JP4983751B2 - 燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の各気筒に設置された燃料噴射弁の燃料噴射を制御する燃料噴射制御装置に関する。
従来、例えばコモンレール式の燃料噴射システムにおいては、内燃機関の主なトルクを生成するメイン噴射による燃焼騒音を低減するために、メイン噴射の前に微少量のパイロット噴射を実施することが知られている。しかし、パイロット噴射の噴射量は微少量であるため、燃料噴射弁の噴射特性の経時変化等により指令噴射量に対して実際の実噴射量が変化すると、パイロット噴射による燃焼騒音の低減効果を十分に発揮することができなくなる。
そこで、特許文献1では、内燃機関に加わる負荷が低くほぼ無負荷とみなせるアイドル運転状態において、気筒間の回転速度変動を平滑化する噴射補正量と、アイドル運転時における目標回転速度にエンジン回転速度を保持する噴射補正量とを算出し、パイロット噴射に相当する微少噴射量を学習している。無負荷のアイドル運転状態においては、内燃機関に加わる負荷を考慮することなく微少噴射量を学習できる。
しかしながら、特許文献1においては、ほぼ無負荷のアイドル運転状態において噴射量学習を実施することを前提としているので、内燃機関に負荷が加わる運転状態において噴射量学習を適切に実施することは困難である。
また、内燃機関に負荷が加わっている運転状態と同程度の噴射量でアイドル運転時に噴射量学習を実施しようとすると、エンジン回転数がアイドル回転数領域から逸脱して増加するとともにエンジン音が大きくなり違和感を生じるので、アイドル運転時において微少噴射量よりも噴射量の多い噴射領域について学習することは不適切である。
したがって、微少噴射量よりも噴射量の多い噴射領域については、内燃機関に負荷が加わり微少噴射量よりも多くの燃料を噴射する運転状態において学習する必要がある。内燃機関に負荷が加わる状態で噴射量学習を実施する場合、例えば、負荷に抗してエンジン回転数を所望の状態に保持するために燃料噴射弁が実際に噴射する実噴射量と、そのときに燃料噴射弁に指令する指令噴射量との差を算出することが考えられる。
特開2003−254139号公報
ただし、エンジン回転数を所望の状態に保持するために燃料噴射弁が実際に噴射する実噴射量は内燃機関に加わる負荷に応じて変化するので、内燃機関に負荷が加わっている状態で実噴射量を検出することは困難である。
また、内燃機関に加わる負荷は、例えば負荷が加わることにより生じるクランクシャフト等の歪みを検出する歪みセンサにより検出できる。しかしながら、内燃機関に加わる負荷を検出するために、負荷の大きさに応じた歪みを検出する歪みセンサを新たに設置しなければならないという問題がある。
内燃機関に負荷が加わっている状態で、負荷を検出するか、あるいは燃料噴射弁の実噴射量を検出するために生じる上記問題は、噴射量学習に限らず、負荷または実噴射量に基づいて燃料噴射制御を実施したい場合に生じる。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、内燃機関に負荷が加わっている状態で、新たにセンサを設置することなく負荷を検出するか、あるいは燃料噴射弁の実噴射量を検出する燃料噴射制御装置を提供することを目的とする。
内燃機関の運転中に、各気筒に設置された燃料噴射弁の燃料噴射を停止すると、内燃機関に加わる負荷のために該当気筒においてエンジン回転数が低下する。そして、燃料噴射を停止したことにより低下するエンジン回転数の低下量は内燃機関に加わる負荷の大きさに応じて変化する。
そこで、請求項1から3に記載の発明によると、燃料噴射弁が燃料噴射を停止することにより低下する内燃機関の回転数の低下量に基づいて内燃機関に加わる負荷を負荷検出手段が検出し、負荷検出手段が負荷を検出するために、内燃機関の運転中に少なくとも一つの燃料噴射弁の燃料噴射を噴射制御手段が停止する。
内燃機関の回転数の低下量は、内燃機関の回転数に応じた信号を出力する回転数センサの出力信号に基づいて検出できる。エンジン回転数センサは、エンジン運転状態を検出するために通常設置されている基本的なセンサであるから、内燃機関に加わる負荷を検出するセンサを新たに設置することなく、燃料噴射弁の燃料噴射を停止したことにより低下した内燃機関の回転数の低下量に基づいて内燃機関に加わる負荷を検出できる。
