の制御装置による更に他の制御例について説明する。図7ないし図9はその制御例を説明するためのフローチャートであって、ここに示す例は、動力源としてのエンジンの動作状態を更に加味して蓄熱・蓄冷の制御を行うように構成した例である。先ず、エンジンが作動しているか否かが判断される(ステップS101)。このステップS101で肯定的に判断されれば、エンジンがアイドリング状態にあるか、あるいは車両が走行しているかのいずれかであり、したがって一般的には搭乗者が居ることになる。その場合、エアコン操作パネル26を操作することによる設定情報が読み込まれ(ステップS102)、その情報に基づいて冷房要求が有るか否かが判断される(ステップS103)。
冷房要求があることによりステップS103で肯定的に判断された場合には、外気温センサ24および日射センサ25ならびに内気温センサ27からの情報が読み込まれる(ステップS104)。また、蓄熱器2の熱量情報および蓄冷器3の冷熱量情報が読み込まれる(ステップS105)。さらに、これに続くステップS106では走行環境情報23が読み込まれるとともに、ステップS107ではバッテリー17の充電状態(SOC:State of Charge)などの情報が読み込まれ、そしてステップS108では前述した光・熱発電素子19および熱発電素子20による発電量の情報が読み込まれる。
これらの読み込んだ情報に基づいて、先ず、蓄冷器3に余剰冷熱が無いか否かが判断される(ステップS109)。蓄冷器3にいわゆる冷熱が十分に蓄積されていないことによりステップS109で肯定的に判断された場合、前述した第3の熱電変換素子8を駆動して第3の熱電変換素子8に冷熱を蓄える指示を出力し、併せてそれに伴う昇降圧装置18に対する指示を出力する(ステップS110)。その場合、電源としてはバッテリー17や各発電素子19,20などを使用でき、さらに余分な電力は、昇降圧装置18を介してバッテリー17に充電する。
こうして蓄冷を行うことによりステップS109で否定的に判断された場合、すなわち蓄冷器3の冷熱に余裕ができた場合、蓄熱器2での蓄熱に余力(余裕)があるか否かが判断される(ステップS111)。前述したように、蓄熱・蓄冷部10では、第1の熱電変換素子1を駆動して蓄冷器3に冷熱を蓄える場合、冷却部とは反対側が加熱部となり、その加熱部の熱を蓄熱器2で受け取るようになっている。したがってエネルギーの利用効率を高くするためには、第1の熱電変換素子1による蓄熱の際には、蓄熱器2で熱を受容することが好ましい。そのために、ステップS111において、蓄熱器2によって熱を受容できるか否かを判断している。
したがって、ステップS111で肯定的に判断された場合には、第1の熱電変換素子1を駆動して蓄冷器3に冷熱を蓄え、同時に蓄熱器2に蓄熱するように指示を出力し、またそのような動作を行うように昇降圧装置18に指示を出力する(ステップS112)。このステップS112の制御を、蓄熱器2の蓄熱余力が無くなるまで継続し、その結果、ステップS111で否定的に判断された場合には、蓄熱器2に余剰熱があるか否かが判断される(ステップS113)。この余剰熱とは、蓄熱器2の蓄熱量のうち予め定めたしきい値もしくは必要熱量を超えた分の熱量である。
このステップS113で肯定的に判断された場合には、当面、熱として使用することのないエネルギーがあることになるので、その余剰熱によって前述した第2の熱電変換素子7を駆動して電力を生じさせ、その電力をバッテリー17に充電するように昇降圧装置18に指示を出力する(ステップS114)。熱エネルギーは放熱によって逸散し易いが、電力の形態でバッテリー17に蓄えることにより、損失を抑制することができる。なお、ステップS113で否定的に判断された場合には、特に制御を行うことなく一旦このルーチンを終了する。
一方、上記のステップS103で否定的に判断された場合、すなわち冷房要求がない場合には、図8に示すステップS115に進み、暖房要求が有るか否かが判断される。このステップS115で否定的に判断された場合には、冷房および暖房のいずれも行う必要がないので、一旦このルーチンを終了する。これに対して暖房要求があることによりステップS115で肯定的に判断された場合には、上述した冷房要求がある場合と同様に各種の情報が読み込まれる。すなわち、外気温センサ24および日射センサ25ならびに内気温センサ27からの情報(ステップS116)、蓄熱器2の熱量情報および蓄冷器3の冷熱量情報(ステップS117)、走行環境情報23(ステップS118)、バッテリー17の充電状態(SOC:State of Charge)などの情報(ステップS119)、光・熱発電素子19および熱発電素子20による発電量の情報(ステップS120)が、それぞれ読み込まれる。
