以下、本発明の実施の形態を図面を参照にして説明する。図7は、本実施の形態のパチンコ機1の正面図である。本実施の形態のパチンコ機1は、図7に示すように、遊技盤2の上に、表示器4を備えた図柄表示装置3や、始動口5、大入賞口6、上皿10、下皿11、複数の一般入賞口12などが設けられたものである。すなわち、本実施の形態のパチンコ機1では、始動口5にパチンコ球が入賞すると、図柄表示装置3の表示器4に表示される3つの図柄が変動し、その後、変動中の3つの図柄が所定の組合せで停止した場合には、所定の開放パターンで大入賞口6が作動する、「大当り遊技状態」(以下、「通常大当り遊技」又は「通常大当り遊技状態」とも言う)になるものである。
この点、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄について説明すると、当該図柄は、ここでは、図2に示すように、「1」,「2」,「3」,「4」の4種類が用意されている。そして、この4種類の図柄にはキャラクタがそれぞれ付されている。すなわち、「1」の図柄にはパンダのキャラクタが付され、「2」の図柄にはネコのキャラクタが付され、「3」の図柄にはイヌのキャラクタが付され、「4」の図柄にはクマのキャラクタが付されている。さらに、図8に示すように、図柄表示装置3の表示器4に設けられた左図柄表示領域7及び、中図柄表示領域8、右図柄表示領域9のそれぞれにおいて、原則、「1」→「2」→「3」→「4」→「1」→…の順番で変動した後、左図柄表示領域7、右図柄表示領域9、中図柄表示領域8の順番で停止する。
以下、左図柄表示領域7に停止して表示された図柄を「第1停止図柄」といい、右図柄表示領域9に停止して表示された図柄を「第2停止図柄」といい、中図柄表示領域8に停止して表示された図柄を「第3停止図柄」という。さらに、左図柄表示領域7、中図柄表示領域8、右図柄表示領域9に停止して表示された図柄の組合せを「最終停止図柄」又は「変動確定時の停止図柄」という。
そして、このとき、左図柄表示領域7、中図柄表示領域8、及び右図柄表示領域9に停止・表示された各図柄が、「1」「1」「1」,「2」「2」「2」,「3」「3」「3」,「4」「4」「4」のように、全て同じである場合を、ここでは、所定の組合せで停止した場合としており、所定の組合せで停止した後は、所定の開放パターンで大入賞口6が作動する、「大当り遊技状態」になる。
以下、上記4組の組合せの図柄を「大当り図柄」という。
従って、左図柄表示領域7及び右図柄表示領域9が同じ図柄で停止・表示され、且つ、中図柄表示領域8に表示されている図柄が変動中は、上記4組の組合せのいずれか一つで停止して「大当り遊技状態」に移行する可能性があり、このとき、遊技者は期待感を有することになる。そこで、このような状態を「リーチ」と呼んでいる。また、左図柄表示領域7及び右図柄表示領域9が同じ図柄で停止・表示され、且つ、中図柄表示領域8が違う図柄で停止・表示された状態の組合せの図柄を、「リーチハズレ図柄」と呼んでいる。さらに、左図柄表示領域7、中図柄表示領域8、及び右図柄表示領域9に停止・表示された各図柄がそれぞれ異なる状態にある場合の組合せの図柄を、「完全ハズレ図柄」と呼んでいる。
また、この「リーチ」の状態では、遊技者の期待感を煽るために、図柄表示装置3の表示器4において、各種の「リーチ演出」が表示される。ここでは、「リーチ演出」は、リーチA、リーチB、及びリーチCの3種類が用意されており、それらのいずれかが表示される。
そして、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄の変動・停止の動作は、始動口5にパチンコ球が入賞した直後に取得される2つのカウンタの値等に基づいて決定される。ここでは、図柄表示装置3の表示器4に表示される3つの図柄を「大当り図柄」で停止させるか否か、すなわち、「大当り遊技状態」にするか否かを、始動口5にパチンコ球が入賞した直後に取得される一方のカウンタ(大当りカウンタ)の値に基づいて決定しており、さらに、図柄表示装置3の表示器4に表示される3つの各図柄について、「1」,「2」,「3」,「4」の4種類のうち、どの数字の「大当り図柄」にするかについては、始動口5にパチンコ球が入賞した直後に取得される他方のカウンタ(最終停止図柄カウンタ)の値などに基づいて決定している。
また、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄の変動・停止の動作は、上述したように、始動口5にパチンコ球が入賞したことをトリガとして開始されるものであるが、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄が変動中に、さらに、始動口5にパチンコ球が入賞したときは、その入賞時に取得した上記2つのカウンタ(大当りカウンタと最終停止図柄カウンタ)の値を記憶・保留しておき、当該変動中の図柄が停止した直後に、又は、当該変動中の図柄が「大当り図柄」で停止した場合には「大当り遊技状態」が終了した直後に、記憶・保留していた上記2つのカウンタ(大当りカウンタと最終停止図柄カウンタ)の値に基づいて、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄の変動・停止の動作を開始する。尚、ここでは、保留される上記2つのカウンタ(大当りカウンタと最終停止図柄カウンタ)の値は、4組まで保有することが可能である。
尚、図柄表示装置3の表示器4においては、図8に示すように、複数のゲージで構成されたレベルゲージ13が右図柄表示領域9の右隣りに設けられているが、レベルゲージ13の表示内容については後述する。
また、図9は、本実施の形態のパチンコ機1のブロック図である。図9に示すように、本実施の形態のパチンコ機1では、主制御基盤20と、統合サブ基盤100、表示サブ基盤30、ランプ制御基盤40、払出制御基盤50などが設けられている。この点、主制御基盤20には、メイン制御用CPU21や、メイン制御用ROM22、メイン制御用RAM23、入力・出力ポート24、タイマ25などが搭載されている。さらに、入力・出力ポート24には、始動口5(図7参照)にパチンコ球が入賞したことを検知するための始動口スイッチ63や、大入賞口6(図7参照)にパチンコ球が入賞したことを検知するための大入賞口スイッチ64、大入賞口6(図7参照)のVゾーン(図示せず)にパチンコ球が入賞したことを検知するためのVゾーンセンサ65、大入賞口6(図7参照)の開閉動作を行うための大入賞口ソレノイド66、一般入賞口12(図7参照)にパチンコ球が入賞したことを検知するための一般入賞口スイッチ67などが接続されている。尚、始動口5(図7参照)にパチンコ球が入賞した時にその値が取得される上記2つのカウンタ(大当りカウンタと最終停止図柄カウンタ)などは、メイン制御用RAM23に確保されている。
また、統合サブ基盤100には、統合制御用CPU101や、統合制御用ROM102、統合制御用RAM103、入力・出力ポート104、タイマ105などが搭載されており、統合制御用CPU101は、主制御基盤20から送られてきた制御信号(コマンドや情報など、以下、同じ。)に従って、統合制御用ROM102及び統合制御用RAM103などに記憶された制御方法その他の技術情報に基づき、入力・出力ポート104に接続された表示サブ基盤30や、ランプ制御基盤40、払出制御基盤50などに制御信号を出す。
また、表示サブ基盤30には、図柄表示制御用CPU31や、図柄表示制御用ROM32、図柄表示制御用RAM33、入力・出力ポート34、VDP35などが搭載されており、図柄表示制御用CPU31は、統合サブ基盤100から送られてきた情報に従って、図柄表示制御用ROM32及び図柄表示制御用RAM33などに記憶された制御方法その他の技術情報に基づき、VDP35に接続された表示器5の表示内容を制御する。
また、ランプ制御基盤40には、ランプ制御用CPU41や、ランプ制御用ROM42、ランプ制御用RAM43、入力・出力ポート44などが搭載されている。さらに、入力・出力ポート44には、4個の保留ランプ61(図7参照)やその他のランプなどが接続されている。そして、ランプ制御用CPU41は、統合サブ基盤100を介して、主制御基盤20から送られてきた制御信号に従って、ランプ制御用ROM42及びランプ制御用RAM43などに記憶された制御方法その他の技術情報に基づき、入力・出力ポート44に接続された4個の保留ランプ61(図7参照)やその他のランプなどの点灯内容を制御する。