請求項2に記載の発明によると、噴射制御手段は、燃料噴射を停止する燃料噴射弁以外の他の燃料噴射弁の噴射量を制御して内燃機関の出力の低下を防止する。
このように、内燃機関に加わる負荷を検出するために燃料噴射弁の燃料噴射を停止しても内燃機関の出力の低下を防止するので、負荷を検出するときに内燃機関の出力が低下することによる違和感を防止できる。
ところで、内燃機関に負荷が加わっている状態で内燃機関の回転が一定に保持されている場合、内燃機関の出力と内燃機関に加わっている負荷とは釣り合っている。そして、内燃機関の出力は燃料噴射弁の噴射量に応じて変化する。
そこで、請求項3に記載の発明によると、噴射制御手段は、負荷検出手段が内燃機関に加わる負荷を検出した後、内燃機関の少なくとも1気筒の回転を一定に保持するように該当気筒に設置されている燃料噴射弁の噴射量を調整し、回転を一定に保持されている該当気筒に設置されている燃料噴射弁が実際に噴射している実噴射量を、負荷検出手段が検出した負荷に基づいて実噴射量検出手段が検出する。
これにより、実噴射量を検出するセンサを新たに設置することなく、回転数センサの出力信号から検出した内燃機関の回転数の低下量に基づいて内燃機関に加わる負荷を検出し、検出した負荷に基づいて燃料噴射弁の実噴射量を検出できる。
請求項4に記載の発明によると、内燃機関の少なくとも1気筒の回転を一定に保持するように該当気筒に設置されている燃料噴射弁の噴射量を噴射制御手段が調整し、回転を一定に保持されている該当気筒に設置されている燃料噴射弁が実際に噴射している実噴射量を、負荷検出手段が検出する負荷に基づいて実噴射量検出手段が検出する。
これにより、内燃機関に加わる負荷が検出できれば、負荷に基づいて燃料噴射弁の実噴射量を検出できる。
請求項5に記載の発明によると、回転を一定に保持されている該当気筒に設置されている燃料噴射弁に対して、実噴射量検出手段が検出する実噴射量と噴射制御手段が指令している指令噴射量との差に基づいて噴射量補正手段が噴射量を補正する。
これにより、内燃機関に加わる負荷に基づいて検出した燃料噴射弁の実噴射量に基づいて、内燃機関に負荷が加わっている状態で噴射量を学習できる。
請求項6に記載の発明によると、回転を一定に保持されている該当気筒に設置されている燃料噴射弁に対して、実噴射量検出手段が検出する実噴射量と噴射制御手段が指令している指令噴射量との差に基づいて異常検出手段が異常を検出する。
これにより、内燃機関に加わる負荷に基づいて検出した燃料噴射弁の実噴射量に基づいて、内燃機関に負荷が加わっている状態で燃料噴射弁の異常を検出できる。
請求項7に記載の発明によると、請求項5または6において、噴射制御手段は、複数の気筒の回転を一定に保持するように該当気筒に設置されている燃料噴射弁の噴射量を調整する。
このように、複数の気筒の回転を一定に保持することにより、回転を一定に保持された複数の気筒について、噴射量補正または異常検出をまとめて実施できる。その結果、全気筒の燃料噴射弁に対する噴射量補正または異常検出に要する時間を短縮できる。
尚、本発明に備わる複数の手段の各機能は、構成自体で機能が特定されるハードウェア資源、プログラムにより機能が特定されるハードウェア資源、またはそれらの組み合わせにより実現される。また、これら複数の手段の各機能は、各々が物理的に互いに独立したハードウェア資源で実現されるものに限定されない。
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
本実施形態の燃料噴射システム10は、例えば、自動車用の6気筒のディーゼルエンジン(以下、単に「エンジン」ともいう。)の各気筒に燃料を噴射するためのものであり、コモンレール20に燃料を供給する高圧ポンプ14と、高圧燃料を蓄えるコモンレール20と、コモンレール20から供給される高圧燃料をエンジンの各気筒に噴射する燃料噴射弁30と、本システムを制御する電子制御装置(ECU:Electronic Control Unit)40とを備える。高圧ポンプ14には、燃料タンク12から燃料を汲み上げるフィードポンプが内蔵されている。
燃料供給ポンプとしての高圧ポンプ14は、カムシャフトのカムの回転に伴いプランジャが往復移動することにより、加圧室に吸入した燃料を加圧する公知のポンプである。高圧ポンプ14のプランジャは、1個のカムの周囲に2個設置されている。
