JP4983609B2 - 半導体設計方法、装置、およびプログラム - Google Patents

半導体設計方法、装置、およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、半導体集積装置の回路配置を設計するための半導体設計方法、装置、およびプログラムに関し、特に、半導体集積装置内のパワードメインにおける回路配置を適正化することが可能な半導体設計方法、装置、およびプログラムに関する。
LSI(Large Scale Integration)などの半導体装置においては、回路内の特定のグループごとに電源のオン/オフを制御できることが求められており、このようなグループはパワードメインと呼ばれている。電源を遮断したパワードメインに対して電源を再投入すると、このパワードメイン内のフリップフロップ回路(以下、“FF”と略称する)は、あらためて安定したデータをキャプチャするまで、あるいはリセットがかかるまでは、安定していない信号(以下、“信号X”と称する)を出力してしまう。そこで、パワードメインでは、電源を再投入してから出力が安定しない期間では、アイソレーションセルを用いることで、アクティブな回路群に対する信号Xの伝播をマスクし、出力が安定してからアイソレーションを解除するようにしている。
さらに、パワードメインでは、上記のような性質を持つノーマルFFの他に、ステートリテンションFFが用いられることも多い。ステートリテンションFFは、電源遮断の直前のデータを保持することで、電源が再投入された際に安定した信号を出力する。従って、ステートリテンションFFが設けられた場合、電源の再投入からパワードメインの出力が安定するまでの時間、すなわち回路の復帰時間は、パワードメイン内のステートリテンションFFからの安定した信号が、パワードメインの出力段に達する時間に相当する。
なお、上記に関連する技術の例として、常時一定電圧の電源により動作するONブロックと、電圧変化/遮断電源により動作して電源遮断可能なOFFブロックとの間にケア回路を挿入し、電源遮断時には常時一定電圧の電源をOFFブロックに供給するとともに、OFFブロックへの出力信号を固定化するようにしたものがあった(例えば、特許文献1参照)。また、MTCMOS(Multi-Threshold Complementary Metal Oxide Semiconductor)を用いたFFにおいて、2つのラッチ部を備え、第1のラッチ部に入力されたデータを第2のラッチ部が保存することでリテンション動作を行い、第2のラッチ部からのデータを用いて第1のラッチ部がスキャン動作を行うようにしたものがあった(例えば、特許文献2参照)。
特開2005−33637号公報 特開2006−246486号公報
ところで、上記のステートリテンションFFには、ノーマルFFと比較して回路規模が大きく、また、電源遮断時(スリープ時)でもデータ保持のために電源が必要であるという特徴がある。ここで、例えば、パワードメインの出力段から1段目以降のFFにすべてステートリテンションFFが使用されていれば、回路の復帰時間は最小となるが、その反面、ステートリテンションFFの数は最大となり、回路規模が大きくなる。また、パワードメインの出力段から1段目のFFをノーマルFFとし、2段目以降のFFをステートリテンションFFとした場合には、復帰時間として1サイクルを要するが、回路規模や消費電力は抑制される。すなわち、ステートリテンションFFの数を削減しようとすると、電源の再投入からアイソレーションの解除までのサイクル数が大きくなり、回路が機能的に復帰するまでの時間が遅くなってしまう。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、電源遮断からの復帰時間が短く、かつ回路規模が抑制されたパワードメインを設計することが可能な半導体設計方法、装置、およびプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、半導体集積装置内のパワードメインにおける回路配置を適正化するための半導体設計方法が提供される。この半導体設計方法の手順には、ノードモデル生成部が、前記パワードメインの回路設計情報に基づき、前記パワードメインの出力側境界から数えてN段目(ただし、Nは2以上の整数)のフリップフロップ回路と、(N−1)段目のフリップフロップ回路との間の信号経路において、出力の分岐点をノードとして定義したノードモデルを生成するノードモデル生成ステップと、ノード数調整部が、生成された前記ノードモデルにおいて、N段目の各フリップフロップ回路から(N−1)段目の各フリップフロップ回路までのすべての信号経路上の前記ノードの数が同じになるように、前記ノードを追加して前記ノードモデルを更新するノード数調整ステップと、回路挿入位置抽出部が、更新された前記ノードモデルにおいて、N段目または(N−1)段目の各フリップフロップ回路から見て同じノード段数となる位置に配置された前記ノードをカウントし、前記ノードの数が最も少ない前記ノード段数に対応する前記ノードの出力側を、前記パワードメインの電源遮断時にその直前の入力データをラッチするデータラッチ回路を挿入する位置として抽出する回路挿入位置抽出ステップと、が含まれる。
ここで、ノードモデル生成ステップでは、パワードメインの回路設計情報に基づいて、ノードモデルが生成される。このノードモデルは、パワードメインの出力側境界から数えてN段目のフリップフロップ回路と、(N−1)段目のフリップフロップ回路との間の信号経路において、出力の分岐点をノードとして定義したものである。ノード数調整ステップでは、生成されたノードモデルにおいて、N段目の各フリップフロップ回路から(N−1)段目の各フリップフロップ回路までのすべての信号経路上のノードの数が同じになるように、信号経路上の必要な位置にノードがさらに追加されて、ノードモデルが更新される。回路挿入位置抽出ステップでは、ノード数調整ステップにおいて更新されたノードモデルにおいて、N段目または(N−1)段目の各フリップフロップ回路から見て同じノード段数となる位置に配置されたノードがカウントされる。そして、ノードの数が最も少ないノード段数に対応するノードの出力側を、データラッチ回路を挿入する位置として抽出する。このデータラッチ回路は、パワードメインの電源遮断時にその直前の入力データをラッチする回路であり、電源が再投入されたときに出力データの値が不定になることを防止するものである。