ついで、蓄冷器3に余剰冷熱があるか否かが判断される(ステップS121)。すなわち、蓄冷器3に蓄えてある冷熱のうち空調以外に使用できる冷熱があるか否かが判断される。このステップS121で肯定的に判断された場合には、前述した第3の熱電変換素子8を蓄冷器3の冷熱で発電機として動作させ、その電力をバッテリー17に充電するべく昇降圧装置18に指示を出力する(ステップS122)。
このようにして余剰冷熱を電力に変化してバッテリー17に蓄え、その結果、余剰冷熱が無くなってステップS121で否定的に判断された場合には、蓄熱器2に蓄熱余力があるか否かが判断される(ステップS123)。これは、蓄熱器2に更に蓄熱できる状態か否かの判断であり、その判断結果が肯定的であれば、蓄熱器2を加熱するように第1の熱電変換素子1を駆動し、またそのために昇降圧装置18を駆動する指示が出力される(ステップS124)。その場合の電源は、バッテリー17や各発電素子19,20のいずれであってもよい。
蓄熱器2に蓄熱を行うことによりその蓄熱余力が無くなるとステップS123で否定的に判断される。その場合は、蓄熱器2に余剰熱がないか否かが判断される(ステップS125)。このステップS125で肯定的に判断された場合には、蓄熱器2を加熱するように第2の熱電変換素子7を駆動し、またそのように電流を制御するように昇降圧装置18に指示信号を出力する(ステップS126)。その結果、蓄熱器2に余剰熱が生じた場合には、一旦このルーチンを終了する。
上述したように、冷房要求あるいは暖房要求がある場合、蓄熱量や蓄冷量の情報を参照して可能な範囲で多量の蓄熱および蓄冷を行う。また、余剰分は、電力に変換してバッテリー17に蓄える。そのため、外部に放出してしまうエネルギー量が少なくなり、エネルギー効率を向上させることができる。なお、冷房や暖房は、上述のようにして蓄えられた冷熱もしくは熱を、蓄冷器3や蓄熱器2から熱輸送媒体Htによって取り出し、その熱によって室内空気などを冷却もしくは加熱することにより実行される。
ところで図7に示すステップS101で否定的に判断された場合、すなわちエンジンが停止していることが判断された場合、図9に示すステップS127に進み、車両が目的地に到達したか否かが判断される。これは、ナビゲーションシステムで目的地を設定してある場合には、ナビゲーションシステムによる情報に基づいて行うことができ、あるいはナビゲーションシステムによる情報を利用できる。
このステップS127で否定的に判断された場合には、エンジンの再始動の可能性が無いか否かが判断される(ステップS128)。この判断は、例えばキー(図示せず)が抜き取られたこと、運転者が座席から離れたことなどによって判断することができる。再始動の可能性があることによりステップS128で否定的に判断された場合には、一旦このルーチンを終了する。前述した図7あるいは図8に示すルーチンが実行されるからである。
ステップS127で肯定的に判断された場合、およびステップS128で肯定的に判断された場合には、エンジンがしばらくの間、停止状態に維持されることになるので、放熱による損失を防止するために以下の制御が実行される。先ず、外気温センサ24および日射センサ25ならびに内気温センサ27からの情報(ステップS129)、蓄熱器2の熱量情報および蓄冷器3の冷熱量情報(ステップS130)、バッテリー17の充電状態(SOC:State of Charge)などの情報(ステップS131)、光・熱発電素子19および熱発電素子20による発電量の情報(ステップS132)が、それぞれ読み込まれる。これは、前述した冷房の場合や暖房の場合と同様である。
読み込まれたこれらの情報に基づいて、光・熱発電素子19あるいは熱発電素子20に発電量があるか否かが判断される(ステップS133)。このステップS133で否定的に判断された場合には、太陽光や太陽熱あるいは廃熱による電気エネルギーが無いことになるので、特に制御を行うことなく一旦このルーチンを終了する。
これに対してステップS133で肯定的に判断された場合には、エネルギーの回収と保存とを行う。すなわち、蓄冷器3に余剰冷熱があるか否かが判断される(ステップS134)。また、蓄熱器2に余剰熱があるか否かが判断される(ステップS135)。これらいずれのステップにおいても肯定的に判断された場合には、第1の熱電変換素子1の一方の面が高温部となり、これとは反対側の面が低温部となるから、第1の熱電変換素子1を発電機として機能させ、その電力をバッテリー17に充電するように昇降圧装置18に指示を出力する(ステップS136)。