また、払出制御基盤50には、賞球制御用CPU51や、賞球制御用ROM52、賞球制御用RAM53、入力・出力ポート54などが搭載されている。さらに、入力・出力ポート54には、始動口5(図7参照)や大入賞口6(図7参照)にパチンコ球が入賞した際に所定数のパチンコ球を払い出すための賞球払出装置62が接続されている。そして、賞球制御用CPU51は、統合サブ基盤100を介して、主制御基盤20から送られてきた制御信号に従って、賞球制御用ROM52及び賞球制御用RAM53などに記憶された制御方法その他の技術情報に基づき、賞球払出装置62の動作内容を制御する。
尚、上述した本実施の形態のパチンコ機1の動作内容は、主制御基盤20や統合サブ基盤100や表示サブ基盤30などにおいて、後述するフローチャートが処理されることにより実行される。
次に、本実施の形態のパチンコ機1において、主制御基盤20で行われるプログラムについて説明する。主制御基盤20で行われるプログラムには、電源投入直後に作動するメインプログラムと、nミリセカンド毎に作動する割込プログラムがある。そして、これらのプログラムは、メイン制御用ROM22に記憶されており、メイン制御用CPU21によって実行される。
図20は、主制御基盤20で行われるメインプログラムのフローチャート図である。図20のメインプログラムは、電源投入直後に作動するものであり、電源が投入されると、先ず、S11で各種初期化処理が行われ、その後に、S12において、バックアップ復帰処理があるか否かを判断する。ここで、バックアップ復帰処理があると判断する場合には(S12:YES)、S13に進んで、バックアップのデータを復帰させる処理を行った後、S14に進む。一方、バックアップ復帰処理がないと判断する場合には(S12:NO)、何もすることなく、S14に進む。そして、S14では、変動パターンカウンタの値が最大値であるか否かを判断する。ここで、変動パターンカウンタの値が最大値であると判断する場合には(S14:YES)、S15に進んで、変動パターンカウンタの値に「0」を代入した後に、S16に進む。一方、変動パターンカウンタの値が最大値でないと判断する場合には(S14:NO)、何もすることなく、S16に進む。そして、S16では、変動パターンカウンタの値に「1」を加算する。その後は、S14に戻り、上述したS14〜S16のカウントアップ処理を繰り返し行う。
この点、変動パターンカウンタは、図9のメイン制御用RAM23に確保されるものであり、ここでは、上述したS14〜S16のカウントアップ処理が繰り返し行われることによって、「0」〜「99」の範囲を「1」毎にカウントアップしていく円弧カウンタである。
一方、図21は、主制御基盤20で行われる割込プログラムのフローチャート図である。図21の割込プログラムは、電源投入後においてnミリセカンド毎に作動するものであり、スタートからリターンに至るまでの所要時間は、最大でも、nミリセカンドを越えることがない。図21の割込プログラムでは、先ず、S21において、大当り・最終停止図柄カウンタ更新サブ処理を行う。その後は、S22の始動口入賞サブ処理、S23の大当り判定サブ処理、S24の賞球払出サブ処理、S25の大当り遊技サブ処理を順に行う。そして、S25の大当り遊技サブ処理の後は、この割込プログラムが次に作動するまでの間、主制御基盤20では、図20のメインプログラムのS14〜S16が繰り返し行われる。
次に、割込プログラムの大当り・最終停止図柄カウンタ更新サブ処理(図21のS21)について、図22のフローチャート図に基づいて説明する。図22に示すように、先ず、S31において、大当りカウンタの値が最大値であるか否かを判断する。ここで、大当りカウンタの値が最大値であると判断する場合には(S31:YES)、S32に進んで、大当りカウンタの値に「0」を代入した後に、S34に進む。一方、大当りカウンタの値が最大値でないと判断する場合には(S31:NO)、S33に進む。そして、S33では、大当りカウンタの値に「1」を加算する。その後は、S34に進む。
そして、S34では、最終停止図柄カウンタの値が最大値であるか否かを判断する。ここで、最終停止図柄カウンタの値が最大値であると判断する場合には(S34:YES)、S35に進んで、最終停止図柄カウンタの値に「0」を代入した後に、図21の割込プログラムに戻る。一方、最終停止図柄カウンタの値が最大値でないと判断する場合には(S34:NO)、S36に進む。そして、S36では、最終停止図柄カウンタの値に「1」を加算し、その後は、図21の割込プログラムに戻る。
この点、大当りカウンタは、図9のメイン制御用RAM23に確保されるものであり、ここでは、上述したS31〜S33のカウントアップ処理が行われることによって、「0」〜「199」の範囲を「1」毎にカウントアップしていく円弧カウンタである。また、最終停止図柄カウンタは、図9のメイン制御用RAM23に確保されるものであり、ここでは、上述したS34〜S36のカウントアップ処理が行われることによって、「0」〜「7」の範囲を「1」毎にカウントアップしていく円弧カウンタである。
次に、割込プログラムの始動口入賞サブ処理(図21のS22)について、図23のフローチャート図に基づいて説明する。図23に示すように、先ず、S41において、始動口5にパチンコ球が入賞したか否かを判断する。この判断は、始動口5に設けられた始動口スイッチ63からの始動口入賞信号があるか否かによって行われる(後述する図26のS81でも同じ)。ここで、始動口5にパチンコ球が入賞していないと判断する場合には(S41:NO)、図21の割込プログラムに戻るが、始動口5にパチンコ球が入賞したと判断する場合には(S41:YES)、S42に進む。
S42では、大当りカウンタの値を取得し、S43に進む。
S43では、最終停止図柄カウンタの値を取得し、S44に進む。
S44では、保留最大フラグがオンであるか否かを判断する。ここで、保留最大フラグがオンであると判断する場合には(S44:YES)、図21の割込プログラムに戻るが、保留最大フラグがオンでないと判断する場合には(S44:NO)、S45に進む。
尚、保留最大フラグは、図9のメイン制御用RAM23に確保される。
S45では、大当りカウンタの値及び最終停止図柄カウンタの値を一組とした保留データを保留エリアに収納し、その後は、S46に進む。
この点、保留エリアは、図9のメイン制御用RAM23に確保されており、先頭の0番地から後尾の4番地までの計5つのエリアがある。そして、このS45において、保留データが収納されることになるエリアは、0番地から4番地までの計5つの保留エリアの中で、保留データが既に収納されているエリアの最大番地の次に大きい番地のエリアである。
さらに、ここでは、0番地から1番地までの各保留エリアに保留データが収納されている場合には、ランプ制御基盤40に制御命令を送信して、1個の保留ランプ61を点灯させる。また、0番地から2番地までの各保留エリアに保留データが収納されている場合には、ランプ制御基盤40に制御命令を送信して、2個の保留ランプ61を点灯させる。また、0番地から3番地までの各保留エリアに保留データが収納されている場合には、ランプ制御基盤40に制御命令を送信して、3個の保留ランプ61を点灯させる。また、0番地から4番地までの各保留エリアに保留データが収納されている場合には、ランプ制御基盤40に制御命令を送信して、全て(4個)の保留ランプ61を点灯させる。
そして、S46では、保留エリアは全て使用中か、すなわち、0番地から4番地までの各保留エリアに保留データが収納されているか否かを判断する。ここで、保留エリアは全て使用中であると判定する場合には(S46:YES)、S47に進んで、保留最大フラグをオンとし、その後は、図21の割込プログラムに戻る。一方、保留エリアは全て使用中でないと判定する場合には(S46:NO)、何もすることなく、図21の割込プログラムに戻る。
次に、割込プログラムの大当り判定サブ処理(図21のS23)について、図24と図25のフローチャート図に基づいて説明する。図24に示すように、先ず、S51において、変動表示指示フラグがオンであるか否かを判断する。ここで、変動表示指示フラグがオンであると判断する場合には(S51:YES)、S52に進む。
尚、変動表示指示フラグは、図9のメイン制御用RAM23に確保される。