上記の半導体設計方法では、N段目のフリップフロップ回路をすべて、電源遮断時に入力信号値を保持する機能を備えたフリップフロップ回路とした場合と比較して、電源遮断からの復帰時間を変えることなく、回路規模を抑制することができる。
以下、実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、実施の形態に係る半導体設計装置の機能を示すブロック図である。
図1に示す半導体設計装置は、LSIなどの半導体装置の設計情報を基に、その回路内の適切な位置に、電源再投入時における不定な信号Xの伝播を防止するためのX伝播対策回路を挿入する処理を行う装置である。この半導体設計装置は、回路データ入力部11、FF置換処理部12、回路挿入位置抽出部13、回路挿入処理部14、および出力判定部15を備えている。
回路データ入力部11は、半導体装置の設計情報の入力を受け付ける。例えば、HDL(Hardware Description Language)で記述されたネットリストや、パワードメイン定義ファイルの入力を受けて、処理対象の半導体装置におけるパワードメインを認識するとともに、回路接続情報を作成する。
FF置換処理部12は、回路データ入力部11からの情報を基に、処理対象の回路ネットワーク上のステートリテンションFFをノーマルFFに置換し、回路接続情報を更新する。回路挿入位置抽出部13は、FFの置換が行われた回路ネットワークにおいて、X伝播対策回路を挿入すべき最適な位置を抽出する。回路挿入処理部14は、抽出された位置にX伝播対策回路を挿入し、回路接続情報を更新する。
出力判定部15は、X伝播対策回路が挿入された半導体装置と、回路データ入力部11に入力された設計情報に基づく元の半導体装置のそれぞれの特性を評価して比較し、X伝播対策回路が挿入された半導体装置の方がよりよい特性が得られる場合に、その半導体装置についての設計情報(HDLデータなど)を作成して出力する。例えば、X伝播対策回路が挿入された半導体装置に、回路規模や消費電力などの抑制効果があるか否かを判定し、効果を奏する場合に、その半導体装置についての設計情報を出力する。
図2は、半導体設計装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図1に示した半導体設計装置の各機能は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)などのコンピュータ装置によって、上記各機能の処理手順を記述したプログラムが実行されることで実現される。このようなコンピュータ装置は、例えば、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)21、RAM(Random Access Memory)22、HDD(Hard Disk Drive)23、グラフィック処理部24、入力I/F(インタフェース)25、および通信I/F26を備え、これらはバス27を介して相互に接続されている。
CPU21は、コンピュータ装置全体に対する制御をつかさどる。RAM22は、CPU21に実行させるプログラムの少なくとも一部や、このプログラムによる処理に必要な各種データを一時的に記憶する。HDD23には、OS(Operating System)やアプリケーションプログラム、各種データが格納される。特に、本実施の形態では、図1に示した各機能の処理手順を記述した半導体設計プログラムが、HDD23に記憶される。そして、この半導体設計プログラムがCPU21で実行されることで、上記の半導体設計装置の機能が実現される。
グラフィック処理部24には、モニタ24aが接続されている。このグラフィック処理部24は、CPU21からの命令に従って、モニタ24aの画面上に画像を表示させる。入力I/F25には、例えばキーボード25aやマウス25bなどの入力デバイスが接続されている。この入力I/F25は、入力デバイスからの信号を、バス27を介してCPU21に送信する。通信I/F26は、図示しない通信ケーブルなどを介して外部機器と接続され、その外部機器との間でデータの送受信を行う。
次に、上記の半導体設計装置における処理について、具体的に説明する。まず、図3は、FF置換処理部の処理について説明するための図である。
図3に示す半導体装置の回路構成例において、変数nは、パワードメインの出力段から(すなわち、このパワードメインの出力側の境界から)数えたFFの段数を示している。この半導体装置では、パワードメインの出力段から1段目にはFF101が配置され、(n−1)段目にはFF102が配置されている。n段目には4つのFF111〜114が配置され、(n+1)段目にも4つのFF121〜124が配置されている。
また、FF111,112の出力信号はゲート回路131に入力され、FF113,114の出力信号はゲート回路132に入力されている。そして、ゲート回路131,132の出力信号はゲート回路133に入力され、ゲート回路133の出力信号は(n−1)段目のFF102のデータ端子に入力されている。さらに、パワードメインの出力段には、アイソレーションセル134が配置されている。
ところで、半導体装置のパワードメインにおいては、パワードメインの出力段からN段目以降(ただし、Nは2以上の整数)のFFとしてステートリテンションFFを用いることにより、電源供給が遮断された後に電源を再投入したときに(N−1)サイクルで動作が復帰するように設計することができる。図3の回路では例として、n=Nとし、N段目のFFであるFF111〜114と、それより入力側のFF(図ではFF121〜124)をそれぞれステートリテンションFFとしている。
本実施の形態の半導体設計装置では、基本的に、N段目のFFを、電源遮断時のデータラッチ機能を持たないノーマルFFとするとともに、そのノーマルFFと出力側に配置されたFFとの間の区間に、電源遮断時のデータラッチ機能を備えたX伝播対策回路を、それらの設置数ができるだけ少なくなるように挿入する。これによって、電源遮断状態からの復帰に要する時間を変えることなく、N段目のFFをステートリテンションFFとした場合よりも回路規模や消費電力を抑制する。
また、本実施の形態では、図3のようにあらかじめステートリテンションFFが挿入された状態の半導体装置の設計情報を基に、X伝播対策回路の適切な挿入位置を選定する。すなわち、FF置換処理部12は、N段目に配置されたステートリテンションFFをノーマルFFに置換して、回路接続情報を更新する。図3の例では、ステートリテンションFFであるFF111〜114がノーマルFFに置換される。そして、次の回路挿入位置抽出部13の処理によって、置換されたノーマルFFとその出力側のFF(図3の例ではFF102)との間に、X伝播対策回路の挿入位置が選定される。