調量アクチュエータとしての調量弁16、18は、高圧ポンプ14のプランジャが圧送行程において下死点から上死点に向かう期間中に閉弁することで加圧室に吸入した燃料を加圧し吐出する。調量弁16、18の閉弁タイミングを制御することにより、吐出量が調量される。
コモンレール20は、高圧ポンプ14から供給される燃料を蓄圧し燃料噴射弁30に供給する。コモンレール20には、内部の燃料圧力(コモンレール圧)を検出する圧力センサ(図示せず)、ならびに、コモンレール圧が過度に上昇すると開弁し内部の燃料を燃料タンク12側へ排出することでコモンレール圧を減圧するプレッシャリミッタ(図示せず)が設置されている。
コモンレール20に設置された圧力センサ以外にも、燃料噴射システム10には、運転状態を検出するセンサとして、エンジン回転数を検出する回転数センサ、アクセルペダルの操作量であるアクセル開度を検出するアクセルセンサ、冷却水の温度(水温)を検出する温度センサ等が設置されている。
燃料噴射弁30は、例えば、噴孔を開閉するノズルニードルのリフトを制御室の圧力で制御する公知の電磁弁である。燃料噴射弁30から燃料を噴射するときには、制御室と低圧側とを連通させることにより、コモンレール20から制御室に供給された高圧燃料を低圧側に溢流させる。これにより、制御室の燃料圧力が低下し、ノズルニードルがリフトし噴孔から燃料が噴射される。燃料噴射弁30の制御室から低圧側に溢流した燃料は、燃料タンク12にリターンされる。
燃料噴射制御装置としてのECU40は、CPU、ROM、RAM、フラッシュメモリ、入出力インタフェース等を中心とするマイクロコンピュータにて構成されている。そして、ECU40は、各種センサから出力信号を取得し、エンジン運転状態を制御する。例えば、ECU40は、高圧ポンプ14の吐出量、燃料噴射弁30の燃料噴射量、燃料噴射時期、およびメイン噴射の前後にパイロット噴射、ポスト噴射等の多段噴射を実施する場合には多段噴射のパターンを制御する。
ECU40は、ROMまたはフラッシュメモリに記憶された制御プログラムにより、以下に述べる負荷検出手段、噴射制御手段、実噴射量検出手段、噴射量補正手段、異常検出手段として機能する。
(噴射制御手段)
ECU40は、燃料噴射弁30の噴射量および噴射時期をパルス信号により制御する。ECU40は、パルス信号のパルス幅の大きさにより、燃料噴射弁30の噴射量を制御する。パルス信号のパルス幅が大きくなると、ECU40が燃料噴射弁30に指令する噴射量は増加する。
ECU40は、図1に示す燃料噴射システム10において、エンジンに加わっている負荷(「エンジンに加わっている負荷」を単にエンジン負荷とも言う。)を検出するために、6気筒エンジンの各気筒に設置されている6個の燃料噴射弁30のうち、少なくとも一つの燃料噴射弁30の燃料噴射を停止させる。この場合、パルス信号のパルス幅は0である。燃料噴射を停止する対象である特定気筒は6個のうちのどれでもよい。また、エンジン負荷の検出のために燃料噴射を停止する燃料噴射弁30の個数は、燃料噴射の停止によるエンジン出力の急激な低下を防止するため、全気筒の半分、6気筒であれば3気筒までとする。
そして、燃料噴射を停止させない残りの燃料噴射弁30の噴射量を増加することにより、燃料噴射を停止することによるエンジン出力の低下を防止する。
図2の(A)においては、例えば特定気筒として一つの気筒に設置された燃料噴射弁30の燃料噴射が停止されている。ECU40は、特定気筒の次気筒、さらに次の気筒の燃料噴射弁30の噴射量を増加することにより、燃料噴射の停止によるエンジン出力の低下を防止している。
(負荷検出手段)
図2の(A)に示すように、ECU40が特定気筒の燃料噴射弁30の燃料噴射を停止すると、エンジン回転数が低下する。ECU40は、次気筒の燃料噴射による燃焼の影響を受けないために、燃料噴射を停止した特定気筒におけるエンジン回転数の低下量(DELTNE)を、特定気筒の圧縮上死点(TDC)の直前におけるエンジン回転数と、次気筒の圧縮上死点の直前におけるエンジン回転数との差から算出する。