S52では、変動時間タイマが最大値であるか否かを判断する。ここで、変動時間タイマが最大値でないと判断する場合には(S52:NO)、図21の割込プログラムに戻るが、変動時間タイマが最大値であると判断する場合には(S52:YES)、S53に進む。S53では、統合サブ基盤100に変動停止コマンドを送信し、その後に、S54に進む。S54では、変動時間タイマの更新終了をし、その後に、S55に進む。S55では、変動表示指示フラグをオフとし、その後は、S55の2に進む。
尚、変動時間タイマとは、図9のタイマ25により計数される時刻である。
S55の2では、図9のメイン制御用RAM23に確保された変数である確変回数から「1」を減算した後、S55の3に進む。S55の3では、確変回数が「0」であるか否かを判断する。ここで、確変回数が「0」であると判断する場合には(55の3:YES)、S55の4に進んで、大当りテーブルを通常タイプのものにセットした後に、S55の5に進む。S55の5では、突然確変表示フラグをオンにし、その後に、図21の割込プログラムに戻る。尚、大当りテーブルについては後述する。また、突然確変表示フラグは、図9のメイン制御用RAM23に確保される。一方、確変回数が「0」でないと判断する場合には(55の3:NO)、何もすることなく、図21の割込プログラムに戻る。
一方、上述したS51において、変動表示指示フラグがオンでないと判断する場合には(S51:NO)、S56に進む。S56では、大当りフラグがオンであるか否かを判断する。ここで、大当りフラグがオンであると判断する場合には(S56:YES)、何もすることなく、図21の割込プログラムに戻るが、大当りフラグがオンでないと判断する場合には(S56:NO)、S57に進む。S57では、保留があるか、すなわち、先頭の0番地の保留エリアに保留データが収納されているか否かを判定する。ここで、保留がないと判断する場合には(S57:NO)、図21の割込プログラムに戻るが、保留があると判断する場合には(S57:YES)、S58に進む。
S58では、先頭の0番地の保留エリアに収納された保留データを引き出すとともに、以下の番地の各保留エリアにそれぞれ収納された保留データを先頭方向へ1番地ずつシフトさせて収納し直し、その後に、S59に進む。
S59では、大当りカウンタの値が大当りテーブルの値のいずれかになっているか否かを判断する。ここで、大当りカウンタの値が大当りテーブルの値のいずれにもなっていないと判断する場合には(S59:NO)、S60に進む。
尚、大当りテーブルは、図9のメイン制御用ROM22に確保されており、通常タイプと確変タイプとがある。この点、通常タイプの大当りテーブルには「7」,「107」の値が記憶されており、確変タイプの大当りテーブルには「7」,「17」,「27」,「37」,「47」,「107」の値が記憶されている。また、電源投入時は、通常タイプの大当りテーブルがセットされている。
S60では、「最終停止図柄」が「1」「2」「3」である旨の最終停止図柄情報を作成する。その後は、S61に進んで、変動パターンカウンタの値を取得する。その後は、S62に進んで、変動パターンカウンタの値と選択テーブルとに基づいて変動パターンコマンドを選択する。
尚、ここでの選択テーブルは、図9のメイン制御用ROM22に確保されており、変動パターンカウンタの値と変動パターンコマンドと時間値との対応関係が記憶されているが、その対応関係については後述する。
そして、S63に進むと、変動パターンコマンドと最終停止図柄情報とを統合サブ基盤100に送信する。その後は、S64に進んで、変動パターンコマンドの時間値を変動時間タイマの最大値にセットする。さらに、S65に進むと、変更表示指示フラグをオンにし、その後は、S67に進む。S67では、保留最大フラグをオフとし、その後は、図21の割込プログラムに戻る。
一方、上述したS59において、大当りカウンタの値が大当りテーブルの値のいずれかになっていると判断する場合には(S59:YES)、図25のS59の2に進む。
S59の2では、大当りカウンタの値が2ラウンド当りのものか否かを判断する。ここでは、「107」の値を2ラウンド当りのものとしている。ここで、大当りカウンタの値が2ラウンド当りのものであると判断する場合には(S59の2:YES)、S59の3に進んで、2ラウンド当りフラグをオンにした後に、S70に進む。一方、大当りカウンタの値が2ラウンド当りのものでないと判断する場合には(S59の2:NO)、S59の4に進んで、大当りフラグをオンにした後に、S70に進む。
尚、2ラウンド当りフラグは、図9のメイン制御用RAM23に確保される。
S70では、最終停止図柄カウンタの値に基づいて「最終停止図柄」を設定し、その設定されたものを「最終停止図柄」とする旨の最終停止図柄情報を作成する。
尚、大当りフラグは、図9のメイン制御用RAM23に確保される。
さらに、S72に進むと、「最終停止図柄」が確変停止図柄であるか否かを判定する。ここで、「最終停止図柄」が確変停止図柄であると判定する場合には(S72:YES)、S73に進んで、大当りテーブルを確変タイプのものにセットする。その後は、S73の2に進んで、確変回数(図9のメイン制御用RAM23に確保された変数)に定数Nをセットして、後述するS75に進む。一方、「最終停止図柄」が確変停止図柄でないと判定する場合には(S72:NO)、S74に進んで、大当りテーブルを通常タイプのものにセットした後に、S75に進む。
尚、確変停止図柄とは、ここでは、「1」「1」「1」,「3」「3」「3」,「3」「1」「3」,「1」「3」「1」をいう。
また、確変タイプの大当りテーブルがセットされている状態を「確変状態」といい、通常タイプの大当りテーブルがセットされている状態を「通常状態」という。この点、確変タイプの大当りテーブルでは、上述したように、通常タイプの大当りテーブルと比べて、記憶されている値が5倍も多い。従って、「確変状態」では、「通常状態」と比べて、上記S71で大当りフラグがオンになる確率、すなわち、「大当り遊技状態」に展開する確率が5倍となり、遊技者にとって有利である。
但し、ここでは、「確変状態」は、「最終停止図柄」が確変停止図柄で停止した後から、図柄表示装置3の表示器4に表示される図柄の変動・停止の動作が最大で定数N回繰り返されるまで維持される(S73の2,S55の3:YES)。尚、遊技者は、「最終停止図柄」が確変停止図柄(「1」「1」「1」,「3」「3」「3」,「3」「1」「3」,「1」「3」「1」のいずれか)で停止表示されたことによって、「確変状態」になったことを知ることができる。
そして、S75では、変動パターンカウンタの値を取得する。その後は、S76に進んで、変動パターンカウンタの値と選択テーブルとに基づいて変動パターンコマンドを選択し、S77に進む。S77では、変動パターンコマンドと最終停止図柄情報とを統合サブ基盤100に送信する。その後は、S78に進んで、変動パターンコマンドの時間値を変動時間タイマの最大値にセットする。さらに、S79に進むと、変動時間タイマの更新開始をし、また、S80に進むと、変更表示指示フラグをオンにし、その後は、図24のS67に進む。S67では、上述したように、保留最大フラグをオフとし、その後は、図21の割込プログラムに戻る。
ここで、割込プログラムの大当り判定サブ処理(図21のS23)で使用される選択テーブルについて説明する。この選択テーブルは、上述したように、図9のメイン制御用ROM22に確保されており、変動パターンカウンタの値と変動パターンコマンドと時間値との対応関係が記憶されている。図10〜図14の主制御基盤の各欄は、選択テーブルの概要の一部をそれぞれ示している。
図10に示す選択テーブルの概要を説明すると、大当りカウンタの値が大当りテーブルの値のいずれにもなっていない場合においては(S59:NO)、最終停止図柄カウンタの値がいずれであっても、「最終停止図柄」は「1」「2」「3」と設定される(S60)。さらに、変動パターンカウンタの値が「0」〜「89」のときは「01H」の変動パターンコマンドが選択されるとともに、その変動パターンコマンドに対応する「5」の時間値(演出時間)が選択される(S62)。以下、変動パターンカウンタの値が「90」〜「94」、「95」〜「98」、「99」のそれぞれのときも、図10に示す選択テーブルの概要に基づいて、変動パターンコマンド及び時間値(演出時間)が選択される(S62,S64)。