ただし、上記の半導体設計装置に入力される設計情報は、必ずしもステートリテンションFFが配置された半導体装置のものである必要はない。ステートリテンションFFが配置されていない半導体装置の設計情報が入力された場合には、パワードメインの出力段から所望の段数(N段目)のノーマルFFと、その出力側((N−1)段目)のFFとの間の区間を、次の回路挿入位置抽出部13でのX伝播対策回路の挿入対象とすればよい。ただし、このとき、(N+1)段目以降のFFについてはステートリテンションFFに変換する必要がある。
次に、図4は、回路挿入位置抽出部の処理手順を示すフローチャートである。
回路挿入位置抽出部13は、FF置換処理部12によって更新された回路接続情報に基づく回路ネットワークを、ノードモデルによって簡略化する(ステップS11)。後述するように、ノードは、多出力となっているセルまたはネットに対して割り当てられ、X伝播対策回路を挿入する場所の候補となる。
次に、生成されたノードモデルにおいて、ノードのレベライズを行う(ステップS12)。このレベライズは、N段目のFFから(N−1)段目のFFまでのすべての経路において、ノードの数が同じになるようにノードの段数(レベル数)を合わせる処理である。
次に、レベライズされたノードモデルにおいて、ノードの合計数が最小のレベルを判定する(ステップS13)。このステップS13の判定処理の結果、ノード数が最小であったレベルに含まれるノードがX伝播対策回路の挿入位置として選定され、回路挿入処理部14により、選定された位置にX伝播対策回路が挿入されるように回路接続情報が更新される。
以下、上記の各処理ステップでの処理について、詳しく説明する。まず、図5は、ノードモデルの生成について説明するための図である。
図5の左側に示した回路構成例は、回路挿入位置抽出部13に入力された回路接続情報に基づくものである。この回路において、FF141〜144は、パワードメインの出力段からN段目のFFであって、FF置換処理部12によって、ステートリテンションFFからノーマルFFに置換されたものである。また、FF141,142の出力はゲート回路151に入力され、FF143,144の出力はゲート回路152に入力され、ゲート回路151,152の出力はゲート回路153に入力される。そして、ゲート回路153の出力はゲート回路154の一方の入力端子に入力され、ゲート回路154の出力は、3つの経路に分岐される。
図4のステップS11では、回路挿入位置抽出部13は、入力された回路ネットワーク上の、FF置換処理部12によって置換されたノーマルFFと、そのノーマルFFの出力側のFFとの間の領域において、多出力となっているセルまたはネットを抽出し、その位置をノードとすることで、ノードモデルを生成する。このノードは、伝播する信号が集約され、かつ発散する点であることから、このような点にX伝播対策回路を挿入することで、X伝播対策回路の数を最小限にできる可能性のある位置と言える。図5の例では、ゲート回路154の出力が複数に分岐していることから、ゲート回路154をノードN1に置換して、その他のセルやネットを省略する。このような処理によって生成されたノードモデルを、図5の右側に示している。
図6は、ノードのレベライズについて説明するための図である。
図4のステップS12では、回路挿入位置抽出部13は、ノードモデル上のN段目のFFから(N−1)段目のFFまでの経路上の必要な位置にダミーノードを挿入することで、ノードをレベライズする。図6の左側の例では、FF171がN段目のFF(ノーマルFF)である。そして、ノードN11からノードN13に至る経路として、ノードN12を経由する経路と、ノードN12を経由せずに直接ノードN13に至る経路とが存在する。そこで、図6の右側に示すように、ノードN11から直接ノードN13に至る経路上にダミーノードN14を挿入して、ノードN11からノードN13への経路上のノード数を合わせる。
このような処理を繰り返すことで、N段目のFFから(N−1)段目のFFまでの間のすべての経路において、ノードの数が一致するようにダミーノードが挿入されて、ノードモデルが更新される。そして、更新されたノードモデルにおいて、N段目のFF(または、(N−1)段目のFFでもよい)に近い方から順にノードレベルが割り当てられる。図6の例では、ノードN11はノードレベル1に、ノードN12とダミーノードN14はノードレベル2に、ノードN13はノードレベル3に、それぞれ割り当てられる。
なお、ダミーノードも、通常のノードと同様に、X伝播対策回路の挿入位置の候補となる。また、ノードレベルmに含まれるノードの入力値は、必ずノードレベル(m−1)に含まれるノードの出力値によって決定されることになる。
図7は、レベライズされたノードモデルの例を示す図である。
図7のノードモデルにおいて、ノードN111〜N113,N121〜N124,N131〜N133,N141〜N144は、ステップS11の処理により生成されたノードである。また、ステップS12の処理により、N段目の2つのFF181,182からノードN121への2つの経路上にはそれぞれダミーノードN151,N152が挿入され、ノードN113からノードN133への経路上にはダミーノードN153が挿入され、ノードN131,N132から(N−1)段目の1つのFF183への経路上にはダミーノードN154が挿入されている。
この結果、図7のノードモデルには4段階のノードレベルが付与され、ノードN111〜N113とダミーノードN151,N152とがノードレベル1に割り当てられ、ノードN121〜N124とダミーノードN153とがノードレベル2に割り当てられ、ノードN131〜N133がノードレベル3に割り当てられ、ノードN141〜N144とダミーノードN154とがノードレベル4に割り当てられる。
このように生成されたノードモデルでは、N段目のFFからの出力信号は、必ず4つのノードレベルのノードを順に経由して、(N−1)段目のFFに伝播することになる。このため、いずれか1つのノードレベルに含まれる全ノードの出力側にのみ、X伝播対策回路を挿入すれば、N段目のFFをステートリテンションFFとした場合と同様に、電源の再投入時の回路の復帰時間を(N−1)サイクルとすることができる。従って、各ノードレベルのうち、ノード数が最小となるノードレベルに含まれるノードの出力側に、X伝播対策回路を挿入することで、X伝播対策回路の挿入数を最小に留めることができる。