ここで、図3に示すように、燃料噴射を停止したことによるエンジン回転数の低下量(回転変動とも言う。)は、エンジン負荷(LOAD)と相関がある。エンジン負荷が増加すると回転変動は大きくなる。したがって、特定気筒の燃料噴射を停止したときに特定気筒におけるエンジン回転数の低下量を検出すれば、そのときにエンジンに加わっている負荷を検出できる。エンジン回転数の低下量は、回転数センサの出力信号から容易に検出できる。回転数センサは、エンジン運転状態を検出するために設置されている基本的なセンサであるから、負荷を検出するために新たにセンサを設置することなく、エンジンに加わる負荷を検出できる。
また、エンジン負荷は、一つの気筒に設置されている燃料噴射弁30の燃料噴射を停止したときの回転変動から検出できるので、エンジン負荷の検出のために燃料噴射を停止する燃料噴射弁30は1気筒だけでもよい。尚、検出誤差等を考慮し、複数気筒の燃料噴射弁30の燃料噴射を停止したときの該当気筒における回転変動からエンジン負荷を検出し、エンジン負荷の平均を算出してもよい。
(実噴射量検出手段)
ECU40は、負荷検出手段がエンジン負荷を検出すると、少なくとも1気筒においてエンジンの回転を一定に保持するように、該当気筒に設置されている燃料噴射弁30に指令する指令噴射量を調整する。ここで、エンジンの回転を一定に保持するとは、例えば、前述した回転変動(DELTNE)を0にすることである。
回転変動が0の状態は、その気筒においてエンジン負荷とエンジン出力とが釣り合っていることを表している。そして、エンジン出力は燃料噴射弁30の噴射量に応じて変化する。これにより、図4に示すように、特定気筒において回転変動(DELTNE)を0に保持するために特定気筒の燃料噴射弁30が実際に噴射する実噴射量は、エンジン負荷により決定される。したがって、回転変動(DELTNE)を0に保持でき、そのときのエンジン負荷が分かれば、該当気筒の燃料噴射弁30が実際に噴射する実噴射量(QTARGET)をエンジン負荷に基づいて検出できる。
本実施形態では、前述したように、回転数センサの出力信号に基づいてエンジンに加わる負荷を検出し、検出した負荷に基づいて実噴射量を検出する。したがって、実噴射量を検出するために新たにセンサを設置することなく、エンジンに負荷が加わっている状態で、燃料噴射弁30が噴射する実噴射量を検出できる。
(噴射量補正手段、異常検出手段)
経時変化等により各気筒の燃料噴射弁30の噴射特性が変化すると、ECU40が燃料噴射弁30に指令する指令噴射量と、燃料噴射弁30の実噴射量との間に差が生じる。そして、各気筒の燃料噴射弁30の噴射特性の経時変化がばらつくと、指令噴射量と実噴射量との差も燃料噴射弁30毎に異なる。
そこで、ECU40は、各気筒の回転変動を0にするように各気筒の燃料噴射弁30に対する指令噴射量を調整し、各気筒の燃料噴射弁30に対する指令噴射量と、負荷検出手段が検出したエンジン負荷に基づいて実噴射量検出手段が検出した実噴射量との差を算出する。そして、指令噴射量と実噴射量との差に基づいて、燃料噴射弁30の噴射量を補正する。
このとき、指令噴射量と実噴射量との差が所定値以上であれば、ECU40は、補正限度を超えていると判断し、該当する燃料噴射弁30を異常であると判定する。
ECU40は、図1の燃料噴射システム10において、6気筒の気筒毎に別々に回転変動を0にして該当気筒の燃料噴射弁30の噴射量を補正するか、異常を検出してもよいし、複数気筒または全気筒の回転変動を図2の(B)に示すようにまとめて同時に0にし、該当気筒の燃料噴射弁30の噴射量を補正するか、異常を検出してもよい。複数気筒の回転変動を同時に0にすれば、噴射量補正または異常検出に要する時間を短縮することができる。
(負荷検出、噴射量補正)
次に、燃料噴射弁30の負荷検出ルーチン、噴射量補正ルーチンを、図5、図6にそれぞれ示すフローチャートに基づいて説明する。図5および図6において「S」はステップを表している。図5および図6に示すルーチンは、エンジン回転数またはエンジン負荷の変動が所定範囲内の安定した状態で実施される。
(負荷検出ルーチン)
図5のS300においてECU40は、特定気筒の燃料噴射弁30の燃料噴射を停止し、S302において、それ以外の燃料噴射弁30の噴射量を燃料噴射の停止によりエンジン出力が低下しないように増量補正する。特定気筒は1気筒でもよいし、複数気筒でもよい。ただし、燃料噴射の停止によるエンジン噴射の急激な低下を防止するために、燃料噴射を停止する気筒数は、6気筒のうち多くても3気筒とする。