また、図11に示す選択テーブルの概要を説明すると、大当りカウンタの値が大当りテーブルの値(但し、「107」を除く)のいずれかになっていると判断する場合において(S59:YES)、最終停止図柄カウンタの値が「0」又は「1」であるときに、「最終停止図柄」が「1」「1」「1」と設定される(S70)。さらに、変動パターンカウンタの値が「0」〜「4」のときは「A2H」の変動パターンコマンドが選択されるとともに、その変動パターンコマンドに対応する「42」の時間値(演出時間)が選択される(S76)。以下、変動パターンカウンタの値が「5」〜「9」、「10」〜「24」、「25」〜「39」、「40」〜「69」、「70」〜「99」のそれぞれのときも、図11に示す選択テーブルの概要に基づいて、変動パターンコマンド及び時間値(演出時間)がそれぞれ選択される(S76,S78)。
尚、図12〜図14に示す各選択テーブルの概要の説明についても、図11に示す選択テーブルの概要の説明と同様であり、図12〜図14に示す各選択テーブルの概要に基づいて、「最終停止図柄」が設定され(S70)、変動パターンコマンド及び時間値(演出時間)がそれぞれ選択される(S76,S78)。
但し、大当りカウンタの値が大当りテーブルの値である「107」になっていると判断する場合には(S59:YES)、最終停止図柄カウンタの値が「0」〜「3」であるときに、「最終停止図柄」が「1」「3」「1」と設定され、最終停止図柄カウンタの値が「4」〜「7」であるときに、「最終停止図柄」が「3」「1」「3」と設定される(S70)。もっとも、この場合には、変動パターンカウンタの値がいずれでも、「A5H」の変動パターンコマンドが選択されるとともに、その変動パターンコマンドに対応する「6」の時間値(演出時間)が選択される(S76,S78)。
次に、割込プログラムの賞球払出サブ処理(図21のS24)について、図26のフローチャート図に基づいて説明する。図26に示すように、先ず、S81において、始動口5にパチンコ球が入賞したか否かを判断する。ここで、始動口5にパチンコ球が入賞したと判断する場合には(S81:YES)には、S82に進んで、始動口5の賞球数コマンドをセットした後、S83に進む。一方、始動口5にパチンコ球が入賞していないと判断する場合には(S81:NO)、何もすることなく、S83に進む。
尚、始動口5の賞球数コマンドとは、始動口5への入賞に対する賞品球数を払い出させる旨の命令をいう。
S83では、一般入賞口12にパチンコ球が入賞したか否かを判断する。この判断は、一般入賞口12に設けられた一般入賞口スイッチ67からの一般入賞口入賞信号があるか否かによって行われる。ここで、一般入賞口12にパチンコ球が入賞したと判断する場合には(S83:YES)には、S84に進んで、一般入賞口12の賞球数コマンドをセットした後、S85に進む。一方、一般入賞口12にパチンコ球が入賞していないと判断する場合には(S83:NO)、何もすることなく、S85に進む。
尚、一般入賞口12の賞球数コマンドとは、一般入賞口12への入賞に対する賞品球数を払い出させる旨の命令をいう。
S85では、大入賞口6にパチンコ球が入賞したか否かを判断する。この判断は、大入賞口6に設けられた大入賞口スイッチ64からの大入賞口入賞信号があるか否かによって行われる。ここで、大入賞口6にパチンコ球が入賞したと判断する場合には(S85:YES)には、S86に進んで、大入賞口6の賞球数コマンドをセットした後、S87に進む。一方、大入賞口6にパチンコ球が入賞していないと判断する場合には(S85:NO)、何もすることなく、S87に進む。
尚、大入賞口6の賞球数コマンドとは、大入賞口6への入賞に対する賞品球数を払い出させる旨の命令をいう。
S87では、上記S82又は、S84,S86のいずれかでセットされた賞球数コマンドを払出制御基盤50に送信し、その後は、図21の割込プログラムに戻る。
次に、割込プログラムの大当り遊技サブ処理(図21のS25)について、図27のフローチャート図に基づいて説明する。図27に示すように、先ず、S91において、変動表示指示フラグがオンであるか否かを判定する。ここで、変動表示指示フラグがオンであると判定する場合には(S91:YES)、何もすることなく、図21の割込プログラムに戻る。一方、変動表示指示フラグがオンでないと判定する場合には(S91:NO)、S92に進む。S92では、2ラウンド大当りフラグがオンであるか否かを判定する。ここで、2ラウンド大当りフラグがオンであると判定する場合には(S92:YES)、後述するS92の2に進む。一方、2ラウンド大当りフラグがオンでないと判定する場合には(S92:NO)、S93に進む。
S93では、大当りフラグがオンであるか否かを判定する。ここで、大当りフラグがオンでないと判定する場合には(S93:NO)、何もすることなく、図21の割込プログラムに戻る。一方、大当りフラグがオンであると判定する場合には(S93:YES)、S94に進んで、フルラウンド大当り動画表示指示を行い、主制御基盤20から統合サブ基盤100に対して、通常大当り遊技制御時での図柄表示装置3の表示器4における表示制御を行う。さらに、S95に進んで、通常大当り遊技制御を行う。この通常大当り遊技制御では、大入賞口6を開動作させた後に25秒の継続開放又は10個のパチンコ球の入賞の達成で大入賞口6を閉動作させるラウンドを15回繰り返すことが行われる。その後は、S96に進んで、通常大当り遊技制御は終了したか否かを判定する。ここで、通常大当り遊技制御は終了したと判定する場合には(S96:YES)、S97に進んで、大当りフラグをオフとし、その後は、図21の割込プログラムに戻る。一方、通常大当り遊技制御は終了していないと判定する場合には(S97:NO)、何もすることなく、図21の割込プログラムに戻る。
一方、上記S92において、2ラウンド大当りフラグがオンであると判定する場合には(S92:YES)、S92の2に進んで、突然確変表示フラグがオンであるか否かを判定する。ここで、突然確変表示フラグがオンでないと判定する場合には(S92の2:NO)、後述するS99に進む。一方、突然確変表示フラグがオンであると判定する場合には(S92の2:YES)、S98に進んで、2ラウンド大当り動画表示指示を行い、主制御基盤20から統合サブ基盤100に対して、高速扉開放大当り遊技制御時での図柄表示装置3の表示器4における表示制御を行う。このとき、例えば、図31に示すように、「突然確変」の文字が図柄表示装置3の表示器4に表示される。そして、S98の2に進んで、突然確変表示フラグをオフにし、その後に、S99に進む。
そして、S99に進むと、高速扉開放大当り遊技制御を行う。この高速扉開放大当り遊技制御では、大入賞口6を開動作させた後に2秒の継続開放又は10個のパチンコ球の入賞の達成で大入賞口6を閉動作させるラウンドを2回繰り返すことが行われる。その後は、S100に進んで、高速扉開放大当り遊技制御は終了したか否かを判定する。ここで、高速扉開放大当り遊技制御は終了したと判定する場合には(S100:YES)、S100の2に進んで、2ラウンドフラグをオフとし、その後は、図21の割込プログラムに戻る。一方、高速扉開放大当り遊技制御は終了していないと判定する場合には(S100:NO)、何もすることなく、図21の割込プログラムに戻る。
次に、本実施の形態のパチンコ機1において、統合サブ基盤100で行われるメインプログラムについて説明する。統合サブ基盤100で行われるメインプログラムは、nミリセカンド毎に作動するものである。そして、これらのプログラムは、統合制御用ROM102に記憶されており、統合制御用CPU101によって実行される。
図28は、統合サブ基盤100で行われるメインプログラムのフローチャート図である。図28のメインプログラムでは、先ず、S101において、変動演出処理を行う。その後は、S103の大当りラウンド演出処理を行う。
次に、メインプログラムの変動演出処理(図28のS101)について、図29と図30のフローチャート図に基づいて説明する。図29に示すように、先ず、S111において、変動パターンコマンドと最終停止図柄情報とを主制御基盤20から受理したか否かを判定する。ここで、変動パターンコマンドと最終停止図柄情報とを主制御基盤20から受理していないと判定する場合には(S111:NO)、S112に進んで、変動停止コマンドを主制御基盤20から受理したか否かを判定する。ここで、変動停止コマンドを主制御基盤20から受理したと判定する場合には(S112:YES)、S113に進んで、各サブ基盤(表示サブ基盤30やランプ制御基盤40や払出制御基盤50など、以下、同じ。)に演出終了コマンドを送信した後に、図28のメインプログラムに戻る。一方、変動停止コマンドを主制御基盤20から受理していないと判定する場合には(S112:NO)、何もすることなく、図28のメインプログラムに戻る。