図8は、回路挿入処理部の処理手順を示すフローチャートである。
回路挿入処理部14は、以下の処理により、回路接続情報に基づく回路ネットワークに対してX伝播対策回路を挿入して、その回路接続情報を更新する。図4のステップS13の処理により、レベライズされたノードモデルにおいて、ノード数が最小であるノードレベルが判定されると、回路挿入処理部14は、判定されたノードレベルからノードを1つ抽出する(ステップS21)。そして、そのノードの出力側に、X伝播対策回路を挿入する(ステップS22)。次に、判定されたノードレベルに含まれるすべてのノードに対する処理が終了したか否かを判定し(ステップS23)、終了していない場合には、ステップS21に戻って、次のノードを抽出してX伝播対策回路の挿入処理を行う。以後、判定されたノードレベルに含まれるすべてのノードの出力側にX伝播対策回路が挿入するまで、ステップS21〜S23の処理ループが繰り返される。
なお、ステップS21では、通常のノードだけでなく、ダミーノードも抽出される。このダミーノードは実際には存在しないノードであるため、ステップS21でダミーノードが抽出された場合には、ステップS22では、そのダミーノードの出力側に隣接する通常のノードの出力側に、X伝播対策回路を挿入する。
図9は、図7のノードモデルに対するX伝播対策回路の挿入位置を示す図である。
図7に示したノードモデルでは、ノードレベル3に含まれるノード数が最小となる。従って、図9に示すように、ノードレベル3に含まれるノードN131〜N133の出力側に、X伝播対策回路191〜193がそれぞれ挿入される。
ここで、N段目のFFをステートリテンションFFとした場合には、7個のステートリテンションFFが必要となるが、上記の処理により、N段目のFFを回路規模や消費電力の小さいノーマルFFとしながらも、X伝播対策回路を3つだけ挿入することで、電源再投入からの復帰時間を同等とすることができる。X伝播対策回路としては、電源遮断時にその直前の入力データをラッチする機能を備えていればよいが、仮にX伝播対策回路をステートリテンションFFとした場合であっても、全体の回路規模や消費電力が抑制されることを期待できる。
図10は、X伝播対策回路の構成例を示す図である。
図10に示すX伝播対策回路210は、スイッチ211、およびインバータ212〜214を備えている。スイッチ211は、外部からのコントロール信号に応じて、X伝播対策回路への入力信号を受け入れるか否かを切り替える。このコントロール信号は、例えば、パワードメイン200が搭載された半導体装置の外部に設置された電源制御装置(PMU:Power Management Unit)などから供給される。インバータ212の入力端子は、スイッチ211およびインバータ213の各出力端子に接続され、インバータ212からの出力信号は、インバータ213,214にそれぞれ出力される。また、インバータ214の出力端子は、X伝播対策回路210の出力端子となっている。
このX伝播対策回路210では、図10(A)に示すように、パワードメイン200に対する電源供給がオンである場合には、入力信号はスイッチ211、インバータ212,214を介して、そのまま出力される。また、パワードメイン200に対する電源供給がオフされると、半導体装置は、パワードメイン200内のX伝播対策回路210にのみ電源が供給されるスリープモードに遷移する。このとき、図10(B)に示すように、コントロール信号に応じてスイッチ211が切断状態とされて、信号の入力が遮断される。これとともに、インバータ212,213からなるループ回路によって、遮断直前の入力信号の値が保持される。そして、この後に再度電源が投入され、スイッチ211が導通状態とされると、最初に、保持されていた値がインバータ214を介して出力される。
以上の構成のX伝播対策回路210では、電源遮断状態での入力データの保持をインバータ212,213からなる単純なラッチ回路によって実現したことにより、回路規模や、スリープモードでの消費電力を最小限に留めている。これにより、例えばステートリテンションFFなどと比較した場合でも、回路規模が小さく、かつ消費電力も小さい回路を実現できる。
なお、上記の半導体設計装置によって挿入されるX伝播対策回路は、上記構成の回路に限るものではないが、できるだけ単純な回路構成によって、電源遮断時のデータラッチ機能が実現されることが望ましい。
次に、図11は、出力判定部の処理手順を示すフローチャートである。
上記の処理によって回路ネットワーク内にX伝播対策回路が挿入されると、出力判定部15は、その回路ネットワークの回路接続情報を基に、回路規模や消費電力などの抑制効果があるか否かを判定し、効果を奏する場合にのみ、X伝播対策回路が挿入された回路についての設計情報を作成して出力する。
まず、出力判定部15は、X伝播対策回路が挿入される前の回路接続情報(すなわち、回路データ入力部11に入力された情報に基づく回路接続情報)を基に、パワードメインの出力段からN段目のすべてのFFがステートリテンションFFである場合の、パワードメイン内の回路の回路規模や、消費電力を計算する(ステップS31)。次に、回路挿入処理部14から出力された、X伝播対策回路が挿入された回路接続情報を基に、パワードメイン内の回路の回路規模や、消費電力を計算する(ステップS32)。なお、回路規模や消費電力については、既知の手法により計算されればよい。
次に、ステップS31での演算結果とステップS32での演算結果とを比較し(ステップS33)、回路規模および消費電力の双方について(また、いずれか一方であってもよい)、抑制効果があった場合には、X伝播対策回路が挿入された回路接続情報を基に、回路の設計情報(HDLデータ)を生成して出力する(ステップS34)。なお、抑制効果がなかった場合には、例えば、画面表示などによってその旨がユーザに通知される。
以上説明した半導体設計装置によれば、パワードメインの出力段から所望の段数NのFFと段数(N−1)のFFとの間の領域でノードモデル化処理を行い、そのノードモデル上のノードレベルを基にX伝播対策回路の挿入数を最小限にすることが可能な挿入位置を判定するようにしたことで、N段目のFFをステートリテンションFFなどのデータラッチ機能付きのFFとした場合と比較して、電源の再投入時の回路の復帰時間を増大させることなく、回路規模や製造コスト、消費電力が抑制されるように、回路構成を最適化することが可能となる。