このようにして蓄熱器2の熱を使用して電力を発生させることにより蓄熱器2の余剰熱が無くなると、ステップS135で否定的に判断される。その場合、蓄冷器3の冷熱を発電に利用できるので、蓄冷器3に熱伝達可能に連結されている第3の熱電変換素子8を発電駆動し、またその電力をバッテリー17に充電するように昇降圧装置18に指示を出力する(ステップS137)。
これに対して蓄冷器3の余剰冷熱が無くなってステップS134で否定的に判断された場合には、蓄熱器2に余剰熱があるか否かが判断される(ステップS138)。このステップS138で肯定的に判断された場合には、その熱を利用して発電することができるので、蓄熱器2に熱伝達可能に連結されている第2の熱電変換素子7を発電駆動し、またその電力をバッテリー17に充電するように昇降圧装置18に指示を出力する(ステップS139)。なお、ステップS138で否定的に判断された場合には、電力として回収できる熱量がないので、特に制御を行うことなく一旦このルーチンを終了する。
したがって、上記のように制御することにより、車両が長期に亘って停止する場合、熱の形でエネルギーを蓄えておかずに、電力の形でバッテリー17に充電しておくので、エネルギーの逸失を抑制できるとともに、バッテリー17の電力を使用したエンジンの再始動性が向上する。
ここで、上記の具体例とこの発明のと関係を簡単に説明すると、請求項1における第1蓄熱器には前記蓄熱器2もしくは蓄冷器3が相当し、また第2熱電変換素子には、図1に示す第2もしくは第3の熱電変換素子7,8が相当し、さらに第1および第2の各制御種手段には、ステップS8もしくはステップS12が相当する。請求項3における第2蓄熱器には、図1に示す蓄熱器2あるいは蓄冷器3が相当し、第3制御手段には、ステップS114、ステップS122、ステップS136、ステップS137、ステップS139が相当する。さらに請求項7における第4制御手段には、ステップS114、ステップS122、ステップS136、ステップS137、ステップS139が相当する。またさらに、請求項8の回生手段には、光・熱発電素子19および熱発電素子20が相当し、蓄電装置にはバッテリー17が相当する。請求項9における第5制御手段には、ステップS8、ステップS12、ステップS110、ステップS112が相当する。請求項10における予測手段には、ステップS127およびステップS128が相当し、第6制御手段には、ステップS136、ステップS137、ステップS139が相当する。そして、請求項12の判断手段には、ステップS3が相当する。
なお、この発明は、上述した具体例に限定されないのであって、蓄熱器や蓄冷器の余剰熱を電力に変化して保存するタイミングは、エンジンの停止後、再始動の可能性が無いとき以外に、予め定めた一定時間毎であってもよい。また、この発明の装置は、コンプレッサー、凝縮器、膨張弁などを有する従来のヒートポンプと組み合わせて構成することができ、その場合、冷媒の加熱や冷却、あるいは冷媒からの熱回収を上記の蓄熱器や蓄冷器あるいは熱電変換素子によって行うように構成すればよい。
この発明に係る装置の全体的な構成を模式的に示すブロック図である。 その熱電変換素子の原理的な構成を示す模式図である。 蓄熱器もしくは蓄冷器と熱輸送媒体との間で熱交換するための機構の一例を模式的に示す断面図である。 図1に示す蓄熱・蓄冷部の冷房時と暖房時との動作を説明するためのブロック図である。 この発明の装置による制御の一例を説明するためのフローチャートである。 この発明の装置による制御の他の例を説明するためのフローチャートである。 この発明の装置による制御の更に他の例を説明するためのフローチャートの一部を示す図である。 この発明の装置による制御の更に他の例を説明するためのフローチャートの他の一部を示す図である。 この発明の装置による制御の更に他の例を説明するためのフローチャートの更に他の一部を示す図である。
符号の説明
1,7,8…熱電変換素子、 2…蓄熱器、 3…蓄冷器、 10…蓄熱・蓄冷部、 16…温度制御対象部、 17…バッテリー、 18…昇降圧装置、 19…光・熱発電素子、 20…熱発電素子、 21…制御監視装置、 23…走行環境情報、 24…外気温センサ、 25…日射センサ、 26…エアコン操作パネル、 27…内気温センサ、 28…プレ空調要求スイッチ、 29…携帯端末、 Ht…熱輸送媒体。

Claims (11)

  1. 加熱要求もしくは冷却要求の状況に応じてエネルギーを蓄えもしくは放出する手段を備えた加熱および冷却のためのエネルギー制御装置において、
    第1蓄熱器と、
    該第1蓄熱器に熱伝達可能に連結されかつ熱エネルギーと電気エネルギーとの相互の変換を行う第1熱電変換素子および第2熱電変換素子と、
    前記第1蓄熱器に蓄熱するように前記第1および第2の熱電変換素子のいずれか一方に通電する第1制御手段と、