また、上述したS111において、変動パターンコマンドと最終停止図柄情報とを主制御基盤20から受理したと判定する場合には(S111:YES)、S114に進んで、変動パターンコマンドは当りのものであるか否かを判定する。尚、この判定では、主制御基盤20から受理した変動パターンコマンドが、「A2H」又は、「A3H」、「A4H」、「B2H」、「B3H」、「B4H」のいずれかであるときに当りのものであると判定し、「01H」又は、「02H」、「03H」、「04H」のいずれかであるときに当りのものでないと判定する(図10〜図14の各主制御基盤の欄参照)。
ここで、変動パターンコマンドは当りのものでないと判定する場合には(S114:NO)、S115に進んで、演出カウンタの値を取得する。
この点、演出カウンタは、図9の統合制御用RAM103に確保されるものであり、このメインプログラムの非作動時間を利用して「0」〜「99」の範囲を「1」毎にカウントアップしていく円弧カウンタである。
その後は、S116に進んで、演出カウンタの値と変動パターンコマンドと選択テーブルとに基づいて演出パターンコマンドを選択し、S119に進む。
尚、ここでの選択テーブルは、図9の統合制御用ROM102に確保されており、変動パターンコマンドと演出カウンタの値と演出パターンコマンドと「変動確定時の停止図柄」の指示内容との対応関係が記憶されているが、その対応関係については後述する。
S119では、変動パターンコマンドは「01H」であるか否かを判定する。ここで、変動パターンコマンドは「01H」であると判定する場合には(S119:YES)、S120に進んで、任意の「完全ハズレ図柄」を選択して最終停止図柄(に関する情報)としてセットし、S122に進む。一方、変動パターンコマンドは「01H」でないと判定する場合には(S119:NO)、S121に進んで、「リーチハズレ図柄」のうち、選択された演出パターンコマンドを介して選択テーブルで指定されたコマ数分ずれている任意のものを選択して最終停止図柄(に関する情報)としてセットし、S122に進む。S122では、最終停止図柄(に関する情報)や演出パターンコマンドを各サブ基盤に送信した後に、図28のメインプログラムに戻る。
尚、S120やS121における任意の選択とは、図9の統合制御用RAM103に確保されたハズレ図柄カウンタなどによって無作為に選ぶことをいう。
一方、上述したS114において、変動パターンコマンドは当りのものであると判定する場合には(S114:YES)、図30のS131に進んで、演出カウンタの値を取得する。
その後は、S132に進んで、演出カウンタの値と変動パターンコマンドと選択テーブルとに基づいて演出パターンコマンドを選択し、S135に進む。
S135では、最終停止図柄情報を最終停止図柄(に関する情報)としてセットし、図29のS122に進む。S122では、最終停止図柄(に関する情報)を各サブ基盤に送信した後に、図28のメインプログラムに戻る。
ここで、メインプログラムの変動演出処理(図28のS101)で使用される選択テーブルについて説明する。この選択テーブルは、上述したように、図9の統合制御用ROM102に確保されており、変動パターンコマンドと演出カウンタの値と演出パターンコマンドと「変動確定時の停止図柄」の指示内容との対応関係が記憶されている。図10〜図14の統合サブ基盤の各欄は、選択テーブルの概要の一部をそれぞれ示している。
図10に示す選択テーブルの概要を説明すると、主制御基盤20から受理した変動パターンコマンドが「01H」である場合においては、演出カウンタの値が「0」〜「89」であるときには、「0101H」の演出パターンコマンドが選択されるとともに(S116)、「変動確定時の停止図柄」を任意の「完全ハズレ図柄」にするように指示される一方(S120)、演出カウンタの値が「90」〜「99」であるときには、「0102H」の演出パターンコマンドが選択されるとともに(S116)、「変動確定時の停止図柄」を任意の「完全ハズレ図柄」にするように指示される(S120)。
また、主制御基盤20から受理した変動パターンコマンドが「02H」である場合においては、演出カウンタの値が「0」〜「29」であるときには、「0201H」の演出パターンコマンドが選択されるとともに(S116)、「変動確定時の停止図柄」を3コマ分ずれている任意の「リーチハズレ図柄」にするように指示される一方(S121)、演出カウンタの値が「30」〜「99」であるときには、「0202H」の演出パターンコマンドが選択されるとともに(S116)、「変動確定時の停止図柄」を3コマ分ずれている任意の「リーチハズレ図柄」にするように指示される(S120)。
尚、3コマ分ずれている任意の「リーチハズレ図柄」とは、ここでは、「1」「4」「1」,「2」「1」「2」,「3」「2」「3」,「4」「3」「4」のいずれかである。
また、主制御基盤20から受理した変動パターンコマンドが「03H」である場合においては、演出カウンタの値が「0」〜「19」であるときには、「0301H」の演出パターンコマンドが選択されるとともに(S116)、「変動確定時の停止図柄」を1コマ分ずれている任意の「リーチハズレ図柄」にするように指示される一方(S121)、演出カウンタの値が「20」〜「99」であるときには、「0302H」の演出パターンコマンドが選択されるとともに(S116)、「変動確定時の停止図柄」を1コマ分ずれている任意の「リーチハズレ図柄」にするように指示される(S120)。
尚、1コマ分ずれている任意の「リーチハズレ図柄」とは、ここでは、「1」「2」「1」,「2」「3」「2」,「3」「4」「3」,「4」「1」「4」のいずれかである。
以下、主制御基盤20から受理した変動パターンコマンドが「04H」のときも、図10に示す選択テーブルの概要に基づいて、演出パターンコマンドが選択されるとともに(S116)、「変動確定時の停止図柄」の内容が指示される(S121)。
また、図11に示す選択テーブルの概要を説明すると、主制御基盤20から受理した変動パターンコマンドが「A2H」である場合においては、演出カウンタの値が「0」〜「14」であるときには、「A201H」の演出パターンコマンドが選択されるとともに(S132)、「変動確定時の停止図柄」を主制御基盤20から受理した最終停止図柄情報のものにするように指示される一方(S135)、演出カウンタの値が「15」〜「99」であるときには、「A202H」の演出パターンコマンドが選択されるとともに(S132)、「変動確定時の停止図柄」を主制御基盤20から受理した最終停止図柄情報のものにするように指示される(S135)。以下、主制御基盤20から受理した変動パターンコマンドが「B2H」又は、「A3H」、「B3H」、「A4H」、「B4H」のときも、図11に示す選択テーブルの概要に基づいて、演出パターンコマンドが選択されるとともに(S132)、「変動確定時の停止図柄」の内容が指示される(S135)。
尚、図12〜図14に示す各選択テーブルの概要の説明についても、図11に示す選択テーブルの概要の説明と同様であり、図12〜図14に示す各選択テーブルの概要に基づいて、演出パターンコマンドが選択されるとともに(S132)、「変動確定時の停止図柄」の内容が指示される(S135)。
次に、メインプログラムの大当りラウンド演出処理(図28のS103)について、図32のフローチャート図に基づいて説明する。図32に示すように、先ず、S151において、大当りラウンド表示コマンドを主制御基盤20から受理したか否かを判定する。ここで、大当りラウンド表示コマンドを受理したと判定する場合には(S151:YES)、S152に進んで、大当りラウンド表示コマンドを各サブ基盤に送信した後に、図28のメインプログラムに戻る。一方、大当りラウンド表示コマンドを受理していないと判定する場合には(S151:NO)、S153に進む。S153では、大当りラウンド表示終了コマンドを主制御基盤20から受理したか否かを判定する。ここで、大当りラウンド表示終了コマンドを受理したと判定する場合には(S153:YES)、S154に進んで、大当りラウンド表示終了コマンドを各サブ基盤に送信した後に、図28のメインプログラムに戻る。一方、大当りラウンド表示終了コマンドを受理していないと判定する場合には(S153:NO)、何もすることなく、図28のメインプログラムに戻る。