S304においてECU40は、燃料噴射を停止した気筒の回転変動(DELTNE)を回転数センサの出力信号に基づいて検出する。前述したように、燃料噴射を停止したときの特定気筒の回転変動は、エンジン負荷と相関がある。したがって、特定気筒の燃料噴射を停止したときに特定気筒における回転変動を検出すれば、そのときにエンジンに加わっている負荷を検出できる。そこで、S306においてECU40は、回転変動に基づいてエンジン負荷(LOAD)を検出する。
エンジン負荷を検出すると(S306)、S308においてECU40は、燃料噴射を停止した特定気筒の燃料噴射弁30の燃料噴射を再開するとともに、増量補正した燃料噴射弁30の噴射量を通常の噴射量に戻す。
(噴射量補正ルーチン)
図6に示すルーチンでは、ECU40は気筒毎に回転変動を0に調整し、6気筒の燃料噴射弁30の噴射量を気筒毎に異なるタイミングで補正する。これに対し、6気筒の回転変動をまとめて0に調整し、6気筒の噴射量をまとめて補正してもよい。6気筒の噴射量をまとめて補正すれば、補正に要する処理時間を短縮できる。
S310でECU40は、該当気筒(i気筒、i=1〜6)の回転変動が0に保持されているかを判定する。回転変動が0に保持されていない場合(S310:No)、S312においてECU40は回転変動が0になるように該当気筒(i気筒、i=1〜6)の燃料噴射弁30に対する指令噴射量(QFINi)を調整する。そして、S314においてECU40は、回転変動を0に調整する間にエンジン負荷が所定値以上変動したかを判定する。エンジン負荷の変動は、例えばエンジン回転数または通常の噴射量制御における噴射量の変化が所定範囲内であるかにより判定する。
エンジン負荷が所定値以上変動した場合(S314:Yes)、ECU40は、噴射量補正処理を中止して本ルーチンを終了し、次に負荷検出および噴射量補正の実施条件が成立するまで待機する。実施条件が成立すると、ECU40は図5に示す負荷検出からやり直す。
負荷変動が所定範囲内である場合(S314:No)、ECU40はS310に処理を移行する。
該当気筒の回転変動が0に保持されている場合(S310:Yes)、S316においてECU40は、負荷検出ルーチンで検出したエンジン負荷(LOAD)に基づいて、回転変動を0に保持するために必要な実噴射量(QTARGET)を算出する。そして、S318においてECU40は、実噴射量(QTARGET)と、回転変動を0に保持するために調整した該当気筒の燃料噴射弁30対する指令噴射量(QFINi)との噴射量差(QAJUSTi)を算出する。
この噴射量差(QAJUSTi)が所定値未満であれば(S320:Yes)、S322においてECU40は、該当気筒の燃料噴射弁30に対して噴射量差に基づいて補正量を学習して本ルーチンを終了する。
噴射量差(QAJUSTi)が所定値以上であれば(S320:No)、該当気筒の燃料噴射弁30の対する補正限界を超えていると判断し、S324においてECU40は、該当気筒の燃料噴射弁30の異常を検出する。ECU40は、全気筒の燃料噴射弁30の噴射量補正または異常検出を実施するまで、図6のルーチンを繰り返す。
前述したように、6気筒の噴射量をまとめて補正する場合、S310、S312、S314の処理を全気筒について実施してからS316ステップを実施すればよい。
以上説明した上記実施形態では、回転数センサの出力信号に基づいてエンジンに加わる負荷を検出し、検出した負荷に基づいて実噴射量を検出する。そして、検出した実噴射量と指令噴射量との噴射量差に基づいて噴射量補正または異常検出を実施する。したがって、新たなセンサを設置することなく、通常設置されている基本的なセンサである回転数センサの出力信号に基づいて、エンジンに負荷が加わっている状態で燃料噴射弁30の噴射量補正または異常検出を実施できる。
[他の実施形態]
上記実施形態では、回転数センサの出力信号に基づいて燃料噴射を停止した該当気筒のエンジン回転数の低下量を検出し、エンジン回転数の低下量からエンジン負荷を検出した。これに対し、例えばクランクシャフトの歪みを検出する歪みセンサを設置し、歪みセンサの出力信号に基づいてエンジン負荷を検出してもよい。