次に、図12〜図14を用いて、前述した回路挿入位置抽出部13によるノードモデル化処理(図4のステップS11)について、補足説明する。まず、図12は、FFとその次段のFFとの間に多出力のセルまたはネットが存在しない場合のノードモデル化処理について説明するための図である。
図12に示した回路構成例では、パワードメインの出力段からN段目のFF301,302からの出力信号が、ゲート回路303の各入力端子に入力され、ゲート回路303からの出力信号が、(N−1)段目のFF304のデータ入力端子に入力されている。すなわち、N段目のFF301,302からの(N−1)段目のFF304への信号経路上に、多出力のセルおよびネットが存在していない。
このような回路構成の場合、図4のステップS11では、図12の下段に示すように、N段目のFF301,302と(N−1)段目のFF304との間にノードを生成しない。また、この状態のままで、ノードレベルごとのノード数を基にX伝播対策回路を挿入する場合には、(N−1)段目のFF304の出力側にX伝播対策回路を挿入すればよい。
図13は、外部ポートからのセレクト信号が入力されるセレクタが存在している場合のノードモデル化処理について説明するための図である。
図13に示した回路構成例では、パワードメインの出力段からN段目のFF311,312からの出力信号が、セレクタ回路313の各入力端子に入力され、セレクタ回路313からの出力信号は分岐して、(N−1)段目のFF314,315の各データ入力端子に入力されている。また、セレクタ回路313の制御端子には、図13の回路が形成された半導体装置の外部ポートからセレクト信号が入力されて、このセレクト信号に応じてセレクタ回路313の選択出力動作が制御される。
このように、N段目のFFの出力端子から続く信号経路とは別に、外部ポートから入力された信号を受ける回路要素が存在する場合には、図4のステップS11では、外部ポートからの信号経路を無視してノードを生成すればよい。図13の回路構成では、図中下段に示すように、外部ポートからのセレクト信号を無視して、FF311,312とFF314,315との間の信号経路上の分岐点、すなわちセレクタ回路313の出力側に、ノードN201を生成する。
図14は、次段のFFからのフィードバックループが存在する場合のノードモデル化処理について説明するための図である。
図14に示した回路構成例では、パワードメインの出力段からN段目のFF321からの出力信号が、セレクタ回路322の一方の入力端子に入力され、セレクタ回路323からの出力信号は分岐して、その一方がセレクタ回路322の他方の入力端子に入力されている。
このように、信号経路上にフィードバックループが存在している場合、図4のステップS11では、ループのための信号経路を出力の分岐と見なさずに無視して、ノードを生成する。図14の例では、図中下段に示すように、セレクタ回路322へのフィードバックループを取り去った状態と考えて、ノードを生成する。この例では、図4のステップS11の処理では、FF321とFF323との間の信号経路にノードは生成されない。
最後に、2通りの回路構成例を挙げて、前述の処理手順を適用してX伝播対策回路を挿入する場合の具体的な処理例について説明する。
まず、処理例1について、図15〜図17を用いて説明する。図15は、処理例1において適用する回路構成例を示す図である。
図15に示した回路構成例では、パワードメインの出力段からN段目のFFとして、8つのFF401〜408が設けられている。FF401〜404の各出力信号の経路は、ゲート回路411〜413を介して、ゲート回路414の一方の入力端子に接続している。また、FF405〜408の各出力信号の経路は、ゲート回路415〜417を介して、ゲート回路414の他方の入力端子に接続している。そして、ゲート回路414の出力信号の経路は3方向に分岐し、それぞれ(N−1)段目の3つのFF421〜423のデータ入力端子に接続している。
図16は、図15の回路構成例に基づくノードモデルを示す図である。
図15のような構成の回路に対して、図4のステップS11におけるノードモデル化処理を適用すると、N段目のFF401〜408と(N−1)段目のFF421〜423との間においては、ゲート回路414の出力側に信号経路の分岐点が1つのみ存在することから、図16に示すように、この分岐点に1つのノードN301が生成される。
図17は、図16のノードモデルに基づくX伝播対策回路の挿入位置を示す図である。
図16のノードモデルではノードが1つであることから、図4のステップS12においてダミーノードは生成されず、図4のステップS13では、ノードN301に対応するノードレベルが選定される。従って、図17に示すように、ノードN301の出力側に、X伝播対策回路430が挿入される。
次に、処理例2について、図18〜図21を用いて説明する。この処理例2は、ノードのレベライズが必要となる場合の例である。図18は、処理例2において適用する回路構成例を示す図である。
図18に示した回路構成例では、パワードメインの出力段からN段目のFFとして、20個のFF501〜520が設けられている。また、(N−1)段目のFFとして、8個のFF521〜528が設けられている。
FF501〜504の各出力信号の経路は、ゲート回路531〜533を介して、ゲート回路534の一方の入力端子に接続している。FF505〜508の各出力信号の経路は、ゲート回路535〜537を介して、ゲート回路534の他方の入力端子に接続しているとともに、ゲート回路537の出力側で分岐して、ゲート回路538の一方の入力端子にも接続している。
FF509〜512の各出力信号の経路は、ゲート回路539〜541およびインバータ回路542を介して、ゲート回路538の他方の入力端子に接続している。FF513〜516の各出力信号の経路は、ゲート回路543〜545を介して、ゲート回路546の一方の入力端子に接続している。FF517〜520の各出力信号の経路は、ゲート回路547〜549を介して、ゲート回路546の他方の入力端子に接続しているとともに、ゲート回路549の出力側で分岐して、FF528のデータ入力端子にも接続している。