次に、図15〜図17に示す表示内容表について説明する。図15〜図17に示す表示内容表は、統合サブ基盤100から送信されてきた演出パターンコマンド毎に、表示サブ基盤30が図柄表示装置3の表示器4に表示する内容を表したものである。表示サブ基盤30が図柄表示装置3の表示器4に表示する内容については、図15〜図17に示すように、「変動開始」、「第1停止図柄」、「第2停止図柄」、「リーチ表示」、「リーチ演出」、「第3停止図柄」、「確変報知」、「大当り表示」の記載の順で行われる。
この点、「変動開始」とは、図柄表示装置3の表示器4に設けられた各図柄表示領域7〜9のそれぞれにおいて図柄の変動表示を開始することをいう。
また、「第1停止図柄」や、「第2停止図柄」、「第3停止図柄」においては、統合サブ基盤100から送信されてきた最終停止図柄(に関する情報)に応じて(S122)、統合サブ基盤100で指示された図柄(S120,S121)又は主制御基盤20で指示された図柄(S135)で停止して表示させる。例えば、最終停止図柄(に関する情報)が「1」「2」「1」の場合には、「第1停止図柄」のタイミングでは「1」を、「第2停止図柄」のタイミングでは「1」を、「第3停止図柄」のタイミングでは「2」をそれぞれ停止して表示させる。
また、「リーチ表示」や、「リーチ演出」、「大当り表示」については、統合サブ基盤100から送信されてきた演出パターンコマンドに応じて、行われたり行われなかったりする。尚、図15〜図17では、行わない場合を「×」で記載し、行なう場合(「リーチ演出」を除く)を「○」で記載している。
また、「リーチ演出」については、統合サブ基盤100から送信されてきた演出パターンコマンドに応じて行う場合には、「A」,「B」,「C」のいずれかが行われる。
図18は、図柄表示装置3の表示器4の表示内容について示したタイミングチャートである。図18に示すように、図柄表示装置3の表示器4においては、「高速全回転」、「第1図柄群スロー表示」、「第1図柄停止」、「第2図柄群スロー表示」、「第2図柄停止」、「リーチ表示」、「リーチ画像」、「第3図柄群スロー表示」、「第3図柄停止」、「確変報知」、「大当り表示」がそれらの記載の順で行われる。
尚、「高速全回転」とは、図柄表示装置3の表示器4に設けられた各図柄表示領域7〜9のそれぞれにおいて図柄の変動表示を比較的高速で行うことをいい、図15〜図17における「変動開始」に相当するものである。
また、「第1図柄群スロー表示」と「第1図柄停止」とは、図柄表示装置3の表示器4に設けられた左図柄表示領域7において図柄の変動表示を比較的低速で行った後に停止して表示することをいい、図15〜図17における「第1停止図柄」に相当するものである。
また、「第2図柄群スロー表示」と「第2図柄停止」とは、図柄表示装置3の表示器4に設けられた右図柄表示領域9において図柄の変動表示を比較的低速で行った後に停止して表示することをいい、図15〜図17における「第2停止図柄」に相当するものである。
また、「リーチ表示」とは、「リーチ」になったことを告げ知らせる表示をいい、図15〜図17における「リーチ表示」に相当するものである。但し、上述したように、演出パターンコマンドによっては行われない。
また、「リーチ画像」とは、リーチ専用動画データを表示することをいう。この点、リーチ専用動画データには、リーチA専用動画データや、リーチB専用動画データ、リーチC専用動画データがあり、演出パターンコマンドによって異なる。また、演出パターンコマンドによっては行われないこともある。
また、「確変報知」とは、確変報知動画データを表示することをいう。但し、上述したように、演出パターンコマンドによっては行われない。
また、「第3図柄群スロー表示」と「第3図柄停止」とは、図柄表示装置3の表示器4に設けられた中図柄表示領域8において図柄の変動表示を比較的低速で行った後に停止して表示することをいい、図15〜図17における「第3停止図柄」に相当するものである。
そして、「リーチ画像」、「第3図柄群スロー表示」の一連は、図15〜図17における「リーチ演出」の「A」又は「B」、「C」に相当するものである。
また、「大当り表示」とは、「大当り図柄」を表示したことを告げ知らせる当り表示用動画データを表示することをいい、図15〜図17における「大当り表示」に相当するものである。但し、上述したように、演出パターンコマンドによっては行われない。
次に、表示サブ基盤30の図柄表示制御用ROM32に格納されている画像データについて説明する。図19は、画像データの内容と格納アドレスとの関係を示した図である。表示サブ基盤30の図柄表示制御用ROM32では、図19に示すように、「000h」のアドレスを先頭にして、デモ動画用などのその他のデータや、共通動画データ、リーチA専用動画データ、リーチB専用動画データ、リーチC専用動画データ、当り表示用動画データ、確変報知動画データ、大当りラウンド用などのその他のデータなどが格納されている。
さらに、「1」の図柄が図柄1データとして格納され、「2」の図柄が図柄2データとして格納され、「3」の図柄が図柄3データとして格納され、「4」の図柄が図柄4データとして格納されている。
次に、本実施の形態のパチンコ機1において、表示サブ基盤30で行われるプログラムについて説明する。これらのプログラムは、図柄表示制御用ROM32に記憶されており、統合サブ基盤100から演出パターンコマンドを受理したことを契機として、図柄表示制御用CPU31によって実行される。図36と図37は、図柄表示装置3の表示器4での表示制御プログラムのフローチャート図である。図36に示すように、先ず、S1201において、リーチ専用動画データ(リーチA専用動画データや、リーチB専用動画データ、リーチC専用動画データのいずれか)を演出パターンコマンドに基づいて図柄表示制御用ROM32から図柄表示制御用RAM33のワークエリアに読み込む。従って、演出パターンコマンドによっては、このS1201を行わないことがある。その後は、S1202に進んで、図柄表示装置3の表示器4に対する動画制御を開始する。このとき、共通動画データ及び、図柄1データ、図柄2データ、図柄3データ、図柄4データについても、図柄表示制御用ROM32から図柄表示制御用RAM33のワークエリアに読み込んでおく。
そして、S1203では、図柄表示装置3の表示器4において共通動画データを表示する動画制御を開始した後、S1204に進む。S1204では、図柄表示装置3の表示器4に設けられた各図柄表示領域7〜9のそれぞれにおいて図柄(図柄1データ、図柄2データ、図柄3データ、図柄4データ、図柄1データ、…の順で)の変動表示を比較的高速のスクロール表示で行う動画制御を開始した後、S1205に進む。
S1205では、統合サブ基盤100からの演出終了コマンドを受理したことを契機として、図柄表示装置3の表示器4に設けられた左図柄表示領域7において図柄(図柄1データ、図柄2データ、図柄3データ、図柄4データ、図柄1データ、…の順で)の変動表示を比較的低速のスクロール表示で行う。このとき、最終停止図柄(に関する情報)で指示された図柄からX1個分逆算した順にある図柄から比較的低速のスクロール表示を開始する。そして、S1206では、最終停止図柄(に関する情報)で指示された図柄を図柄表示装置3の表示器4に設けられた左図柄表示領域7において停止表示する。尚、X1は、統合サブ基盤100からの演出パターンコマンドに応じて異なる。
そして、S1210では、図柄表示装置3の表示器4に設けられた右図柄表示領域9において図柄(図柄1データ、図柄2データ、図柄3データ、図柄4データ、図柄1データ、…の順で)の変動表示を比較的低速のスクロール表示で行う。このとき、最終停止図柄(に関する情報)で指示された図柄からX2個分逆算した順にある図柄から比較的低速のスクロール表示を開始する。そして、S1211では、最終停止図柄(に関する情報)で指示された図柄を図柄表示装置3の表示器4に設けられた右図柄表示領域9において停止表示する。尚、X2は、統合サブ基盤100からの演出パターンコマンドに応じて異なる。
そして、S1213では、図柄表示装置3の表示器4において「リーチ表示」の動画制御を行い、その後に、S1214に進む。尚、演出パターンコマンドによっては、このS1213を行わないことがある。S1214では、図柄表示装置3の表示器4においてリーチ専用動画データ(上記S1201で呼び出したもの)を表示する動画制御を開始した後、図37のS1215に進む。尚、演出パターンコマンドによっては、このS1214を行わないことがある。