また上記実施形態では、エンジンに負荷が加わっている状態で検出したエンジン負荷に基づいて実噴射量を検出し、検出した実噴射量に基づいて燃料噴射弁30の噴射量補正または異常検出を実施した。これに対し、エンジンに負荷が加わっている状態で検出したエンジン負荷および実噴射量に基づいて、他の燃料噴射制御を実施してもよい。
上記実施形態では、負荷検出手段、噴射制御手段、実噴射量検出手段、噴射量補正手段、異常検出手段の機能を、制御プログラムにより機能が特定されるECU40により実現している。これに対し、上記複数の手段の機能の少なくとも一部を、回路構成自体で機能が特定されるハードウェアで実現してもよい。
このように、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。
本実施形態による燃料噴射システムを示すブロック図。 (A)は特定気筒の燃料噴射を停止したときのエンジン回転数の変化を示すタイムチャート、(B)は回転変動を0に調整したときのタイムチャート。 エンジン負荷と回転変動との関係を示す特性図。 エンジン負荷と噴射量と回転変動との関係を示す特性図。 エンジン負荷検出ルーチンを示すフローチャート。 噴射量補正ルーチンを示すフローチャート。
符号の説明
10:燃料噴射システム、20:コモンレール、30:燃料噴射弁、40:ECU(燃料噴射制御装置、負荷検出手段、噴射制御手段、実噴射量検出手段、噴射量補正手段、異常検出手段)

Claims (7)

  1. 内燃機関の各気筒に設置された燃料噴射弁の燃料噴射を制御する燃料噴射制御装置において、
    前記燃料噴射弁が燃料噴射を停止することにより低下する前記内燃機関の回転数の低下量に基づいて前記内燃機関に加わる負荷を検出する負荷検出手段と、
    前記負荷検出手段が前記負荷を検出するために、前記内燃機関の運転中に少なくとも一つの前記燃料噴射弁の燃料噴射を停止する噴射制御手段と、
    を備えることを特徴とする燃料噴射制御装置。
  2. 前記噴射制御手段は、燃料噴射を停止する前記燃料噴射弁以外の他の前記燃料噴射弁の噴射量を制御して前記内燃機関の出力の低下を防止することを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射制御装置。
  3. 前記噴射制御手段は、前記負荷検出手段が前記内燃機関に加わる負荷を検出した後、前記内燃機関の少なくとも1気筒の回転を一定に保持するように該当気筒に設置されている前記燃料噴射弁の噴射量を調整し、
    回転を一定に保持されている該当気筒に設置されている前記燃料噴射弁が実際に噴射する実噴射量を前記負荷検出手段が検出する前記負荷に基づいて検出する実噴射量検出手段をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料噴射制御装置。
  4. 内燃機関の各気筒に設置された燃料噴射弁の燃料噴射を制御する燃料噴射制御装置において、
    前記内燃機関に加わる負荷を検出する負荷検出手段と、
    前記内燃機関の少なくとも1気筒の回転を一定に保持するように該当気筒に設置されている前記燃料噴射弁の噴射量を調整する噴射制御手段と、
    回転を一定に保持されている該当気筒に設置されている前記燃料噴射弁が実際に噴射する実噴射量を前記負荷検出手段が検出する前記負荷に基づいて検出する実噴射量検出手段と、
    を備えることを特徴とする燃料噴射制御装置。
  5. 回転を一定に保持されている該当気筒に設置されている前記燃料噴射弁に対して、前記実噴射量検出手段が検出する前記実噴射量と前記噴射制御手段が指令している指令噴射量との差に基づいて噴射量を補正する噴射量補正手段をさらに備えることを特徴とする請求項3または4に記載の燃料噴射制御装置。
  6. 回転を一定に保持されている該当気筒に設置されている前記燃料噴射弁に対して、前記実噴射量検出手段が検出する前記実噴射量と前記噴射制御手段が指令している指令噴射量との差に基づいて異常を検出する異常検出手段をさらに備えることを特徴とする請求項3から5のいずれか一項に記載の燃料噴射制御装置。
  7. 前記噴射制御手段は、複数の気筒の回転を一定に保持するように該当気筒に設置されている前記燃料噴射弁の噴射量を調整することを特徴とする請求項5または6に記載の燃料噴射制御装置。
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