ゲート回路534の出力信号の経路は、インバータ回路550を介して2方向に分岐し、FF521,522の各データ入力端子に接続している。ゲート回路538の出力信号の経路は3方向に分岐し、FF523のデータ入力端子、FF524のデータ入力端子、ゲート回路551の一方の入力端子にそれぞれ接続している。ゲート回路546の出力信号の経路は2方向に分岐し、ゲート回路551の他方の入力端子とFF527のデータ入力端子にそれぞれ接続している。ゲート回路551の出力信号の経路は2方向に分岐し、FF525,526の各データ入力端子に接続している。
図19は、図18の回路構成例に基づくノードモデルを示す図である。
図18のような構成の回路に対して、図4のステップS11におけるノードモデル化処理を適用すると、図19のようなノードモデルが生成される。なお、この図19(後の図20、図21も同様)では、N段目のFFからの出力信号の経路について、4つのFFを単位としてまとめて示している。
図19において、ノードN311は、インバータ回路550の出力側の分岐点に対応し、ノードN312は、ゲート回路537の出力側の分岐点に対応し、ノードN313は、ゲート回路549の出力側の分岐点に対応している。また、ノードN314は、ゲート回路546の出力側の分岐点に対応し、ノードN315は、ゲート回路551の出力側の分岐点に対応している。
図20は、図19のノードモデルをレベライズした後のノードモデルを示す図である。
図19に示したノードモデルでは、N段目のFFから(N−1)段目のFFまでの信号経路のうち、最大で3つのノード(ノードN313,N314,N315)を通過する経路が存在する。このため、図4のステップS12におけるレベライズ処理では、N段目のFFから(N−1)段目のFFまでのすべての信号経路が3つのノードを通過するように、図19のノードモデル上にダミーノードを挿入する。この結果、図20に示すように、9個のダミーノードN321〜N329が挿入される。
図21は、図20のノードモデルに基づくX伝播対策回路の挿入位置を示す図である。
図20に示したレベライズ処理後のノードモデルでは、ノードN311〜N313およびダミーノードN321がノードレベル1に属しており、図4のステップS13のレベル判定処理では、このノードレベル1のノード数が他のノードレベルと比較して最も小さいと判定される。従って、X伝播対策回路は、基本的に、ノードレベル1に属するノードN311〜N313およびダミーノードN321の各出力側の位置に挿入されればよい。図21において、X伝播対策回路561〜563は、このような基本原則に従って、それぞれノードN51〜N53の出力側に挿入されている。
ただし、ノードレベル1のノードのうちダミーノードN321は、実際には信号経路が分岐していないノードであるため、ダミーノードN321の出力側にのみX伝播対策回路を挿入すると、次のノードN314には、電源再投入後にFF517〜520からの不定な信号が入力されてしまう可能性がある。このため、ノードN313およびダミーノードN321の各出力信号を受けるノードN314の出力側にも、X伝播対策回路を挿入する必要が生じる。この場合、ダミーノードN321の出力側にX伝播対策回路を挿入しなくても不定な信号の伝播を阻止する効果は同等であるため、ノードN314の出力側にのみ、X伝播対策回路564が挿入される。すなわち、ノード数が最小のノードレベルの属するノードのうち、ダミーノードでは、そのさらに出力側に存在するノード(ダミーノードを除く)の出力側にX伝播対策回路を挿入すればよい。
なお、前述のように、上記の半導体設計装置の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合には、上記の半導体設計装置が有すべき処理機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そして、そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリなどがある。
プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録された光ディスクなどの可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、そのプログラムを、サーバコンピュータからネットワークを介して他のコンピュータに転送することもできる。
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムまたはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
(付記1) 半導体集積装置内のパワードメインにおける回路配置を適正化するための半導体設計方法において、
ノードモデル生成部が、前記パワードメインの回路設計情報に基づき、前記パワードメインの出力側境界から数えてN段目(ただし、Nは2以上の整数)のフリップフロップ回路と、(N−1)段目のフリップフロップ回路との間の信号経路において、出力の分岐点をノードとして定義したノードモデルを生成するノードモデル生成ステップと、
ノード数調整部が、生成された前記ノードモデルにおいて、N段目の各フリップフロップ回路から(N−1)段目の各フリップフロップ回路までのすべての信号経路上の前記ノードの数が同じになるように、前記ノードを追加して前記ノードモデルを更新するノード数調整ステップと、
回路挿入位置抽出部が、更新された前記ノードモデルにおいて、N段目または(N−1)段目の各フリップフロップ回路から見て同じノード段数となる位置に配置された前記ノードをカウントし、前記ノードの数が最も少ない前記ノード段数に対応する前記ノードの出力側を、前記パワードメインの電源遮断時にその直前の入力データをラッチするデータラッチ回路を挿入する位置として抽出する回路挿入位置抽出ステップと、
を含むことを特徴とする半導体設計方法。
(付記2) 前記回路挿入位置抽出ステップでは、前記ノードの数が最も少ない前記ノード段数に対応する前記ノードの中に、前記ノード数調整ステップで追加された前記ノードが含まれていた場合には、当該ノードの出力側に配置された次の前記ノードの出力側を、前記データラッチ回路の挿入位置として抽出することを特徴とする付記1記載の半導体設計方法。
(付記3) 前記ノードモデル生成ステップでは、前記パワードメインにおいて、N段目のフリップフロップ回路の出力端子から続く信号経路とは別に、前記半導体集積装置の外部ポートから入力された信号を受ける回路要素が存在する場合には、当該外部ポートからの信号経路を無視して前記ノードモデルを生成することを特徴とする付記1または2に記載の半導体設計方法。