S1215では、図柄表示装置3の表示器4に設けられた中図柄表示領域8において図柄(図柄1データ、図柄2データ、図柄3データ、図柄4データ、図柄1データ、…の順で)の変動表示を比較的低速のスクロール表示で行う。このとき、最終停止図柄(に関する情報)で指示された図柄からX3個分逆算した順にある図柄から比較的低速のスクロール表示を開始する。そして、S1216では、最終停止図柄(に関する情報)で指示された図柄を図柄表示装置3の表示器4に設けられた中図柄表示領域8において停止表示する。尚、X3は、統合サブ基盤100からの演出パターンコマンドに応じて異なる。
そして、S1217では、図柄表示装置3の表示器4への表示指示された動画は大当りものであったか否かを判定する。すなわち、最終停止図柄(に関する情報)で指示された図柄が「大当り図柄」であるか否かを判定する。ここで、最終停止図柄(に関する情報)で指示された図柄が「大当り図柄」でないと判定する場合には(S1217:NO)、何もすることなく、このプログラムを終了するが、最終停止図柄(に関する情報)で指示された図柄が「大当り図柄」であると判定する場合には(S1217:YES)、S1218に進んで、当り表示用動画データを図柄表示制御用ROM32から図柄表示制御用RAM33のワークエリアに読み込み、さらに、S1219に進んで、当り表示用動画データを図柄表示装置3の表示器4に表示する動画表示制御を開始し、その後に、このプログラムを終了する。
次に、図柄表示装置3の表示器4のレベルゲージ13の表示制御について説明する。図33と図34は、ゲージ増減処理プログラムのフローチャート図である。これらのプログラムは、図柄表示制御用ROM32に記憶されており、図柄表示制御用CPU31によって実行される。図33に示すように、先ず、S201において、演出パターンコマンドと最終停止図柄(に関する情報)を統合サブ基盤100から受理したか否かを判定する。これにより、統合サブ基盤100からたった今受信したストローブ信号をコマンド受取処理したばかりか否かを判定する。ここで、演出パターンコマンドと最終停止図柄(に関する情報)を統合サブ基盤100から受理していないと判断する場合には(S201:NO)、何もすることなく、このプログラムを終了するが、演出パターンコマンドと最終停止図柄(に関する情報)を統合サブ基盤100から受理したと判断する場合には(S201:YES)、S202に進む。
S202では、最終停止図柄(に関する情報)により「最終停止図柄」が確変停止図柄であるか否かを判定する。ここで、「最終停止図柄」が確変停止図柄であると判定する場合には(S202:YES)、S213に進んで、図柄表示制御用RAM33に確保された変数であるリアル計数値に定数Nを代入した後、後述する図34のS214に進む。一方、「最終停止図柄」が確変停止図柄でないと判定する場合には(S202:NO)、S203に進んで、リアル計数値(図柄表示制御用RAM33に確保された変数)から「1」を減算した後、S204に進む。
S204では、リアル計数値(図柄表示制御用RAM33に確保された変数)が「0」であるか否かを判定する。ここで、リアル計数値(図柄表示制御用RAM33に確保された変数)が「0」であると判定する場合には(S204:YES)、S205に進んで、レベルゲージ13の全てのゲージを消灯させた後、S206に進む。S206では、リアル計数値(図柄表示制御用RAM33に確保された変数)に「0」を代入し、その後に、このプログラムを終了する。一方、リアル計数値(図柄表示制御用RAM33に確保された変数)が「0」でないと判定する場合には(S204:NO)、S207に進んで、ゲージカウンタの値を取得する。
この点、ゲージカウンタとは、図9の図柄表示制御用RAM33に確保されるものであり、このプログラムの非作動時間を利用して「0」〜「9」の範囲を「1」毎にカウントアップしていく円弧カウンタである。
そして、S208に進むと、取得されたケージカウンタの値を判別する。ここで、取得されたケージカウンタの値が「0」〜「4」のいずれかである場合には、S209に進んで、後述する図3の第1増減処理を行い、その後に、このプログラムを終了する。また、取得されたケージカウンタの値が「5」である場合には、S210に進んで、後述する図4の第2増減処理を行い、その後に、このプログラムを終了する。また、取得されたケージカウンタの値が「6」,「7」のいずれかである場合には、S211に進んで、後述する図5の第3増減処理を行い、その後に、このプログラムを終了する。また、取得されたケージカウンタの値が「8」,「9」のいずれかである場合には、S212に進んで、後述する図6の第4増減処理を行い、その後に、このプログラムを終了する。
一方、上記S202において、「最終停止図柄」が確変停止図柄であると判定する場合には(S202:YES)、上述したように、S213を介して、図34のS214に進む。そして、S214では、リアル計数値(図柄表示制御用RAM33に確保された変数)から「1」を減算した後、S215に進む。
S215では、リアル計数値(図柄表示制御用RAM33に確保された変数)が「0」であるか否かを判定する。ここで、リアル計数値(図柄表示制御用RAM33に確保された変数)が「0」であると判定する場合には(S215:YES)、S216に進んで、レベルゲージ13の全てのゲージを消灯させた後、S217に進む。S217では、リアル計数値(図柄表示制御用RAM33に確保された変数)に「0」を代入し、その後に、このプログラムを終了する。一方、リアル計数値(図柄表示制御用RAM33に確保された変数)が「0」でないと判定する場合には(S215:NO)、S218に進んで、ゲージカウンタの値を取得する。
そして、S219に進むと、取得されたケージカウンタの値を判別する。ここで、取得されたケージカウンタの値が「0」,「1」のいずれかである場合には、S220に進んで、後述する図35の第5増減処理を行い、その後に、このプログラムを終了する。また、取得されたケージカウンタの値が「2」〜「5」のいずれかである場合には、S221に進んで、後述する図4の第2増減処理を行い、その後に、このプログラムを終了する。また、取得されたケージカウンタの値が「6」,「7」のいずれかである場合には、S222に進んで、後述する図5の第3増減処理を行い、その後に、このプログラムを終了する。また、取得されたケージカウンタの値が「8」,「9」のいずれかである場合には、S223に進んで、後述する図6の第4増減処理を行い、その後に、このプログラムを終了する。
この点、S209の第1増減処理とは、図3のフローチャート図に示すように、S301において、レベルゲージ13に対し、現在点灯中のゲージ(現ゲージ量)の数から「1」を減算した差の個数のゲージのみを最下部から点灯させる処理である。
また、S210,S221の第2増減処理とは、図4のフローチャート図に示すように、S311において、レベルゲージ13に対し、リアル計数値(図柄表示制御用RAM33に確保された変数)の個数のゲージのみを最下部から点灯させる処理である。
また、S211,S222の第3増減処理とは、レベルゲージ13に対する以下の処理である。すなわち、図5のフローチャート図に示すように、S321において、現在点灯中のゲージ(現ゲージ量)の数にゲージup量の数(所定数)を加算した和が、レベルゲージ13の全ゲージ(最大ゲージ量)の数を超えるか否かを判定する。ここで、超えると判定する場合には(S321:YES)、S322に進んで、レベルゲージ13の全ゲージ(最大ゲージ量)を点灯させる。一方、超えないと判定する場合には(S321:NO)、S323に進んで、レベルゲージ13に対し、現在点灯中のゲージ(現ゲージ量)の数にゲージup量の数(所定数)を加算した和の個数のゲージのみを最下部から点灯させる。
また、S212,S223の第4増減処理とは、レベルゲージ13に対する以下の処理である。すなわち、図6のフローチャート図に示すように、S331において、現在点灯中のゲージ(現ゲージ量)の数にゲージdown量の数(所定数)を減算した差が、「0」より大きいか否かを判定する。ここで、「0」より大きいと判定する場合には(S331:YES)、S332に進んで、レベルゲージ13に対し、現在点灯中のゲージ(現ゲージ量)の数にゲージdown量の数(所定数)を減算した差の個数のゲージのみを最下部から点灯させる。一方、「0」以下と判定する場合には(S331:NO)、S333に進んで、レベルゲージ13に対し、1個のゲージのみを最下部から点灯させる。