    前記第1蓄熱器の有する熱エネルギーを電力として出力するように前記第1および第2の熱電変換素子のいずれか他方の通電を制御する第2制御手段と、
    前記第1蓄熱部の有する熱の利用状態を予測する予測手段と、
    蓄電装置と、
    前記予測手段で前記第1蓄熱部の有する熱の利用を中断することが予測された場合に、前記第1および第2の熱電変換素子の少なくとも一方で発電を行って前記蓄電装置に電力を蓄える第6制御手段と
    を備えていることを特徴とする加熱および冷却のためのエネルギー制御装置。
  2. 前記第1および第2の熱電変換素子が、前記第1蓄熱器の外周部に熱伝達可能に密着して前記第1蓄熱器の外周部を覆っていることを特徴とする請求項1に記載の加熱および冷却のためのエネルギー制御装置。
  3. 前記第2蓄熱器の熱を利用して電力を出力可能な第3熱電変換素子が前記第2蓄熱器に熱授受可能に連結され、
    前記第1および第2の蓄熱器のいずれか一方で蓄熱を行うようにいずれかの熱電変換素子に通電するとともに該蓄熱に伴う他方の蓄熱器での温度差によって他のいずれかの熱電変換素子から電力を取り出す第3制御手段を更に備えていることを特徴とする請求項1に記載の加熱および冷却のためのエネルギー制御装置。
  4. 記各蓄熱器の有する熱で所定の温度制御対象部の加熱もしくは冷却を行う温度制御機構を更に備えていることを特徴とする請求項1に記載の加熱および冷却のためのエネルギー制御装置。
  5. 記所定の温度制御対象部の加熱もしくは冷却を前記いずれかの蓄熱器の有する熱で行うか否かの選択を行う選択手段を更に備えていることを特徴とする請求項4に記載の加熱および冷却のためのエネルギー制御装置。
  6. 記第1および第2の熱電変換素子の少なくともいずれかに電力を供給する電源部と、該電源部から前記いずれかの熱電変換素子に選択的に電力を供給して、少なくとも前記第1蓄熱部に蓄熱する第4制御手段を更に備えていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の加熱および冷却のためのエネルギー制御装置。
  7. 記電源部は、機械エネルギーと熱エネルギーと光エネルギーとのいずれかを電気エネルギーに変換する回生手段と、蓄電装置とのいずれかを含むことを特徴とする請求項6に記載の加熱および冷却のためのエネルギー制御装置。
  8. 記温度制御対象部が存在している環境と前記温度制御対象部の目標温度との少なくともいずれか一方に基づいて、前記蓄熱器の少なくともいずれか一方の蓄熱量を制御する第5制御手段を更に備えていることを特徴とする請求項4ないし7のいずれかに記載の加熱および冷却のためのエネルギー制御装置。
  9. 記蓄熱部もしくは前記蓄冷部との間で熱交換して昇温もしくは冷却される熱輸送媒体を更に備えていることを特徴とする請求項4なし8のいずれかに記載の加熱および冷却のためのエネルギー制御装置。
  10. 冷房もしくは暖房のために前記蓄熱器または蓄冷器に予め蓄熱もしくは蓄冷するプレ空調要求の有無を判断する判断手段を更に備え、プレ空調要求があった場合には、熱エネルギーと光エネルギーとのいずれかを電気エネルギーに変換する前記回生手段によりエネルギー回生して蓄熱または蓄冷するように構成されていることを特徴とする請求項7に記載の加熱および冷却のためのエネルギー制御装置。
  11. 加熱要求もしくは冷却要求の状況に応じてエネルギーを蓄えもしくは放出する手段を備えた加熱および冷却のためのエネルギー制御装置において、
    熱エネルギーと電気エネルギーとの相互の変換を行う熱電変換素子と、
    前記熱電変換素子から熱エネルギーを受け取るように前記熱電変換素子に熱伝達可能に接続されかつ受け取った熱エネルギーで温度が上昇した状態を維持する蓄熱部と、
    前記熱電変換素子に熱エネルギーを奪われるように前記熱電変換素子に熱伝達可能に接続されかつ熱エネルギーが奪われることにより温度が低下した状態を維持する蓄冷部と、
    前記蓄冷部を冷却するとともに前記蓄熱部を加熱するように前記熱電変換素子に通電する第1制御手段と、
    前記蓄熱部と前記蓄冷部との温度差に基づいて前記熱電変換素子から電力を出力させる第2制御手段と、
    前記第1蓄熱部の有する熱の利用状態を予測する予測手段と、
    蓄電装置と、
    前記予測手段で前記第1蓄熱部の有する熱の利用を中断することが予測された場合に、前記第1および第2の熱電変換素子の少なくとも一方で発電を行って前記蓄電装置に電力を蓄える第6制御手段と
    を更に備えていることを特徴とする加熱および冷却のためのエネルギー制御装置。
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