(付記4) 前記ノードモデル生成ステップでは、前記パワードメインにおいて、その出力側の信号経路の一部からフィードバックされた信号の入力を受ける回路要素が存在する場合には、当該回路にフィードバックされる信号の経路が分岐される分岐点に対して前記ノードを定義しないことを特徴とする付記1〜3のいずれか1つに記載の半導体設計方法。
(付記5) 回路設計情報生成部が、前記パワードメイン内の前記回路挿入位置抽出ステップで抽出された位置に前記データラッチ回路を挿入した半導体集積装置の回路設計情報を生成する回路設計情報生成ステップをさらに含み、
前記回路設計情報生成ステップで挿入される前記データラッチ回路は、
入力データを選択的に遮断する入力遮断回路と、
前記入力遮断回路の出力側に直列に接続された第1および第2のインバータ回路と、
前記第1のインバータ回路から信号の入力を受けて、出力データを前記第1のインバータ回路の入力端子に供給する第3のインバータ回路と、
を有することを特徴とする付記1〜4のいずれか1つに記載の半導体設計方法。
(付記6) 出力判定部が、前記パワードメインに対して、前記回路挿入位置抽出ステップで抽出された位置に前記データラッチ回路を挿入した場合の回路特性と、元の前記パワードメインにおけるN段目のフリップフロップ回路を、前記パワードメインの電源遮断時にその直前の入力データをラッチする機能を備えたものとした場合の回路特性とを比較する特性比較ステップと、
前記出力判定部が、前記データラッチ回路を挿入した回路の方が好適な回路特性である場合にのみ、当該データラッチ回路が挿入された半導体集積装置の回路設計情報を出力する出力ステップと、
をさらに含むことを特徴とする付記1〜5のいずれか1つに記載の半導体設計方法。
(付記7) 前記特性比較ステップでは、回路特性として、回路規模または消費電力の少なくとも一方を比較することを特徴とする付記6記載の半導体設計方法。
(付記8) 回路置換処理部が、前記パワードメイン内のN段目のフリップフロップ回路が、前記パワードメインの電源遮断時にその直前の入力データをラッチする機能を備えたフリップフロップ回路とされた半導体集積装置の回路設計情報の入力を受けて、当該パワードメインにおけるN段目のフリップフロップ回路を電源遮断時の入力データのラッチ機能を持たないフリップフロップ回路に置換する回路置換処理ステップをさらに含み、
前記ノードモデル生成ステップでは、前記回路置換処理ステップにおいてフリップフロップ回路の置換が行われた半導体集積回路の回路設計情報に基づき、前記ノードモデルを生成することを特徴とする付記1〜6のいずれか1つに記載の半導体設計方法。
(付記9) 半導体集積装置内のパワードメインにおける回路配置を適正化する半導体設計装置において、
前記パワードメインの回路設計情報に基づき、前記パワードメインの出力側境界から数えてN段目(ただし、Nは2以上の整数)のフリップフロップ回路と、(N−1)段目のフリップフロップ回路との間の信号経路において、出力の分岐点をノードとして定義したノードモデルを生成するノードモデル生成部と、
前記ノードモデル生成部により生成された前記ノードモデルにおいて、N段目の各フリップフロップ回路から(N−1)段目の各フリップフロップ回路までのすべての信号経路上の前記ノードの数が同じになるように、前記ノードを追加して前記ノードモデルを更新するノード数調整部と、
前記ノード数調整部により更新された前記ノードモデルにおいて、N段目または(N−1)段目の各フリップフロップ回路から見て同じノード段数となる位置に配置された前記ノードをカウントし、前記ノードの数が最も少ない前記ノード段数に対応する前記ノードの出力側を、前記パワードメインの電源遮断時にその直前の入力データをラッチするデータラッチ回路を挿入する位置として抽出する回路挿入位置抽出部と、
を有することを特徴とする半導体設計装置。
(付記10) 半導体集積装置内のパワードメインにおける回路配置を適正化するための半導体設計プログラムにおいて、
コンピュータを、
前記パワードメインの回路設計情報に基づき、前記パワードメインの出力側境界から数えてN段目(ただし、Nは2以上の整数)のフリップフロップ回路と、(N−1)段目のフリップフロップ回路との間の信号経路において、出力の分岐点をノードとして定義したノードモデルを生成するノードモデル生成部、
前記ノードモデル生成部により生成された前記ノードモデルにおいて、N段目の各フリップフロップ回路から(N−1)段目の各フリップフロップ回路までのすべての信号経路上の前記ノードの数が同じになるように、前記ノードを追加して前記ノードモデルを更新するノード数調整部、
前記ノード数調整部により更新された前記ノードモデルにおいて、N段目または(N−1)段目の各フリップフロップ回路から見て同じノード段数となる位置に配置された前記ノードをカウントし、前記ノードの数が最も少ない前記ノード段数に対応する前記ノードの出力側を、前記パワードメインの電源遮断時にその直前の入力データをラッチするデータラッチ回路を挿入する位置として抽出する回路挿入位置抽出部、
として機能させることを特徴とする半導体設計プログラム。
実施の形態に係る半導体設計装置の機能を示すブロック図である。 半導体設計装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。 FF置換処理部の処理について説明するための図である。 回路挿入位置抽出部の処理手順を示すフローチャートである。 ノードモデルの生成について説明するための図である。 ノードのレベライズについて説明するための図である。 レベライズされたノードモデルの例を示す図である。 回路挿入処理部の処理手順を示すフローチャートである。 図7のノードモデルに対するX伝播対策回路の挿入位置を示す図である。 X伝播対策回路の構成例を示す図である。 出力判定部の処理手順を示すフローチャートである。 FFとその次段のFFとの間に多出力のセルまたはネットが存在しない場合のノードモデル化処理について説明するための図である。 外部ポートからのセレクト信号が入力されるセレクタが存在している場合のノードモデル化処理について説明するための図である。 次段のFFからのフィードバックループが存在する場合のノードモデル化処理について説明するための図である。 処理例1において適用する回路構成例を示す図である。 図15の回路構成例に基づくノードモデルを示す図である。 図16のノードモデルに基づくX伝播対策回路の挿入位置を示す図である。 処理例2において適用する回路構成例を示す図である。 図18の回路構成例に基づくノードモデルを示す図である。 図19のノードモデルをレベライズした後のノードモデルを示す図である。 図20のノードモデルに基づくX伝播対策回路の挿入位置を示す図である。