また、S220の第5増減処理とは、レベルゲージ13に対する以下の処理である。すなわち、図35のフローチャート図に示すように、S341において、現在点灯中のゲージ(現ゲージ量)の数が「0」であるか否かを判定する。ここで、「0」であると判定する場合には(S341:YES)、何もしないが、「0」でないと判定する場合には(S341:NO)、S342に進んで、現在点灯中のゲージ(現ゲージ量)の数に「1」を減算した差の個数のゲージのみを最下部から点灯させる。
以上、詳細に説明したように、本実施形態のパチンコ機1では、このようにして、図柄表示装置3の表示器4のレベルゲージ13の表示制御がなされると、「最終停止図柄」が確変停止図柄であることを契機として(S202:YES)、レベルゲージ13に対するゲージの点灯制御(S209〜S212,S220〜S223の各増減処理のいずれか)がリアル計数値(図柄表示制御用RAM33に確保された変数)が「0」になるまで行われる(S204:YES,S215:YES)。
この点、リアル計数値(図柄表示制御用RAM33に確保された変数)は、図33と図34のゲージ増減処理プログラムが演出パターンコマンドなどを受理する毎にS202以降に進むため(S201:YES)、主制御基盤20の制御で扱う確変回数(メイン制御用RAM23に確保された変数)と同じ値をとる(S73の2,S55の2参照)。そして、その確変回数(メイン制御用RAM23に確保された変数)が「0」でない状態では(S55の3:NO)、確変タイプの大当りテーブルがセットされ(S73)、その確変回数(メイン制御用RAM23に確保された変数)が「0」である状態では(S55の3:YES)、通常タイプの大当りテーブルがセットされる(S55の4)。
従って、レベルゲージ13に対するゲージの点灯制御(S209〜S212,S220〜S223の各増減処理のいずれか)は、確変タイプの大当りテーブルがセットされている限り行われるので、遊技者からすれば、レベルゲージ13でいずれかのゲージが点灯している限り、遊技者にとって有利な「確変状態」にあると認識する。
もっとも、レベルゲージ13に対するゲージの点灯制御(S209〜S212,S220〜S223の各増減処理のいずれか)は、ゲージカウンタの取得値によって無作為に実行されるため(S208,S219)、レベルゲージ13におけるゲージの点灯数は、「確変状態」が維持される図柄の変動回数の残数を正確に表していない。従って、例えば、図1の(A)に示すように、「最終停止図柄」が確変停止図柄(「1」「1」「1」)で停止すると、その後の図柄変動が行われる過程では、図1の(B)〜(H)に示すように、レベルゲージ13におけるゲージの点灯数がランダムに増減するようになる。
但し、リアル計数値(図柄表示制御用RAM33に確保された変数)が「0」になって(S204:YES,S215:YES)、通常タイプの大当りテーブルがセットされてしまうと、レベルゲージ13に対するゲージの点灯制御(S209〜S212,S220〜S223の各増減処理のいずれか)は行われず、レベルゲージ13におけるゲージの全て消灯される(S205,S216)。従って、「確変状態」が終了し「通常状態」に戻ったときには、レベルゲージ13においては、いずれかのゲージが点灯している状態から全てのゲージが消灯した状態に移行するので、遊技者はその旨を知ることができる(図1の(F)〜(H)参照)。
また、本実施の形態のパチンコ機1では、大当りカウンタの値として「107」が取得されて高速扉開放大当り遊技制御が行われる場合には(S59の2:YES,S99)、「1」「3」「1」又は「3」「1」「3」の確変停止図柄で「最終停止図柄」が図柄表示装置3の表示器4に表示されるとともに(S70,図14参照)、この際に、通常タイプの大当りテーブルから確変タイプの大当りテーブルがセットされると(S73)、「突然確変」の文字が図柄表示装置3の表示器4に表示され(S98)、さらに、リアル計数値(図柄表示制御用RAM33に確保された変数)は「0」から定数Nが代入されるとともに(S213)、ゲージが消灯した状態にあるレベルゲージ13に対しては、ゲージの点灯制御(S209〜S212,S220〜S223の各増減処理のいずれか)が行われる。すなわち、例えば、図38の(A)に示すように、例えば、「1」「3」「1」の確変停止図柄で「最終停止図柄」が図柄表示装置3の表示器4に表示され、このとき、通常タイプの大当りテーブルから確変タイプの大当りテーブルがセットされるとともに、リアル計数値(図柄表示制御用RAM33に確保された変数)は「0」から定数Nが代入されると、図38の(B)に示すように、「突然確変」の文字が図柄表示装置3の表示器4に表示され、その後は、レベルゲージ13においては、図38の(A)(B)に示すようなゲージが消灯した状態から、図38の(C)に示すようなゲージが点灯した状態になる。
よって、遊技者は、通常タイプの大当りテーブルから確変タイプの大当りテーブルがセットされたこと、すなわち、遊技者にとって有利な「確変状態」に移行し、リアル計数値(図柄表示制御用RAM33に確保された変数)が「0」から定数Nにまで変更されたことを、図柄表示装置3の表示器4における「突然確変」の文字の表示又はレベルゲージ13でのゲージ点灯開始によって知ることができる。
一方、「1」「1」「1」又は「3」「3」「3」の確変停止図柄で「最終停止図柄」が図柄表示装置3の表示器4に表示され(S70,図11,図13参照)、遊技者にとって有利な「確変状態」に移行した後で、リアル計数値(図柄表示制御用RAM33に確保された変数)が「0」になっていないときに、すなわち、遊技者にとって有利な「確変状態」にある際に、大当りカウンタの値として「107」を取得すると(S59の2:YES)、高速扉開放大当り遊技制御が行われるとともに(S99)、「1」「3」「1」又は「3」「1」「3」の確変停止図柄で「最終停止図柄」が図柄表示装置3の表示器4に表示され(S70,図14参照)、リアル計数値(図柄表示制御用RAM33に確保された変数)に定数Nが代入される(S213)。もっとも、このときは、確変タイプの大当りテーブルから確変タイプの大当りテーブルがセットされるので(S73)、リアル計数値(図柄表示制御用RAM33に確保された変数)は「0」でない数値から定数Nにまで変更されるが(S213)、「突然確変」の文字が図柄表示装置3の表示器4に表示されることはなく(S92の2:NO)、その後は、いずれかのゲージが点灯している状態にあるレベルゲージ13に対して、ゲージの点灯制御(S209〜S212,S220〜S223の各増減処理のいずれか)が行われる。
すなわち、例えば、図39の(A)に示すように、例えば、「1」「1」「1」の確変停止図柄で「最終停止図柄」が図柄表示装置3の表示器4に表示され、このとき、通常タイプの大当りテーブルから確変タイプの大当りテーブルがセットされるとともに、リアル計数値(図柄表示制御用RAM33に確保された変数)が「0」から定数Nが代入されると、レベルゲージ13においては、図39の(A)に示すようなゲージが消灯した状態から、図39の(B)に示すように、いずれかのゲージが点灯した状態になる。さらに、図39の(C)に示すように、例えば、「1」「3」「1」の確変停止図柄で「最終停止図柄」が図柄表示装置3の表示器4に表示されると、このとき、確変タイプの大当りテーブルから確変タイプの大当りテーブルがセットされるとともに、リアル計数値(図柄表示制御用RAM33に確保された変数)が「0」でない数値から定数Nが代入されるので、「突然確変」の文字が図柄表示装置3の表示器4に表示されることはなく(図38の(B)参照)、また、その後のレベルゲージ13においては、図39の(D)又は(E)に示すように、ゲージの点灯数がランダムに増減する。
よって、遊技者は、確変タイプの大当りテーブルから確変タイプの大当りテーブルがセットされたこと、すなわち、遊技者にとって有利な「確変状態」に移行し直され、リアル計数値(図柄表示制御用RAM33に確保された変数)が「0」でない数値から定数Nにまで変更されたことを、図柄表示装置3の表示器4における表示又はレベルゲージ13でのゲージ点灯態様によって知ることはできない。
1…パチンコ機、4…表示器、5…始動口、6…大入賞口、13…レベルゲージ、20…主制御基盤、21…メイン制御用CPU21、22…メイン制御用ROM、23…メイン制御用RAM23、30…表示サブ基盤、31…図柄表示制御用CPU、32…図柄表示制御用ROM、33…図柄表示制御用RAM、63…始動口スイッチ、100…統合サブ基盤、101…統合制御用CPU