符号の説明
11 回路データ入力部
12 FF置換処理部
13 回路挿入位置抽出部
14 回路挿入処理部
15 出力判定部

Claims (7)

  1. 半導体集積装置内のパワードメインにおける回路配置を適正化するための半導体設計方法において、
    ノードモデル生成部が、前記パワードメインの回路設計情報に基づき、前記パワードメインの出力側境界から数えてN段目(ただし、Nは2以上の整数)のフリップフロップ回路と、(N−1)段目のフリップフロップ回路との間の信号経路において、出力の分岐点をノードとして定義したノードモデルを生成するノードモデル生成ステップと、
    ノード数調整部が、生成された前記ノードモデルにおいて、N段目の各フリップフロップ回路から(N−1)段目の各フリップフロップ回路までのすべての信号経路上の前記ノードの数が同じになるように、前記ノードを追加して前記ノードモデルを更新するノード数調整ステップと、
    回路挿入位置抽出部が、更新された前記ノードモデルにおいて、N段目または(N−1)段目の各フリップフロップ回路から見て同じノード段数となる位置に配置された前記ノードをカウントし、前記ノードの数が最も少ない前記ノード段数に対応する前記ノードの出力側を、前記パワードメインの電源遮断時にその直前の入力データをラッチするデータラッチ回路を挿入する位置として抽出する回路挿入位置抽出ステップと、
    を含むことを特徴とする半導体設計方法。
  2. 前記回路挿入位置抽出ステップでは、前記ノードの数が最も少ない前記ノード段数に対応する前記ノードの中に、前記ノード数調整ステップで追加された前記ノードが含まれていた場合には、当該ノードの出力側に配置された次の前記ノードの出力側を、前記データラッチ回路の挿入位置として抽出することを特徴とする請求項1記載の半導体設計方法。
  3. 前記ノードモデル生成ステップでは、前記パワードメインにおいて、N段目のフリップフロップ回路の出力端子から続く信号経路とは別に、前記半導体集積装置の外部ポートから入力された信号を受ける回路要素が存在する場合には、当該外部ポートからの信号経路を無視して前記ノードモデルを生成することを特徴とする請求項1または2に記載の半導体設計方法。
  4. 前記ノードモデル生成ステップでは、前記パワードメインにおいて、その出力側の信号経路の一部からフィードバックされた信号の入力を受ける回路要素が存在する場合には、当該回路にフィードバックされる信号の経路が分岐される分岐点に対して前記ノードを定義しないことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体設計方法。
  5. 回路設計情報生成部が、前記パワードメイン内の前記回路挿入位置抽出ステップで抽出された位置に前記データラッチ回路を挿入した半導体集積装置の回路設計情報を生成する回路設計情報生成ステップをさらに含み、
    前記回路設計情報生成ステップで挿入される前記データラッチ回路は、
    入力データを選択的に遮断する入力遮断回路と、
    前記入力遮断回路の出力側に直列に接続された第1および第2のインバータ回路と、
    前記第1のインバータ回路から信号の入力を受けて、出力データを前記第1のインバータ回路の入力端子に供給する第3のインバータ回路と、
    を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体設計方法。
  6. 半導体集積装置内のパワードメインにおける回路配置を適正化する半導体設計装置において、
    前記パワードメインの回路設計情報に基づき、前記パワードメインの出力側境界から数えてN段目(ただし、Nは2以上の整数)のフリップフロップ回路と、(N−1)段目のフリップフロップ回路との間の信号経路において、出力の分岐点をノードとして定義したノードモデルを生成するノードモデル生成部と、
    前記ノードモデル生成部により生成された前記ノードモデルにおいて、N段目の各フリップフロップ回路から(N−1)段目の各フリップフロップ回路までのすべての信号経路上の前記ノードの数が同じになるように、前記ノードを追加して前記ノードモデルを更新するノード数調整部と、
    前記ノード数調整部により更新された前記ノードモデルにおいて、N段目または(N−1)段目の各フリップフロップ回路から見て同じノード段数となる位置に配置された前記ノードをカウントし、前記ノードの数が最も少ない前記ノード段数に対応する前記ノードの出力側を、前記パワードメインの電源遮断時にその直前の入力データをラッチするデータラッチ回路を挿入する位置として抽出する回路挿入位置抽出部と、
    を有することを特徴とする半導体設計装置。
  7. 半導体集積装置内のパワードメインにおける回路配置を適正化するための半導体設計プログラムにおいて、
    コンピュータを、
    前記パワードメインの回路設計情報に基づき、前記パワードメインの出力側境界から数えてN段目(ただし、Nは2以上の整数)のフリップフロップ回路と、(N−1)段目のフリップフロップ回路との間の信号経路において、出力の分岐点をノードとして定義したノードモデルを生成するノードモデル生成部、
    前記ノードモデル生成部により生成された前記ノードモデルにおいて、N段目の各フリップフロップ回路から(N−1)段目の各フリップフロップ回路までのすべての信号経路上の前記ノードの数が同じになるように、前記ノードを追加して前記ノードモデルを更新するノード数調整部、
    前記ノード数調整部により更新された前記ノードモデルにおいて、N段目または(N−1)段目の各フリップフロップ回路から見て同じノード段数となる位置に配置された前記ノードをカウントし、前記ノードの数が最も少ない前記ノード段数に対応する前記ノードの出力側を、前記パワードメインの電源遮断時にその直前の入力データをラッチするデータラッチ回路を挿入する位置として抽出する回路挿入位置抽出部、
    として機能させることを特徴とする半導体設計プログラム。
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